JP3793906B2 - 機器基礎部の施工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアンカーボルトを使用した機器基礎部をコンクリートに埋設する施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、変電所におけるガス封入型遮断機などの機器を据え付けるには、電力会社の施工基準等により、アンカーボルトを使用した基礎部を2段に打設されるコンクリートに埋設し、その基礎部上に機器を固定して据え付ける方法が採用されている。
従来の機器基礎部の施工法の1例を図6に示す。この方法は先ず、複数の立設したアンカーボルト1の中間部を水平な板状のアンカーゲージ2で相互に連結してアンカーフレーム3を形成しておく。次に主筋4とその上部の上ば筋5により構成される鉄筋6を配設した設置位置にアンカーフレーム3を配置し、アンカーゲージ2を上ば筋5にバインド線などで固定する。その状態で1段目のコンクリート7をアンカーゲージ2が埋設するレベルまで打設し、硬化後に各アンカーボルト1の上部にサブベース8を差し込みナット9で仮締めする。なお1段目のコンクリート7の厚さは通常600mm程度より小さい値とされる。次に基礎ベース10をサブベース8上の定位置に載せ、ナット9を緩めて基礎ベース10のレベル調整をしてからナット9を本締めし、さらに基礎ベース10の脚部10aをサブベース8に溶接固定する。そして最後に2段目のコンクリート11を基礎ベース10の上面レベルまで打設する。
【0003】
図7は従来の機器基礎部の施工法の他の例である。この方法は先ず、複数のアンカーボルト1の下部をアンカーゲージ架台12に固定し、そのアンカーゲージ架台12を基部13に打ち込んだホールインアンカー14に連結材15で連結する。次に、主筋4とその上部の上ば筋5により構成される鉄筋6を配設してから1段目のコンクリート7を所定レベルまで打設し、硬化後に図示しない基礎ベースをアンカーボルト1の上部に固定し、さらに2段目のコンクリート11を基礎ベースの上面レベルまで打設する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の鉄筋6の配設後にアンカーボルト1を設置する方法は、鉄筋6を避けながらアンカーボルト1を基部13上に配置する必要があるので、アンカーボルト1の位置が正規の位置からずれていまう場合がある。さらにアンカーボルト1の位置がこのように一定しないため、基礎ベース10とアンカーボルト1との間の位置調整をするためのサブベース8を必要とする。また、サブベース8に基礎ベース10を固定するための溶接作業に多大の工数を要し、例えば変電所の機器基礎部を施工する場合などでは、その数が極めて多いので溶接作業も膨大になる。
次に後者のアンカーゲージ架台12を使用する方法は、鉄筋6の配設前にアンカーボルト1を配置することができるが、逆にアンカーゲージ架台12が配筋作業の邪魔になるという問題を発生する。
そこで本発明はこれら従来の問題を解決する機器基礎部の施工法を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、鉄筋が配設される1段目のコンクリート中にアンカーボルトの下部が埋設され、2段目のコンクリート中に該アンカーボルトの上部に連結される基礎ベースが埋設されるようになされる機器基礎部を施工する方法である。そして立設した複数のアンカーボルトを水平なアンカーゲージで相互に連結することによりアンカーフレームを形成し、そのアンカーゲージを上方にして前記アンカーフレームを埋設位置に固定すると共に鉄筋を配設し、前記アンカーボルトを越えないレベルまで1段目のコンクリートを打設し、次いで前記アンカーボルトの上部に基礎ベースをボルト接合してから2段目のコンクリートを打設することを特徴とするものである。
【0006】
上記施工法によれば、アンカーボルトとアンカーゲージにより形成したアンカーフレームを埋設位置に自立させて固定するので、鉄筋の配設前にアンカーボルトを正確に位置決めして設置することができる。そのため、鉄筋によりアンカーボルトの設置位置がずれるという問題は生じない。また、鉄筋の配設位置にはアンカーゲージを存在させないので、鉄筋の配設作業に支障を生じることもない。次にアンカーボルトを正確に位置決めして設置できるので、基礎ベースの位置調整用としてのサブベースのような特別な部材を使用する必要がない。さらに基礎ベースはアンカーボルトの上部にボルト接合されるので、工数の大きい溶接作業を必要としない。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の実施の形態であって、基礎ベースが各アンカーボルトの上部に取付部材を介してボルト接合するようにしたことを特徴とするものである。このように構成すると、基礎ベースの取り付けがより容易になる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明の好ましい実施の形態であって、複数の基礎ベースが共通の取付部材を介して各アンカーボルトの上部にボルト接合するようにしたことを特徴とするものである。このように構成すると、基礎部を構成する部品数が少なくなると共に、施工効率がさらに向上する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明の好ましい実施の形態であって、各アンカーボルトの底部に水平な自立用のベース板が設けられることを特徴とするものである。このように構成すると、アンカーフレームを安定に自立させて埋設位置に固定することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明により施工した機器基礎部の1例を示す縦断面図、図2は図1のA−A断面図である。これらの図において、図6または図7と同様な部分は同じ符号が付されている。
この例では4本(図では他の2本が省略)のアンカーボルト1が使用され、各アンカーボルト1はその底部に予め工場で溶接された水平なベース板20を有し、それを基部13上に設置することにより自立される。そしてアンカーボルト1の下部と、その近傍の基部13に打ち込まれたホールインアンカー14との間が、連結材15を介して点溶接で連結されることにより、アンカーボルト1が基部13に固定される。各アンカーボルト1の上部にはねじ部が形成され、水平なアンカーゲージ21により相互に連結してアンカーフレーム22を形成している。アンカーゲージ21は並行に整列した2本のL型鋼(図1では他方のアンカーゲージ省略)の所定位置にそれぞれ2つの挿通孔を設けて構成される。そして該挿通孔にそれぞれアンカーボルト1が挿通され、その挿通部分の上下をナット23で固定することにより、アンカーボルト1とアンカーゲージ21がボルト接合される。
【0009】
基礎ベース10の下面には6本(図2では他の3本が省略されている。)の脚部10aの上端が溶接されると共に、その脚部10aの下部が基礎ベース10に平行なL型鋼よりなる取付部材24に溶接されている。その取付部材24には、所定位置に2つの挿通孔を穿設されている。このような構造に予め工場にて製作しておく。そして取付部材24の挿通孔にアンカーボルト1の上部が挿通されて、ナット25により締結される。
アンカーボルト1の下部は、主筋4と上ば筋5により構成される鉄筋6を配設した1段目のコンクリート7に埋設され、アンカーボルト1の上部、アンカーゲージ21および基礎ベース10等は、鉄筋を配設しない2段目のコンクリート11に埋設される。そして、基礎ベース10の上面に図示しない機器が設置される。
【0010】
なお、アンカーフレーム22を形成する場合、上記のように2本のL型鋼を使用する代わりに4本のL型鋼を使用し、それらを方形の枠状に組み立て、その4隅部付近に4本のアンカーボルト1の上部をそれぞれボルト接合して架台状のアンカーフレーム22を構成してもよい。
さらに取付部材24を形成する場合、上記のように2本のL型鋼を使用する代わりに4本のL型鋼を使用し、それらを方形の枠状に組み立て、その4隅部付近に4本の脚部10aを固定してもよい。
【0011】
次に、上記基礎部を施工する方法を説明する。
先ず、各アンカーボルト1の底部にベース板20を溶接等により固定しておく。また基礎ベース10の脚部10aには2つの取付部材24を並行して溶接等により固定しておく。次にベース板20を下側にして各アンカーボルト1を基部13上に立設させ、それらの上部に水平なアンカーゲージ21を装着し、ナット23で締めつけて少なくとも一対のアンカーフレーム22を組み立てる。
それと共に、基部13に打ち込んだ複数のホールインアンカー14に連結材15を介してアンカーボルト1を点溶接により連結する。それにより、アンカーフレーム22を基部13に固定する。
【0012】
次いで鉄筋6を配設した後、1段目のコンクリート7をアンカーゲージ21を越えないレベル、すなわちアンカーゲージ21より下部もしくはそれと同じ程度のレベルまで打設し硬化させる。なおこの1段目のコンクリート7の厚さは、通常600mmより小さい値とされる。1段目のコンクリート7が硬化したら、各アンカーボルト1の上端部に取付部材24を装着して基礎ベース10のレベル調整をした後、ナット25を締める。この操作により一対のアンカーフレーム22は、あたかも架台として基礎ベース10をその上部に支持する。次に、基礎ベース10の上面まで2段目のコンクリート11を打設し硬化させることにより、基礎部が完成する。
【0013】
図3は本発明により施工した機器基礎部の他の例を示す縦断面図、図4は図3のB−B断面図,図5は図3の平面図である。これらの図において、図1または図2と同様な部分は同じ符号が付されている。
この例では、図3の如く2つの基礎ベース10が脚部10aを介して、3本のL型鋼とそれらの両端部を連結する2本のL型鋼により構成される枠状の取付部材24で連結される。また、それら基礎ベース10の取付部材24に適応した位置に複数のアンカーボルト1が配置され、各アンカーボルト1は3本のL型鋼からなるアンカーゲージ21により連結されて3つのアンカーフレーム22に形成され、それらアンカーフレーム22に取付部材24を介して2つの基礎ベース10がボルト接合される。なお、その施工法は図1の例と同様であるので説明は省略する。
【0014】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、アンカーボルトとアンカーゲージにより形成したアンカーフレームを埋設位置に自立させて固定するので、鉄筋の配設前にアンカーボルトを正確に位置決めして設置することができる。そのため鉄筋によりアンカーボルトの設置位置がずれるとい問題は生じない。また、鉄筋の配設位置にはアンカーゲージを存在させないので、鉄筋の配設作業に支障を生じることもない。さらに、アンカーボルトを正確に位置決めして設置できるので、基礎ベースの位置調整用としてのサブベースのような特別な部材を使用する必要がない。また、基礎ベースはアンカーフレームの上部にボルト接合されるので、工数の大きい溶接作業を必要としない。
【0015】
次に請求項2に記載の発明によれば、基礎ベースの取り付けがより容易になる。
また請求項3に記載の発明によれば、基礎部を構成する部品数が少なくなると共に、施工効率がより向上する。
さらに請求項4に記載の発明によれば、アンカーフレームを安定に自立させて埋設位置に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により施工した機器基礎部の1例を示す縦断面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】本発明により施工した機器基礎部の他の例を示す縦断面図。
【図4】図3のB−B断面図。
【図5】図3の平面図。
【図6】従来の機器基礎部の1例を示す縦断面図。
【図7】従来の機器基礎部の他の例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 アンカーボルト
2 アンカーゲージ
3 アンカーフレーム
4 主筋
5 上ば筋
6 鉄筋
7 1段目のコンクリート
8 サブベース
9 ナット
10 基礎ベース
10a 脚部
11 2段目のコンクリート
12 アンカーゲージ架台
13 基部
14 ホールインアンカー
15 連結材
20 ベース板
21 アンカーゲージ
22 アンカーフレーム
23 ナット
24 取付部材
25 ナット

Claims (4)

  1. 鉄筋6が配設される1段目のコンクリート7中にアンカーボルト1の下部が埋設され、2段目のコンクリート11中に該アンカーボルト1の上部に連結される基礎ベース10が埋設されるようになされる機器基礎部を施工する方法において、立設した複数のアンカーボルト1を水平なアンカーゲージ21で相互に連結してアンカーフレーム22を形成し、アンカーゲージ21を上方にして前記アンカーフレーム22を埋設位置に固定すると共に鉄筋6を配設し、次に前記アンカーボルト1の上端を越えないレベルまで1段目のコンクリート7を打設し、さらに前記アンカーボルト1の上部に基礎ベース10をボルト接合してから2段目のコンクリート11を打設することを特徴とする機器基礎部の施工法。
  2. 基礎ベース10が取付部材24を介して各アンカーボルト1の上部にボルト接合する請求項1に記載の機器基礎部の施工法。
  3. 複数の基礎ベース10が共通の取付部材24を介して各アンカーボルト1の上部にボルト接合する請求項2に記載の機器基礎部の施工法。
  4. 各アンカーボルト1の底に自立用の水平なベース板20が設けられる請求項1〜請求項3のいずれかに記載の機器基礎部の施工法。
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