JP4185790B2 - テレビジョン放送受信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、視聴中の番組の画面に、文字、画像等のデータを重畳して表示する機能を供えたデジタルテレビジョン放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルテレビジョン放送システムでは、番組である主情報に画像、音声データ等の付加情報を重畳して送信するデータ放送が行われている。データ放送は、放送番組を提供する放送事業者が、番組である主情報と同時に付加情報を送信するものであり、付加情報として送信するデータは、その番組に関する情報、その放送局で放送されている他の番組に関する情報、宣伝、更に、地震、津波等の緊急情報等である。視聴者は、要求信号を入力することによって、データ放送の視聴を選択することができる。
【0003】
図19を参照して、特開2001−251565号公報に記載された従来のデジタルテレビジョン放送受信機の例を説明する。このデジタルテレビジョン放送受信機は、受信部301、情報分離部302、付加情報再生部314、重畳判断部316、重畳処理部318、内部メモリ320及びユーザ入力部321を有する。内部メモリ320は、時刻と主情報のシーン番号の関連表320A、シーン番号とそのときに重畳する付加情報の関連表320B及び付加情報を蓄積する付加情報記憶部320Cを有する。
【0004】
受信部301は、放送局からの放送信号を放送ストリームにデコードし、それを情報分離部302に送信する。情報分離部302は、放送ストリームを主情報ストリームと付加情報ストリームに分離し、それぞれ重畳処理部318と付加情報再生部314に送信する。付加情報再生部314は、付加情報ストリームから付加情報画像データと重畳パラメータを抽出し、内部メモリ320に送信する。重畳判断部316は、内部メモリ320とユーザ入力部321からの情報より、主情報に重畳する付加情報画像データを生成し、重畳処理部318に送信する。重畳処理部318は、情報分離部302からの主情報ストリームと重畳判断部316からの付加情報画像データを重畳し、それを放送番組データとして出力する。
【0005】
図20を参照して、従来のデジタルテレビジョン放送受信機において、付加情報を主情報に重畳して画面に表示する方法の概念を説明する。図20Aに示すように、主情報の画像として、テーブルに2人の人物が座って話をしている場面を仮定する。図20Bに示すように、内部メモリ320にて設定されたシーンが表示されると、主情報の画像内の指定された位置2001に付加情報を重畳して表示する。
【0006】
また、主情報の画面内にボタンのような小さな画像2002を表示し、ユーザ入力部321から付加情報の表示の要求が入力されると、付加情報を本来の大きな画像として表示することも可能である。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−251565号公報
【特許文献2】
特開平11−164235号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、主情報に付加情報を重畳して表示する重畳位置及び重畳時間を予め決めておく必要がある。従って、主情報の視聴の妨げにならぬように、主情報の場面を考慮しながら付加情報の重畳位置及び時間を考慮する必要があった。しかしながら、実際には、主情報の視聴を妨げる位置及び時間に付加情報が表示されることがあった。
【0009】
付加情報の代わりに、付加情報の存在を示すボタンのような小さな画像を表示させる場合であっても、そのような小さな画像は、主情報中の定位置に表示されるため、主情報の視聴を妨げる可能性がある。
【0010】
本発明の目的は、主情報の視聴を妨げないように、主情報に付加情報を重畳して表示することができるデジタルテレビジョン放送の受信機を提供することにある。
【0011】
本発明の目的は、付加情報提供者が主情報の視聴を妨げないように重畳位置及び重畳時間を予め設定する必要がないデジタルテレビジョン放送の受信機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
一般に、テレビジョン放送の映像は次の特徴を有する。
(1)画面中心部分に比較的重要な情報が表示され、画面の端部分には、比較的重要でない情報が表示される傾向がある。
(2)主情報の画像のうち空間的に色階調の変化量の少ない部分は、単色構成で構成されており、その情報の重要度は低いことが多い。
(3)主情報の画像のうち時間的に色階調の変化量の少ない部分は、背景等のように情報の重要度は低い場合が多い。
(4)主情報の画像の重要度が高い部分と重要度が低い部分は、番組内容によって異なる。
【0013】
本発明によると、このようなテレビジョン放送の映像の特徴に基づいて主情報中の重要度の低いと思われる部分を検出し、その部分に付加情報を重畳して表示する。
【0014】
本発明によると、テレビジョン放送受信機は、テレビジョン放送局からの放送信号を主情報と付加情報に分離する情報分離手段と、主情報の画像中に付加情報の画像を重畳して表示するための重畳領域候補を検出する重畳領域検出手段と、該重畳領域検出手段によって検出された重畳領域候補より付加情報の画像を重畳して表示する位置を決定する重畳判断手段と、上記主情報に上記付加情報を重畳しそれを放送番組データとして出力する重畳処理手段と、を有する。
【0015】
本発明によると、テレビジョン放送受信機において、更に、上記情報分離手段によって分離された主情報を蓄積する主情報蓄積手段と、上記情報分離手段によって分離された付加情報を蓄積する付加情報蓄積手段と、を有する。
【0016】
更に、次の機能を付加することにより、付加情報の重畳に関して、より柔軟な対応が可能となる。
(1)主情報及び付加情報の番組内容に基づいて、付加情報の重畳領域の検出に使用するパラメータを変更させる。
(2)主情報及び付加情報が蓄積されたデータである場合、各番組の全時間データを使用して付加情報の重畳領域の検出が可能となる。
【0017】
また、視聴者が主情報に付加情報を重畳する条件を入力するための手段を設けることによって、視聴者に不快感を与えないで付加情報を表示することができる。さらに、付加情報の重畳位置を自動的に検出するため、付加情報送信者は主情報の放送構成を考える必要がなく、付加情報を提供することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1を参照して、本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機において、付加情報を主情報に重畳して画面に表示する方法の概念を説明する。図1Aに示すように、主情報の画像として、テーブルに2人の人物が座って話をしている場面を仮定する。図1Bに示すように、主情報の画像より、付加情報を表示する領域候補を検出する。付加情報を表示する領域候補として、時間的に又は空間的に色の変化が少ない領域、又は主情報量が少ない領域が選択される。例えば、背景等の時間的に色の変化が少ない領域B1、テーブル等の空間的に色の変化が少ない領域B2及び画面の周辺部分B3が選択される。
【0019】
図1Cに示すように、例えば、「AB市のお知らせ」の付加情報A1を重畳して表示する領域として、時間的に色の変化が少ない領域B1を選択し、例えば、「CD商店」の付加情報A2を重畳して表示する領域として、空間的に色の変化が少ない領域B2を選択する。尚、図示していないが、画面の周辺部分B3に、他の付加情報を重畳して表示してよい。付加情報A1、A2は、文字、映像等を含む。図1Dは、主情報に付加情報A1及びA2が重畳して表示された画面を示す。
【0020】
こうして、本例では、時間的に又は空間的に色の変化が少ない領域又は主情報量が少ない領域に付加情報を重畳して表示するから、視聴者の視聴を妨げることなく、主情報に付加情報を重畳して表示することができる。
【0021】
図2を参照して本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例を説明する。本例のデジタルテレビジョン放送受信機は、受信部101、情報分離部102、主情報再生部110、空間色変化量解析部111、時間色変化量解析部112、主情報加工部113、付加情報再生部114、重畳領域検出部115、重畳判断部116、付加情報加工部117、重畳処理部118、内部メモリ120及びユーザ入力部121を有する。内部メモリ120は、領域検出パラメータ部120Aと付加情報重畳パラメータ部120Bを有する。内部メモリ120に記録されたデータは、ユーザ入力部121を介して入力されたユーザの命令によって変更されることができる。
【0022】
受信部101は、放送局からの放送信号を放送ストリームにデコードし、それを情報分離部102に送信する。情報分離部102は、放送ストリームを主情報ストリームと付加情報ストリームに分離する。なお、本例の付加情報は、文字情報及び映像情報を含むが、従来例の付加情報と異なり、付加情報の重畳位置及び重畳時間を含む必要はない。
【0023】
主情報再生部110は、主情報ストリームを、1枚1枚の画像データである主情報色階調データMcに変換し、それを空間色変化量解析部111、時間色変化量解析部112、主情報加工部113及び重畳領域検出部115に送信する。
【0024】
空間色変化量解析部111は、主情報色階調データMcに基づいて、所定の時刻における基準画素の色と隣接画素の色を比較し、両者の差から空間色変化量Scを計算する。時間色変化量解析部112は、主情報色階調データMcに基づいて、基準画素における所定の時刻の色と過去の色を比較し、両者の差から時間色変化量Tcを計算する。
【0025】
付加情報再生部114は、付加情報ストリームを画像データである付加情報色階調データAcに変換し、それを重畳領域検出部115及び付加情報加工部117に送信する。同時に、付加情報の受信時間及び画像の大きさなどのデータを重畳領域検出部115及び重畳判断部116に送信する。
【0026】
重畳領域検出部115は、次のパラメータに基づいて、付加情報毎に重畳領域候補を検出する。
(1)領域検出パラメータ部120Aの設定値
(2)付加情報重畳パラメータ部120Bの設定値
(3)主情報再生部110からの主情報色階調データMc
(4)空間色変化量解析部111からの空間色変化量Sc
(5)時間色変化量解析部112からの時間色変化量Tc
(6)付加情報再生部114からの付加情報色階調データAc
(7)付加情報再生部114からの付加情報の受信時間及び画像の大きさ
【0027】
重畳領域検出部115は、検出した重畳領域候補データを重畳判断部216に送信する。重畳判断部116は、付加情報再生部114から付加情報受信時間及び画像の大きさ、重畳領域検出部115から各付加情報の重畳領域候補データ、付加情報重畳パラメータ部120Bから重畳領域優先順位等を受信し、主情報中に付加情報を重畳する位置、即ち、重畳領域を決定する。重畳判断部116は、決定した重畳領域を、主情報加工部113と付加情報加工部117に送信する。
【0028】
主情報加工部113は、重畳判断部116からの条件に基づいて、主情報再生部110からの主情報色階調データMcを、重畳に適切な形態に加工する。付加情報加工部117は、重畳判断部116からの条件に基づいて、付加情報再生部114からの付加情報色階調データAcを、重畳に適切な形態に加工する。最後に、重畳処理部118は、加工された主情報色階調データMc及び付加情報色階調データAcを重畳し、放送番組データとして出力する。
【0029】
図3を参照して、空間色変化量解析部111における空間色変化量Sc(X,Y,T)の計算例を説明する。ここで空間色変化量Sc(X,Y,T)を、時刻Tにおける座標(X,Y,T)の画素とその隣接画素との色階調差を数値化した値であると定義する。座標(X,Y,T)を基準座標、その画素を基準画素と称する。
【0030】
図3の例では、基準画素の主情報色階調データをMc(X,Y,T)とし、X座標方向及びY座標方向に隣り合う4つの画素の主情報色階調データをMc(X+1,Y,T)、Mc(X−1,Y,T)、Mc(X,Y+1,T)及びMc(X,Y−1,T)とする。空間色変化量Sc(X,Y,T)は、4つの画素の主情報色階調データMc(X+1,Y,T)、Mc(X−1,Y,T)、Mc(X,Y+1,T)及びMc(X,Y−1,T)と基準画素の主情報色階調データMc(X,Y,T)の差の絶対値の総和であり、次の式によって表される。
【0031】
【数1】
Mc(X,Y,T)=|Mc(X+1,Y,T)−Mc(X,Y,T)|+|Mc(X−1,Y,T)−Mc(X,Y,T)|+|Mc(X,Y+1,T)−Mc(X,Y,T)|+|Mc(X,Y−1,T)−Mc(X,Y,T)|
【0032】
この値が大きければ大きいほど、基準座標(X,Y,T)の周辺は色階調の空間的変化が大きいと言える。例えば、基準座標(X,Y,T)の画素の色階調を1、X座標方向に隣接する座標(X−1,Y,T)及び(X+1,Y,T)の画素の色階調を3及び1、Y座標方向に隣接する座標(X,Y−1,T)及び(X,Y+1,T)の画素の色階調を2及び1とすると、空間色変化量Sc(X,Y,T)は次のようになる。
【0033】
【数2】
Sc(X,Y,T)=2+0+1+0=3
【0034】
なおこの例では、空間色変化量Sc(X,Y,T)は、単色画像での基準画素と隣接4画素の間の色階調差の絶対値によって示される。しかしながら、画素周辺の色階調変化の度合を数値化できれば、このような計算方法に依らなくてもよい。例えば、次のような方法によって修正してもよい。
(1)(図3の例では単色画像であるが)カラー画像のように複数色の画像とする。
(2)(図3の例では隣接4画素と比較するが)基準画素と比較する隣接画素数を増減する。基準画素と隣接画素ではなく近傍の画素を比較する。
(3)(図3の例では重み付けは無いが)画素や階調により重み付けを行う。
(4)(図3の例では色階調の差の絶対値であるが)基準画素と隣接画素の色変化量の計算方法を変更する。
【0035】
次に、図4を参照して、時間色変化量解析部112における時間色変化量Tc(X,Y,T)の計算例を説明する。ここで時間色変化量Tc(X,Y,T)を、所定の座標(X,Y)において、時刻Tにおける画素とそれより過去の時刻における画素との色階調差を数値化した値であると定義する。座標(X,Y,T)を基準座標、その画素を基準画素と称する。
【0036】
図4の例では、基準画素の主情報色階調データをMc(X,Y,T)とし、過去の時刻T−1及びT−2における当該画素の主情報色階調データをMc(X,Y,T−1)、Mc(X,Y、T−2)とする。時間色変化量Tc(X,Y,T)は、過去2枚の画像における当該画素の主情報色階調データMc(X,Y,T−1)、Mc(X,Y、T−2)と基準画素の主情報色階調データMc(X,Y,T)の差の絶対値の総和であり次に式によって表される。
【0037】
【数3】
Tc(X,Y,T)=|Mc(X,Y,T)−Mc(X,Y,T−1)|+|Mc(X,Y,T)−Mc(X,Y,T−2)|
【0038】
この値が大きければ大きいほど、基準座標(X,Y,T)の画素は色階調の時間的変化が大きいと言える。例えば、時刻Tにおける基準座標(X,Y,T)の画素の色階調を2、時刻T−1における座標(X,Y,T−1)の画素の色階調を1、時刻T−2における座標(X,Y,T−2)の画素の色階調を1とすると、時間色変化量Tc(X,Y,T)は次のようになる。
【0039】
【数4】
Tc(X,Y,T)=1+1=2
【0040】
なおこの例では、時間色変化量Tc(X,Y,T)を単色画像での基準画素と過去の2画素の間の色階調差の絶対値によって示される。しかしながら、画素の時間経過による色階調変化の度合を数値化できれば、この方法に依らなくてもよい。例えば、次のような方法によって修正してもよい。
(1)(図4の例では単色画像であるが)カラー画像のように複数の色画像とする。
(2)(図4の例では基準画素と過去2画素を比較するが)基準画素と比較する過去の画素数を増減する。
(3)(図4の例では過去の画素のみを使用したが)蓄積データ等で、未来の画素を色階調変化の検出に使用する。
(4)(図4の例では重み付けは無いが)画素や階調により重み付けを行う。
(5)(図4の例では色階調の差の絶対値を使用したが)基準画素と過去の画素との色変化量の計算方法を変更する。
【0041】
図5を参照して、領域検出パラメータ部120Aに記録されるデータの例を説明する。領域検出パラメータ部には次の5つのパラメータが記録される。
(1)重畳可能領域:主情報の画像上の付加情報を重畳することが可能な領域。図5の第1の例では、重畳可能領域は、主情報の画像の4辺の縁から200画素以内であり、第2の例では、重畳可能領域は、主情報の画像の4辺の縁から300画素以内である。重畳可能領域は図7に示すように、主情報の画像のうち縁に沿った額縁状の部分である。
(2)空間色変化量平均値Ave(Sc):領域D内の全座標に関する空間色変化量の平均値の基準値又は条件
(3)空間色変化量分散値Dist(Sc):領域D内の全座標に関する空間色変化量の分散値の基準値又は条件
(4)時間色変化量平均値Ave(Tc):領域D内の全座標に関する時間色変化量の平均値の基準値又は条件
(5)時間色変化量分散値Dist(Tc):領域D内の全座標に関する時間色変化量の平均値の基準値又は条件
【0042】
これらの条件に従って、重畳領域検出部115は重畳領域候補を検出する。これらのパラメータの値は、ユーザ入力部121を介して入力されたユーザの命令によって変更することが可能である。またここでは、例としてこの5つのパラメータを示しているが、重畳領域の特徴を示すパラメータであれば、これ以外のパラメータを使用することも可能である。例えば、(1)色変化量の平均値に、中心座標(X,Y)からの距離の重み付けをしたもの、(2)DP(Dynamic Programming)マッチング手法等で使用される、重畳可能領域の認識用モデル、等のパラメータが考えられる。
【0043】
図6を参照して付加情報重畳パラメータ部120Bに記録されるデータの例を説明する。付加情報重畳パラメータ部には、次のパラメータが記録される。
(1)重畳可能平均色階調差:領域Dの主情報平均色階調Ave(Mc)と付加情報平均色階調Ave(Ac)の間の差の基準値又は条件
(2)付加情報変色階調:主情報に付加情報を重畳するために変化させてもよい付加情報画像の色階調量の基準値又は条件
(3)付加情報変形量:主情報に付加情報を重畳するために変化させてもよい付加情報画像の変形量の基準値又は条件
(4)主情報変色階調:主情報に付加情報を重畳するために変化させてもよい主情報画像の色階調量の基準値又は条件
(5)重畳領域優先順位:重畳領域の決定に使用される優先順位
【0044】
重畳判断部116は、これらのパラメータを重畳基準として重畳位置、即ち、重畳領域を決定すると共に、重畳領域検出部115は、これらのパラメータを重畳領域候補の検出に利用する。これらのパラメータも領域検出パラメータと同様に、ユーザ入力部121を介して入力されたユーザの命令によって変更することが可能である。またここでは、例としてこの5つのパラメータを示しているが、例えば、(1)付加情報が瞬間表示され、視聴者が付加情報の表示に気づかないことを防ぐための最低重畳表示時間、等の付加情報の重畳方法を示すパラメータを使用することも可能である。
【0045】
図7を参照して重畳領域検出部115において主情報の画像MIGに付加情報の画像AIGを重畳するための重畳領域候補の検出方法の概略について説明する。重畳領域検出部115は、主情報生成部110からの主情報と付加情報再生部114からの付加情報を入力する。付加情報の画像AIGは矩形であってよい。先ず、重畳可能領域に中心座標を仮設定し、この中心座標上に複数の領域Dを作成する。領域Dは、付加情報再生部114からの付加情報の画像の大きさと付加情報重畳パラメータ部120Bからの付加情報変形量に基づいて、付加情報の画像を変形することによって得られる。次に、これらの領域Dが、領域検出パラメータ部120Aからの重畳可能領域内において、所定の条件を満足するかどうかを計算する。条件を満足する領域Dが、主情報に付加情報を重畳するための重畳領域候補となる。
【0046】
また、本例では領域Dは矩形であるが、パラメータを追加することで、「星型やリング型などの複雑な形状の領域」、「付加情報に透明色を含んだ場合の領域」のような領域を扱うことも可能である。
【0047】
図8を参照して重畳領域検出部115の動作を説明する。ステップ401にて、重畳領域の検出処理を開始する。重畳領域の検出は、付加情報毎に行う。ステップ402にて、領域検出パラメータ部120Aによって指定されている重畳可能領域内に中心座標(X,Y)を仮決定する。また、付加情報再生部114からの付加情報色階調データAcより、付加情報の全画素の平均色階調である付加情報平均色階調Ave(Ac)を計算する。この計算は、付加情報画像を効果的に配置するために、付加情報画像全体の色の特徴を知るために行う。ここでは、付加情報の全画素の色階調の平均値により付加情報画像データの色の特徴を把握しようとしているが、付加情報画像データの色の特徴が把握できれば方法はこの限りではない。
【0048】
ステップ403にて、仮決定した座標(X,Y)に関する処理を開始する。ステップ404にて、座標(X,Y)を中心に付加情報重畳用の領域Dを仮決定する。付加情報重畳用の領域Dの大きさは、上述のように、付加情報再生部114からの付加情報画像の大きさ及び付加情報重畳パラメータ部120Bからの付加情報変形量によって決定される。本例では、座標(X,Y)を領域Dの中心座標と定義しているが、主情報画像において領域Dの位置が一意に定義できればこれに限らない。ステップ405にて、領域Dに関する処理を開始する。
【0049】
ステップ406にて、座標(X,Y)を中心とした領域Dが、領域検出パラメータ部120Aに設定された重畳可能領域を越えるかどうかの判断を行う。領域Dが重畳可能領域を越える場合には、ステップ415に進み、領域Dが重畳可能領域を越えない場合は、ステップ407に進む。
【0050】
ステップ407にて、領域D内の全座標に関する処理を開始する。ステップ408にて、先ず、領域D内の全座標に関して、空間色変化量Sc、時間色変化量Tc及び主情報色階調データMcを、それぞれ空間色変化量解析部111、時間色変化量解析部112、及び主情報再生部110から呼び出す。次に、領域Dに関する以下のパラメータを計算する。
【0051】
(1)空間色変化量平均Ave(Sc):領域D内の全座標に関する空間色変化量Scの平均値
(2)空間色変化量分散Dist(Sc):領域D内の全座標に関する空間色変化量Scの分散値
(3)時間色変化量平均Ave(Tc):領域D内の全座標に関する時間色変化量Tcの平均値
(4)時間色変化量分散Dist(Tc):領域D内の全座標に関する時間色変化量Tcの分散値
(5)主情報平均色階調Ave(Mc):領域D内の全座標に関する主情報色階調Mcの平均値
【0052】
本例では、この5つのパラメータを計算しているが、領域D内の全座標に関する計算と、重畳領域を検出するためのパラメータが定義されれば、重畳領域検出のために他の値を計算することも可能である。
【0053】
ステップ409にて、ステップ408にて計算した4つのパラメータAve(Sc)、Dist(Sc)、Ave(Tc)及びDist(Tc)が、領域検出パラメータ部120Aで定義されている条件(図5)を満足するか否かを判断する。満足する場合はステップ410に進み、満足しない場合はステップ415に進む。
【0054】
ステップ410にて、平均色階調の処理を開始する。ステップ411にて、ステップ408にて計算した領域D内の主情報平均色階調Ave(Mc)と、ステップ402にて計算した付加情報平均色階調Ave(Ac)と、を比較する。主情報画像と付加情報画像の平均色階調を比較するのは、画像全体の色の特徴を知り、効果的に付加情報の配置を行うためである。ここでは、全画素の色階調の平均値により画像データの色の特徴を把握しようとしているが、色の特徴が把握できれば方法はこの限りではない。
【0055】
両者の差の値が、付加情報重畳パラメータ部120Bで定義されている重畳可能平均色階調差の条件(図6)を満足するか否かを判断する。満足する場合には、ステップ414に進み、満足しない場合にはステップ412に進む。
【0056】
ステップ412にて、変色に関して未計算のものがあるか否かを判定する。変色に関して未計算のものがある場合には、ステップ413に進み、変色に関して未計算のものがない場合には、ステップ415に進む。
【0057】
ステップ413にて、先ず、主情報及び付加情報を、付加情報重畳パラメータ部120Bで定義されている主情報変色階調及び付加情報変色階調の条件(図6)の範囲にて変色する。ここでは変色処理の方法として、単色画像の主情報画像、付加情報画像の全画素について同じように色階調を増減させると考えているが、他にも次の方法が考えられる。
【0058】
(1)カラー映像の複数色画像において、色ごとに変化させる重み付けを変える方法
(2)領域の中央部は色変化を少なく、端の方は大きく変化させる、などの領域内で重みを変える方法
(3)主情報に関しては主情報色階調データMc及び付加情報に関しては付加情報色階調データAcの値に基づいて、個々の画素の色階調に応じて変化させる方法
【0059】
次に、ステップ408にて計算した領域D内の主情報平均色階調Ave(Mc)と、ステップ402にて計算した付加情報平均色階調Ave(Ac)を、付加情報重畳パラメータ部120Bで定義されている重畳可能平均色階調差の条件(図6)を満足するように、再計算し、ステップ410に戻り、平均色階調処理を再度行う。
【0060】
ステップ414にて、中心座標(X,Y)及び領域D、領域Dにおける付加情報の変形量、主情報及び付加情報の変色量、主情報と付加情報の階調差等を登録し、それを重畳判断部116に送信する。
【0061】
ステップ415にて、領域Dの形状に関して未計算のものが存在するか否かを判定する。即ち、付加情報重畳パラメータ部120Bの付加情報変形量に基づいて、領域Dを、これ以上変形させることができないか否かを判断する。未計算のものが存在する場合、即ち、領域Dを変形できる場合は、ステップ416にて、領域Dの形状を変更し、ステップ405に戻り、変更後の新しい領域Dに関する処理を行う。
【0062】
未計算のものが存在しない場合、即ち、領域Dをこれ以上変形できない場合は、ステップ417にて、重畳可能領域の全座標に関して処理を行ったかを判断する。処理が終了している場合にはステップ419に進み、検出終了となり、処理が終了していない場合にはステップ418に進み、未計算の座標を中心座標(X,Y)とし、ステップ403に戻り、この中心座標(X,Y)に関する処理を行う。図10は重畳領域検出部115によって得られた重畳領域候補データの例を示す。
【0063】
図9を参照して重畳判断部116における重畳領域の決定の処理を説明する。ステップ501にて、処理を開始し、ステップ502にて、重畳領域決定に使用する順位を求めるためのソート処理を開始する。先ず、ステップ503にて、重畳領域検出部115からの重畳領域候補が存在するか否かを判定する。重畳領域候補が存在しない場合にはステップ511に進み、重畳領域候補が存在する場合にはステップ504に進む。
【0064】
次に、ステップ504にて、全付加情報に関する重畳領域候補を、付加情報重畳パラメータ部120Bの重畳領域優先順位(図6)に従ってソートする。それによってソート後の順位が決まる。
【0065】
ステップ505にて、各付加情報の重畳領域候補より重畳位置、即ち、重畳領域を決定する処理を開始する。ステップ506にて、付加情報毎に重畳領域を決定する処理を開始する。ステップ507にて、処理の対象である付加情報の重畳領域候補のうちソート後の順位が最上位のものを最有力候補とし、この最有力候補が他の付加情報の重畳領域候補と領域の競合があるか否かを判定する。競合する場合にはステップ508に進み、競合しない場合にはステップ512に進む。
【0066】
ステップ508にて、最有力候補の重畳領域候補が競合相手の他の付加情報の重畳領域候補より、ソート後の順位が低いか否かを判定する。最有力候補が競合他候補よりソート後の順位が低い場合にはステップ509に進み、競合他候補よりソート後の順位が低くない場合にはステップ512に進む。
【0067】
ステップ509にて、処理の対象である付加情報に現最有力候補以外に他の重畳領域候補が存在するか否かを判定する。他の重畳領域候補が存在する場合にはステップ510に進み、他の重畳領域候補が存在しない場合にはステップ511に進む。ステップ510にて、処理の対象である付加情報の他の重畳領域候補を最有力候補として、ステップ506に戻る。
【0068】
ステップ511にて、重畳領域を検出することができないとして、付加情報を出力しない。ステップ512にて、最有力候補を付加情報の重畳領域として決定し、出力する。ステップ513にて、全ての付加情報に関して重畳領域を決定した否かを判定する。全ての付加情報に関して重畳領域を決定した場合には、ステップ515にて処理を終了し、全ての付加情報に関して重畳領域を決定していない場合には、ステップ514にて未決定の付加情報に関して重畳領域の決定の処理を行う。
【0069】
図10及び図11を参照して説明する。図10は、重畳領域検出部115によって検出された各付加情報に関する重畳領域候補の例を示す。付加情報1、2、3の画像の大きさはいずれも横100×縦50である。変形情報は、横100×縦50の画像に対する重畳領域候補の変形量を示す。付加情報1に対して2つの重畳領域候補101、102が検出され、付加情報2に対して1つの重畳領域候補103が検出され、付加情報3に対して2つの重畳領域候補104、105が検出されている。各重畳領域候補には、付加情報再生部114からの付加情報のデータが付されている。
【0070】
図9に示した重畳判断部116における重畳領域の決定処理を図10及び図11の例を参照して説明する。先ず、領域競合の判定で使用する順位を生成するために、重畳領域候補101〜105をソート(ステップ504)する。図11は、重畳領域候補101〜105を付加情報重畳パラメータ部120Bの重畳領域優先順位(図6)に従ってソートをした結果である。重畳領域候補101〜105を、第1の条件である主情報変色階調の少ない順に並べる。3つ重畳領域候補101、103及び104は、主情報変色階調が同一である。従って、3つ重畳領域候補101、103及び104を、第2条件である付加情報変色階調の少ない順に並べる。このように順位が同一の重畳領域候補がなくなるまで、条件に従いソートを続けることによって、全ての重畳領域候補の順位が決定される。尚、全ての重畳領域候補の順位が決定できれば、ここで説明した条件以外の条件を使用してもよい。
【0071】
第1の付加情報1の重畳領域を決定する処理を説明する。第1の付加情報1に関して2つの重畳領域候補101、102が検出されている。ソート後の順位が高い第1の重畳領域候補101を最有力候補とする。この最有力候補が、他の付加情報2、3の重畳領域候補と領域の競合があるか否かを判定する。領域の競合は、各重畳領域候補の中心座標と画像の大きさを比較することによって、判定することができる。最有力候補の第1の重畳領域候補101は、第2の重畳領域候補102及び第2の付加情報2の重畳領域候補103と、領域の競合をする。ここでは、他の付加情報の重畳領域候補との領域の競合の有無を考慮する。従って、第2の付加情報2の重畳領域候補103のみを対象とする。最有力候補の第1の重畳領域候補101は、第2の付加情報2の重畳領域候補103より順位が低い。従って、第1の付加情報1の重畳領域は検出なしとする。
【0072】
第2の付加情報2の重畳領域を決定する処理を説明する。第2の付加情報2に関しては1つの重畳領域候補103のみが検出されている。重畳領域候補103を最有力候補とする。この最有力候補が、他の付加情報1、3の重畳領域候補と領域の競合があるか否かを判定する。重畳領域候補103は、第1の付加情報1の重畳領域候補101及び102と、領域の競合をする。しかしながら、最有力候補の重畳領域候補103は、競合相手の第1の付加情報1の重畳領域候補101及び102より、ソート後の順位が高い。従って、第2の付加情報2に関して、重畳領域候補103を重畳領域として決定する。
【0073】
第3の付加情報3の重畳領域を決定する処理を説明する。第3の付加情報3に関して2つの重畳領域候補104、105が検出されている。ソート後の順位が高い第1の重畳領域候補104を最有力候補とする。この最有力候補が、他の付加情報1、2の重畳領域候補と領域の競合があるか否かを判定する。第1の重畳領域候補104は、第2の重畳領域候補105と、領域の競合をするが、他の付加情報の重畳領域候補と、領域の競合をしない。従って、第3の付加情報3に関して、重畳領域候補104を重畳領域として決定する。
【0074】
図12を参照して本発明によるデジタルテレビジョン受像機の第2の例を説明する。本例のデジタルテレビジョン受像機は、受信部201、情報分離部202、主情報入力部203、主情報属性抽出部204、主情報蓄積部205、付加情報入力部206、付加情報属性抽出部207、付加情報蓄積部208、主情報再生部210、空間色変化量解析部211、時間色変化量解析部212、主情報加工部213、付加情報再生部214、重畳領域検出部215、重畳判断部216、付加情報加工部217、重畳処理部218、重畳記録管理部219、内部メモリ220及びユーザ入力部221を有する。内部メモリ220は、領域検出パラメータ部220A、付加情報重畳パラメータ部220B及び付加情報管理パラメータ部220Cを有する。内部メモリ220に記録されたデータは、ユーザ入力部221を介して入力されたユーザの命令によって変更されることができる。
【0075】
受信部201は、放送局からの放送信号を放送ストリームにデコードし、それを情報分離部202に送信する。情報分離部202は、放送ストリームを主情報ストリームと付加情報ストリームに分離する。なお、本例の付加情報は、第1の例と同様に、文字情報及び映像情報を含むが、従来例の付加情報と異なり、付加情報の重畳位置及び重畳時間を含む必要はない。また、本例の付加情報は、静止画情報ばかりでなく動画情報を含む。
【0076】
主情報入力部203は、主情報ストリームを主情報属性抽出部204に送信する。また、主情報を蓄積する必要があれば、主情報蓄積部205に送信する。主情報蓄積部205は、蓄積した主情報データを必要に応じて、主情報入力部203に出力する。
【0077】
付加情報入力部206は、付加情報ストリームを付加情報属性抽出部207に送信する。また、付加情報を蓄積する必要があれば、付加情報蓄積部208に送信する。付加情報蓄積部208は、蓄積した付加情報データを必要に応じて、付加情報入力部206に出力する。
【0078】
主情報属性抽出部204は主情報ストリームの属性を抽出し、それを内部メモリ220に送信し、主情報ストリームを主情報再生部210に送信する。付加情報属性抽出部207は付加情報ストリームの属性を抽出し、それを内部メモリ220に送信し、付加情報ストリームを付加情報再生部214に送信する。主情報及び付加情報の属性は、領域検出パラメータ部220A、付加情報重畳パラメータ部220B等に送信され、利用される。また付加情報は、付加情報管理パラメータ部220Cに送信され、付加情報の表示、管理に使用される。
【0079】
主情報再生部210は、主情報ストリームを1枚1枚の画像データである主情報色階調データMcに変換し、それを空間色変化量解析部211、時間色変化量解析部212、主情報加工部213及び重畳領域検出部215に送信する。
【0080】
空間色変化量解析部211は、主情報色階調データMcに基づいて、所定の時刻における基準画素の色と隣接画素の色を比較し、両者の差から空間色変化量Scを計算する。時間色変化量解析部212は、主情報色階調データMcに基づいて、基準画素における所定の時刻の色と過去の色を比較し、両者の差から時間色変化量Tcを計算する。
【0081】
付加情報再生部214は、付加情報を画像データである付加情報色階調データAcに変換し、それを重畳領域検出部215及び付加情報加工部217に送信する。また、付加情報再生部214は、付加情報の画像大きさ等のデータを付加情報管理パラメータ部220Cに送信する。
【0082】
重畳領域検出部215は、次のパラメータに基づいて、付加情報毎に重畳領域候補を検出する。
(1)領域検出パラメータ部220Aの設定値
(2)付加情報重畳パラメータ部220Bの設定値
(3)付加情報管理パラメータ部220Cの付加情報のパラメータ
(4)主情報再生部210からの主情報色階調データMc
(5)空間色変化量解析部211からの空間色変化量Sc
(6)時間色変化量解析部212からの時間色変化量Tc
(7)付加情報再生部214からの付加情報色階調データAc
【0083】
重畳領域検出部215は、検出した重畳領域候補データを重畳判断部216に送信する。重畳判断部216は、重畳領域検出部215から各付加情報の重畳領域候補データ、付加情報重畳パラメータ部220Bから重畳領域優先順位、付加情報管理パラメータ部220Cから付加情報受信時間等を受信し、主情報中に付加情報を重畳する位置、即ち、重畳領域を決定する。重畳判断部216は、決定した重畳領域を、主情報加工部213と付加情報加工部217に送信する。
【0084】
主情報加工部213は、重畳判断部216からの条件に基づいて、主情報再生部210からの主情報色階調データMcを、重畳に適切な形態に加工する。付加情報加工部217は、重畳判断部216からの条件に基づいて、付加情報再生部214からの付加情報色階調データAcを、重畳に適切な形態に加工する。重畳処理部218は、加工された主情報色階調データMc及び付加情報色階調データAcを重畳し、放送番組データとして出力する。
重畳記録管理部219は、出力結果を、付加情報ごとに記録し、付加情報管理パラメータ部220Cに送信する。
【0085】
本例は、第1の例と比較すると、主情報として主情報蓄積部205に蓄積された主情報データを使用し、付加情報として付加情報蓄積部208に蓄積された付加情報データを使用することができる点が異なる。従って、本例では次のことが可能となる。
【0086】
(1)付加情報として所定の表示期間を保証する必要がある画像を使用することができる。表示期間を保証する必要がある例としては、動画像があるが、動画像以外に静画像であっても、所定の表示期間が設けられているものが、が挙げられる。そのような付加情報は、表示最優先の扱いとする。
【0087】
重畳領域検出部215は、蓄積した全時間の主情報を利用することにより、重畳のための領域が付加情報の重畳条件を満たしている状態を継続する時間を検出することができる。それによって、表示期間を保証する必要がある付加情報のための重畳領域候補を検出することができる。
【0088】
(2)主情報再生部210は、任意時間における主情報データを主情報色階調データMcに変換することができる。
空間色変化量解析部211及び時間色変化量解析部212における、空間色変化量Sc、時間色変化量Tcの計算方法は、第1の例の場合と同一であり、その計算例は図3、図4と同一である。しかしながら、本例では、第1の例と異なり、空間色変化量解析部211及び時間色変化量解析部212では、以下のことが可能となる。
(a)主情報中の任意の時間における空間色変化量Sc及び時間色変化量Tcを計算する。
(b)時間色変化量Tcの計算に、任意の時間から未来の時間の主情報色階調データMcを使用することができる。
また計算方法に関しては、第1の例と同様に色階調の変化量が数値化できれば、その方法はこの例に限らない。
【0089】
(3)付加情報蓄積部208に付加情報を蓄積することによって、任意の時間に主情報に付加情報を重畳することができる。即ち、主情報を付加情報に重畳する時間を任意に選択することができる。また、重畳記録管理部219は、付加情報管理パラメータ部220Cに記録された付加情報を自動的に削除するように構成することによって、ユーザが付加情報を削除する煩わしさが解消される。
【0090】
図13に領域検出パラメータ部220Aに記録されるデータの例を示す。本例の領域検出パラメータは、重畳可能領域、空間色変化量平均値Ave(Sc)、空間色変化量分散値Dist(Sc)、時間色変化量平均値Ave(Tc)及び時間色変化量分散値Dist(Tc)の基準値又は条件を含み、第1の例の領域検出パラメータ(図5)と同一であるが、本例では、主情報の属性と付加情報の属性に応じて、領域検出パラメータの設定1〜4を変化させている。
【0091】
図14を参照して付加情報重畳パラメータ部220Bに記録されるデータの例を説明する。本例の付加情報重畳パラメータは、重畳可能平均色階調差、付加情報変色階調、付加情報変形量及び主情報変色階調の基準値又は条件と重畳領域優先順位を含み、第1の例の付加情報重畳パラメータ(図6)と同一であるが、本例では、主情報の属性、付加情報の属性及び重畳領域優先順位に応じて、重畳可能平均色階調差、付加情報変色階調、付加情報変形量及び主情報変色階調の条件設定1〜4、A、Bを変化させている。
【0092】
尚、図13の領域検出パラメータ及び図14の付加情報重畳パラメータは、第1の例の場合と同様に、追加や変更が可能である。また、ここでは、主情報の属性と付加情報の属性に応じて領域検出パラメータを設定しているが、主情報、付加情報それぞれの属性のみに応じてパラメータを設定してもよく、主情報の番組名、主情報及び付加情報の発信先、付加情報の受信日時、のような主情報及び付加情報の状態等によりパラメータの設定を変化させてもよい。
【0093】
図15を参照して付加情報管理パラメータ部220Cに記録されるデータの例を説明する。付加情報管理パラメータは、以下の例を含む。
(1)付加情報の属性:付加情報の内容を示す。
(2)付加情報の発行元:付加情報の提供者を示す。
(3)動画再生時間:付加情報に含まれる動画の再生時間を示す。静止画だけの場合もある。
(4)付加情報受信日時:受信機が付加情報を受信した日時を示す。
(5)最新出力時間:主情報に付加情報が重畳された最新の時間を示す。
(6)送信時間制限:主情報に付加情報を重畳することが可能な時間を示す。
(7)送信経過時間:主情報に付加情報を重畳した現在までの総時間を示す。
【0094】
図15の付加情報管理パラメータは、追加や変更が可能である。付加情報管理パラメータは、付加情報の管理に利用される。例えば、付加情報送信時間制限が設定されている場合に、送信経過時間が付加情報送信時間制限を超えたなら付加情報の重畳を行わない等の処理ができる。また、付加情報が付加情報蓄積部208に蓄積されたデータの場合は、付加情報蓄積部208からその付加情報を削除する等の処理を行うことも可能である。これにより、付加情報を主情報に重畳する際、より柔軟な処理が可能となる。
【0095】
図16を参照して、主情報が主情報蓄積部205に蓄積されたデータである場合の重畳領域検出部215の動作を説明する。ステップ601にて、重畳領域の検出処理を開始する。重畳領域の検出は、付加情報毎に行う。ステップ602にて、領域検出パラメータ部220Aによって指定されている重畳可能領域内に中心座標(X,Y)を仮決定する。本例では、更に、付加情報を重畳する開始時間Tを仮設定する。また付加情報再生部214からの付加情報色階調データAcより、付加情報の全画素の平均色階調である付加情報平均色階調Ave(Ac)を計算する。本例は、図8の第1の例と比較して、開始時間Tを仮決定することが異なる。
【0096】
ステップ603にて、仮決定した中心座標(X,Y)と開始時間Tに関する処理を開始する。ステップ604にて、座標(X,Y)を中心に付加情報重畳用の領域Dを仮決定する。本例では、更に、付加情報を重畳する期間Twを仮決定する。重畳用の領域Dの大きさは、付加情報再生部214からの付加情報画像の大きさ及び付加情報重畳パラメータ部220Bからの付加情報変形量によって決定される。また、期間Twは、付加情報管理パラメータ部220Cの動画再生時間から決定される。ステップ605にて、領域D及び期間Twに関する処理を開始する。
【0097】
ステップ606にて、開始時間Tからの期間Twを確保した場合、座標(X,Y)を中心とした領域Dが、重畳可能領域を越えるかどうかの判断を行う。領域Dが重畳可能領域を越える場合は、ステップ607に進み、領域Dが重畳可能領域を越えない場合は、ステップ615に進む。
【0098】
ステップ607にて、期間Twにおける領域D内の全座標に関する処理を開始する。ステップ608にて、先ず、期間Twにおける領域D内の全座標に関して、空間色変化量Sc、時間色変化量Tc、及び主情報色階調データMcを、それぞれ空間色変化量解析部211、時間色変化量解析部212、及び主情報再生部210から呼び出す。次に、期間Twにおける領域Dに関する以下のパラメータを計算する。
【0099】
(1)空間色変化量平均Ave(Sc):期間Twにおける領域D内の全座標に関する空間色変化量Scの平均値
(2)空間色変化量分散Dist(Sc):期間Twにおける領域D内の全座標に関する空間色変化量Scの分散値
(3)時間色変化量平均Ave(Tc):期間Twにおける領域D内の全座標に関する時間色変化量Tcの平均値
(4)時間色変化量分散Dist(Tc):期間Twにおける領域D内の全座標に関する時間色変化量Tcの分散値
(5)主情報平均色階調Ave(Mc):期間Twにおける領域D内の全座標に関する主情報色階調Mcの平均値
本例では、この5つのパラメータを計算しているが、期間Twにおける領域D内の全座標に関する計算と、重畳領域を検出するためのパラメータが定義されれば、重畳領域検出のために他の値を計算することも可能である。
【0100】
ステップ609にて、ステップ608にて計算した4つのパラメータAve(Sc)、Dist(Sc)、Ave(Tc)及びDist(Tc)が、領域検出パラメータ部220Aで定義されている条件(図13)を満足するか否かを判断する。満足する場合はステップ610に進み、満足しない場合はステップ615に進む。
【0101】
ステップ610にて、平均色階調の処理を開始する。ステップ611にて、ステップ608にて計算した期間Twにおける領域D内の主情報平均色階調Ave(Mc)と、ステップ602にて計算した付加情報平均色階調Ave(Ac)と、を比較する。主情報と付加情報の平均色階調を比較しているのは、第1の例と同様に、画像全体の色の特徴を知り、効果的な付加情報の配置を行うためであり、色の特徴が把握できれば方法はこの限りではない。
【0102】
両者の差の値が、付加情報重畳パラメータ部220Bで定義されている重畳可能平均色階調差の条件(図14)を満足するか否かを判断する。満足する場合には、ステップ614に進み、満足しない場合にはステップ612に進む。ステップ612にて、変色に関して未計算のものがあるか否かを判定する。変色に関して未計算のものがある場合には、ステップ613に進み、変色に関して未計算のものがない場合には、ステップ615に進む。
【0103】
ステップ613にて、先ず、主情報及び付加情報を、付加情報重畳パラメータ部220Bで定義されている付加情報変色階調及び主情報変色階調の条件(図14)の範囲にて変色する。次に、ステップ608にて計算した領域D内の主情報平均色階調Ave(Mc)と、ステップ602にて計算した付加情報平均色階調Ave(Ac)を、付加情報重畳パラメータ部220Bで定義されている重畳可能平均色階調差の条件(図14)を満足するように、再計算し、ステップ610に戻り、平均色階調処理を再度行う。
【0104】
ステップ614にて、開始時間Tと期間Tw、期間Twにおける領域Dを重畳可能領域として、中心座標、領域Dにおける付加情報の変形量、主情報及び付加情報の変色量、主情報と付加情報の階調差等を登録し、それを重畳判断部216に送信する。
【0105】
ステップ615にて、領域Dの形状に関して未計算のものが存在するか否かを判定する。即ち、付加情報重畳パラメータ部220Bの付加情報変形量に基づいて、領域Dを、これ以上変形させることができないか否かを判断する。未計算のものが存在する場合、即ち、領域Dを変形できる場合は、ステップ616にて、領域Dの形状を変更し、ステップ605に戻り、変更後の新しい領域Dに関する処理を行う。
【0106】
未計算のものが存在しない場合、即ち、領域Dをこれ以上変形できない場合は、ステップ617にて、重畳可能領域の全座標に関して処理を行ったかを判断する。処理が終了している場合にはステップ619に進み、処理が終了していない場合にはステップ618に進み、未計算の座標を中心座標(X,Y)とし、ステップ603に戻り、この中心座標(X,Y)に関する処理を行う。
【0107】
ステップ619にて、検出が必要な時間に関して処理が終了しているかを判断する。処理が終了していれば、ステップ621に進み、検出処理を終了する。処理が終了していなければ、ステップ620に進み、開始時間Tを次の時間に変更し、ステップ603に戻り、座標、時間処理から再計算を行う。
【0108】
図17を参照して主情報が主情報蓄積部205に蓄積されたデータである場合の重畳判断部116における重畳領域の決定の処理を説明する。ステップ701にて、処理を開始し、ステップ702にて、重畳領域決定に使用する順位を求めるためのソート処理を開始する。先ず、ステップ703にて、重畳領域検出部115からの現在時間Tにおける重畳領域候補が存在するか否かを判定する。重畳領域候補が存在しない場合にはステップ712に進み、重畳領域候補が存在する場合にはステップ704に進む。
【0109】
ステップ704にて、表示期間が保証された付加情報を除去し、それを表示最優先の扱いとする。上述のように、表示期間を保証する例としては、(a)付加情報が動画像であって、再生途中であるもの、(b)付加情報は静止画像であるが、所定の重畳領域において所定の表示期間が保証され、その期間が経過していないもの、が挙げられる。
【0110】
次に、ステップ705にて、全付加情報に関する重畳領域候補を、付加情報重畳パラメータ部220Bの重畳領域優先順位(図14)及び付加情報管理パラメータ部220Cのパラメータ値に基づいて、ソートする。それによってソート後の順位が決まる。本例では、主情報の属性により重畳領域優先順位が異なるため、主情報の状態に応じて条件を変化させる。
ステップ706にて、各付加情報の重畳領域候補より重畳位置、即ち、重畳領域を決定する処理を開始する。以下の処理は、図9の第1の例と同様である。
【0111】
図18を参照してBSデジタルテレビジョン放送の番組情報の概念を説明する。BSデジタルテレビジョン放送の番組は、EIT(Event Information Table)、PMT(Program Map Table)及び番組データを含む。EITは、主情報である番組に関する次の記述(属性)を含む。
(1)コンポーネント内容:映像、音声の区別
(2)コンポーネント種別:映像、音声の種別の記載
(2)大分類:番組の大分類を示す。例えば、ニュース、スポーツ、情報、ドラマ、映画等である。
(3)中分類:番組の大分類からさらに細かい分類を示す。例えば、「スポーツ」の場合、野球、サッカー、ゴルフ等である。
(4)イベント:番組に1対1対応したID
PMTは、付加情報である緊急情報に関する次の記述(属性)を含む。
(1)サービス種別:緊急放送を流すチャンネルID
(2)開始終了フラグ:緊急情報の放送有無を示す。
(3)信号種別:第1種(地震)、第2種(津波)の種別を示す。(無線局運用規則138条規定)
(4)地域符号:緊急情報対象の地域を示す。(無線局運用規則138条規定)
【0112】
図18のBSデジタルテレビジョン放送では、付加情報として地震、津波等の緊急情報を想定しているが、本発明によると、緊急情報ばかりでなく、CMなどの様々な種類の情報が適用可能である。
【0113】
以上、本発明の例を説明したが本発明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変形が可能であることは当業者に理解されよう。
【0114】
【発明の効果】
本発明によると、主情報中の比較的情報量の少ない部分に付加情報を重畳するから、主情報の視聴を妨げない効果がある。
本発明によると、主情報の画像において付加情報を重畳する領域を自動的に検出するから、付加情報提供者は、主情報の内容に応じて重畳位置及び時間を予め考える必要がない効果がある。
【0115】
本発明によると、付加情報を重畳する際に、主情報と付加情報の少なくとも1つの画素情報を使用して、付加情報の重畳を行うため、視覚的な効果の高い重畳が可能となる効果がある。
【0116】
本発明によると、主情報の画像中に付加情報を重畳する場合の条件を、視聴者が入力手段より入力することができるため、視聴者の意図に応じた付加情報の重畳が可能となる効果がある。
本発明によると、主情報に付加情報を重畳する際に、主情報や付加情報を加工するから、より効率良い付加情報の重畳が可能となる効果がある。
【0117】
本発明によると、蓄積した主情報の任意時間、任意座標の画素情報を使用することにより、付加情報を重畳する領域をいつでも検出することが可能となる効果がある。また、画素の差異を利用する場合も、任意時間における隣接画素の差異だけではなく、任意時間からの未来の座標との差異を利用することも可能となる効果がある。
【0118】
本発明によると、蓄積した主情報の全時間の情報を使用することにより、付加情報の重畳に使用する領域の状態がどのくらいの期間継続するかという情報も得ることができる。それにより領域に関して重畳期間を保障することが可能となる効果がある。
【0119】
本発明によると、重畳期間が保障された付加情報を重畳する領域が検出できることにより、付加情報に関して動画像を重畳することが可能となる効果がある。
本発明によると、主情報、付加情報の属性を抽出し、それを付加情報の重畳に使用することにより、より柔軟な重畳が可能となる効果がある。
【0120】
本発明によると、付加情報を重畳した結果を記録することにより、これまでに表示された時間や位置などに応じて、付加情報の重畳を変化させることが可能になる効果がある。
本発明によると、付加情報を蓄積することにより、1回蓄積しておけば、いつでも主情報上に重畳することが可能になる効果がある。
【0121】
本発明によると、付加情報を重畳した記録を使用して、蓄積された付加情報を自動的に管理することにより、使用者が蓄積された付加情報を削除する煩わしさを解消することが可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機において、主情報に付加情報を重畳して表示する方法の概念を説明するための説明図である。
【図2】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例の構成を示す図である。
【図3】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例の空間色変化量解析部における空間色変化量Sc(X,Y,T)の計算例を説明するための説明図である。
【図4】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例の時間色変化量解析部における時間色変化量Tc(X,Y,T)の計算例を説明するための説明図である。
【図5】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例の領域検出パラメータ部に記録されたパラメータを説明するための説明図である。
【図6】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例の付加情報重畳パラメータ部に記録されたパラメータを説明するための説明図である。
【図7】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例における付加情報重畳用の領域Dの概念を説明するための説明図である。
【図8】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例の重畳領域検出部における処理を説明するための流れ図である。
【図9】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例の重畳判断部における処理を説明するための流れ図である。
【図10】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第1の例の重畳判断部における処理に使用する重畳領域候補の例を示す図である。
【図11】図10の重畳領域候補の例を図6の重畳領域優先順位でソートした結果を示す図である。
【図12】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第2の例の構成を示す図である。
【図13】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第2の例の領域抽出パラメータ部に記録されたパラメータを説明するための説明図である。
【図14】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第2の例の付加情報重畳パラメータ部に記録されたパラメータを説明するための説明図である。
【図15】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第2の例の蓄積管理パラメータ部に記録されたパラメータを説明するための説明図である。
【図16】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第2の例において、主情報が蓄積データである場合の重畳領域部の処理を説明するための流れ図である。
【図17】本発明によるデジタルテレビジョン放送受信機の第2の例において、主情報が蓄積データである場合の重畳判断部の処理を説明するための流れ図である。
【図18】BSデジタルテレビジョン放送の番組情報の概念を説明するための説明図である。
【図19】従来のデジタルテレビジョン放送受信機の構成例を示す図である。
【図20】従来のデジタルテレビジョン放送受信機において、主情報に付加情報を重畳して表示する方法の概念を説明するための説明図である。
【符号の説明】
101…受信部、102…情報分離部、110…主情報再生部、111…空間色変化量解析部、112…時間色変化量解析部、113…主情報加工部、114…付加情報再生部、115…重畳領域検出部、116…重畳判断部、117…付加情報加工部、118…重畳処理部、120…内部メモリ、121…ユーザ入力部、201…受信部、202…情報分離部、203…主情報入力部、204…主情報属性抽出部、205…主情報蓄積部、206…付加情報入力部、207…付加情報属性抽出部、208…付加情報蓄積部、210…主情報再生部、211…空間色変化量解析部、212…時間色変化量解析部、213…主情報加工部、214…付加情報再生部、215…重畳領域検出部、216…重畳判断部、217…付加情報加工部、218…重畳処理部、219…重畳記録管理部、220…内部メモリ、221…ユーザ入力部
Claims (16)
- テレビジョン放送局からの放送信号を主情報と付加情報に分離する情報分離手段と、上記主情報の画素情報から、画素の色の空間的変化を表す空間的色変化量を計算する空間色変化量解析手段と、上記主情報の画素情報から、画素の色の時間的変化を表す時間的色変化量を計算する時間色変化量解析手段と、主情報の画像中に付加情報の画像を重畳して表示するための重畳領域候補を検出する重畳領域検出手段と、該重畳領域検出手段によって検出された重畳領域候補より付加情報の画像を重畳して表示する位置を決定する重畳判断手段と、上記主情報に上記付加情報を重畳しそれを放送番組データとして出力する重畳処理手段と、を有し、
上記重畳領域検出手段は上記空間色変化量解析手段から得られた空間的色変化量が小さい領域及び上記時間色変化量解析手段から得られた時間的色変化量が小さい領域を選択し、更に、該選択した領域より、更に、上記主情報の平均色階調と付加情報の平均色階調の差が所定の値より大きい領域を上記重畳領域候補として選択することを特徴とするテレビジョン放送受信機。 - 請求項1のテレビジョン放送受信機において、更に、上記情報分離手段によって分離された主情報を蓄積する主情報蓄積手段を有し、上記重畳領域検出手段は、上記主情報蓄積手段に蓄積された上記主情報の画素情報を利用して上記重畳可能領域を検出することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1のテレビジョン放送受信機において、更に、上記情報分離手段によって分離された付加情報を蓄積する付加情報蓄積手段を有し、上記重畳領域検出手段は、上記付加情報蓄積手段に蓄積された上記付加情報の画素情報を利用して上記重畳可能領域を検出することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1のテレビジョン放送受信機において、上記空間色変化量解析手段は、上記主情報の画素情報から、所定の時刻における隣接する画素間の色の差より空間的色変化量を計算することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1のテレビジョン放送受信機において、上記時間色変化量解析手段は、上記主情報の画素情報から、所定の画素における所定の時刻の色と過去の色の差から時間的色変化量を計算することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項2のテレビジョン放送受信機において、上記時間色変化量解析手段は、上記主情報蓄積手段に蓄積された主情報の画素情報から、所定の画素における所定の時刻の色と未来の色の差から時間的色変化量を計算することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1のテレビジョン放送受信機において、上記主情報の画像に上記付加情報の画像を重畳して表示する条件を視聴者が入力するためのユーザ入力手段を有することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1又は2のテレビジョン放送受信機において、条件にしたがって上記主情報を加工する主情報加工手段を有し、上記重畳処理手段は、上記主情報加工手段によって加工された主情報に付加情報を重畳して出力することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1又は3のテレビジョン放送受信機において、条件にしたがって上記付加情報を加工する付加情報加工手段を有し、上記重畳処理手段は、上記主情報に上記付加情報加工手段によって加工された付加情報を重畳して出力することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1のテレビジョン放送受信機において、上記重畳領域判断手段は、付加情報に対する重畳領域候補が複数あるとき、所定の優先順位に従って、上記重畳領域を決定することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1又は2のテレビジョン放送受信機において、上記重畳領域検出手段は、所定の表示期間において主情報に重畳して表示することが保証された付加情報に対しては優先的に重畳領域候補を選択することを特徴するテレビジョン放送受信機。
- 請求項11のテレビジョン放送受信機において、上記所定の表示期間において主情報に重畳して表示することが保証された付加情報は動画情報であることを特徴するテレビジョン放送受信機。
- 請求項1、2又は3のテレビジョン放送受信機において、上記主情報より主情報の属性を抽出する主情報属性抽出手段と、上記付加情報より付加情報の属性を抽出する付加情報抽出手段の少なくとも1つを有し、上記重畳領域検出手段は、上記主情報属性抽出手段によって抽出された主情報の属性及び上記付加情報属性抽出手段によって抽出された付加情報の属性の少なくとも1つを使用して重畳領域候補を選択することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項1又は3のテレビジョン放送受信機において、付加情報の重畳に関する記録を管理する重畳記録管理手段を有し、上記重畳領域検出手段は、上記重畳記録管理手段によって管理された付加情報の重畳に関する記録を利用して、重畳領域候補を選択することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項14のテレビジョン放送受信機において、上記重畳記録管理手段は、管理している付加情報の重畳に関する記録を削除することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
- 請求項3のテレビジョン放送受信機において、付加情報の重畳に関する記録を管理する重畳記録管理手段を有し、該重畳記録管理手段は、蓄積されている付加情報と管理している付加情報の重畳に関する記録を削除することを特徴とするテレビジョン放送受信機。
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