JP4177593B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技を統括的に制御する制御手段を備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、遊技領域に発射された遊技球が所定の入賞口(始動入賞口など)に入賞すると、複数列(例えば、3列)の図柄による図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。そして、この図柄組み合わせゲームの結果、遊技者は、表示された図柄の組み合わせから大当り、リーチ、はずれなどの各種状態を認識できるようになっている。このとき、複数列の図柄が同一種類の図柄からなる組み合わせとして表示された場合には、大当り状態が形成され、多数の遊技球を獲得できるチャンスが付与されるようになっている。
【0003】
そして、この図柄組み合わせゲームは、遊技者の遊技に対する興趣を高めるために図柄の組み合わせを表示する演出であり、遊技者に対して大当り状態を付与するか否かはパチンコ機の内部処理において判定されている。具体的に言えば、パチンコ機では、大当り判定用乱数(以下、「大当り乱数」という。)の値に基づき、遊技者に大当り状態を付与するか否かを判定している。この大当り乱数は、予め定めた数値範囲内(例えば、「0」〜「630」までの全631通りの整数)の数値を主制御基板のメインCPUが所定時間(例えば、2ms)毎に+1ずつ更新するようになっている。また、大当り乱数には、大当り状態と判定するための大当り値(例えば、「7」と「511」)が予め定められている。そして、メインCPUは、遊技球が始動入賞口に入賞したタイミングで大当り乱数の値を読み出し、該読み出した値が大当り値と一致する場合、図柄組み合わせゲームにおいて大当り状態を形成する図柄の組み合わせ(例えば、「7,7,7」)を表示し、遊技者に大当り状態を付与するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、メインCPUは、パチンコ機の電源投入時、リセット信号を契機として遊技の制御を開始するようになっている。
【0005】
以下、図7に基づきメインCPUが遊技の制御を開始する態様を説明する。
パチンコ機の電源が投入されると、メインCPUに対するリセット信号の入力状態が一定時間(図示する時間T1)ハイレベル状態となる。そして、メインCPUは、リセット信号の信号レベルがハイレベル状態からローレベル状態に遷移した場合、制御を開始するようになっている。このとき、リセット信号は、主制御基板のリセット入力回路に一旦入力され、該リセット信号の信号レベルのハイレベル状態からローレベル状態への遷移が一定時間(図示する遅延時間T2)だけ遅延されるようになっている。その結果、メインCPUは、他の制御基板(図柄制御基板などのサブ基板)のCPUよりも制御を開始するタイミングが遅延することになる。
【0006】
そして、遅延時間T2後に制御を開始したメインCPUは、最初に初期設定(RAMのクリア、初期コマンドの設定など)を実行し(一定時間T3)、その後、各種制御コマンドの演算処理などを行う通常処理に移行するようになっている。また、メインCPUは、通常処理に移行したタイミングで大当り乱数の値を「0」から更新を開始するようになっている。このとき、メインCPUが大当り乱数の更新を開始し、該大当り乱数の値が大当り値である「7」に更新されるまでの時間は、図7に示す時間T4=2ms(更新周期)×7=14msとなる。また、同様に、大当り乱数の値が大当り値である「511」に更新されるまでの時間は、図7に示す時間T5=2ms(更新周期)×511=1022msとなる。そのため、図7に示すように、電源投入後、メインCPUが大当り値である「7」又は「511」に更新するまでの時間(T1+T2+T3+T4(T5))は常に一定となっている。
【0007】
従って、遊技者の中には、このようなメインCPUの特性を利用して、意図的に大当りを狙う不正行為を行う者がいる。この不正行為は、例えば、パチンコ機の機裏側にメインCPUに対して、前記リセット信号と同様の機能(役割)を果たす類似のリセット信号(以下、「不正リセット信号」という。)を用いて制御の開始を指示する不正基板(ぶら下げ基板とも言われる。)を取り付けることにより行われている。そして、遊技者は、不正基板を用いて、不正リセット信号の出力状態を所定時間ハイレベル状態とする。そして、メインCPUは、不正リセット信号の入力状態が、所定時間に遅延時間T2を加えた時間の経過後、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移し、制御を開始することになる。そのため、遊技者は、メインCPUに対する不正リセット信号の入力状態をハイレベル状態とした時点からメインCPUが大当り乱数の値を大当り値と一致する値に更新するまでの時間を計時し、そのタイミングで不正な器具により大当り値と一致する大当り乱数の値を読み出させることが可能となる。その結果、不正行為を行った遊技者に対して大当り状態を付与することになり、遊技店側は不利益を得る虞があった。
【0008】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる遊技機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定するための大当り判定用乱数の値を予め定めた一定の周期毎に更新する乱数更新処理を含む各種処理を実行する制御手段、及び前記乱数更新処理により前記制御手段が更新した更新後の前記大当り判定用乱数の値を含み、遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報を記憶する記憶手段を有する制御基板と、前記制御手段の動作を停止させるリセット信号を出力するリセット出力回路と、を備え、前記制御手段は、前記リセット信号の出力状態が動作の停止を示す第1状態になることによって動作を停止し、前記リセット信号の出力状態が前記第1状態から動作の開始を示す第2状態へ遷移することによって動作を開始する構成とされ、前記動作の開始時に前記記憶手段の記憶内容を初期化した場合には前記大当り判定用乱数の値として予め定めた初期値を前記記憶手段に設定し、前記大当り判定用乱数の更新を前記初期値から開始させる遊技機において、前記制御手段と前記リセット出力回路の間には、前記リセット出力回路が出力する前記リセット信号を入力し、前記制御手段に対して開始信号を用いて制御の開始を指示する指示手段が接続されており、前記指示手段は、所定の出力状態が繰り返し示される反復信号を出力する信号出力回路と、前記リセット出力回路が出力する前記リセット信号及び前記信号出力回路が出力する前記反復信号を入力し、前記リセット信号及び前記反復信号の各入力状態から前記制御手段に対する前記開始信号の出力状態を演算する演算回路から構成され、前記反復信号は、第1状態と第2状態を取り得る信号であって、前記演算回路は、前記リセット信号及び前記反復信号の各入力状態が第1状態である場合に前記開始信号の出力状態を第1状態とし、前記リセット信号及び前記反復信号のうち少なくとも何れか一方の信号の入力状態が第2状態である場合に前記開始信号の出力状態を第2状態とし、遊技機への電源投入がなされると、前記指示手段は、前記リセット出力回路における前記リセット信号の出力状態と前記信号出力回路における前記反復信号の出力状態が所定時間の間、前記第1状態となることで、前記演算回路の出力状態を前記第1状態にして前記制御手段の動作を停止させ、前記所定時間の経過後に前記リセット信号の出力状態と前記反復信号の出力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移することで、前記演算回路の出力状態を前記第1状態から前記第2状態へ遷移させて前記制御手段の動作を開始させ、前記制御手段の動作中において前記指示手段は、前記リセット信号の入力状態が前記第2状態から前記第1状態へ遷移した場合、前記演算回路における前記リセット信号と前記反復信号の各入力状態が前記第1状態になる迄の間、前記演算回路の出力状態を前記第2状態として前記制御手段の動作を継続させ、前記演算回路における前記リセット信号と前記反復信号の各入力状態が前記第1状態になることを契機として前記演算回路の出力状態を前記第2状態から前記第1状態へ遷移させて前記制御手段の動作を停止させ、その後に前記演算回路における前記リセット信号と前記反復信号の各入力状態のうち何れか一方の信号の入力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移したことを契機として前記演算回路の出力状態を前記第1状態から前記第2状態へ遷移させて前記制御手段の制御を開始させ、前記制御手段の動作中に前記リセット信号の入力状態が前記第2状態から前記第1状態へ遷移したことによって前記制御を開始した前記制御手段は前記記憶手段の記憶内容を初期化した状態で制御を開始することを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記信号出力回路には、前記所定時間毎にクロックを発生するクロック発生回路と、前記クロック発生回路で発生したクロックに基づき前記反復信号を発生させる反復信号発生回路と、を含み、遊技機への電源投入がなされると、前記クロック発生回路は前記クロックの発生を開始し、前記反復信号発生回路は前記クロックの複数周期を前記反復信号の1周期とし、当該反復信号の1周期において最初のクロックの発生に基づいて前記演算回路に対する前記反復信号の出力状態を前記所定時間の間、前記第1状態とすることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記信号出力回路には、前記所定時間毎にクロックを発生するクロック発生回路と、前記クロック発生回路で発生したクロックに基づき前記反復信号を発生させる反復信号発生回路と、を含み、前記反復信号発生回路は前記クロックの複数周期を前記反復信号の1周期とし、当該反復信号の1周期において所定の周期目のクロックの発生に基づいて前記演算回路に対する前記反復信号の出力状態を前記第1状態とし、遊技機への電源投入がなされると、前記反復信号発生回路は前記所定時間の間、セット信号が入力されることによって前記演算回路に対する前記反復信号の出力状態を前記所定時間の間、前記第1状態とし、前記所定時間の経過後の前記反復信号発生回路は前記所定時間の経過に伴って前記クロックの発生を開始する前記クロック発生回路からのクロックの発生に基づいて前記演算回路に対する前記反復信号の出力状態を前記第1状態とすることを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記指示手段は、前記制御基板に設けられていることを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記リセット出力回路は、遊技場の電源が供給されるとともにその電源を遊技機への供給電圧に変換処理し、変換後の電源電圧を前記制御基板に供給する電源基板に設けられていることを要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記制御基板は遊技機全体を制御する主制御基板であって、前記主制御基板には当該主制御基板からの制御信号を入力し、当該制御信号に基づき所定の制御を実行する制御手段を備えた副制御基板が接続されており、前記副制御基板の制御手段は前記リセット出力回路に接続されており、前記リセット信号の出力状態が前記第1状態になることによって動作を停止し、前記リセット信号の出力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移することによって動作を開始し、前記リセット出力回路と前記指示手段との間には、前記主制御基板の制御手段による制御の開始を、前記副制御基板の制御手段による制御の開始よりも遅延させる遅延回路が接続されており、前記リセット出力回路は、予め定めた出力時間の間、前記リセット信号の出力状態を前記第1状態とし、前記出力時間の経過によって前記リセット信号の出力状態を前記第1状態から前記第2状態へ遷移させ、前記遅延回路は、前記リセット信号の入力状態が前記第1状態である場合、前記出力時間に予め定めた遅延時間を加算した前記所定時間の間、前記指示手段に対する前記リセット信号の出力状態を前記第1状態とすることにより、前記主制御基板の制御手段による制御の開始を前記副制御基板の制御手段による制御の開始よりも遅延させることを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という。)に具体化した第1の実施形態を図1〜図4及び図7に基づき説明する。
【0016】
図1にはパチンコ機10の機表側が略示されており、パチンコ機10において機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部の遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を有した前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組付け整合されている。さらに、中枠12の下部には下球皿16、打球発射装置17などが装着されている。また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、図柄を可変(変動)させて図柄組み合わせゲームを行う図柄表示装置18が配設されている。そして、図柄表示装置18で行われる図柄組み合わせゲームの結果、全列の図柄が同一の図柄からなる組み合わせになると、遊技者は、その組み合わせから大当り状態を認識することができる。
【0017】
また、図柄表示装置18の下方には、始動入賞口19が配設されており、該始動入賞口19の奥方には始動入賞口19に入賞した遊技球を検知するための入賞検知センサS1(図2に示す。)が配設されている。また、始動入賞口19の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口20が配設されている。そして、打球発射装置17の操作により遊技盤13の遊技領域13aに発射された遊技球が始動入賞口19へ入賞すると、図柄表示装置18では図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。この図柄組み合わせゲームの結果、全列の図柄が同一種類の図柄からなる組み合わせとして形成された場合、大入賞口20の開閉により、多数の遊技球(賞球)を獲得できる大当りのチャンスが遊技者に付与されるようになっている。
【0018】
一方、パチンコ機10の機裏側には、該パチンコ機10の主電源となる遊技場の電源AC(例えば、24V)が供給される電源基板21(図2に示す。)が装着されている。また、電源基板21には、パチンコ機10の遊技全体を制御するために各種制御信号を出力する制御基板としての主制御基板(以下、「主基板」という。)22(図2に示す。)が接続されている。この主基板22は、例えば、該主基板22を保護する保護ケースなどに収容され、外部から主基板22に対して不正行為を施せないようになっている。また、電源基板21には、主基板22とも接続され、該主基板22が出力した前記各種制御信号を入力し、該制御信号に基づき所定の制御を実行するサブ制御基板(以下、「サブ基板」という。)23(図2に示す。)が接続されている。このサブ基板23は、図柄表示装置18に対して図柄制御を実行する図柄制御基板、各種ランプ40(図1に示す。)に対してランプ制御を実行するランプ制御基板及びスピーカ41(図1に示す。)に対して音声制御を実行する音声制御基板などから構成されている。
【0019】
以下、電源基板21、主基板22及びサブ基板23の具体的な構成及び接続態様を図2に基づき説明する。
前記電源基板21は、遊技場の電源ACをパチンコ機10への供給電圧として電源電圧V1(例えば、DC30V)に変換処理する電源回路24を備えている。また、電源回路24には、主基板22及びサブ基板23が接続されている。そして、電源回路24は、変換処理された後の電源電圧V1を前記各基板22,23に対応する供給すべき所定の電源電圧V2,V3にさらに変換処理し、変換後の電源電圧V2,V3を前記各基板22,23に供給するようになっている。
【0020】
また、電源回路24には電源断監視回路25が接続されており、該電源断監視回路25は電源回路24から供給された電源電圧V1の電圧値を監視するようになっている。即ち、電源断監視回路25は、電源電圧V1が予め定められた所定の電圧V(例えば、DC20V)に降下したか否かを判定している。なお、この電圧Vは、遊技に支障をきたすことなくパチンコ機10を動作させるために最低限必要な電圧とされている。
【0021】
また、電源断監視回路25にはリセット信号回路26が接続されている。前記電源断監視回路25は、その判定結果が肯定(即ち、電源電圧V1≦電圧V)である場合に、主基板22及びリセット信号回路26に対して電源電圧V1が電圧Vに降下したことを示す電源断信号Sを出力するようになっている。また、リセット信号回路26は、主基板22及びサブ基板23に対してリセット信号Reを出力するようになっている。このリセット信号Reは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号となっている。そして、リセット信号回路26は、電源供給の開始時(電源投入時)、主基板22及びサブ基板23に対するリセット信号Reの出力状態をローレベル状態からハイレベル状態に遷移させるようになっている。また、リセット信号回路26は、リセット信号Reのハイレベル状態を一定の時間T1の間継続した後、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。
【0022】
前記主基板22は、パチンコ機10の遊技全体を統括的に制御する制御手段としてのメインCPU22aを備えており、該メインCPU22aにはROM22b及びRAM22cが接続されている。また、メインCPU22aは、大当り判定用乱数(以下、「大当り乱数」という。)などの各種乱数の値を所定時間毎(例えば2ms毎)に更新するようになっている。そして、メインCPU22aは、大当り乱数に基づき遊技者に大当り状態を付与するか否かを判定(決定)している。また、ROM22bには、パチンコ機10を制御するための各種制御プログラム(メイン処理プログラム、割込み処理プログラムなど)が記憶保持されている。また、RAM22cには、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種制御情報(大当り乱数の値など)が記憶保持されるようになっている。
【0023】
ここで、前記大当り乱数について説明する。
前記大当り乱数は、予め定められた数値範囲内(例えば、「0」〜「630」の全631通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU22aが割込み処理プログラムを実行する毎(2ms毎)に数値を+1ずつ更新するようになっている。そして、メインCPU22aは、更新後の値を大当り乱数の値としてRAM22cに記憶し、既に記憶されている大当り乱数の値を書き換えることで大当り乱数の値を順次更新するようになっている。
【0024】
より詳しく言えば、メインCPU22aは、更新を開始する際の値(初期値)を最小値である「0」とし、該初期値から順に「0」→「1」→・・・→「629」→「630」というように数値を+1ずつ更新するようになっている。そして、メインCPU22aは、大当り乱数の値として更新された数値が最後に更新される数値(終期値)である「630(最大値)」に達すると、再び「0」〜「630」までの数値を+1ずつ更新するようになっている。即ち、本実施形態のパチンコ機10では、大当り乱数の値を「0」〜「630」に更新するまでを大当り乱数の1周期として大当り乱数の値を順次更新し、この1周期の更新処理をパチンコ機10の動作中、繰り返し実行するようになっている。
【0025】
また、メインCPU22aには、入賞検知センサS1が接続されている。そして、メインCPU22aは、入賞検知センサS1からの入賞検知信号を入力すると、そのタイミングでRAM22cに記憶されている大当り乱数の値を読み出すようになっている。また、メインCPU22aは、読み出した大当り乱数の値がROM22bに記憶されている所定の大当り値(例えば、「7」と「511」)と一致するか否かを判定するようになっている。そして、メインCPU22aは、該判定結果が肯定(一致)の場合に大当り状態を付与するようになっている。なお、大当り乱数の数値が「0」〜「630」(全631通り)であって、前記大当り値を「7」と「511」に定めた場合、パチンコ機10の大当り確率は、315.5分の1(=631分の2)となる。
【0026】
また、図2に示すように、メインCPU22aには、電源基板21の電源断監視回路25が接続されており、該電源断監視回路25の判定結果が肯定(電源電圧V1≦電圧V)である場合に電源断信号Sが入力されるようになっている。そして、電源断信号Sを入力したメインCPU22aは、RAM22cに記憶保持した各種制御情報を電源ACの遮断後に記憶保持させるためのバックアップ処理を実行するようになっている。
【0027】
また、メインCPU22aにはリセット入力回路22dが接続されている。このリセット入力回路22dは、電源基板21のリセット信号回路26から出力されるリセット信号Reを入力し、該リセット信号ReをメインCPU22a側に出力するようになっている。このとき、リセット入力回路22dは、リセット信号回路26からのリセット信号Reの入力状態がハイレベル状態を継続する時間T1に、予め定めた遅延時間T2(一定の時間)を加えた時間T1+T2の間、メインCPU22aに対するリセット信号Reの出力状態をハイレベル状態とするようになっている。そして、リセット入力回路22dは、時間T1+T2の経過後、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。
【0028】
前記サブ基板23は、パチンコ機10の各種構成部材(図柄表示装置18、各種ランプ40、スピーカ41)に対して所定の制御(図柄制御、ランプ制御、音声制御)を実行するCPU23aを備えており、該CPU23aにはROM23b及びRAM23cが接続されている。そして、ROM23bには前述した所定の制御を実行するための制御プログラムなどが記憶保持されていると共に、RAM23cにはパチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報が記憶保持されるようになっている。
【0029】
また、CPU23aには、リセット入力回路23dが接続されている。このリセット入力回路23dは、電源基板21のリセット信号回路26から出力されるリセット信号Reを入力し、該リセット信号ReをCPU23aに対して出力するようになっている。このとき、リセット入力回路23dは、リセット信号回路26からのリセット信号Reの入力状態がハイレベル状態を継続する時間T1の間、CPU23aに対するリセット信号Reの出力状態をハイレベル状態とするようになっている。そして、リセット入力回路23dは、時間T1の経過後、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。
【0030】
そして、本実施形態のパチンコ機10では、主基板22のメインCPU22aとリセット入力回路22dとの間に、メインCPU22aの起動(制御の開始)を指示する指示手段としての指示回路Iが接続されている。前記指示回路Iは、複数の条件信号(本実施形態では、2つの条件信号)の入力が可能であって、該複数の条件信号の入力状態からメインCPU22aの起動を指示するか否かを判定するように構成されている。なお、本実施形態では、メインCPU22aの起動を指示するか否かを判定するための条件となる条件信号は、リセット信号Re(第1の条件信号となる)と所定の出力状態が繰り返し示される反復信号Pa(第2の条件信号となる)となっている。そして、指示回路Iは、前記判定結果が肯定の場合、開始信号Stを用いてメインCPU22aに対して起動を指示するように構成されている。前記反復信号Pa及び開始信号Stは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号となっている。
【0031】
以下、指示回路Iの具体的な構成について図2〜図4に基づき説明する。
前記指示回路Iは、主基板22に設けられており(図2参照)、該指示回路Iは、図3に示すように、パルス波出力回路27とAND回路(AND IC)28を備えている。前記AND回路28の入力端子には、主基板22のリセット入力回路22dとパルス波出力回路27が接続されている一方で、出力端子には、主基板22のメインCPU22aが接続されている。このAND回路28には、リセット入力回路22dからのリセット信号Reとパルス波出力回路27からの反復信号Paの入力が可能となっている。そして、AND回路28は、リセット信号Reと反復信号Paに基づき論理積演算し、その演算結果を開始信号StとしてメインCPU22aに出力するようになっている。
【0032】
また、パルス波出力回路27は、図3に示すように、クロックを出力するクロック発生回路29と、該クロック発生回路29から入力するクロックに基づきAND回路28に反復信号Paを出力する反復信号発生回路(例えば、リングカウンタ)30を備えている。このクロック発生回路29は、パチンコ機10に電源ACが投入されると、図4に示すクロック(信号レベルがハイレベル状態とローレベル状態を交互に繰り返す信号)を生成して反復信号発生回路30へ出力するようになっている。また、反復信号発生回路30には、複数の出力端子(例えば、第1〜第10となる10個の出力端子)が設けられている。この反復信号発生回路30は、各出力端子から、その信号レベルがハイレベル状態又はローレベル状態となる出力信号を出力するようになっている。そして、反復信号発生回路30は、クロックを入力する毎に、順次、出力端子からの出力信号の出力状態を、前記クロックの周期に相当する時間だけハイレベル状態とするようになっている。なお、クロックの周期に相当する時間T6は、リセット信号回路26から出力されるリセット信号Reの出力状態がハイレベル状態を継続する時間T1と遅延時間T2を加えた時間T1+T2と略等しく設定されている。
【0033】
前記反復信号発生回路30についてより詳しく説明する。
前記反復信号発生回路30は、まず、第1の出力端子からの出力信号の出力状態を時間T6の間、ハイレベル状態とする。その後、反復信号発生回路30は、クロックパルスの次の立ち上がり(ローレベル状態からハイレベル状態に遷移した)時、第1の出力端子とは異なる第2の出力端子からの出力信号の出力状態を時間T6の間、ハイレベル状態とする。以下、同様に、反復信号発生回路30は、第3→第4→第5→・・→第10の出力端子というように、クロックパルスの立ち上がり時毎に、順次異なる出力端子からの出力信号の出力状態を、時間T6の間、ハイレベル状態とするようになっている。また、反復信号発生回路30は、第10の出力端子からの出力信号の出力状態を、時間T6の間、ハイレベル状態とし、再び、第1の出力端子から前述同様に、第1〜第10の出力端子の順に出力信号の出力状態を時間T6の間、ハイレベル状態とする。
【0034】
そして、本実施形態では、電源投入時から時間T1+T2(=時間T6)の経過後迄の間、出力信号の出力状態がハイレベル状態となる反復信号発生回路30の第1の出力端子にAND回路28が接続されている。即ち、反復信号発生回路30の第1の出力端子からの出力信号を、該反復信号発生回路30からAND回路28へ出力される反復信号Paとしている。そして、該反復信号Paの出力状態は、クロックの10周期毎に、時間T6の間ハイレベル状態となる。そのため、本実施形態では、クロックの10周期が反復信号Paの1周期に相当し、AND回路28に対する反復信号Paの1周期の入力状態は、時間T6の間、ハイレベル状態になると共に、時間T6×9(周期)の間、ローレベル状態となる。即ち、AND回路28では、パルス波出力回路27(反復信号発生回路30)からの反復信号Paの入力状態において、ハイレベル状態とローレベル状態が所定の間隔をあけて交互に現れることになる。このように、反復信号Paは、所定の出力状態である反復信号Paの1周期の出力状態が繰り返し示される信号である。換言すれば、反復信号Paは、同じ出力状態(反復信号Paの1周期の出力状態)が周期的に示される信号である。
【0035】
そして、AND回路28は、入力される2組の信号の入力状態のうち少なくともいずれか一方の入力状態がローレベル状態である場合、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態をローレベル状態とする。一方、AND回路28は、入力される2組の信号の入力状態が共にハイレベル状態である場合、論理積演算の結果として開始信号Stの出力状態をハイレベル状態とする。
【0036】
次に、指示回路Iが設けられたパチンコ機10において、主基板22(メインCPU22a)及びサブ基板23(CPU23a)が、電源投入時に起動(制御を開始)する態様について図2〜図4及び図7に基づき説明する。なお、図4に示す電源投入時におけるリセット信号Reのパルス波形図は、リセット入力回路22dからのリセット信号Reの出力状態を示すものである。
【0037】
前記電源基板21のリセット信号回路26は、パチンコ機10に電源ACが投入されると、前記各基板22,23のリセット入力回路22d,23dに対して、リセット信号Reの出力状態をローレベル状態からハイレベル状態に遷移させ、時間T1の間、該ハイレベル状態を継続する。また、指示回路Iを構成するパルス波出力回路27のクロック発生回路29は、反復信号発生回路30に対して、周期が時間T6のクロックの出力を開始する。そして、サブ基板23のリセット入力回路23dは、CPU23aに対するリセット信号Reの出力状態を時間T1の間、ハイレベル状態とし、CPU23aは、起動動作に規制が掛けられた状態となる。
【0038】
一方、主基板22のリセット入力回路22dは、AND回路28に対するリセット信号Reの出力状態をローレベル状態からハイレベル状態に遷移させ、時間T1に遅延時間T2を加えた時間T1+T2の間、該ハイレベル状態を継続する。この状態において、AND回路28は、リセット入力回路22dからのリセット信号Reの入力状態が、ハイレベル状態となっている。また、反復信号発生回路30は、電源ACの投入後、時間T6が経過する迄の間、AND回路28に対する反復信号Paの出力状態をハイレベル状態とする。そのため、AND回路28は、入力されるリセット信号Reの入力状態がハイレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がハイレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態をハイレベル状態とする。従って、メインCPU22aは、AND回路28からの開始信号Stの入力状態がハイレベル状態となり、起動動作に規制が掛けられた状態となる。即ち、この状態において、メインCPU22aは起動する前の状態である規制状態となる。また、この状態は、AND回路28からの開始信号Stの出力状態が、時間T1+T2(=時間T6)の間、継続してハイレベル状態となるため、その間、維持される。
【0039】
そして、時間T1の経過後、リセット信号回路26は、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させ、この遷移に伴い、リセット入力回路23dは、CPU23aに対するリセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させる。その結果、サブ基板23のCPU23aは、リセット信号Reの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことを契機に起動し、所定の初期設定後、メインCPU22aからの制御信号を入力する迄の間、待機する。
【0040】
一方、主基板22のリセット入力回路22dは、時間T1からさらに遅延時間T2が経過すると、AND回路28に対するリセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させる。また、時間T6(時間T1+T2)が経過すると、反復信号発生回路30は、第1の出力端子を通じてAND回路28に対する反復信号Paの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させる。そのため、AND回路28は、入力されるリセット信号Reの入力状態がローレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がローレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がローレベル状態となる。従って、時間T6(時間T1+T2)が経過すると、メインCPU22aは、AND回路28からの開始信号Stの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことを契機に起動する。
【0041】
このように、指示回路Iは、リセット信号Re及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動(制御の開始)を指示することを判定している。即ち、指示回路I(AND回路28)は、リセット信号Re及び反復信号Paの入力状態が共にハイレベル状態から該入力状態が共にローレベル状態となった場合に、開始信号Stを用いてメインCPU22aの起動を指示している。
【0042】
また、メインCPU22aが起動するタイミングは、サブ基板23のCPU23aが起動するタイミングよりも所定の遅延時間T2だけ遅延されるようになっている。そのため、CPU23aが通常処理を実行可能な状態となった後に、メインCPU22aは、起動することができる。また、何らかの原因により、サブ基板23のCPU23aの起動時間が延長しても、メインCPU22aが制御信号を出力する前にCPU23aが通常処理を開始することができる。即ち、CPU23aが起動するまでに遅延時間T2分だけ余裕を持たせることができる。従って、パチンコ機10を正確に制御することができる。
【0043】
そして、起動したメインCPU22aは、メイン処理プログラムに基づき初期設定を開始する。なお、この初期設定は、一定の時間T3の間に行われる。この初期設定においてメインCPU22aは、RAM22cに記憶されている各種制御情報を消去し、RAM22cの記憶内容を初期化(RAM22cの全作業領域をクリア)する。そのため、RAM22cに記憶されている大当り乱数の値などは、「0」クリアされる。そして、メインCPU22aは、初期化されたRAM22cに対して遊技を開始させるための初期値を設定する。即ち、メインCPU22aは、大当り乱数の値として「0」をRAM22cに設定する。
【0044】
この初期設定後、メインCPU22aは、各種制御コマンドの演算処理などを行う通常処理に移行する。また、メインCPU22aは、通常処理に移行したタイミング(電源ACが投入されてから時間T1+T2+T3経過後)で、大当り乱数の値の更新を「0」から開始する。そのため、メインCPU22aが大当り乱数の値の更新を開始してから、該大当り乱数の値が大当り値である「7」に更新されるまでの時間T4は、2ms(更新周期)×7=14msとなる。また、同様に、メインCPU22aが大当り乱数の値の更新を開始してから、該大当り乱数の値が大当り値である「511」に更新されるまでの時間T5は、2ms(更新周期)×511=1022msとなる。従って、電源投入後、大当り乱数の値が大当り値である「7」に更新されるまでの時間は、T1+T2+T3+T4となり、この時間は常に一定とされている。また、同様に、電源投入後、大当り乱数の値が大当り値である「511」に更新されるまでの時間は、T1+T2+T3+T5となり、この時間は常に一定とされている。
【0045】
そして、パチンコ機10の起動後、リセット信号回路26は、リセット入力回路22dに対するリセット信号Reの出力状態をローレベル状態とするため、AND回路28は、リセット信号Reの入力状態がローレベル状態となる。そのため、AND回路28は、反復信号発生回路30からの反復信号Paの入力状態がローレベル状態又はハイレベル状態の何れの状態であっても、その論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態をローレベル状態とする。従って、遊技中のメインCPU22aは、AND回路28からの開始信号Stの入力状態が継続してローレベル状態となり、再起動しないようになっている(再び、初期設定から制御を開始しないようになっている)。このように、指示回路Iは、リセット信号Re及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動(制御の開始)を指示しないことを判定している。従って、指示回路Iは、リセット信号Re及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動を指示するか否かを判定するようになっている。
【0046】
次に、指示回路Iが設けられたパチンコ機10において、該パチンコ機10の動作中に、従来の技術で説明した不正行為が行われた場合の主基板22(メインCPU22a)の動作態様を図2〜図4に基づき説明する。なお、不正行為により出力される不正リセット信号Re1(リセット信号Reと同様の機能(役割)を果たす類似のリセット信号)も、条件信号(第1の条件信号)に対応する。また、図4に示す電源投入後の不正リセット信号Re1のパルス波形図は、リセット入力回路22dからの不正リセット信号Re1の出力状態を示すものである。
【0047】
例えば、図4に示すタイミングAで、不正行為が行われると、リセット入力回路22dを介してAND回路28に入力される信号の入力状態は、不正リセット信号Re1に基づき、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移する。なお、AND回路28は、不正リセット信号Re1がハイレベル状態で出力される時間に遅延時間T2を加えた時間の間、リセット入力回路22dを介して入力される信号の入力状態がハイレベル状態となる。
【0048】
また、AND回路28は、タイミングAの時点から時間TX1が経過する迄の間、反復信号発生回路30からの反復信号Paの入力状態がローレベル状態となっている。そのため、AND回路28は、入力される不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がローレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がローレベル状態となる。従って、メインCPU22aは、AND回路28からの開始信号Stの入力状態がローレベル状態となり、再起動しない。
【0049】
一方、AND回路28は、タイミングAの時点から時間TX1が経過すると、反復信号発生回路30からの反復信号Paの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移する。そして、該ハイレベル状態が時間T6の間継続した後、反復信号Paの入力状態が、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移する。そのため、AND回路28は、時間T6の間、入力される不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がハイレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がハイレベル状態となる。また、AND回路28は、時間T6の経過後、入力される不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がローレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がローレベル状態となる。
【0050】
従って、メインCPU22aは、タイミングAの時点から時間TX1が経過すると、AND回路28からの開始信号Stの入力状態が、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移し、時間T6の間、継続してハイレベル状態となり、該ハイレベル状態の間、起動が規制され、制御を停止した状態となる。また、メインCPU22aは、時間T6の経過後、AND回路28からの開始信号Stの入力状態が、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことを契機に起動する。そして、メインCPU22aは、前述同様に、初期設定→通常処理の順に処理を実行する。このとき、メインCPU22aは、前述した不正行為を行った遊技者が想定する時間よりも時間TX2だけ早く再起動する。従って、メインCPU22aの再起動により、大当り乱数の値が大当り値「7」(又は「511」)に更新されるまでの時間も、不正行為を行った遊技者が想定する時間よりも時間TX2だけ早まる。
【0051】
このように、指示回路I(AND回路28)における不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態が共にハイレベル状態である場合に、メインCPU22aが起動する前の状態である規制状態となる。そして、メインCPU22aは、この規制状態を経て起動することになる。前記指示回路Iは、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態が共にハイレベル状態から少なくともいずれか一方の信号の入力状態がローレベル状態となった場合に、メインCPU22aの起動(制御の開始)を指示するようになっている。そのため、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態が共にハイレベル状態から少なくともいずれか一方の信号の入力状態がローレベル状態となったタイミングにより、指示回路Iが起動を指示するタイミングが決定する。
【0052】
また、AND回路28は、タイミングAの時点から時間TX1+T6が経過後、時間TX2の間、反復信号発生回路30からの反復信号Paの入力状態がローレベル状態となる。そのため、AND回路28は、入力される不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がローレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がローレベル状態となる。従って、起動しているメインCPU22aは、AND回路28における不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態であっても、該AND回路28からの開始信号Stの入力状態がローレベル状態となり、再起動することはない。
【0053】
また、例えば、図4に示すタイミングBで、不正行為が行われると、リセット入力回路22dを介してAND回路28に入力される信号の入力状態は、不正リセット信号Re1に基づき、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移する。この場合については、前述したタイミングAで説明した時間TX1が時間TY1に、時間TX2が時間TY2に変更されるのみである。そのため、メインCPU22aは、不正行為を行った遊技者が想定する時間よりも時間TY2だけ早く再起動する。従って、メインCPU22aの再起動により、大当り乱数の値が大当り値「7」(又は「511」)に更新されるまでの時間も、不正行為を行った遊技者が想定する時間よりも時間TY2だけ早まる。
【0054】
このように、タイミングA及びBの場合、指示回路I(AND回路28)は、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動(制御の開始)を指示することを判定している。そして、指示回路Iが起動を指示することを判定した場合、開始信号Stを用いて該起動を指示する。また、指示回路Iは、開始信号Stの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるタイミングを決定(判定)している。そのため、メインCPU22aは、開始信号Stの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことを契機に起動するので、遊技者が不正基板を用いて不正行為を行った場合でも、遊技者の意図するようにメインCPU22aが起動するのを抑制することができる。
【0055】
次に、図4に示すタイミングCで、不正行為が行われると、リセット入力回路22dを介してAND回路28に入力される信号の入力状態は、不正リセット信号Re1に基づき、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移する。なお、AND回路28は、不正リセット信号Re1がハイレベル状態で出力される時間に遅延時間T2を加えた時間の間、リセット入力回路22dを介して入力される信号の入力状態がハイレベル状態となる。また、AND回路28は、不正リセット信号Re1がハイレベル状態で出力される時間に遅延時間T2を加えた時間の間、反復信号発生回路30からの反復信号Paの入力状態がローレベル状態となっている。そのため、AND回路28は、入力される不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がローレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がローレベル状態となる。従って、メインCPU22aは、AND回路28からの開始信号Stの入力状態がローレベル状態となり、再起動しない。前記指示回路I(AND回路28)は、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動(制御の開始)を指示しないことを判定している。
【0056】
このように、指示回路Iは、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動(制御の開始)を指示するか否かを判定するようになっている。そのため、不正基板からの不正リセット信号Re1の出力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移した場合でも、メインCPU22aが再起動しないことがある。一方、メインCPU22aが再起動する場合、指示回路Iは、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動を指示することを判定しているので、該起動するタイミングは一義的には決定しない。そのため、遊技者は、メインCPU22aにおいて、何時、大当り乱数の値を大当り値と一致する値に更新しているのか知ることが困難となる。
【0057】
また、本実施形態において、指示回路Iは、反復信号発生回路30を備えているので、該反復信号発生回路30から出力される反復信号Paの出力状態において、ハイレベル状態が、所定時間毎(クロックの10周期毎)に示されるようになっている。そのため、AND回路28における不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態となっていても、前記タイミングA及びBの場合のように、反復信号Paの入力状態がハイレベル状態となるタイミングが一定となるのを抑制している。従って、メインCPU22aが起動するタイミングを効果的にずらすことができる。また、AND回路28における不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態となっていても、前記タイミングCの場合のように、反復信号Paの入力状態がローレベル状態となり、メインCPU22aが再起動しない。
【0058】
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1) 指示回路Iは、リセット信号Re(不正リセット信号Re1)及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動(制御の開始)を指示するか否かを判定している。そのため、不正基板からの不正リセット信号Re1の出力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移した場合でも、メインCPU22aが再起動しないことがある。一方、メインCPU22aが再起動する場合、指示回路Iは、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動を指示することを判定しているので、該起動するタイミングは一義的には決定しない。そのため、遊技者は、メインCPU22aにおいて、何時、大当り乱数の値を大当り値と一致する値に更新しているのか知ることが困難となる。その結果、遊技者が意図的に大当りを狙うことは困難となり、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる。
【0059】
(2) 指示回路Iは、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態が共にハイレベル状態から少なくともいずれか一方の信号の入力状態がローレベル状態となった場合に、起動(制御の開始)を指示するようになっている。そのため、不正基板からの不正リセット信号Re1の出力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移した場合でも、指示回路Iにおける反復信号Paの入力状態がローレベル状態となっている場合には、該指示回路Iは、起動を指示しない。また、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態が共にハイレベル状態から少なくともいずれか一方の信号の入力状態がローレベル状態となったタイミングにより、指示回路Iが起動を指示するタイミングが決定する。従って、メインCPU22aの起動を指示するために、反復信号Paの入力状態という条件を付加しているので、遊技者の意図するようにメインCPU22aが起動することを抑制することができる。
【0060】
(3) 指示回路Iは、メインCPU22aが備えられた主基板22に設けられている。そのため、遊技者が、電源基板21(リセット信号回路26)と主基板22(メインCPU22a)との接続部に不正基板を取り付けたとしても、該不正基板から出力される不正リセット信号Re1は確実に指示回路Iに入力される。従って、指示回路Iの機能を十分に発揮させることができる。また、主基板22は、不正行為対策が十分に施されているので、遊技者は、指示回路IとメインCPU22aとの間に不正基板を取り付けることが困難となる。
【0061】
(4) AND回路28は、リセット信号Re(不正リセット信号Re1)と反復信号Paの入力状態に基づき論理積演算し、その演算結果を開始信号StとしてメインCPU22aに出力している。そのため、AND回路28は、所定の論理が成立した場合に、メインCPU22aの起動(制御の開始)を指示することになる。従って、不正行為を行う遊技者に悟られにくい不正行為対策とすることができる。
【0062】
(5) 指示回路Iは、開始信号Stの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるタイミングを決定している。そのため、メインCPU22aは、開始信号Stの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことを契機に起動(制御を開始)するので、遊技者が不正基板を用いて不正行為を行った場合でも、遊技者の意図するようにメインCPU22aが起動するのを抑制することができる。
【0063】
(6) 指示回路Iは、反復信号発生回路30を備えているので、該反復信号発生回路30から出力される反復信号Paの出力状態において、ハイレベル状態が、所定時間毎(クロックの10周期毎)に示されるようになっている。そのため、AND回路28における不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態となっていても、前記タイミングA及びBの場合のように、反復信号Paの入力状態がハイレベル状態となるタイミングが一定となるのを抑制している。従って、メインCPU22aが起動(制御を開始)するタイミングを効果的にずらすことができる。また、AND回路28における不正リセット信号Re1の入力状態がハイレベル状態となっていても、前記タイミングCの場合のように、反復信号Paの入力状態がローレベル状態となり、メインCPU22aが再起動しない。その結果、遊技者が意図的に大当りを狙うことは困難となる。
【0064】
(第2の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「遊技機」という。)に具体化した第2の実施形態を図5及び図6に基づき説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した実施形態と同一構成(又は同一制御内容)には同一符号を付すなどして、その重複した説明を省略又は簡略する。
【0065】
本実施形態の指示回路Iは、前記第1の実施形態の指示回路Iのパルス波出力回路27に代えて該パルス波出力回路27とは反復信号Paの出力状態が異なるパルス波出力回路31を備えている。このパルス波出力回路31は、図5に示すように、クロックを出力するクロック発生回路32を備えている。そして、クロック発生回路32には、該クロック発生回路32から入力するクロックに基づきAND回路28に反復信号Paを出力する反復信号発生回路33が接続されている。
【0066】
前記クロック発生回路32は、図6に示すように、その周期が時間T7となるクロックを生成して反復信号発生回路33へ出力するようになっている。また、図5に示すように、反復信号発生回路33は、M系列を利用した回路であって、Dフリップフロップ(以下、「D−FF」と示す)34〜36及び排他的論理和回路(以下、「Ex−OR回路」と示す。)37を備えている。そして、各D−FF34〜36のC入力端子には、クロック発生回路32が接続されており、該クロック発生回路32からのクロックが入力されるようになっている。なお、各D−FF34〜36は、入力するクロックの立ち上がりのタイミングで動作するポジティブエッジトリガ形である。
【0067】
また、図5に示すように、パチンコ機10に電源ACが投入されると、D−FF36のS入力端子には、セット信号が入力されるようになっている。そして、このセット信号は、電源ACの投入後、時間T8が経過する迄の間入力され、該セット信号の入力が停止すると同時に、クロック発生回路32はクロックの出力を開始するようになっている。また、D−FF34,35には、パチンコ機10に電源ACが投入されると、リセット信号が入力されるようになっている(図示しない)。なお、前記時間T8は、リセット信号回路26から出力されるリセット信号Reの出力状態がハイレベル状態を継続する時間T1と遅延時間T2を加えた時間T1+T2と略等しく設定されている。
【0068】
そして、出力信号OUT1を出力するD−FF34のQ出力端子は、D−FF35のD入力端子及びEx−OR回路37の入力端子に接続され、該Ex−OR回路37の出力端子は、D−FF34のD入力端子に接続されている。また、出力信号OUT2を出力するD−FF35のQ出力端子は、D−FF36のD入力端子に接続されている。さらに、出力信号OUT3を出力するD−FF36のQ出力端子は、Ex−OR回路37の入力端子に接続されており、Ex−OR回路37は、出力信号OUT1と出力信号OUT3を排他的論理和演算し、その演算結果が入力信号IN1としてD−FF34のD入力端子に入力されるようになっている。
【0069】
そして、D−FF36のQ出力端子は、さらに指示回路Iを構成するAND回路28の入力端子に接続されており、該AND回路28には、反復信号発生回路33から出力信号OUT3として反復信号Paが出力されるようになっている。この反復信号Paは、図6に示すように、その信号レベルとしてハイレベル状態及びローレベル状態を示す2値信号となっている。具体的には、D−FF34〜36を接続した回路では、反復信号Paの出力状態が、クロックの7周期毎に、ローレベル状態(時間T7×2周期)→ハイレベル状態(時間T7×3周期)→ローレベル状態(時間T7×1周期)→ハイレベル状態(時間T7×1周期)となっている。即ち、このクロックの7周期毎に示される反復信号Paの出力状態が、反復信号Paの1周期の出力状態となる。このように、本実施形態の反復信号Paも、所定の出力状態である反復信号Paの1周期の出力状態が繰り返し示される信号である。換言すれば、反復信号Paは、同じ出力状態(反復信号Paの1周期の出力状態)が周期的に示される信号である。そして、M系列を利用した反復信号発生回路33では、前述のような反復信号Paの出力状態が、反復信号発生回路33を構成するD−FFの個数nに対してクロックの(2n−1)周期毎に現れるようになっている。
【0070】
次に、このような指示回路Iが設けられたパチンコ機10において、主基板22(メインCPU22a)が電源投入時に起動(制御を開始)する態様を説明する。なお、図6に示す電源投入時におけるリセット信号Reのパルス波形図は、リセット入力回路22dからのリセット信号Reの出力状態を示すものである。
【0071】
前記電源基板21のリセット信号回路26は、パチンコ機10に電源ACが投入されると、主基板22のリセット入力回路22dに対して、リセット信号Reの出力状態をローレベル状態からハイレベル状態に遷移させ、時間T1の間、該ハイレベル状態を継続する。そして、リセット入力回路22dは、AND回路28に対するリセット信号Reの出力状態をローレベル状態からハイレベル状態に遷移させ、時間T1+T2の間、該ハイレベル状態を継続する。また、反復信号発生回路33は、D−FF36にセット信号が入力されている時間T8の間、AND回路28に対する反復信号Pa(出力信号OUT3)の出力状態をハイレベル状態とする。そのため、AND回路28は、入力されるリセット信号Reの入力状態がハイレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がハイレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態をハイレベル状態とする。従って、メインCPU22aは、AND回路28からの開始信号Stの入力状態がハイレベル状態となり、起動動作に規制が掛けられ、起動しない。また、この状態は、AND回路28からの開始信号Stの出力状態が、時間T1+T2(=時間T8)の間、継続してハイレベル状態となるため、その間、維持される。
【0072】
そして、時間T1の経過後、リセット信号回路26は、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させる。それに伴い、リセット入力回路22dは、時間T1からさらに遅延時間T2が経過すると、AND回路28に対するリセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させる。また、時間T8の経過後、クロック発生回路32は、反復信号発生回路33に対して、周期が時間T7であるクロックの出力を開始する。また、該クロックを入力した反復信号発生回路33は、AND回路28に対する反復信号Paの出力状態を、時間T7×2(周期)の間、ローレベル状態とする。そのため、AND回路28は、時間T1+T2の経過後、入力されるリセット信号Reの入力状態がローレベル状態であり、且つ反復信号Paの入力状態がローレベル状態であるので、論理積演算の結果としてメインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がローレベル状態となる。従って、時間T8(時間T1+T2)が経過すると、メインCPU22aは、AND回路28からの開始信号の入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことを契機に起動する。
【0073】
このように、本実施形態の指示回路Iは、第1の実施形態と同様に、メインCPU22aの起動(制御の開始)を指示する指示手段として機能する。
次に、本実施形態の指示回路Iが設けられたパチンコ機10において、該パチンコ機10の動作中に、従来の技術で説明した不正行為が行われた場合の主基板22(メインCPU22a)の動作態様を図5,6に基づき説明する。なお、図6に示す電源投入後の不正リセット信号Re1のパルス波形図は、リセット入力回路22dからの不正リセット信号Re1の出力状態を示すものである。
【0074】
例えば、図6に示すタイミングDで、不正行為が行われると、リセット入力回路22dを介してAND回路28に入力される信号の入力状態は、不正リセット信号Re1に基づき、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移する。この場合、タイミングDの時点から時間TX3の経過後、反復信号発生回路33からの反復信号Paの出力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移する。そして、反復信号発生回路33は、時間T7の間、反復信号Paの出力状態が継続してハイレベル状態となり、時間T7の経過後、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移する。そのため、AND回路28は、時間T7の間、メインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がハイレベル状態となり、メインCPU22aは、起動が規制され、制御を停止した状態となる。また、AND回路28は、時間T7の経過後、開始信号Stの出力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移し、メインCPU22aは、起動する。この場合、不正行為を行った遊技者が想定する時間よりも時間TX4だけ早く起動する。
【0075】
また、例えば、図6に示すタイミングEで、不正行為が行われると、リセット入力回路22dを介してAND回路28に入力される信号の入力状態は、不正リセット信号Re1に基づき、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移する。この場合、タイミングEの時点で、反復信号発生回路33からの反復信号Paの出力状態がハイレベル状態となっている。そして、反復信号発生回路33は、時間TY3の間、反復信号Paの出力状態が継続してハイレベル状態となり、時間TY3の経過後、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移する。そのため、AND回路28は、時間TY3の間、メインCPU22aに対する開始信号Stの出力状態がハイレベル状態となり、メインCPU22aは、起動が規制され、制御を停止した状態となる。また、AND回路28は、時間TY3の経過後、開始信号Stの出力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移し、メインCPU22aは起動する。この場合、不正行為を行った遊技者が想定する時間よりも時間TY4だけ早く起動する。
【0076】
このように、タイミングD及びEの場合、指示回路I(AND回路28)は、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動(制御の開始)を指示することを判定している。そして、指示回路Iが、起動を指示することを判定した場合、開始信号Stを用いて該起動を指示する。
【0077】
また、例えば、図6に示すタイミングFで、不正行為が行われると、リセット入力回路22dを介してAND回路28に入力される信号の入力状態は、不正リセット信号Re1に基づき、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移する。この場合、該ハイレベル状態が継続する間、反復信号発生回路33からの反復信号Paの出力状態がローレベル状態となっている。そのため、AND回路28は、開始信号Stの出力状態がローレベル状態となり、メインCPU22aは、再起動しない。前記指示回路I(AND回路28)は、不正リセット信号Re1及び反復信号Paの入力状態からメインCPU22aの起動(制御の開始)を指示しないことを判定している。
【0078】
従って、本実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果(1)〜(6)に加えてさらに以下の効果を得ることができる。
(7) パルス波出力回路31(反復信号発生回路33)から出力される反復信号Pa(出力信号OUT3)の出力状態は、ハイレベル状態とローレベル状態がランダムに示されるようになっている。即ち、反復信号発生回路33からの反復信号Paの出力状態は、ハイレベル状態とローレベル状態が交互に示され、該ハイレベル状態及びローレベル状態が示されるタイミングが複雑になっている。従って、AND回路28が、開始信号Stの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるタイミングを一定にすることが困難となる。従って、不正行為を行う遊技者に悟られにくい不正行為対策とすることができる。
【0079】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記各実施形態において、メインCPU22aが行う大当り乱数の1周期の更新処理は、常に、初期値を「0」として更新が開始されていても良い。また、メインCPU22aは、パチンコ機10の電源投入後、1周期目の更新処理の終了後、次の周期(2周期目)以降、大当り乱数の1周期の更新処理における初期値を初期値乱数を用いて不規則に変化させるようにしても良い。この初期値乱数は、大当り乱数と同一の数値範囲内(各実施形態では「0」〜「630」の全631通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU22aが所定の周期毎に数値を+1ずつ更新する。そして、メインCPU22aは、大当り乱数の1周期の更新処理を終了する毎に、初期値乱数の値を読み出し、該読み出した初期値乱数の値を初期値として、次の周期の更新処理を実行する。
【0080】
・ 前記各実施形態において、指示回路Iは、リセット信号Re(不正リセット信号Re1)及び反復信号Paの入力状態が共にローレベル状態を示し、該状態から少なくともいずれか一方の信号の入力状態がハイレベル状態となった場合に、メインCPU22aの起動を指示するようにしても良い。この場合、指示回路Iに備えられたAND回路28をOR回路(OR IC)やNOR回路(NOR IC)に変更する。例えば、OR回路を用いた場合、メインCPU22aは、OR回路から出力される開始信号Stの信号レベルが、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移した場合に起動するようにする。また、NOR回路を用いた場合、メインCPU22aは、NOR回路から出力される開始信号Stの信号レベルが、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移した場合に起動するようにする。このような構成としても、前記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0081】
・ 前記各実施形態においてメインCPU22aは、開始信号Stの信号レベルが、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移した場合に起動するようになっていたが、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移した場合に起動するようにしても良い。この場合、前記各実施形態のAND回路28に代えてNAND回路(NAND IC)を設ける。このような構成としても、前記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0082】
・ 前記各実施形態では、メインCPU22aとリセット信号回路26との間に、リセット入力回路22dが接続されていたが、該リセット入力回路22dを省略しても良い。
【0083】
・ 前記各実施形態において、反復信号発生回路30,33が出力する反復信号Paの出力状態は、適宜変更しても良い。即ち、反復信号Paは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号であれば良い。例えば、反復信号Paとしては、出力状態がハイレベル状態とローレベル状態を交互に繰り返すクロックを用いても良い。さらに、反復信号Paの出力状態は、ハイレベル状態とローレベル状態とが複雑に組み合わされて示されるようになっていればなお良い。
【0084】
・ 前記各実施形態では、指示回路Iが主基板22に設けられているが、リセット信号回路26とメインCPU22aとの間に指示回路Iを接続し、主基板22に設けられていなくても良い。
【0085】
・ 前記各実施形態では、主基板22とサブ基板23が、別基板構成となっていたが、各基板22,23が同一基板構成で、単一のCPUを用いて、遊技の制御を行う基板であっても、前記指示回路Iは同様に適用できる。この場合、CPUが制御手段として機能する。
【0086】
次に上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(イ) 前記指示手段は、前記制御手段が備えられた制御基板上に設けられている請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の機表側を示す正面図。
【図2】パチンコ機の各種基板の接続態様を示すブロック図。
【図3】第1の実施形態の指示回路の具体的な構成を示す回路図。
【図4】同じく、メインCPUが制御を開始するタイミングを示す説明図。
【図5】第2の実施形態のパルス波出力回路の具体的な構成を示す回路図。
【図6】同じく、メインCPUが制御を開始するタイミングを示す説明図。
【図7】電源投入後、主基板が制御を開始するタイミングを示す説明図。
【符号の説明】
I…指示手段としての指示回路、Re…条件信号(第1の条件信号)としてのリセット信号、Re1…条件信号(第1の条件信号)としての不正リセット信号、Pa…条件信号(第2の条件信号)としての反復信号、St…開始信号、10…遊技機としてのパチンコ遊技機、22a…制御手段としてのメインCPU。
Claims (6)
- 遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定するための大当り判定用乱数の値を予め定めた一定の周期毎に更新する乱数更新処理を含む各種処理を実行する制御手段、及び前記乱数更新処理により前記制御手段が更新した更新後の前記大当り判定用乱数の値を含み、遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報を記憶する記憶手段を有する制御基板と、
前記制御手段の動作を停止させるリセット信号を出力するリセット出力回路と、を備え、
前記制御手段は、前記リセット信号の出力状態が動作の停止を示す第1状態になることによって動作を停止し、前記リセット信号の出力状態が前記第1状態から動作の開始を示す第2状態へ遷移することによって動作を開始する構成とされ、前記動作の開始時に前記記憶手段の記憶内容を初期化した場合には前記大当り判定用乱数の値として予め定めた初期値を前記記憶手段に設定し、前記大当り判定用乱数の更新を前記初期値から開始させる遊技機において、
前記制御手段と前記リセット出力回路の間には、前記リセット出力回路が出力する前記リセット信号を入力し、前記制御手段に対して開始信号を用いて制御の開始を指示する指示手段が接続されており、
前記指示手段は、所定の出力状態が繰り返し示される反復信号を出力する信号出力回路と、前記リセット出力回路が出力する前記リセット信号及び前記信号出力回路が出力する前記反復信号を入力し、前記リセット信号及び前記反復信号の各入力状態から前記制御手段に対する前記開始信号の出力状態を演算する演算回路から構成され、
前記反復信号は、第1状態と第2状態を取り得る信号であって、前記演算回路は、前記リセット信号及び前記反復信号の各入力状態が第1状態である場合に前記開始信号の出力状態を第1状態とし、前記リセット信号及び前記反復信号のうち少なくとも何れか一方の信号の入力状態が第2状態である場合に前記開始信号の出力状態を第2状態とし、
遊技機への電源投入がなされると、前記指示手段は、前記リセット出力回路における前記リセット信号の出力状態と前記信号出力回路における前記反復信号の出力状態が所定時間の間、前記第1状態となることで、前記演算回路の出力状態を前記第1状態にして前記制御手段の動作を停止させ、前記所定時間の経過後に前記リセット信号の出力状態と前記反復信号の出力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移することで、前記演算回路の出力状態を前記第1状態から前記第2状態へ遷移させて前記制御手段の動作を開始させ、
前記制御手段の動作中において前記指示手段は、前記リセット信号の入力状態が前記第2状態から前記第1状態へ遷移した場合、前記演算回路における前記リセット信号と前記反復信号の各入力状態が前記第1状態になる迄の間、前記演算回路の出力状態を前記第2状態として前記制御手段の動作を継続させ、前記演算回路における前記リセット信号と前記反復信号の各入力状態が前記第1状態になることを契機として前記演算回路の出力状態を前記第2状態から前記第1状態へ遷移させて前記制御手段の動作を停止させ、その後に前記演算回路における前記リセット信号と前記反復信号の各入力状態のうち何れか一方の信号の入力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移したことを契機として前記演算回路の出力状態を前記第1状態から前記第2状態へ遷移させて前記制御手段の制御を開始させ、前記制御手段の動作中に前記リセット信号の入力状態が前記第2状態から前記第1状態へ遷移したことによって前記制御を開始した前記制御手段は前記記憶手段の記憶内容を初期化した状態で制御を開始することを特徴とする遊技機。 - 前記信号出力回路には、前記所定時間毎にクロックを発生するクロック発生回路と、前記クロック発生回路で発生したクロックに基づき前記反復信号を発生させる反復信号発生回路と、を含み、
遊技機への電源投入がなされると、前記クロック発生回路は前記クロックの発生を開始し、前記反復信号発生回路は前記クロックの複数周期を前記反復信号の1周期とし、当該反復信号の1周期において最初のクロックの発生に基づいて前記演算回路に対する前記反復信号の出力状態を前記所定時間の間、前記第1状態とすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記信号出力回路には、前記所定時間毎にクロックを発生するクロック発生回路と、前記クロック発生回路で発生したクロックに基づき前記反復信号を発生させる反復信号発生回路と、を含み、前記反復信号発生回路は前記クロックの複数周期を前記反復信号の1周期とし、当該反復信号の1周期において所定の周期目のクロックの発生に基づいて前記演算回路に対する前記反復信号の出力状態を前記第1状態とし、
遊技機への電源投入がなされると、前記反復信号発生回路は前記所定時間の間、セット信号が入力されることによって前記演算回路に対する前記反復信号の出力状態を前記所定時間の間、前記第1状態とし、前記所定時間の経過後の前記反復信号発生回路は前記所定時間の経過に伴って前記クロックの発生を開始する前記クロック発生回路からのクロックの発生に基づいて前記演算回路に対する前記反復信号の出力状態を前記第1状態とすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記指示手段は、前記制御基板に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
- 前記リセット出力回路は、遊技場の電源が供給されるとともにその電源を遊技機への供給電圧に変換処理し、変換後の電源電圧を前記制御基板に供給する電源基板に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
- 前記制御基板は遊技機全体を制御する主制御基板であって、前記主制御基板には当該主制御基板からの制御信号を入力し、当該制御信号に基づき所定の制御を実行する制御手段を備えた副制御基板が接続されており、
前記副制御基板の制御手段は前記リセット出力回路に接続されており、前記リセット信号の出力状態が前記第1状態になることによって動作を停止し、前記リセット信号の出力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移することによって動作を開始し、
前記リセット出力回路と前記指示手段との間には、前記主制御基板の制御手段による制御の開始を、前記副制御基板の制御手段による制御の開始よりも遅延させる遅延回路が接続されており、
前記リセット出力回路は、予め定めた出力時間の間、前記リセット信号の出力状態を前記第1状態とし、前記出力時間の経過によって前記リセット信号の出力状態を前記第1状態から前記第2状態へ遷移させ、
前記遅延回路は、前記リセット信号の入力状態が前記第1状態である場合、前記出力時間に予め定めた遅延時間を加算した前記所定時間の間、前記指示手段に対する前記リセット信号の出力状態を前記第1状態とすることにより、前記主制御基板の制御手段による制御の開始を前記副制御基板の制御手段による制御の開始よりも遅延させることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
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