JP4177082B2 - 配線ダクト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大量の配線を収容できるようにした配線ダクト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のものとしては、ほぼ水平の角管状の芯管の両側に、側面視ほぼL字状の受け部(壁)を、全体としての断面形状がほぼ円形をなすように形成し、各受け部に各種の配線を収容するようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−262744号公報(図6、及び図7)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような従来例においては、各受け部が芯管から側方に片持ち状に突出しているので、ここに重量の大きい配線等を収容すると、各受け部の先端部が下方に弾性撓曲し、開口部分が広がって見苦しくなったり、または各受け部の基部が折損したりするおそれがある。
【0005】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、重量の大きい配線を大量に収容することができるとともに、配線以外の部材をも強固に支持することができるようにした体裁のよい配線ダクト装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は次のようにして解決される。
(1)左右1対の支持脚の上部に、左右方向を向く前後1対のサイドビームの両端を固着し、前記前後のサイドビーム間に、側面視上向きコ字状をなす配線受けを架設し、この配線受けの下方に、両端を互いに対向する支持脚の対向面の下部に固着された左右方向を向く梁杆を設け、前記梁杆の長手方向の適所に、下部配線ダクトを設けるとともに、前記配線受けに設けた複数の嵌合孔のいずれかに嵌合したワークステーション構成要素における脚杆を、前記配線受けと梁杆とにより、上下2箇所で支持するようにする。
【0007】
(2)上記( )項において、下部配線ダクトの中央部に、下向きコ字状の嵌合部を設け、この嵌合部を梁杆に跨嵌し、前記嵌合部の両側下部に、両側方に延出する上向きL字状の受け部を連設する。
【0008】
(3)上記( ) または ( )項において、前後のサイドビームの下方に、サイドカバーを着脱自在に設け、両サイドカバーと配線受けとにより囲まれた空間を配線収容空間とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1〜図10は、本発明の配線ダクト装置の実施形態に、複数のワークステーション構成要素を装着したワークステーション装置を示す。
【0010】
図1に示すように、この例では、ワークステーション装置は、床上に直列に設けた同一構成の4組の横長の配線ダクト装置(A1)〜(A4)に、各々がワークステーション構成要素をなす4種類のテーブル(机を含む)(1)(2)(3)(4)、2種類の仕切りパネル(5)(6)、及び2種類の棚(7)(8)(この棚(7)(8)だけは、配線ダクト装置(A)から分離して示してある)を装着して構成されている。
【0011】
図2は、1単位の配線ダクト装置(A)を示し、任意の単位を横方向に直列に連結することにより、所望に応じた長さとすることができるようになっている。
【0012】
図2に示すように、1単位の配線ダクト装置(A)は、左右1対の支持脚(9)(9)と、それらの上部の対向面間に支持された左右方向に長い基杆(10)とを備えている。
【0013】
図2及び図3に示すように、基杆(10)は、左右1対の支持脚(9)(9)の上部の対向面に固着された側面視ほぼY字状をなす左右1対の支杆(11)(11)と、その上端前後部に両端が固着された左右方向を向く前後1対のサイドビーム(12)(12)と、側面視上向きコ字状をなし、前後の起立片(13a)(13a)が前後のサイドビーム(12)(12)の内側面に固着された左右方向を向くほぼ水平の配線受け(13)と、配線受け(13)の中央部の下方にそれと平行をなすようにして配設され、かつ左右の両端が、両支杆(11)(11)の下部中央に固着された梁杆(14)と、梁杆(14)の長手方向の適所の上面に設けられ、かつ上端で配線受け(13)を支持する1個または複数個の起立板(15)とを備えている。
【0014】
配線受け(13)の中央部と前後の両側部とには、脚杆支持部をなす多数の嵌合孔(16)が、長手方向に3列として、かつ中央のものより両側部のものの方の間隔を密として、並べて設けられている。
各嵌合孔(16)は、図5にその1個のみを拡大して示すように、円形の孔の左右の縁に、所要幅の方形の凹入部(16a)を設けた形状としてある。
【0015】
図6及び図7に示すように、梁杆(14)は、側面視幅広I形をなす角筒状のもので、その上面中央には、開口部(17a)より下部(17b)の前後幅を大とした倒立T字状の係合溝(17)が、前後の両側面には、底面を外方に向かって上向き傾斜する傾斜面(18a)とした係合凹溝(18)が、また下面の前後両側部には、倒立台形状の下向き突条(19)(19)が、それぞれ長手方向に連続するように設けられている。前後に対向する下向き突条(19)(19)の対向面は、外方に向かって下向き傾斜する傾斜面(19a)としてある。
【0016】
図1及び図2に示すように、各配線ダクト装置(A)は、前後のサイドビーム(12)(12)に上端部が係止され、各基杆(10)の前後面を覆うサイドカバー(20)(20)と、最も外側の支持脚(9)の外側面に着脱自在に装着され、配線ダクト装置(A)の左右の端面を覆うエンドカバー(21)とを備えている。なお、配線ダクト装置(A)における中間部の支持脚(9)の左右の両側面には、互いに隣接する基杆(10)の支杆(11)が固着され、エンドカバー(21)は設けられていない。
【0017】
配線ダクト装置(A)における配線受け(13)の上方の空間と、その下方における前後のサイドカバー(20)(20)により囲まれた空間とは、各種の電気機器への給電線、信号線、コネクタケーブル等の配線用の配線収容空間となっている。
【0018】
ワークステーション構成要素(1)〜(8)のそれぞれは、配線受け(13)におけるいずれかの嵌合孔(16)に嵌合しうる少なくとも1本の垂直の係合用脚杆(22)を備えている。
【0019】
詳言すると、図1における右端の配線ダクト装置(A4)の右端のテーブル(1)及び右から2番目の配線ダクト装置(A3)の左端のテーブル(1)においては、図4に示すように、左右側面に複数の係合孔(23)が上下方向に並べて設けられ、かつ上端に前後方向を向く水平杆(24)を有する左右2本の脚杆(22)(22)と、この脚杆(22)より前後方向に離間し、かつ上下方向の長さ調節手段(図示略)を有するとともに、上端に左右方向の張り出し部(25a)(25a)を有する1個の接床用脚杆(25)とにより、前後方向に長い天板(26)が支持されている。
【0020】
左右のテーブル(1)(1)の間において、配線ダクト装置(A3)(A4)の後側に位置するテーブル(2)においては、上記と同様の係合孔(23)及び水平杆(24)が設けられた2本の脚杆(22)(22)と、長さ調節手段(図示略)を有する2本の接床用脚杆(27)とにより、左右方向に長い天板(28)が支持されている。
【0021】
左右のテーブル(1)(1)の間において、配線ダクト装置(A3)(A4)の前側に位置するテーブル(3)においては、上記と同様の係合孔(23)及び水平杆(24)が設けられた3本の脚杆(22)のみにより、前後幅が狭く、かつ左右方向に長い天板(29)が片持ち支持されている。
【0022】
左端とその右に並ぶ配線ダクト装置(A1)(A2)にまたがって設けられているテーブル(4)においては、図1に示すように、上記と同様の係合孔(23)及び水平杆(24)が設けられた2本の脚杆(22)(22)(図1には図示されていない)と、長さ調節手段(図示略)を有する1本の接床用の脚杆(27)とにより、平面視三角形または半円弧状の前後の天板(30)(30)が支持されている。
【0023】
嵌合孔(16)に嵌合する脚杆(22)は、接床用の脚杆(25)(27)より短くしてある。
また、各係合孔(23)は、上下方向に長い長円形としてある(図6及び図7参照)
【0024】
図1に示すように、左右方向を向く垂直の仕切りパネル(5)の左右の側端部下面には、上述したのと同様の係合孔(23)を両側面に設けた垂直の脚杆(22)が設けられている。
【0025】
また、前後方向を向く垂直の仕切りパネル(6)の前後の側端部下面には、上述したのと同様の係合孔(23)を両側面に設けた脚杆(22)と、それより長寸とした接床用の脚杆(31)とが、前後に1対として設けられている。
【0026】
棚(7)の後部下端には、上部に拡径鍔部(32)を有する左右1対の垂直の脚杆(22)(22)が設けられている。
棚(8)の後部下端には、上部が前後方向を向く水平杆(33)の後端に固着された左右1対の垂直の脚杆(22)が、また脚杆(22)より前方において、棚(8)の下端部には、脚杆(22)より長寸の左右1対の接床用の脚杆(34)が、それぞれ設けられている。
【0027】
次に、図4〜図10を参照して、配線ダクト装置(A)への各ワークステーション構成要素(1)〜(8)の取付構造について説明する。
【0028】
図4〜図8に示すように、テーブル(1)(テーブル(2)〜(4)においても同じ)の脚杆(22)は、互いに向き合わせて合体させることにより、上端部に拡径フランジ(35)を備える上下方向を向くスリーブ(36)を形成するようにした1対のほぼ半円筒状のスリーブ分割片(36a)(36a)の内面に、脚杆(22)の複数の係合孔(23)に選択的に係合しうるようにした上下2個の突部(37)(37)を設け、この突部(37)(37)が所望の係合孔(23)(23)に嵌合するようにして、両スリーブ分割片(36a)(36a)により脚杆(22)を両側方より挟み、両スリーブ分割片(36a)(36a)を脚杆(22)の外周において合体させて形成したスリーブ(36)を、筒体(38)に外嵌し、かつ筒体(38)の下部に設けた縮径段部(38a)を、配線受け(13)に穿設した両側部の列の多数の嵌合孔(16)の所望のものに嵌合することにより、配線受け(13)上に起立状態で支持されている。
【0029】
スリーブ(36)の拡径フランジ(35)は、その外周部を下方に向かって折り返すことにより、下面の内側に上向きの環状溝(39)が形成され、この環状溝(39)に筒体(38)の上端に設けた上向きの環状突条(40)を嵌合することにより、両スリーブ分割片(36a)(36a)の相互の位置ずれやがたつきが防止されるようになっている。
【0030】
図7及び図8に示すように、筒体(38)における縮径段部(38a)の外周面の左右の両側部には、筒体(38)の円周方向の幅を嵌合孔(16)の凹入部(16a)の幅より小とした水平板状の突部(41)が形成されている。この突部(41)の上面両側部には、緩やかな外方下向きの傾斜面(41a)(41a)が形成されている。
【0031】
筒体(38)における縮径段部(38a)より上方の拡径鍔部(38b)の下面における突部(41)と対向する部分には、突部(41)の上面とほぼ補形をなす凹部(42)が形成されている。
筒体(38)における拡径鍔部(38b)の下面と突部(41)の上面との間隔は、配線受け(13)の板厚とほぼ同一か、またはそれより若干小としておくのが好ましい。
【0032】
したがって、両突部(41)(41)が凹入部(16a)(16a)を挿通するようにして、筒体(38)の縮径段部(38a)を、拡径鍔部(38b)の下端が配線受け(13)の上面に当接するまで嵌合孔(16)に嵌合し、次いで、筒体(38)を、各突部(41)が凹入部(16a)から外れるまで、好ましくは、ほぼ90°中心軸線回りに回転させることにより、筒体(38)における拡径鍔部(38b)の下面と突部(41)の上面との間隙内に配線受け(13)がきつ目に挟み込まれ、筒体(38)は配線受け(13)から外れ止めされる。このとき、各突部(41)が若干弾性撓曲しうるように、筒体(38)全体、または少なくとも各突部(41)を、弾性変形可能な合成樹脂材料により形成しておくのがよい。
【0033】
また、脚杆(22)は、そのいずれかの係合孔(23)にスリーブ分割片(36a)(36a)の上下2個の突部(37)(37)が嵌合し、そのスリーブ分割片(36a)(36a)によって形成されたスリーブ(36)の拡径フランジ(35)が、配線受け(13)に強固に支持され、かつ外れ止めされた筒体(38)の環状突条(40)に係合することにより、配線受け(13)上に強固に支持される。
【0034】
図4〜図7、特に図7に示すように、脚杆(22)の下部は、配線受け(13)より下方において、支持ブロック(43)に設けられた支持孔(44)に挿入されている。
【0035】
支持ブロック(43)には、梁杆(14)における係合凹溝(18)より下方の部分と下向き突条(19)とによって形成された、断面形があり形の突条(45)の上下の面に係合する上下1対の把持片(46)(47)が設けられている。
【0036】
上方の把持片(46)は、支持ブロック(43)と一体的に形成され、支持ブロック(43)の後面より後下方に向かって延出し、梁杆(14)における係合凹溝(18)に係合しうるとともに、突条(45)の上面である傾斜面(18a)と当接する下面(当接部)を、傾斜面(18a)と同方向を向く傾斜面(46a)としてある。
【0037】
下方の把持片(47)は、前後方向の中間部の上部が左右方向を向く軸(48)をもって、支持ブロック(43)に枢着され、後部に梁杆(14)における下向き突条(19)の下面、すなわち、突条(45)の下面に係合する上向きのフック部(49)を備え、かつ前部に、フック部(49)が突条(45)の下面に係合する図7に実線で示す把持位置に位置しているときは、支持ブロック(43)の支持孔(44)と整合して、支持孔(44)に嵌合された脚杆(22)の外周面に当接し、図7に想像線で示すように、フック部(49)が突条(45)の下面から下方に外れた離脱位置のときは、支持ブロック(43)の支持孔(44)内に突入し(このとき支持孔(44)内に脚杆(22)が嵌入されていないことが前提となる)、支持孔(44)内に脚杆(22)が上方より挿入されることにより、脚杆(22)の下端により押動されて、把持位置に位置させられるようにした当接部(50)を備えている。
【0038】
脚杆(22)の下端部は、支持孔(44)内に挿入したときの下方の把持片(47)の当接部(50)の押動を円滑にするため、図6に示すような半球状、または先端に向かって漸次小径となるテーパ状とするのが好ましい。
【0039】
テーブル(1)における左右1対の脚杆(22)(22)を、上述のようにして、配線受け(13)と梁杆(14)との上下2箇所で強固に支持し、かつ脚杆(25)の長さを、床から各脚杆(22)の上端までの高さに合わせて調節した後、両脚杆(22)(22)の上端に固着した水平杆(24)(24)と脚杆(25)の上端とに、天板(26)の前後の端部を載置して固定することにより、天板(26)の後部(または前部)は、配線ダクト装置(A)に強固に支持され、また天板(26)の前部(または後部)は、接床する脚杆(25)により簡易に支持され、配線ダクト装置(A)に掛かる天板(26)の荷重は半減させられる。
【0040】
他のテーブル(2)〜(4)も、同様にして(テーブル(3)は、接床用の脚杆(25)を用いることなく、3本の脚杆(22)のみで、天板(29)を片持ち支持するようにして)、配線ダクト装置(A)に集中して支持させることができる。
【0041】
仕切りパネル(6)は、テーブル(1)等の支持と同様に、スリーブ分割片(36a)(36a)と筒体(38)とを用いて、その脚杆(22)を配線受け(13)における側部の嵌合孔(16)に嵌合するとともに、脚杆(22)の下部を、梁杆(14)の最適位置に装着した支持ブロック(43)の支持孔(44)に嵌合することにより、脚杆(22)を配線ダクト装置(A)に強固に支持させ、かつ他方の脚杆(31)を接床させることにより、荷重を配線ダクト装置(A)と床とに分散させるようにして、配線ダクト装置(A)に強固に支持されている。
【0042】
脚杆(22)は、配線受け(13)及び支持ブロック(43)に対して、その中心軸線回りに回転可能であるので、仕切りパネル(6)は、脚杆(22)を中心として、平面視における向きを自由に変更することができる。
【0043】
また、図1に示すように、前後1対の仕切りパネル(6)(6)における各脚杆(22)の前方のものを、配線受け(13)における前列の嵌合孔(16)に、同じく後方のものを、後列の嵌合孔(16)に、それぞれ嵌合することにより、配線ダクト装置(A)における長手方向の同一個所に、前後1対の仕切りパネル(6)(6)を、配線ダクト装置(A)から前後両方向に向かって延出させて配設することができる。
【0044】
さらに、配線受け(13)における中央の列の嵌合孔(16)を利用して、仕切りパネル(5)を、後述するように、配線ダクト装置(A)の長手方向に向けて支持させることにより、多数の仕切りパネル(5)(6)を、配線ダクト装置(A)のほぼ同一部位に、平面視L字状、T字状、または十字状等に交差するようにして、強固に支持させることができる。
【0045】
仕切りパネル(5)における両側部の脚杆(22)は、図6及び図7に示すように、上述したのと同様のスリーブ分割片(36a)(36a)及び筒体(38)を用いて、配線受け(13)における中央の列の任意の嵌合孔(16)に嵌合し、かつ下端部を、梁杆(14)の上面に、着脱自在かつ長手方向に摺動自在に装着した支持ブロック(51)に設けた支持孔(52)に嵌合して、上下2箇所で配線ダクト装置(A)に強固に支持されている。
【0046】
図9及び図10に示すように、支持ブロック(51)は、内面を支持孔(52)とした筒体(53)の下端に円形の鍔部(54)が設けられ、鍔部(54)の下面中央に、円形の頸部(55)を介して、底面形をほぼ長円形とした係合板(56)が連設されたものとしてある。
筒体(53)の外周面と鍔部(54)の上面との間には、複数の補強用のリブ(57)が設けられている。
【0047】
頸部(55)の直径と、係合板(56)の短軸方向の幅とは、梁杆(14)の上面に形成された係合溝(17)の開口部(17a)の幅より小とし、係合板(56)の長軸方向の長さは、係合溝(17)の開口部(17a)の幅より大で、好ましくは係合溝(17)の下部(17b)の幅とほぼ等しくするのがよい。
【0048】
したがって、支持ブロック(51)は、脚杆(22)を嵌合しようとする中央の列の嵌合孔(16)のほぼ真下の位置において、係合板(56)の長手方向が梁杆(14)の長手方向を向くようにして、係合板(56)を係合溝(17)の開口部(17a)より下部(17b)まで嵌合し、次いで、筒体(53)の中心軸線回りにほぼ90°回転させて、係合板(56)の両端部を係合溝(17)の下部(17b)の両側部に係合させることにより、梁杆(14)に簡単に装着することができる。
また、支持ブロック(51)は、そのままの状態か、または上述と逆の方向に若干回転させて、梁杆(14)の長手方向に摺動させることにより、支持孔(52)が所望の嵌合孔(16)の真下に位置するように、容易に位置調整することができる。
【0049】
仕切りパネル(5)は、その両側部の脚杆(22)(22)を、上述のようにして、上下2箇所で配線ダクト装置(A)に支持させることにより、特に前後方向に傾倒しないように強固に支持される。
【0050】
棚(7)は、その脚杆(22)を、拡径鍔部(32)が配線受け(13)に当接するまで、前後及び中央のいずれかの列の任意の嵌合孔(16)に嵌合し、かつ必要に応じて、脚杆(22)の下端部を、支持ブロック(43)の支持孔(44)、または支持ブロック(51)の支持孔(52)に嵌合することにより、配線ダクト装置(A)に簡単に、かつ強固に支持させることができる。
【0051】
棚(8)は、水平杆(33)が配線ダクト装置(A)のサイドビーム(12)に当接するようにして、その脚杆(22)を、棚(7)におけるのと同様にして、配線ダクト装置(A)の任意の嵌合孔(16)に嵌合して支持させ、かつ脚杆(34)を接床させることにより、荷重の大部分を脚杆(34)とサイドビーム(12)とにより支承させ、しかも脚杆(22)により、配線ダクト装置(A)に対して移動不能として連結することができる。
【0052】
なお、左右1対の支持脚(9)(9)の上端に、追加支柱(図示略)を立設し、その追加支柱の上端同士を左右方向を向く連結杆(図示略)により連結し、その連結杆に、棚(7)(8)の上端部を連結して、それらの支持の安定を図るようにしてもよい。
【0053】
また、仕切りパネル(5)(6)や、テーブル(1)〜(4)のうち、高さ調節が必要ないものについては、各脚杆(22)に係合孔(23)を設ける代わりに、棚(7)における脚杆(22)に設けたのと同様の拡径鍔部(32)を設け、その下端を配線受け(13)の上面に当接させるようにしてもよい。
【0054】
図11に示すように、サイドカバー(20)の上端にほぼ倒立U字状の折り返し部(20a)を設け、その両端部を、左右1対の支杆(11)の対向面に設けた突軸(60)係止させて、サイドカバー(20)を配線ダクト装置(A)に装着してある。
【0055】
また、梁杆(14)の長手方向の適所に、下部配線ダクト(61)の中央部に形成された下向きコ字状の嵌合部(62)を跨嵌し、嵌合部(62)の両側下部より両側方に延出する上向きL字状の受け部(63)に、各種の配線やコンセント(64)等を収容しうるようにしてある。
【0056】
なお、ワークステーション構成要素は、上述のもののみに限定されるものではなく、形状や構造及び機能の異なる各種のものを組み込むことができる。
【0057】
さらに、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、幾多の変形した態様で実施することができる。
例えば、配線ダクト装置(A1)〜(A4)を連続して連結し、その両側方に、キャスタ付きのテーブル、ワゴン等の移動家具を近付けて配設し、それらに、配線ダクト装置(A1)〜(A4)に通した配線を供給するようにして実施することもできる。
【0058】
【発明の効果】
各請求項に記載の発明は、次のような効果を奏することができる。
請求項1:配線受けの前後部が、前後のサイドビームにより補強されるので、重量の大きい配線を大量に収容することができるとともに、配線以外の部材をも強固に支持することができる。
また、配線受けの下方にも、第2の配線ダクトを形成することができるので、それらを配線の種類等に基づいて使い分けることができるとともに、下部配線ダクトも、梁杆により、強固に支持できる。
【0059】
請求項:下部配線ダクトを、梁杆の任意の部位に、容易に着脱することができるとともに、装着時には、梁杆の両側に大量の配線等を支持することができる。
【0060】
請求項:前後のサイドカバーにより、配線ダクト装置の前後面を体裁よく隠蔽し、その内部に大きな配線収容空間を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を備えるワークステーション装置の外観斜視図である。
【図2】 同じく、配線ダクト装置の分解斜視図である。
【図3】 同じく、配線ダクト装置の基杆の分解斜視図である。
【図4】 同じく、配線ダクト装置に各種のテーブルを装着する状況を示す分解斜視図である。
【図5】 同じく、要部の拡大分解斜視図である。
【図6】 同じく、要部の縦断側面図である。
【図7】 同じく、要部の拡大縦断側面図である。
【図8】 同じく、筒体の正面図である。
【図9】 同じく、支持ブロックの正面図である。
【図10】 同じく、支持ブロックの底面図である。
【図11】 同じく、要部の縦断側面図である。
【符号の説明】
(A)(A1)〜(A4)配線ダクト装置
(1)(2)(3)(4)テーブル(ワークステーション構成要素)
(5)(6)仕切りパネル(ワークステーション構成要素)
(7)(8)棚(ワークステーション構成要素)
(9)支持脚
(10)基杆
(11)支杆
(12)サイドビーム
(13)配線受け(配線ダクト)
(13a)起立片
(14)梁杆
(15)起立板
(16)嵌合孔
(16a)凹入部
(17)係合溝
(17a)開口部
(17b)下部
(18)係合凹溝
(18a)傾斜面
(19)下向き突条
(19a)傾斜面
(20)サイドカバー
(20a)折り返し部
(21)エンドカバー
(22)係合用脚杆
(23)係合孔
(24)水平杆
(25)接床用脚杆
(25a)張り出し部
(26)天板
(27)接床用脚杆
(28)(29)(30)天板
(31)接床用脚杆
(32)拡径鍔部
(33)水平杆
(34)接床用脚杆
(35)拡径フランジ
(36)スリーブ
(36a)スリーブ分割片
(37)突部
(38)筒体
(38a)縮径段部
(38b)拡径鍔部
(39)環状溝
(40)環状突条
(41)突部
(42)凹部
(43)支持ブロック
(44)支持孔
(45)突条
(46)(47)把持片
(46a)傾斜面
(48)軸
(49)フック部
(50)当接部
(51)支持ブロック
(52)支持孔
(53)筒体
(54)鍔部
(55)頸部
(56)係合板
(57)リブ
(60)突軸
(61)下部配線ダクト
(62)嵌合部
(63)受け部
(64)コンセント

Claims (3)

  1. 左右1対の支持脚の上部に、左右方向を向く前後1対のサイドビームの両端を固着し、前記前後のサイドビーム間に、側面視上向きコ字状をなす配線受けを架設し、この配線受けの下方に、両端を互いに対向する支持脚の対向面の下部に固着された左右方向を向く梁杆を設け、前記梁杆の長手方向の適所に、下部配線ダクトを設けるとともに、前記配線受けに設けた複数の嵌合孔のいずれかに嵌合したワークステーション構成要素における脚杆を、前記配線受けと梁杆とにより、上下2箇所で支持するようにしたことを特徴とする配線ダクト装置。
  2. 下部配線ダクトの中央部に、下向きコ字状の嵌合部を設け、この嵌合部を梁杆に跨嵌し、前記嵌合部の両側下部に、両側方に延出する上向きL字状の受け部を連設した請求項1記載の配線ダクト装置。
  3. 前後のサイドビームの下方に、サイドカバーを着脱自在に設け、両サイドカバーと配線受けとにより囲まれた空間を配線収容空間とした請求項1または2記載の配線ダクト装置。
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