JP4180779B2 - タービン架台およびタービン・発電機の据付方法 - Google Patents

タービン架台およびタービン・発電機の据付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電所のタービン建屋に設けられタービン等の機器を設置するタービン架台およびタービン・発電機の据付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に原子力発電所あるいは火力発電所等の汽力発電所のタービンおよび発電機は、共通のタービン架台に設置される。タービン架台は鉄筋コンクリート製タービン架台が一般的であったが、タービン架台の物量を少なくしかつ据付工事の工程短縮が可能な鋼板コンクリート製タービン架台が望まれている。従来の鋼板コンクリート製タービン架台の構造およびその施工方法について図12と図13を用いて説明する。図12はタービン建屋内に設置される従来の鋼板コンクリート製タービン架台20の断面図であり、図13は、鋼板コンクリート製タービン架台上部の梁24の断面図である。
【0003】
従来の鋼製タービン架台20は、図12に示すようにタービン建屋23内のタービン建屋基礎マット22上に設置され、梁24、柱25、中間レベル梁26によるラーメン構造をしている。梁24の上面は、タービン運転床21と同一レベルに位置し、その上部に図示しない蒸気タービンおよび発電機が設置される。梁24は柱25により支えられ、柱25は柱25の高さ方向中間位置付近で中間レベル梁26で互いに連結されている。梁24、柱25および中間レベル梁26で囲まれる空間に、図示しない主復水器が設置されている。梁24は、図13に示すように四辺を上部鋼板1、側面鋼板2、下部鋼板3で囲まれ、内部にコンクリート6を充填した鋼板コンクリート構造となっている。
【0004】
従来の鋼製タービン架台20の施工手順は、タービン建屋鉄筋コンクリート製基礎マット22完成後、事前に工場製作した鋼板コンクリート構造のタービン架台の柱25および中間レベル梁26部分のモジュ−ルを順次構築し、柱25と中間レベル梁26のコンクリート打設完了後に主復水器を据付ける。主復水器の据付にあたっては、予め工場もしくは現場近傍の地上にてモジュール化された下部胴本体の搬入・据付を実施してから、上部胴本体と給水加熱器の搬入・据付を実施する。これらの主復水器下部胴本体、上部胴本体の搬入・据付が完了してからタービン発電機および蒸気タービンが設置されるタービン架台の最上部の鋼板コンクリート構造の梁24を構築する。梁24の鋼板はモジュ−ル化されて据付られ、内部にコンクリート6が充填されて完成した後、タービン発電機および蒸気タービンの機器本体が設置されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の鋼板コンクリート製タービン架台の構築に当たっては、タービン発電機および蒸気タービンの据付は、事前にモジュ−ルとして工場製作してきた最上部の梁24の上部鋼板1、側面鋼板2、下部鋼板3部分の据付およびコンクリート6の充填が終了した後に実施されるため、機器据付精度は機器が据付けられる上部鋼板1の精度に大きく影響を受ける。しかし、タービン架台の梁24が構造物としては非常に大きなものであるため、梁24の上部鋼板1の精度確保が難しい。さらに、梁24の大きさに比較して上部鋼板1等の梁24の鋼板厚さはさほど大きくなく、図示しないリブプレート等を多く設けた構造となってため、リブプレ−ト等などを設けるときの溶接歪により変形の影響を受け易く、結果的に鋼板の精度は十分なものではなかった。このため、最終的な据付精度の十分な確保は困難な作業となっていた。
【0006】
本発明は上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、機器据付精度の向上、並びに据付に係わる現地作業の低減と施工性の向上を実現することができるタービン架台およびタービン・発電機の据付方法を提供することを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のタービン架台においては、請求項1記載の発明では、タービン建屋に設けられタービン等の機器を設置する梁を有するタービン架台において、前記梁は、梁下面を形成する下部鋼板と、梁側面を形成する側面鋼板と、この側面鋼板と接続し前記下部鋼板と離間して設けられ複数の孔を有する上部鋼板と前記下部鋼板、前記側面鋼板および前記上部鋼板により形成される空間に打設されたコンクリートと、前記上部鋼板の上面に打設されたコンクリートまたはモルタルと、を有し、前記下部鋼板、前記側面鋼板および前記上部鋼板により形成される空間に打設されたコンクリートと前記上部鋼板の上面に打設されたコンクリートまたはモルタルとが前記孔を通して接合されることを特徴とするものである。
【0018】
上記構成のタービン架台においては、上部鋼板の上下のコンクリートまたはモルタルを一体として形成することにより、上部鋼板と上部鋼板上面に設置されたコンクリートまたはモルタルの剥離およびずれを防止し、機器据付精度を高めることができる。
【0021】
また、請求項記載の発明では、タービン建屋に設けられタービン等の機器を設置する梁を有するタービン架台において、前記梁は、梁下面を形成する下部鋼板と、梁側面を形成する側面鋼板と、この側面鋼板と接続し前記下部鋼板と離間して設けられ複数の孔を有する上部鋼板と、前記下部鋼板、前記側面鋼板および前記上部鋼板により形成される空間に打設されたコンクリートと、前記上部鋼板の上面に打設されたコンクリートまたはモルタルと、前記孔を貫通し前記タービン等の機器を固定するアンカーボルトと、前記上部鋼板の下方に配設され前記側面鋼板と他の前記側面鋼板を結合する連結部材を有し、かつ前記アンカーボルトの下部が前記連結部材に固定されたことを特徴とするものである。
【0022】
上記構成のタービン架台においては、機器据付アンカーボルトの位置精度を向上することができる。
また、請求項3記載の発明では、タービン建屋に設けられタービン等の機器が設置されるタービン架台上部の梁の下面を形成する下部鋼板の上方に離間して設置され複数の孔を有する上部鋼板と前記下部鋼板の間にコンクリートを設置する工程と、前記上部鋼板の上面にコンクリートまたはモルタルを設置する工程と、前記上部鋼板上面のコンクリートまたはモルタルの上面にタービンと発電機を据付ける工程とを有し、前記下部鋼板と前記上部鋼板の間に設置されるコンクリートと前記上部鋼板の上面に設置されるコンクリートまたはモルタルとを前記上部鋼板の前記孔を通して一体に形成することを特徴とする。
上記構成のタービン・発電機の据付方法においては、タービン架台の上部鋼板の上下のコンクリートまたはモルタルを一体として形成することにより、上部鋼板と上部鋼板上面に設置されたコンクリートまたはモルタルの剥離およびずれを防止し、機器据付精度を高めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るタービン架台の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0024】
まず、図1において第1の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態における図12に示したタービン架台の梁24の断面図である。梁24以外の構造は図12に示した従来の鋼板コンクリートタービン架台と同じため、説明を省略する。
【0025】
図1に示すように、梁24は、まず、下部鋼板3が水平に設置され、下部鋼板3の両端に垂直な側面鋼板2の下端が接合され、二つの側面鋼板2の上端を架渡すように上部鋼板1が水平に設置され、上部鋼板1、側面鋼板2、下部鋼板3で囲まれた空間にコンクリート6が充填され打設される。この後、上部鋼板1の上面にモルタル5およびモルタル5内にひび割れ防止筋4を設置して梁24が完成する。モルタル5上面は、図13のタービン運転床21上面とほぼ同じ高さ位置となっている。モルタル5の設置が完了しタービン架台として完成した後、梁24のモルタル5の上面にタービンおよび発電機が設置される。
【0026】
このように構成された本実施の形態において、上部鋼板1の上面の表面精度や位置精度がタービン等の機器を設置するに十分な精度がなくても、コンクリート6の打設後に、上部鋼板1のモルタル5を設置時にモルタル5上面(機器設置面)の精度を、タービン等の機器を設置するのに必要な精度とすることができる。このモルタル5上面の施工は、鉄筋コンクリート構造のタービン架台の非常に豊富な据付実績に基づき行うことができるため、タービン架台に据付けられたタービン等の機器は十分な据付精度を確保することができる。また、モルタル5に、ひび割れ防止筋が設置されているため、モルタル5のひび割れ等の損傷を防ぐことができる。
【0027】
本実施の形態によれば、鋼板コンクリート製タービン架台の利点を損なうことなく鉄筋コンクリート製タービン架台の梁上面施工の豊富な実績を用いてタービン架台上面(機器設置面)の位置精度を確保することができるので、タービン架台に据付けられる機器の機器据付精度を十分とすることができる。また、機器設置面の精度が十分なため、機器据付が単純な方法と手順で行うことができ、機器据付作業量の低減とその工期の短縮を図ることができる。
【0028】
本実施の形態において、図2に示すように側面鋼板2をモルタル5の上面まで延長した側面鋼板延長部2aのように構成することもできる。図2は、図1と同様にタービン架台20の梁24の断面図である。
【0029】
このような構成とすることにより、側面鋼板延長部2aをモルタル5の充填用側面型枠として兼用することができ、モルタル充填用仮設型枠の建て込み、モルタル打設後のモルタル充填用仮設型枠解体作業が不要となる。さらに、上部鋼板1とモルタル5の剥離、ずれ防止を期待することが可能となり、経年的な機器据付精度の低下を防止することができる。
【0030】
なお、側面鋼板延長部2aは、モルタル5の側面全面に延長するのではなく、部分的に延長する構成としても良い。このような構成においても上部鋼板1とモルタル5の剥離等の点で上述と同様の作用効果が得られる。
【0031】
さらに、本実施の形態においてはモルタル5の代わりに、上部鋼板1上面にコンクリートを設置する構造としても良い。このモルタル5をコンクリートに置き換えることは、以下詳述する本発明に係るタービン架台の各実施の形態において行うことができる。また、モルタル5およびその代替のコンクリートの設置手順は以下詳述する本発明に係るタービン架台の各実施の形態で共通である。上部鋼板1上面にコンクリートを設置することにより、モルタル5を設置する場合と略同様の作用効果を得ることができる。
【0032】
次に、本発明に係るタービン架台の第2の実施の形態を図3を用いて説明する。
図3(a)はタービン架台20の梁24の部分平面図であり、図3(b)はタービン架台20の梁24の断面図である。なお、図3(a)は、図3(b)の矢印Aで示した方向から見た時の部分平面図であり、説明を平易にするためモルタル5の描画を省略してある。本発明の第1の実施の形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0033】
本実施の形態のタービン架台20の梁24は、図3に示すように、上部鋼板1のモルタル5側に突起部としてスタッドボルト8を複数所定の間隔で設置し、モルタル5内にスタッドボルトが埋め込まれる構成とする。スタッドボルト8は図示するような頭付きスタッドボルトするのが好適である。
【0034】
このように構成された本実施の形態において、スタッドボルト8により上部鋼板1とモルタル5との剥離およびずれが防止される。
【0035】
本実施の形態によれば、上部鋼板1とモルタル5の一体化を一層確実なものとすることができるため、上部鋼板1とモルタル5のずれやモルタル5の割れに起因する経年的な機器据付精度の低下を防止することができる。
【0036】
次に、本発明に係るタービン架台の第3の実施の形態を図4を用いて説明する。
図4(a)はタービン架台20の梁24の部分平面図であり、図4(b)はタービン架台20の梁24の断面図である。なお、図4(a)は、図4(b)の矢印Bで示した方向から見た時の部分平面図であり、説明を平易にするためモルタル5の描画を省略してある。本発明の第2の実施の形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0037】
図4に示すように、本実施の形態では第2の実施の形態のスタッドボルト8に換えて上部鋼板1の突起部として複数のシアプレート12を設置している。シアプレート12は、側面鋼板延長部2aの二箇所を接続するように設置されても、上部鋼板1上に断続的に設置されても良い。また、シアプレート12を平行に並べて設置しても、格子状に二以上の方向を持つシアプレートを並べて設置しても良い。また、上部鋼板1の上面が小さい場合には、シアプレート12は一つであっても良い。
【0038】
このように構成された本実施の形態では、シアプレート12は第2の実施の形態のスタッドボルト8と同様に上部鋼板1とモルタル5の剥離およびずれを防止することができるので、経年的な機器据付精度の低下を防止することができる。
【0039】
なお、本実施の形態において、シアプレート12に換えて図5に示すようなカットティー鋼13を設置することもできる。
【0040】
図5(a)はタービン架台20の梁24の部分平面図であり、図5(b)はタービン架台20の梁24の断面図である。なお、図5(a)は、図5(b)の矢印Cで示した方向から見た時の部分平面図である。
【0041】
カットティー鋼13は、シアプレート12と同様な設置をすることができ、図5に示すようにカットティー鋼13上端がモルタル5の上面の位置と同じにすることも、モルタル5の上面より低くしてモルタル5に埋設することもできる。
【0042】
本実施の形態では、カットディー鋼13により、より強固に上部鋼板1とモルタル5の剥離およびずれが防止されるため、経年的な機器据付精度の低下防止をより確実にすることができる。
【0043】
次に、本発明に係るタービン架台の第4の実施の形態を図6を用いて説明する。
図6(a)はタービン架台20の梁24の部分平面図であり、図6(b)はタービン架台20の梁24の断面図である。なお、図6(a)は、図6(b)の矢印Dで示した方向から見た時の部分平面図であり、説明を平易にするためモルタル5の描画を省略してある。本発明の第1の実施の形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0044】
本実施の形態のタービン架台20の梁24は、側面鋼板延長部2aに突起部としてスタッドボルト9を設置している。スタッドボルト9は図示するような頭付きスタッドボルトとするのが好適である。
【0045】
このように構成された本実施の形態において、スタッドボルト9によりモルタル5と側面鋼板延長部2aが剥離およびずれが防止されるので、側面鋼板延長部2aと接合された上部鋼板1とモルタル5の剥離およびずれも防止される。
【0046】
本実施の形態によれば、上部鋼板1上面のモルタル5と梁24の鋼板との剥離およびずれが防止されるため、経年的な機器据付精度の低下を防止することができる。
【0047】
次に、本発明に係るタービン架台の第5の実施の形態を図7を用いて説明する。
図7(a)はタービン架台20の梁24の部分平面図であり、図7(b)はタービン架台20の梁24の断面図である。なお、図7(a)は、図7(b)の矢印Eで示した方向から見た時の部分平面図であり、説明を平易にするためモルタル5の描画を省略してある。本発明の第1の実施の形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0048】
図7に示すように、上部鋼板1の上方において側面鋼板2aの二箇所を連結する連結部材であるタイバー10がモルタル5に埋設されている。
【0049】
本実施の形態においては、タイバー10によりモルタル5と側面鋼板2および上部鋼板1との剥離やずれを防止することができる。
【0050】
次に、本発明に係るタービン架台の第6の実施の形態を図8を用いて説明する。
図8(a)はタービン架台20の梁24の部分平面図であり、図8(b)はタービン架台20の梁24の断面図である。なお、図8(a)は、図8(b)の矢印Fで示した方向から見た時の部分平面図であり、説明を平易にするためモルタル5の描画を省略してある。本発明の第1の実施の形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0051】
本実施の形態の上部鋼板1には複数の上部鋼板孔11が明けられている。
【0052】
このように構成された本実施の形態において、コンクリート6とモルタル5は上部鋼板孔11を通して接合し、一体化する。このようにコンクリート6とモルタル5が一体化されるので、モルタル5とコンクリート6および上部鋼板1の剥離およびずれが防止される。
【0053】
本実施の形態によれば、モルタル5とコンクリート6が一体化しモルタル5と梁24の鋼板との剥離およびずれを防止するので、経年的な機器据付精度の低下を防止することができる。
【0054】
次に、本発明に係るタービン架台の第7の実施の形態を図9を用いて説明する。
図9(a)はタービン架台20の梁24の部分平面図であり、図9(b)はタービン架台20の梁24の断面図である。なお、図9(a)は、図9(b)の矢印Gで示した方向から見た時の部分平面図であり、説明を平易にするためモルタル5の描画を省略してある。本発明の第1の実施の形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0055】
図9に示したように、上部鋼板1にアンカーボルト用上部鋼板孔15が明けられ、機器据付用アンカーボルト14がこのアンカーボルト用上部鋼板孔15を貫通し、機器据付用アンカーボルト14の下端は上部鋼板1下側のコンクリート6内に、上端はモルタル5上面に突き出るように設置されている。また、アンカーボルト14は、固定部材であるアンカーボルト固定用治具16により上部鋼板1に固定されている。
【0056】
このように構成された本実施の形態において、機器据付用アンカーボルト14は、モルタル5とコンクリート6内に十分な埋め込み長さを確保するとともに、上部鋼板1にアンカーボルト固定用治具16により固定することで十分な据付精度の確保を容易に行うことができる。
【0057】
本実施の形態によれば、機器据付用アンカーボルト14を据付精度よく十分な長さ埋設することができるので、十分な据付精度と強度を持った機器据付用アンカーボルト14をタービン架台20に設置することができる。
【0058】
本実施の形態において、図10に示すように機器据付用アンカーボルト14の固定部材として機器据付用アンカーボルト14用のねじ穴が明けられたアンカーボルト固定鋼板17を用いることもできる。
図10(a)はタービン架台20の梁24の部分平面図であり、図10(b)はタービン架台20の梁24の断面図である。なお、図10(a)は、図10(b)の矢印Hで示した方向から見た時の部分平面図であり、説明を平易にするためモルタル5の描画を省略している。
【0059】
このような構成とすると、機器据付用アンカーボルト14を十分な埋め込み長さとし、水平方向の据付精度を確保すると共に、アンカーボルト固定鋼板17に明けられたねじ穴により機器据付用アンカ−ボルト14の垂直位置の調整が容易となり、垂直方向の精度の確保を容易とすることができる。
【0060】
次に、本発明に係るタービン架台の第8の実施の形態を図11を用いて説明する。
図11(a)はタービン架台20の梁24の部分水平断面図であり、図11(b)はタービン架台20の梁24の垂直断面図である。なお、図11(a)は、図11(b)の矢印Iで示した位置での部分水平断面図であり、説明を平易にするためモルタル5の描画を省略してある。本発明の第7の実施の形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0061】
本実施の形態は、側面鋼板2の二箇所をコンクリート6を貫通して結合する連結部材18が設置され、機器据付用アンカーボルト14の下部と連結部材18がアンカーボルト下部固定治具19により固定されている。
【0062】
このように構成された本実施の形態において、機器据付用アンカーボルト14の下部が連結部材18およびアンカーボルト下部固定治具19により固定されるため、上部鋼板1部分だけでアンカ−ボルトを固定した場合と比べ、コンクリート6充填時の流動荷重による機器据付用アンカーボルト14の位置ずれが防止される。
【0063】
本実施の形態によれば、コンクリート6充填打設時の機器据付用アンカーボルト14の位置ずれが防止されるので、機器の据付精度の信頼性が向上する。
【0064】
以上説明した本発明に係るタービン架台の実施の形態は、任意に組み合わせて実施することもできる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、豊富な据付実績をもつ鉄筋コンクリート製タービン架台と同様にして鋼板コンクリート製タービン架台の上面の据付精度を十分高く得ることができるので、機器据付精度の向上、並びに据付に係わる現地作業の低減と施工性の向上を図ることのできるタービン架台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るタービン架台の梁の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の応用例に係るタービン架台の梁の断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の応用例に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態の応用例に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図11】本発明の第8の実施の形態に係るタービン架台の梁について示す図であり、(a)は、梁の部分平面図、(b)は、梁の断面図である。
【図12】従来のタービン架台を設置したタービン建屋の断面図である。
【図13】従来のタービン架台の梁の断面図である。
【符号の説明】
1… 上部鋼板
2… 側面鋼板
2a… 側面鋼板延長部
3… 下部鋼板
4… ひび割れ防止筋
5… モルタル
6… コンクリート
8,9… スタッドボルト
10… タイバ−
11… 上部鋼板孔
12… シアプレ−ト
13… カットティ−鋼
14… 機器据付用アンカ−ボルト
15… アンカ−ボルト用上部鋼板孔
16… アンカ−ボルト固定用治具
17… アンカ−ボルト固定用鋼板
18… 連結部材
19… アンカ−ボルト下部固定治具
20… タービン架台
21… タービン運転床
22 … 基礎マット
23 … タービン建屋
24 … 梁
25 … 柱
26 … 中間レベル梁

Claims (3)

  1. タービン建屋に設けられタービン等の機器を設置する梁を有するタービン架台において、前記梁は、梁下面を形成する下部鋼板と、梁側面を形成する側面鋼板と、この側面鋼板と接続し前記下部鋼板と離間して設けられ複数の孔を有する上部鋼板と前記下部鋼板、前記側面鋼板および前記上部鋼板により形成される空間に打設されたコンクリートと、前記上部鋼板の上面に打設されたコンクリートまたはモルタルと、を有し、前記下部鋼板、前記側面鋼板および前記上部鋼板により形成される空間に打設されたコンクリートと前記上部鋼板の上面に打設されたコンクリートまたはモルタルとが前記孔を通して接合されることを特徴とするタービン架台。
  2. タービン建屋に設けられタービン等の機器を設置する梁を有するタービン架台において、前記梁は、梁下面を形成する下部鋼板と、梁側面を形成する側面鋼板と、この側面鋼板と接続し前記下部鋼板と離間して設けられ複数の孔を有する上部鋼板と、前記下部鋼板、前記側面鋼板および前記上部鋼板により形成される空間に打設されたコンクリートと、前記上部鋼板の上面に打設されたコンクリートまたはモルタルと、前記孔を貫通し前記タービン等の機器を固定するアンカーボルトと、前記上部鋼板の下方に配設され前記側面鋼板と他の前記側面鋼板を結合する連結部材を有し、かつ前記アンカーボルトの下部が前記連結部材に固定されたことを特徴とするタービン架台。
  3. タービン建屋に設けられタービン等の機器が設置されるタービン架台上部の梁の下面を形成する下部鋼板の上方に離間して設置され複数の孔を有する上部鋼板と前記下部鋼板の間にコンクリートを設置する工程と、前記上部鋼板の上面にコンクリートまたはモルタルを設置する工程と、前記上部鋼板上面のコンクリートまたはモルタルの上面にタービンと発電機を据付ける工程とを有し、前記下部鋼板と前記上部鋼板の間に設置されるコンクリートと前記上部鋼板の上面に設置されるコンクリートまたはモルタルとを前記上部鋼板の前記孔を通して一体に形成することを特徴とするタービン・発電機の据付方法。
JP2000282989A 2000-09-19 2000-09-19 タービン架台およびタービン・発電機の据付方法 Expired - Fee Related JP4180779B2 (ja)

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