JP4183211B2 - Media transport belt - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は媒体搬送ベルトに関し、より詳しくは複写機やレーザービームプリンターあるいはファクシミリなどの電子写真装置に用いられる紙やOHPフィルムなどの搬送に用いられるベルト、又はインクジェットプリンター装置あるいはバブルジェットプリンター装置の紙やOHPフィルムなどの搬送や乾燥などに用いられるベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やレーザービームプリンターあるいはファクシミリなどの電子写真装置に用いられる紙やOHPフィルムなどの搬送に用いられるベルト、又はインクジェットプリンター装置あるいはバブルジェットプリンター装置の紙やOHPフィルムなどの搬送や乾燥などに用いられるベルトにおいて、紙やOHPフィルムなどを高速に搬送するために、印字用などの媒体を強く吸着させることができ、さらに使用条件などに対応させて、耐熱性,耐薬品性を備えた媒体搬送ベルトが知られている。
【0003】
この媒体搬送ベルトは、ポリイミド樹脂により成形された管状物の外周表面に、導電性を有する電極パターンが形成されるとともに、該電極パターン上に体積抵抗値が1010〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0〜30.0である電極保護層が形成されており、電極パターンに電圧を印加することによって紙を静電吸着させることできる。
【0004】
また、かかる媒体搬送ベルトにおいて、前記電極保護層の外周表面に耐アルカリ性を有する樹脂層を形成させ、また、かかる媒体搬送ベルトにおいて、耐アルカリ性を有する樹脂層の体積抵抗値が1010〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0〜30.0である複合樹脂層を形成したり、また、かかる媒体搬送ベルトにおいて、前記電極保護層が、フッ素樹脂に導電性粉末及び/又は高誘電率粉末を混合して成る複合樹脂層であることにあり、さらにまた、かかる媒体搬送ベルトにおいて、前記電極保護層が、ポリフッ化ビニル樹脂に導電性粉末及び/又は高誘電率粉末を混合して成る複合樹脂層を形成することにより、耐熱性、耐薬品性に優れた媒体搬送ベルトを得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
紙やOHPなどの媒体を高速搬送するためには、ベルトの回転速度を高める必要があり、回転速度を高めることで、管状物、電極パターン、電極保護層の各々の界面にはく離が生じないように、各界面間の接着強度を増加させる必要があった。
【0006】
そこで、本発明者等はプリンターなどの高速度化を達成するために、印字用などの媒体を強く吸着させることができ、管状物、電極パターン、電極保護層といった各々の構成材料間の界面接着力が優れており、さらに使用条件などに対応させて、耐熱性,電気絶縁性、外観を備えた媒体搬送ベルトを得るために、鋭意検討と研究を重ねた結果、管状物に電極パターンを形成し、電圧を印加することによって紙を静電吸着させることとし、ベルトの構成及び材料特性を特定することによって、紙の搬送性と構成材料間の界面接着力、耐熱性、電気絶縁性、外観に優れた本発明に係る媒体搬送ベルトを想到するに至ったのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
ポリイミド樹脂により成形された管状物、導電性を有する電極パターン、体積抵抗値が109〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0〜50.0である電極保護層よりなるベルトにおいて、ポリイミド樹脂と電極保護層の間に、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物が0.0001〜3g/m2存在することを特徴とする媒体搬送ベルトである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る媒体搬送ベルトの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1及び図2及び図3に示すように、本発明に係る媒体搬送ベルト10及び11は、ポリイミド樹脂により成形された管状物12の外周表面に、導電性を有する電極パターン14が形成されるとともに、該電極パターン形成面上に表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15が0.0001〜3g/m2形成され、さらに体積抵抗値が109〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0〜50.0である電極保護層16が形成されて構成されている。
【0010】
また、図4及び図5に示すように、本発明に係る媒体搬送ベルト17及び18において、ポリイミド樹脂により成形された管状物12の外周表面に、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15が0.0001〜3g/m2形成されるとともに、該化合物の形成面上に導電性を有する電極パターン14が形成され、さらに該電極パターン形成面上に体積抵抗値が109〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0〜50.0である電極保護層16が形成されて構成されている。
【0011】
また、図6及び図7に示すように、本発明に係る媒体搬送ベルト19及び20において、ポリイミド樹脂により成形された管状物12の外周表面に、導電性を有する電極パターン14が形成されるとともに、該電極パターン形成面上に体積抵抗値が109〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0〜50.0である電極保護層16が形成されており、該管状物12、該電極パターン14、該電極保護層16の各界面に表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15が0.0001g〜3g/m2存在することにある。
【0012】
本発明の媒体搬送ベルトの管状物12とは、非熱可塑性ポリイミド樹脂から成るフィルムと熱可塑性ポリイミド樹脂又はそのフィルムとの組み合わせ、あるいは1種又は2種以上の熱可塑性ポリイミド樹脂又はそのフィルム、又は非熱可塑性ポリイミド樹脂により形成される。すなわち、管状物12を形成する方法をより具体的に説明すれば、非熱可塑性(熱硬化性)ポリイミドフィルムの両端部を熱可塑性ポリイミド樹脂で接合して管状に形成する方法や、熱可塑性ポリイミドフィルムの両端部を加熱して接合することにより管状に形成する方法、あるいは非熱可塑性ポリイミドフィルムと熱可塑性ポリイミドフィルムとをそれぞれの突き合わせ端部の位置をずらせて積層し且つ管状にして、加熱接合することにより管状に形成する方法を用いることができる。さらに、非熱可塑性ポリイミド樹脂あるいは熱可塑性ポリイミド樹脂を金型などにより直接管状に成形する方法なども用いることができ、いずれの方法で管状物12を成形してもよく、特に限定されない。
【0013】
用いられる熱可塑性ポリイミド樹脂は、そのガラス転移温度Tgが150℃以上より好ましくは230℃以上のものが選定されるのが好ましい。媒体搬送ベルトは、複写機やレーザービームプリンターあるいはファクシミリなどの電子写真装置における紙やOHPフィルムなどの搬送に用いられるベルト、又はインクジェットプリンター装置あるいはバブルジェットプリンター装置の紙やOHPフィルムなどの搬送や乾燥などに用いられるベルトである。したがって、ベルトの使用条件において、媒体搬送ベルトを構成する熱可塑性ポリイミド樹脂はガラス転移温度Tgが150℃以上、より好ましくは230℃以上を有することにより、ガラス転移温度Tg以下で使用される熱可塑性ポリイミド樹脂は耐熱性樹脂として機能するものである。
【0014】
次に、本発明の媒体搬送ベルトに用いられる熱可塑性ポリイミド樹脂の一例を示す。本発明の耐熱性樹脂ベルトに用いられるポリイミドフィルムは、ガラス転移温度Tgが150℃以上、より好ましくは230℃以上を有するものが用いられ、ベルトの使用条件との関係で耐熱性を有するものが用いられる。このような耐熱性を有するポリイミドフィルムとしては、特に熱可塑性ポリイミドフィルムが好ましい。熱可塑性ポリイミドフィルムは、従来の熱硬化性ポリイミドフィルムとは異なり、耐熱性を有しつつ所定の高温域で溶融流動性を有し、加工性に優れている。また、本発明の耐熱性樹脂ベルトにおける継ぎ目部分の接着性が、熱硬化性ポリイミドフィルムに対して優れている。本発明に係る熱可塑性ポリイミドは化学構造式が一般式(1)化1
【0015】
【化1】
(式中、m,nはポリマー鎖の各反復単位モル分率に等しく、mは約0.1〜約0.9の範囲であり、nは約0.9〜約0.1の範囲である。但し、mとnとの比は約0.01〜約9.0である。A,Bはいずれも4価の有機基であり、X,Yは2価の有機基を示す。)で表される構造が主成分であるものが好ましい。さらに、酸二無水物として、熱可塑性を付与するモノマーである一般式(1)中のAが一般式(2)化2
【0016】
【化2】
(式中、R1,R2は2価の有機基を示す。)で表される4価の有機基の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。さらに、前記一般式(1)中のBが化3
【0017】
【化3】
(式中、R1,R2は2価の有機基を示す。)で表される4価の有機基の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。さらに、ジアミンとして、前記一般式(1)中のX,Yが熱可塑性を付与するモノマーである一般式(3)化4
【0018】
【化4】
(式中、R1は2価の有機基を示す。)、及び化5
【0019】
【化5】
で表される2価の有機基の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0020】
ここで、本発明の耐熱性樹脂ベルトに適用し得る熱可塑性ポリイミドの製造方法の一例を示す。熱可塑性ポリイミドは、まず、上記一般式(2)に示す分子鎖中にエステル基を有する酸二無水物(好適には10〜90モル%)及び上記化3に示す芳香族酸二無水物(好適にはピロメリット酸二無水物)から成る酸二無水物と、上記一般式(3)化12及び化13に示すジアミンとを有機溶媒中にて反応させ、ポリイミドの前駆体溶液であるポリアミド酸溶液を得る。そして、さらに加熱乾燥させてイミド化させることにより、ポリイミドが得られる。この実施形態は例示であって、これに限定されるものではないのは言うまでもない。
【0021】
媒体搬送ベルトに用いられる熱可塑性ポリイミド樹脂は上述の構造式のものに限定されるものではないが、好ましいものである。熱可塑性フィルムとして、たとえば熱可塑性ポリイミドのみから成るフィルムを用いてもよいが、熱可塑性ポリイミドに添加物を混合したものから成るフィルムを用いてもよい。
【0022】
また、本発明の媒体搬送ベルトに用いられる非熱可塑性(熱硬化性)ポリイミドフィルムとしては、一般式(2)化6
【0023】
【化6】
(但し、R1は化7
【0024】
【化7】
で表される4価の有機基であり、R2は水素原子又は1価の置換基であり、m,nは整数であり、m/n=0.1〜100の値をとる。)で表される構造式の樹脂から成るフィルムを用いることができるが、これは一例である。
【0025】
非熱可塑性ポリイミドフィルムの中には熱硬化性ポリイミド樹脂あるいは反応硬化型ポリイミド樹脂などとして表される樹脂を全て含むものである。非熱可塑性ポリイミドフィルムとして、たとえば非熱可塑性ポリイミド樹脂のみから成るフィルムを用いてもよいが、非熱可塑性ポリイミドフィルムに添加物を混合したものから成るフィルムを用いてもよい。非熱可塑性ポリイミドフィルムに添加物を混合するには、その前駆体に添加物が混合される。
【0026】
本発明の媒体搬送ベルトにおいて管状物12の表面に所定の電極パターン14が形成されていて、電極パターン14には交互にその端部が延び出され、電圧を印加し得るように構成されている。電極パターン14は、銀,銅,アルミニウム,カーボンなどから成る導電性ペーストを管状物12の表面にスクリーン印刷したり、アルミニウムや銅などの金属箔や金属薄膜を管状物12の表面に被着させた後、エッチングすることにより、所定の電極パターン14に形成したり、あるいは所定の電極パターン14が形成されたマスクを介してアルミニウムなどの金属を蒸着させることにより、所定の電極パターン14に形成したりして構成される。電極パターン14は図示した形状に限定されるものではなく、たとえば櫛歯状に形成するとともに、その櫛歯と櫛歯が噛み合ったパターンとすることができる。また、電極パターン14の厚みは電極パターンによる表面の凹凸を考慮すると、2〜30μm、好ましくは5〜20μmがよい。さらに、電極パターン14の線幅やピッチは任意であり、種々設定することが可能である。
【0027】
本発明の媒体搬送ベルトにおいて電極パターン14が形成された管状物12の外周表面上には、電極パターン14に印加することにより静電気を生じさせて電極保護層16の面上に紙を吸着させる場合、体積抵抗値が109〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0〜50.0である電極保護層16が形成されている。特に、その電極保護層16の体積抵抗値は109〜1015Ω・cmであり、好ましくは1010〜1014Ω・cmがよく、且つ誘電率は3.0〜30.0であり、好ましくは5.0〜20.0がよい。体積抵抗値が109Ω・cmを下回った場合は、隣り合う電極パターン14間の絶縁性が不足し、リーク電流が流れてしまうので好ましくない。また、体積抵抗値が1015Ω・cmを上回った場合は、電極パターン14に印加する電圧を取り去った後でも、残留電荷が長く残り、紙を吸着したままとなり好ましくない。一方、誘電率が3.0を下回ると、電圧印加時にベルト表面の電荷が不足し、紙の吸着力が不十分となり、誘電率が30.0を越えると、樹脂と高誘電率粉末の複合材においては、高誘電率粉末の含有量が増加し、機械的強度の低下を大幅に招くので好ましくない。電極保護層16が上述の所定の体積抵抗値と誘電率であれば、樹脂単体でも導電性粉末あるいは高誘電率粉末を適宜選定して樹脂に混ぜたものであってもよい。
【0028】
ここで電極保護層16の樹脂としては、熱可塑性樹脂、エラストマー、熱硬化性樹脂、ゴム等が挙げられ、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩ビ共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、エチレンメタクリル酸共重合体、ポリビニルアルコール、セルロース、ナイロン樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、超高分子量ポリエチレン、ポリメチルペンテン、シンジオタックチックポリスチレン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフタルアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、液晶ポリマー、フッ素樹脂、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、塩ビ系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、フッ素樹脂系エラストマー、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、天然ゴム、イソプレン、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソブチレン・イソプレンゴム、ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴムなどを用いることができる。これらのうち、樹脂単体として耐熱性を必要とする場合は、熱分解温度が200℃以上の樹脂が好ましく、300℃以上の樹脂がより好ましい。耐熱性と耐薬品性を必要とする場合には変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、超高分子量ポリエチレン、ポリメチルペンテン、フッ素樹脂、オレフィン系エラストマー、フッ素樹脂系エラストマー、フッ素系ゴム、オレフィン系ゴム等を用いるのが好ましく、フッ素樹脂、フッ素樹脂系エラストマー、フッ素ゴム等からなるフッ素系樹脂、超高分子量ポリエチレン、ポリメチルペンテン、オレフィン系エラストマー、オレフィン系ゴム等からなるオレフィン系樹脂を用いるのがより好ましい。
【0029】
また、電極保護層16の体積抵抗値を調整するために用いられる導電性粉末としては、金属粉、金属フレーク、金属繊維、金属長繊維、カーボンブラック、炭素繊維、導電性ウィスカー、ポリエチレングリコール系グラファイト、グラファイト層間化合物などを挙げることができ、目的に応じてこれらの中から選ばれる少なくとも1種以上の導電性粉末が用いられる。導電性粉末の添加量は、目的とする電極保護層16の体積抵抗値によって適宜設定されるが、通常2〜30重量%が好ましく、3〜20重量%がより好ましい。導電性粉末の大きさは、目的に応じて適宜選択されるが、平均粒子径が通常0.01〜50μmのものが好ましく、特に平均粒子径が0.01〜10μmのものがより好ましい。
【0030】
また、電極保護層16の誘電率を調整するために用いられる高誘電率粉末としては、誘電率が50以上の無機粉末が用いられ、たとえば酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸鉛、チタン酸ジルコン酸塩などを挙げることができる。より好ましくは誘電率が500以上の無機粉体が用いられるのがよく、たとえばチタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛を挙げることができる。高誘電率粉末の形状は特に制限されないが、たとえば球形、フレーク状、ウイスカー状などがあり、目的に応じてこれらの中から選ばれる少なくとも1種以上の高誘電率粉末が用いられる。また、高誘電率粉末の大きさは特に制限はないが、たとえば球形の場合は、その直径が0.01〜50μmのものを用いることができ、好ましくは0.01〜20μmがよい。ウイスカー状の場合は、長さが1〜50μm、径が0.5〜20μmのものを用いることができる。さらに、高誘電率粉末の添加量は、目的とする電極保護層16の誘電率によって適宜設定されるが、通常5〜50重量%が好ましく、10〜30重量%がより好ましい。
【0031】
さらに、電極保護層16は吸水率が低いことが好ましく、通常吸水率が2%以下がよい。特に、高温・高湿下でリーク電流を防ぎ、強い吸着力を維持するためには、電極保護層16の吸水率が低い方がよい。たとえば、使用環境30℃,80%RHでの吸着力を必要とする場合は、吸水率を1%以下とするのが好ましく、より好ましくは0.5%以下にするのがよい。
【0032】
さらに、本発明の媒体搬送ベルトにおける表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15のうち、表面処理剤としてはシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、有機アミン、アミノ酸等が挙げられ、目的に応じてこれらの中から選ばれる少なくとも1種以上の表面処理剤が用いられ、管状物12、電極パターン14、電極保護層16の種類によって適宜設定される。表面処理剤から生じる化合物としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、有機アミン、アミノ酸等の塗布乾燥よって生成する化合物が挙げられ、反応化合物は塗布乾燥条件によって異なる。表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の塗布量は、塗布される管状物12、電極パターン14、電極保護層16からなる塗布される層の単位表面積(電極パターンの横断面積は除く)に対する表面処理剤及び/又は表面処理剤から生じる化合物15の重量で表され、通常0.0001〜3g/m2が好ましく、0.002〜2.5g/m2がより好ましく0.01〜2.0g/m2がさらに好ましい。塗布量が0.0001g/m2を下回った場合は、管状物12、電極パターン14、電極保護層16の各構成材料間の界面接着力が低下してしまうので好ましくない。また、塗布量が3g/m2を上回った場合は、隣り合う電極パターン14間の絶縁性が不足しリーク電流が流れてしまうことで、紙の吸着力が低下し、さら過剰の表面処理剤の分解によって電気絶縁性と電極保護層16の外観が悪化するので好ましくない。
【0033】
さらに、図9に示すように、本発明に係る媒体搬送ベルト24がベルト表面に耐アルカリ性を必要とする場合であって、電極保護層16のベース樹脂にポリアミドやポリイミド等の耐アルカリ性がない樹脂を用いる場合には、電極樹脂層16の上にフッ素樹脂、オレフィン系樹脂などの耐アルカリ性を有する樹脂層22を形成するのが好ましく、耐アルカリ性を有する樹脂層22の体積抵抗値が109〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0〜50.0である樹脂層を形成するのがより好ましい。
【0034】
以上、本発明に係る媒体搬送ベルト1の構成の例を説明したが、次にこの媒体搬送ベルト1の製造方法の例を示す。
【0035】
図2に示した媒体搬送ベルト10の製造方法の一例を示す。ベースとなるポリイミド樹脂から成る管状物12をたとえばキャスティング法によりシームレスベルトとして成形し、この管状物の外周表面に導電性を有する電極パターン14を形成する。さらに、その電極パターン14形成面上に表面処理剤を塗布乾燥し表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成し、その外周面に交互に延び出す電極パターン14の端部を除いて電極保護層16をたとえば熱ロールなどにより貼り合わせて、媒体搬送ベルト10を製造するのである。
【0036】
図3に示した媒体搬送ベルト11の製造方法の一例を示す。電極保護層16の片面に表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成し、表面処理面に導電性を有する電極パターン16を形成する。さらに、ポリイミド樹脂から成る管状物12の外周表面に交互に延び出す電極パターン14の端部を除いて電極保護層16の電極パターン14面をたとえば熱ロールなどにより貼り合わせて、媒体搬送ベルト11を製造するのである。
【0037】
図4に示した媒体搬送ベルト17の製造方法の一例を示す。ポリイミド樹脂から成る管状物12の外周表面に表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成し、さらに導電性を有する電極パターン14を形成する。その電極パターン形成面上に、その外周面に交互に延び出す電極パターン14の端部を除いて電極保護層16をたとえば熱ロールなどにより貼り合わせて、媒体搬送ベルト17を製造するのである。
【0038】
図5に示した媒体搬送ベルト18の製造方法の一例を示す。電極保護層16の片面に導電性を有する電極パターン14を形成し、電極パターン14形成面上に表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成する。さらに、ポリイミド樹脂から成る管状物12の外周表面に交互に延び出す電極パターン14の端部を除いて電極保護層の表面処理面とをたとえば熱ロールなどにより貼り合わせて、媒体搬送ベルト18を製造するのである。
【0039】
図6に示した媒体搬送ベルト19の製造方法の一例を示す。電極保護層16の片面に表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成する。また、ポリイミド樹脂から成る管状物12の外周表面にも表面処理剤を塗布乾燥し表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成し、さらに導電性を有する電極パターン14を形成する。この電極パターン14形成面上に、その外周面に交互に延び出す電極パターン14の端部を除いて電極保護層16の表面処理面とをたとえば熱ロールなどにより貼り合わせて、媒体搬送ベルト19を製造するのである。
【0040】
さらに、図6に示した媒体搬送ベルト19の製造方法の他の例を示す。ポリイミド樹脂から成る管状物12の外周表面に表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成する。さらに導電性を有する電極パターン14を形成し、さらに、その外周面に表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成する。この外周表面に交互に延び出す電極パターン14の端部を除いて電極保護層16をたとえば熱ロールなどにより貼り合わせて、媒体搬送ベルト19を製造するのである。
【0041】
図7に示した媒体搬送ベルト20の製造方法の一例を示す。電極保護層16の片面に表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成し、表面処理面に導電性を有する電極パターンを形成する。また、ポリイミド樹脂から成る管状物12の外周表面にも表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成する。さらに、ポリイミド樹脂から成る管状物2の表面処理面に、交互に延び出す電極パターン3の端部を除いて電極保護層の表面処理面とをたとえば熱ロールなどにより貼り合わせて、媒体搬送ベルト20を製造するのである。
【0042】
さらに、図7に示した媒体搬送ベルトの製造方法の他の例を示す。電極保護層の片面に表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成し、表面処理面に導電性を有する電極パターン14を形成する。さらに表面処理剤を塗布乾燥し、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15の層を形成し、ポリイミド樹脂から成る管状物12の外周表面に交互に延び出す電極パターン14の端部を除いて電極保護層の電極パターン面とをたとえば熱ロールなどにより貼り合わせて、媒体搬送ベルト20を製造するのである。
【0043】
また、ポリイミド樹脂により予めフィルムを形成した後、そのフィルムの両端を接合してベルト状にして管状物12を得た後、上述と同様に電極パターン14表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15、電極保護層16を形成して媒体搬送ベルト10及び11及び17及び18及び19及び20を製造してもよい。またあるいは、図8に示すように、ポリイミド樹脂により形成されたフィルム34の表面に電極パターン14、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15を形成した後、さらに二点鎖線で示すように電極保護層16を形成し、その後、フィルム21の両端を接合してベルト状にして媒体搬送ベルト10及び11及び17及び18及び19及び20を製造してもよい。
【0044】
これらの製造方法において、表面処理剤及び/又は表面処理剤から生じる化合物15の形成方法は、溶媒に溶かした表面処理剤又は表面処理剤をバーコーター、ハケ、スプレーを用いて被処理体に塗布したり、溶媒に溶かした表面処理剤又は表面処理剤に被処理体を浸漬し、その後乾燥する等の方法があるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
これらの製造方法において、電極保護層16の形成方法は、その樹脂をワニス状としておき、そのワニスを電極パターン14の上に塗布したりするなどによって電極保護層16を形成したり、あるいは予め電極保護層16をフィルム状としておき、そのフィルムを電極パターン14上にラミネートすることによって電極保護層16を形成したりする方法がある。また、このラミネート法としては、熱プレス法若しくは熱ロール法による熱圧着法を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
これら各種の製造方法については、得られる媒体搬送ベルトの目的に応じて適宜選択することができ、また、管状物12、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15、電極保護層16の材質に応じて適宜選択される。また、次に説明する他の媒体搬送ベルトの構造に対応させて、製造方法は適宜設定されるものである。
【0047】
媒体搬送ベルトの構造は図1及び図2及び図3及び図4及び図5及び図6及び図7に示すものの他、たとえば図9に示すように、管状物12の外周面に電極パターン14、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15、電極保護層16を形成した媒体搬送ベルトにおいて、さらに電極保護層16を保護するトップコート層22を形成してもよい。トップコート層22としては、たとえば上述した耐アルカリ性を有するフッ素樹脂などの樹脂層とすることができる。このトップコート層22は電極保護層16の外表面に形成されるだけでなく、図中二点鎖線で示すように、管状物12の内周面に形成するのも好ましい。管状物12の内周面にトップコート層22と同じ材質を用い、ほぼ同じ厚みの樹脂層23を形成することにより、得られた媒体搬送ベルト24は反りの少ないものとなる。
【0048】
また、図10に示すように、管状物12の外周面に電極パターン14、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15、電極保護層16を形成した媒体搬送ベルトにおいて、その管状物12の内周面側に電極保護層16と同一の材質から成る樹脂層26をほぼ同じ厚みで設けて媒体搬送ベルト28を構成するのも好ましい。電極パターン14を除いて、断面構造をほぼ対称形にすることにより、媒体搬送ベルト28が反ってくるのを防止することができる。
【0049】
さらに、図11に示すように、管状物12の外周面に電極パターン14、表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物15、電極保護層16を形成するとともに、その管状物12の内周面側に電極保護層16と同一の材質から成る樹脂層26をほぼ同じ厚みで設けた媒体搬送ベルトにおいて、さらに電極保護層6の表面にその電極保護層16を保護するトップコート層22を形成して、媒体搬送ベル29を構成してもよい。また、この媒体搬送ベルト29の内周面側の樹脂層26の内面にトップコート層20と同一の材質から成る樹脂層32をほぼ同じ厚みで設けることも好ましい。
【0050】
以上、本発明に係る媒体搬送ベルトを説明したが、上述の実施形態は例示であり、これらに限定されるものではないのは言うまでもない。その他、得られた媒体搬送ベルトの表面に種々の処理を施すことは任意になし得ることであり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。
〔実施例1〕
厚み50μmの非熱可塑性ポリイミドフィルム12の片面にエポキシ系銀ペーストを用いて、図1に示すように、電極幅6mm、電極間距離3mm、厚み10μmの電極パターン14を形成した。この電極パターン14上に塗布量が1.0g/cm2になるようにシランカップリング剤(A1100:日本ユニカー(株)製)の層15を形成した軟質フッ素樹脂フィルム(セフラルソフトG150F200:セントラル硝子(株)製)を温度200℃で熱ラミネートし、電極保護層16を形成した。その後、このフィルム34を管状物状に接合して、媒体搬送ベルト10を得た。
【0051】
この媒体搬送ベルト10の紙の吸着力は次のように測定した。電極パターン14の電極間に3kVの直流電圧を印加し、図12に示すように、A4判サイズの紙40をベルト10に吸着させた。その後、図中の矢印方向に、ベルト10の面と平行な方向に紙40を引っ張り、紙40が動く時の最大の力を吸着力として測定した。その結果を表1に示す。
【0052】
この媒体搬送ベルト10の界面接着力はJIS K 6854「接着剤のはく離強さ試験方法」に準拠して評価した。試験方法の種類は180℃はく離試験とした。ベルトを幅25mm、長さ200mmに切り取った(幅方向は電極パターンに対して平行方向、長さ方向は電極パターンに対して垂直方向とした)。ポリイミドフィルムと電極保護層の界面を110mm剥がした。ポリイミドフィルムの剛性をあげるためにポリイミドフィルムの裏側に両面テープでプラスチック板を貼り、プラスチック板と試験片の予めはく離した部分(セフラルソフトG150F200)を規定する試験機のつかみ具に取り付けた。クロスヘッド移動速度は200±20mm/minとし、180℃ではく離を行い、はく離に対するチャートから最適直線法ではく離荷重(kg/cm)を求めた。その結果を表1に示す。
【0053】
この媒体搬送ベルト10の電気絶縁性は次のように評価した。電極パターン14の電極間に直流電圧を0.5kV印加し、図12に示すように、A4判サイズの紙40をベルト10に吸着させた。その後、スプレーを用いて紙を水で濡らし、電圧を3kVまで徐々に印加し、3kVを10秒間以上印加しても絶縁破壊しなかったものには「○」、3kVを1秒間以上10秒間以下印加して絶縁破壊したものには「△」、3kV以下で絶縁破壊をしたものには「×」を示した。その結果を表1に示す。
【0054】
この媒体搬送ベルト10の外観は次のように評価した。ベルト表面に斑点模様が見えないものには「○」、斑点が見えるものには「×」を記した。その結果を表1に示す。
〔実施例2〜4〕
シランカップリング剤層を表1に示す塗布量で形成した以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。すなわち、シランカップリング剤層を、実施例2では0.02g/cm2、実施例3では0.2g/cm2、実施例4では3.0g/cm2の塗布量で形成した。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果を表1に示す。
〔実施例5〕
カップリング剤層をチタネート系カップリング剤(KR44:味の素(株)製)により形成した以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果を表1に示す。
〔実施例6〕
電極保護層に軟質フッ素樹脂100部にチタン酸バリウム(BT−100P:富士チタン工業(株)製)100部を添加したフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果を表1に示す。
〔実施例7〕
電極保護層にPVF(TTR10BG3:デュポン(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果を表1に示す。
〔実施例8〕
電極保護層にPVF(TWH15BL3:デュポン(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果を表1に示す。
〔実施例9〕
厚み50μmの非熱可塑性ポリイミドフィルム12の両面に塗布量が1.0g/cm2になるようにシランカップリング剤(A1100:日本ユニカー(株)製)の層15を形成した。エポキシ系銀ペーストを用いて、図3に示すように、電極幅6mm、電極間距離3mm、厚み10μmの電極パターン14を形成した。この電極パターン14上に軟質フッ素樹脂フィルム(セフラルソフトG150F200:セントラル硝子(株)製)を温度200℃で熱ラミネートし、電極保護層16を形成した。その後、このフィルム34を管状物状に接合して、媒体搬送ベルト10を得た。
【0055】
そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果を表1に示す。
〔比較例1〕
カップリング剤層を形成しない以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、界面接着力は非常に劣るものであった。
〔比較例2〕
シランカップリング剤層を5.0g/cm2の塗布量で形成した以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、紙の吸着力、電気絶縁性、外観は非常に劣るものであった。
〔比較例3〕
チタネート系カップリング剤層を5.0g/cm2の塗布量で形成した以外は、実施例5と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、紙の吸着力、電気絶縁性、外観は非常に劣るものであった。
〔比較例4〕
カップリング剤層を形成しない以外は、実施例6と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、界面接着力は非常に劣るものであった。
〔比較例5〕
シランカップリング剤層を5.0g/cm2の塗布量で形成した以外は、実施例6と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、紙の吸着力、電気絶縁性、外観は非常に劣るものであった。
〔比較例6〕
カップリング剤層を形成しない以外は、実施例7と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、界面接着力は非常に劣るものであった。
〔比較例7〕
シランカップリング剤層を5.0g/cm2の塗布量で形成した以外は、実施例7と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、紙の吸着力、電気絶縁性、外観は非常に劣るものであった。
〔比較例8〕
カップリング剤層を形成しない以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、界面接着力は非常に劣るものであった。
〔比較例9〕
シランカップリング剤層を5.0g/cm2の塗布量で形成した以外は、実施例1と同様にして媒体搬送ベルト10を得た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力、界面接着力、電気絶縁性、外観を測定評価した。その結果、表1に示すように、紙の吸着力、電気絶縁性、外観は非常に劣るものであった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】
本発明に係る媒体搬送ベルトは、管状物に電極パターンを形成し、電圧を印加することによって紙を静電吸着させることとし、ベルトの構成及び材料特性を特定し、管状物、電極パターン、電極保護層といった各々の構成材料間に所定量の表面処理剤及び/又は該表面処理剤から生じる化合物の層を形成することによって、プリンターなどの高速度化を達成するために、印字用などの媒体を強く吸着させることができ、管状物、電極パターン、電極保護層といった各々の構成材料間の界面接着力が優れており、さらに使用条件などに対応させて、優れた耐熱性、電気絶縁性、外観を備えたものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る媒体搬送ベルトの斜視説明図である。
【図2】図1に示す媒体搬送ベルトの要部拡大断面説明図である。
【図3】図1に示す媒体搬送ベルトの製造方法の実施形態を示す要部平面説明図である。
【図4】本発明に係る媒体搬送ベルトの他の実施形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図5】本発明に係る媒体搬送ベルトの更に他の実施形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図6】本発明に係る媒体搬送ベルトの更に他の実施形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図7】本発明に係る媒体搬送ベルトの更に他の実施形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図8】本発明に係る媒体搬送ベルトの更に他の実施形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図9】本発明に係る媒体搬送ベルトの更に他の実施形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図10】本発明に係る媒体搬送ベルトの更に他の実施形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図11】本発明に係る媒体搬送ベルトの更に他の実施形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図12】本発明に係る媒体搬送ベルトの吸着力の実験方法を示す要部平面説明図である。
【符号の説明】
10,11,17,18,19,20,24,28,29:媒体搬送ベルト
12:管状物
14:電極パターン
15:表面処理剤及び/又は表面処理剤から生じる化合物
16:電極保護層
21:フィルム
22:トップコート層
23,26,32:樹脂層
40:紙[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a medium conveying belt, and more specifically, a belt used for conveying a paper, an OHP film, or the like used for an electrophotographic apparatus such as a copying machine, a laser beam printer, or a facsimile, or a paper for an inkjet printer apparatus or a bubble jet printer apparatus. The present invention relates to a belt used for transporting, drying, etc.
[0002]
[Prior art]
Used for transporting paper, OHP film, etc. for paper and OHP film used in electrophotographic devices such as copying machines, laser beam printers, facsimiles, etc. In order to convey paper and OHP film at high speed, the medium for printing can be strongly adsorbed, and the medium conveyance with heat resistance and chemical resistance according to the use conditions etc. The belt is known.
[0003]
In this medium conveying belt, an electrode pattern having conductivity is formed on the outer peripheral surface of a tubular article formed of polyimide resin, and the volume resistance value is 10 on the electrode pattern. Ten -10 15 An electrode protective layer having an Ω · cm and a dielectric constant of 3.0 to 30.0 is formed, and paper can be electrostatically adsorbed by applying a voltage to the electrode pattern.
[0004]
Further, in the medium transport belt, a resin layer having alkali resistance is formed on the outer peripheral surface of the electrode protective layer, and in the medium transport belt, the volume resistance value of the resin layer having alkali resistance is 10 Ten -10 15 A composite resin layer having an Ω · cm and a dielectric constant of 3.0 to 30.0 is formed, and in the medium transport belt, the electrode protective layer is formed of a conductive powder and / or a high resin in a fluororesin. It is a composite resin layer formed by mixing a dielectric constant powder. Further, in the medium transport belt, the electrode protective layer includes a polyvinyl fluoride resin mixed with a conductive powder and / or a high dielectric constant powder. By forming the composite resin layer, a medium transport belt excellent in heat resistance and chemical resistance can be obtained.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In order to convey a medium such as paper or OHP at a high speed, it is necessary to increase the rotation speed of the belt. By increasing the rotation speed, the interface between the tubular object, the electrode pattern, and the electrode protective layer does not peel off. In addition, it was necessary to increase the adhesive strength between the interfaces.
[0006]
Therefore, the present inventors can strongly adsorb a medium for printing or the like in order to achieve high speed of a printer or the like, and interface adhesion between each constituent material such as a tubular material, an electrode pattern, and an electrode protective layer. As a result of intensive studies and research to obtain a medium transport belt that has excellent strength and is heat resistant, electrically insulating, and externally adapted to the conditions of use, an electrode pattern is formed on the tubular object. By applying voltage, the paper is electrostatically adsorbed, and by specifying the belt configuration and material characteristics, the paper transportability and the interfacial adhesion between the components, heat resistance, electrical insulation, appearance The inventors have come up with a medium conveying belt according to the present invention which is excellent in the above.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Tubular material molded from polyimide resin, conductive electrode pattern, volume resistivity is 10 9 -10 15 In a belt comprising an electrode protective layer having an Ω · cm and a dielectric constant of 3.0 to 50.0, a surface treatment agent and a surface treatment agent are provided between the polyimide resin and the electrode protective layer. / Or the compound which arises from this surface treating agent is 0.0001-3g / m 2 It is a medium conveyance belt characterized by existing.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment of a medium conveying belt according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0009]
As shown in FIGS. 1, 2, and 3, in the
[0010]
Further, as shown in FIGS. 4 and 5, in the
[0011]
Further, as shown in FIGS. 6 and 7, in the
[0012]
The
[0013]
As the thermoplastic polyimide resin to be used, a glass transition temperature Tg of 150 ° C. or higher, preferably 230 ° C. or higher is preferably selected. The medium transport belt is a belt used for transporting paper or OHP film in an electrophotographic apparatus such as a copying machine, laser beam printer, or facsimile, or transport and drying of paper or OHP film in an ink jet printer apparatus or bubble jet printer apparatus. It is a belt used for etc. Therefore, the thermoplastic polyimide resin constituting the medium transport belt under the belt usage conditions has a glass transition temperature Tg of 150 ° C. or higher, more preferably 230 ° C. or higher, so that the thermoplastic used at a glass transition temperature Tg or lower is used. The polyimide resin functions as a heat resistant resin.
[0014]
Next, an example of the thermoplastic polyimide resin used for the medium conveying belt of the present invention is shown. The polyimide film used in the heat resistant resin belt of the present invention has a glass transition temperature Tg of 150 ° C. or higher, more preferably 230 ° C. or higher, and has heat resistance in relation to the belt use conditions. Used. As the polyimide film having such heat resistance, a thermoplastic polyimide film is particularly preferable. Unlike a conventional thermosetting polyimide film, a thermoplastic polyimide film has heat resistance and melt fluidity at a predetermined high temperature range, and is excellent in workability. Moreover, the adhesiveness of the seam part in the heat resistant resin belt of this invention is excellent with respect to the thermosetting polyimide film. The thermoplastic polyimide according to the present invention has a chemical structural formula of the general formula (1)
[0015]
[Chemical 1]
Wherein m, n is equal to each repeating unit mole fraction of the polymer chain, m is in the range of about 0.1 to about 0.9, and n is in the range of about 0.9 to about 0.1. (However, the ratio of m to n is about 0.01 to about 9.0. A and B are both tetravalent organic groups, and X and Y are divalent organic groups.) The structure represented by is preferably the main component. Furthermore, as acid dianhydride, A in the general formula (1) which is a monomer imparting thermoplasticity is represented by the general formula (2).
[0016]
[Chemical formula 2]
(Wherein R 1 , R 2 Represents a divalent organic group. It is preferably at least one selected from the group of tetravalent organic groups represented by Furthermore, B in the general formula (1) is
[0017]
[Chemical 3]
(Wherein R 1 , R 2 Represents a divalent organic group. It is preferably at least one selected from the group of tetravalent organic groups represented by Further, as diamine, X and Y in the general formula (1) are monomers that impart thermoplasticity.
[0018]
[Formula 4]
(Wherein R 1 Represents a divalent organic group. ), And chemical formula 5
[0019]
[Chemical formula 5]
It is preferable that it is at least 1 sort (s) selected from the group of the bivalent organic group represented by these.
[0020]
Here, an example of the manufacturing method of the thermoplastic polyimide which can be applied to the heat resistant resin belt of this invention is shown. The thermoplastic polyimide is composed of an acid dianhydride having an ester group in the molecular chain represented by the general formula (2) (preferably 10 to 90 mol%) and an aromatic acid dianhydride represented by the chemical formula (3) ( Polyamide, which is a polyimide precursor solution, by reacting an acid dianhydride preferably composed of pyromellitic dianhydride) with a diamine represented by the general formula (3)
[0021]
The thermoplastic polyimide resin used for the medium conveying belt is not limited to the above structural formula, but is preferable. As the thermoplastic film, for example, a film made of only thermoplastic polyimide may be used, or a film made of thermoplastic polyimide mixed with an additive may be used.
[0022]
Moreover, as a non-thermoplastic (thermosetting) polyimide film used for the medium conveying belt of the present invention, the general formula (2)
[0023]
[Chemical 6]
(However, R 1 Hakka 7
[0024]
[Chemical 7]
A tetravalent organic group represented by R 2 Is a hydrogen atom or a monovalent substituent, m and n are integers, and take a value of m / n = 0.1-100. Although a film made of a resin having a structural formula represented by formula (1) can be used, this is an example.
[0025]
The non-thermoplastic polyimide film contains all the resins expressed as thermosetting polyimide resin or reaction curable polyimide resin. As the non-thermoplastic polyimide film, for example, a film made only of a non-thermoplastic polyimide resin may be used, but a film made by mixing an additive with a non-thermoplastic polyimide film may be used. In order to mix the additive with the non-thermoplastic polyimide film, the additive is mixed with the precursor.
[0026]
In the medium transport belt of the present invention, a
[0027]
In the medium conveyance belt of the present invention, on the outer peripheral surface of the
[0028]
Here, examples of the resin for the electrode
[0029]
The conductive powder used for adjusting the volume resistance value of the electrode
[0030]
In addition, as the high dielectric constant powder used for adjusting the dielectric constant of the electrode
[0031]
Furthermore, the electrode
[0032]
Furthermore, the surface treatment agent in the medium conveying belt of the present invention and / Alternatively, among the
[0033]
Furthermore, as shown in FIG. 9, the
[0034]
As mentioned above, although the example of the structure of the
[0035]
An example of the manufacturing method of the
[0036]
An example of the manufacturing method of the medium conveyance belt 11 shown in FIG. 3 is shown. A surface treatment agent is applied and dried on one surface of the electrode
[0037]
An example of the manufacturing method of the
[0038]
An example of the manufacturing method of the
[0039]
An example of the manufacturing method of the
[0040]
Furthermore, another example of the manufacturing method of the
[0041]
An example of the manufacturing method of the
[0042]
Furthermore, another example of the method for manufacturing the medium conveying belt shown in FIG. 7 will be described. Apply and dry the surface treatment agent on one side of the electrode protective layer, / Alternatively, a layer of the
[0043]
Moreover, after forming a film beforehand with a polyimide resin, after joining the both ends of the film and making it into the belt shape and obtaining the
[0044]
In these production methods, a surface treatment agent and / Alternatively, the
[0045]
In these manufacturing methods, the electrode
[0046]
About these various manufacturing methods, it can select suitably according to the objective of the medium conveyance belt obtained, and the
[0047]
As shown in FIGS. 1, 2, 3, 4, 5, 6, and 7, the structure of the medium conveying belt is not limited to that shown in FIG. Surface treatment agent and / Alternatively, a
[0048]
Further, as shown in FIG. 10, the
[0049]
Furthermore, as shown in FIG. 11, the
[0050]
As mentioned above, although the medium conveyance belt which concerns on this invention was demonstrated, the above-mentioned embodiment is an illustration and it cannot be overemphasized that it is not limited to these. In addition, it is possible to arbitrarily perform various treatments on the surface of the obtained medium conveying belt, and various improvements, modifications, and modifications are made based on the knowledge of those skilled in the art without departing from the spirit of the present invention. It can be implemented in a modified form.
[Example 1]
As shown in FIG. 1, an
[0051]
The paper adsorption force of the
[0052]
The interfacial adhesive strength of the
[0053]
The electrical insulation of the
[0054]
The appearance of the
[Examples 2 to 4]
A
Example 5
A
Example 6
The
Example 7
A
Example 8
A
Example 9
The coating amount is 1.0 g / cm on both surfaces of the
[0055]
Then, in the same manner as in Example 1, the adsorptive power, interfacial adhesive strength, electrical insulation, and appearance of the
[Comparative Example 1]
A
[Comparative Example 2]
Silane coupling agent layer 5.0 g / cm 2 A
[Comparative Example 3]
Titanate coupling agent layer 5.0 g / cm 2 A
[Comparative Example 4]
A
[Comparative Example 5]
Silane coupling agent layer 5.0 g / cm 2 A
[Comparative Example 6]
A
[Comparative Example 7]
Silane coupling agent layer 5.0 g / cm 2 A
[Comparative Example 8]
A
[Comparative Example 9]
Silane coupling agent layer 5.0 g / cm 2 A
[0056]
[Table 1]
[0057]
【The invention's effect】
The medium transport belt according to the present invention forms an electrode pattern on a tubular object, electrostatically adsorbs paper by applying a voltage, specifies the configuration and material characteristics of the belt, the tubular object, the electrode pattern, and the electrode A predetermined amount of surface treatment agent between each constituent material such as a protective layer and / Alternatively, by forming a compound layer generated from the surface treatment agent, a medium for printing or the like can be strongly adsorbed in order to achieve high speed of a printer or the like, and a tubular product, an electrode pattern, an electrode protective layer The interfacial adhesive strength between each of the constituent materials is excellent, and in addition, it has excellent heat resistance, electrical insulation and appearance according to the use conditions.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory perspective view of a medium conveying belt according to the present invention.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part of the medium transport belt shown in FIG.
FIG. 3 is an explanatory plan view of relevant parts showing an embodiment of a method for manufacturing the medium conveying belt shown in FIG. 1;
FIG. 4 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part showing another embodiment of the medium transport belt according to the present invention.
FIG. 5 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part showing still another embodiment of the medium transport belt according to the present invention.
FIG. 6 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part showing still another embodiment of the medium transport belt according to the present invention.
FIG. 7 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part showing still another embodiment of the medium transport belt according to the present invention.
FIG. 8 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part showing still another embodiment of the medium transport belt according to the present invention.
FIG. 9 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part showing still another embodiment of the medium transport belt according to the present invention.
FIG. 10 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part showing still another embodiment of the medium transport belt according to the present invention.
FIG. 11 is an enlarged cross-sectional explanatory view of a main part showing still another embodiment of the medium transport belt according to the present invention.
FIG. 12 is an explanatory plan view of a main part showing an experiment method for the adsorption force of the medium transport belt according to the present invention.
[Explanation of symbols]
10, 11, 17, 18, 19, 20, 24, 28, 29: Medium transport belt
12: Tubular
14: Electrode pattern
15: Surface treatment agent and / Or a compound derived from a surface treatment agent
16: Electrode protective layer
21: Film
22: Topcoat layer
23, 26, 32: Resin layer
40: Paper
Claims (9)
Priority Applications (1)
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