JP4181439B2 - 配管内壁のライニング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物内の下水管をはじめ排水管や給水管などの配管内に補修などのためにライナー層を施す配管内壁のライニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば建物内の給排水管などの配管には、食物の残滓、油脂、使用済みの洗剤、毛髪、砂礫、土砂など多種類の異物が付着堆積し、錆瘤とともにスケール(水垢)を形成している。スケールを除去して配管の機能や衛生を保つために、清掃装置を用いて定期的に配管の清掃を行っている。配管の清掃後には、補修を施したり耐久性などを確保して漏水の防止などを図る必要があるため、ライニング装置により配管の内壁に所定の厚みのライナー管をライナー層として施工している(例えば特許文献1参照)。また、管のライニング方法として圧力流体を用いてライニング材を反転することにより、管路にライニングを施工する態様が記載されている(例えば特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−52611号公報(第1頁−第8頁、図1−図4)
【特許文献2】
特開2002−160295号公報(第1頁−第5頁、図1−図6)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1では、主管内に熱可塑性合成樹脂管としてのライナー管を挿入し、加熱・加圧により主管内壁面に拡径密着させるライニング方法を採用しているので、施工作業に熟練を要するうえに時間がかかりがちで、施工コストも上昇する傾向にある。また、特許文献2のライニング材は、布製の樹脂吸収材を弾性体チューブで被覆した構造をなし、施工時に反転後の弾性体チューブを圧力流体により膨張させてライニング材を管路内面に圧着している。このため、特に施工対象である管路が長尺になると、ライニング材の施工作業が大掛かりになり、特許文献1の場合と同様な不都合がある。
【0005】
本発明は上記の要望に鑑みてなされたもので、その目的は比較的簡単な操作で配管内に万遍なく均等にライナー層を施すことができ、ライニングの施工作業を短時間で行うことが可能で、その作業性が向上して少ない処理費用で済みコスト的にも有利で、しかもライナー層の耐久性により長寿命化が図られる配管内壁のライニング方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、グラスファイバーおよびポリエチレンなどの化学繊維から形成された織布からなり、表裏に反転可能なライニングクロス管に液状の塗料を含浸させる含浸工程と、ライニングクロス管を裏返しに反転させて配管の一端部に嵌め込む反転工程と、配管の内圧を変化させてライニングクロス管に配管の奥行方向への移動力を付与する圧力付与工程と、裏返しに反転させたライニングクロス管の内周面を配管の内壁に密着させながら反転状態で配管の奥行方向に移動させてライナー層を形成する移動工程と、ライニングクロス管を配管の内壁に密着させた後にライニングクロス管を硬化させる硬化処理工程とを具備し、ライニングクロス管は、ライニングクロス管とともに反転する第1樹脂チューブおよび第2樹脂チューブにより覆われており、第1樹脂チューブは配管の内径と同一あるいは若干径小でライニングクロス管を覆い、第2樹脂チューブは配管の内径よりも径大で第1樹脂チューブを覆っている。
【0007】
【発明の作用および効果】
(請求項1について)
圧力付与工程で配管の内圧が変化し、ライニングクロス管に配管内への移動力を付与し、裏返しに反転したライニングクロス管の内周面を配管の内壁に密着させながら反転状態で配管の奥行方向に移動させる。硬化処理後に配管の内壁に密着したライニングクロス管が塗料とともにライナー層を形成する。このため、塗料を含浸させたライニングクロス管を裏返しに反転させて配管に沿って移動させるだけで、ライニングクロス管の内周面が配管の内壁に密着して略均一の厚みで万遍なく均等にライナー層を形成することができる。 この結果、ライニングの施工作業を比較的簡単な操作で短時間で行えて、その作業性が向上して少ない処理費用で済みコスト的にも有利となる。
しかも、ライニングクロス管はグラスファイバーおよびポリエチレンなどの化学繊維から形成された織布であるため、塗料ともなじみがよく、かつ堅牢で耐久性に優れて長寿命化が可能となるライナー層を実現させることができる。
また、施工時にライニングクロス管は、配管の内部形状に沿って変形するので、配管が途中で縮径して径小となっていても、縮径した配管の内壁に良好に密着したライナー層を施すことが可能になる。
ライニングクロス管は、ライニングクロス管とともに反転する第1樹脂チューブおよび第2樹脂チューブにより覆われている。第1樹脂チューブは、配管の内径と同一あるいは若干径小でライニングクロス管を覆っている。第2樹脂チューブは、配管の内径よりも径大で第1樹脂チューブを覆っている。
ライニングクロス管、第1樹脂チューブおよび第2樹脂チューブとの径寸法関係により、これらの反転後に配管の直線部は勿論、曲折部でも第1樹脂チューブおよび第2樹脂チューブによりライニングクロス管を配管の内壁に隙間や皺を生じることなく、密着させて施工後のライニングクロス管の仕上がりを良好にする。
【0008】
(請求項2について)
ライニングクロス管はリールに巻取られており、反転工程でリールから繰出す。このため、配管内へのライニングクロス管の送りを手早く円滑に行うことができてライニングの施工作業性の向上に寄与する。
【0009】
(請求項3について)
ライニングクロス管はライニングクロス管とともに反転する樹脂製チューブで覆われており、ライニングの施工作業の終了時に索条手段により樹脂製チューブを配管内から引出す。配管にライナー層が施されるまで、ライニングクロス管は樹脂製チューブで覆われているので、施工中に液状の塗料が外部に漏れ出すことがない。しかも、樹脂製チューブの引出し後にライナー層が良好な仕上がり状態になる。
【0010】
(請求項4について)
ライニングクロス管の先端部は、単一本あるいは複数本の反転速度調整用チューブに連結されており、ライニングクロス管が反転しながら進行する時に反転速度調整用チューブを繰出してライニングクロス管の進行速度を調節する。
このため、ライニングクロス管が配管の曲折部を通過する際、反転速度調整用チューブは加圧用樹脂チューブと面接触に摺動するようになり、細い調整用ワイヤなどを用いるものと異なり、加圧用樹脂チューブに損傷や破損を与え難くなる。
万一、加圧用樹脂チューブが損傷した場合には、反転速度調整用チューブを加圧すれば、損傷した加圧用樹脂チューブに代わってライニングクロス管を加圧することができ、ライニングクロス管の施工を中断することなく継続することができる。
【0012】
(請求項について)
配管は段付き状の異径管であり、この異径管の異径部の数に応じた本数で異径管の始端部から各異径部の終端部までの長さ寸法に応じた長さの樹脂チューブを複数本用意する。異径管の各異径部で各樹脂チューブによりライニングクロス管を覆って、各樹脂チューブをライニングクロス管とともに反転させるようにしている。このため、ライニングクロス管とともに各樹脂チューブを反転させる際、各樹脂チューブがライニングクロス管に追随して反転してライニングクロス管にぴったり沿うので、ライニングクロス管が皺を生じることなく、各異径部に密着して施工後の仕上がりを良好にする。
【0013】
(請求項について)
配管にライニングクロス管を施工した後に、ライニングクロス管内に成形用チューブを挿入して加圧する。成形用チューブ内に温水などの液体を充填することにより、液体が成形用チューブを介してライニングクロス管に内圧を作用させて、ライニングクロス管を配管の内壁に密着させて良好な施工状態を実現させることができる。温水を用いることによりライニングクロス管の硬化処理を促進させ、施工作業時間の短縮化に寄与することができる。また、加圧用樹脂チューブが損傷や破損した場合でも、成形用チューブによりライニングクロス管を加圧することができ、施工作業を中断することなく続行することができる。
【0014】
(請求項について)
施工後にライニングクロス管とともに各樹脂チューブを反転機から取外し、フランジまたはホース継手を通して、あるいは直接成形用チューブを挿入して加圧して硬化処理する。このため、複数本の配管へのライニング施工を行なう場合、反転処理後も硬化するまでは反転機を装着したままで、次の配管への施工に順次移行するものと異なり、反転機を配管の本数の数だけ用意する必要がなく一台の反転機を着脱により複数本の配管に連続的に用いることができる。これにより、施工作業が滞ることなく継続して行なわれ、ライニングの施工に要する時間の大幅な節約になり、作業性の向上とともに作業コストの抑制に資する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の各実施例を図に基づいて説明する。
図1はマンションといった建物Hの配管構成を示し、配管として縦型の通気管1、汚水本管2および外部枡5に連通する雑排水本管3を有している。雑排水本管3からは、各階Fに連通する室内横引管4が設けられている。
本発明では、第1実施例として雑排水本管3を一例に挙げてライニングの施工作業を行う。このため、後述するように雑排水本管3内に吸引圧を付与する一例として万能配管更生車(VacLマシン)Vaが外部枡5に連結されている。
【0016】
図2ないし図7は、雑排水本管3内にライナー層7をライニングとして施す方法を示す。彩色用のピグメントやエポキシ系樹脂などを含有する液状の塗料8は、図2に示すように容器9から注がれるようになっている。ライニングクロス管10は、グラスファイバーやポリエチレンなどの化学繊維を含む可撓性の織布からなり、堅牢かつ耐久性に優れたタフネスクロスとして表裏に反転可能となるように設けられている。ライニングクロス管10の厚みtは、例えば3〜4mmであり、外径Dはライニング施工の対象となる雑排水本管3の内径に応じた大きさに形成されている。
【0017】
容器9内の塗料8が注がれたライニングクロス管10には、図3に示すようにローラ11により押圧力を与えながら塗料8を含浸させる(含浸工程)。塗料8を含浸したライニングクロス管10は、図4に示すように樹脂製チューブ13に覆われてリール12により巻取られる。反転工程では、ライニングクロス管10をリール12から繰出して、図5に示すようにライニングクロス管10の基端部10aを薄肉な樹脂製チューブ13とともに裏返しに反転させて雑排水本管3の一端部3sに嵌め込む。圧力付与工程では、図1の万能配管更生車Vaを稼動して雑排水本管3内に吸引圧を与えて、図6に矢印Mで示すようにライニングクロス管10に雑排水本管3の奥行方向への移動力を付与する。この場合の樹脂製チューブ13は塗料だれを防止するもので、例えばポリエチレンにより被膜状に形成されており、一枚でもよいが、損傷などを考慮して三枚もしくはそれ以上重ねてライニングクロス管10に被せておくのが望ましい。
【0018】
移動工程では、裏返しに反転させたライニングクロス管10の内周面を反転開始部10Aから雑排水本管3の内壁に密着させながら反転状態で雑排水本管3の奥行方向に移動させる。硬化処理工程では、ボイラーや圧送装置(図示せず)などにより発生させたホットエアーなどを雑排水本管3に送ってライニングクロス管10を養生して硬化させる。これにより、塗料8を含浸したライニングクロス管10自体が雑排水本管3内に密着したライナー層7(厚み:略2〜3mm)を形成する。なお、樹脂製チューブ13の先端部13aには、図7に示すように索条手段としてのワイヤー14が連結されており、ライニングの施工作業の終了に伴い、ワイヤー14をハンドル12aの操作によりリール12に巻取って樹脂製チューブ13をライナー層7のライニングクロス管10から剥離させて雑排水本管3の外部に引出す(矢印Nの方向参照)。
【0019】
上記構成では、ライニング作業時に吸引圧により雑排水本管3内に沿ってライニングクロス管10を反転状態に移動させることにより、ライニングクロス管10の内周面が雑排水本管3の内壁に略均一な厚みで万遍なく均等に密着してライナー層7を形成する。ライニングクロス管10によるライナー層7の形成に伴い、雑排水本管3の内壁に生じたクラック、継目、ピンホールおよび腐食穴などを補修して完全に塞ぐことができる。
【0020】
ライニングの施工作業は、ライニングクロス管10を雑排水本管3に反転状態に移動させることで済むので、ライニングの施工作業を短時間で手早く行うことができて作業性が向上する。併せて、ライニングの施工作業が少ない処理費用で済みコスト的にも有利となる。しかも、ライニングクロス管10はグラスファイバーおよびポリエチレンなどの化学繊維から形成された織布であるため、塗料8ともなじみがよく、かつ堅牢で耐久性に優れて長寿命化が可能となるライナー層7を実現させることができる。
【0021】
ライニングクロス管10の施工時、ライナー層7の厚み寸法が不足する場合には、雑排水本管3に一回だけでなく重複してライナー層7を施すようにしてもよい。雑排水本管3に下塗り、中塗り、仕上げ塗りなどの複数層に分けてライナー層7を施す場合も、上記と同様に行うことができる。
【0022】
(使用例)
一般に、図8の(イ)に示すように内部の断面形状が途中で矩形から円形に変わる異径配管15、または(ロ)に示すように断面形状が方形から長方形に変わる異径配管16、あるいは(ハ)に示すように段付き六角配管17では、例えば流動体の通過時に六角配管17の形状急変部17aや隅角部17bで乱流や澱みが生じて塗り残しや塗り損じが発生する場合がある。しかしながら、ライニングクロス管10を反転させて雑排水本管3の内壁に密着させるようにしたので、内部に形状急変部17aを有する異径配管15、16および六角配管17に対して塗り残しや塗り損じのない良好な仕上げ状態でライナー層を施すことができる。また、図9に示すように雑排水本管3が括れ部3aや枝管3bを有する場合でも、ライニングクロス管10は括れ部3aで段差を滑らかに吸収したり、枝管3bでライニングクロス管10の輪切り部3cと良好な連結状態に施工することができる。
【0023】
図10は、吸引圧に代わって加圧力を用いてライニングクロス管10を雑排水本管3の奥行方向に移動させる例を示す。このため、ライニング施工時、ライニングクロス管10を巻いた巻取り車18aを内設した反転機18を用いる。ライニングの施工作業時、図示しないコンプレッサなどにより発生させた圧縮空気を圧送管20から加圧力としてガイド筒19と樹脂製チューブ13を被せたライニングクロス管10との間に圧送する。これにより、巻取り車18aから繰り出したライニングクロス管10が加圧力に押されて反転しながら雑排水本管3の内壁に密着しつつ奥行方向に進行する。
【0024】
図11は、建物の各階に設けられた洗面所、風呂場および洗濯機からの排水を導出する排水管21を配管として適用した例を示す。この場合の排水管21は、長さが0.9〜1.5m程度の比較的短尺なもので、各階の天井スラブ板に貫通状態に設けられている。この種の排水管21にライニングの施工を行う際、ライニングクロス管10を用いることにより簡易な作業で手早く済ますことができる。
【0025】
ライニングの施工にあたっては、排水管21の長さに見合った寸法のライニングクロス管10を用意した後、図11の(イ)、(ロ)および(ハ)に示すように裏返しに反転させたライニングクロス管10を圧縮具22により排水管21内に押し込む。ライニングクロス管10を押し込み終わった後に圧縮具22を取り出し、(ニ)に示すようにバルーン式圧接具23を反転したライニングクロス管10内に挿入して膨張させる。これにより、ライニングクロス管10の内周面が排水管21の内壁に密着し、この状態で収縮させたバルーン式圧接具23を排水管21から取出した後に硬化処理を行ってライナー層7を形成する。
【0026】
図12は、手返しにより予め反転させたライニングクロス管10を排水管21に配置してライニングの施工を行う場合を示す。このため、図12の(イ)に示すように反転させたライニングクロス管10を排水管21に挿入した後、(ロ)に示すようにバルーン式圧接具23を適用してライニングクロス管10を排水管21に密着させ、その後にライニングクロス管10の硬化処理を行ってライナー層7を形成する。
なお、図10および図11では図示をしなかったが、ライニングクロス管10は塗料だれを防止する樹脂製チューブで覆われており、バルーン式圧接具23を排水管21から取出した後にライニングクロス管10から樹脂製チューブを剥離させて外部に引出すものである。
【0027】
図13ないし図15は本発明の第2実施例を示す。第2実施例では、ライニングクロス管10の先端部は、単一本あるいは複数本の反転速度調整用チューブ30に連結されており、図13および図14に示すようにライニングクロス管10が反転しながら進行する時に反転速度調整用チューブ30を徐々に繰出してライニングクロス管10の進行速度を調節する。
【0028】
このため、図15に示すようにライニングクロス管10が排水管21の曲折部21Aを通過する際、反転速度調整用チューブ30は加圧用樹脂チューブ(図示しない)と面接触に摺動するようになり、細い調整用ワイヤなどを用いるものと異なり、加圧用樹脂チューブに損傷や破損を与え難くなる。
万一、加圧用樹脂チューブが何らかの原因により破れて空気洩れを起こした場合、反転速度調整用チューブ30に内圧を加えて反転速度調整用チューブ30を膨張させることにより、反転速度調整用チューブ30が加圧用樹脂チューブの代用として機能するようになり、施工作業を中断することなく続行することができる。このため、作業中断のリスクを抑えられるとともに、作業時間の節約およびコストの低減化に寄与する。
【0029】
図16に示すように、反転作業時に裏返したライニングクロス管10、第1樹脂チューブ32あるいは第2樹脂チューブ33に垂れや出張りなどの不具合Xが生じた時は、図17に示すように、反転機18を取外して送風装置31と交換して反転速度調整用チューブ30に加圧空気を送って反転速度調整用チューブ30およびライニングクロス管10に内圧を加えて不具合Xの垂れや出張りを平滑にして補修する。
送風装置31と交換した反転機18は、他の排水管(図示せず)に対するライニング施工に利用できるので、複数の排水管を同一現場で施工する場合、一台の反転機18を共用することができる。このため、排水管が代わる毎に施工作業を中断するものと異なり、ライニングの施工作業を短時間で滞りなく行なうことができて作業コストの節約に資する。なお、送風装置31により反転速度調整用チューブ30に加圧空気を送る際、直接でもフランジ、ホース継手あるいはチューブ(図示せず)を介して送るように構成することもできる。
【0030】
図18および図19は本発明の第3実施例を示す。第3実施例では、ライニングクロス管10は、図18の(イ)に示すようにライニングクロス管10とともに反転する第1樹脂チューブ32および第2樹脂チューブ33により覆われている。第1樹脂チューブ32は、排水管21の内径と同一あるいは若干径小でライニングクロス管10を覆っている。第2樹脂チューブ33は、排水管21の内径よりも径大で第1樹脂チューブ32を覆っている。
【0031】
ライニングクロス管10、第1樹脂チューブ32および第2樹脂チューブ33との径寸法関係により、これらの反転後に図18の(ロ)に示すように排水管21の直線部は勿論、図19に示す曲折部34でも第1樹脂チューブ32および第2樹脂チューブ33によりライニングクロス管10を排水管21の内壁に皺による隙間を生じることなく密着させて施工後の仕上がりを良好にしている。
これに対して、第1樹脂チューブ32の半径寸法が排水管21より大きい場合は、ライニング層に皺が寄って縦軸方向に突状の出張りが生じることがあった。
【0032】
図20は本発明の第4実施例を示す。第4実施例では、図20の(ロ)に示すように排水管は段付き状の異径管35であり、この異径管35の異径部35a、35b、35cの数に応じた本数で、同図の(イ)に示すように異径管35の始端部N1から各異径部35a、35b、35cの終端部N2、N3、N4までの長さ寸法に応じた長さの樹脂チューブ36、37、38を三本用意する。異径管35の各異径部35a、35b、35cで各樹脂チューブ36、37、38によりライニングクロス管10を覆って、各樹脂チューブ36、37、38をライニングクロス管10とともに反転させるようにしている。
【0033】
このため、ライニングクロス管10とともに各樹脂チューブ36、37、38を反転させる際、各樹脂チューブ36、37、38がライニングクロス管10の反転に良好に追随してライニングクロス管10にぴったり沿うので、ライニングクロス管10が皺を生じることなく、各異径部35a、35b、35cに密着して施工後の仕上がりを良好にする。
これに対して、異径部のうち径小なものに見合った単一の樹脂チューブを用いると、樹脂チューブが破損し易いし、ライニングクロス管が径大な部分に密着せず隙間が生じ易い。また、異径部のうち径大なものに見合った単一の樹脂チューブを用いると、樹脂チューブに皺が寄って生じた隙間からライニング剤が浸入して縦軸方向に突状の出張りが生じ易い。
【0034】
図21は本発明の第5実施例を示す。第5実施例では、ライニングクロス管10の施工後にライニングクロス管10に成形用チューブ39を挿入して加圧する。成形用チューブ39内に冷風あるいはホットエアーなどの気体40を充填することにより、気体40が成形用チューブ39を介してライニングクロス管10に内圧を作用させて、ライニングクロス管10を排水管21の内壁に密着させて良好な施工状態を実現させることができる。適温のホットエアーを用いることにより、ライニングクロス管10の硬化処理を促進させて施工作業時間の短縮化に寄与することができる。
【0035】
図22は本発明の第6実施例を示す。第6実施例では、ライニングクロス管10の施工後にライニングクロス管10に、成形用チューブとして図11の(ニ)および図12の(ロ)で用いた単体のバルーン式圧接具23を利用している。バルーン式圧接具23内に温水などの液体を充填することにより、液体がバルーン式圧接具23を介してライニングクロス管10に内圧を作用させて良好な施工状態を実現させることができる。適温の温水を用いて圧力計41のダイヤル42で水圧を調節することにより、ライニングクロス管10の密着性を向上させるとともに、硬化処理を促進させて施工作業時間の短縮化が図られる。
【0036】
(変形例)
なお、ライニングクロス管10を雑排水本管3内に沿って移動させる際、吸引圧(負圧)や加圧力(正圧)を用いたが、負圧および正圧の双方を用いてライニングクロス管10に奥行方向の移動力を付与するようにしてもよい。この場合、負圧や正圧の発生媒体としては、空気に加えて二酸化炭素や窒素ガスなどの不燃性流体を使用することができる。
【0037】
ライニングクロス管10の断面形状は、雑排水本管3の断面形状に応じて円形をはじめ三角、方形、矩形、楕円あるいは多角形などに形成することができる。また、索条手段としてワイヤー14を用いたが、ワイヤー14に限らずリボン、チューブ、鎖、細紐体、針金あるいはロープなど樹脂製チューブ13を雑排水本管3の外部に引出すことができるものであればよい。
【0038】
また、硬化処理工程ではホットエアーを雑排水本管3に送ってライニングクロス管10を養生させたが、ライニングクロス管10を一定時間だけ放置して自然乾燥させてもよく、あるいは雑排水本管3内に密着させたライニングクロス管10に圧縮空気を所定時間だけ保持してライニングクロス管10を均等圧力で押圧するようにしてもよい。また、ライニングクロス管10の移動に加圧力や吸引力を用いる場合、配管の径小部から径大に移行する際に加圧力(吸引力)を段階的に漸増させ、逆に径大部から径小に移行する際に加圧力(吸引力)を段階的に漸減させるようにしてもよい。さらに、塗料8をライニングクロス管10に含浸させる際、ライニングクロス管10を上下一対のローラで挟み、ローラの回転によりライニングクロス管10を偏平に変形させて引出すようにしてもよい。
【0039】
ライナー層7の厚み寸法は、ライニングクロス管10の厚みや塗料8の含浸量を調整することにより所望に設定することができる。配管としては、雑排水本管3といった排水管ばかりでなく空調ダクトや排気ダクト(工業ダクト、厨房ダクト)などを適用することができる。また、異径管35としては、三段付き状のものに限らず四段付き状、五段付き状など複数段付き状のものでもよい。その他、本発明の具体的な実施にあたっては、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物の配管構成を示す概略図である(第1実施例)。
【図2】液状の塗料が注がれるライニングクロス管を示す斜視図である。
【図3】ライニングクロス管をローラで押圧する態様を示す説明図である。
【図4】リールと雑排水本管に吸引されたライニングクロス管とを示す縦断面図である。
【図5】基端部を反転させたライニングクロス管を示す拡大斜視図である。
【図6】雑排水本管に吸引したライニングクロス管を示す拡大部分縦断面図である。
【図7】リールと雑排水本管から外部に引出された樹脂製チューブとを示す斜視図である。
【図8】(イ)、(ロ)は異径配管の斜視図、(ハ)は六角配管の斜視図である(使用例)。
【図9】括れ部や枝管を有する雑排水本管を示す正面図および縦断面図である。
【図10】加圧力を用いてライニングクロス管を移動させる反転機および雑排水本管を示す縦断面図である。
【図11】(イ)〜(ニ)は排水管を配管として適用した例で、ライニング施工の作業手順を説明するために示す排水管およびライニングクロス管の縦断面図である。
【図12】(イ)、(ロ)は、ライニングクロス管を手返しにより反転して行う例で、ライニング施工の作業手順を説明するために示す排水管およびライニングクロス管の縦断面図である。
【図13】排水管にライニングクロス管を施工する態様を示す縦断面図である(第2実施例)。
【図14】排水管にライニングクロス管を施工した状態を示す縦断面図である。
【図15】曲折部を有する排水管にライニングクロス管を施工する態様を示す縦断面図である。
【図16】施工後にライニングクロス管および反転速度調整用チューブに不具合が生じる例を示す縦断面図である。
【図17】不具合を調整用チューブにより補修する例を示す縦断面図である。
【図18】(イ)はライニングクロス管に第1樹脂チューブおよび第2樹脂チューブを設けた例を示す縦断面図であり、(ロ)は施工後のライニングクロス管、第1樹脂チューブおよび第2樹脂チューブを示す縦断面図である(第3実施例)。
【図19】排水管の曲折部を示す縦断面図である。
【図20】(イ)は樹脂チューブによりライニングクロス管を覆った例を示す縦断面図であり、(ロ)は樹脂チューブによりライニングクロス管を施工した例を示す縦断面図である(第4実施例)。
【図21】施工後にライニングクロス管に成形用チューブを挿入する例を示す縦断面図である(第5実施例)。
【図22】施工後にライニングクロス管に成形用チューブをバルーン式圧接具として挿入する例を示す縦断面図である(第6実施例)。
【符号の説明】
1 通気管(配管)
2 汚水本管(配管)
3 雑排水本管(配管)
4 室内横引管(配管)
5 外部枡
7 ライナー層
8 塗料
10 ライニングクロス管
12 リール
13 樹脂製チューブ
14 ワイヤー(索条手段)
15、16 異径配管(配管)
17 六角配管(配管)
18 反転機
21 排水管(配管)
23 バルーン式圧接具(成形用チューブ)
30 反転速度調整用チューブ
32 第1樹脂チューブ
33 第2樹脂チューブ
34 曲折部
35 異径管(配管)
36〜38 樹脂チューブ
39 成形用チューブ
3s 雑排水本管の一端部(配管の一端部)
10A ライニングクロス管の反転開始部
21A 曲折部
35a〜35c 異径部
N1 始端部
N2〜N4 終端部
Va 万能配管更生車

Claims (7)

  1. グラスファイバーおよびポリエチレンなどの化学繊維から形成された織布からなり、表裏に反転可能なライニングクロス管に液状の塗料を含浸させる含浸工程と、
    前記ライニングクロス管を裏返しに反転させて配管の一端部に嵌め込む反転工程と、
    前記配管の内圧を変化させて前記ライニングクロス管に前記配管の奥行方向への移動力を付与する圧力付与工程と、
    裏返しに反転させた前記ライニングクロス管の内周面を前記配管の内壁に密着させながら反転状態で前記配管の奥行方向に移動させてライナー層を形成する移動工程と、
    前記ライニングクロス管を前記配管の内壁に密着させた後に前記ライニングクロス管を硬化させる硬化処理工程とを具備し、
    前記ライニングクロス管は、前記ライニングクロス管とともに反転する第1樹脂チューブおよび第2樹脂チューブにより覆われており、前記第1樹脂チューブは前記配管の内径と同一あるいは若干径小で前記ライニングクロス管を覆い、前記第2樹脂チューブは前記配管の内径よりも径大で前記第1樹脂チューブを覆っていることを特徴とする配管内壁のライニング方法。
  2. 前記ライニングクロス管はリールに巻取られており、前記反転工程で前記リールから繰出すことを特徴とする請求項1に記載の配管内壁のライニング方法。
  3. 前記ライニングクロス管は前記ライニングクロス管とともに反転する樹脂製チューブで覆われており、ライニングの施工作業の終了時に索条手段により前記樹脂製チューブを前記配管内から引出すことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管内壁のライニング方法。
  4. 前記ライニングクロス管の先端部は、単一本あるいは複数本の反転速度調整用チューブに連結されており、前記ライニングクロス管が反転しながら進行する時に前記反転速度調整用チューブを繰出して前記ライニングクロス管の進行速度を調節することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管内壁のライニング方法。
  5. 前記配管は段付き状の異径管であり、この異径管の異径部の数に応じた本数で前記異径管の始端部から各異径部の終端部までの長さ寸法に応じた長さの樹脂チューブを複数本用意して、各異径部で各樹脂チューブにより前記ライニングクロス管を覆って各樹脂チューブを前記ライニングクロス管とともに反転させるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管内壁のライニング方法。
  6. 前記配管に前記ライニングクロス管を施工した後に、前記ライニングクロス管内に成形用チューブを挿入して加圧することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管内壁のライニング方法。
  7. 前記配管に前記ライニングクロス管を施工した後に、前記ライニングクロス管とともに各樹脂チューブを反転機から取外し、フランジまたはホース継手を通して、あるいは直接成形用チューブを挿入して加圧して硬化処理を行なうことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管内壁のライニング方法
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