JP4179001B2 - 車載用表示システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車載用表示システムに関し、特に外光状態に拘らず車載用表示装置の表示情報を視認し易くするシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カーナビゲーションシステム等に適用される車載用表示装置として、例えば特許文献1のようなものが提案されている。一方、自動車を運転する際に多用される偏光サングラスを装着した場合に、表示装置からの表示を好適に視認させる技術が特許文献2に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−51764公報
【特許文献2】
特開平10−10523公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1では、車載用表示装置に第1の偏光板を設ける一方、リアガラスなどに第2の偏光板を設け、これら各偏光板の透過軸を直交するように構成している。この結果、車載用表示システムの表示は車内でしか見えず、後方車両などを幻惑しない効果を実現している。しかしながら、この場合、車載用表示装置から供される表示光と、ガラスから入射される外光とが、互いに直交する直線偏光となって車内空間に入射されるために、例えば偏光サングラスを装着した場合には、表示光と外光のいずれかしか視認することができない。すなわち、車載用表示装置を視認可能な偏光サングラスを装着した場合には外が見えず運転上危険である一方、外光のみを視認可能な偏光サングラスを装着した場合には表示が視認できず表示装置自体の意味がなくなってしまう場合がある。
【0005】
また、特許文献2にあるように、特許文献1の車載用表示装置に位相差板を設けた場合には、どのような偏光サングラスを装着した場合にも表示を視認することが可能となるものの、この場合、ガラスに設けた第2の偏光板の透過軸に対応して偏光サングラスを選択する必要がある。
【0006】
そこで本発明は、どのような偏光サングラスを装着した場合にも、車載用表示装置からの良好な表示と、ガラス越しの良好な視界とを共に実現可能な車載用表示システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の車載用表示システムは、車両搭載用の表示装置(車載用表示装置)を含む車載用表示システムであって、前記表示装置は、少なくともその表示面側に、車内空間側から順に第1位相差板及び第1偏光板を備える一方、前記車両の外光が入射する入射部には、車内空間側から順に第2位相差板及び第2偏光板が具備され、前記第1及び第2偏光板のうち一方の偏光板を透過した光が、他方の偏光板を透過しない構成とされていることを特徴とする。
【0008】
このような車載用表示システムによると、偏光サングラスを使用した場合にどんな外光状態でも車載用表示装置からの表示情報が視認し易くなる。
つまり、第2偏光板を設けたことにより車内への外光の透過率が低減され、外光による車載用表示装置のコントラスト低下を抑制し、該車載用表示装置の視認性が向上することとなる。
また、車載用表示装置には第1位相差板及び第1偏光板を設け、車両の外光入射部には第2位相差板及び第2偏光板を設けたため、表示光及び外光共に円偏光もしくは楕円偏光となって車両空間内に入射されることとなる。したがって、どうのような偏光サングラスを使用した場合にも、表示を視認することができるとともに、ガラス越しの視界を確実に視認することができるようになる。
さらに、第1及び第2偏光板のうち一方の偏光板を透過した光が、他方の偏光板を透過しない構成とされているため、例えば第2偏光板を透過し、さらに第2位相差板を介して車内に入射した外光(円偏光)は、車載用表示装置上に配設された第1位相差板により第1偏光板の透過軸方向と略直交する直線偏光に変換され、該第1偏光板により吸収されることとなる。したがって、外光が車載用表示装置のガラス基板表面などの表示面で反射して視認性を低下させる等の不具合が生じ難くなる。一方、例えば第1偏光板を透過し、さらに第1位相差板を介して車内に供された表示光(円偏光)は、車両の外光入射部に配設された第2位相差板により第2偏光板の透過軸方向と略直交する直線偏光に変換され、該第2偏光板により吸収されることとなる。したがって、表示光が車両外部に漏れることも防止され、プライバシーの確保と共に、後方車両などを表示により幻惑しない効果を発現することも可能となる。
【0009】
本発明の車載用表示システムにおいて、前記第1及び第2偏光板のうち一方の偏光板を透過した光が、他方の偏光板を透過しないように、前記第1及び第2位相差板の遅相軸、ならびに前記第1及び第2偏光板の透過軸が構成されているものとすることができる。例えば、第1偏光板と第2偏光板を、その透過軸が互いに略直交するように構成し、位相差が同じ第1位相差板と第2位相差板を、その遅相軸が互いに略直交するように構成すれば、一方の偏光板を透過した光が他方の偏光板を確実に透過しないようにすることができる。また、例えば第1偏光板と第2偏光板を、その透過軸が互いに略平行となるように構成し、位相差が同じ第1位相差板及び第2位相差板を、その遅相軸が互いに略平行となるように構成すれば、この場合も、一方の偏光板を透過した光が他方の偏光板を確実に透過しないようにすることができる。
【0010】
次に、第1及び第2偏光板の透過軸と、第1及び第2位相差板の遅相軸とのなす角度を略45°となるように構成し、位相差板をλ/4位相差板とすることができる。この場合、偏光板を透過した光が理想的な円偏光(楕円率の極めて小さい円偏光)となり、本発明の効果が一層確実に発現されることとなる。
【0011】
また、前記表示装置の車内空間側最表面には反射防止膜を配設することができる。このような反射防止膜を車載用表示装置の車内空間側最表面に配設すると、表示面での外光の反射を一層低減させることができ、該車載用表示装置の視認性を一層高めることが可能となる。例えば、誘電体薄膜よりなる反射防止膜や、光の波長よりも小さく厚さ方向で連続的に変化する周期構造をもつ構造体からなる反射防止膜を備えればいい。
【0012】
次に、本発明の車載用表示システムに適用可能な表示装置としては、一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装置を好適に用いることができ、このような液晶表示装置は以下の構成を採用することが好ましい。すなわち、前記一対の基板として下基板と上基板とを含み、各基板の液晶層と異なる側を外面側として、前記下基板の外面側にはバックライトが配設されてなり、その下基板とバックライトとの間には下基板側偏光板が配設される一方、前記上基板の外面側には前記第1位相差板及び第1偏光板が配設されてなる液晶表示装置を本発明の車載用表示システムに好適に用いることができる。このような液晶表示装置を採用すれば、第1偏光板は、バックライトから液晶層を介して入射する光の透過偏光軸を選択する機能と、車両の入射部から第2偏光板及び第2位相差板、さらには第1位相差板を介して入射される光の透過偏光軸を選択する機能とを兼ねることとなり、高コントラストの表示を効率良い構成(偏光板の数を減らした構成)にて実現することが可能となる。
【0013】
また、本発明の車載用表示システムにおいて、前記第2偏光板は、前記車両の外光が入射する領域毎にその偏光度が異なる構成とすることができる。この場合、車両運転に際して視認性を高めるべき領域においては偏光度を低め、視認性を低くしても差し支えない領域においては偏光度を高くすると好ましい。この結果、安全に外光による視認性の低下を必要最小限に収めることが可能となる。
【0014】
次に、上記車載用表示装置において、前記下基板側にスイッチング素子を設け、該スイッチング素子の形成領域には、そのスイッチング素子に対して前記バックライトからの光を遮光する遮光膜を形成することができる。本発明の車載用表示システムにおいては、外光を第1偏光板にて吸収して、液晶層内部に外光が入射することを防止しているが、上記のようにスイッチング素子の形成領域に対応して、該スイッチング素子に対してバックライトからの光を遮光する遮光膜を形成することで、スイッチング素子のオフリークを低減でき、一層良好な表示を運転者、搭乗者等に提供することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
【0016】
[第1実施形態]
図1は本発明の車載用表示システムに適用可能な車載用表示装置の一実施形態について、その概略を示す分解斜視図である。本実施の形態の車載用表示装置Dは、表示本体部1と、その表示本体部1の表示面側(観察者側)に形成された位相差板2と、位相差板2のさらに観察者側に形成された反射防止膜3とを備えて構成されている。表示本体部1は液晶表示装置にて構成される一方、位相差板2はλ/4位相差板にて構成され、さらに反射防止膜3は観察者側から当該車載用表示装置Dの表示面に照射される光の反射を防止すべく、誘電体多層膜や光の波長よりも小さく厚さ方向で連続的に変化する周期構造をもつ構造体から構成されている。
【0017】
車載用表示装置Dの表示本体部1の表示面からは、ナビゲーションシステム等の表示情報やITS(Intelligent Transport Systems)を活用した安全運転支援情報及び/又はテレビ放送の映像(表示情報)が表示され、その表示面の外側(車内空間側)に上述した位相差板2及び反射防止膜3が形成されている。したがって、本実施の形態の車載用表示システムには、図示しない表示制御部が具備されており、その表示制御部からの表示制御情報に基づいて表示本体部1の表示面にて表示が行われることとなる。
【0018】
図2は、上記車載用表示装置Dを含む車載用表示システムを搭載した車両10の側面模式図である。本実施の形態においては、図1に示した車載用表示装置Dを車内空間のダッシュボード上等に配設しており、その表示面を後方側に指向して、すなわち運転手或いは搭乗者から視認可能な状態で設置している。
【0019】
車両10には、視覚を確保し且つ外光を車内に入射するための光入射部が設けられており、例えば車両進行方向(前方方向)の視界を確保するフロントガラス14、前側側方部の視界を確保するフロントサイドガラス11、後側側方部の視界を確保するリアサイドガラス12、車両後退方向(後方方向)の視界を確保するリアガラス13が設けられている。
【0020】
そして、本実施の形態の車載用表示システムでは、このうちのリアサイドガラス12、リアガラス13の表面に偏光板4、さらにその表面に位相差板5が形成されている。なお、これら偏光板4及び位相差板5は、ガラスの車内側或いは車外側のいずれに設けても良いが、偏光板4及び位相差板5の保護という観点から車内側に設けることが好ましい。なお、この場合、偏光板4は所定方向の直線偏光のみを透過させるものであって、位相差板5はλ/4位相差板にて構成されている。
【0021】
以上のような車両10に搭載された車載用表示システムの作用・効果について説明する。まず、図3は当該車載用表示システムの構成を示すブロック図であって、車載用表示装置Dは、上述したように表示本体部1と、位相差板2と、反射防止膜3とを含んで構成されている。特に表示本体部1は液晶表示装置よりなり、一対の基板71,72間に液晶層73が挟持された構成の液晶セルを具備するとともに、液晶層73は封止材74にて基板71,72内部に封止されている。また、液晶セルの外面側、すなわち基板71,72の各外面側には偏光板6,8が配設され、さらに偏光板8の液晶セルと異なる側にはバックライト9が設けられている。
【0022】
ここで、図3に示すように車載用表示装置Dは、少なくともその表示面側(基板72よりも車内空間側)に、基板72側から偏光板6、位相差板2が配設された構成を具備しており、一方、光入射部Wは、少なくとも車内空間側から順に位相差板5及び偏光板4を具備して構成されている。そして、本実施の形態の車載用表示システムでは、偏光板4,6のうちの一方の偏光板を透過した光が、他方の偏光板を透過しない構成とされている。
【0023】
すなわち、偏光板4を透過した光が、偏光板6を透過しないように、位相差板2,5の遅相軸、ならびに偏光板4,6の透過軸が設計されており、具体的には図4に示すように、偏光板4,6はその透過軸が互いに略直交して構成され、位相差板2,5はその遅相軸が互いに略直交して構成されている。なお、偏光板4,6の透過軸と、位相差板2,5の遅相軸とのなす角度θ1は略45°とされている。
【0024】
このような車載用表示システムによると、運転手等が偏光サングラスを使用した場合にどんな外光状態でも車載用表示装置Dからの表示情報を視認し易くなる。つまり、図3に示すように、光入射部Wに偏光板4を設けたことにより車内への外光の透過率が低減され、外光による車載用表示装置Dのコントラスト低下を抑制し、該車載用表示装置Dの視認性が向上することとなる。
【0025】
また、車載用表示装置Dには位相差板2及び偏光板6を設け、光入射部Wには位相差板5及び偏光板4を設けたため、表示光及び外光共に、円偏光となって車両空間内に入射されることとなる。したがって、どうのような偏光サングラスを使用した場合にも、表示を視認することができるとともに、ガラス越しの視界を確実に視認することができるようになる。
【0026】
さらに、偏光板4,6のうち一方の偏光板を透過した光が、他方の偏光板を透過しない構成とされているため、例えば偏光板4を透過し、さらに位相差板5を介して車内に入射した外光(円偏光)は、車載用表示装置D上に配設された位相差板2により偏光板6の透過軸方向と略直交する直線偏光に変換され、該偏光板6により吸収されることとなる。したがって、外光が車載用表示装置Dの基板72の車内空間側界面や液晶側界面などで反射して視認性を低下させる等の不具合が生じ難くなる。一方、偏光板6を透過し、さらに位相差板2を介して車内に供された表示光(円偏光)は、車両の光入射部Wに配設された位相差板5により偏光板4の透過軸方向と略直交する直線偏光に変換され、該偏光板4により吸収されることとなる。したがって、車載用表示装置Dの表示光が車両外部に漏れることも防止され、プライバシーの確保と共に、後方車両などを表示により幻惑しない効果を発現することも可能となる。
【0027】
なお、本実施の形態の車載用表示システムでは、光入射部Wのうちリアサイドガラス12、リアガラス13の表面に偏光板4、さらにその表面に位相差板5を形成したが、運転の視界を遮らない程度であれば、フロントガラス14、フロントサイドガラス11に偏光板4及び位相差板5を形成することも可能である。また、この場合、フロントガラス14、フロントサイドガラス11に設ける偏光板4の偏光度を相対的に小さくし、リアサイドガラス12、リアガラス13に設ける偏光板4の偏光度を相対的に大きくする構成を採用することも可能である。
【0028】
また、本実施の形態では、車載用表示装置Dとして液晶表示装置を採用しているため、偏光板6が、バックライト9から液晶層73を介して入射する光の透過偏光軸を選択する機能と、光入射部Wから偏光板4及び位相差板5、さらには車載用表示装置D側の位相差板3を介して入射される光の透過偏光軸を選択する機能とを兼ねることとなり、高コントラストの表示を効率良い構成にて実現している。なお、車載用表示装置Dとして液晶表示装置以外の表示装置、例えばブラウン管や蛍光表示管、有機ELディスプレイ等の表示装置を適用することも可能で、この場合、当該表示装置の表示面上に偏光板6を配設するとよい。
【0029】
また、本実施の形態では、車載用表示装置Dとしてバックライト9側の基板71上にTFT等のスイッチング素子を設けたアクティブマトリクスタイプの表示装置を採用している。図6は車載用表示装置Dの概略構成を示す説明図であって、この場合、基板71上のスイッチング素子21の形成領域には、そのスイッチング素子21に対してバックライト9からの光を遮光する遮光膜22を形成することが好ましい。本実施の形態の車載用表示システムにおいては、外光を偏光板6にて吸収して、液晶層73内部に外光が入射することを防止しているが、上記のようにスイッチング素子21の形成領域に対応して、該スイッチング素子21に対してバックライト9からの光を遮光する遮光膜22を形成することで、スイッチング素子21のオフリークを低減でき、一層視認性に優れた表示を運転者、搭乗者等に提供することが可能となる。また、外光はほとんど偏光板6で吸収されるためカラーフィルター(CF)に低反射のブラックマトリクス(BM)を設けなくともコントラストの高い表示が得られる。
【0030】
なお、図6において、下側に基板71内面には遮光膜22と、これを覆う層間絶縁膜33、層間絶縁膜33上に形成されたTFT素子21、さらにTFT素子21を覆う絶縁膜34及び平坦化膜35が形成され、液晶層73の挟持面には、マトリクス状の画素電極36と、これを覆う配向膜37が形成されている。さらに、上側の基板72内面にはカラーフィルターCFと、これを覆うオーバーコート膜39が形成され、その液晶層73の挟持面には、共通電極40ならびに配向膜41が形成されている。なお、配向膜37,41間に挟持された液晶層73内には、該液晶層73の層厚を均一に保つためのスペーサー38が配設されている。
【0031】
一方、図7は、比較例としての車載用表示装置D1の概略構成を示す説明図である。ここで、基板71(TFT基板)などにカラーフィルターCFを形成するCFオンアレイ方式の表示装置においてはBMと配線との容量結合を防ぐために絶縁性の高い樹脂BMなどが主に用いられる。しかし光学濃度が2程度と低いため、遮光性能を高めるために1μm程度と厚く形成する必要があり、液晶の配向に影響を低減するためにアクリル樹脂などを用いて平坦化が必要である。しかしながら、図8に示すような本実施の形態に係る車載用表示装置D2においても、外光はほとんど偏光板6で吸収されるためBMを設けなくともよく、平坦化工程を簡略化できる更なるメリットがある。CFオンアレイ方式は基板72との合わせマージンが高いため高精細の車載用表示装置に好適である。
【0032】
また、図9に示すように、本実施の別の形態では、車載用表示装置D3としてバックライト9側の基板71上にカラーフィルターCFを備え、車内空間側の基板72上にTFT等のスイッチング素子21を設けたアクティブマトリクスタイプの表示装置を採用している。この場合、走査信号配線やデータ信号配線を概スイッチング素子と重ね合わせてブラックマトリクスの機能を兼ねることができる。また、該スイッチング素子21の形成領域に概対向する位置の基板71上には、そのスイッチング素子21に対してバックライト9からの光を遮光するブラックマトリクス22を形成することがさらに好ましい。なおこのブラックマトリクス22は低反射でなくともよい。
本実施の形態の車載用表示システムにおいては、外光を偏光板6にて吸収して、基板72には外光が入射することを防止しているため、スイッチング素子の形成領域に対応して、該スイッチング素子に対して基板72上に遮光膜を形成しなくともスイッチング素子のオフリークを低減でき工程を簡略化できるメリットがある。
【0033】
さらに、車載用表示装置Dの車内空間側最表面には反射防止膜3を設けたため、表示面での外光の反射を一層低減させることができ、該車載用表示装置Dの視認性を一層高めることを可能としているが、本発明の視認性向上効果の観点からは必ずしも反射防止膜3を必要としない。
【0034】
[第2実施形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態の車載用表示システムは、図3に示した第1の実施の形態と同様の構成を備えるが、各偏光板4,6の透過軸方向、及び各位相差板2,5の遅相軸方向の関係が第1の実施の形態と異なっている。具体的に図5に示すように、各偏光板4,6はその透過軸が互いに略平行に構成され、各位相差板2,5はその遅相軸が互いに略平行に構成されており、各位相差板2,5の遅相軸と、偏光板4(偏光板6)の透過軸とのなす角の和が90°の略奇数倍となるように構成されている。つまり、位相差板2,5の遅相軸と、偏光板4,6の透過軸のなす角θ2は略45°とされている。
【0035】
このような場合も、第1の実施の形態と同様、運転手等が偏光サングラスを使用した場合にどんな外光状態でも車載用表示装置Dからの表示情報を視認し易くなる。また、表示光及び外光共に、円偏光となって車両空間内に入射されることとなるため、どうのような偏光サングラスを使用した場合にも、表示を視認することができるとともに、ガラス越しの視界を確実に視認することができるようになる。さらに、偏光板4,6のうち一方の偏光板を透過した光が、他方の偏光板を透過しない構成とされているため、外光が車載用表示装置Dの表示面で反射して視認性を低下させる等の不具合が生じ難くなるとともに、車載用表示装置Dの表示光が車両外部に漏れることも防止される。
【0036】
以上、本発明の車載用表示システムについて実施の形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう車載用表示システムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車載用表示システムに適用可能な車載用表示装置の一実施形態を示す模式図。
【図2】 本発明の車載用表示システムを採用した車両の構成を示す概略模式図。
【図3】 本実施の形態の車載用表示システムの構成を示すブロック図。
【図4】 本実施の形態の車載用表示システムの位相差板と偏光板の関係を示す説明図。
【図5】 第2実施形態の車載用表示システムの位相差板と偏光板の関係を示す説明図。
【図6】 本発明の車載用表示システムに適用可能な車載用表示装置の概略構成を示す説明図。
【図7】 車載用表示装置の異なる例について概略構成を示す説明図。
【図8】 車載用表示装置の比較例について概略構成を示す説明図。
【図9】 車載用表示装置の異なる例について概略構成を示す説明図。
【符号の説明】
1…表示本体部、2…位相差板(表示装置側位相差板)、3…反射防止膜、4…偏光板(光入射部側偏光板)、5…位相差板(光入射部側位相差板)、6…偏光板(表示装置側偏光板)、10…車両、D…車載用表示装置、W…光入射部

Claims (13)

  1. 車両搭載用の表示装置を含む車載用表示システムであって、
    前記表示装置は、少なくともその表示面側に、車内空間側から順に第1位相差板及び第1偏光板を備える一方、
    前記車両の外光が入射する入射部には、車内空間側から順に第2位相差板及び第2偏光板が具備され、
    前記第1及び第2偏光板のうち一方の偏光板を透過した光が、他方の偏光板を透過しない構成とされていることを特徴とする車載用表示システム。
  2. 前記第1及び第2偏光板のうち一方の偏光板を透過した光が、他方の偏光板を透過しないように、前記第1及び第2位相差板の遅相軸、ならびに前記第1及び第2偏光板の透過軸が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車載用表示システム。
  3. 前記第1及び第2偏光板は、その透過軸が互いに略直交して構成されるとともに、前記第1及び第2位相差板は、同じ位相差をもち、その遅相軸が互いに略直交して構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車載用表示システム。
  4. 前記第1及び第2偏光板は、その透過軸が互いに略平行に構成されるとともに、前記第1及び第2位相差板は、同じ位相差をもち、その遅相軸が互いに略平行に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車載用表示システム。
  5. 前記第1及び第2偏光板の透過軸と、前記第1及び第2位相差板の遅相軸とのなす角度が略45°であり、前記位相差板はλ/4位相差板であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車載用表示システム。
  6. 前記表示装置の車内空間側最表面には、反射防止膜が配設されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の車載用表示システム。
  7. 前記反射防止膜は多層の誘電体薄膜より構成されることを特徴とする請求項6に記載の車載用表示システム。
  8. 前記反射防止膜は厚さ方向で概連続的に変化する周期構造をもち、その周期性は可視光の波長より小さいことを特徴とする請求項6に記載の車載用表示システム。
  9. 前記表示装置は、一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    前記一対の基板は下基板と上基板とを含み、各基板の液晶層と異なる側を外面側として、前記下基板の外面側にはバックライトが配設されてなり、その下基板とバックライトとの間には下基板側偏光板が配設される一方、前記上基板の外面側には、前記第1位相差板及び第1偏光板が配設されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の車載用表示システム。
  10. 前記第1偏光板は、前記バックライトから液晶層を介して入射する光の透過偏光軸を選択する機能と、前記車両の入射部から第2偏光板及び第2位相差板、さらには前記第1位相差板を介して入射される光の透過偏光軸を選択する機能とを兼ねていることを特徴とする請求項9に記載の車載用表示システム。
  11. 前記第2偏光板は、前記車両の外光が入射する領域毎にその偏光度が異なることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の車載用表示システム。
  12. 前記下基板側にはスイッチング素子が配設され、該スイッチング素子の形成領域には、そのスイッチング素子に対して前記バックライトからの光を遮光する遮光膜が形成されていることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1項に記載の車載用表示システム。
  13. 前記下基板は前記スイッチング素子を駆動するための信号を送る配線を更に備え、
    前記遮光膜及び前記配線のうち少なくともいずれかがブラックマトリクスを兼ねていることを特徴とする請求項12に記載の車載用表示システム。
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