JP4178716B2 - 機械式自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動変速機(マニュアルトランスミッション)を自動化した、機械式自動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車等の車両の変速機として、摩擦クラッチと平行2軸式変速機とからなる手動変速機を自動化した、いわゆる機械式自動変速機が開発されている。このような機械式自動変速機では、エンジンから駆動輪までの駆動力伝達系に流体クラッチ(トルクコンバータ)が介在しないため、トルクコンバータを用いた自動変速機よりも伝達効率が高く、燃費の向上を図ることができる。また、トルクコンバータ特有のスリップ感がないためドライバビリティも向上する。
【0003】
このような機械式自動変速機では、クラッチの断接を行なうクラッチアクチュエータと、スロットル開度を調整するスロットルアクチュエータと、変速段の切り替えを行なうシフトセレクトアクチュエータとが設けられており、これらの各アクチュエータの作動をそれぞれ適宜制御することにより、変速操作が行なわれる。
【0004】
具体的には、まずスロットルの戻し操作が行なわれるとともにクラッチの切断操作が行なわれ、その後、ギアチェンジ(変速段の切り換え)が実行される。そして、エンジンの回転速度を合わせた後、クラッチの接続操作が実行されて変速操作が完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような変速操作において、ギアチェンジ後にすばやくクラッチを接続するとショックが発生し、ゆっくりとクラッチを接続するともたつき(空走感)やエンジンの空ぶかしが発生するという課題がある。
これに対して、実公平4−33465号公報には、クラッチの位置を検出するクラッチ位置検出手段(クラッチ位置センサ)をそなえ、クラッチ位置検出手段からの位置検出信号に基づいて、アクチュエータによるクラッチの作動速度を変更するようにした技術が開示されている。そして、上記公報には、クラッチ切断状態から半クラッチ領域に入るまではクラッチを迅速に作動させ、半クラッチ領域に入るとクラッチを微速で作動させるようにした技術が開示されている。
【0006】
しかしながら、上記公報の技術では、クラッチ位置検出手段で検出されたクラッチストロークに基づいて半クラッチ領域を検出しているため、クラッチのフェージングが磨耗した場合等には、半クラッチ領域やクラッチ切断位置等を正確に判定できないという課題がある。また、クラッチ位置検出手段では、センサの設置場所がレリーズシリンダの先端側に制約されるという課題がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、クラッチの断接状態を正確に把握するとともに、クラッチを接続する際のショックやもたつきの発生を防止できるようにした、機械式自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の機械式自動変速機の変速制御装置では、摩擦クラッチの接合状態及び変速機構の変速状態をそれぞれ制御することにより変速操作が実行される。そして、本装置では、アクチュエータにより摩擦クラッチが断接駆動され、アクチュエータ駆動制御手段により、アクチュエータへの流体圧供給状態が制御されてアクチュエータの作動が制御される。また、流体圧算出手段により、摩擦クラッチが切断された状態から接合する際の接合直前の流体圧(必要レリーズ圧)が算出されるとともに、範囲設定手段により、流体圧算出手段で算出された流体圧に基づいて上記流体圧を含む所定の流体圧範囲が設定される。
【0009】
そして、摩擦クラッチの接続時には、アクチュエータの流体圧が所定の流体圧範囲内になると、所定の流体圧範囲内に突入する以前よりも遅い作動速度となるように、アクチュエータ駆動制御手段を制御し機械式自動変速機の変速制御を行なう変速実行手段により、アクチュエータの作動が制御される。さらに、摩擦クラッチが接合する直前の流体圧である必要レリーズ圧が、摩擦クラッチの諸元値と、エンジントルクと、エンジン回転速度と、クラッチ回転速度とに基づいて流体圧算出手段により算出される。
また、変速実行手段により、アクチュエータの作動速度が、エンジントルクに基づいて算出される値と、流体圧算出手段で算出された流体圧と流体圧検出手段で検出された実流体圧との偏差及びその微分値に基づいて算出される値とを比較して、大きいほうの値に設定される。
【0010】
また、請求項2記載の本発明の機械式自動変速機の変速制御装置では、摩擦クラッチの接続時において、アクチュエータの流体圧が所定の流体圧範囲内に入る以前は、アクチュエータの作動速度が、エンジントルク又は流体圧に基づいて変速実行手段により設定される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置について説明すると、図1は本装置の全体的な機能に着目した制御ブロック図、図2はそのクラッチアクチュエータの構成を示す模式図、図3はそのシフトセレクトアクチュエータの構成を示す模式図、図4はその要部の構成を示す模式的なブロック図、図5はその変速制御時の作動特性を示す図、図6はその作用を説明するためのフローチャートである。
【0013】
まず、機械式自動変速機の全体構成について説明すると、この機械式自動変速機は、トルクコンバータ等の流体クラッチをそなえた自動変速機とは異なり、摩擦クラッチと平行2軸式変速機とからなる一般的な手動変速機に、ドライバの代わりにクラッチ操作及び変速操作を行なうアクチュエータや電子制御スロットル(いわゆるドライブバイワイヤシステム)等が付設されており、これらのアクチュエータ等の作動を適宜制御することにより、自動変速が実行されるように構成されている。
【0014】
ここで、図1に示すように、この自動変速機のコントローラ(A/T−ECU、又は単にECUという)には、変速判定部1,変速実行部(変速実行手段)2,クラッチアクチュエータ駆動制御部3,シフトセレクトアクチュエータ駆動制御部4及びスロットルアクチュエータ駆動制御部5が設けられている。
また、車両側には、変速機本体の入力軸回転速度を検出するとともに車速センサとして機能する入力軸回転速度センサ10,アクセル開度又はアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ11,エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度センサ12,スロットルの開度を検出するスロットル開度センサ13及びクラッチのレリーズストローク及びレリーズ液圧をそれぞれ検出するレリーズストロークセンサ(ストロークセンサ)14及びレリーズ液圧センサ(圧力センサ)15が設けられている。
【0015】
そして、上記車速センサ10及びアクセル開度センサ11からの検出情報に基づいて、変速判定部1でシフトアップ又はシフトダウンのタイミングが判定(変速判定)されるとともに、変速実行部2では、変速判定部1からの変速指示を受けて各アクチュエータ駆動制御部3〜5に対して制御信号が設定されるようになっている。
【0016】
また、この機械式自動変速機には、クラッチの断接を行なうクラッチアクチュエータ6と、変速機本体の変速断を切り換えるためのシフトセレクトアクチュエータ7と、電子制御スロットルのスロットル開度を変更するためのスロットルアクチュエータ8が設けられている。なお、このスロットルアクチュエータ8は、例えばステッパモータにより構成される。
【0017】
そして、各アクチュエータ駆動制御部3〜5では、上記変速実行部2からの制御信号に応じてクラッチアクチュエータ6,シフトセレクトアクチュエータ7及びスロットルアクチュエータ8の作動を制御するようになっている。具体的には、変速判定部1で変速判定が行なわれると、▲1▼スロットルの戻し操作,▲2▼クラッチ切断操作,▲3▼ギアチェンジ(変速段の切り換え),▲4▼エンジン回転速度合わせ,▲5▼クラッチ接続操作の順に各操作が実行されるようになっており、変速実行部2では、変速操作実行時に最適なタイミングで各アクチュエータ6〜8が作動するように各駆動制御部3〜5に制御信号を設定するようになっているのである。
【0018】
次に、クラッチアクチュエータ6及びシフトセレクトアクチュエータ7の構成についてそれぞれ図2及び図3を用いて簡単に説明する。
図2に示すように、クラッチアクチュエータ6には、クラッチレリーズシリンダ61が設けられており、このクラッチレリーズシリンダ61のプッシュロッド61bには図示しないレリーズフォークが接続されている。そして、このクラッチレリーズシリンダ61の室61aに対する作動流体(本実施形態では作動油)の給排状態を制御することでプッシュロッド61bを進退させてクラッチの係合状態を制御するようになっている。なお、ここでは室61aに作動油が供給されてプッシュロッド61bが図中右方向に伸長すると、クラッチが切れるように構成されている。
【0019】
また、図示するように、室61aとオイルタンク62の間には、油圧源(オイルポンプ)63,調圧弁(レギュレータ)64,油圧供給用のソレノイド65及び油圧排出用のソレノイド66等が設けられており、上記クラッチアクチュエータ駆動制御部3によりこれら2つのソレノイド(開閉弁)65,66がそれぞれデューティ制御されるようになっている。そして、このように2つのソレノイド65,66をオンオフ制御することにより室61aへの油圧供給状態が変更されて、クラッチの断接が行なわれるようになっている。
【0020】
例えば、ソレノイド65をオン(開)にするとともにソレノイド66をオフ(閉)として室61aに作動油を供給することでクラッチが切断される。また、上記とは逆にソレノイド65をオフ(閉)にするとともにソレノイド66をオン(開)として室61aの作動油をオイルタンク62にドレーンすることでクラッチが接続される。また、図2に示すように、両ソレノイド65,66をともにオフ(閉)にした場合には、クラッチの状態が保持されるのである。
【0021】
なお、上述したように、クラッチアクチュエータ6には、クラッチレリーズシリンダ61のプッシュロッド61bのストローク位置(レリーズストローク)を検出するストロークセンサ14と、室61aに供給される作動油の圧力(レリーズ圧)を検出する圧力センサ(流体圧検出手段)15とが付設されており、これらのセンサ67,68の検出情報はクラッチアクチュエータ駆動制御部3にフィードバックされるようになっている。
【0022】
次に、図3を用いてシフトセレクトアクチュエータ7について説明すると、このシフトセレクトアクチュエータ7は、シフトアクチュエータ71とセレクトアクチュエータ72とをそなえている。このうち、シフトアクチュエータ71は、その作動方向が、手動変速機におけるシフトレバーの前後方向(シフト方向)に対応するように設けられ、セレクトアクチュエータ72は、その作動方向が、シフトレバーの左右方向(セレクト方向)に対応するように設けられている。
【0023】
また、これらのアクチュエータ71,72は、いずれも3つの位置をとりうる3位置油圧パワーシリンダとして構成されており、これらのシフト方向の3位置とセレクト方向の3位置とを組み合わせることにより、手動変速機のシフトパターンに対応した動作で変速段を切り換えることができるようになっている。
ここで、アクチュエータ71,72の構成について、シフトアクチュエータ71を例に簡単に説明すると、アクチュエータ71内には受圧面積の異なる2つのピストン71a,71bが設けられている。ピストン71a,71bに作用する力は、油圧が一定であれば受圧面積に応じて大きくなるので、ピストン71a,71bに対してそれぞれ独立して油圧を作用させて各ピストン71a,71bの位置をそれぞれ変更することにより、アクチュエータ71の作動位置を図中の上中下で示すような3位置に切り換えることができるようになっている。
【0024】
また、図示するように、各アクチュエータ71,72とオイルタンク73との間には、油圧源(オイルポンプ)74,調圧弁(レギュレータ)75及びソレノイド76〜79等が設けられており、上記のクラッチアクチュエータ6と同様に、各ソレノイド76〜79をデューティ制御することにより上記各ピストン71a,71bへの作動油供給状態が適宜切り換えられるようになっている。そして、これによりアクチュエータ71,72の作動位置が切り換えられて、変速段が切り換えられるようになっているのである。
【0025】
次に、本発明の要部について説明すると、本発明の機械式自動変速機の変速制御装置は、上述した変速操作▲1▼〜▲5▼のうち、▲5▼のクラッチ接続操作に特徴があり、ギアチェンジ後にショックを発生することなく速やかにクラッチを接続できるようにしたものである。
以下、図4を用いて本発明の要部構成について説明すると、ECU30の変速実行部2には流体圧算出手段51,範囲設定手段52及びレリーズ勾配設定手段53が設けられている。また、変速実行部2には、エンジン回転速度センサ12,スロットル開度センサ13,ストロークセンサ14及び圧力センサ15が接続され、さらに、これらのセンサに加えて、変速機の入力軸回転速度としてのクラッチ回転速度ncを検出するクラッチ回転速度センサ16も接続されている。なお、このクラッチ回転速度センサ16は、通常は車速センサとして機能するものであり、変速機の入力軸回転速度とギア比とから車速が算出されるようになっている。
【0026】
流体圧算出手段51は、圧力センサ15からの情報に基づいて、クラッチが切断された状態から接合する際の接合直前の流体圧(以下、必要レリーズ圧という)を算出する手段である。ここで、必要レリーズ圧は、エンジン発生トルクを変速機に伝達するのに必要なレリーズ圧であり、エンジン発生トルク=クラッチ伝達トルクとなるレリーズ圧である。
【0027】
なお、この必要レリーズ圧は、摩擦クラッチの諸元値と、エンジントルクと、エンジン回転速度neと、クラッチ回転速度ncとを用いて下式の連立方程式(1),(2)からクラッチ実押付荷重を消去することにより算出されるようになっている。
クラッチ実押付荷重=押付セット荷重−必要レリーズ圧・レリーズシリンダ
面積・ダイアフラムレバー比・レリーズフォークレバー比
・・・・・・・・・(1)発生可能エンジントルク+エンジン慣性分補正トルク=2・フェージング摩擦
係数・クラッチ実押付荷重・(D3 −d3 )/(D2 −d2 )/3
・・・・・・・・・(2)上記の式(1)において、押付セット荷重とは、クラッチを押し付ける付勢力であり、クラッチスプリングのばね定数から求められる。また、式(2)の発生可能エンジントルクは、現在のスロットル開度で発生可能な最大トルクであり、エンジンの特性と現在のスロットル開度とにより決定される。なお、Dはフェージング外径、dはフェージング内径である。
【0028】
また、式(2)のエンジン慣性分補正トルクは下式(3)で表すことができる。
エンジン慣性分補正トルク=エンジン慣性モーメント・(ne−nc)/t0
・・・・・・・・・(3)
なお、エンジン慣性モーメントは、予め設定された定数であり、t0 は例えば0.5sec程度の時間である。
【0029】
そして、上述のようにして流体圧算出手段51で必要レリーズ圧が算出されると、範囲設定手段52において、上記の必要レリーズ圧を含む所定の流体圧範囲が設定されるようになっている。
すなわち、必要レリーズ圧Prが算出されると、範囲設定手段52では、例えば予め設定された値a,b(例えばa,bとも0.3MPa)を用いて、Pr−bからPr+aまでの間を所定の流体圧範囲として設定するようになっているのである(図5参照)。なお、この流体圧範囲は、クラッチがいわゆる半クラッチとなるようなレリーズ圧の範囲である。
【0030】
そして、変速実行時に、上記各駆動制御部3〜5により、▲1▼スロットルの戻し操作,▲2▼クラッチ切断操作,▲3▼ギアチェンジ(変速段の切り換え),▲4▼エンジン回転速度合わせの各操作が実行されると、その後、レリーズ勾配設定手段53によりクラッチアクチュエータ6の作動速度としてのレリーズ勾配(プッシュロッド61bのストローク位置の変化率)の目標値が設定されるようになっている。
【0031】
すなわち、レリーズ勾配設定手段53では、クラッチアクチュエータ6のレリーズ圧に基づいて、レリーズシリンダ61のプッシュロッド61bの作動速度(目標レリーズストローク勾配)を設定するようになっている。なお、プッシュロッド61bの作動速度は、ストロークセンサ14からの位置情報(ストローク)を時間微分することによりフィードバックされるようになっている。
【0032】
そして、レリーズ勾配設定手段53ではクラッチアクチュエータ6のレリーズ圧が上記の流体圧範囲に入るまで(即ち、レリーズ圧がPr+a以下となるまで)は極力速くクラッチが接続側に作動するようにクラッチアクチュエータ6の作動速度を設定するようになっている。また、クラッチアクチュエータ6のレリーズ圧が上記の流体圧範囲に入ると、それまでよりも遅い作動速度でクラッチアクチュエータ6を作動させるようになっているのである。
【0033】
すなわち、レリーズ圧が上記の所定の流体圧範囲に入るまでは、クラッチアクチュエータ6の目標レリーズストローク勾配(クラッチアクチュエータ6の作動速度)は、比較的急な(速い)第1の設定値に設定され、所定の流体圧範囲に入ると第1の設定値よりも緩やかな第2の設定値に設定され、さらに所定の流体圧範囲よりも小さなレリーズ圧となると、第2の設定値よりも急な第3の設定値に設定されるようになっているのである。なお、目標レリーズストローク勾配の値は、クラッチ切断時には正、接続時には負となる。
【0034】
ここで、第1の設定値は、以下の2つの手法によりそれぞれ設定(算出)され、さらに、算出された2つの値のうち、負に大きいほうの値(すなわち、勾配が急なほうの値)が最終的に基準レリーズ勾配として設定されるようになっている。
まず、第1の設定手法について説明すると、この場合、そのときのエンジントルク(発生可能エンジントルク)に応じて下式(4)により、第1の設定値(以下、基準レリーズ勾配という)が算出されるようになっている。
【0035】
基準レリーズ勾配=−100・発生可能エンジントルク/最大トルク
・・・・・・・・・(4)
これにより、エンジントルクが小さいときには、ゆっくりとクラッチが係合するように基準レリーズ勾配が小さく設定され、一方、エンジントルクが大きいときには、すばやくクラッチが係合するように基準レリーズ勾配が大きく設定されるようになっている。なお、発生可能エンジントルクは、スロットル開度及びエンジン回転速度等に基づいて推定されるようになっている。
【0036】
そして、このように基準レリーズ勾配を設定することにより、滑らかさとスピードとの両立を図るようになっているのである。
次に、第2の設定手法について説明すると、この場合には、上述により算出された必要レリーズ圧と、圧力センサ15により検出される実レリーズ圧との偏差及びその微分値に基づいて、下式(5)により第1の設定値(以下、FB基準レリーズ勾配)が算出されるようになっている。
【0037】
FB基準レリーズ勾配=k1・ΔP+k2・dΔP/dt
・・・・・・・(5)
なお、上記のΔPは、必要レリーズ圧と実レリーズ圧との偏差、k1,k2はそれぞれゲインである。
そして、レリーズ勾配設定手段53では、上記の式(4),(5)で得られた基準レリーズ勾配とFB基準レリーズ勾配とを比較して、これらのうち小さいほうの値(負に大きいほうの値)を選択して第1の設定値としてクラッチアクチュエータ駆動制御部3に出力するようになっている。
【0038】
なお、第1の設定値の設定手法は上述のものに限定されるものではなく、例えば、第1の設定手法のみを用いて第1の設定値を設定してもよいし、第2の設定手法のみを用いて第1の設定値を設定してもよい。
次に、第2の設定値について説明すると、レリーズ圧が上記の所定の流体圧範囲(Pr−b〜Pr+a)になったと判定されると、レリーズ勾配設定手段53では、基本的には上記の基準レリーズ勾配と同様に、エンジントルクに応じて第2の設定値を設定するようになっている。
【0039】
すなわち、この場合には、まずエンジン回転速度を取り込んで、その変化率(エンジン回転加速度)の正負が判定されるようになっている。そして、エンジン回転加速度が正であれば、まだクラッチが接合する前であるためエンジン回転速度が上昇していると考え、このような場合には、比較的速い速度でアクチュエータ6を作動させるようになっている。具体的には、この場合には、第2の設定値はエンジントルクに応じて設定された基準レリーズ勾配の1/3の値に設定されるようになっている。
【0040】
また、エンジン回転加速度が負の場合であって、所定値(例えば−1500rpm/sec)以上の場合には、目標レリーズストローク勾配は基準レリーズ勾配の1/6に設定されるようになっている。これはクラッチがつながりつつある状態であり、このような場合にはアクチュエータ6をゆっくりと作動させることによりショックの発生を防止するようになっている。
【0041】
また、エンジン回転加速度が上述の負の所定値よりも小さい場合には、クラッチがつながってエンジン回転速度が低下したものと考えて、目標レリーズストローク勾配が0に設定されるようになっている。つまり、この場合には、クラッチアクチュエータ6の作動を一時的に停止させるようになっているのである
次に、第3の設定値について説明すると、レリーズ圧が上記の所定の流体圧範囲よりも小さい値(≦Pr−b)になったと判定されると、変速実行部2では、予め設定された固定値cを出力するようになっている。ここで、レリーズ圧が上記の所定の流体圧範囲よりも小さければ、クラッチが十分に接続しているため、クラッチアクチュエータ6の速度を上昇させてもショックを生じることはない。そこで、この場合には、目標レリーズストローク勾配が比較的急な固定値cに設定されるのである。
【0042】
なお、この固定値cは、一般的に想定される第2の設定値(基準レリーズ勾配/3)よりも急な勾配となるような値に設定されている。
本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置は、上述のように構成されているので、変速判定部1で変速判定が行なわれると、例えば図5に示すように、5つのフェーズ(段階)により変速制御が実行される。
【0043】
つまり、フェーズ1では、まずスロットルアクチュエータ5からの制御信号によりスロットルアクチュエータ8が閉じ側に制御されるとともに、これと略同時にクラッチアクチュエータ駆動制御部3からの制御信号によりクラッチアクチュエータ6が作動して(すなわち、レリーズシリンダ61が伸長して)半クラッチ状態となる(▲1▼スロットル戻し操作)。これにより、後述するクラッチ結合度が0から1になり、その後スロットルが所定の開度まで閉じるとフェーズ1からフェーズ2に移行する。
【0044】
ここで、クラッチ結合度について説明すると、クラッチ結合度とは、クラッチの断接状態の目安となるもので、レリーズストロークに応じて一義的に決定される。クラッチ結合度は5段階に設定され、クラッチ結合度0(ゼロ)は、クラッチが完全に接続された状態を示し、クラッチ結合度1は、クラッチは接続境界(即ち、クラッチ結合度がこれよりも大きくなると係合していたクラッチが滑り接触し始める状態)を示し、クラッチ結合度3は、クラッチ切断境界(即ち、クラッチ結合度がこれよりも小さくなると切断されていたクラッチが滑り接触し始める状態)を示し、クラッチ結合度4はクラッチが完全に切断された状態を示し、クラッチ結合度2では、クラッチ結合度1,3の中間の状態を示す。
【0045】
そして、フェーズ2では、さらにプッシュロッド61bが伸長して、クラッチ結合度が1から3になってクラッチが切断され(▲2▼クラッチ切断操作)、その後フェーズ3に移行してクラッチ結合度が4となってクラッチが完全に切断され)、ギアチェンジが実行される(▲3▼ギアチェンジ)。
フェーズ3でギアチェンジが行なわれると、次に、フェーズ4に移行してエンジン回転速度がトランスミッション入力軸回転速度と一致するようにスロットル開度が制御され(▲4▼エンジン回転速度合わせ)、その後、フェーズ5でレリーズ圧に基づいてレリーズシリンダ61のプッシュロッド61bを縮退させ、クラッチの接続制御が行なわれ(▲5▼クラッチ接続操作)、変速操作が終了する。
【0046】
そして、このようなクラッチ接続操作において、本装置ではさらに図6に示すようなフローチャートにしたがって、目標レリーズストローク勾配(クラッチレリーズシリンダ61の作動速度)が設定される。
まず、ステップS1において、エンジン回転速度,クラッチ回転速度及びクラッチレリーズ圧が読み込まれる。そして、ステップS2では、これらの情報に基づいて、必要レリーズ圧が算出される。なお、必要レリーズ圧は上述の式(1)〜(3)により算出される。また、ステップS3及びステップS4では、それぞれ式(4)及び式(5)により基準レリーズ勾配及びFB基準レリーズ勾配が算出される。
【0047】
そして、ステップS5において、実レリーズ圧が必要レリーズ圧+a(aは例えば0.3MPa)よりも大きいか否かが判定され、実レリーズ圧のほうが大きければ、ステップS6に進んで、ステップS2及びステップS3で算出された値のうち負に大きい値が目標レリーズストローク勾配として設定される(第1の設定値)。
【0048】
つまり、ステップS6に進んだ場合は、レリーズストロークがまだ半クラッチ領域(所定の領域)に達していない状態であるため、この場合には、目標レリーズストローク勾配が比較的急な第1の設定値に設定されるのである。そして、これにより半クラッチ領域に達するまでは、速やかにクラッチアクチュエータ6が作動して、クラッチ接続時のもたつき感を大幅に低減することができるのである。
【0049】
また、ステップS5で実レリーズ圧が必要レリーズ圧+a以下であると判定された場合には、ステップS7に進み、実レリーズ圧が必要レリーズ圧−b(bは例えば0.3MPa)よりも大きいか否かが判定される。ここで、実レリーズ圧が必要レリーズ圧−bよりも大きければ、レリーズストロークが半クラッチ領域(所定の領域)内にあるので、ステップS9以下で第1の設定値よりも小さな第2の設定値が目標レリーズストローク勾配として設定される。
【0050】
また、実レリーズ圧が必要レリーズ圧−b以下であれば、半クラッチ領域を越えて、レリーズストロークがクラッチ接続完了近傍にあるので、ステップS8に進んで、第2の設定値よりも急勾配の第3の設定値が設定される。すなわち、ステップS8に進んだ場合には、第3の設定値として、予め設定された固定値cが目標レリーズストローク勾配として出力されるのである。
【0051】
一方、ステップS9に進んだ場合(半クラッチ領域にある場合)、エンジン回転加速度の正負が判定され、エンジン回転加速度が正であれば、ステップS10に進み、上記ステップS3で算出された基準レリーズ勾配の1/3の値が第2の設定値として出力される。
また、エンジン回転加速度が負(0を含む)であれば、ステップS11に進み、エンジン回転加速度が所定値(例えば−1500rpm/sec)よりも小さいか否かが判定される。そして、エンジン回転加速度が所定値より小さければ、クラッチが接合したためエンジン回転速度が低下しているので、このときは、ステップS12で目標レリーズストローク勾配が0に設定される。
【0052】
また、エンジン回転加速度が所定値以上であれば、ステップS13に進み、上記ステップS10で設定された値とステップS12で設定された値との間の値に設定される。具体的には、基準レリーズ勾配の1/6が第2の設定値として出力される。
これにより、変速操作時のクラッチアクチュエータ6の目標レリーズストローク勾配(グラフの傾き)の特性は、図5のフェーズ5に示すようになる。すなわち、レリーズ圧が所定の流体圧範囲に達するまでは、目標レリーズストローク勾配は比較的急勾配に設定され、速やかに半クラッチ領域に達する。
【0053】
一方、レリーズ圧が所定の流体圧範囲に達すると、目標レリーズストローク勾配は緩やかに設定されて、クラッチ接続時のショックが防止される。そして、レリーズ圧が所定の流体圧範囲よりも小さくなると、目標レリーズストローク勾配が再び急勾配に設定されて、速やかにクラッチ接続制御が終了するのである。
以上詳述したように、本装置によれば、ギアチェンジ終了後のクラッチ接続操作において、半クラッチになるまでは速やかにレリーズシリンダ61がクラッチ接続側に作動して、クラッチ接続時のもたつき感が解消されるとともに、半クラッチになるとレリーズシリンダ61の作動速度が低減されてクラッチ接続時のショックが防止される。
【0054】
また、本発明ではクラッチレリーズシリンダ61のストローク(位置)ではなく、レリーズ圧に基づいてクラッチレリーズシリンダ61の作動速度を設定しているので、クラッチのフェージングが磨耗しても正確に半クラッチを検出することができる利点がある。これは、フェージングが磨耗してクラッチの接続位置が変わったとしても、クラッチ接続ポイントにおけるレリーズ圧は変化しないためである。つまり、レリーズ圧を検出することで、正確にクラッチの状態を判定することができるのである。また、レリーズ圧を検出するための圧力センサ15は、油圧回路上の任意の位置に設定可能であるため、設計上の自由度も高いという利点がある。
【0055】
また、必要レリーズ圧を、摩擦クラッチの諸元値と、エンジントルクと、エンジン回転速度と、クラッチ回転速度とに基づいて算出することにより、正確に必要レリーズ圧を算出できる利点がある。また、エンジン回転の慣性によるトルクを用いて摩擦クラッチの接合直前の流体圧(必要レリーズ圧)が補正されるので、エンジンの回転慣性分を考慮した必要レリーズ圧を算出することができ、エンジンの慣性による加速を速やかに制御に適用することができるという利点がある。
【0056】
また、クラッチの接続時において、レリーズ圧が所定の流体圧範囲内に入るまでは、アクチュエータ6(レリーズシリンダ61)の作動速度としての第1の設定値(基準レリーズ勾配)がエンジントルクに応じて算出されることにより、エンジントルクが大きい場合、即ち、ドライバが急加速する意思がある場合には素早く、エンジントルクが小さい場合、即ち、緩加速する場合にはゆっくりと且つ円滑にクラッチを接合することができる利点がある。
【0057】
また、第1の設定値(FB基準レリーズ勾配)をレリーズ圧及びその変化率に基づいて算出することにより、レリーズ圧偏差が大きい場合には素早く、小さい場合にはゆっくりと且つ円滑にクラッチを接合することができる。また、レリーズ圧を必要レリーズ圧付近に急峻に収束させることができる。
さらに、上記の基準レリーズ勾配及びFB基準レリーズ勾配のうち、勾配の大きいほうを選択して第1の設定値として出力することにより、レリーズ圧を必要レリーズ圧付近に急峻に収束させるとともに、急加速する場合には素早く、緩加速する場合にはゆっくりと且つ円滑にクラッチを接合することができる利点がある。
【0058】
また、クラッチの接続時において、レリーズ圧が所定の流体圧範囲内にあるときには、アクチュエータ6(レリーズシリンダ61)の作動速度としての第2の設定値がエンジントルク及びエンジン回転加速度に基づいて設定されるので、やはり、エンジントルクが大きい場合、即ち、ドライバが急加速する意思がある場合には素早く、エンジントルクが小さい場合、即ち、緩加速する場合にはゆっくりと且つ円滑にクラッチを接合することができる利点がある。
【0059】
さらに、第2の設定値が、エンジン回転速度が加速傾向にあるときには素早く、失速傾向にある場合にはゆっくりとクラッチを接続することにより、エンジンの空吹かし感を防止することができる利点がある。
なお、本発明の機械式自動変速機の変速制御装置は、上述のものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができる。例えば、上述した実施形態で用いた数値は、エンジンや車両の特性,諸元等に応じて種々変更することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1にかかる本発明の機械式自動変速機の変速制御装置によれば、ギアチェンジ終了後のクラッチ接続操作において、摩擦クラッチの接続時に、流体圧検出手段からの検出情報に基づいてアクチュエータの流体圧が必要レリーズ圧を含む所定の流体圧範囲(半クラッチ状態)になったことが検出されると、アクチュエータ駆動制御手段によりアクチュエータの作動速度が該所定の流体圧範囲内に突入する以前の作動速度よりも小さく設定されるので、クラッチ接続時のもたつき感が解消されるとともに、半クラッチ状態になるとレリーズシリンダの作動速度が低減されてクラッチ接続時のショックが防止される。
【0061】
また、本発明ではアクチュエータの位置ではなく、流体圧に基づいてアクチュエータの作動速度を設定しているので、摩擦クラッチのフェージングが磨耗しても正確に半クラッチを検出することができる利点がある。また、流体圧検出手段は、流体圧回路上の任意の位置に設定可能であるため、設計上の自由度も高いという利点がある。
【0062】
また、摩擦クラッチの接合直前の流体圧(必要レリーズ圧)が、摩擦クラッチの諸元値と、エンジントルクと、エンジン回転速度と、クラッチ回転速度とに基づいて算出されるので、摩擦クラッチの接合直前の流体圧を正確に求めることができる利点もある。
また、アクチュエータの作動速度が、エンジントルクに基づいて算出される値と、算出された流体圧と実流体圧との偏差及びその微分値に基づいて算出される値と、を比較して、大きいほうの値に設定されるので、流体圧を摩擦クラッチの接合直前の流体圧付近に急峻に収束させるとともに、急加速する場合には素早く、緩加速する場合にはゆっくりと且つ円滑にクラッチを接合することができる利点もある。
【0063】
また、請求項2にかかる本発明の機械式自動変速機の変速制御装置によれば、摩擦クラッチの接続時において、アクチュエータの流体圧が所定の流体圧範囲内に入る以前は、アクチュエータの作動速度が、エンジントルク、又は、流体圧に基づいて設定されるので、エンジントルクに基づいて設定した場合は、エンジントルクが大きい、即ち、ドライバが急加速する意思がある場合には素早く、また、エンジントルクが小さい、即ち、緩加速する場合にはゆっくりと且つ円滑にクラッチを接合することができる利点がある。また、流体圧に基づいて設定した場合には、流体圧偏差が大きい場合には素早く、小さい場合にはゆっくりと且つ円滑にクラッチを接合することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置の全体的な機能に着目した制御ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置のクラッチアクチュエータの構成を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置のシフトセレクトアクチュエータの構成を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置の要部の構成に着目した模式的なブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置の変速制御時の作動特性を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置の変速制御時の作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
3 アクチュエータ作動制御手段(クラッチアクチュエータ駆動制御)
6 アクチュエータ(クラッチアクチュエータ)
15 流体圧検出手段(圧力センサ)
51 流体圧算出手段
52 範囲設定手段
Claims (2)
- 摩擦クラッチと変速機構とを有し、該摩擦クラッチの接合状態及び該変速機構の変速状態をそれぞれ制御することにより変速操作を行なう機械式自動変速機の変速制御装置において、
供給される流体圧に応じて作動して該摩擦クラッチを断接駆動するアクチュエータと、
該アクチュエータに供給される流体圧を検出する流体圧検出手段と、
該アクチュエータの作動を制御するアクチュエータ駆動制御手段と、
該アクチュエータ駆動制御手段を制御し該機械式自動変速機の変速制御を行なう変速実行手段と、
該摩擦クラッチが切断された状態から接合する際の接合直前の流体圧である必要レリーズ圧を算出する流体圧算出手段と、
該流体圧算出手段で算出された該必要レリーズ圧に基づいて該必要レリーズ圧を含む所定の流体圧範囲を設定する範囲設定手段とをそなえ、
該摩擦クラッチの接続時に、
該流体圧検出手段からの検出情報に基づいて該アクチュエータの流体圧が該所定の流体圧範囲内になったことが検出されると、該アクチュエータ駆動制御手段により、該アクチュエータの作動速度が、該所定の流体圧範囲内に突入する以前の作動速度よりも小さく設定され、
該流体圧算出手段は、該必要レリーズ圧を、該摩擦クラッチの諸元値と、エンジントルクと、エンジン回転速度と、クラッチ回転速度とに基づいて算出し、
該変速実行手段は、該アクチュエータの作動速度を、該エンジントルクに基づいて算出される値と、該流体圧算出手段で算出された流体圧と該流体圧検出手段で検出された実流体圧との偏差及びその微分値に基づいて算出される値とを比較して、大きいほうの値に設定する
ことを特徴とする、機械式自動変速機の変速制御装置。 - 該変速実行手段は、該摩擦クラッチの接続時において、該アクチュエータの流体圧が該所定の流体圧範囲内に入る以前は、該アクチュエータの作動速度を、エンジントルク、又は、該流体圧に基づいて設定する
ことを特徴とする、請求項1記載の機械式自動変速機の変速制御装置。
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