JP4185072B2 - 光ファイバーの余長処理トレイ - Google Patents
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Description
図11及び図12に示すようにこの余長処理装置1は、ボックス状の筐体3内に合成樹脂製のケーブルホルダ5を収納した構造をなし、図13の如くケーブルホルダ5は、光ファイバー7の余長部分を所定の曲率半径(例えば、半径30mm)で所定数巻回して載置する円板状のベース基板9と、拡散停止体を形成するようにベース基板9上に植設された複数本(例えば23本)の柱状突起11と、ベース基板9の中心に形成された筐体3との取付穴13と、その周囲に90度間隔で径方向に延設された4個のアーム部15とを有している。
また、ベース基板9のケーブル引込み口の基部、即ち、柱状突起11-4と11-5の中間位置に、ボール23がベース基板9に対し回動自在に連結されており、ボール23はケーブル挟持装置25に設けられている。
先ず、図11及び図12に示すようにケーブルホルダ5を筐体3内に組み込んだ状態で、ケーブル引込部35から光ファイバー7を引き込み、その余長部分を、多数の柱状突起11で形成される内周に収容可能な直径にて適当数巻回し、その終端側を隣接する2本の柱状突起11の隙間から所定方向に引き出す。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、上述の如き不具合を解消し、光ファイバーの特性を損なうことなく、簡単な作業で光ファイバーの余長処理が可能な余長処理トレイを提供することを目的とする。
そして、請求項1に係る発明によれば、フォーミングに合わせて所要の壁材を切り取ることで、光ファイバーの取出口や取入口の位置を自由に選択,設定でき、また、請求項2に係る発明によれば、柱状突起間に光ファイバーを通すことで、光ファイバーの取出方向が自由に選択,設定できると共に、光ファイバーの本数が多い場合でも、光ファイバーを纏めて側壁との間に通して所要の方向へ取り出すことができる利点を有する。
図1乃至図6は請求項1乃至請求項3の一実施形態に係る光ファイバーの余長処理トレイを示し、図1中、41はプラスチック等の樹脂材料で成形された平面視正方形状のトレイ本体で、トレイ本体41の中央に、光ファイバー43の通信特性を満足する最小半径(一般的に半径30mm)を有する円筒部45が一体に設けられている。
図2に示すようにこの側壁47は、光ファイバー43のフォーミングに合わせて所要の壁材47aを切り取ることで、取出口53や取入口55の位置を自由に選択,設定できるようにしたものである。
そして、トレイ本体41の4つの角部の内側には、図1の一点鎖線で示すトレイ本体41の側壁47に当接する光ファイバー43の最大径のフォーミング時の円周上に沿って、等間隔に4本宛の柱状突起(拡散防止部)59が一体に立設されており、斯かる柱状突起59によって、光ファイバー43のフォーミング時に、光ファイバー43が図1の破線に示すようにトレイ本体41の角部方向へはみ出して損失悪化を招く半径になることを防止(拡散防止)している。
そして、図4乃至図6に示すように上記トレイ本体41に、フォーミングした光ファイバー43を抑えると共に、光ファイバー43の挿入,取り外しを容易にしたファイバー抑え61が取り付いて、本実施形態に係る余長処理トレイ63が構成されている。
本実施形態に係る余長処理トレイ63はこのように構成されており、次に、当該余長処理トレイ63の作用について説明する。
余長処理トレイ63の回路機能板への取付けは、トレイ本体41を回路機能板に周知の手段(例えば、ボルト締め)で固定した後、図6に示すように掛止孔69に掛止具67を掛止して円筒部45の上面に抑え本体61aを載置し乍ら、アーム片61bの先端側を柱状突起59の内周に沿って下方へ屈曲させて、ファイバー抑え61をトレイ本体41に固定することで行われる。
そして、フォーミングに合わせて所要の壁材47aを切り取ることで、図2に示すように取出口53や取入口55の位置が自由に選択,設定でき、また、このフォーミングの際に、円筒部45が光ファイバー43の通信特性を満足する最小半径を維持し、更に柱状突起59と側壁47が光ファイバー43のはみ出しを防止すると共に、アーム片61bが光ファイバー43を上方から抑えてはみ出しを防止する。そして、既述したように4本宛の柱状突起59のうち、左右両側に位置する柱状突起59は、側壁47との間に所定の間隙を空けて立設されているため、図3に示すように光ファイバー43の本数が多い場合でも、光ファイバー43を纏めて柱状突起59と側壁47との間に通して所要の方向へ取り出すことができるし、柱状突起59間に光ファイバー43を通すことで、光ファイバー43の取出方向が自由に選択,設定できることとなる。
このように、本実施形態に係る余長処理トレイ63によれば、図11の従来例に比し、光ファイバー43のフォーミング時に、円筒部45によって光ファイバー43の通信特性を満足する最小半径を維持することが可能である。
図7乃至図9は請求項4乃至請求項6の一実施形態に係る余長処理トレイを示し、図中、71は光ファイバーの通信特性を満足する最小半径(一般的に半径30mm)を有する円筒部73が中央に一体成形された合成樹脂からなる平面視正方形状のトレイ本体で、円筒部71の上面中央に、ファイバー抑え61の掛止具67が掛止する掛止孔(掛止部)75が設けられている。
また、トレイ本体71には、光ファイバーの最大径のフォーミング時の円周上に沿って平面視円形形状の拡散防止壁79が、上記円筒部73と中心を同じくして形成されており、当該拡散防止壁79と円筒部73の外周との間に、光ファイバーの余長処理部(図8中、符号P)を載置する凹部81が形成されている。
本実施形態に係る余長処理トレイ83はこのように構成されており、次に、当該余長処理トレイ83の作用について説明する。
この回路機能板への余長処理トレイ83の取付けも、トレイ本体71を回路機能板に周知の手段で固定した後、図8に示すように掛止孔75にファイバー抑え61の掛止具67を掛止して円筒部73の上面に抑え本体61aを載置し乍ら、アーム片61bの先端側を拡散防止壁79の内周に沿って下方へ屈曲させて、ファイバー抑え61をトレイ本体71に固定することで行われる。
そして、フォーミングに合わせて所要の側壁77間から光ファイバーを取り出せばよく、このフォーミングの際に、円筒部73が光ファイバーの通信特性を満足する最小半径を維持し、更に拡散防止壁79が光ファイバーのはみ出しを防止すると共に、アーム片61bが光ファイバーを上方から抑えてはみ出しを防止する。
このように、本実施形態に係る余長処理トレイ83によっても、図4の余長処理トレイ63と同様、光ファイバーのフォーミング時に、円筒部73によって光ファイバーの通信特性を満足する最小半径を維持することが可能となる。
43 光ファイバー
45,73 円筒部
47,77 側壁
47a 壁材
49,51 切込み
53 取出口
59 柱状突起
61 ファイバー抑え
61a 抑え本体
61b アーム片
63,83 余長処理トレイ
65 補強板
67 掛止具
69,75 掛止孔
79 拡散防止壁
81 凹部
P 余長処理部
Claims (6)
- 平面視正方形状のトレイ本体と、
当該トレイ本体の中央に形成され、光ファイバーの通信特性を満足する最小半径を有する円筒部と、
トレイ本体の周縁部に立設され、多数の切り取り自在な壁材からなる側壁と、
当該側壁に当接する光ファイバーの最大径のフォーミング時の円周上に沿って、トレイ本体の角部の内側に設けられた拡散防止部と、
拡散防止部間に弾性的に取り付くファイバー抑えと、
からなり、
円筒部の上部に、ファイバー抑え側に設けた掛止具の掛止部が設けられていることを特徴とする光ファイバーの余長処理トレイ。 - 拡散防止部は、トレイ本体に等間隔で立設された複数本の柱状突起からなることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバーの余長処理トレイ。
- ファイバー抑えは、円筒部に取り付く合成樹脂で形成されたプレート状の抑え本体と、当該抑え本体を中心に90°の間隔を空けて十字方向に裁断した4つの短冊状のアーム片とからなり、アーム片は、夫々の先端側が下方へ屈曲して拡散防止部の内周に弾性的に圧接していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ファイバーの余長処理トレイ。
- 光ファイバーの通信特性を満足する最小半径を有する円筒部、及び光ファイバーの最大径のフォーミング時の円周上に沿って拡散防止壁が形成されたトレイ本体と、
上記拡散防止壁内に弾性掛止するファイバー抑えと、
からなり、
円筒部の上部に、ファイバー抑え側に設けた掛止具の掛止部が設けられていることを特徴とする光ファイバーの余長処理トレイ。 - トレイ本体の周縁部に沿って、複数の側壁が間隙を空けて立設されていることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバーの余長処理トレイ。
- ファイバー抑えは、円筒部に取り付く合成樹脂で形成されたプレート状の抑え本体と、当該抑え本体を中心に90°の間隔を空けて十字方向に裁断した4つの短冊状のアーム片とからなり、アーム片は、夫々の先端側が下方へ屈曲して拡散防止壁の内周に弾性的に圧接していることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の光ファイバーの余長処理トレイ。
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