JP4183643B2 - 情報埋込装置および情報埋込プログラム - Google Patents
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Description
特許文献1は、情報を埋め込むときには、ある単語の前にある空白の長さとその単語に引き続く空白の長さの組み合わせを1つの符号単位とし、前後の長さの比率を署名データのビット値に応じて変化させることで、符号に著作権を保護するための証明データを埋め込む。また、抽出するときには、単語の前後の空白の長さの比率の違いに応じて署名データを抽出する。これにより、第3者に見破られることなく、多くの署名情報を電子文書内に埋め込むことができる。
非特許文献1は、2次元の静止画像を構成する各ピクセルの明度をわずかに変更して透かし情報を埋め込む。
特許文献2は、3次元形状のオリジナルモデルV0のデータにウェーブレット変換処理を行い、このウェーブレット変換処理により生成されるWT係数ベクトルに透かしデータを埋め込んで、そのWT係数ベクトルに基づいて、3次元形状逆変換手段が、透かしデータを埋め込んだ3次元形状モデル(流通モデルV’0 )のデータを作成する。
これにより、視覚的な変化の影響をほとんど受けずに電子情報データを埋め込むことができる。低解像のウェーブレット係数に埋め込むことにより、大域的に電子情報データを埋め込むことが可能となるので、局所的な削除、変形等に耐性をもたせることができ、頑強な電子透かし情報を得る。
特許文献3は、透かし情報の埋込み用パラメータを設定し、3次元形状モデルの各曲面メッシュに対して、透かし情報の埋込み処理を行うメッシュと、埋込み処理を行わないメッシュとを選別し、選別された各曲面メッシュの集合の中の所定のメッシュに対して、埋込み用パラメータに指定された分割比率を有する制御点を新しく生成し、当該制御点が、所定の曲面上にあり、かつ、所定の曲面メッシュと同数の制御点を有する分割メッシュを生成する。
これにより、3次元形状モデルに、埋込みの前後で3次元形状モデルの形状が大略保存され、又、攻撃・侵害を受けた場合でも、埋込んだ電子透かし情報が失われたり、復元不可能とならない、攻撃に対して頑強な耐性のある電子透かし情報を得る。
特許文献4は、多面体、直線、点の集合、または曲面から構成される3次元形状モデルの幾何形状を定義する幾何パラメータを、頂点の座標値を微小量ずらしたり、三角形ポリゴンメッシュの分割の仕方を変更することにより、種々の情報を3次元形状モデルへ、可視または不可視の状態で埋め込む。また、幾何パラメータを数値パラメータ及び位相に分けて、各々を変更して情報を埋め込む。
逆に、抽出するときは変更された幾何パラメータを検出することにより、埋め込まれた情報を取り出す。
まず、特許文献1または非特許文献1のようなテキスト文章や画像データへの透かし情報埋め込み方法は、3次元データの表現形式と著しく異なっているのでそのまま適用することはできない。
特許文献2の方法は、三角形ポリゴンメッシュから構成される3次元形状モデルに、特許文献3の方法は、自由曲面の集合として定義される3次元形状モデルにしか適用できないという問題がある。
図1は、本発明の実施形態に係る情報埋込装置および情報抽出装置の機能構成を示すブロック図である。同図において、情報埋込装置10は、透かし情報入力手段11、透かし情報変換手段12、要素順序付手段13、透かし情報埋込手段14、3次元形状モデルDB15、透かし情報付3次元形状モデルDB30とから構成されている。
また、情報抽出装置20は、透かし情報抽出手段21、抽出要素順序付手段22、透かし情報逆変換手段23、透かし情報出力手段24、透かし情報付3次元形状モデルDB30とから構成されている。
情報埋込装置10は、著作権やその他の情報を透かし情報として入力し、この透かし情報を指定された3次元形状モデルに埋め込んで、透かし情報付3次元形状モデルを出力する。
3次元形状モデルDB15は、透かし情報を埋め込む対象である3次元形状モデルの幾何情報および位相情報を格納する。この3次元形状モデルDB15には、1つ以上の3次元形状モデルが格納されているので、ユーザは情報埋め込みに当たって、埋め込み対象となる3次元形状モデルをキーボードやマウスによって指定する。
例えば、文字列「a−p−p−l−e」をアルファベット文字の順序の数で変換すると、「1−16−16−12−5」となる(「−」は説明のための区切りで実際には挿入されない)。すべての透かし情報が数値変換されるまでこの処理を繰り返す(図2参照)。
ここでは、座標系の原点から頂点までの距離でソートして順序付けをする。同距離の頂点があれば、いずれか1つの頂点を採用しその他の頂点は無視し、次に距離の遠い頂点を対象とし、すべての頂点に順序付けをするまで処理を繰り返す。
透かし情報を要素順序付手段13で求めた順序にしたがって、頂点インデックス情報を変更し付加する。ここで、変更により頂点インデックス値が重複しないように、頂点インデックスの値の最大値の一桁上位の桁に、透かし情報変換手段12で変換した数値を加える。以下この桁を「埋め込み桁」とする。
例えば、頂点インデックスの最大値が500であった場合、埋め込み桁に情報を埋め込むため、透かし情報の数値に1000を乗じた上で加えればよい。透かし情報をすべて埋め込むまでこの処理を繰り返す。
図3に示した直方体形状モデルにテキスト「apple」を埋め込んだ場合、図3の頂点インデックスは、埋め込み前は「1−2−4−3−5−6−8−7」であるが、埋め込み後は「11−162−164−123−55−6−8−7」となり、図4に示すように埋め込まれる。ここで、頂点インデックス「6−8−7」は、埋め込み対象となる文字がないためそのままの値となっている。
まず、ユーザが指定した3次元形状モデルに埋め込むべき透かし情報(著作権やその他のテキスト情報)をキーボードやファイルから入力する(ステップS10)。
例えば、座標系の原点から頂点までの距離でソートして順序付けをする。同距離のものがあった場合は、最初のものだけ採用して後は無視し、より距離の遠い次の頂点に移行し、すべての頂点が順序付けされるまで処理を繰り返す。
図3の直方体形状モデルにテキスト「apple」を埋め込んだ場合、埋め込み前の頂点インデックスは「1−2−4−3−5−6−8−7」であるが、埋め込み後は「11−162−164−123−55−6−8−7」となる。
情報抽出装置20は、埋め込まれた透かし情報を3次元形状モデルから抽出する処理を行う。
透かし情報抽出手段21は、透かし情報付3次元形状モデルDB30から埋め込まれた透かし情報を抽出する。これは、透かし情報付3次元形状モデルDB30中のすべての頂点のうち、頂点インデックスの埋め込み桁が0でない(情報が埋め込まれている)頂点を選別し、埋め込み桁より下の桁の値を除去し残った数値から、数値化された透かし情報として抽出する。
次に、透かし情報付3次元形状モデルDB30中のすべての頂点に対して、埋め込み桁以上の桁の値と埋め込み桁未満の桁の値とに分け、埋め込み桁以上の桁の値が0でない(情報が埋め込まれている)頂点だけを残す。この埋め込み桁以上の桁の値が数値化された透かし情報であり、埋め込み桁未満の桁の値が実際の頂点インデックスの値である。
図4の例では、頂点インデックス「11−162−123−164−55−6−8−7」から「(1、1)−(16、2)−(12、3)−(16、4)−(5、5)」が選別される。ここで、括弧内の左の数値が透かし情報、右の数値が頂点インデックスの値である。
この順序付けを、座標系の原点から頂点までの距離でソートして順序付けをしていた場合、透かし情報抽出手段21で選別されたすべての頂点「1−2−3−4−5」に対して原点からの距離でソートすると「1−2−4−3−5」が求められ、この順序で抽出した透かし情報を並べ替えると「1−16−16−12−5」となる。
図4の例では、数値列「1−16−16−12−5」を「apple」というテキストに変換する。
透かし情報出力手段24は、透かし情報逆変換手段23で抽出された透かし情報のテキストを、必要に応じ画像表示装置や出力装置を通じて表示・印刷し、また、記憶装置へ保存する。
まず、ユーザが透かし情報を取り出す対象を指示し、透かし情報付3次元形状モデルDB30の中からその対象データを取り出す(ステップS20)。
取り出された透かし情報付3次元形状モデルから埋め込まれた透かし情報を抽出する(ステップS21)。
例えば、透かし情報付3次元形状モデルDB30中の頂点個数から頂点インデックスの最大値を求め、これより1桁上位の桁を埋め込み桁とする。
次に、透かし情報付3次元形状モデル中のすべての頂点に対して、埋め込み桁以上の桁の値と埋め込み桁未満の桁の値とに分け、埋め込み桁以上の桁の値が0でない(情報が埋め込まれている)頂点だけを残す。この埋め込み桁以上の桁の値が数値化された透かし情報であり、埋め込み桁未満の桁の値が実際の頂点インデックスの値である。
この順序付けを、座標系の原点から頂点までの距離でソートして順序付けをしていた場合、透かし情報抽出手段21で選別されたすべての頂点「1−2−3−4−5」に対して原点からの距離でソートすると「1−2−4−3−5」が求められ、この順序で抽出した透かし情報を並べ替えると「1−16−16−12−5」となる。
図4の例では、数値列「1−16−16−12−5」を「apple」というテキストに変換する。
また、3次元形状モデルのデータ構造も、ソリッド/サーフェース/ワイヤーフレーム/三角形ポリゴンメッシュ等の種類は問わない。
また、情報の埋め込み順序および抽出する順序についても、順序数自体を透かし情報として埋め込んでおき、抽出時にその埋め込まれた順序情報をもとに情報を抽出するようにしてもよい。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
このように、本発明の各装置の機能をプログラム化し、記録媒体に記録して頒布することによって、コスト、可搬性、汎用性を向上させることができる。
Claims (2)
- 3次元形状モデルへ透かし情報を埋め込む情報埋込装置であって、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報入力手段により入力された透かし情報を、所定長さ単位毎に数値に変換する透かし情報変換手段と、前記3次元形状モデルを構成する要素を順序付ける要素順序付手段と、前記透かし情報変換手段により変換された所定長さに対応する各数値を、前記要素順序付手段により順序付けられた要素それぞれに付されている各インデックス値に付加する透かし情報埋込手段とを備え、前記インデックス値は数値であり、前記透かし情報埋込手段は、前記インデックス値の中で最大となる値よりも上位の桁に前記各数値を付加することを特徴とする情報埋込装置。
- 3次元形状モデルへ透かし情報を埋め込む情報埋込装置に用いられる情報埋込プログラムであって、コンピュータを、透かし情報を入力する透かし情報入力手段と、前記透かし情報入力手段により入力された透かし情報を、所定長さ単位毎に数値に変換する透かし情報変換手段と、前記3次元形状モデルを構成する要素を順序付ける要素順序付手段と、前記透かし情報変換手段により変換された所定長さに対応する各数値を、前記要素順序付手段により順序付けられた要素それぞれに付されている各インデックス値に付加し、前記数値の付加位置を前記インデックス値の最大値より上位の桁とする透かし情報埋込手段として機能させる情報埋込プログラム。
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