JP4178553B2 - 音楽教習装置および音楽教習プログラム - Google Patents
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Description
そこで本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、聴き間違えが起こり易く苦手とする音高や音程の聴き取り能力を重点的に教習することができる音楽教習装置および音楽教習プログラムを提供することを目的としている。
(1)全体構成
図1は実施形態の全体構成を示すブロック図である。この図において、10は構成要素1〜7を備えたDTM(デクストップミュージック)装置、20はDTM装置10とMIDI接続される電子楽器である。電子楽器20は、DTM装置10からMIDI入力される課題音もしくは訓練課題音のノートデータを発音したり、発音された課題音もしくは訓練課題音を聴いたユーザの回答操作、例えば鍵盤を回答操作に用いた場合、押鍵された鍵に対応したノートデータを発生してDTM装置10にMIDI出力する。
次に、図1を参照してDTM装置10の構成を説明する。図1において、1は装置各部を制御するCPUであり、本発明の要旨にかかわる処理動作については追って詳述する。2はプログラムエリアおよびデータエリアを有するROMである。ROM2のプログラムエリアには、CPU1が実行するメインルーチン、再生開始処理、回答処理、判定処理および分析処理を含む各種制御プログラムが記憶される。ROM2のデータエリアには、後述のメインルーチンを実行した際に表示部7に画面表示される問題モード画面TMGおよび分析モード画面AMGの画面データが記憶される。問題モード画面TMGおよび分析モード画面AMGの構成については追って説明する。
次に、図2〜図3を参照して問題モード画面TMGおよび分析モード画面AMGの構成を説明する。図2は問題モード画面TMGの一例を示す図である。問題モード画面TMGは後述する問題モード下で表示部7に画面表示される画面である。図2において、E1は回答操作に用いる鍵盤表示エリアである。鍵盤表示エリアE1の回答操作とは、放音される課題音の音高に一致する鍵位置をマウス5でクリックする操作を言う。E2は出題された課題音を音符表示する出題表示エリア、E3は回答操作に応じて入力された回答音を楽譜表示する回答表示エリアである。E4は問題回答の正解数で算出される得点を表示する得点表示エリアである。なお、本実施例では、回答入力として、上記の鍵盤表示エリアE1を用いた回答、キーボード6のキー操作による回答あるいは電子楽器20が備える鍵盤を用いた回答を可能にしている。
分析モード画面AMGが問題モード画面TMGと相違する点は、クリック操作に応じて問題モードへの遷移を指示するイベントを発生するテストアイコンIC7、クリック操作に応じて訓練課題の出題開始を指示するイベントを発生する訓練アイコンIC8およびクリック操作に応じて回答分析の開始を指示するイベントを発生する分析開始アイコンIC9を備えることにある。
次に、図4〜図9を参照してRAM3のデータエリアに格納される課題情報管理テーブルT1、課題音管理テーブルT2、課題履歴管理データベースDB、回答音データテーブルT3、訓練課題情報管理テーブルT4および訓練課題音管理テーブルT5のデータ構造を説明する。
次に、図10〜図29を参照して上記構成による実施形態の動作について説明する。
(1)メインルーチンの動作
DTM装置10において、メインルーチンが実行されると、CPU1は図10に示すステップSA1に進み、装置各部を初期化するイニシャライズを行った後、ステップSA2に進む。ステップSA2では、ROM2のデータエリアから画面データを読み出して問題モード画面TMG(図2参照)を表示部7に画面表示する。次いで、ステップSA3では、動作モードを表すフラグMODEに「0」をセットする。フラグMODEは「0」の場合に問題モードを、「1」の場合に分析モードを表す。したがって、このステップSA3では、問題モードをデフォルト設定すべくフラグMODEに「0」をセットしている。以下では、問題モード下のメインルーチンの動作と、分析モード下のメインルーチンの動作とに分けて説明を進める。
次に、ステップSA4ではフラグMODEの値が「0」、つまり問題モード下にあるか否かを判断する。問題モードにデフォルト設定されていると、判断結果は「YES」となり、ステップSA5以降に処理を進める。ステップSA5〜SA16では、問題モード画面TMGにおけるアイコン操作に対応した処理を実行する。以下、「問題アイコンIC1」、「決定アイコンIC6」、「もう一度聞くアイコンIC3」、「次の問題へアイコンIC5」、「やめるアイコンIC4」および「分析アイコンIC2」をそれぞれクリック操作した場合に分けて各動作を説明する。
問題アイコンIC1をクリック操作すると、ステップSA5の判断結果が「YES」になり、ステップSA6に進み、ポインタiassignをゼロリセットする。続いて、ステップSA7では再生開始処理を実行する。再生開始処理では、後述するように、課題情報管理テーブルT1(図4参照)中でポインタiassignに対応した課題データassign[iassign]が指定する出題音数分の課題音データを課題音管理テーブルT2(図5参照)を参照して再生する。次いで、ステップSA8では回答処理を実行する。回答処理では、後述するように、回答制限時間limit(assign[iassign][1])以内の回答操作が行われた場合、その操作に応じて生じる回答音のノートオン属性(音高pitch、発音タイミングtime_on、識別番号asNote#および課題番号assign#)とノートオフ属性(消音タイミングtime_off)とを回答音データテーブルT3に登録する。そして、回答制限時間limitを超えると、課題情報管理テーブルT1および回答音データテーブルT3を参照して、回答操作を終えた課題音および回答音を表す課題履歴データtestHistを作成して課題履歴管理データベースDBに登録する。
問題アイコンIC1のクリック操作に応じて課題音が再生され、それに対応する回答音を入力し終えた後、決定アイコンIC6をクリック操作したとする。そうすると、ステップSA9の判断結果が「YES」となり、ステップSA10を介して判定処理を実行する。判定処理では、後述するように、再生された課題音と回答入力された回答音とを比較し、その結果に基づき算出される得点を回答画面RGの得点表示エリアE4に表示する。
もう一度聞くアイコンIC3をクリック操作すると、ステップSA11の判断結果が「YES」となり、上述したステップSA7に処理を戻して再び再生開始処理を実行する。この場合、前回再生した課題音、つまり前回と同一のポインタiassignに対応した課題データassign[iassign]が指定する出題音数分の課題音データを再生する。
次の問題へアイコンIC5をクリック操作すると、ステップSA12の判断結果が「YES」になり、ステップSA13に進み、ポインタiassignをインクリメントして歩進させてからステップSA7に処理を戻して再び再生開始処理を実行する。
やめるアイコンIC4をクリック操作すると、ステップSA16の判断結果が「YES」となり、メインルーチンを完了させる。
分析アイコンIC2をクリック操作すると、ステップSA14の判断結果が「YES」になり、ステップSA15に進み、フラグMODEを「1」にセットした後、前述したステップSA3に処理を戻す。そうすると、ステップSA3の判断結果が「NO」となり、図11に図示するステップSA17以降の分析モードに遷移する。
問題モード画面TMGにおける分析アイコンIC2のクリック操作に従い、問題モードから分析モードに遷移すると、CPU1は図11のステップSA17に処理を進め、ROM2のデータエリアから画面データを読み出して分析モード画面AMG(図3参照)を表示部7に画面表示する。次いで、ステップSA18〜SA31では、分析モード画面AMGにおけるアイコン操作に対応した処理を実行する。以下、「訓練アイコンIC8」、「決定アイコンIC6」、「もう一度聞くアイコンIC3」、「次の問題へアイコンIC5」、「分析開始アイコンIC9」、「テストアイコンIC7」および「やめるアイコンIC4」をそれぞれクリック操作した場合に分けて各動作を説明する。
訓練アイコンIC8をクリック操作すると、ステップSA18の判断結果が「YES」になり、ステップSA19に進み、ポインタitrainをゼロリセットする。続いて、ステップSA20では、訓練課題情報管理テーブルT4(図8参照)中でポインタitrainに対応した訓練課題データtrain[itrain]が指定する出題音数分の訓練課題音を、訓練課題音管理テーブルT5(図9参照)を参照して再生する再生開始処理を実行する。そして、ステップSA21では回答処理を実行する。分析モード下の回答処理では、後述するように、回答制限時間limit(assign[iassign][1])以内の回答操作が行われた場合、その操作に応じて生じる回答音のノートオン属性(音高pitch、発音タイミングtime_on、識別番号asNote#および課題番号assign#)とノートオフ属性(消音タイミングtime_off)とを回答音データテーブルT3に登録する。
訓練アイコンIC8のクリック操作に応じて訓練課題音が再生され、それに対応する回答音を入力し終えた後、決定アイコンIC6をクリック操作したとする。そうすると、ステップSA22の判断結果が「YES」となり、ステップSA23に進み、ポインタitrainに対応する訓練課題音データtrNote[itrain]および回答音データansNote[itrain]を、分析モード画面AMGの出題表示エリアE2および回答表示エリアE3にそれぞれ画面表示する表示処理を実行する。
もう一度聞くアイコンIC3をクリック操作すると、ステップSA24の判断結果が「YES」となり、上述したステップSA20に処理を戻して再び再生開始処理を実行する。この場合、前回再生した訓練課題音、つまり前回と同一のポインタitrainに対応した訓練課題データtrain[itrain]が指定する出題音数分の訓練課題音データtrNoteを再生する。
次の問題へアイコンIC5をクリック操作すると、ステップSA25の判断結果が「YES」になり、ステップSA26に進み、ポインタitrainをインクリメントして歩進させてからステップSA20に処理を戻して再び再生開始処理を実行する。
分析開始アイコンIC9をクリック操作すると、ステップSA27の判断結果が「YES」になり、ステップSA28に進み、分析処理(後述する)を実行した後、ステップSA18に処理を戻す。
テストアイコンIC7をクリック操作すると、ステップSA29の判断結果が「YES」になり、ステップSA30に進み、フラグMODEを「0」にセットした後、図10に示すステップSA2に処理を戻して問題モード画面TMGが画面表示される問題モードに遷移する。
やめるアイコンIC4をクリック操作すると、ステップSA31の判断結果が「YES」となり、メインルーチンを完了させる。
次に、図12〜図14を参照して、問題モード下で実行される再生開始処理の動作を説明する。上述したメインルーチンのステップSA7を介して本処理が実行されると、CPU1は図12に示すステップSB1に処理を進め、RAM3のバッファエリアに設けられるノートオフバッファOffBufを初期化する。次に、ステップSB2では、レジスタplaystartに現時刻をストアする。次いで、ステップSB3に進むと、課題情報管理テーブルT1(図4参照)において、ポインタiassignで指定される課題データassign[iassign][3]のポインタpNoteを読み出す。ステップSB4〜SB5では、検索ポインタiOffCnt、iOffBufCntをそれぞれゼロリセットする。続いて、ステップSB6では、ポインタiassignに対応した課題データassign[iassign][2]の出題音数iNoteと検索ポインタiOffCntとが一致したか否か、つまり出題し終えたかどうかを判断する。
再生時刻nowTimeが発音タイミングtime_onを過ぎていると、ステップSB8の判断結果は「YES」になり、ステップSB9に進む。ステップSB9では、音高pitch(asNote[pNote][2])を含む課題音のノートオンイベントを生成し、これをMIDIインタフェース4を介して電子楽器20側に送出して当該課題音を再生させる。課題音を再生させると、CPU1はステップSB10に処理を進め、ポインタiOffBufCntをインクリメントして歩進させ、続くステップSB11では、この歩進されたポインタiOffBufCntで指定されるノートオフバッファOffBuf[iOffBufCnt]にポインタpNoteをストアする。そして、ステップSB12では、次に再生する課題音を指定するポインタpNextNote(asNote[i][5])を、ポインタpNoteにセットした後、図12のステップSB6に処理を戻す。
一方、再生時刻nowTimeが発音タイミングtime_onを過ぎていない場合には、前述したステップSB8の判断結果が「NO」になり、図14のステップSB13に進む。ステップSB13では、検索ポインタiOffをゼロリセットする。次いで、ステップSB14では、検索ポインタiOffに対応するノートオフバッファOffBuf[iOff]に消音済みを表すNULLデータが格納されているかどうかを判断する。消音済みを表すNULLデータが格納されていると、判断結果は「NO」となり、図12のステップSB6に処理を戻す。これに対し、ノートオフバッファOffBuf[iOff]に消音済みを表すNULLデータが格納されていなければ、上記ステップSB14の判断結果は「YES」になり、次のステップSB15に進む。
次に、図15〜図18を参照して問題モード下で実行される回答処理の動作を説明する。前述したメインルーチンのステップSA8(図10参照)を介して本処理が実行されると、CPU1は図15に示すステップSC1に処理を進め、本処理で使用する一時バッファを初期化する。次いで、ステップSC2では、回答音入力数をカウントする回答入力カウンタiACをゼロリセットし、続くステップSC3では、レジスタIAnStartに現時刻をストアする。ステップSC4では、回答入力カウンタiACの値が、出題音数iNote(assign[iassign][2])に一致しないかどうか、つまり出題音数iNote分の回答音が入力されたか否かを判断する。出題音数iNote分の回答音が入力された場合には、判断結果が「NO」になり、後述するステップSC7に進む。一方、出題音数iNote分の回答音が入力されていない場合には判断結果が「YES」になり、次のステップSC5に進む。
回答時刻NowTimeが回答制限時間limitを超えると、判断結果は「YES」となり、ステップSC7に進み、現在のモードが問題モードであるかどうかを判断する。問題モード下であれば、判断結果は「YES」となり、図16のステップSC8以降を実行するが、分析モードの場合には判断結果が「NO」になり、本処理を完了させる。一方、回答時刻NowTimeが回答制限時間limitを超えなければ、上記ステップSC6の判断結果が「NO」になり、図17のステップSC16に処理を進める。
回答操作が発音を指示するノートオンイベントであると、ステップSC23の判断結果が「YES」になり、ステップSC24以降に処理を進める。ステップSC24〜SC27では、入力される回答音のノートオン属性を回答音データテーブルT3(図7参照)に登録する。すなわち、ステップSC24では、レジスタpitchに格納される音高を、回答入力カウンタiACの値に対応した回答音データansNote[iAC][2](音高pitch)にストアする。ステップSC25では、回答時刻NowTimeを回答音データansNote[iAC][3](発音タイミングtime_on)にストアする。ステップSC26では、回答入力カウンタiACの値を回答音データansNote[iAC][0](識別番号asNote#)にストアする。ステップSC27では、ポインタiassignの値を回答音データansNote[iAC][1](課題番号assign#)にストアする。そしてこの後、ステップSC28に進み、回答入力カウンタiACを歩進させてから前述したステップSC4(図15参照)に処理を戻す。
一方、回答操作が消音を指示するノートオフイベントであると、ステップSC23の判断結果が「NO」になり、CPU1は図18のステップSC29以降に処理を進め、入力される回答音のノートオフ属性を回答音データテーブルT3に登録する。すなわち、ステップSC29では、検索ポインタiをゼロリセットし、続くステップSC30〜SC35では、回答入力カウンタiACの値に達するまで検索ポインタiを歩進させながら、回答音データテーブルT3中でansNote[i][4](消音タイミングtime_off)が空き状態(NULL)の回答音データを検索し、該当する回答音データansNote[i][4]に消音タイミングとなる回答時刻NowTimeをストアすると共に、一つ前の回答音データansNote[i−1][0](識別番号asNote#)を、回答音データansNote[i][6](ポインタpNextNote)にストアし後、前述したステップSC4(図15参照)に処理を戻す。
すなわち、ステップSC8では、課題履歴管理データベースDBの空きエリアを検索し、その空きエリアを示す値をポインタiHistにストアする。次に、ステップSC9では、そのポインタiHistに対応した課題履歴管理データベースDB中の課題履歴データtestHist[iHist][1](識別番号Hist#)にポインタiassignをストアする。次いで、ステップSC10では、ポインタiassignに対応した課題データassign[iassign][3](ポインタpNote)を課題情報管理テーブルT1(図4参照)から読み出し、これを最初の課題音を指定するポインタpQNoteとして課題履歴データtestHist[iHist][3]にストアする。
これに対し、分析モード下で実行される回答処理では、課題履歴データtestHistを作成せず、回答制限時間limit以内の回答操作に応じて、回答音のノートオン・ノートオフ属性を回答音データテーブルT3に登録するようになっている。
次に、図19を参照して判定処理の動作を説明する。前述したメインルーチンのステップSA10(図10参照)を介して本処理が実行されると、CPU1は図19に示すステップSD1に処理を進め、課題情報管理テーブルT1(図4参照)において、ポインタiassignで指定される課題データassign[iassign][3]のポインタpNoteを読み出す。続いて、ステップSD2では、正解数をカウントするカウンタiHitCntをゼロリセットする。ステップSD3では、課題音管理テーブルT2(図5参照)中からポインタpNoteに対応した課題音データasNote[pNote][0]の識別番号asNote#を読み出してレジスタasNoteにストアする。
次に、分析モード下で実行される分析処理の動作を説明する。分析モード画面AMG(図3参照)の分析開始アイコンIC9がクリック操作されると、前述したメインルーチンのステップSA28(図11参照)を介して本処理が実行される。そうすると、CPU1は図20に示す集計処理(ステップSE1)、正誤判定処理(ステップSE2)および訓練課題作成処理(ステップSE3)からなる分析処理を実行する。以下、これら各処理の動作について説明する。
図20のステップSE1を介して本処理が実行されると、CPU1は図21のステップSE1−1に処理を進め、ポインタiAをゼロリセットし、続くステップSE1−2では課題履歴管理データベースDB(図6参照)から集計対象を検索し終えたか否かを判断する。検索終了していなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSE1−3に進む。ステップSE1−3では、ポインタiAに応じて課題履歴管理データベースDBから課題履歴データtestHist[iA][2](最初の回答音を指定するポインタpANote)を読み出し、レジスタpNAnsにストアする。次に、ステップSE1−4では、レジスタbase1に初期値「−1」をストアする。レジスタbase1が意図するところは追って述べる。
一方、対応する課題音データが存在すると、判断結果は「NO」となり、ステップSE1−6に進み、レジスタpNAnsの値で指定される回答音データansNote[pNAns][5]の課題音番号HitOrgをレジスタPNQstにストアする。そして、ステップSE1−7では、レジスタpNAnsの値に対応する回答音データansNote[pNAns][2]の音高pitchを回答音高APitchに、レジスタPNQsの値に対応する課題音データasNote[pNQns][2]の音高pitchを課題音高QPitchにそれぞれストアする。
ここで、正答集計カウンタOKCnt[QPitch][iCol]、誤答集計カウンタMSCnt[QPitch][iCol]とは、128行25列の配列要素を備えるカウンタである。行要素は課題音高QPitch(音高C0〜音高G9まで128段階)で指定される。列要素は先(一つ前)の課題音高QPitchと現在の課題音高QPitchとの音高差に「12」を加算したポインタiColの値で指定される。従って、先の課題音高QPitchと現在の課題音高QPitchとの音高差がゼロの場合には、ポインタiColは「12」となる。行要素の課題音高QPitchおよび列要素のポインタiColで指定される配列要素をインクリメントしてカウントする。
次に、図23〜図25を参照して正誤判定処理の動作について説明する。図20に示すステップSE2を介して本処理が実行されると、CPU1は図23のステップSE2−1に処理を進め、正答集計カウンタOKCnt[i][j]および誤答集計カウンタMSCnt[i][j]の内容を読み出すための行ポインタiおよび列ポインタjをゼロリセットする。次いで、ステップSE2−2〜SE2−5では、行ポインタiで指定される課題音高毎に、列ポインタjを「0」から「24」まで歩進させる列走査に応じて、正答集計カウンタOKCnt[i][j]および誤答集計カウンタMSCnt[i][j]から音高正答数PitchOK[i]、音高誤答数PitchMS[i]、先の課題音との音高差に対する正答数DiskOK[j]および先の課題音との音高差に対する誤答数DiskMS[j]を抽出する。
すなわち、誤答率Rstが150%(誤答数が正答数の1.5倍)以上であると、ステップSEa4の判断結果が「YES」になり、ステップSEa5に進み、レジスタPitchRst[i]に「1」をストアし、行ポインタiで指定される課題音の音高の聴き取りが不得手である旨を表す。誤答率Rstが100%を超える場合には、ステップSEa6の判断結果が「YES」になり、ステップSEa7に進み、レジスタPitchRst[i]に「2」をストアし、行ポインタiで指定される課題音の音高の聴き取りがやや不得手である旨を表す。
すなわち、ステップSE2−8では、列ポインタjをゼロリセットし、続くステップSE2−9では列ポインタjが「25」を超えたか否かを判断し、超えていなければ判断結果は「YES」となり、ステップSE2−10に進む。ステップSE2−10を介してDistRst[j]決定処理が実行されると、CPU1は図25のステップSEb1に進み、正答数DistOK[j]および誤答数DistMS[j]の双方が「0」であるかどうかを判断する。双方が「0」であると、判断結果は「YES」になり、ステップSEb2に進み、この場合、レジスタDistRst[j]に「0」をストアし、先の課題音との音高差が無い旨を表す。
すなわち、誤答率Rstが150%(誤答数が正答数の1.5倍)以上であると、ステップSEb4の判断結果が「YES」になり、ステップSEb5に進み、レジスタDistRst[j]に「1」をストアし、列ポインタjで指定される音高差の聴き取りが不得手である旨を表す。誤答率Rstが100%を超える場合には、ステップSEb6の判断結果が「YES」になり、ステップSEb7に進み、レジスタDistRst[j]に「2」をストアし、列ポインタjで指定される音高差の聴き取りがやや不得手である旨を表す。
以上のように、正誤判定処理では、聴き分けできる音高を集計した正答集計カウンタOKCntと、聴き間違えが起こり易く苦手とする音高を集計した誤答集計カウンタMSCntとの内容から課題音の音高の聴き取りの得手・不得手を判定すると共に、先の課題音との音高差(音程)を聴き取る際の得手・不得手を判定するようになっている。
次に、図26〜図29を参照して訓練課題作成処理の動作について説明する。図20に示すステップSE3を介して本処理が実行されると、CPU1は図26のステップSE3−1に処理を進める。ステップSE3−1では、上述した正誤判定処理にて判定され、各課題音の音高毎の得手・不得手を表す値が格納されたレジスタPitchRst[i](iは課題音の音高に対応)の内から、その値が「5(非常に得意)」、「3(やや不得手)」および「1(不得手)」の課題音の音高を検出し、その結果をレジスタtrPitch[0]〜[2]にストアする。ここで、レジスタtrPitch[0]には非常に得意な音高を、レジスタtrPitch[1]にはやや不得手な音高を、レジスタtrPitch[2]には不得手な音高をそれぞれセットする。
2 ROM
3 RAM
4 MIDIインタフェース
5 マウス
6 キーボード
7 表示部
10 DTM装置
20 電子楽器
Claims (4)
- 夫々音高を有する一連の課題音を順次発音させることにより課題を出題する出題手段と、
前記出題手段により一連の課題音が発音された後、ユーザの回答操作に応じて入力された夫々音高を有する一連の回答音からなる回答を記憶手段に記憶させる回答音記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された各回答音に対応する課題音であって前記出題手段により出題された一連の課題音を検索するとともに、当該検索された課題音とその直前に出題された課題音との音程を算出する検索・算出手段と、
前記記憶手段に記憶された各回答音とそれに対応する課題音との音高の一致・不一致を判定する判定手段と、
夫々音高及び音程をアドレスとするエリアに一致・不一致回数を記憶可能なテーブル手段を有し、前記判定手段により一致・不一致が判定される毎に、前記対応する課題音の音高及び算出された音程をアドレスとして指定される前記テーブル手段のエリアに記憶される一致・不一致の回数を更新する更新手段と、
前記テーブル手段に記憶された一致・不一致回数に基づいて音高毎の一致・不一致の比率及び音程毎の一致・不一致の比率を算出し、当該算出された比率に基づいて聴き取りが得意な音高および音程と聴き取り難い音高および音程を決定する決定手段と、
この決定手段により決定された聴き取りが得意な音高および音程関係にある音と聴き取り難い音高および音程関係にある音とを取混ぜた一連の訓練課題音を作成する訓練課題作成手段と、
前記訓練課題作成手段により作成された一連の訓練課題音の発音を指示して出題する訓練課題出題手段と
を具備することを特徴とする音楽教習装置。 - 夫々音高を有する一連の課題音を順次発音させることにより課題を出題する出題手段と、
前記出題手段により一連の課題音が発音された後、ユーザの回答操作に応じて入力された夫々音高を有する一連の回答音からなる回答を記憶手段に記憶させる回答音記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された各回答音に対応する課題音であって前記出題手段により出題された一連の課題音を検索するとともに、当該検索された課題音とその直前に出題された課題音との音程を算出する検索・算出手段と、
前記記憶手段に記憶された各回答音とそれに対応する課題音との音高の一致・不一致を判定する判定手段と、
夫々音高及び音程をアドレスとするエリアに一致・不一致回数を記憶可能なテーブル手段を有し、前記判定手段により一致・不一致が判定される毎に、前記対応する課題音の音高及び算出された音程をアドレスとして指定される前記テーブル手段のエリアに記憶される一致・不一致の回数を更新する更新手段と、
前記テーブル手段に記憶された一致・不一致回数に基づいて音高毎の一致・不一致の比率及び音程毎の一致・不一致の比率を算出し、当該算出された比率に基づいて「最も得意な音高」、「最も得意な音程関係であって最も得意な音高」、「不得手な音程関係であって最も得意な音高」、「やや不得手な音高」、「最も得意な音程関係であってやや不得手な音高」、「不得手な音程関係であってやや不得手な音高」、「不得手な音高」、「最も得意な音程関係であって不得手な音高」および「不得手な音程関係であって不得手な音高」を決定する決定手段と、
この決定手段にて決定された音高夫々をランダムな順序で並べた一連の訓練課題音を作成する訓練課題作成手段と、
前記訓練課題作成手段により作成された一連の訓練課題音の発音を指示して出題する訓練課題出題手段と
を具備することを特徴する音楽教習装置。 - 夫々音高を有する一連の課題音を順次発音させることにより課題を出題する出題過程と、
前記一連の課題音が発音された後、ユーザの回答操作に応じて入力された夫々音高を有する一連の回答音からなる回答を記憶手段に記憶させる回答音記憶過程と、
前記記憶手段に記憶された各回答音に対応する課題音であって前記出題された一連の課題音を検索するとともに、当該検索された課題音とその直前に出題された課題音との音程を算出する検索・算出過程と、
前記記憶手段に記憶された各回答音とそれに対応する課題音との音高の一致・不一致を判定する判定過程と、
前記一致・不一致が判定される毎に、夫々音高及び音程をアドレスとして指定されるエリアに一致・不一致回数を記憶可能なテーブル手段に対して、前記対応する課題音の音高及び算出された音程により指定されるエリアに記憶されている一致・不一致の回数を更新する更新過程と、
前記テーブル手段に記憶された一致・不一致回数に基づいて音高毎の一致・不一致の比率及び音程毎の一致・不一致の比率を算出し、当該算出された比率に基づいて聴き取りが得意な音高および音程と聴き取り難い音高および音程を決定する決定過程と、
この決定された聴き取りが得意な音高および音程関係にある音と聴き取り難い音高および音程関係にある音とを取混ぜた一連の訓練課題音を作成する訓練課題作成過程と、
前記作成された一連の訓練課題音の発音を指示して出題する訓練課題出題過程と、
をコンピュータで実行させることを特徴とする音楽教習プログラム。 - 夫々音高を有する一連の課題音を順次発音させることにより課題を出題する出題過程と、
前記一連の課題音が発音された後、ユーザの回答操作に応じて入力された夫々音高を有する一連の回答音からなる回答を記憶手段に記憶させる回答音記憶過程と、
前記記憶手段に記憶された各回答音に対応する課題音であって前記出題された一連の課題音を検索するとともに、当該検索された課題音とその直前に出題された課題音との音程を算出する検索・算出過程と、
前記記憶手段に記憶された各回答音とそれに対応する課題音との音高の一致・不一致を判定する判定過程と、
前記一致・不一致が判定される毎に、夫々音高及び音程をアドレスとして指定されるエリアに一致・不一致回数を記憶可能なテーブル手段に対して、前記対応する課題音の音高及び算出された音程により指定されるエリアに記憶されている一致・不一致の回数を更新する更新過程と、
前記テーブル手段に記憶された一致・不一致回数に基づいて音高毎の一致・不一致の比率及び音程毎の一致・不一致の比率を算出し、当該算出された比率に基づいて「最も得意な音高」、「最も得意な音程関係であって最も得意な音高」、「不得手な音程関係であって最も得意な音高」、「やや不得手な音高」、「最も得意な音程関係であってやや不得手な音高」、「不得手な音程関係であってやや不得手な音高」、「不得手な音高」、「最も得意な音程関係であって不得手な音高」および「不得手な音程関係であって不得手な音高」を決定する決定過程と、
この決定された音高夫々をランダムな順序で並べた一連の訓練課題音を作成する訓練課題作成過程と、
前記作成された一連の訓練課題音の発音を指示して出題する訓練課題出題過程と
をコンピュータで実行させることを特徴とする音楽教習プログラム。
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