JP4184539B2 - 高分子弾性部材、それを用いた画像形成装置部品及び画像形成装置 - Google Patents

高分子弾性部材、それを用いた画像形成装置部品及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真装置、静電記録装置及びトナー飛翔記録装置等の画像形成装置などにおいて使用される高分子弾性部材に関し、さらに詳しくは、優れた耐オゾン性を有し、かつ感光体(画像形成体)を汚染したり、トナー(現像剤)融着を引き起こしたりすることのない高分子弾性部材、該部材を用いた画像形成装置部品及び該部品を装着した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真技術の進歩に伴い、乾式電子写真装置等の画像形成装置には、帯電用,現像用,転写用,トナー供給用,クリーニング用などに供される部品の部材として、高分子弾性部材が注目されており、帯電ローラ,現像ローラ,転写ローラ,トナー供給ローラ,クリーニングローラ等の弾性を有するローラやトナー層規制ブレード,クリーニングブレード等の弾性を有するブレードなどの形態で用いられている。
これらの目的に使用される高分子弾性部材には、ゴム弾性を有する高分子エラストマーや高分子フォームが材料として用いられており、高分子弾性部材は、低硬度であり、感光体や転写材を汚染することなく、トナーと融着することなく、オゾン中に曝露されても劣化しないことが求められる。
ここで、高分子エラストマーや高分子フォームを構成する材料としては、イソプレンゴム,エチレンプロピレンゴム,シリコーンゴム,エピクロルヒドリンゴム等の固形ゴム加硫物や、ポリオール等の液状原料をイソシアナートにより硬化させたポリウレタン等が用いられている。これらの材料からなる高分子弾性部材は、導電性を有することが求められる場合もあり、例えばカーボンブラック,金属酸化物等の導電材を混合したり、電解質を添加したりすることにより所定の電気抵抗値に調整される。
【0003】
しかしながら、上記高分子弾性部材は、オゾン環境中に長時間曝露されると、その表面がべとついたり、電気抵抗が変化する等の問題があり、一般に耐オゾン性があるとされているエチレンプロピレンゴムやシリコーンコーンゴムにおいても、表面がべとつく等の問題は完全には解決されていない。このような問題点を解決するためには、高分子弾性部材に老化防止剤を添加することが一般に行われている。しかし、老化防止剤として、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチル−ブチル)−p−フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン誘導体、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン等のキノリン誘導体、ジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカルバミン酸塩、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素等のチオ尿素誘導体を添加すると、これらの老化防止剤が部材表面に析出し、感光体を汚染したり、トナー融着を引き起こしたりするという問題が生じる。また、老化防止剤として、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等のモノフェノール誘導体、2,2−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)等のポリフェノール誘導体、プロピオン酸オクトデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)等のヒンダードフェノール誘導体を添加した場合、これらの老化防止剤が感光体を汚染したり、トナー融着を引き起こしたりするという問題はないものの、オゾン環境下に曝露した後の高分子弾性部材におけるべとつきや電気抵抗の変化を抑制する能力が不充分であるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような高分子弾性部材が有する問題点を解決し、優れた耐オゾン性を有し、かつ感光体を汚染したり、トナー融着を引き起こしたりすることがなく、感光体又はトナーに接触又は近接して用いられる画像形成装置部品を構成する用とに好適な高分子弾性部材を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ジフェニルアミン又はその誘導体を含有させてなる高分子弾性部材は、優れた耐オゾン性を有し、かつ感光体を汚染したり、トナー融着を引き起こしたりすることがないことを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、主にイソシアナート成分とポリオール成分から製造され、(1)ポリオール成分の官能基数が2〜3で、(2)イソシアナート成分とポリオール成分の配合量比が、モル比で0.9〜1.5であり、(3)ポリオール成分が、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオールと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含み、該ポリエーテルポリオールと該ポリテトラメチレンエーテルグリコールとの比率が重量比で90:10〜10:90の範囲であるポリウレタン材料からなる画像形成装置部品用高分子弾性部材であって、下記一般式
【0006】
【化4】
Figure 0004184539
【0007】
(式中、A,B,D,E,G,J,L,M,N及びPはそれぞれ水素原子、炭素数1〜16のアルキル基又は炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)
で表されるジフェニルアミン又はジフェニルアミン誘導体をからなる老化防止剤を含むことを特徴とする画像形成装置部品用高分子弾性部材、この高分子弾性部材を用いて構成され、かつ画像形成体に接触もしくは近接して使用されるか又は現像剤に接触もしくは近接して使用される画像形成装置部品、及びこれらの画像形成装置部品を装着してなる画像形成装置を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の高分子弾性部材は、上記一般式で表されるジフェニルアミン又はジフェニルアミン誘導体を含むものである。上記式において、炭素数1〜16のアルキル基としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,テトラデシル基,ヘキサデシル基などが挙げられる。炭素数7〜15のアラルキル基としては、α−メチルベンジル,α,α−ジメチルベンジル基,α−エチルベンジル,α,α−ジエチルベンジル基,α−ブチルベンジル,α,α−ジブチルベンジル基,フェネチル基などが挙げられる。これらのジフェニルアミン又はジフェニルアミン誘導体は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明において、ジフェニルアミン又はジフェニルアミン誘導体としては、下記一般式
【0009】
【化5】
Figure 0004184539
【0010】
(式中、D1 及びM1 はそれぞれ炭素数1〜16のアルキル基又は炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)
で表されるものが好ましく、下記一般式
【0011】
【化6】
Figure 0004184539
【0012】
(式中、D2 及びM2 はそれぞれα,α−ジメチルベンジル基、α−メチルベンジル基、オクチル基又はtert−ブチル基を示す。)
で表されるものがさらに好ましい。具体的には、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミン,4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−ジフェニルアミン,4−α−メチル−ジフェニルアミン,4,4’−ジオクチル−ジフフェニルアミンなどが挙げられる。
【0013】
上記ジフェニルアミン又はジフェニルアミン誘導体が添加される高分子弾性材料としては、イソプレンゴム,ブタジエンゴム,スチレンブタジエンゴム,クロロプレンゴム,ニトリルブタジエンゴム,ブチルゴム,エチレンプロピレンゴム,ウレタンゴム,シリコーンゴム,クロロスルホン化ポリエチレンゴム,塩素化ポリエチレン,アクリルゴム,エピクロルヒドリンゴム等の固形ゴム、ポリオール等の液状原料をイソシアナート等で硬化させたポリウレタンなどが挙げられる。この中で、感光体の汚染やトナーの融着防止における効果の点から、イソプレンゴム,ブタジエンゴム,エチレンプロピレンゴム,シリコーンゴム,ポリウレタンが特に好ましく用いられる。
ジフェニルアミン又はジフェニルアミン誘導体の添加量は、高分子弾性材料100重量部に対して0.1〜10重量部とすることが好ましく、0.3〜3重量部とすることが特に好ましい。添加方法は、高分子弾性部材の原料に混合する方法が好ましく、すなわち高分子弾性材料として固形ゴムを用いる場合は、補強剤や充填材等の配合成分とともに原料ゴムに混練する方法等が好ましく、高分子弾性材料としてポリオール等の液状原料をイソシアナート等で硬化させるポリウレタン材料等を用いる場合は、液状原料に溶解する方法が好ましい。
【0014】
ここで、ポリウレタン材料を構成するポリオール成分としては、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールが用いられ、特にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付加重合したポリエーテルポリオールが好適である。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付加重合したポリエーテルポリオールは、例えば、水,プロピレングリコール,エチレングリコール,グリセリン,トリメチロールプロパン,ヘキサントリオール,トリエタノールアミン,ジグリセリン,ペンタエリスリトール,エチレンジアミン,メチルグルコジット,芳香族ジアミン,ソルビトール,ショ糖,リン酸等を出発物質とし、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを付加重合したものを挙げることができるが、特に、水,プロピレングリコール,エチレングリコール,グリセリン,トリメチロールプロパン,ヘキサントリオールを出発物質としたものが好適である。付加するエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの比率やミクロ構造については、エチレンオキサイドの比率が2〜80重量%が好ましく、より好ましくは5〜25重量%である。そして末端にエチレンオサイドが付加しているものが好ましく用いられる。また、分子鎖中のエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの配列は、ランダムであるのが好ましい。
【0015】
このポリエーテルポリオールの分子量は、水,プロピレングリコール,エチレングリコールを出発物質とする場合は2官能となり、重量平均分子量で300〜6000の範囲のものが好ましく、特に400〜3000の範囲のものが好ましい。また、グリセリン,トリメチロールプロパン,ヘキサントリオールを出発物質とする場合は3官能となり、重量平均分子量で900〜9000の範囲のものが好ましく、特に1500〜6000の範囲のものが好ましい。また、2官能のポリオールと3官能のポリオールを適宜ブレンドして用いることもできる。
【0016】
本発明のポリウレタン部材を構成するポリオール成分として、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含むことが好ましい。ポリテトラメチレンエーテルグリコールは、例えばテトラヒドロフランのカチオン重合によって得られ、重量平均分子量が400〜4000のもの、特に650〜3000の範囲にあるものが好ましく用いられる。また、分子量の異なるポリテトラメチレンエーテルグリコールをブレンドすることも好ましい。更に、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを共重合して得られたポリテトラメチレンエーテルグリコールを用いることもできる。
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付加重合したポリエーテルポリオールと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールをブレンドして用いることも好ましく、この場合、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付加重合したポリエーテルポリオールと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとの比率が重量比で90:10〜10:90の範囲になるように用いるのが好ましく、特に70:30〜40:60の範囲になるように用いるのが好ましい。
また、上記ポリオール成分とともに、本発明の目的が損なわれない範囲で、ポリオールをアクリロニトリル変性したポリマーポリオール、ポリオールにメラミンを付加したポリオール、アジピン酸などの酸成分とエチレングリコールなどのグリコール成分を縮合して得られるポリエステルポリオール、ε−カプロラクタムを開環重合して得られるポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール,ブタンジオール等のジオール類、トリメチロールプロパンなどのポリオール類やそれらの誘導体を併用することができる。
【0017】
ポリウレタン材料を構成するイソシアナート成分として、ジフェニルメタンジイソシアナート又はその誘導体が用いられる。このジフェニルメタンジイソシアナート又はその誘導体としては、例えばジアミノジフェニルメタン又はその誘導体をホスゲン化して得られたジフェニルメタンジイソシアナート又はその誘導体が用いられる。ジアミノジフェニルメタンの誘導体としては多核体などがあり、ジアミノジフェニルメタンから得られた純ジフェニルメタンジイソシアナート、ジアミノジフェニルメタンの多核体から得られたポリメリック・ジフェニルメタンジイソシアナートなどを用いることができる。ポリメリック・ジフェニルメタンジイソシアナートの官能基数については、通常純ジフェニルメタンジイソシアナートと様々な官能基数のポリメリック・ジフェニルメタンジイソシアナートとの混合物が用いられ、平均官能基数が好ましくは2.05〜4.00、より好ましくは2.50〜3.50のものが用いられる。またこれらのジフェニルメタンジイソシアナート又はその誘導体を変性して得られた誘導体、例えばポリオールなどで変性したウレタン変性物,ウレチジオン形成による二量体,イソシアヌレート変性物,カルボジイミド/ウレトンイミン変性物,アロハネート変性物,ウレア変性物,ビュレット変性物なども用いることができるが、これらの中で、ウレタン変性物,カルボジイミド/ウレトンイミン変性物が特に好ましい。
【0018】
本発明においては、ジフェニルメタンジイソシアナートやその誘導体を一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、所望により、本発明の目的が損なわれない範囲で、上記ジフェニルメタンジイソシアナートやその誘導体と共に、トリレンジイソシアナートなどの各種芳香族イソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートなどの各種脂肪族イソシアナート、イソホロンジイソシアナート等の脂環族イソシアナート又はそれらの誘導体を併用することができる。
このジフェニルメタンジイソシアナートやその誘導体の配合量としては、このイソシアナート成分中のイソシアナート基と上記ポリオール成分中の水酸基との比NCO基/OH基が、モル比で0.9〜1.5となるように配合量を設定することが好ましく、より好ましくは1.0〜1.2の範囲である。
【0019】
高分子弾性部材に導電性を付与する場合は、導電性付与材を高分子弾性材料に混合ないし溶解することができる。導電性付与材としては、例えばガスブラック,インクブラックを含むオイルファーネスブラック,サーマルブラック,チャンネルブラック,ランプブラック等のカーボンブラック、導電性亜鉛華等の導電性金属酸化物が挙げられるが、電気抵抗の位置ばらつきや電圧依存性を抑制するためには電解質により導電性を付与することが好ましい。電解質としては、テトラエチルアンモニウム,テトラブチルアンモニウム,ラウラルトリメチルアンモニウム,ステアリルトリメチルアンモニウム,オクタデシルトリメチルアンモニウム,ドデシルトリメチルアンモニウム,ヘキサデシルトリメチルアンモニウム,ベンジルトリメチルアンモニウム,変性脂肪族ジメチルエチアンモニウム,ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウム等の第4級アンモニウム,リチウム,ナトリウム等のアルカリ金属又はカルシウム,マグネシウム等のアルカリ土類金属の過塩素酸塩,塩素酸塩,塩酸塩,臭素酸塩,ヨウ素酸塩,ホウフッ化水素酸塩,硫酸塩,アルキル硫酸塩,カルボン酸塩,スルフォン酸塩,トリフルオロメチル硫酸塩などが挙げられる。これらの中で、アルキル硫酸の第4級アンモニウム塩や多塩基カルボン酸の第4級アンモニウム塩が好ましく、アミド結合を有する第4級アンモニウムのアルキル硫酸塩が特に好ましい。電解質の配合量は、ポリウレタン材料100重量部に対して0.01〜10重量部とすることが好ましく、0.1〜3重量部とすることが更に好ましい。
【0020】
ポリウレタン材料、電解質等を含むポリウレタン組成物を硬化させるための反応触媒としては、例えばトリエチルアミン,ジメチルシクロヘキシルアミン等のモノアミン類、テトラメチルエチレンジアミン,テトラメチルプロパンジアミン,テトラメチルヘキサンジアミンなどのジアミン類、ペンタメチルジエチレントリアミン,ペンタメチルジプロピレントリアミン,テトラメチルグアニジン等のトリアミン類、トリエチレンジアミン,ジメチルピペラジン,メチルエチルピペラジン,メチルモルホリン,ジメチルアミノエチルモルホリン,ジメチルイミダゾール等の環状アミン類、ジメチルアミノエタノール,ジメチルアミノエトキシエタノール,トリメチルアミノエチルエタノールアミン,メチルヒドロキシエチルピペラジン,ヒドロキシエチルモルホリン等のアルコールアミン類、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル,エチレングリコールビス(ジメチル)アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類、スタナスオクトエート,ジブチル錫ジアセテート,ジブチル錫ジラウレート,ジブチル錫マーカブチド,ジブチル錫チオカルボキシレート,ジブチル錫ジマレエート,ジオクチル錫マーカプチド,ジオクチル錫チオカルボキシレート,フェニル水銀プロピオン酸塩,オクテン酸鉛等の有機金属化合物などが挙げられる。これらの中で、有機錫触媒が特に好ましい。これらの触媒は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】
ポリウレタン部材をフォーム状のものとする場合、ポリウレタンにシリコーン整泡剤や各種界面活性剤を配合することが、フォーム材のセルを安定させるために好ましい。シリコーン整泡剤としては、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合物等が好適に用いられ、分子量350〜15000のジメチルポリシロキサン部分と分子量200〜4000のポリオキシアルキレン部分からなるものが特に好ましい。ポリオキシアルキレン部分の分子構造は、エチレンオキサイドの付加重合物やエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共付加重合物が好ましく、その分子末端をエチレンオキサイドとすることも好ましい。界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤,アニオン性界面活性剤,両性等の界面活性剤や各種ポリエーテル,各種ポリエステル等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。
シリコーン整泡剤や各種界面活性剤の配合量は、ポリウレタン材料100重量部に対して0.1〜10重量部とすることが好ましく、0.5〜5重量部とすることが更に好ましい。
【0022】
ポリウレタンフォームを製造する際の発泡方法としては、例えば水,有機溶剤,各種代替フロンなどの発泡剤による方法、機械的な攪拌により気泡を混入させる方法などが好ましく用いられる。これらの中で、機械的な攪拌により気泡を混入させる方法が特に好ましい。ポリウレタンフォームの発泡倍率については特に制限はないが、最大セル径を500μm未満とすることが好ましく、特に最大セル径を200μm未満とすることが好ましい。また、嵩密度は0.2〜0.7g/ミリリットルの範囲が好ましく、特に0.3〜0.6g/ミリリットルの範囲とすることが好ましい。
【0023】
ポリウレタン部材を製造する際の配合及び加熱硬化は、上記ポリオール成分、イソシアナート成分、電解質、反応触媒及び所望により用いられる各種添加成分を混合攪拌し、必要に応じて上記方法により気泡を混入させ、所定のモールドなどに注型するか又はブロック状に自由発泡するなどの操作を行ったのち、加熱硬化させる方法が好ましく用いられる。
また、予め、ポリオール成分とイソシアナート成分とを反応させてイソシアナート基を有するプレポリマーを調製し、これをエチレングリコール,1,4−ブタジオール,トリメチロールプロパンなどの鎖延長剤を用いて硬化させるプレポリマー法も用いることができる。
【0024】
本発明の高分子弾性部材の主な利用分野である画像形成装置部品は、高分子弾性部材と金属部材とを構成部材とするものであって、通常、硫黄快削鋼などの鋼材に亜鉛などのメッキを施した金属部材やアルミニウム,ステンレス鋼,りん青銅などの金属部材を、その一部又は全体を本発明の高分子弾性部材で被覆したものであり、用途によりローラ,ドラム,ブレードなどの形態で使用される。すなわち、画像形成装置部品が高分子弾性ローラである場合には、硫黄快削鋼などに亜鉛等のメッキを施した芯金を、本発明の高分子弾性部材で円筒形に被覆し、さらに必要に応じて、その外側に導電性,半導電性又は絶縁性の塗料を塗布したものを例示することができる。
【0025】
金属部材と高分子弾性部材の接合方法については、金属部材をあらかじめモールド内部に配設しておき高分子弾性材料組成物を注型硬化する方法や、高分子弾性部材を所定の形状に成形した後接着する方法などを用いることができる。どちらの方法でも、必要に応じて金属部材と高分子弾性部材との間に接着層を設けることができ、この接着層としては、導電性塗料からなる接着剤やホットメルトシートなどを用いることができる。
本発明の高分子弾性部材の成形方法としては、例えば前述した所定の形状のモールドに注型する方法の他に、ブロックから切削加工により、所定の寸法に切り出す方法、研磨処理により所定の寸法にする方法、あるいはこれらの方法を適宜組み合わせる方法などを用いることができる。
本発明の高分子弾性材部材を用いた画像形成装置部品のうち、感光体に接触又は近接して使用される画像形成装置部品としては、帯電ローラ,現像ローラ,転写ローラ,クリーニングローラ,クリーニグブレードなどを挙げることができ、トナーに接触又は近接して使用される画像形成装置部品として、現像ローラ,トナー供給ローラ,クリーニングローラ,トナー層規制ブレード,クリーニングブレードなどを挙げることができる。
【0026】
図1は、本発明の画像形成装置部品を転写ローラとして装着した電子写真方式の画像形成装置の一例を示す説明図であって、トナー供給用ローラ3と潜電潜像を保持した画像形成体1との間に現像ローラ2がその外周面を画像形成体1の表面に近接させた状態で配設され、かつ画像形成体1に紙などの記録媒体8を介して、本発明に係る転写ローラ5を当接させた構造を示している。トナー供給用ローラ3,現像ローラ2及び画像形成体1を矢印方向に回転させることにより、トナーがトナー供給用ローラ3により、現像ローラ2の表面に供給され、層規制ブレード4によって均一な薄層に整えられたのち、画像形成体1上の潜像に付着し、該潜像が可視化される。そして画像形成体1と転写ローラ5との間に電界を発生させることにより、画像形成体1上のトナー画像を記録媒体8に転写させる。また、6はクリーニングローラであり、このクリーニングローラ6により、転写後に画像形成体1表面に残留するトナーが除去される。なお、7は帯電ローラである。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
ローラ作製
グリセリンにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドをランダムに付加し、そのエチレンオキサイド単位の含有率が16重量%、実質的な官能基数が3、重量平均分子量5000、OH価34mgKOH/gであるポリエーテルポリオール60重量部、重量平均分子量1000でOH価113mgKOH/gであるポリテトラメチレンエーテルグリコール40重量部、ジフェニルメタンジイソシアナートとウレタン変性ジフェニルメタンジイソシアナートとカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアナートとの混合物でイソシアナート基含有率26.3重量%の混合イソシアナート成分24.6重量部、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合物でOH価32mgKOH/gであるシリコーン系整泡剤4重量部、電解質としてエチル硫酸変性脂肪族ジメチルエチルアンモウニム2.0量部、ジブチル錫ジラウレート0.03重量部、黒色顔料をポリオールに分散させてなるOH価45mgKOH/gの黒色着色料2.5重量部、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミン0.5重量部を、機械的攪拌により発泡させながら混合し、その混合物を直径6mmの金属製シャフトを中心に配設したモールドに注型した後、100℃で10時間加熱硬化して、直径16.5mmで長さ215mmのポリウレタンフォーム製ローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。上記ローラを厚さ5mmのアルミニウム板の上に載せ、ローラの両端をそれぞれ500gの力で圧接しながら、芯金と銅板の間の電気抵抗を測定した。測定時の温度,湿度はそれぞれ23℃,50%であった。電気抵抗は、印加電圧が1000Vのとき107.18Ωであった。このローラの表面に直径12mmのアルミニウム平板を50gfの力で押し付けた後、平板を10mm/分の速度で引き離したときの引っ張り応力をデジタルフォースゲージを用いて測定したところ、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下でローラ表面のべとつきは感じられなかった。
OPC(有機半導体)汚染性評価
上記ローラを、図1に示す画像形成装置に転写ローラとして組み込んだ。温度,湿度がそれぞれ40℃,95%の環境で120時間放置し、さらに温度,湿度がそれぞれ23℃,50%の環境で48時間放置した後、グレースケール、黒ベタ、白ベタ画像を印刷させた。グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
耐オゾン性評価
次いで、上記ローラを画像形成装置から取り外し、温度40℃、オゾン濃度6ppmの環境に100時間放置し、さらに温度,湿度がそれぞれ23℃,50%の環境で48時間放置した後、前述の方法と同様にして、電気抵抗とローラ表面のべとつきを評価したところ、電気抵抗は、印加電圧が1000Vのとき107.22Ωであってオゾン曝露試験前とほぼ変化なく、引っ張り応力も0.1gf以下でローラ表面のべとつきは感じられなかった。再度、このローラを画像形成装置に組み込み、グレースケール、黒ベタ、白ベタ画像を印刷させた。グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
【0028】
比較例1
ローラ作製
実施例1において、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンを配合しない以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
耐オゾン性評価
実施例1と同様のオゾン曝露試験を行った後の、電気抵抗とローラ表面のべとつきを実施例1と同様にして評価したところ、電気抵抗は、印加電圧が1000Vのとき107.04Ωであり、引っ張り応力は23gfでローラ表面はべとついていた。再度、このローラを画像形成装置に組み込み、実施例1と同様にして画像評価しようとしたところ、記録紙が転写ローラにからまってしまい、画像評価ができなかった。記録紙が転写ローラにからまったのは、転写ローラ表面のべとつきが原因と考えられ、このローラは画像形成装置部品として不適当である。
【0029】
実施例2
ローラ作製
実施例1において、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンに代えて4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−ジフェニルアミン0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
耐オゾン性評価
実施例1と同様のオゾン曝露試験を行った後の、電気抵抗とローラ表面のべとつきを実施例1と同様にして評価したところ、電気抵抗は、印加電圧が1000Vのとき107.16Ωであり、引っ張り応力は0.1gf以下でローラ表面のべとつきは感じられなかった。再度、このローラを画像形成装置に組み込み、実施例1と同様にして画像評価を行ったところ、グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
【0030】
実施例3
ローラ作製
実施例1において、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンに代えて4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−ジフェニルアミンと4−α−メチル−ジフェニルアミンとの1:1(重量比)混合物0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
耐オゾン性評価
実施例1と同様のオゾン曝露試験を行った後の、電気抵抗とローラ表面のべとつきを実施例1と同様にして評価したところ、電気抵抗は、印加電圧が1000Vのとき107.18Ωであり、引っ張り応力は0.1gf以下でローラ表面のべとつきは感じられなかった。再度、このローラを画像形成装置に組み込み、実施例1と同様にして画像評価を行ったところ、グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
【0031】
比較例2
ローラ作製
実施例1において、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンに代えて2,6−tert−ブチル−p−クレゾール0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
耐オゾン性評価
実施例1と同様のオゾン曝露試験を行った後の、電気抵抗とローラ表面のべとつきを実施例1と同様にして評価したところ、電気抵抗は、印加電圧が1000Vのとき107.06Ωであり、引っ張り応力は19gfでローラ表面はべとついていた。再度、このローラを画像形成装置に組み込み、実施例1と同様にして画像評価しようとしたところ、記録紙が転写ローラにからまってしまい、画像評価ができなかった。記録紙が転写ローラにからまったのは、転写ローラ表面のべとつきが原因と考えられ、このローラは画像形成装置部品として不適当である。
【0032】
比較例3
ローラ作製
実施例1において、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンに代えて2,2−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
耐オゾン性評価
実施例1と同様のオゾン曝露試験を行った後の、電気抵抗とローラ表面のべとつきを実施例1と同様にして評価したところ、電気抵抗は、印加電圧が1000Vのとき107.08Ωであり、引っ張り応力は14gfでローラ表面はべとついていた。再度、このローラを画像形成装置に組み込み、実施例1と同様にして画像評価しようとしたところ、記録紙が転写ローラにからまってしまい、画像評価ができなかった。記録紙が転写ローラにからまったのは、転写ローラ表面のべとつきが原因と考えられ、このローラは画像形成装置部品として不適当である。
【0033】
比較例4
ローラ作製
実施例1において、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンに代えてプロピオン酸オクトデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール、黒ベタ、白ベタいずれも良好な画像が得られた。
耐オゾン性評価
実施例1と同様のオゾン曝露試験を行った後の、電気抵抗とローラ表面のべとつきを実施例1と同様にして評価したところ、電気抵抗は、印加電圧が1000Vのとき107.10Ωであり、引っ張り応力は14gfでローラ表面はべとついていた。再度、このローラを画像形成装置に組み込み、実施例1と同様にして画像評価を行おうとしたところ、記録紙が転写ローラにからまってしまい、画像評価ができなかった。記録紙が転写ローラにからまったのは、転写ローラ表面のべとつきが原因と考えられ、このローラは画像形成装置部品として不適当である。
【0034】
比較例5
ローラ作製
実施例1において、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンに代えてN−フェニル−N’−(1,3−ジメチル−ブチル)−p−フェニレンジアミン0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール画像では転写ローラが接触していた位置の画像が黒っぽく乱れていた。このような画像の乱れは、感光体汚染が発生したために起こったものであり、このローラは画像形成装置部品として不適当である。
【0035】
比較例6
ローラ作製
実施例1において、4,4’−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンに代えて6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール画像では転写ローラが接触していた位置の画像が黒っぽく乱れていた。このような画像の乱れは、感光体汚染が発生したために起こったものであり、このローラは画像形成装置部品として不適当である。
【0036】
比較例7
ローラ作製
実施例1において、4,4'−ジ−tert−ブチル−ジフェニルアミンに代えてジチオカルバミン酸ニッケル0.5重量部を配合した以外は実施例1と同様にしてローラを作製した。
ローラ物性評価
フォーム部分の嵩密度は0.40g/ミリリットルで、アスカーC硬度40°、平均セル径130μm、最大セル径190μmであった。ローラの電気抵抗は、実施例1と同条件で107.18Ωであり、ローラ表面のべとつきを表す引っ張り応力は0.1gf以下であった。
OPC汚染性評価
実施例1と同様にして画像を評価したところ、グレースケール画像では転写ローラが接触していた位置の画像が黒っぽく乱れていた。このような画像の乱れは、感光体汚染が発生したために起こったものであり、このローラは画像形成装置部品として不適当である。
【0037】
【発明の効果】
本発明の高分子弾性部材は、感光体等を汚染することなく、現像剤と融着することなく、オゾン中に曝露された場合でも表面がべとつかず、電子写真方式等の画像形成装置で用いる高分子弾性部材として好適であり、帯電ローラ,現像ローラ,転写ローラ,トナー供給ローラ,クリーニングローラ等の弾性を有するローラやトナー層規制ブレード,クリーニングブレード等の弾性を有するブレードなどの形態で画像形成装置部品を構成し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置部品を転写ローラとして装着した電子写真方式の画像形成装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1:画像形成体
2:現像ローラ
3:トナー供給用ローラ
4:層規制ブレード
5:転写ローラ
6:クリーニングローラ
7:帯電ローラ
8:記録媒体

Claims (8)

  1. 主にイソシアナート成分とポリオール成分から製造され、(1)ポリオール成分の官能基数が2〜3で、(2)イソシアナート成分とポリオール成分の配合量比が、モル比で0.9〜1.5であり、(3)ポリオール成分が、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを付加重合したポリエーテルポリオールと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含み、該ポリエーテルポリオールと該ポリテトラメチレンエーテルグリコールとの比率が重量比で90:10〜10:90の範囲であるポリウレタン材料からなる高分子弾性部材であって、下記一般式で表されるジフェニルアミン又はジフェニルアミン誘導体からなる老化防止剤を含むことを特徴とする画像形成装置部品用高分子弾性部材。
    Figure 0004184539
    (式中、A,B,D,E,G,J,L,M,N及びPはそれぞれ水素原子、炭素数1〜16のアルキル基又は炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)
  2. ジフェニルアミン誘導体が、下記一般式
    Figure 0004184539
    (式中、D1 及びM1 はそれぞれ炭素数1〜16のアルキル基又は炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)で表されるものである請求項1記載の画像形成装置部品用高分子弾性体。
  3. ジフェニルアミン誘導体が、下記一般式
    Figure 0004184539
    (式中、D2 及びM2 はそれぞれα,α−ジメチルベンジル基、α−メチルベンジル基、オクチル基又はtert−ブチル基を示す。)で表されるものである請求項記載の画像形成装置部品用高分子弾性体。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の高分子弾性部材を用いて構成され、かつ画像形成体に接触又は近接して使用される画像形成装置部品。
  5. 画像形成体に接触又は近接して使用される画像形成装置部品が、転写部品,帯電部品,現像部品,現像剤供給部品又はクリーニング部品である請求項記載の画像形成装置部品。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の高分子弾性部材を用いて構成され、かつ現像剤に接触又は近接して使用される画像形成装置部品。
  7. 現像剤に接触又は近接して使用される画像形成装置部品が、転写部品,現像部品,現像剤供給部品又はクリーニング部品である請求項記載の画像形成装置部品。
  8. 請求項4〜7のいずれかに記載の画像形成装置部品を装着してなる画像形成装置。
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