JP4181011B2 - セメント組成物用粉状添加剤 - Google Patents

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Description

本発明は、セメント組成物用粉状添加剤に関する。
従来、セメントに添加する収縮低減剤や消泡剤等の界面活性剤は、そのままセメント等とブレンドすると塊状となりやすく一度塊状となったなら均一分散することが困難であるため、これを防止するため粉状添加剤が用いられている。このような粉状添加剤としては、繊維状マグネシウムオキシサルフェートや塩化ビニリデンバルーン等の吸油性を有する粉状体と界面活性剤とからなるものが知られている(特許文献1)。
特開平2−164754号公報
しかしながら従来の粉状添加剤は、保存中(例えば、袋詰めした製品を積み重ねて保存した場合等)に、粉状体と界面活性剤とに分離するという問題がある。すなわち、本発明の目的は、粉状体と界面活性剤とが分離しにくいセメント組成物用粉状添加剤を提供することである。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明のセメント組成物用粉状添加剤の特徴は、シラスバルーン(S)と界面活性剤(K)とから構成されてなる点を要旨とする。
本発明のセメント組成物用粉状添加剤は、粉状体(シラスバルーン(S))と界面活性剤(K)とに分離しにくい。したがって、本発明の粉状添加剤は、袋詰め等の形態で積み重ねて運搬・保存することが可能となり、取り扱い性の面で非常に有用である。
シラスバルーンとは、シラスの粉砕物を加熱発泡して得られる微細中球状体を意味し、不燃性、耐火性及び断熱性等に優れることからコンクリート、モルタル上塗り及び吹付剤等の軽量骨材として利用されている。原料となるシラスは、火山噴出物及びこれに由来する2次堆積物の総称であり、その化学組成は採取場所により多少の相違があるものの、通常、SiO2 (64〜75重量%)、Al23 (11〜16重量%)、Fe23 (1〜4重量%)、CaO(1〜4重量%)、Na2 O(1〜4重量%)、K2 O(1〜4重量%)、MgO(0.4〜1重量%)等からなる。
本発明において、シラスバルーン(S)は、国内外を問わず火山噴出物を加熱発泡して得られる微細中空体であれば制限なく用いられるが、以下のものが好ましく用いられる。すなわち、シラスバルーン(S)の体積平均粒径(μm)は、10〜600が好ましく、さらに好ましくは20〜400、特に好ましくは30〜200 、最も好ましくは40〜100である。すなわち、(S)の体積平均粒径(μm)の下限は、10が好ましく、さらに好ましくは20、特に好ましくは30、最も好ましくは40であり、また同様に上限は、600が好ましく、さらに好ましくは400、特に好ましくは200、最も好ましくは100である。この範囲であると、粉状体と界面活性剤とがさらに分離しにくくなる。
また、シラスバルーン(S)のかさ比重は、0.05〜0.6が好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.5、特に好ましくは、0.15〜0.4 、最も好ましくは0.15〜0.3である。すなわち、(S)のかさ比重の下限は、0.05が好ましく、さらに好ましくは0.1、最も好ましくは0.15であり、また同様に上限は、0.6が好ましく、さらに好ましくは0.5、特に好ましくは0.4、最も好ましくは0.3である。この範囲であると、粉状体と界面活性剤とがさらに分離しにくくなる。
市場から入手できるシラスバルーン(S)としては、サンキライトYO2、サンキライトYO4及びサンキライトBO3{三機工業(株)};テラバルーン{宇部マテリアルズ(株)};並びにウインライトMSB、ウインライトWB及びウインライトSC{(株)アクシーズケミカル}等が挙げられる。これらのうち、サンキライトYO2が好ましい。
界面活性剤(K)としては、セメントを用いた組成物(モルタルやコンクリート等)に使用される25℃で液状の混和剤(界面活性剤)であれば制限なく用いられ、空気連行剤(AE剤)、起泡剤(発泡剤)、消泡剤(抑泡剤、破泡剤)、硬化促進剤(急結剤)及び収縮低減剤等が含まれる。
AE剤又は起泡剤としては、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ソルビタンの脂肪酸(モノ、ジ、トリ)エステルアルキル、ソルビタンの脂肪酸(モノ、ジ、トリ)エステルのエチレンオキサイド付加物、脂肪族アルカノールアミド及びその他の公知のノニオン系界面活性剤{例えば、新・界面活性剤入門、三洋化成工業(株)、1981年発行}等が挙げられる。
消泡剤としては、エステル系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤及びその他の公知の消泡剤{例えば、新・界面活性剤入門、三洋化成工業(株)、1981年発行}等が挙げられる
硬化促進剤としては、多価アルコール(ペンタエリスリトール等)の分子内縮合物、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びその他の公知の硬化促進剤{例えば、コンクリート混和剤の開発技術、(株)シーエムシー、1995年発行}等が挙げられる。
収縮低減剤としては、一般式(1)で示されるオキシアルキレン化合物を含有するもの、低級アルコールアルキレンオキシド付加物、アミノアルコールアルキレンオキシド付加物、(ポリ)アルキレングリコール、低級アルコール及びその他の収縮低減剤{例えば、コンクリート混和剤の開発技術、(株)シーエムシー、1995年発行}等が挙げられる。
Figure 0004181011
一般式(1)において、Rは、水素原子、炭素数1〜7のアルキル基または炭素数5〜6のシクロアルキル基を表す。
炭素数1〜7のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、iso−ヘキシル、n−ヘプチル及びiso−ヘプチル等が挙げられる。
炭素数5〜6のシクロアルキル基としては、シクロペンチル、シクロヘキシル及びメチルシクロペンチル等が挙げられる。
これらのRのうち、水素原子及び炭素数1〜7のアルキル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜7のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、最も好ましくはメチル、エチル、n−ブチル、iso−ブチル及びtert−ブチル基である。
一般式(1)において、Aは、炭素数2〜3のアルキレン基を表し、エチレン及びプロピレンである。AOは、オキシアルキレン基を表し、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基はいずれか1種でもよく、これらの混合でもよい。オキシエチレン及びオキシプロピレンの混合の場合、ブロック状、ランダム状及びこれらの混合のいずれでもよいが、ブロック状及びブロック状とランダム状の混合が好ましく、さらに好ましくはブロック状である。
一般式(1)において、nは、1〜10の整数が好ましく、さらに好ましくは2〜8の整数、特に好ましくは3〜7の整数、最も好ましくは4〜6の整数である。この範囲であると収縮低減効果がさらに良好となる。また、Oは酸素原子、Hは水素原子を表す。
一般式(1)で表されるオキシアルキレン化合物のうち、好ましいものとしては、例えば、以下の化学式で表されるもの等が例示できる。なお、Pはオキシプロピレン基、Eはオキシエチレン基、CH3Oはメトキシ基、C49Oはブトキシ基、C25Oはエトキシ基、Hは水素原子を表す。また、P及びEを含む場合、ブロック状又はランダム状のいずれでもよい。
Figure 0004181011
これら界面活性剤(K)は、1種のみでもよく、2種以上(異なる剤:例えば消泡剤と収縮低減剤、同種の剤:例えば低級アルコールアルキレンオキシド付加物と(ポリ)アルキレングリコール、これらの混合を含む)を混合してもよい。
界面活性剤(K)の25℃における粘度(mPa・s)は100〜1が好ましく、さらに好ましくは80〜5、特に好ましくは60〜10、最も好ましくは40〜15である。すなわち、(K)の25℃における粘度(mPa・s)の上限は100が好ましく、さらに好ましくは80、特に好ましくは60、最も好ましくは40であり、また同様に下限は、1が好ましく、さらに好ましくは5、特に好ましくは10、最も好ましくは15である。この範囲であると、シラスバルーンに吸収させやすいため粉状添加剤の製造がさらに容易となる。
界面活性剤(K)としては、収縮低減剤、消泡剤及び硬化促進剤が好ましく、さらに好ましくは収縮低減剤及び硬化促進剤、特に好ましくは収縮低減剤、最も好ましくは一般式(1)で示されるオキシアルキレン化合物を含有してなる収縮低減剤である。
シラスバルーン(S)と界面活性剤(K)との含有重量比(S/K)は、界面活性剤を吸収させた際、べとつきが無く塊状とならない範囲であれば、任意に選ぶことができるが、1/99〜90/10が好ましく、さらに好ましくは10/90〜80/20、特に好ましくは20/80〜70/30、最も好ましくは30/70〜60/40である。すなわち、(S)の含有量(重量%)の下限は、(S)及び(K)の合計重量に基づいて、1が好ましく、さらに好ましくは10、特に好ましくは20、最も好ましくは30であり、また同様に上限は、90が好ましく、さらに好ましくは80、特に好ましくは70、最も好ましくは60である。また、(K)の含有量(重量%)の下限は、(S)及び(K)の合計重量に基づいて、10が好ましく、さらに好ましくは20、特に好ましくは30、最も好ましくは40であり、また同様に上限は、99が好ましく、さらに好ましくは90、特に好ましくは80、最も好ましくは70である。
本発明のセメント組成物用粉状添加剤には、さらに吸油性粉状体(T)を含有させることができる。
吸油性粉状体(T)は、無機粉体(T1)及び有機粉体(T2)等が含まれる。
無機粉体(T1)としては、繊維状マグネシウムオキシサルフェート(例えばモスハイジ:宇部マテリアル製);ロックウール、グラスウール及びセラミックウール等の繊維状材料;パーライト;フライアッシュバルーン(例えばイースフィア−ズ製);バーミキュライトに等の発泡体;並びに炭酸カルシウム、高炉スラグ、シリカ及びフライアッシュ等の無機質粉末等が挙げられる。
有機粉体(T2)としては、パルプ及びポリプロピレン等の繊維状材料;フェノールバルーン(例えばCQ Technology製)、塩化ビニリデンバルーン(例えばマツモトマイクロスフェア−:松本油脂製薬製)、ウレアバルーン及びエポキシバルーン等の発泡体材料;並びにフェノール、塩化ビニリデン、尿素及びエポキシ等の樹脂パウダー等が挙げられる。
これらのうち、繊維状材料及び発泡体材料が好ましく、さらに好ましくは繊維状マグネシウムオキシサルフェート及び塩化ビニリデンバルーンである。
無機粉体(T1)は加圧されると、(T1)と界面活性剤(K)とに分離しやすいため、有機粉体(T2)は可燃性があるため、大量には使用できない。
吸油性粉状体(T)を含む場合、この含有量(重量%)は、シラスバルーン(S)の重量に基づいて、1〜100が好ましく、さらに好ましくは5〜80、特に好ましくは10〜60、最も好ましくは20〜45である。すなわち、この含む場合、(T)の含有量(重量%)の下限は、(S)の重量に基づいて、1が好ましく、さらに好ましくは5、特に好ましくは10、最も好ましくは20であり、また同様に上限は、100が好ましく、さらに好ましくは80、特に好ましくは60、最も好ましくは45である。
本発明の粉状添加剤の製造には、容器回転型、機械攪拌型、気流攪拌型又は無攪拌型等の通常粉体混合に使用されいるミキサーが使用できる。
手順としては、ミキサーにシラスバルーン(S)を投入した後、界面活性剤(K)を徐々に投入して混合・吸着する方法が好ましい。
吸油性粉状体(T)を用いる場合はシラスバルーン(S)と予め混合した後、界面活性剤(K)を投入して混合・吸着してもよいし、シラスバルーン(S)と界面活性剤(K)とを混合・吸着した後、吸油性粉状体(T)を投入してもよい。
混合・吸着の度合は、界面活性剤(K)がほぼ均一にシラスバルーン(S)に吸着できさえすればよく、過度の混合はシラスバルーン(S)を破壊する原因となるため好ましくない。
混合・吸着の時間としては、ミキサーの種類や処理量によって適宜決定されるが、10分以内が好ましく、さらに好ましくは5分以内、特に好ましくは20秒〜1分程度である。
混合・吸着の温度(℃)としては、0〜50が好ましく、さらに好ましくは5〜40、特に好ましくは10〜30である。
本発明の粉状添加剤は、通常の水硬性セメント{普通ポルトランドセメント、特殊ポルトランドセメント(早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント)、及び/又は混合セメント(高炉セメント、フライアッシュセメント)等}を含むセメント組成物に適用できる。
本発明の粉状添加剤及びセメント以外のセメント組成物中の成分としては、モルタル又はコンクリートに用いられるものであれば適用でき、例えば混練水、骨材及びセメント組成物用混和剤{界面活性剤(K)と同じものを含む}等が含まれる。
混練水としては、海水、河川水、湖沼水、水道水、工業用水及び脱イオン水等が挙げられる。骨材としては、細骨材と粗骨材とがある。細骨材としては、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディ−ミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材等が使用でき、川砂、陸砂、山砂、海砂及び砕砂等が挙げられる。粗骨材としては、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディーミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材等が使用でき、川砂利、陸砂利、山砂利及び砕石等が挙げられる。
セメント組成物用混和剤としては、減水剤(AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤)、空気連行剤(AE剤)、膨張材、起泡剤(発泡剤)、消泡剤(抑泡剤、破泡剤)、整泡剤、硬化促進剤(急結剤)、収縮低減剤、硬化遅延剤、防錆剤、増粘剤、ポリマーセメントコンクリート又はポリマーモルタル用のポリマーディスパージヨン及びその他の混和剤等が含まれる。
減水剤としては、リグニンスルホン酸塩(ナトリウム等のアルカリ金属塩及びカルシウム等のアルカリ土類金属塩等;以下の化合物の塩についても同様)、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物塩(縮合度:5〜20)、メラミンホルマリン酸ホルマリン縮合物塩(縮合度:5〜20)、ポリカルボン酸塩(数平均分子量:5000〜6万)、アミノスルホン酸ホルマリン縮合物塩(縮合度:2〜20)、及びポリオキシアルキレン基(例えばアルキレン基の炭素数が2及び/又は3のポリオキシアルキレン基)含有ポリカルボン酸塩(数平均分子量:1万〜60万)等が挙げられる。
AE剤としては、上記の他に、樹脂酸塩等が挙げられる。膨張材としては、カルシウムサルフォアルミネート及び生石灰(例えば、デンカCSA、電気化学工業社製;アサノジプカル、太平洋マテリアル製)等が挙げられる。消泡剤としては、上記の他に、粉末消泡剤(例えば、SNディフォーマー14HP、SNディフォーマー11−P:サンノプコ社製)等が挙げられる。硬化促進剤としては、上記の他に、塩化カルシウム等が挙げられる。硬化遅延剤としては、糖類及びオキシカルボン酸塩等が挙げられる。防錆剤としては、亜硝酸塩等が挙げられる。増粘剤としては、ポリアクリルアミド及びセルロースエーテル等が挙げられる。ポリマーセメントコンクリート又はポリマーモルタル用ポリマーディスパージヨンとしては、スチレンブタジエンゴムラテックス、エチレン酢酸ビニル及びポリアクリル酸エステルエマルション等が挙げられる。その他の混和剤としては、公知のモルタル又はコンクリート用混和剤{例えば、コンクリート混和剤の開発技術、(株)シーエムシー、1995年発行}等が使用できる。
本発明の粉状添加剤の含有量(重量%)は、粉状添加剤を構成する界面活性剤(K)の種類によって異なるが、たとえば、界面活性剤(K)が空気連行剤(AE剤)の場合、空気連行剤の含有量(重量%)が、セメントの重量に基づいて、0.0001〜0.1となる量が好ましく、さらに好ましくは0.001〜0.06となる量である。また界面活性剤(K)が収縮低減剤の場合、収縮低減剤の含有量(重量%)が、セメントの重量に基づいて、0.5〜20となる量が好ましく、さらに好ましくは1〜10となる量である。これらのように、界面活性剤(K)の含有量が通常使用する範囲内となるように紛状添加剤の含有量を調整すればよい。
セメント組成物混和剤の含有量としては、通常使用される範囲であればよい。
なお、減水剤を使用する場合で、収縮低減剤を併用するとき、及び/又は本発明の粉状添加剤の界面活性剤(K)として収縮低減剤を用いたとき、減水剤の使用量(重量%、有効成分換算)は、界面活性性剤(K)及びセメント組成物混和剤として用いられる収縮低減剤の合計重量に基づいて、0.1〜100が好ましく、さらに好ましくは2〜50、特に好ましくは3〜30、最も好ましくは5〜20である。
本発明のセメント組成物用粉状添加剤は、普通一般に行われているセメント混和材料と同じようにセメント組成物中に配合でき、本発明の粉状添加剤はたとえば、セメント、セメント以外の成分又はこれらの一部と共に混合したのち混練水を加えて混練してもよいし、一度練り上がつたコンクリート組成物等に添加してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
なお、特記しない限り部は重量部、%は重量%である。
<実施例1〜3及び比較例1〜2>
実施例1〜3及び比較例1〜2の粉状添加剤は、表1の配合に基づき各原材料をオムニミキサー(容量5L、千代田技研工業(株)製)を用い、回転数最大値、混合時間5分の条件で混合して、本発明のセメント組成物用粉状添加剤及び比較用のセメント組成物用粉状添加剤を得た。
<分離安定性1>
実施例1〜3又は比較例1〜2の粉状添加剤1000gをそれぞれ、340mm(L)×240mm(W)×0.08mm(T)のビニール袋に詰めた。この袋の上に均一に荷重を掛けるためアクリル板(240mm×240mm、T=3mm)を乗せ、更にアクリル板の上に10kgおもりをのせた状態で40℃中に1ヶ月静置した。そして、静置後の状態を以下の判断基準で目視にて分離状態を判定し、判定結果を表1に示した。
○:粉状のままで製造直後に対し変化が見られない。
△:塊状で界面活性剤が塊の表面に若干分離している
×:塊状で界面活性剤が大量に分離している
<分離安定性2>
実施例1〜3又は比較例1〜2の粉状添加剤20gと普通ポルトラントセメント1000gとをオムニミキサーを用い、回転数最大値、混合時間5分の条件で混合してセメント混合物を得た。このセメント混合物を340mm(L)×240mm(W)の紙袋に詰めた。この紙袋の上に均一に荷重を掛けるためアクリル板(240mm×240mm、T=3mm)を乗せ、更にアクリル板の上に10kgおもりをのせた状態で40℃中に1週間静置した。そして、静置後の状態を以下の判断基準で目視にて分離状態を判定し、判定結果を表1に示した。
○:界面活性剤は分離していない(変化が認められない)。
×:界面活性剤が分離して紙袋に染み出ている。
<収縮率>
実施例3又は比較例2の粉状添加剤を含む<分離安定性2>で調製したセメント混合物を用いて、重量比でセメント1、豊浦標準砂2、水セメント比0.65(水/セメント比=0.65)となるように、セメント混合物、豊浦標準砂及び水を混合・混練してセメント組成物3及び2を得た。また、粉状添加剤を含有しないこと以外は上記と同様にして、セメント組成物xを得た。このセメント組成物3、2及びxをそれぞれ、3個づつの4×4×16cmの金属型枠に注ぎ、24時間後に脱型した後、材令7日まで20℃で水中養生し、20℃、65%RHの雰囲気下に7、14、21、28日放置して供試体3、2及びxをそれぞれ3個づつ得た。各材令日数において、左記の雰囲気下でこの供試体の長さをJIS A1129−3:2001、モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法−第3部ダイヤルゲージ法に準拠して測定し、収縮率を長さ変化率として算出し、その結果を表2に示した。
Figure 0004181011
表中略記号で示す化合物は以下の通り
<界面活性剤(K)>
K1 ラウリルアルコールのエチレンオキサイド7モル付加物
K2 n−ブタノールのエチレンオキサイド2モル/プロピレンオキサイド2モルブロック付加物
<シラスバルーン(S)>
S1 商品名:サンキライトYO−2(三機工業(株)製)(かさ比重0.24、平均粒径約60μm)
<吸油性粉状体(T)>
T11 繊維状マグネシウムオキシサルフェート 商品名:モスハイジ(宇部マテリアル(株)製)
T12 パーライト 商品名:アサノパーライトP−1(太平洋マテリアル(株)製)
Figure 0004181011
本発明のセメント組成物用粉状添加剤は、通常の水硬性セメント{普通ポルトランドセメント、特殊ポルトランドセメント(早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント)、及び/又は混合セメント(高炉セメント、フライアッシュセメント)等}を含むセメント組成物に適用できる。特に、界面活性剤をそのままセメント等とブレンドして使用する用途(床材、左官材、補修材用のモルタルや乾式の吹き付け工法等)に好適である。

Claims (5)

  1. シラスバルーン(S)と界面活性剤(K)とから構成されてなることを特徴とするセメント組成物用粉状添加剤。
  2. さらに吸油性粉状体(T)を含んでなる請求項1に記載の粉状添加剤。
  3. 界面活性剤が収縮低減剤である請求項1又は2に記載の粉状添加剤。
  4. 収縮低減剤が、一般式(1)で示されるオキシアルキレン化合物を含有してなる請求項記載の粉状添加剤。
    Figure 0004181011
    (式中、Rは水素原子、炭素数1〜7のアルキル基または炭素数5〜6のシクロアルキル基、Aは炭素数2〜3のアルキレン基、Oは酸素原子、Hは水素原子、nは1〜10の整数を表す。)
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の粉状添加剤を含有してなるセメント組成物。
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