JP4184563B2 - 使い捨て吸収物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多量の尿等の横漏れも有効に防止できる使い捨て吸収物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、外装シートに取付けられた吸収体の両側方に、立体ギャザーを形成する立ち上がり帯材が設けられた使い捨て吸収物品、例えば、使い捨ておむつ又は使い捨てパンツが提案されている。
【0003】
上記立ち上がり帯材は、通常は、10〜30g/m2程度の薄い撥水性の合成樹脂繊維製(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレン・テレフタレート又はこれらの複合繊維等)不織布やSMS(スパンボンド−メルトブロー−スパンボンド)、SMMS等の複合不織布で成形されていて、立ち上がり用弾性糸の収縮力で立ち上げられて立体ギャザーを形成するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の立ち上がり帯材は、立ち上がり時の剛性をさほど考慮していなかったから、一度に多量の排尿等があった場合、その圧力に立ち上がり帯材が耐え切れなくなって、立ち上がり帯材から尿等が横漏れするおそれがあるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、多量の尿等の横漏れを有効に防止できる使い捨て吸収物品を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、外装シートに取付けられた吸収体の両側方に、立体ギャザーを形成する立ち上がり帯材が設けられた使い捨て吸収物品において、
上記立ち上がり帯材は、撥水性の合成樹脂繊維製不織布で成形され、この立ち上がり帯材の少なくとも立ち上がり部分に、長さ方向に実質的に連続するとともに幅方向に一定の間隔を隔てて、熱シール又は超音波シールで線状に潰すことによりフィルム化させた不透液性・剛性のシール帯域が形成されていることを特徴とする使い捨て吸収物品を提供するものである。
【0007】
本発明によれば、撥水性の合成樹脂繊維製不織布で成形した立ち上がり帯材の少なくとも立ち上がり部分に、熱シール等で線状に潰すことによりフィルム化させたシール帯域を形成することにより、このシール帯域は、潰された線状部がフィルム化することで、部分的に不透液性になるとともに剛性が高まるようになる。
【0008】
請求項2のように、上記不透液性・剛性のシール帯域は、直線状、曲線状、格子線状、櫛歯線状のいずれかである構成とすることができる。
【0009】
請求項3のように、上記シール帯域を形成後の立ち上がり帯材は、JIS P8143に規定される臨界長さが80mm以上であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は使い捨ておむつ1の展開状態の正面図、図2は使い捨ておむつ1の使用状態の正面図、図3は図1のA−A線に相当する略画的断面図、図4(a)はシール帯域の拡大断面図、図4(b)〜(d)はシール帯域の形状の変形例の要部平面図、図5は使い捨ておむつ1の分解斜視図である。
【0012】
図5に示すように、使い捨ておむつ1は、基本的には、外面側シート2と吸収体コア3と肌面側シート4と左右一対の立ち上がり帯材5で構成されている。
【0013】
上記外面側シート2は、使い捨ておむつ1の外形状に形成されていて、撥水性の合成樹脂繊維製不織布又は不透液性の合成樹脂製フィルムで成形され、前腹部Pと後背部Qとの間の股部Rの両側には脚穴部Sが形成されている。
【0014】
この外面側シート2の前腹部Pの下面にはフロンタルテープ7が取付けられると共に、後背部Qの外面側シート2と立ち上がり帯材5との間の両側には、図2に示すように、使用時にフロンタルテープ7に貼付けて、使い捨ておむつ1を立体的に組み立てるためのファスニングテープ8がそれぞれ取付けられている。
【0015】
上記吸収体コア3は、天然パルプ繊維、合成樹脂繊維や高吸水性樹脂材料などを混合又は積層したものが扁平な砂時計形状に成形されて、外周が薄葉紙で包み込まれている。なお、吸収体コア3は長方形状であっても良い。この吸収体コア3は外面側シート2の上面に接着されている。
【0016】
上記肌面側シート4は、外面側シート2とほぼ同じ長さで、吸収体コア3とほぼ同じ幅に形成され、親水性の合成樹脂繊維製不織布又は透液性の合成樹脂製フィルムで成形されていて、この肌面側シート4は、外面側シート2の上面に接着された吸収体コア3の上面を覆うと共に、前後部が外面側シート2に接着されている。
【0017】
上記左右一対の立ち上がり帯材5は、撥水性の合成樹脂繊維製不織布で成形され、外面側シート2とほぼ同じ長さで、脚穴部Sに相当する部分には同形状の脚穴部が形成されている。
【0018】
この各立ち上がり帯材5は、内側縁5aが下向き内側に折り返されていて、この内側縁5aが吸収体コア3の上面両側を覆い、外側縁5bの下面が外面側シート2の上面に接着されている。
【0019】
上記各立ち上がり帯材5の内側縁5aには、吸収体コア3のほぼ全長に亘って立ち上がり用弾性糸9(図3参照)が伸長状態で添設されている。この弾性糸9は、帯状や糸状の天然ゴム又は合成ゴムで成形されて、この弾性糸9の収縮力で立体ギャザーが自然に形成されるようになる。
【0020】
なお、具体的に図示しないが、外面側シート2の前腹部Pと後背部Qの上面にウェスト用弾性糸とボディフイット用弾性糸とをそれぞれ添設する共に、各脚穴部Rの周縁に沿ってレッグギャザー用弾性糸をそれぞれ添設することが好ましい。
【0021】
上記各立ち上がり帯材5の少なくとも立ち上がり部分5cには、長さ方向に連続するとともに幅方向に一定の間隔Tを隔てて、熱シール又は超音波シールで直線状に潰すことにより、潰された線状部aをフィルム化させた不透液性・剛性のシール帯域Wがそれぞれ形成されている(図4(a)参照)。このシール帯域Wを形成後の立ち上がり帯材5は、JIS P8143に規定される臨界長さが80mm以上であることが好ましい。
【0022】
上記例では、シール帯域Wは立ち上がり帯材5の接合部分5dの一部、具体的には脚穴部Sの付近までの幅まで形成しているが、これはなくても良く、逆に接合部5dの全部、具体的には外面側シート2の全幅に亘って形成しても良い。
【0023】
また、上記例では、直線状に潰した不透液性・剛性のシール帯域Wであったが、図4(b)に示すような曲線状、図4(c)に示すような格子線状、図4(d)に示すような櫛歯線状など任意の形状を選択することができる。さらに、図4(e)(f)(g)に示すように、長さ方向に実質的に連続する間欠的な直線状のシール帯域Wであっても良い。
【0024】
上記のように構成した使い捨ておむつ1においては、撥水性の合成樹脂繊維製不織布で成形した立ち上がり帯材5の立ち上がり部分5cに、熱シール等で線状に潰すことによりフィルム化させたシール帯域Wを形成することにより、このシール帯域Wは、潰された線状部aがフィルム化することで、部分的に不透液性になるとともに剛性が高まるようになる。
【0025】
このように、剛性が高まることで、立ち上がり帯材5が立ち上がりやすくなると共に、一度に多量の排尿等があっても、その圧力に立ち上がり帯材5が耐えられるので、尿等が横漏れするおそれが少なくなる。
【0026】
また、部分的に不透液性になることで、この点からも尿等が横漏れするおそれが少なくなって、多量の尿等の横漏れを有効に防止できるようになると共に、立ち上がり帯材5の長さ方向への拡散性も向上するようになる。。
【0027】
さらに、不透液性や剛性を高めるために、立ち上がり帯材5を厚くしたり、防水フィルムを張り合わせたりする必要もなく、既存の熱シール装置等をそのまま利用することができると共に、10〜15g/m2程度の薄い不織布であっても剛性が高まって加工しやすいので、安価に製造できるようになる。
【0028】
上記実施形態は使い捨ておむつであったが、立ち上がり帯材5を使用する使い捨てパンツであっても本発明が適用できることは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は、撥水性の合成樹脂繊維製不織布で成形した立ち上がり帯材の少なくとも立ち上がり部分に、熱シール等で線状に潰すことによりフィルム化させたシール帯域を形成することにより、このシール帯域は、潰された線状部がフィルム化することで、部分的に不透液性になるとともに剛性が高まるようになる。
【0030】
したがって、剛性が高まることで、立ち上がり帯材が立ち上がりやすくなると共に、一度に多量の排尿等があっても、その圧力に立ち上がり帯材が耐えられるので、尿等が横漏れするおそれが少なくなる。また、部分的に不透液性になることで、この点からも尿等が横漏れするおそれが少なくなって、多量の尿等の横漏れを有効に防止できるようになると共に、立ち上がり帯材の長さ方向への拡散性も向上するようになる。
【0031】
さらに、不透液性や剛性を高めるために、立ち上がり帯材を厚くしたり、防水フィルムを張り合わせたりする必要もなく、既存の熱シール装置等をそのまま利用することができるので、安価に製造できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる使い捨ておむつの展開状態の正面図である。
【図2】 使い捨ておむつの使用状態の正面図である。
【図3】 図1のA−A線に相当する略画的断面図である。
【図4】 (a)はシール帯域の拡大断面図、(b)〜(g)はシール帯域の形状の変形例の要部平面図である。
【図5】 使い捨てパンツの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ
2 外面側シート
3 吸収体コア
4 肌面側シート
5 立ち上がり帯材
5c 立ち上がり部分
5d 接着部分
9 立ち上がり用弾性糸
T 隙間
W シール帯域
a 線状部
Claims (3)
- 外面側シートに取付けられた吸収体の両側方に、立体ギャザーを形成する立ち上がり帯材が設けられた使い捨て吸収物品において、
上記立ち上がり帯材は、撥水性の合成樹脂繊維製不織布で成形され、外側縁の下面が外面側シートの上面に接着され、
この立ち上がり帯材の接合部分と立ち上がり部分とに、長さ方向に実質的に連続するとともに幅方向に一定の間隔を隔てて、熱シール又は超音波シールで線状に潰すことによりフィルム化させた不透液性および剛性のシール帯域が形成されていることを特徴とする使い捨て吸収物品。 - 上記不透液性および剛性のシール帯域は、直線状、曲線状、格子線状、櫛歯線状のいずれかである請求項1に記載の使い捨て吸収物品。
- 上記シール帯域を形成後の立ち上がり帯材は、JIS P8143に規定される臨界長さが80mm以上である請求項1又は請求項2に記載の使い捨て吸収物品。
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