JP4177081B2 - 画像再生装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像再生装置および方法に関するものであり、特にデジタルカメラの連写モードを使用する画像再生装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラの機能の一つとして、連写撮影において一定の連写枚数を1つのファイルとして保存する連写モードを備えたカメラがある。前記連写モードにおいては、1つのファイル内に複数の撮影画像が存在するため、個々の撮影画像の画素数、解像度は最高画素に比べると下がるが、近年のCCD等の撮像素子の高画素化に伴い、目的によっては十分な画質を得ることが可能となってきている。また、そのような撮影画像はデータ量が大きくなるので、分割してデータ量を小さくして、メモリの負担を軽減しているものもある。このように連写モードと分割機能に関する改良技術が存在する。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の技術では、連写モードを使用して、連続撮影した画像データを同一画面に並べて1ファイルを作成する手段と、その連続データを同時にコマ送りする手段を特徴としている。
【0004】
特許文献2に記載の技術では、構成手段が分割した画像を再度圧縮して、圧縮した画像を表示することを特徴としている。
【0005】
特許文献3に記載の技術では、画像を小ブロックに分け、MPEGファイルに変換するようにしている。
【0006】
特許文献4に記載の技術では、連写モードにおいて撮影された複数の静止画を合成して1枚の静止画面上に配置して作成した静止画を再生する際に、複数の静止画の各々を切り出して動画用画像ファイルに変換し、連写の撮影順に順次所定の間隔で映出して擬似動画として見ることを可能にしている。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−032301号公報
【特許文献2】
特開2000−122636号公報
【特許文献3】
特開平7−264590号公報
【特許文献4】
特許第3253538号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記連写モードにて生成されるファイルは、複数の撮影画像が1つのファイルとして生成されるため、LCDおよびPC等の再生装置において再生した場合に、特許文献1記載の技術のように全ての画像が同時に表示され、個々の画像だけを表示しようとした場合には、デジタルカメラのズーム再生と表示位置の微調整等の組み合わせによって表示位置を合わせる必要があり、個々の画像をスムーズに再生することは困難である。また、特許文献2記載の技術のように分割画像を再圧縮すると表示する際にまた表示位置を合わせる煩雑さが伴う。そしてこのような分割画像を保存する際には不要な場合でも分割した画像が残ってしまうか、分割した画像を消去する必要がある。特許文献3記載の技術も同様である。特許文献4記載の技術は、撮影順に画像を表示していくことに主眼をおいているが、ファイルに記録される画像データを個別に管理する配慮に欠けているために、ユーザが所望の画像データを再生することに対する制限が大きい。本発明では上記の問題点を鑑みる。
【0009】
以下に本明細書において開示する発明では、適当に画像を分割するとき、表示位置の微調整を行うことなく連続画像の個々の画像をスムーズに再生する画像再生装置を提供することを目的とする。
【0010】
以下に本明細書において開示する発明では、分割設定値が表す具体的データを有する画像再生装置を提供することを目的とする。
【0011】
以下に本明細書において開示する発明では、分割設定値が表す具体的データを有する画像再生装置を提供することを目的とする。
【0012】
以下に本明細書において開示する発明では、分割設定値を設定する際の参照データを有する画像再生装置を提供することを目的とする。
【0013】
以下に本明細書において開示する発明では、各々の画像データを識別する情報を付加することで、任意のコマ数を1ファイルに作成した場合でも、ファイルに記述した情報から個々の画像を取得することで個別に再生でき、特別な処理を行うことなく連続枚数を指定することができ、個々の画像サイズ、つまり連続枚数を自動的に変更することができる画像再生装置を提供することを目的とする。
【0014】
以下に本明細書において開示する発明では、画像を小ブロックに分割する作業および再生終了後に分割した画像を消去する作業を省略できる画像再生装置を提供することを目的とする。
【0015】
以下に本明細書において開示する発明では、音声の関連付けが従来通りで済む画像再生装置を提供することを目的とする。
【0016】
以下に本明細書において開示する発明では、時系列での分割画像を取り込む際、再生の間隔時間を分割した時間に容易に合わせることができる画像再生装置を提供することを目的とする。
【0017】
以下に本明細書において開示する発明では、動きの変化をより正確に捉えることができる画像再生装置を提供することを目的とする。
【0018】
以下に本明細書において開示する発明では、分割した画像データも画像ファイルとして保存する画像再生装置を提供することを目的とする。
【0019】
以下に本明細書において開示する発明では、分割した画像データも動画ファイルとして保存する画像再生装置を提供することを目的とする。
【0020】
以下に本明細書において開示する発明では、適当に画像を分割するとき、表示位置の微調整を行うことなく連続画像の個々の画像をスムーズに再生する画像再生方法を提供することを目的とする。
【0021】
以下に本明細書において開示する発明では、分割設定値が表す具体的データを有する画像再生方法を提供することを目的とする。
【0022】
以下に本明細書において開示する発明では、分割設定値が表す具体的データを有する画像再生方法を提供することを目的とする。
【0023】
以下に本明細書において開示する発明では、分割設定値を設定する際の参照データを有する画像再生方法を提供することを目的とする。
【0024】
以下に本明細書において開示する発明では、各々の画像データを識別する情報を付加することで、任意のコマ数を1ファイルに作成した場合でも、ファイルに記述した情報から個々の画像を取得することで個別に再生でき、特別な処理を行うことなく連続枚数を指定することができ、個々の画像サイズ、つまり連続枚数を自動的に変更することができる画像再生方法を提供することを目的とする。
【0025】
以下に本明細書において開示する発明では、画像を小ブロックに分割する作業および再生終了後に分割した画像を消去する作業を省略できる画像再生方法を提供することを目的とする。
【0026】
以下に本明細書において開示する発明では、音声の関連付けが従来通りで済む画像再生方法を提供することを目的とする。
【0027】
以下に本明細書において開示する発明では、時系列での分割画像を取り込む際、再生の間隔時間を分割した時間に容易に合わせることができる画像再生方法を提供することを目的とする。
【0028】
以下に本明細書において開示する発明では、動きの変化をより正確に捉えることができる画像再生方法を提供することを目的とする。
【0029】
以下に本明細書において開示する発明では、分割した画像データも画像ファイルとして保存する画像再生方法を提供することを目的とする。
【0030】
以下に本明細書において開示する発明では、分割した画像データも動画ファイルとして保存する画像再生方法を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を解決するため、本発明に係る画像再生装置は、複数枚の元画像が連続的に取り込まれた画像データが、少なくとも前記元画像の枚数又は前記元画像の画像サイズを含む分割値とともに1つの画像ファイルとして圧縮形成されており、前記画像データを再生する画像再生装置であって、前記画像ファイルを伸張する伸張手段と、ユーザの操作に応じて、前記分割値に基づいて前記画像ファイルからユーザが所望する元画像を1コマずつ個別に表示する際に、前記画像ファイルが伸張されたことで得られる画像データから、表示する元画像の画像データに相当するデータを用いて前記元画像を表示する表示手段と、ユーザの操作に応じて、前記表示手段で表示された元画像の画像データに相当するデータを圧縮して、前記元画像を個別にファイルとして作成する作成手段と、を備えることを特徴とする。
【0036】
さらに、前記表示手段は、前記複数枚の元画像が連続的に取り込まれた画像データを必要な倍率で小ブロックを拡大して再生する拡大再生手段であることを特徴とすることが好ましい。
【0037】
さらに、前記拡大再生手段により再生される前記画像データに対し、音声データを同時に有している場合、前記画像データと前記音声データを1対1で関連付けて再生する手段を有することを特徴とすることが好ましい。
【0039】
さらに、前記拡大再生手段により再生される前記画像データ上に所定の間隔からなる格子のデータを重ね合わせて再生する手段を有することを特徴とすることが好ましい。
【0042】
本発明に係る画像再生方法は、複数枚の元画像が連続的に取り込まれた画像データが、少なくとも前記元画像の枚数又は前記元画像の画像サイズを含む分割値とともに1つの画像ファイルとして圧縮形成されており、前記画像データを再生する画像再生方法であって、
前記画像ファイルを伸張する伸張工程と、ユーザの操作に応じて、前記分割値に基づいて前記画像ファイルからユーザが所望する元画像を1コマずつ個別に表示する際に、前記画像ファイルが伸張されたことで得られる画像データから、表示する元画像の画像データに相当するデータを用いて前記元画像を表示する表示工程と、ユーザの操作に応じて、前記表示工程で表示された元画像の画像データに相当するデータを圧縮して、前記元画像を個別にファイルとして作成する作成工程と、を含むことを特徴とする。
【0047】
さらに、前記表示工程は、前記複数枚の元画像が連続的に取り込まれた画像データを必要な倍率で小ブロックを拡大して再生する拡大再生工程であることを特徴とすることが好ましい。
【0048】
さらに、前記拡大再生工程により再生される前記画像データに対し、音声データを同時に有している場合、前記画像データと前記音声データを1対1で関連付けて再生する工程を有することを特徴とすることが好ましい。
【0050】
さらに、前記拡大再生工程により再生される前記画像データ上に所定の間隔からなる格子のデータを重ね合わせて再生する工程を有することを特徴とすることが好ましい。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0054】
図1は1実施例として、本発明の画像再生装置を利用したデジタルカメラの構成ブロック図である。まずデジタルカメラの基本構成および動作を図1を参照して説明する。
【0055】
デジタルカメラは、レンズ系、絞り・フィルター部を含むメカ機構からなるレンズユニット、CCD、CDS回路、可変利得増幅器(AGCアンプ)、A/D変換機、IPP、JPEGコーダー、SDRAM、CPU、表示部、操作部、SG(制御信号生成)部、ストロボ装置、バッテリ、DC/DCコンバータ、ズームドライバ、ズームモータ、フォーカスドライバ、フォーカスモータ、PCカードインタフェースおよびPCカードインタフェースを介して着脱可能なPCカード、LCD、USBコントローラ、コネクタ等によって構成されている。
【0056】
レンズユニットは、レンズ系、絞り・フィルター部等を含むメカ機構からなり、メカ機構のメカニカルシャッタは2つのフィールドの同時露光を行う。
フォーカスドライバは、CPUから供給される制御信号に従って、パルスモータを駆動してフォーカスレンズ系を光軸方向に移動させる。
ズームドライバはCPUから供給される制御信号に従って、ズームレンズ系を光軸方向に移動させる。
また絞りドライバはCPUから供給される制御信号に従って、絞りの絞り値を設定する。
【0057】
CCD(電化結合素子)は、レンズユニットを介して入力した映像を電気信号(アナログ画像データ)に変換する。
【0058】
CDS(相関2重サンプリング)回路は、CCD撮像素子に対する低雑音化のための回路である。
またAGCアンプはCDS回路で相関2重サンプリングされた信号のレベルを補正する。
さらにA/D変換器は、AGCアンプを介して入力したCCDからのアナログ画像データをデジタル画像データに変換する。
すなわちCCDの出力信号は、CDS回路およびAGCアンプを介し、またA/D変換機により最適なサンプリング周波数にてデジタル信号に変換され、SDRAM等の揮発性メモリのRAWデータ領域に保存される。
【0059】
デジタル信号処理部であるIPPは、A/D変換機から入力され、SDRAMのRAWデータ領域に保存されているデジタル画像データに対して、ガンマ補正、色分離等の通常カメラ信号処理がなされ、Y(輝度)、U、V(色差)信号を作成し、SDRAMのYUVデータ領域に保存する。
【0060】
ここで図2を用いてSDRAMに配置されるプログラム領域、ワークRAM領域(作業領域)、撮影画像取り込みのためのRAWデータ領域、YUVデータ領域、圧縮画像データ領域の説明をしておく。
【0061】
プログラム領域は、ROMに格納されたプログラムを展開する領域であり、CPUはプログラム領域に展開されたプログラムに従う。本実施形態で利用されるプログラムとしては、元画像のデジタル画像データを操作部より入力される指定枚数分集めて、相応の連写画像のYUVデータを生成する分割数設定プログラムと、元画像のデジタル画像データを操作部より入力される指定サイズに基づいて複数枚集めてから相応の連写画像のYUVデータを生成する分割サイズ設定プログラムと、元画像の画像サイズに基づいて分割可能な数の制限を設け自動的に相応の連写画像のYUVデータを生成する制限設定プログラムがある。
【0062】
ワークRAM領域(作業領域)は、CPUが前記プログラムに従う際の作業領域となる領域であり、操作部からの指示等の外部動作指示に従う際の作業領域となる領域でもある。
【0063】
RAWデータ領域は、先述したように撮影画像を取り込んでデジタル画像データに変換されるときに、そのデジタル画像データを保存するための領域であり、IPPが参照してYUVデータを作成するための領域である。
【0064】
YUVデータ領域は、IPPにより生成されたYUVデータを保存する領域である。JPEGコーダーによりYUVデータ領域内のYUVデータを用いて画像の圧縮が行われ、また記録メディアから圧縮データ領域に呼び出された画像データが伸張され、そのYUVデータの圧縮出力が保存される領域である。また、YUVデータはLCD等に撮影画像を表示する際のデータでもあり、後述する連写画像データの個別再生のときに表示用データ格納エリアに転送され、拡大再生のときに拡大表示用データ格納エリアに転送される。
【0065】
圧縮画像データ領域は、JPEGコーダーによって圧縮された圧縮画像信号を保存する領域であり、記録メディアから所定のファイル形式のデータを読み出す領域である。
【0066】
さて、CPUはROMに格納されたプログラムをプログラム領域に展開し、そのプログラムに従い、ワークRAM領域を作業領域として使用し、操作部からの指示等による外部動作指示に従うことでデジタルカメラの全動作を制御する。
CPUの制御に対し、JPEGコーダーはYUVデータ領域に格納されているYUV信号を用いて、JPEG準拠の画像圧縮・伸張の一過程である直交変換ならびに、ハフマン符号化・復合化を行う。
【0067】
撮影画像を記録する時には、JPEGコーダーによって圧縮された圧縮画像信号がSDRAMの圧縮画像領域に保存される。またLCD等の表示装置に表示される画像はYUVデータ領域に展開されたYUVデータによって生成される。
つまり、デジタルカメラでの記録時には、記録処理によりRAWデータ領域にCCDの出力信号をA/D変換したデジタル画像データが生成され、YUVデータ領域に前記デジタル画像データに対してカメラ信号処理を施したYUVデータが生成され、前記YUVデータを用いてLCDに撮影画像が表示される。さらに、前記YUVデータがJPEGコーダーにより圧縮され、圧縮画像データ領域に前記YUVデータの圧縮出力が生成される。また、所定のファイル形式のファイルヘッダが付加されたファイルとして最終的にはカードインターフェースを介して記録メディアに書き込まれる。以上が記録時の一連の流れである。
【0068】
記録した画像を再生する時には、記録時の処理とちょうど逆であり、記録メディアに記録された所定のファイル形式のデータを、前記圧縮画像データ領域に読み出し、前記圧縮画像データ領域のデータをJPEG変換によりデコードすることで前記YUVデータ領域にYUVデータを生成する。前記YUVデータ領域に生成されたYUVデータを用いて、表示データの作成を行う。
【0069】
連写モードを利用して連写画像データを作成する場合には、操作部より連写モードを指定し、レンズユニットから複数枚の映像を連続的に取り込み、上述の基本動作により連写画像データに対するデジタル画像データ、YUVデータ、圧縮画像データが生成され1画像として扱われる。記録、再生に関しても上記と同様の取り扱いである。最近の300万画素などの高画素のCCD等の撮像素子を有するデジタルカメラにおいては、例えば9画像を1ファイルに作成した場合でも、個々の画像サイズはVGA以上の画像サイズとなり一般的なデジタルカメラの低画素モードで撮影した場合に比べても、画素数が多いので用途に応じては十分な画質を保有している。しかし、その際には連写画像データを形成する元画像の枚数つまり分割数を設定する必要が生じる。
【0070】
分割数の設定に関しては例えばカメラのユーザーインタフェースである操作部から設定する。一例として、図3に分割数として9を入力した場合に表示装置に表示されるマルチ連写画面を示す。
操作部による入力に対し、CPUはプログラム領域に展開された分割数設定のプログラムに従い、ワークRAM領域を作業領域として、連写画像の対象となる9つの画像のYUVデータが生成される。9つのYUVデータから新たに1つのYUVデータが生成され、表示装置にはその1つになったYUVデータによる画像が表示される。
【0071】
上記のように分割の数を設定するのは簡単ではあるが、連写画像の個々の画像は1枚を表示する時よりも解像度は低いので、ユーザが所望する画質およびサイズを提供するためには分割の数よりもサイズを指定する方が都合が良い。ユーザが画像サイズを指定したときには、CPUはプログラム領域に展開された分割サイズ設定のプログラムに従い、ワークRAM領域を作業領域として、前記同様に連写画像用の新たな1つのYUVデータが生成され、対応する画像が画面に表示される。
【0072】
また元画像の画像サイズにより、分割可能な数の制限を設ける、あるいは自動的に分割数およびサイズを決定することもCPUがプログラム領域に展開された制限設定のプログラムに従い、ワークRAM領域を作業領域として、前記同様に連写画像用の新たな1つのYUVデータが生成されると、対応する画像が画面に表示されるようになり、分割の方法に関してはかなり多様なニーズに応えることができる。
【0073】
前述のように1ファイル内に複数の連続画像を記録した場合には、PCあるいはデジタルカメラで再生する際にはあくまで1画像として処理されるため、画面上に9枚の画像全てが表示されてしまい、1枚だけを表示するのは、PCでの編集や、カメラでの再生位置、大きさの調整などが必要となり困難である。
本実施形態は連続撮影された連写画像を1つのファイルとして作成したファイルから個々の画像のみを表示させることを可能にする。以下、個々の画像のみを表示させる個別再生の詳細な説明を行う。
【0074】
例えば縦2048画素 横1536画素の画像サイズを持つファイルとして、図3に示すような3×3コマの画像を作成した場合には1画像はVGAサイズとすることが可能である。
既に説明した記録画像の再生手段に従い、9コマ記録された連写画像ファイルを画像圧縮データ領域に記録メディアから読み出し、前記圧縮データにJPEG伸張処理を施すことで、9コマ分の画像データを持つYUVデータが生成される。前記YUVデータから、表示させるコマの画像YUVデータに相当するデータを図2のYUVデータ領域の表示用データ格納エリアに転送することで、9コマ存在するファイルから1コマのみを表示させることが可能である。
本実施形態では、JPEG伸張処理後のYUVデータを表示用データ格納エリアに転送しているが、特に転送することなくYUVデータ領域に保存しておいても問題ない。
【0075】
連写画像を1ファイルとして記録する際に、ファイル内に個々の画像サイズ情報を記録時(例えば、連写画像のYUVデータの圧縮出力を圧縮画像データ領域に生成するとき)に記述しておくことで、任意のコマ数を1ファイルに作成した場合でも、ファイルに記述した情報から個々の画像を取得することが可能となる。つまりファイル内に、1ファイル内に記録したトータルコマ数、あるいは個々のコマの画像サイズ等を記述することで可能になる。
【0076】
また、前記1ファイルに複数画像が記録してあり、各画像を各々コマとして再生するには、再生中の画像の画像番号等を表示することで実現可能になる。このときには対象となるコマのYUVデータに画像番号を表示するデータを添えておけばよい。それから例えば、図3において、画像番号1の画像を表示している場合には、その旨をOSDなどによって表示を行う。
【0077】
本実施形態では、連続撮影された連写画像を1つのファイルとして作成したファイルから個々の画像ファイルを作成することを特徴としている。先述したとおり個々の画像から作成された連写画像は十分な画像を保有しているので、逆に連写記録されたファイルから、1画像を取り出しファイルとして作成した場合にも、用途によっては十分な画質を保有することができる。
【0078】
既に説明した記録画像の再生手段に従い、9コマ記録された画像ファイルを画像圧縮データ領域に記録メディアから読み出し、前記画像圧縮データにJPEG伸張処理を施すことで、9コマ分の画像データを持つYUVデータが生成される。前記YUVデータから、表示させるコマの画像YUVデータに相当するデータを図2に示す表示用データ格納エリアに転送することで、9コマ存在するファイルから1コマのみを表示させることが可能である。
さらに、前記表示用データ格納エリアにあるYUVデータをJPEGコーダーにより再圧縮し、所定のファイルヘッダを付加して所定のファイル形式として記録メディアに保存することで、複数の連続画像を含むファイルから個々の画像ファイルを作成することが可能である。そして、そのような個別にファイルとして記録する画像はユーザが操作部から指示して任意に選択することが可能である。
【0079】
次に、圧縮された連写画像データを拡大再生する実施形態をパソコン上で処理することを想定して説明する。なお、拡大再生を行う際の種々のデータを取り扱う装置構成はデジタルカメラの場合のそれと同様である。
【0080】
従来は図7のように連写画像を実際に分割し、保存し、ファイル名を付けたものをスライドショー再生していた。これだと不要な場合でも分割した画像が残ってしまうか、分割した画像を消去する作業が発生していた。本実施形態では、図4に示すように画像を分割せず、バックで画像を必要倍率に拡大し1枚づつ表示しスライドショー再生する。具体的には対象とする連写画像データを記録メディアから圧縮画像データ領域に読み出し、JPEG伸張処理を施すことでYUVデータを生成させる。前記YUVデータを図2に示す拡大表示用データ格納エリアに転送することで個々の画像を順番に拡大して表示していく。こうすることで分割画像を消去する作業を省略できる。
【0081】
連写画像の分割によるスライドショーの再生にあたっては、画像データの再生と共に録音した音声データを再生することがある。このとき音声情報もファイルとして記録されており、連写画像データと1対1の関連付けが施されているが、図7に示すように連写画像データを分割して再生を行うと、分割のために音声の1対1の関連付けがくずれてしまい、スムーズな音声再生を行うためには分割に応じて新たに関連付けを行うソフトを作成せねばならない。
【0082】
図3のマルチ連写画面において、音声データを所有しており、音声の関連付けがなされている連写画像データは画面右下のスピーカーマークが色付きで表示されており、このスピーカーマークをダブルクリックすると、音声再生するようになっている。
【0083】
本実施形態では画像を拡大している、つまりスライドショー再生時に対象の連写画像データのYUVデータを図2に示す拡大表示用データ格納エリアに転送することで元画像を分割することなく、音声の1対1の関連付けをくずすことはない。従って従来通り1つの音声ファイルを利用すればよい。
【0084】
音声再生に関しては、先述した分割数設定のプログラム、分割サイズ設定のプログラム、制限設定のプログラムの何れかを活用し、連写画像の分割数に基づいた再生時間間隔で行うと、画像のスライドショーの再生間隔に合う。
【0085】
もし音声が連写撮影時に録音されたものでなく、別の時期に録音だけを行い、その音声ファイルを作成し、対象となる連写画像データの再生時に前記の録音を再生したいときには、所定の関連付けを行えば十分である。本実施形態の拡大再生手段は元画像を分割することが無いので関連付けをくずすことはない。そしてこのような音声の音声データは連写撮影の場面に対応したものでなくても良いし、連写撮影の時間と録音の時間とが同じでない音声ファイルでも良い。
【0086】
通常スライドショー再生には、設定した時間で次々と画像を表示するものと、マウス等をクリックした場合のみ次画像を表示するものがある。設定時間は図5の表示間隔にある通り、予め決められたものを利用する。しかし実際に再生させるときには、分割に基づくスライドショーの速さに合わせた時間で切り替わることが望ましいし、その切り替えは自動的に行われる方が利便性が高い。
【0087】
本実施形態では連写画像を分割することなく拡大再生しているだけ、つまりスライドショー再生時に対象の連写画像データのYUVデータを図2に示す拡大表示用データ格納エリアに転送するだけで、撮影間隔から算出した表示間隔を設定することが可能となる。算出するときには先述した分割数設定のプログラム、分割サイズ設定のプログラム、制限設定のプログラムの何れかを活用すれば十分である。これで連写画像の分割数に基づいた再生時間間隔で行われることになる。
【0088】
本実施形態ではスライドショーの再生において動きの変化を捉えるために、図6(a)のようなスライドショー再生よりも、図6(b)のように升目を設けるモードを設けることにより、必要に応じより細かい解析が可能となる。具体的には、対象とする連写画像データを記録メディアから圧縮画像データ領域に読み出し、JPEG伸張処理を施すことでYUVデータを生成させる。このとき升目のYUVデータも生成する(例えば、ROMに格子データを生成するプログラムを格納しておき、CPUが図2のプログラム領域に展開された前記のプログラムに従い、ワークRAM領域を作業領域として、格子のYUVデータを生成する)。この2つのYUVデータを図2に示す拡大表示用データ格納エリアに転送することで個々の画像を順番に表示していく。表示装置には升目付きの画像が表示されるようになり、動きの変化を解析的に捉えられるようになる。
【0089】
従来のスライドショー動作では、設定時間で切り替わるスライドショーおよびマウスクリックにより切り替わるスライドショー(戻しも可)が可能であるが、本実施形態では上述したように元画像を分割せずに拡大して表示するだけなので、従来に加え通常再生によるスライドショーの他、設定時間で戻って切り替わる逆再生スライドショー、ランダムなコマのスライドショー、必要なコマだけのスライドショー等必要に応じてのスライドショーも容易に可能となる。そのためにはROMに上記のスライドショーの順番で再生を行うプログラムを格納しておき、CPUが図2のプログラム領域に展開された前記のプログラムに従い、ワークRAM領域を作業領域として、拡大再生用のYUVデータが生成される。その後図2に示す拡大表示用データ格納エリアに転送すると、連写画像のYUVデータを拡大再生するときに表示される画像は上記のスライドショー方式に沿った順番で行われる。
【0090】
本実施形態では、拡大再生を行うにあたりJPEG伸張処理後のYUVデータを拡大表示用データ格納エリアに転送しているが、特に転送することなくYUVデータ領域に保存しておいても問題ない。
【0091】
本実施形態では前述の分割数の設定値により分割した画像を個々に表示するにあたり、分割した画像を元に、再度ファイルとして出力することが可能である。つまり、指定分割した再生画像、画像サイズ情報を参照して連写画像から作成された個々の画像および拡大再生した画像のYUVデータを指定分割数に従い再生するが、この分割後のYUVデータをJPEGコーダーに入力し、出力ファイルをファイルフォーマットし、従ったヘッダファイルを付加することで、分割した画像ファイルを作成できる。
【0092】
図3を用いて説明すると、例えば「1」の個所のみのYUVデータをJPEGコーダーで圧縮することで、「1」の領域のみの画像ファイルが得られる。
【0093】
同様に動画ファイルのファイルフォーマット形式で出力すると、1、2、・・、9の画像を動画ファイルとして出力可能である。
【0094】
なお、本実施形態で取り扱った画像データは連続撮影され、時間的に等間隔に作成された連写画像データであるが、時間的に等間隔でなく、撮影したものでない、連続的に取り込まれた画像データに対しても本発明の技術を適用することができる。
【0095】
【発明の効果】
本発明は、1つのファイルに作成された連続画像の個々の画像を、容易に1画像として表示し、1ファイルに存在する複数画像データを個々にコマ送りすること、分割画像の表示に再圧縮は必要ないこと、不要な分割画像に対処する必要もなくなる。また、ユーザが所望する画像データだけを再生することができる。
【0096】
また、適当に画像を分割するとき、表示位置の微調整を行うことなく連続画像の個々の画像をスムーズに再生できる。
【0097】
また、分割設定値が表す具体的データを有することができる。
【0098】
また、分割設定値が表す具体的データを有することができる。
【0099】
また、分割設定値を設定する際の参照データを有することができる。
【0100】
また、各々の画像データを識別する情報を付加することで、任意のコマ数を1ファイルに作成した場合でも、ファイルに記述した情報から個々の画像を取得することで個別に再生でき、特別な処理を行うことなく連続枚数を指定することができ、個々の画像サイズ、つまり連続枚数を自動的に変更することができる。
【0101】
また、画像を小ブロックに分割する作業および再生終了後に分割した画像を消去する作業を省略できる。
【0102】
また、音声の関連付けが従来通りで済む。
【0103】
また、時系列での分割画像を取り込む際、再生の間隔時間を分割した時間に容易に合わせることができる。
【0104】
また、動きの変化をより正確に捉えることができる。
【0105】
また、分割した画像データも画像ファイルとして保存する。
【0106】
また、分割した画像データも動画ファイルとして保存する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタルカメラの構成ブロック図である。
【図2】SDRAMのメモリマップである。
【図3】連写画像を一つのファイルとして作成した際のマルチ連写画面の一例である。
【図4】画像をバックで拡大しスライドショー再生したときの様子を示す図である。
【図5】表示間隔時間の設定のダイアログである。
【図6】スライドショー再生にて升目のないの画像(a)と、升目のある画像(b)である。
【図7】従来のスライドショー再生の様子を示す図である。
Claims (8)
- 複数枚の元画像が連続的に取り込まれた画像データが、少なくとも前記元画像の枚数又は前記元画像の画像サイズを含む分割値とともに1つの画像ファイルとして圧縮形成されており、前記画像データを再生する画像再生装置であって、
前記画像ファイルを伸張する伸張手段と、
ユーザの操作に応じて、前記分割値に基づいて前記画像ファイルからユーザが所望する元画像を1コマずつ個別に表示する際に、前記画像ファイルが伸張されたことで得られる画像データから、表示する元画像の画像データに相当するデータを用いて前記元画像を表示する表示手段と、
ユーザの操作に応じて、前記表示手段で表示された元画像の画像データに相当するデータを圧縮して、前記元画像を個別にファイルとして作成する作成手段と、
を備えることを特徴とする画像再生装置。 - 前記表示手段は、前記複数枚の元画像が連続的に取り込まれた画像データを必要な倍率で小ブロックを拡大して再生する拡大再生手段であることを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
- 前記拡大再生手段により再生される前記画像データに対し、音声データを同時に有している場合、前記画像データと前記音声データを1対1で関連付けて再生する手段を有することを特徴とする請求項2に記載の画像再生装置。
- 前記拡大再生手段により再生される前記画像データ上に所定の間隔からなる格子のデータを重ね合わせて再生する手段を有することを特徴とする請求項2に記載の画像再生装置。
- 複数枚の元画像が連続的に取り込まれた画像データが、少なくとも前記元画像の枚数又は前記元画像の画像サイズを含む分割値とともに1つの画像ファイルとして圧縮形成されており、前記画像データを再生する画像再生方法であって、
前記画像ファイルを伸張する伸張工程と、
ユーザの操作に応じて、前記分割値に基づいて前記画像ファイルからユーザが所望する元画像を1コマずつ個別に表示する際に、前記画像ファイルが伸張されたことで得られる画像データから、表示する元画像の画像データに相当するデータを用いて前記元画像を表示する表示工程と、
ユーザの操作に応じて、前記表示工程で表示された元画像の画像データに相当するデータを圧縮して、前記元画像を個別にファイルとして作成する作成工程と、
を含むことを特徴とする画像再生方法。 - 前記表示工程は、前記複数枚の元画像が連続的に取り込まれた画像データを必要な倍率で小ブロックを拡大して再生する拡大再生工程であることを特徴とする請求項5に記載の画像再生方法。
- 前記拡大再生工程により再生される前記画像データに対し、音声データを同時に有している場合、前記画像データと前記音声データを1対1で関連付けて再生する工程を有することを特徴とする請求項6に記載の画像再生方法。
- 前記拡大再生工程により再生される前記画像データ上に所定の間隔からなる格子のデータを重ね合わせて再生する工程を有することを特徴とする請求項6に記載の画像再生方法。
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