JP4179714B2 - 熱処理炉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炉内において搬送されるワークに対して焼成処理、燒結処理等の熱処理を施すための熱処理炉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、セラミック成形体等のワークをメタライズ加工して電子部品を製造する際には、上記ワークに対して、例えばモリブデン、タングステン、銀、銅、アルミニウム等の金属を含むペーストを塗布してワークに金属材料から成るメタライズ層を形成した後、そのワークを熱処理炉に搬送する。そして、燒結(焼成)炉内を搬送されるワークに対して熱処理を施して金属材料とワークとの間に所定の接合強度を有するメタライズセラミックス部品を作製している。
【0003】
図15は、従来のメタライズ加工におけるワーク熱処理用の熱処理炉を示す図である。
【0004】
図15によれば、金属材料が被覆(メタライズ)されたワークは、収納容器である例えばモリブデン製のボート(Moボート)90に積載(収納)されており、このワークが収納されたMoボート90は、熱処理炉内に敷設されたレール煉瓦91上に載置されている。
【0005】
そして、レール煉瓦91上に載置された複数のMoボート90は、プッシャー92に押されることにより、レール煉瓦91上を摺動しながら熱処理炉内を搬送される。
【0006】
この搬送状態において、Moボート90上のワークは熱処理炉内のヒータにより加熱され、焼成や燒結されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の熱処理炉においては、ワークが積載されたMoボートをプッシャーで押すことにより、そのワークをレール煉瓦上で摺動させながら搬送しているため、Moボート(その下面)とレール煉瓦上面(Moボート搬送面)との間で摩擦が発生する。
【0008】
この結果、Moボート、およびレール煉瓦のMoボート搬送面がそれぞれ磨耗して変形するため、磨耗したMoボートおよびレール煉瓦を新しいMoボートおよびレール煉瓦にそれぞれ交換しなければならず、熱処理炉の設備コストを増大させている。
【0009】
また、Moボートとレール煉瓦との磨耗により生じる磨耗粉がワークに付着してワークの歩留まりを低下させている。
【0010】
さらに、Moボートがレール煉瓦上の摺動により磨耗することから、ある程度の磨耗が生じてもワークの搬送に影響がでないように、Moボートの厚みを大きくしておく必要があり、そのMoボートの厚みの分だけMoボート上のワーク積載量が低減し、ワークの生産効率を悪化させている。
【0011】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、熱処理炉内においてワークが収納されたMoボート等の収納容器を、その収納容器に対して略無負荷で搬送することを可能にした熱処理炉装置を提供することにより、熱処理炉装置の設備コスト低減、ワーク歩留まり向上およびワーク生産効率向上をそれぞれ実現することをその目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明によれば、複数のワークが収納されたワーク収納容器を炉本体内において加熱して前記複数のワークに対して熱処理を施す熱処理炉装置において、前記炉本体内に設置された前記ワーク収納容器搬送用のレール部と、このレール部に載置された前記ワーク収納容器を前記レール部に対して垂直方向に移動させながら前記レール部に沿って所定の搬送方向へ搬送する搬送手段とを備えている。
【0013】
本発明において、前記搬送手段は、前記ワーク収納容器を前記搬送方向に沿って移動させる第1の移動手段と、前記ワーク収納容器および前記第1の移動手段を一体に垂直方向に移動させる第2の移動手段とを備えている。
【0014】
本発明において、前記第1の移動手段は、前記ワーク収納容器を支持するための容器支持プレートと、この容器支持プレートを支持する支持部材と、この支持部材を前記搬送方向に沿って移動させる第1の移動機構とを備えており、前記第2の移動手段は、前記支持部材を前記搬送方向に沿って移動自在に支持する支持プレートと、この支持プレートを昇降させる第2の移動機構とを備えている。
【0015】
本発明において、前記レール部は、前記垂直方向に沿った縦断面が略凹字形を成すように形成されたベース部および一対の側壁部を有し、前記ベース部の中央部分を垂直方向に対して貫通するギャップ部が搬送方向に沿って形成されたレール煉瓦部を備え、このレール煉瓦部の凹状スペースが前記ワーク収納容器の搬送スペースとして構成され、かつ前記ベース部上面が前記ワーク収納容器載置面として構成される一方、前記容器支持プレートは前記レール部のギャップ部内に対して、そのプレート上面が前記レール煉瓦部のワーク収納容器載置面に平行になるように挿入された状態で前記支持部材により支持されている。
【0016】
本発明において、前記レール部は、無端環状の第1のチェーンベルト部およびこの第1のチェーンベルト部を循環させる第1の駆動部を有し、前記第1のチェーンベルト部の搬送面の搬送方向下流側端部が前記レール煉瓦部のワーク収納容器載置面の上流側端部に連接され、かつ前記第1のチェーンベルト部搬送面が前記ワーク収納容器載置面に沿うように配設された入口側チェーンベルト機構と、無端環状の第2のチェーンベルト部およびこの第2のチェーンベルト部を循環させる第2の駆動部を有し、前記第2のチェーンベルト部の搬送面の上流側端部が前記レール煉瓦部のワーク収納容器載置面の下流側端部に連接され、かつ前記第2のチェーンベルト部搬送面が前記ワーク収納容器載置面に沿うように配設された出口側チェーンベルト機構とを備えており、前記容器支持プレートは、そのプレート上面の高さが前記レール煉瓦部のワーク収納容器載置面の高さに一致したとき、前記プレート上面の上流側端部が前記入口側チェーンベルト機構のチェーンベルト搬送面の下流側端部にオーバーラップし、かつプレート上面の下流側端部が前記出口側チェーンベルト機構のチェーンベルト搬送面の上流側端部にオーバーラップするように構成されている。
【0017】
本発明において、前記搬送手段は、前記ワーク収納容器を前記レール部に所要間隔を空けて載置しながら方形パルス状の軌跡を描くように移動させる手段である。
【0018】
本発明において、前記炉本体内は還元性のガス雰囲気を有し、前記還元性のガスを外部から前記炉本体内に流入させ、かつ前記炉本体外に対して流出させている。
【0019】
本発明において、前記第2の移動機構は、前記支持プレートを、その支持面がワーク搬送方向に平行な状態を保持した状態で昇降させるためのリンク機構を有し、前記支持プレートを前記搬送方向に平行に往復動させることにより、前記支持プレートを前記リンク機構を介して昇降させるように構成している。
【0020】
本発明において、前記第2の移動機構は、炉本体に対して前記搬送方向に沿って移動自在に設けられた移動プレートと、この移動プレートの上面に前記搬送方向に沿って所定の間隔毎に設けられ、前記搬送方向下流側の一端部が上方に突出し、前記移動プレート上面の前記搬送方向上流側の他端部から、突出した一端部に向けて上方に向かって傾斜する傾斜面をそれぞれ有する複数の凸部と、前記支持プレートに回転自在に連結され、前記移動プレートの上面の凸部の傾斜面上を回転しながら往復動する複数のローラとを備え、前記移動プレートを前記搬送方向に平行に往復動させることにより、前記支持プレートを、前記ローラの傾斜面に沿った往復動により、当該ローラと一体に、その支持面が前記搬送方向に平行な状態を保持した状態で昇降させるように構成している。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の熱処理炉装置に係る実施の形態について添付図面を参照して説明する。
【0023】
なお、本実施形態においては、熱処理炉装置として、メタライズ加工におけるワーク燒結処理を行う炉装置(メタライズ炉装置、燒結炉装置)を例にとって説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係る熱処理炉装置の平面図であり、図2は、図1に示す熱処理炉装置の図3におけるII−II矢視断面図である。また、図3は、図1に示す熱処理炉装置の図2におけるIII−III矢視断面図である。
【0025】
図1乃至図3によれば、熱処理炉装置1は、図示しないメタライズ処理部から搬送されてきたMoボート等のワーク収納容器2に収納(載置)された複数のワーク(例えば、金属がメタライズされたセラミック成形体)3に対して熱処理(例えば燒結処理)を行うものである。
【0026】
すなわち、熱処理炉装置1は、ワーク加熱用のヒータ5を含む断熱壁から構成されており、還元性のガス雰囲気を有する炉本体6と、この炉本体6内に水平面に沿って架設されたワーク搬送用の炉内搬送レール部7と、炉本体内6に設けられ、ワーク3が収納されたワーク収納容器2を、炉内搬送レール部7の長手方向(ワーク搬送方向)に沿って、かつ炉内搬送レール部7上に所要間隔毎に載置しながら炉本体6内で搬送するための炉内容器搬送ユニット8とを備えている。上記還元性のガスは、炉本体6内における所定のガス入口から入って所定のガス出口から排出されるようになっている。なお、本発明の熱処理炉装置の熱処理雰囲気はメタライズ処理を行なう際に支障がなければ還元性雰囲気に限定されるものではなく、窒素、アルゴン等の非酸化性雰囲気あるいは大気中、真空中であっても問題ない。
【0027】
炉本体6は、ワーク収納容器2の炉本体内に搬入される際の入口となる炉入口部10と、ワーク収納容器2の炉本体外へ搬出される際の出口となる炉出口部11と、炉入口部10に連接されたワーク加熱用の加熱部(加熱ゾーン)12とを備えている。
【0028】
すなわち、この炉本体6の加熱部12の内壁面には、図3に示すように、ヒータ5が取付けられており、このヒータ5により炉入口部10を介して加熱ゾーン12内に搬送されてきたワーク収納容器2内のワーク3を加熱することにより、ワーク3を構成するセラミック本体とメタライズされた金属とを強固に結合させるようになっている。なお、加熱部12においては、その炉入口部側の所定領域がワーク3を予熱するための予熱部(予熱ゾーン)として構成され、残りの領域がワーク3を燒結させるための燒結ゾーンとして構成されており、本実施形態のメタライズ加工における燒結処理においては、予熱ゾーンの温度が約800〜1500℃、燒結ゾーンの温度が約1000℃〜1700℃となるようにヒータ5で加熱される。このとき、熱処理温度はメタライズ層を形成する金属材料によって適宜選択されるが、予熱ゾーンと燒結ゾーンの温度差が100℃以上、好ましくは100〜200℃の範囲内であるとよい。
【0029】
さらに、炉本体6は、そのワーク搬送方向における上流側(以下、単に上流側と記載する)端部が加熱部12に、かつワーク搬送方向における下流側(以下、単に下流側と記載する)端部が炉出口部11にそれぞれ連接されており、加熱部12内において加熱燒結されたワーク収納容器2内のワーク3を冷却するための冷却部(冷却ゾーン)13を備えている。
【0030】
一方、熱処理炉装置1は、図1に示すように、メタライズ工程後において図示しない搬送コンベヤの搬送レールR1を介して搬送されてきた複数のワーク3を有するワーク収納容器2を炉入口部10内に搬入して搬送レール部7における後述する入口側チェーンベルト機構の上流側端部に載置するための入口側搬入機構15と、搬送レール部7の下流側端部に位置するワーク収納容器2を炉出口部11から搬出し、次工程に対する図示しない搬送コンベヤの搬送レールR2上に位置させるための出口側搬出機構16とを備えている。
【0031】
炉内搬送レール部7は、図2に示すように、無端環状のチェーンベルト部20およびこのチェーンベルト部20を回転(循環)駆動させる駆動部21(ローラ21a、モータ21b)を有し、チェーンベルト部20の上面(搬送面20a)が水平面に沿うように配設された入口側チェーンベルト機構23を備えている。
【0032】
この入口側チェーンベルト機構23のチェーンベルト部搬送面20aの下流側端部20a1は、加熱ゾーン上流側端部近傍かつその上流側端部に対して上流側の所定位置に配置されている。そして、炉本体6には、入口側チェーンベルト機構23のチェーンベルト部搬送面20aの下流側端部20a1にワーク収納容器2が存在するか否かを検出するための第1の光電センサ25が設置されている。
【0033】
また、炉内搬送レール部7は、図2および図3に示すように、入口側チェーンベルト機構23のチェーンベルト部搬送面20aの下流側端部20a1に連接された上流側端部を有し、その容器載置面26aがチェーンベルト部搬送面20aに沿うように炉本体6に対して設けられた耐熱性レール煉瓦部26を備えており、この耐熱性レール煉瓦部26は、その下流側先端が炉本体6における冷却ゾーン13の下流側端部に対応する位置に達するように配設される。
【0034】
さらに、炉内搬送レール部7は、図2に示すように、無端環状のチェーンベルト部28およびこのチェーンベルト部28を回転(循環)駆動させる駆動部29(ローラ29a、モータ29b)を有し、そのチェーンベルト部上面(搬送面)28aの上流側端部28a1がレール煉瓦部26の下流側端部に連接し、かつチェーンベルト部搬送面28aが容器載置面26aに沿うように配設された出口側チェーンベルト機構30を備えている。そして、炉本体6には、出口側チェーンベルト機構30のチェーンベルト部搬送面28aの上流側端部28a1にワーク収納容器2が存在するか否かを検出するための第2の光電センサ31が設置されている。
【0035】
ワーク収納容器2は、炉内搬送レール部7等に載置される底面部(ベース部)2aと、このベース部2aの各コーナー部にそれぞれ立設された支持用ポール2bと、各支持用ポール2bに対して所定間隔を空けて多段状に着脱自在に取付け可能なワーク載置部2cとを備えており、ベース部2aを含む複数段のワーク載置部2c上に複数のワーク3をそれぞれ載置することにより、多数のワーク3を多段状に収納することが可能になっている。
【0036】
このとき、ワーク収納容器2のベース部2aの厚さは、例えば、従来の技術で説明したプッシャー型熱処理炉のMoボートのベース部分の厚さと比べて、大幅に薄くなっている。
【0037】
レール煉瓦部26は、図3に示すように、その縦断面が全体で略凹字形を成しており、かつその凹字形のベース部35の中央部分を垂直方向に対して貫通する隙間(ギャップ)36が搬送方向に沿って形成されている。
【0038】
ベース部35から上方に延びる一対の側壁部37a、37a、およびベース部35における隙間36を境に2分された上面部35a、35aにより構成される凹状スペース38は、ワーク収納容器2の搬送スペースとして構成されており、ベース部35の上面部35aは、容器載置面26aとして、入口側チェーンベルト機構23および出口側チェーンベルト機構30のチェーンベルト搬送面20aおよび28aにそれぞれ平行かつ連接するように配置されている。
【0039】
一方、炉内容器搬送ユニット8は、図2および図3に示すように、ワーク収納容器2を炉本体6ベース部内面6aに対して垂直方向(上下方向)に移動させるための第1の移動機構40と、この第1の移動機構40の垂直移動に応じて垂直方向に移動し、かつワーク収納容器2をワーク搬送方向に沿って往復動させるための第2の移動機構41と、この第2の移動機構41に垂直方向に沿って支持されたワーク収納容器支持用の耐熱プレート(以下、容器支持プレートと呼ぶ)42とを備えている。
【0040】
この容器支持プレート42は、図3に示すように、レール煉瓦部26の搬送方向に沿った隙間(ギャップ)36内に対して、そのプレート上面(以下、容器支持面と呼ぶ)40aがレール煉瓦部26の容器載置面26a(35a)、26aに平行になるように挿入され、第2の移動機構41により支持されている。
【0041】
第1の移動機構40は、図2に示すように、ワーク搬送方向に平行な第2の移動機構支持用の面(以下、移動機構支持面と呼ぶ)45aを有する移動機構支持プレート45と、炉本体6ベース部内面6aに取付けられており、移動機構支持プレート45を、その移動機構支持面45aがワーク搬送方向に平行な状態を保持した状態で昇降させるためのリンク機構46と、ピストン47aの往復動により移動機構支持プレート45をワーク搬送方向に平行に往復動させるための第1の油圧シリンダ47とを備えている。
【0042】
また、第2の移動機構41は、図2に示すように、第1の移動機構40における移動機構支持プレート45の移動機構支持面45a上に複数のローラ49を介してワーク搬送方向に沿って往復動自在に取り付けられた容器支持プレート支持用の支持部材50と、ピストン51aの往復動により支持部材50をワーク搬送方向に平行に往復動させるための第2の油圧シリンダ51とを備えている。
【0043】
さらに、第1の油圧シリンダ50および第2の油圧シリンダ51には、その第1の油圧シリンダ50および第2の油圧シリンダ51のピストンストロークを検出することにより、第1および第2の移動機構40および41の駆動に基づく容器支持プレート42の垂直方向移動位置およびワーク搬送方向における移動位置をそれぞれ検出可能なリミットスイッチ(LS)53がそれぞれ設置されている。
【0044】
そして、容器支持プレート42は、その容器支持面42aの高さがレール煉瓦部26の容器載置面26a、26aの高さに一致したときに、容器支持面42aの上流側端部が入口側チェーンベルト機構23のチェーンベルト搬送面20aの下流側端部20a1にオーバーラップし、かつ容器支持面42aの下流側端部が出口側チェーンベルト機構30のチェーンベルト搬送面28aの上流側端部28a1にオーバーラップするようになっている。
【0045】
一方、入口側搬入機構15は、図1に示したように、搬送レールR1を介して搬送されてきたワーク収納容器2を熱処理炉内に搬送するように形成され、チェーンベルト機構23に連通するように構成されている。このとき、熱処理炉内の雰囲気が外部に漏れないように、例えばシャッターのような開閉機構56、57が設けられているとよい。この開閉機構56、57は駆動シリンダ58、59により開閉される。また、出口側機構16についても入口側機構と同様に搬送レールR2、開閉機構67、68、駆動シリンダ68、69等が備わっていると好ましい。
【0046】
さらに、熱処理炉装置1は、熱処理炉装置1全体を統括して制御するためのコントローラ75を備えている。このコントローラ75は、例えばCPU、メモリ等を有するコンピュータ回路により構成されており、図4に示すように、第1・第2の光電センサ25・26、モータ21b・29b、第1・第2の油圧シリンダ47・51、リミットスイッチ53および駆動シリンダ57、58、66、67は、それぞれコントローラ75に接続されている。
【0047】
次に、熱処理炉装置1の全体動作について、特に、制御装置75の制御に基づくワーク収納容器2の搬送動作を中心に説明する。
【0048】
最初に、ワーク収納容器2の熱処理炉装置1内への搬入動作について説明する。
【0049】
メタライズ処理工程によりメタライズされた複数のワーク3を多段収納する複数のワーク収納容器2は、搬送コンベヤの動作により搬送レールR1を介して熱処理炉装置1の入口側搬入機構15に向けて搬送される。
【0050】
そして、先頭のワーク収納容器2は、コントローラ75の制御に基づく駆動シリンダ58、59を介した開閉機構56、57の開閉制御により、熱処理炉装置1内の雰囲気が外部に漏れないようにしながら、チェーンベルト部搬送面20aの上流側端部20a2に載置される。
【0051】
そして、コントローラ75は、モータ21bを駆動させてローラ21aを介してチェーンベルト部20を回転駆動(循環)させることにより、チェーンベルト部搬送面20aの上流側端部20a2に載置されたワーク収納容器2をチェーンベルト部搬送面20aの下流側端部20a1上、すなわち、オーバーラップされたレール煉瓦部26の容器載置面26aの上流側端部上まで移動させる。
【0052】
以下、後述する炉内容器搬送ユニット8の動作によりワーク収納容器2が搬送されて第1の光電センサ25の検出位置であるチェーンベルト部搬送面20aの下流側端部20a1から移動すると、第1の光電センサ25は容器搬入指令信号をコントローラ75に送信する。この結果、コントローラ75の上述した制御動作が実行されて、ワーク収納容器2が熱処理炉装置1内に搬入される。以下、第1の光電センサ25から容器搬入指令信号が送信される毎に、ワーク収納容器2が熱処理炉装置1内に搬入される。
【0053】
次いで、熱処理炉装置1内でのワーク収納容器2の搬送動作について説明する。
【0054】
今、上述したコントローラ75の制御に基づく容器搬入動作処理により、ワーク収納容器2aがレール煉瓦部26の容器載置面26a上に移動した状態における図2及び図3に対応する熱処理炉装置1の断面図を図5および図6に示す。
【0055】
すなわち、図5および図6によれば、ワーク収納容器2aがレール煉瓦部26の容器載置面26a上に移動した際において、第1の移動機構40の移動機構支持プレート45は所定位置まで下降しており、その結果、容器支持プレート42の容器支持面42aは、レール煉瓦部26の容器載置面26aよりも低い位置に配置されている。なお、このときの容器支持プレート42の容器支持面42aの高さをH1とする。
【0056】
したがって、ワーク収納容器2aを含む全てのワーク収納容器2は、レール煉瓦部26の容器載置面26aに載置されている。なお、このときの最もワーク搬送方向下流側に位置するワーク収納容器を2bとする。
【0057】
この状態(炉内ワーク収納容器搬送前状態)において、コントローラ75は、第1の油圧シリンダ47を駆動させてピストン47aをワーク搬送方向と反対側(上流側)へ移動させる。この結果、移動機構支持プレート45は、リンク機構46の動作により、その移動機構支持面45aがワーク搬送方向に平行な状態を保持した状態で上昇する。
【0058】
移動機構支持プレート45の上昇に応じて、第2の移動機構41は、当該移動機構支持プレート45と一体に上方に移動し、この結果、第2の移動機構41の支持部材50に支持された容器支持プレート42も一体に上方に移動する。
【0059】
この容器支持プレート42の上方移動により、その容器支持面42aの高さがレール煉瓦部26aの容器載置面26aの高さと一致すると(このときの高さをH2とする)、容器載置面26aに載置されたワーク収納容器2は、容器支持プレート42の容器支持面42aに支持されることになる。
【0060】
ワーク収納容器2aがレール煉瓦部26の容器載置面26aおよび容器支持プレート42の容器支持面42aに支持された状態における図2及び図3に対応する熱処理炉装置1の断面図を図7および図8に示す。
【0061】
図7および図8に示す状態、すなわち、ワーク収納容器2がレール煉瓦部26の容器載置面26aおよび容器支持プレート42の容器支持面42aに支持された状態において、コントローラ75は、さらに第1の油圧シリンダ47を駆動させてピストン47aをワーク搬送方向の反対側へ移動させて移動機構支持プレート45をさらに上昇させる。
【0062】
移動機構支持プレート45の上昇により、容器支持プレート42も一体に上方に移動し、容器支持プレート42の容器支持面42aの高さは、レール煉瓦部26aの容器載置面26aの高さを超えて上昇する。この結果、容器載置面26aに載置されていた全てのワーク収納容器2は、その容器載置面26aから離れて、容器支持プレート42の容器支持面42aにのみ支持される。
【0063】
コントローラ75は、リミットスイッチ53により検出された第1の油圧シリンダ47のピストンストローク量により、ワーク収納容器2が容器載置面26aから離れてその容器載置面26aに対して所定位置(高さH3)まで上昇したことを検知すると、コントローラ75は、第1の油圧シリンダ47の駆動を停止させ、容器支持プレート42およびワーク収納容器2の上昇を停止させる。
【0064】
ワーク収納容器2aが容器支持プレート42の上昇によりレール煉瓦部26の容器載置面26aから離れて、容器支持プレート42の容器支持面42aにのみに支持された状態における図2及び図3に対応する熱処理炉装置1の断面図を図9および図10に示す。
【0065】
すなわち、図9および図10によれば、第1の移動機構40の駆動に応じて、容器支持プレート42は、高さH1からH3まで所定距離(S1+S2)上昇したことにより、レール煉瓦部26の容器載置面26a(高さH2)に載置されていたワーク収納容器2を所定距離(S2)上方に搬送する。なお、このときのワーク収納容器2aの軌跡を2点鎖線の矢印r1で表す。
【0066】
図9および図10に示す状態、すなわち、容器支持プレート42により、ワーク収納容器2aが容器支持面42aのみに支持された状態で上方に搬送された状態において、コントローラ75は、第2の油圧シリンダ51を駆動させてピストン51aをワーク搬送方向に沿って所定のストロークだけ移動させ、支持部材50を、ローラ49を介して移動機構支持プレート上面45aにおいてワーク搬送方向に沿って移動させる(このときの移動量をS3とする)。
【0067】
この支持部材50のワーク搬送方向に沿った移動に応じて、容器支持プレート42は、支持部材50と一体にワーク搬送方向に沿って移動し(図11参照)、この結果、容器支持プレート42の容器支持面42aのみに支持されたワーク収納容器2は、容器支持プレート42と一体にワーク搬送方向に沿って移動する。
【0068】
すなわち、図11によれば、第2の移動機構41の駆動に応じて、容器支持プレート42は所定距離S3だけワーク搬送方向に沿って移動することにより、その容器支持プレート42の容器支持面42aに支持されていた全てのワーク収納容器2を、所定距離S3だけワーク搬送方向に沿って搬送する。なお、このときのワーク収納容器2aの軌跡を2点鎖線の矢印r2で表す。
【0069】
図11に示す状態、すなわち、容器支持プレート42により、ワーク収納容器2がワーク搬送方向下流側へ搬送された状態において、コントローラ75は、第1の油圧シリンダ47を駆動させてピストン47aをワーク搬送方向へ移動させる。この結果、移動機構支持プレート45は、リンク機構46の動作により、その移動機構支持面45aがワーク搬送方向に平行な状態を保持した状態で下降する。
【0070】
移動機構支持プレート45の下降に応じて、第2の移動機構41は、当該移動機構支持プレート45と一体に下方に移動し、この結果、第2の移動機構41の支持部材50に支持された容器支持プレート42も一体に下方に移動する。
【0071】
この容器支持プレート42の下方移動により、その容器支持面42aの高さがレール煉瓦部26aの容器載置面26aの高さH2と一致すると、容器支持プレート42の容器支持面42aのみに支持されていたワーク収納容器2は、レール煉瓦部26の容器載置面26aに載置されることになる(図12および前掲図7参照)。なお、このときのワーク収納容器2aの軌跡を2点鎖線の矢印r3で表す。
【0072】
すなわち、炉内ワーク収納容器搬送動作前の状態を表す図6と炉内ワーク搬送動作後の状態を表す図12を比べると分かるように、最初にレール煉瓦部26の容器載置面26aに載置されていたワーク収納容器2は、第1の移動機構40および第2の移動機構41の駆動に基づく容器支持プレート42の動作により、方形パルス状の軌跡(ワーク収納容器2aの軌跡r1→r2→r3参照)を描いて距離S3だけワーク搬送方向に沿って進んで(搬送されて)、再度レール煉瓦部26の容器載置面26aに載置される。
【0073】
このように、熱処理炉装置1内におけるレール煉瓦26の容器載置面26a上に載置された複数のワーク収納容器2は、方形パルス状の軌跡を描きながら所定距離S3毎に、炉内本体6における炉入口部10および加熱部12内をワーク搬送方向に沿って順次進みながら加熱燒結される。
【0074】
そして、加熱燒結された複数のワーク収納容器2は、方形パルス状の軌跡を描きながら所定距離S3毎にワーク搬送方向に沿って冷却部13に進み、冷却部13内をワーク搬送方向に沿って移動しながら冷却される。
【0075】
一方、図12に示す状態においては、炉内ワーク収納容器搬送動作前(図6参照)において最もワーク搬送方向下流側に位置していたワーク収納容器2b、すなわち、冷却部13を移動して冷却されたワーク収納容器2bは、レール煉瓦部26の容器載置面26aの下流側端部上、すなわち、出口側チェーンベルト機構30のオーバーラップされたチェーンベルト部搬送面28aにおける上流側端部28a1、すなわち、第2の光電センサ25の検出位置に載置される。
【0076】
また、図12に示す状態、すなわち、ワーク収納容器2aがレール煉瓦部26の容器載置面26aおよび容器支持プレート42の容器支持面42aに支持された状態において、コントローラ75は、さらに第1の油圧シリンダ47を駆動させてピストン47aをワーク搬送方向に沿って移動させて移動機構支持プレート45を下降させる。
【0077】
移動機構支持プレート45の下降により、容器支持プレート42も一体に下方に移動し、容器支持プレート42の容器支持面42aの高さは、レール煉瓦部26aの容器載置面26aの高さよりも低下して高さH1に位置する。この結果、容器支持プレート42は、前掲図6に示す炉内ワーク収納容器搬送前状態に戻る(図13参照)。
【0078】
すなわち、図13に示すように、図6においてレール煉瓦部26の容器載置面26aの上流側端部上(チェーンベルト部搬送面20aの下流側端部20a1)に位置していたワーク収納容器2aが所定距離S3だけワーク搬送方向に沿って搬送されたため、第1の光電センサ25はコントローラ75に容器搬入指令信号を送信し、以下、上述した熱処理炉装置1内へのワーク収納容器搬入動作処理、および熱処理炉装置1内でのワーク収納容器搬送動作処理が順次行われる。
【0079】
そして、第1の移動機構40の第1の油圧シリンダ47のピストンストロークに基づくワーク収納容器2の垂直方向への移動距離、および第2の移動機構41の第2の油圧シリンダ51のピストンストロークに基づくワーク収納容器2のワーク搬送方向に対する移動距離S3は、それぞれの油圧シリンダ47および51に設置されたリミットスイッチLS53の検出設定を変化させることにより、各搬送ステップ(パルス状のステップ)毎に変えることも可能である。
【0080】
続いて、熱処理炉装置1からのワーク収納容器搬出動作について説明する。
【0081】
今、図12に示したように、ワーク収納容器2bが第2の光電センサ25の検出位置に載置されると、第2の光電センサ31は、容器搬出指令信号をコントローラ75に送信する。
【0082】
コントローラ75は、第2の光電センサ31の容器搬出信号に応じてモータ29bを駆動させてローラ29aを介してチェーンベルト部28を回転駆動(循環)させることにより、チェーンベルト部搬送面28aの上流側端部28a1に載置されたワーク収納容器2bをチェーンベルト部搬送面28aの下流側端部28a2上に移動させる(図13参照)。
【0083】
このとき、コントローラ75は、搬送コンベヤおよび搬送レールR2の動作を停止させる。そして、駆動シリンダ68、69を介した開閉機構66、67の開閉制御により、熱処理炉装置1内の雰囲気が外部に漏れないようにしながら、チェーンベルト部搬送面28aの下流側端部28a2上のワーク収納容器2bを出口側搬出機構16内に収容する。
【0084】
出口側搬出機構16内に収容されたワーク収納容器2bは、搬送コンベヤの動作により搬送レールR2を介して次工程へ搬送される。
【0085】
以下、炉内容器搬送ユニット8の動作によりワーク収納容器2が順次(所定距離S2ずつ)搬送されて第2の光電センサ31の検出位置であるチェーンベルト部搬送面28aの上流側端部28a1に到達すると、第2の光電センサ31は容器搬出指令信号をコントローラ75に送信する。この結果、コントローラ75の上述した制御動作が実行されて、ワーク収納容器2が熱処理炉装置1外へ搬出される。以下、第2の光電センサ31から容器搬出指令信号が送信される毎に、ワーク収納容器2が熱処理炉装置1から搬出されて次工程へ搬送される。
【0086】
以上述べたように、本実施形態によれば、炉本体6の加熱部12および冷却部13内において、複数のワーク3が収納されたワーク収納容器2を、レール煉瓦部26上で摺動させることなく、パルス状の軌跡を描きながらそのワーク収納容器2に対して略無負荷の状態で搬送することができ、その無負荷搬送状態のワーク収納容器2に対して加熱燒結処理を施すことができる。したがって、ワーク収納容器2とレール煉瓦部26の容器載置面26aとの間で摩擦を生じることがなくなり、ワーク収納容器2およびレール煉瓦部26の容器載置面26aの磨耗変形の発生を解消することができる。したがって、従来の熱処理炉において生じていた磨耗したワーク収納容器およびレール煉瓦部の交換が不要になり、熱処理炉装置の設備コストを飛躍的に低減させることができる。
【0087】
また、本実施形態によれば、上述したように、ワーク収納容器2とレール煉瓦部26の容器載置面26aとの間の摩擦・磨耗が全く生じないため、ワーク収納容器2とレール煉瓦部26との磨耗により生じる磨耗粉がワークに付着する危険性を解消することができ、上記磨耗粉に起因したワーク3の歩留まりの低下を回避してワーク歩留まりを高く維持することができる。
【0088】
さらに、ワーク収納容器2を略無負荷状態で搬送することができるため、ワーク収納容器2のレール煉瓦部に対する載置部(ベース部2a)の厚さを低減させることができる。例えば、従来のプッシャー方式の熱処理炉では、ワーク3収納用のMoボートのレール煉瓦部に載置される載置部(ベース部)の厚みは、約5mm必要であったが、本実施形態のワーク収納容器2のベース部2aは、レール煉瓦部分との摩擦がないため、約1mm程度あれば十分であり、約1/4で済む。したがって、ワーク収納容器2に対するワーク3の積載量を従来のプッシャー方式の熱処理炉と比べて大きくすることができ、ワーク生産効率を向上させることができる。
【0089】
具体的に考察すれば、メタライズされたワークを燒結処理する際において、同一容積(縦100mm×横300mm×高さ100mm)のワーク収納容器(Moボート)を用いると仮定すると、従来のプッシャー方式の燒結炉(メタライズ炉)においては、ワーク収納容器に対して200〜280kgの押圧負荷がかかり、上記容器ベース部の厚みから容器を多段にすることができず、搭載可能なワーク数は約100(大きいワーク)〜350(小さいワーク)となる。
【0090】
これに対して、本実施形態の無負荷搬送方式の燒結炉装置(熱処理炉装置)1においては、ワーク収納容器に対しての押圧負荷は略0であり、上記容器ベース部の厚みを非常に狭くできるため、上述したように多段方式でワークを収納することができ、搭載可能なワーク数は約300(大きいワーク)〜750(小さいワーク)となる。
【0091】
したがって、押圧負荷に起因した摩擦・磨耗による設備コストの面およびワーク生産効率の面の何れにおいても、従来の燒結炉よりも非常に優れた熱処理炉装置1を提供することができる。
【0092】
さらに、本実施形態の熱処理炉装置1においては、第1の移動機構40に基づく容器支持プレート42の上方移動(ワーク収納容器2の上方移動)→第2の移動機構41に基づく容器支持プレート42のワーク搬送方向に沿った移動(ワーク収納容器2のワーク搬送方向に沿った移動)→第1の移動機構40に基づく容器支持プレート42の下方移動(ワーク収納容器2の下方移動)→第1の移動機構40に基づく容器支持プレート42のワーク搬送方向の反対側への移動、の一連の動作を繰り返し行うことにより、プッシャー等を用いることなくワーク収納容器2をワーク搬送方向に沿って略無負荷状態で搬送しているため、万が一、レール煉瓦部26上のワーク収納容器2やワーク3にトラブルが発生して回収する必要が生じた場合においても、第1の移動機構40に基づく容器支持プレート42の上方移動(ワーク収納容器2の上方移動)→第2の移動機構41に基づく容器支持プレート42のワーク搬送方向の反対側への移動{ワーク収納容器2のワーク搬送方向の反対側(上流側への)移動、すなわち、ワーク収納容器2のバック移動}→第1の移動機構40に基づく容器支持プレート42の下方移動(ワーク収納容器2の下方移動)→第1の移動機構40に基づく容器支持プレート42のワーク搬送方向への移動、の一連の動作を繰り返し行うことにより、ワーク収納容器2をワーク搬送方向上流側へ向けてバックさせて回収することができる。
【0093】
すなわち、従来のプッシャー方式の熱処理炉においては、ワーク収納容器をワーク搬送方向に沿って移動させることしかできなかったため、ワーク収納容器やワークに何らかのトラブルが発生した場合でも、常にワーク収納容器をプッシャーで移動させており、途中で回収することはできず、トラブルが発生したワーク収納容器やワークに起因して熱処理炉全体の動作に支障をきたす恐れが生じていた。
【0094】
これに対して、本願発明では、上述したように、何らかのトラブルが発生したワーク収納容器2をワーク搬送方向上流側へ向けてバックさせて回収することができるため、熱処理炉装置1の信頼性をさらに向上させることができる。
【0095】
なお、本実施形態において、炉内容器搬送ユニットにおける容器支持プレート42を昇降させ、かつワーク搬送方向に沿った往復動させる機構として、図2および図3等に示す炉内容器搬送ユニットを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0096】
図14は、本発明に係る炉内容器搬送ユニットの変形例を示す図である。
【0097】
図14によれば、炉内容器搬送ユニット80において、ワーク収納容器2を支持するための容器支持プレート42およびこの容器支持プレート42を垂直方向に沿った状態で隙間36内において支持する第2の移動機構41は図2および図3等に示した構成と同一である。
【0098】
炉内搬送ユニット80における第1の移動機構81は、図14に示すように、ワーク搬送方向に平行な移動機構支持面82aを有する移動機構支持プレート82と、炉本体6ベース部内面6aに沿って移動自在に設けられた移動プレート83と、この移動プレート83の上面(支持面)83aにワーク搬送方向に沿って所定の間隔毎に上方に突出するように設けられた複数の凸部84とを備えており、支持部材50は、この移動機構支持プレート82の移動機構支持面82a上に複数のローラ49を介してワーク搬送方向に沿って往復動自在に取り付けられている。
【0099】
各凸部84は、図14に示すように、ワーク搬送方向下流側の一端部が上方に突出しており、支持面83a上のワーク搬送方向上流側の他端部から、突出した一端部に向けて上方に向かって傾斜する傾斜面84aを有している。
【0100】
また、第1の移動機構81は、移動機構支持プレート82に回転自在に連結され、移動プレート83の支持面83aに形成された凸部84の傾斜面84a上を回転しながら往復動する複数のローラ85とを備え、移動機構支持プレート82は、ローラ85の傾斜面84aに沿った往復動に応じて、ローラ85と一体に、その移動機構支持面82aがワーク搬送方向に平行な状態を保持した状態で昇降するようになっている。
【0101】
そして、第1の移動機構40は、ピストン87aの往復動により移動プレート83をワーク搬送方向に平行に往復動させるための第1の油圧シリンダ87と、ピストン87aのストロークを検出するためのリミットスイッチ(LS)53とを備えている。
【0102】
本変形例においても、第1の油圧シリンダ87を駆動させてピストン87aをワーク搬送方向と反対側(上流側)へ移動させることにより、移動機構支持プレート82のローラ85が移動プレート支持面83aの凸部84の傾斜面84a上をワーク搬送方向に向かって回転移動し、移動機構支持プレート82は、ローラ85と一体に、その移動機構支持面82aがワーク搬送方向に平行な状態を保持した状態で上昇する。
【0103】
この移動機構支持プレート82の上昇に応じて、第2の移動機構41は、当該移動機構支持プレート45と一体に上昇し、この結果、第2の移動機構41の支持部材50に支持された容器支持プレート42も一体に上方に移動する。
【0104】
そして、容器支持プレート42および移動機構支持プレート82が上方(例えば、高さH3)に移動した状態で、第1の油圧シリンダ87を駆動させてピストン87aをワーク搬送方向へ移動させることにより、移動機構支持プレート82のローラ85が移動プレート支持面83aの凸部84の傾斜面84a上をワーク搬送方向と反対側へ向けて回転移動し、移動機構支持プレート82は、ローラ85と一体に、その移動機構支持面82aがワーク搬送方向に平行な状態を保持した状態で下降する。
【0105】
この移動機構支持プレート82の下降に応じて、第2の移動機構41は、当該移動機構支持プレート45と一体に下方に移動し、この結果、第2の移動機構41の支持部材50に支持された容器支持プレート42も一体に下方に移動する。
【0106】
このように、本変形例の炉内搬送ユニット80を用いた場合でも、第1の移動機構81の動作により、容器支持プレート42を昇降させることができ、上述した第1の移動機構40を有する炉内搬送ユニット8と略同様の動作処理を行うことができる。
【0107】
また、本実施形態においては、熱処理炉装置として、メタライズ加工におけるワーク燒結処理を行う炉装置(メタライズ炉装置、焼成炉装置)を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の熱処理を行う熱処理炉装置に対しても適用できる。
【0108】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る熱処理炉装置によれば、炉本体内において、複数のワークが収納されたワーク収納容器を、レール部上で摺動させることなく、ワーク収納容器に対して略無負荷の状態で搬送することができ、その無負荷搬送状態のワーク収納容器に対して熱処理を施すことができる。したがって、ワーク収納容器とレール部の容器載置面との間で摩擦・磨耗を回避することができる。この結果、従来の熱処理炉において生じていた磨耗したワーク収納容器およびレール部の交換が不要になり、熱処理炉装置の設備コストを飛躍的に低減させることができる。
【0109】
また、本発明に係る熱処理炉装置によれば、ワーク収納容器とレール部の容器載置面との間の摩擦・磨耗が全く生じないため、ワーク収納容器とレール部との磨耗により生じた磨耗粉のワークに対する付着を回避することができ、ワーク歩留まりを高く維持することができる。
【0110】
さらに、本発明に係る熱処理炉装置によれば、ワーク収納容器を略無負荷状態で搬送することができるため、ワーク収納容器のレール部に対する載置部の厚さを従来のプッシャー方式の熱処理炉におけるワーク収納容器の載置部の厚さよりも低減することができる。この結果、ワーク収納容器に対するワークの積載量を従来のプッシャー方式の熱処理炉と比べて大きくすることができ、ワーク生産効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る熱処理炉装置の平面図。
【図2】図1に示す熱処理炉装置の図3におけるII−II矢視断面図。
【図3】図1に示す熱処理炉装置の図2におけるIII−III矢視断面図。
【図4】本実施形態の熱処理炉装置の電気的回路構成を示すブロック図。
【図5】ワーク収納容器がレール煉瓦部の容器載置面上に移動した状態における図2に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図6】ワーク収納容器がレール煉瓦部の容器載置面上に移動した状態における図3に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図7】ワーク収納容器がレール煉瓦部の容器載置面および容器支持プレートの容器支持面に支持された状態における図2に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図8】ワーク収納容器がレール煉瓦部の容器載置面および容器支持プレートの容器支持面に支持された状態における図3に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図9】ワーク収納容器がレール煉瓦部の容器載置面から離れて、容器支持プレートの容器支持面にのみに支持された状態における図2に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図10】ワーク収納容器がレール煉瓦部の容器載置面から離れて、容器支持プレートの容器支持面にのみに支持された状態における図3に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図11】図10に示す状態からワーク収納容器が容器支持プレートと一体にワーク搬送方向に沿って移動した状態における図2に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図12】図11に示す状態からワーク収納容器が容器支持プレートと一体に下方に移動して、ワーク収納容器がレール煉瓦部の容器載置面および容器支持プレートの容器支持面に支持された状態における図2に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図13】図12に示す状態からワーク収納容器が容器支持プレートと一体に下方に移動して、容器支持プレートの容器支持面の高さがレール煉瓦部の容器載置面の高さよりも低下した状態における図2に対応する熱処理炉装置の断面図。
【図14】炉内容器搬送ユニットのその他の構成例を示す図。
【図15】従来のプッシャー方式の熱処理炉を示す図。
【符の説明】
1 熱処理炉装置
2 ワーク収納容器
3 ワーク
5 ヒータ
6 炉本体
7 炉内搬送レール部
8、80 炉内容器搬送ユニット
10 炉入口部
11 炉出口部
12 加熱部
13 冷却部
15 入口側搬入機構
16 出口側搬出機構
20、28 チェーンベルト部
20a チェーンベルト部搬送面
21、29 駆動部
21a、29a ローラ
21b、29b モータ
23 入口側チェーンベルト機構
25 第1の光電センサ
26 レール煉瓦部
26a、35a 容器載置面
30 出口側チェーンベルト機構
31 第2の光電センサ
35 ベース部
36 隙間
37a 側壁部
38 凹状スペース
40、81 第1の移動機構
41 第2の移動機構
42 容器支持プレート
42a 容器支持面
45、82 移動機構支持プレート
45a、82a 移動機構支持面
46 リンク機構
47、87 第1の油圧シリンダ
49 ローラ
50 支持部材
51 第2の油圧シリンダ
53 リミットスイッチ
56、57、66、67 開閉機構
58、59、68、69 駆動シリンダ
75 コントローラ
83 移動プレート
84 凸部

Claims (6)

  1. 複数のワークが収納されたMoボートから成るワーク収納容器を炉本体内において加熱して前記複数のワークに対して1000℃〜1700℃の温度で熱処理を施す熱処理炉装置であり、
    前記炉本体内に設置された前記ワーク収納容器搬送用のレール部と、このレール部に載置された前記ワーク収納容器を前記レール部に対して垂直方向に移動させながら前記レール部に沿って所定の搬送方向へ搬送する搬送手段とを備え
    前記搬送手段は、前記ワーク収納容器を前記搬送方向に沿って移動させる第1の移動手段と、前記ワーク収納容器および前記第1の移動手段を一体に垂直方向に移動させる第2の移動手段とを備え、
    前記第1の移動手段は、前記ワーク収納容器を支持するための容器支持プレートと、この容器支持プレートを支持する支持部材と、この支持部材を前記搬送方向に沿って移動させる第1の移動機構とを備えており、
    前記第2の移動手段は、前記支持部材を前記搬送方向に沿って移動自在に支持する支持プレートと、この支持プレートを昇降させる第2の移動機構とを備え、
    前記レール部は、前記垂直方向に沿った縦断面が略凹字形を成すように形成されたベース部および一対の側壁部を有し、前記ベース部の中央部分を垂直方向に対して貫通するギャップ部が搬送方向に沿って形成されたレール煉瓦部を備え、このレール煉瓦部の凹状スペースが前記ワーク収納容器の搬送スペースとして構成され、かつ前記ベース部上面が前記ワーク収納容器載置面として構成される一方、
    前記容器支持プレートは前記レール部のギャップ部内に対して、そのプレート上面が前記レール煉瓦部のワーク収納容器載置面に平行になるように挿入された状態で前記支持部材により支持されており、
    前記レール部は、無端環状の第1のチェーンベルト部およびこの第1のチェーンベルト部を循環させる第1の駆動部を有し、前記第1のチェーンベルト部の搬送面の搬送方向下流側端部が前記レール煉瓦部のワーク収納容器載置面の上流側端部に連接され、かつ前記第1のチェーンベルト部搬送面が前記ワーク収納容器載置面に沿うように配設された入口側チェーンベルト機構と、無端環状の第2のチェーンベルト部およびこの第2のチェーンベルト部を循環させる第2の駆動部を有し、前記第2のチェーンベルト部の搬送面の上流側端部が前記レール煉瓦部のワーク収納容器載置面の下流側端部に連接され、かつ前記第2のチェーンベルト部搬送面が前記ワーク収納容器載置面に沿うように配設された出口側チェーンベルト機構とを備えており、前記容器支持プレートは、そのプレート上面の高さが前記レール煉瓦部のワーク収納容器載置面の高さに一致したとき、前記プレート上面の上流側端部が前記入口側チェーンベルト機構のチェーンベルト搬送面の下流側端部にオーバーラップし、かつプレート上面の下流側端部が前記出口側チェーンベルト機構のチェーンベルト搬送面の上流側端部にオーバーラップするように構成されたことを特徴とする熱処理炉装置。
  2. 前記搬送手段は、前記ワーク収納容器を前記レール部に所要間隔を空けて載置しながら方形パルス状の軌跡を描くように移動させる手段であることを特徴とする請求項1記載の熱処理炉装置。
  3. 前記炉本体内は還元性のガス雰囲気を有し、前記還元性のガスを外部から前記炉本体内に流入させ、かつ前記炉本体外に対して流出させたことを特徴とする請求項1記載の熱処理炉装置。
  4. 前記第2の移動機構は、前記支持プレートを、その支持面がワーク搬送方向に平行な状態を保持した状態で昇降させるためのリンク機構を有し、前記支持プレートを前記搬送方向に平行に往復動させることにより、前記支持プレートを前記リンク機構を介して昇降させるように構成したことを特徴とする請求項記載の熱処理炉装置。
  5. 前記第2の移動機構は、炉本体に対して前記搬送方向に沿って移動自在に設けられた移動プレートと、この移動プレートの上面に前記搬送方向に沿って所定の間隔毎に設けられ、前記搬送方向下流側の一端部が上方に突出し、前記移動プレート上面の前記搬送方向上流側の他端部から、突出した一端部に向けて上方に向かって傾斜する傾斜面をそれぞれ有する複数の凸部と、前記支持プレートに回転自在に連結され、前記移動プレートの上面の凸部の傾斜面上を回転しながら往復動する複数のローラとを備え、前記移動プレートを前記搬送方向に平行に往復動させることにより、前記支持プレートを、前記ローラの傾斜面に沿った往復動により、当該ローラと一体に、その支持面が前記搬送方向に平行な状態を保持した状態で昇降させるように構成したことを特徴とする請求項記載の熱処理炉装置。
  6. 前記炉本体は、ワーク収納容器内において加熱燒結されたワークを冷却するための冷却部を備えていることを特徴とする請求項1記載の熱処理炉装置。
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