JP4175565B2 - 画像伝送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像伝送装置に関し、特に、通信路の帯域幅や表示機器の処理能力が様々に異なる環境下においても、受像環境の違いに関係なく全ての画像受信者が同じ画像を高品質で視聴できる画像伝送装置に関する。
近年、コンピュータの性能向上とネットワークの広帯域化により、デジタル画像の配信が容易になった。一方、ネットワークの多様化により、画像受信者が有する通信路の帯域幅や表示機器の処理能力が様々に異なっている。放送の観点からは、異なる受像環境が混在する場合であっても全ての画像受信者が受像環境の違いに関係なく同じ画像を視聴できることが重要である。
この課題を解決するための手法として、階層符号化技術が存在する。階層符号化技術では、基本階層と拡張階層の2階層に分割された符号化ストリームを作成する。基本階層は、画像を再生するための最低限の情報を含み、拡張階層は、基本階層に付加されて再生画像の品質を高める情報を含む。階層符号化技術によって、画像受信者が有する通信路の帯域幅や表示機器の処理能力に応じて、伝送する階層をスケーラブルに選択し、2段階の品質で画像を再生することができる。
従来の代表的な階層符号化技術の1つとして、下記非特許文献1で提案されているFGS(Fine Granularity Scalability)符号化技術を挙げることができる。FGS符号化技術は、特にスケーラビリティ(復号自由度)の高い階層符号化技術である。このスケーラビリティの高さはビットプレーン符号化処理によって実現されている。すなわち、FGS符号化技術の拡張階層では、画像品質を高めるための情報がビットプレーン符号化処理により細かく符号化され、比較的小さな単位の符号語が作成される。ビットプレーン符号化処理により作成された符号語は、再生画像の品質に寄与する度合いが高いものから順番に拡張階層符号化ストリームに格納される。
そのため、拡張階層符号化ストリームの符号量を変化させて画像受信者が有する通信路の帯域幅に合わせて、符号量を柔軟に制御することができ、同時に品質が高い画像を再生することができる。また、通信路の輻輳により拡張階層符号化ストリームが伝送途中で欠落した場合でも、受信できた符号化ストリームの符号量に応じた品質の画像を再生することができるという特徴を持つ。
Weiping Li,"Overviw of Fine Granularity Scalability in MPEG-4 Video Standard",IEEE Transaction on circuit and systems for video technology, Vol.11, No.3, Mar.2001
しかしながら、従来の階層的符号化技術は、階層化による分割損(階層化による動き補償精度の低下)の影響により符号化による情報圧縮の効率が低く、階層化を行わない符号化方式と比較して再生画像の品質が大きく下回るという課題があった。すなわち、画像符号化技術は画像内の冗長な信号を効率よく取り除くことによって、限られた量の情報で再生画像の品質を高めることを基本的な原理とするが、階層化により効率よく冗長な信号を取り除く処理が行えなくなり、符号化効率が低下し、再生画像の品質が低下するという課題があった。
例えば、画像符号化技術では前後フレーム間の画像の動き補償予測処理を行うことにより冗長な信号を効率よく削減できるが、上記FGS符号化では基本階層に対してのみ動き補償予測処理を適用し、拡張階層に対しては単純な前後フレーム間予測処理しか適用していないため、冗長な信号を効率よく取り除くことができていない。このような符号化効率の低下は、画像受信者の再生画像全体の品質を低下させ、さらには受像者が画像から受ける主観的な品質および意味的内容の理解を低下させる。
本発明の目的は、上記課題を解決し、画像受信者が有する通信路の帯域幅や表示機器の処理能力が様々に異なる環境下においても、全ての画像受信者が受像環境の違いに関係なく同じ画像を高品質で視聴できる画像伝送装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、画像を階層符号化処理して伝送する画像伝送装置において、原画像を複数nのオブジェクト画像o(n)(ここで、n=1,2,・・・,n)に分割し、各オブジェクト画像o(n)を基本階層と拡張階層の2階層に分け、基本階層では量子化処理を含む符号化処理を行って基本階層符号化ストリームを生成し、拡張階層では原画像と基本階層の復号画像の差分である残差画像をビットプレーン符号化処理を行って拡張階層符号化ストリームを生成し、生成した基本階層符号化ストリームと拡張階層符号化ストリームを蓄積するとともに、各オブジェクト画像o(n)について拡張階層符号化ストリームの符号語が順次復号された場合の符号量Rと符号化歪Dみとの関係を示すレート歪み特性を生成して保持する符号化蓄積手段と、前記レート歪み特性と通信路の帯域幅とに基づいて、各オブジェクト画像o(n)についてのdD(n)/dR(n)が同一であり、かつ各オブジェクト画像o(n)の拡張階層符号化ストリームに割り当てられる符号量の総計が、フレーム画面の拡張階層全体に割り当てることができる設定符号量を超えないという制約条件の下で、各オブジェクト画像o(n)に対する符号量を配分し、該配分に従って各オブジェクト画像o(n)の拡張階層符号化ストリームをカットして送出する伝送手段とを備えた点に第1の特徴がある。
また、本発明は、前記伝送手段が、各オブジェクト画像に対する符号量を配分する際、各オブジェクト画像に対し重み付けする点に第2の特徴がある。
本発明の特徴によれば、レート歪み特性と通信路の帯域幅を考慮してフレーム全体の画質を最大限に高める制御が可能になるので、通信路の帯域幅や表示機器の処理能力が様々に異なる環境下においても、受像環境の違いに関係なく全ての画像受信者が同じ画像を高品質で視聴できるようになる。
また、各オブジェクト画像に対する符号量を配分する際に各オブジェクト画像に対し視覚的複雑度、優先度等に従って重み付けすることにより、例えば前景オブジェクト画像を比較的高品質で、背景オブジェクト画像を比較的低品質で符号化するなどしてフレーム画像全体の主観的品質を高めることができる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に係る画像伝送装置の基本構成を示すブロック図である。以下では、画像受信者に画像を配信する場合を例にとって説明する。
まず、入力画像が符号化蓄積装置11に入力される。入力画像は、オブジェクト以外の部分が例えば「0」レベルとされた複数のオブジェクト画像o(1),o(2),・・・であり、これはフレーム画像からオブジェクトの画像領域を分割することによって得られる。
フレーム画像からオブジェクト画像を分割するには公知の技術を利用できる。例えば特開2003-44860号公報「映像オブジェクト追跡装置」や特開2002-358526号公報「映像オブジェクト検出・追跡装置」や特開2001-236512号公報「動オブジェクト抽出装置」に記載されたオブジェクト抽出の技術を利用できる。
符号化蓄積装置11は、各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・をそれぞれ階層符号化処理し、各オブジェクト画像について基本階層および拡張階層の符号化ストリームa(1),a(2),・・・とレート歪み特性b(1),b(2),・・・を生成し、蓄積保持する。レート歪み特性の詳細は後述する。なお、拡張階層ではビットプレーン符号化が行われる。
伝送装置12は、レート歪み特性b(1),b(2),・・・と通信路帯域幅cに従って符号化ストリームa(1),a(2),・・・の符号量を低減させた符号化ストリームa'(1),a'(2),・・・を生成し、これを通信路13に送出する。符号化ストリームa(1),a(2),・・・の符号量は、ビットプレーン符号化されている拡張階層符号化ストリームをカットすることにより低減される。拡張階層の符号化ストリームa'(1),a'(2),・・・の送出は、例えば画像受信者からのリクエストや時刻に基づいて行われ、これにより画像受信者に対し画像が配信される。
送出される符号化ストリームa'(1),a'(2),・・・は、全体として通信路13の帯域幅内で伝送可能な符号量を有し、かつ再生画像の品質を最大限に高めるように割り当てられた符号量を有するものとされる。そのために画像伝送に先立って測定された通信路帯域幅cが伝送装置12に入力される。
画像受信者側の再生装置14は、通信路13より受信した符号化ストリームa'(1),a'(2),・・・を復号して再生オブジェクト画像o'(1),o'(2),・・・を再生する。これにより画像受信者は、自己が有する通信路13で受信できる最大限の品質で再生オブジェクト画像o'(1),o'(2),・・・を得ることができ、これらの再生オブジェクト画像o'(1),o'(2),・・・を統合することによりフレーム画像を視聴できる。
図2は、オブジェクト画像が2つの場合の伝送形態を概念的に示す図である。まず、フレーム画像をオブジェクト画像o(1),o(2)に分割する。オブジェクト画像o(1)は、例えばフレーム画像から抽出した前景画像であり、オブジェクト画像o(2)はその背景画像である。
次に、各オブジェクト画像o(1),o(2)を階層符号化し、符号化ストリームa(1),a(2)を生成する。符号化ストリームa(1),a(2)には、基本階層符号化ストリームと拡張階層符号化ストリームが含まれる。一般的に、動きが少ない画像ほど符号量が少なくなる。
オブジェクト画像o(1),o(2)の符号化ストリームa(1),a(2)の符号量を、レート歪み特性b(1),b(2)と通信路帯域幅cに従って符号語単位で通信路帯域幅に合わせてカットして符号化ストリームa'(1),a'(2)とし、通信路に送出する。
受信側では、符号化ストリームa'(1),a'(2)を受信してオブジェクト画像o'(1),o'(2)を再生し、それらを統合してフレーム画像を再構成する。
以下、階層符号化技術としてNPEG-4ベースのFGS符号化技術を用いた場合を例にとって、図1の各装置の具体例について説明する。
符号化蓄積装置11
図3は、符号化蓄積装置11の構成例を示すブロック図である。図3は、フレーム画像から分離されたオブジェクト画像o(1),o(2),・・・のうちの1つを処理するための構成である。複数のオブジェクト画像o(1),o(2),・・・は、このような構成の複数を並列的に、あるいは1つを時分割で使用して処理される。以下では、図3の構成がオブジェクト画像o(1)を処理するものとして説明する。
入力されたオブジェクト画像o(1)は、減算器31、32および動き検出部33に入力される。減算器31より後段の部分で基本階層符号化処理が行われ、減算器32より後段の部分で拡張階層符号化処理が行われる。
基本階層符号化処理では、まず、減算器31で入力オブジェクト画像o(1)から動き補償予測部34で得られた予測画像が減算されて、予測誤差画像が生成される。この予測誤差画像は、DCT(直交変換)部35で、例えば縦8画素、横8画素のブロック単位でDCT係数に変換される。
量子化部36は量子化パラメータに従ってDCT係数を量子化する。量子化済みDCT係数が可変長符号化(VLC)部37で可変長符号化され、動きベクトル情報MVと共に多重化されて基本階層符号化ストリームd(1)が生成される。
また、量子化部36からの量子化済みDCT係数は、逆量子化部38で逆量子化され、逆DCT部39で予測誤差画像に再生され、加算器40で動き補償予測部34からの予測画像と加算される。加算器40で得られた局部復号画像は、フレームメモリ41に格納される。
動き検出部33は、順次入力されるオブジェクト画像o(1)とフレームメモリ41からの局部復号画像に基づいてオブジェクト画像o(1)の動きを検出し、動きベクトル情報MVを出力する。動きベクトル情報MVは、動き補償予測部34と可変長符号化部37に与えられる。オブジェクト画像の動きは、例えば縦16画素、横16画素のマクロブロックを単位として検出される。動き補償予測部34は、フレームメモリ41からの局部復号画像と動き検出部33からの動きベクトル情報MVとにより予測画像を生成し、減算器31と加算器40に出力する。
拡張階層符号化処理で符号化対象となるのは減算器32の出力、すなわち、入力オブジェクト画像o(1)とフレームメモリ41に格納されている局部復号画像との差分である残差画像である。この残差画像は、DCT部42でDCT係数に変換される。これにより生成されたDCT係数は、ビットプレーン符号化部43でビットプレーン単位で符号化され、さらに可変長符号化部44で可変長符号化されて拡張階層符号化ストリームe(1)が生成される。この符号化の際にビットプレーン符号化部43でレート歪み特性f(1)が生成される。
図4は、FGS符号化技術の拡張階層の符号化処理手順の説明図である。FGS符号化技術の拡張階層では、差分画像に対して縦8画素、横8画素のブロック単位でDCTを行ってDCT係数を得る。次に、各ブロックのDCT係数をジグザグスキャンして(図4(a))DCT係数を1次系列に並べ替え(同図(b))、さらにビットプレーン表現に変換(同図(c))した後、各ビットプレーンの二値情報シンボルを二値ゼロランレングス符号化処理により符号化して(RUN,EOP)符号語を作成する(同図(d))。
以上の符号化処理手順により、再生された場合にオブジェクト画像の品質に寄与する度合いが高いものから1パスの順(図4(d)では、(1,1) (0,0) (0,0) (1,0) (0,1) (0,0) (1,0) (2,0)・・・の順)に各符号語が符号化ストリームに格納されることになる。このように、再生された場合にオブジェクト画像の品質に寄与する度合いが高いものから1パスの順に各符号語が符号化ストリームに格納される階層符号化技術では、復号される符号語の符号量Rと符号化歪みDを測定でき、従って符号語単位で符号量に対する符号化歪みDを知ることができる特徴がある。
ここで、符号化歪みDは、復号処理がその符号語で打ち切られた場合の再生オブジェクト画像と原オブジェクト画像との差異を示し、符号語がより多く復号されるにつれて符号化歪みDは減少する。例えば、FGS符号化技術の例では、符号化歪みDを、客観的な画像の品質を考慮する場合は原画像との平均二乗誤差MSE(mean squared error)で定義できるが、主観的な画像の品質を考慮して重み付けされた平均二乗誤差(weighted MSE)で定義することも可能である。どちらで定義して尺度で符号化歪みDを測定するかによって、再生されたオブジェクト画像に品質を客観的に向上させるか、主観的に向上させるかが決まる。
本発明では、再生されるオブジェクト画像の品質を最大限に高めるように画像伝送を行うために、復号される符号語の符号量Rと符号化歪みDの関係であるレート歪み特性を各オブジェクト画像oについて測定する。すなわち、オブジェクト画像oのj番目の符号語で打ち切った場合の総符号量をR joとし、オブジェクト画像oのj番目の符号語で打ち切った場合の再生オブジェクト画像と原オブジェクト画像との差異をD joとしたとき、オブジェクト画像oの階層符号化処理の際に、1つの符号語が作成される度に符号量R joと符号化歪みD joを測定し、図5に示すように横軸をR joとし、縦軸をD joとするグラフにプロットする。これを各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・に対して行い、各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・についてのレート歪み特性f(1),f(2),・・・を得る。
このレート歪み特性f(1),f(2),・・・のグラフは、符号量R joの増加に従って符号化歪みD joが減少する単調減少の特性となる。図5のオブジェクト画像o(1)のように、符号量R joが少なくて符号化歪みD joの小さい画像は、一般的に動きが少ない画像である。
符号化蓄積装置11は、以上のようにして各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・に対して基本階層符号化ストリームd(1),d(2),・・・および拡張階層符号化ストリームe(1),e(2),・・・を生成して蓄積保持し、さらに、各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・に対するレート歪み特性f(1),f(2),・・・を生成して保持する。
伝送装置12
図6は、伝送装置12の構成例を示すブロック図である。伝送装置12には、符号化蓄積装置11で生成された基本階層および拡張階層符号化ストリームd(1),d(2),・・・,e(1),e(2),・・・、レート歪み特性f(1),f(2),・・・、画像受信者との間の通信路13の帯域幅cが入力される。
符号量配分処理部61は、レート歪み特性f(1),f(2),・・・、通信路13の帯域幅c、および基本階層符号量測定部62で測定された基本階層符号化ストリームd(1),d(2),・・・の総符号量Bを用いて各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・へ割り当てる符号量を決定する。
ストリームカッタ63(1),63(2),・・・はそれぞれ、割り当てられた符号量に従って各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・の拡張階層符号化ストリームe(1),e(2),・・・をカットし、割り当てられた符号量の拡張階層符号化ストリームe'(1),e'(2),・・・を出力する。これらの拡張階層符号化ストリームe'(1),e'(2),・・・は、基本階層符号化ストリームd(1),d(2),・・・とともに通信路13へ送出され、画像受信者へ伝送される。
符号量配分処理部61は、画像受信者との間の通信路13を伝送可能な符号量の範囲内で、再生画像の品質を最大限に高めるように符号量配分を決定する。具体的には、レート歪み特性f(1),f(2),・・・、通信路13の帯域幅c、および基本階層の符号化ストリームd(1),d(2),・・・の総符号量Bに基づいて、例えば以下に示すアルゴリズムにより各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・へ割り当てる符号量を算出する。
画像受信者との間の通信路13の帯域幅cから定まる伝送可能な符号量をC、基本階層符号化ストリームd(1),d(2),・・・の符号量をBとすると、拡張階層全体の符号化ストリームe'(1),e'(2),・・・に割り当てることができる設定符号量Rは、R=C−Bで表される。
再生オブジェクト画像o'(1),o'(2),・・・の画像品質を最大限に高めるためには、各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・のレート歪み特性f(1),f(2),・・・を使って、次の評価関数Fを最小化する必要がある。

F=Σ(k jo+λR jo

ここで、λは定数であり、ある定数λに対して上記式の評価関数Fを最小にする符号量R joと符号化歪みD joの組合せは一意に決定される。また、kは、各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・の視覚的複雑度、優先度等により定まる重み係数である。例えばkが大きいほどより多くの符号量が割り当てられ、kが小さいほどより少ない符号量が割り当てられるように符号量R joと符号化歪みD joの組合せが決定される。これにより、例えば前景オブジェクト画像を比較的高品質で、背景オブジェクト画像を比較的低品質で符号化するようにしてフレーム画像全体の主観的品質を高めることができる。
定数λは、レート歪み特性曲線における接線の傾きdD/dRに相当する。ある値のλに対して、評価関数Fを最小にすることは、全てのオブジェクト画像o(1),o(2),・・・についての符号化歪み特性曲線に対して同じ傾きλを持つ接線を求めることと同値である。全てのオブジェクト画像o(1),o(2),・・・についての符号化歪み特性曲線に対して同じ傾きλを持つ接線を求めると、接点におけるj(λ)番目の符号語で打ち切った場合の符号量R jo(λ)と符号化歪みD jo(λ)が評価関数Fを最小にする組み合せとなる。
このように、ある値のλに対して評価関数Fを最小にする符号量Rojo(λ)と符号化歪みDojo(λ)が求められたら、次に、各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・の拡張階層符号化ストリームe(1),e(2),・・・に割り当てられる符号量の合計が、フレーム画面の拡張階層全体に割り当てられる設定符号量Rを超さないように、以下に示す制約条件を課して定数λの値を決定する。
各オブジェクト画像o(1),o(2),・・・の拡張階層符号化ストリームへ割り当てる符号量Rojo(λ)の総量をR(λ)とすると、

R(λ)=ΣoRojo(λ)≦(拡張階層全体の符号化ストリームe'(1),e'(2),・・・に割り当てることができる設定符号量R)

を満たし、かつ拡張階層全体の符号化ストリームe'(1),e'(2),・・・の符号量が設定符号量Rにできるだけ近いように定数λを決定する。このときの定数λに対応するjo(λ)番目の符号語で拡張階層符号化ストリームe(1),e(2),・・・を打ち切ると、再生オブジェクト画像o'(1),o'(2),・・・全体の画像品質を最大にすることができる。
図7は、オブジェクト画像が2つの場合の符号量配分処理の概念を示す説明図である。オブジェクト画像o(1),o(2)についての符号化歪み特性f(1),f(2)に対して同じ傾きλをもつ接線を求め、その接点における符号量R j1(λ)およびR j2(λ)を求める。定数λを変化させて(R j1(λ)+R j2(λ))が設定符号量R以下で、かつそれに近くなるようにし、そのときの符号量R j1(λ)、R j2(λ)を求める。通信路に符号化ストリームを送出する際に、オブジェクト画像o(1)の拡張階層の符号化ストリームをj1(λ)番目の符号語で打ち切り、オブジェクト画像o(2)の拡張階層の符号化ストリームをj2(λ)番目の符号語で打ち切る。
再生装置14
図8は、再生装置14の構成例を示すブロック図である。図8は、オブジェクト画像o'(1),o'(2),・・・のうちの1つを再生するための構成である。複数のオブジェクト画像o'(1),o'(2),・・・は、このような構成を複数設けて並列的に、あるいは1つの構成を時分割で使用して再生される。以下では、図8の構成がオブジェクト画像o'(1)を再生するものとして説明する。
基本階層符号化ストリームd(1)は、可変長復号(VLD)部81で可変長復号され、量子化済みDCT係数が出力される。同時に動きベクトル情報MVが出力される。量子化済みDCT係数は、逆量子化部82で逆量子化され、逆DCT部83で予測誤差画像に再生される。加算器84は、予測誤差信号と動き補償予測部85からの予測画像と加算し、基本階層オブジェクト画像を出力する。この基本階層オブジェクト画像は、加算器90に出力されるとともににフレームメモリ86に蓄積される。フレームメモリ86に蓄積された復号画像は、動き補償予測部85に与えられる。
拡張階層符号化ストリームe'(1)は、可変長復号部87で可変長復号され、ビットプレーン復号部88で残差画像DCT係数に復号される。このDCT係数は、逆DCT部89で残差画像に変換される。加算器90は、この残差画像と基本階層オブジェクト画像とを加算し、再生オブジェクト画像o'(1)を出力する。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、レート歪み特性と通信路帯域幅を考慮してフレーム全体の画質を最大限に高める制御が可能になるので、異なる受像環境が混在するネットワーク上での画像配信システムなどに有効に適用できる。
本発明に係る画像伝送装置の基本構成を示すブロック図である。 本発明による伝送形態を概念的に示す図である。 符号化蓄積装置の構成例を示すブロック図である。 FGS符号化技術の拡張階層の符号化処理手順の説明図である。 レート歪み特性の説明図である。 伝送装置の構成例を示すブロック図である。 符号量配分処理の概念を示す説明図である。 再生装置の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
11・・・符号化蓄積装置、12・・・伝送装置、13・・・通信路、14・・・再生装置、31,32・・・減算器、33・・・動き検出部、34,85・・・動き補償部、35,42・・・DCT(直交変換)部、36・・・量子化部、37,44・・・可変長符号化(VLC)部、38,82・・・逆量子化部、39,83,89・・・逆DCT部、40,84,90・・・加算器、41,86・・・フレームメモリ、43・・・ビットプレーン符号化部、61・・・符号量配分処理部、62・・・基本階層符号量測定部、63(1),63(2)・・・ストリームカッタ、81,87・・・可変長復号部、88・・・ビットプレーン復号部

Claims (2)

  1. 画像を階層符号化処理して伝送する画像伝送装置において、
    原画像を複数nのオブジェクト画像o(n)(ここで、n=1,2,・・・,n)に分割し、各オブジェクト画像o(n)を基本階層と拡張階層の2階層に分け、基本階層では量子化処理を含む符号化処理を行って基本階層符号化ストリームを生成し、拡張階層では原画像と基本階層の復号画像の差分である残差画像をビットプレーン符号化処理を行って拡張階層符号化ストリームを生成し、生成した基本階層符号化ストリームと拡張階層符号化ストリームを蓄積するとともに、各オブジェクト画像o(n)について拡張階層符号化ストリームの符号語が順次復号された場合の符号量Rと符号化歪Dみとの関係を示すレート歪み特性を生成して保持する符号化蓄積手段と、
    前記レート歪み特性と通信路の帯域幅とに基づいて、各オブジェクト画像o(n)についてのdD(n)/dR(n)が同一であり、かつ各オブジェクト画像o(n)の拡張階層符号化ストリームに割り当てられる符号量の総計が、フレーム画面の拡張階層全体に割り当てることができる設定符号量を超えないという制約条件の下で、各オブジェクト画像o(n)に対する符号量を配分し、該配分に従って各オブジェクト画像o(n)の拡張階層符号化ストリームをカットして送出する伝送手段とを備えたことを特徴とする画像伝送装置。
  2. 前記伝送手段は、各オブジェクト画像o(n)に対する符号量を配分する際、各オブジェクト画像o(n)に対し重み付けすることを特徴とする請求項1に記載の画像伝送装置。
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