JP4180889B2 - 押釦スイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は押釦スイッチに関し、より詳細には携帯電話、ゲーム機、各種オーディオ機器等の基板上に面実装される小型、薄型の押釦スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話やゲーム機、各種オーディオ機器等に使用される操作スイッチとして、押釦スイッチが使用されている。このような押釦スイッチは通常、絶縁樹脂等で成形されたハウジングに、中央固定接点と外側固定接点が設けられており、これら固定接点の上部には外側固定接点と当接するようにしてドーム状の可動接点が設けられ、さらに各固定接点から連続的に形成されて導通し、外部に露出する接続端子が設けられている。
【0003】
このような押釦スイッチを基板に面実装するには、まず基板の回路パターン上にクリーム半田を所定量塗布し、このクリーム半田上に押釦スイッチを配置して、リフロー半田付け装置によって半田付けを行う。すなわち、基板をリフロー半田付け装置内の高温のリフロー炉内を通過させることによって、クリーム半田を溶融させ、押釦スイッチの接続端子を基板に半田付けする。これによって押釦スイッチは基板に面実装される。
【0004】
ところで、このような押釦スイッチのハウジングは、絶縁材料からなる樹脂によって成形されるが、樹脂の流入方向やその他の原因によって、成形されたハウジングに反りが生じる場合がある。このようなハウジングの反りは、リフロー半田付け装置内で加熱されることにより一層大きくなり、ハウジングの周縁が基板から浮き上がり、接続端子が半田付けされない等の不具合が生じる場合があった。
このような問題を解決するものとしては、例えば特許文献1に記載された押釦スイッチがある。この押釦スイッチは、ハウジングの下面に空隙を設け、この空隙によってハウジングの反りを吸収し、ハウジングの周縁が基板から浮き上がるのを抑え、接続端子が確実に基板に半田付けされるようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−321077号公報(第2―5項、図4、5)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年の携帯電話、ゲーム機、ポーダブルオーディオ機器等の小型化、薄型化に伴い、これらに使用される押釦スイッチは、小型化、薄型化が進められている。このことから、ハウジングの下面に上述したような空隙を設けることが困難となってきている。
また、リフロー半田付け装置による半田付けにおいては、基板のリフロー炉内に先に搬入される側と、リフロー炉内に後から搬入される側では、クリーム半田の溶融に時間差が生じることがある。溶融したクリーム半田は表面張力による引張力を有するようになり、従って先に溶融したクリーム半田が押釦スイッチの接続端子を下に引っ張る場合がある。ここで図8に示すように、押釦スイッチ1のハウジング10が、接続端子23、23を有していない側面が持ち上がるようにして反っていた場合、溶融したクリーム半田50の引張力によって一端の接続端子23、23が下に引っ張られると、ハウジング10の他端が大きく持ち上がり、接続端子23、23が基板から大きく離れてしまう場合があり、他端の接続端子23、23が半田付けされないという不具合が生じる場合があった。またこのような問題は、たとえハウジング10の下面に空隙を設けたとしても解消することはできない。
【0007】
本発明は以上のような問題点を鑑みてなされたものであり、基板への半田付けの際にハウジングの一端が持ち上がるのを抑えることができ、接続端子を確実に半田付けすることが可能な薄型の押釦スイッチを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため本発明は、可動接点と固定接点を設けた略方形状のハウジングに対し、上記ハウジングの対向側面に上記ハウジングから突出し平面状の基板に対して半田付けされる接続端子をそれぞれ対向するように設けた押釦スイッチにおいて、上記接続端子は、上記ハウジングの一辺の一端側と、上記ハウジングの上記一辺と対向する他辺の一端側とに配置されて一対の接続端子を構成し、上記ハウジングの上記一辺の他端側と、上記ハウジングの上記他辺の他端側とに配置されてもう一対の接続端子を構成し、上記ハウジングの下面には、上記対向する一対の接続端子を結ぶ各仮想線よりも外側に、実装時に基板に当接してハウジングの傾きを抑止する傾斜抑止部を設け、該傾斜抑止部は上記ハウジングの下面から下方に向かって突出してなることを特徴として構成されている。
【0009】
本発明によれば、押釦スイッチを基板に面実装する際に、クリーム半田によって押釦スイッチの一端の接続端子が引っ張られても、傾斜抑止部が基板に当接してハウジングが傾斜するのを抑えることができる。
【0012】
また本発明は、上記ハウジングは上記固定接点と接続端子を樹脂内に内包してなり、上記傾斜抑止部が設けられた一方の側面側にゲート跡を有することを特徴として構成されている。
【0013】
本発明によれば、固定接点と接続端子をより強固に保持できると共に、傾斜抑止部が設けられた側面側が持ち上がるようにハウジングの反りを発生させることができる。
【0014】
また本発明は、上記ハウジングの下面の傾斜抑止部を上記接続端子を有しない側面近傍に設けたことを特徴として構成されている。
【0015】
本発明によれば、傾斜抑止部が対向する接続端子を結ぶ仮想線から離れた位置に設けられるので、ハウジングの傾斜をより確実に抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の実施形態における押釦スイッチの平面図、図2、図3はそれぞれ、図1のA−A断面図、B−B断面図、図4、図5はそれぞれ本発明の実施形態における押釦スイッチの背面図、側面図、図6は押釦スイッチを基板に設置した状態の概念図、図7は傾斜抑止部周辺の拡大図である。なお、本実施形態において前後左右は図1に示す方向とする。
【0017】
本実施形態における押釦スイッチ1は、図1、図2に示すように、絶縁樹脂で成形された上方開口凹状の略方形状のハウジング10上に、凸状に加工された略円形状の中央接触部21aを有する金属板製の中央固定接点21、及びこれを挟む対称位置に、同じく凸状に加工された略矩形状の外側接触部22a、22aを有する金属板製の外側固定接点22が設けられている。
【0018】
また、中央固定接点21は、図1、図3に示すように、中央接触部21aに導通し、ハウジング10の前側面11aに向かって直線的に延びる中央連結部21b、及びこの中央連結部21bに略直交して導通し、ハウジング10の左右側面11c、11dへ直線的に延びる接続片21cを有する。同様に外側固定接点22は、各外側接触部22a、22aに導通し、後側面11bに向かって延びる外側連結部22b、22b、及びこれら外側連結部22b、22bと導通し、ハウジング10の左右側面11c、11dへ直線的に延びる接続片22cを有する。各接続片21c、22cは互いに略平行に設けられている。なお、これら各固定接点21、22は、ハウジング10の内底面に前述の中央接触部21a、外側接触部22a、22aを露出させてインサート成形されることにより、ハウジング10内に内包されて固定される。
【0019】
そして各接続片21c、22cの両端にはそれぞれ、ハウジング10の下面13の四隅の角部12から突出して露出する接続端子23が設けられている。すなわち、ハウジング10の左側面11c及び右側面11dに、それぞれ接続端子23が二つずつ、互いに対向する位置に設けられている。接続端子23は、各接続片21c、22cの両端からそのまま直線的に形成されており、ハウジング10の下面13と略平行となっている。また接続端子23の端部23aは上方に曲げられている。
【0020】
また、ハウジング10の左右側面11c、11dの接続端子23が突出している部分は図1に示すように、接続端子23ができるだけ内側に配置されるよう、切り欠いた形状に形成されている。これにより、接続端子23をクリーム半田50によって半田付けする際に、クリーム半田50をより内側に塗布することができ、したがって押釦スイッチ1を基板60に面実装したときの専有面積を小さくすることができ、基板60上における実装密度を高めることができる。
【0021】
なお、本実施形態においては、ハウジング10は略方形状となっている。しかし、これに限られることなく、例えば円形状等、他の形状でもよい。また、接続端子23を、各接続片21c、22cの両端からそのまま直線的に形成されたものとしたが、これに限られることなく、例えば各接続片21c、22cの両端から一端下に曲げられた形状等、その形状は特に限定されない。さらに、接続端子23の端部23aは上方に曲げられているものとしたが、必ずしもこのようにする必要はなく、端部23aを直線状にしたままでもよい。
【0022】
ここで、ハウジング10の下面13には、図4、図5に示すように、上述した互いに対向する一対の接続端子23、23を結ぶ仮想線70よりも外側で、ハウジング10の前側面11a及び後側面11bの近傍位置に、半円球状の傾斜抑止部16がそれぞれ二つずつ設けられている。すなわち、ハウジング10の下面13には、片側二つ、合計四つの傾斜抑止部16が下方向に向けて突出するように設けられている。なお、それぞれの傾斜抑止部16は互いに対称となる位置に設けられており、またその高さはハウジング10の反り高さと略同じ高さである。
【0023】
図6に押釦スイッチ1の基板60への実装状態を示す。なお、図6はハウジング10の反りを誇張し、かつ構造を簡略化した押釦スイッチ1を示した概念図である。図6に示すように、このような傾斜抑止部16を、ハウジング10の下面13の、対向する一対の接続端子23、23を結ぶ仮想線70よりも外側に設けることにより、押釦スイッチ1を基板60に面実装する際に、ハウジング10の一端が持ち上がるのを防止できる。すなわち、リフロー半田付け装置のリフロー炉内において、溶融したクリーム半田50の表面張力によって、押釦スイッチ1の一端の接続端子23、23が下に引っ張られても、これらの接続端子23、23の外側にある傾斜抑止部16、16が基板60に当接し、ハウジング10が傾斜するのを抑える。これにより、ハウジング10の他端が持ち上がることもなく、ハウジング10が反りを有していても、押釦スイッチ1の接続端子23を確実に基板60へ半田付けすることができる。なお、上述したように、図6は概念図であり、実際には図7に示す拡大図のようになる。
また、上述したように、傾斜抑止部16をハウジング10の前後側面11a、11bの近傍位置に設けることにより、仮想線70から距離を置くことができ、より確実に押釦スイッチ1が傾斜するのを抑えることができる。
【0024】
なお本実施形態においては、ハウジング10の前後側面11a、11bの近傍位置に傾斜抑止部16を設けることとしたが、傾斜抑止部16の位置はこれに限られることなく、互いに対向する一対の接続端子23、23を結ぶ仮想線70よりも外側であればどこでもよい。また、傾斜抑止部16の数を片側二つ、合計四つとしたが、傾斜抑止部16の数は特にこれに限られるものではなく、例えば片側に三つ以上設けてもよい。さらに、傾斜抑止部16の形状についても、半円球状に限られるものではなく、方形状、角錐状等、どのような形でもよく、その高さについても必ずしもハウジング10の反り高さと略同じである必要はなく、ハウジング10の反り高さ以下で、且つ押釦スイッチ1の傾斜を抑えるのに十分な高さであればよい。
【0025】
さらに、ハウジング10は、図3、図4に示すように、下面13の角部12以外の部分、つまり接続端子23に係らない接続片21c、22cの埋没保持部分に、接続端子23の下面23bよりも下方に突出させた段差14が設けられている。すなわち、下面13の接続端子23に係らない部分は、接続端子23の下面23bよりもさらに下方に面を有するように形成されている。なお、この段差14は0.03mm以上0.10mm未満であることが望ましい。また、このような段差14を設けることにより、相対的に接続端子23の下方にクリーム半田収容部15を形成する。
【0026】
ここで、本実施形態における押釦スイッチ1実装においては、あらかじめ所定位置にクリーム半田50を塗布した基板60上に、押釦スイッチ1をクリーム半田50によって仮固定し、リフロー半田付け装置内を通過させ、赤外線や熱風によってクリーム半田50を溶融固化させる表面実装方法によって実装される。
このような表面実装を行うにあたって、上述したクリーム半田収容部15を形成したことによって、押釦スイッチ1を基板60上のクリーム半田50に仮固定した際に、このクリーム半田収容部15にクリーム半田50が収容されるので、押釦スイッチ1がクリーム半田50によって所定の位置よりも上方に配置されることがなくなると共に、ハウジング10の下面13が基板60に当接するようになり、押釦スイッチ1の配置状態が安定する。また確実に半田付けをすることができると共に、押釦スイッチ1をクリーム半田50上に押しつけて仮固定しても、クリーム半田50がクリーム半田収容部15よりも内側のハウジング10の下面13に入り込んだり、周辺に飛び散ったりするのを抑えることができ、リフロー時に押釦スイッチ1の下面13が基板60から浮くのを防ぐことができ、半田ボールの発生も抑制することができる。
【0027】
ここで、上述したように段差14を0.03mm以上0.10mm未満としたのは、一般的なクリーム半田に含まれる半田の粉末の粒径が0.01〜0.03mm程度であるので、0.03mm未満とすると段差14よりも半田の粉末の粒径の方が大きくなることがあり、設置状態が不安定になってしまうからである。また、クリーム半田50が通常0.10〜0.15mm程度の厚さで塗布されることを考慮すると、0.10mm以上とすれば、段差14がクリーム半田50の塗布厚よりも大きくなり、押釦スイッチ1を基板60上に配置したときに、接続端子23の下面23bがクリーム半田50に接しなくなくなってしまう可能性がある。すなわち、段差14を0.03mm以上0.10mm未満に形成することによって、ハウジング10の下面13の浮きを確実に防ぐことができ、基板60と下面13を実装後も当接させることができると共に、接続端子23を確実に半田付けすることができる。また設置状態の高さ寸法を小さくすることも可能となる。端部23aが直線状である接続端子23を用いた場合でも、同様に上述した効果を得ることができる。
ただし、この段差14の0.03mm以上0.10mm未満という条件は、必ずしもこれに限られるものではなく、クリーム半田50に含まれる粉末の粒径や、クリーム半田50の塗布厚に合わせて、自由に変更可能である。
【0028】
また、ハウジング10は図1、図2に示すように、外側固定接点22の外側接触部22aに外周下端を当接させて配置された、弾性を有する金属薄板製の円形ドーム状の可動接点30を備え、さらに下面に粘着剤が塗布された可撓性を有する八角形の絶縁フィルム40が、ハウジング10の上面開口部を覆うように固着されている。この絶縁フィルム40は可動接点30の中央頂点部30aにも固着されており、円形ドーム状の可動接点30をハウジング10内の所定位置に保持すると共に、スイッチ接点部分に対する粉塵、フラックス等の侵入を防止している。なお、本実施形態では可動接点30の形状を円形としているが、特にこれに限られるものではなく、例えば八角形、方形等、他の形状でもよい。絶縁フィルム40についても同様に、必ずしも八角形である必要はなく、円形、方形等でもよい。
【0029】
次に、このような押釦スイッチ1の製造方法について説明する。中央固定接点21、外側固定接点22、及びこれらから連続して形成されている接続端子23は金属板をプレス加工することによってそれぞれ上述した形状に形成する。これら中央固定接点21、外側固定接点22はハウジング10の内底面にインサート成形によって固定される。このとき、接続端子23がハウジング10の下面13の四隅の角部12から突出して露出するように固定される。なお、ハウジング10は絶縁性の樹脂を用いて金型によって一体成形される。
【0030】
ここで、ハウジング10に発生する反りの大きさはハウジング10の形状、大きさ、ハウジング10内の各固定接点21、22の形状、大きさ、強度、金型のゲートの位置等、様々な要因によって決まるので、まず、傾斜抑止部16を形成しないでハウジング10を成形する。ハウジング10を成形する金型は、成型するハウジング10の前側面11a側又は後側面11b側に、樹脂を注入するためのゲートを有する。このように、前側面11a側又は後側面11b側から樹脂を注入することによって、ハウジング10の反りの方向が一定方向、前側面11a側及び後側面11b側が持ち上がる方向になるようにすることができ、ハウジング10の反りに対して傾斜抑止部16を有効に機能させることができる。またこれにより、形成されたハウジング10は、前側面11a側又は後側面11b側に、成形後にランナーからゲート切断することにより生ずる切断面としてのゲート跡(図示せず)を有する。
【0031】
このようにして、実際にハウジング10を成形してみて、どの程度反りを有するか、またリフロー半田付け装置のリフロー炉内を通過させた際に、どの程度反りが助長されるかを確かめた上で、金型の傾斜抑止部16に対応する位置に、必要な深さの半円球状の凹部を形成する。これにより、ハウジング10の反りに対して、適切な高さの傾斜抑止部16を形成することができ、押釦スイッチ1の面実装の際に、ハウジング10の一端が持ち上がるのを確実に抑えることができる。またこの傾斜抑止部16を形成するには、金型の対応する位置に凹部を形成すればよいだけなので、容易に形成することができる。
【0032】
また、上述したように、ハウジング10は段差14を有し、接続端子23の下方にクリーム半田収容部15を有している。このクリーム半田収容部15があることによって、ハウジング10の下面13のガス逃げがよくなり、高い転写精度を維持することができるので、下面13の精度を高くすることができる。
さらに、このようなクリーム半田収容部15を設けるため、金型も段差を有し、接続端子23に係る部分が他の部分よりも高く形成されている。樹脂は金型の下面及び側面に沿って早く流れる性質を有するが、この段差に樹脂流がぶつかることによって流速が遅くなるので、樹脂が金型全体に行き渡る時間差が小さくなり、樹脂の到達時間の違いによる樹脂配向が生じにくくなり、反りが発生しにくくなる。
【0033】
このようにして形成したハウジング10に、金属薄板をプレス加工して円形ドーム状に形成した可動接点30を外側固定接点22の外側接触部22aに外周下端が当接するように配置し、さらにその上から絶縁フィルム40をハウジング10の上面開口部を覆うように固着して、押釦スイッチ1を構成する。
【0034】
最後に、本実施形態における押釦スイッチ1の動作について説明する。押釦スイッチ1は、接続端子23がクリーム半田50によって所定の配線部に半田付けされて基板60の所定位置に固定される。このように基板60に固定された押釦スイッチ1において、半田付けした基板60と略直交する上方から絶縁フィルム40を押し下げ、可撓性を有する絶縁フィルム40を介して円形ドーム状の可動接点30の中央頂点部30aを下方に押圧していく。そして、その押圧力が一定以上になると、可動接点30は反転動作し、その中央頂点部30aの裏面がハウジング10に設けられた中央固定接点21の中央接触部21aに接触する。
【0035】
これにより、中央固定接点21と外側固定接点22が、円形ドーム状の可動接点30を介して導通してスイッチがオンである状態となり、それぞれの接続端子23に接続されている基板60の所定の配線部間が導通する。
この後、絶縁フィルム40への押圧力を除くと、円形ドーム状の可動接点30は、自らの弾性復元力によって元の形状に復元し、スイッチがオフである状態に復帰する。
本実施形態における押釦スイッチ1においては、このように半田付けした基板60と略直交する上方から繰返し押圧荷重を受けるが、ハウジング10の下面13が基板60と当接しているので、押釦スイッチ1の中央部に不所望もたわみが生じることがない。
なおここでは、絶縁フィルム40を直接押圧する場合について説明した。しかし、使用の形態によっては、押圧操作が行いやすくなるよう、絶縁フィルム40の上部に所定の形状を有する操作釦を設け、この操作釦及び絶縁フィルム40を介して可動接点30を押圧するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、ハウジングの下面の対向する接続端子を結ぶ仮想線よりも外側に、実装時に基板に当接してハウジングの傾きを抑止する傾斜抑止部を設けたことから、クリーム半田によって押釦スイッチの一端の接続端子が引っ張られても、傾斜抑止部によってハウジングが傾斜するのを抑えることができる。これにより、ハウジングの他端が持ち上がるのを防ぎ、接続端子の半田付けを確実に行うことができる。
【0038】
また本発明によれば、ハウジングは固定接点と接続端子を樹脂内に内包してなり、傾斜抑止部が設けられた一方の側面側にゲート跡を有することから、固定接点と接続端子をより強固に保持できると共に、傾斜抑止部が設けられた側面側が持ち上がるようにハウジングの反りを発生するようにすることができ、ハウジングの反りに対して傾斜抑止部を有効に機能させることができる。
【0039】
また本発明によれば、ハウジングの下面の傾斜抑止部を接続端子を有しない側面近傍に設けたことから、傾斜抑止部が対向する接続端子を結ぶ仮想線から離れた位置に設けられるので、ハウジングの傾斜をより確実に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における押釦スイッチの平面図である。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【図3】 図1のB−B断面図である。
【図4】 本発明の実施形態における押釦スイッチの背面図である。
【図5】 本発明の実施形態における押釦スイッチの側面図である。
【図6】 押釦スイッチを基板に設置した状態の概略側面図である。
【図7】 傾斜抑止部周辺の拡大図である。
【図8】 従来の押釦スイッチを表す図である。
【符号の説明】
1 押釦スイッチ
10 ハウジング
11 側面
12 角部
13 下面
14 段差
15 クリーム半田収容部
16 傾斜抑止部
21 中央固定接点
22 外側固定接点
23 接続端子
30 可動接点
40 絶縁フィルム
50 クリーム半田
60 基板
70 仮想線
Claims (3)
- 可動接点と固定接点を設けた略方形状のハウジングに対し、上記ハウジングの対向側面に上記ハウジングから突出し平面状の基板に対して半田付けされる接続端子をそれぞれ対向するように設けた押釦スイッチにおいて、
上記接続端子は、上記ハウジングの一辺の一端側と、上記ハウジングの上記一辺と対向する他辺の一端側とに配置されて一対の接続端子を構成し、上記ハウジングの上記一辺の他端側と、上記ハウジングの上記他辺の他端側とに配置されてもう一対の接続端子を構成し、
上記ハウジングの下面には、上記対向する一対の接続端子を結ぶ各仮想線よりも外側に、実装時に基板に当接してハウジングの傾きを抑止する傾斜抑止部を設け、該傾斜抑止部は上記ハウジングの下面から下方に向かって突出してなることを特徴とする押釦スイッチ。 - 上記ハウジングは上記固定接点と接続端子を樹脂内に内包してなり、上記傾斜抑止部が設けられた一方の側面側にゲート跡を有することを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ。
- 上記ハウジングの下面の傾斜抑止部を上記接続端子を有しない側面近傍に設けたことを特徴とする請求項1または2記載の押釦スイッチ。
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