JP4175466B2 - Vehicle seat device - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、車両用シート装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
車両用シート装置において、ロアレールに対するシート(アッパレール)のスライド位置を記憶させるメモリ機能付きのタイプがある。このようなメモリ機能は、後部座席への出入りに際して前席のシートバックを前傾させた上で前方へスライドさせる、いわゆるウォークイン動作時に用いられる。ところで、メモリ機能付きのシート装置では一般的に、スライドメモリ機構をアッパレール側に連動させる通常スライド状態とロアレール側に固定させるメモリ状態とに切り換えるための切換部材が設けられ、通常のスライド時には切換部材を通常スライド位置側に保持し、ウォークイン動作時には切換部材をメモリ位置側に移動させるようになっている。このようなシート装置の一例として、例えば特開平8-253064号が知られている。当該公開発明のシート装置では、切換部材はメモリ位置方向に付勢されており、該切換部材の通常スライド用位置への移動は、切換部材に係合する別のメモリ解除用レバーに作用する付勢力によって間接的に行われる。そのため、切換部材を正しく移動させるためには2つの付勢部材の付勢力のバランスを厳密に設定する必要があり、製造の手間がかかってしまう。また、切換部材を操作する際に必要な操作力も大きくなりがちである。
【0003】
【特許文献】
特開平8-253064号公報
【0004】
【発明の目的】
本発明は、従来装置についての以上の問題意識に基づき、製造が容易で、スライドメモリ機構の切換部材の操作性に優れた車両用シート装置を提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、床面側のロアレールとこのロアレールに対して摺動自在でシート側に固定されるアッパレール;ロアレールに対しアッパレールの摺動方向位置を固定させるシートロック状態と該固定を解除するアンロック状態とに切換可能なスライドロック機構;アッパレールと共にスライドする通常スライド状態と、アッパレールと共に移動せずにロアレール側に固定されスライド前のシート位置を記憶するメモリ状態とに切換可能な切換部材を有するスライドメモリ機構;及び、スライドメモリ機構を通常スライド状態に保持してスライドロック機構をアンロック状態にさせる第一のロック解除操作部材と、スライドメモリ機構をメモリ状態に切り換えてスライドロック機構をアンロック状態にさせる第二のロック解除操作部材;を備えた車両用シート装置において、スライドメモリ機構の切換部材を、通常スライド状態でアッパレールに対して相対移動不能となる揺動端に位置し、メモリ状態でロアレールに対して相対移動不能となる揺動端に位置する揺動可能な揺動レバーとし、この揺動レバーが一方の揺動端にあるときには該一方の揺動端へ揺動レバーを付勢し、他方の揺動端へ向けて揺動するときその途中で揺動レバーに対する付勢方向を反転させる作用方向反転ばねを設けたことを特徴としている。
【0006】
この構造によれば、通常スライド状態と通常スライド状態とに対応する揺動レバーの2つの揺動端を、作用方向反転ばね単独で保持させることができるので、ばね力の設定などが容易で製造に手間がかからない。また、このような作用方向反転ばねは、揺動レバーがいずれの揺動端へ向けて移動するときにもその途中位置で揺動レバーの移動をアシストするように機能するので、必要な操作力を小さくして操作性を向上させることができる。
【0007】
スライドメモリ機構は揺動レバーが枢着される支持部材を有し、作用方向反転ばねは、一端部が揺動レバーに係合し他端部が支持部材に係合されたトーションばねによって構成することが好ましい。
【0008】
本発明の一実施形態として、ロアレールとは別に該ロアレールと平行で床面に固定された長尺のメモリ用ラックを設け、メモリ状態で該メモリ用ラックに対して揺動レバーを係合させることができる。
【0009】
本発明のシート装置は、さらに次のように構成することが好ましい。スライドロック機構をアンロック状態にさせかつ揺動レバーをロアレールに対して相対移動不能なメモリ揺動端へ移動させるアンロック作用端と、スライドロック機構をシートロック状態にさせかつ揺動レバーをアッパレールに対して相対移動不能な通常スライド揺動端へ移動させるロック作用端とに移動可能なロックオープン部材を設け、第二のロック解除操作部材の操作に応じて該ロックオープン部材がアンロック作用端へ移動されるようにする。また、ロックオープン部材をアンロック作用端に位置させてシートを前方へ移動させたとき、ロック作用端方向へのロックオープン部材の移動を規制し、スライドメモリ機構によるメモリ位置までシートを後退させたとき揺動レバーに係合して回動し、ロックオープン部材に対する移動規制を解除するアンロック保持部材をアッパレールに枢着する。
【0010】
【発明の実施形態】
図1及び図2に示す車両の前席のシート(助手席または運転席)11は、着座者の尻部を支えるシートクッション12と、着座者の背部を支えるシートバック13とを有しており、シートクッション12の骨格をなすシートクッションフレーム14(図7)の下部にアッパレール15が固定されている。アッパレール15は、車体のフロアパネル(床面)に固定されたロアレール16に対してその長手方向に摺動自在に支持されており、アッパレール15をロアレール16に対して摺動させることにより、シート11の前後方向位置を変化させることができる。アッパレール15とロアレール16は、シート11の左右方向に離間させてそれぞれ一対設けられており、図3以下で図示しているのは、運転席の左側(図1及び図2で見えている側)のアッパレール15とロアレール16である。
【0011】
図3はアッパレール15とロアレール16の一側面(車両外側の側面)を示し、図4は他方の側面(車両内側の側面)を示している。図4に示すように、ロアレール16の一側部には、長手方向に沿って複数のスライドロック穴16aが形成されている。アッパレール15には、スライドロック穴16aが形成されている側と同じ側面(車両内側の側面)に、該スライドロック穴16aに係合可能なロック爪17aと、該ロック爪17aの上方に位置する被押圧アーム17bとを有するスライドロックプレート17が、回動軸17xによって枢着されている。アッパレール15には両側面を貫通する角穴15aが形成され、被押圧アーム17bは該角穴15aを通してアッパレール15の他方の側面(車両外側の側面)側へ突出される。回動軸17xの軸線はロアレール16の長手方向と平行であり、該回動軸17xを中心としてスライドロックプレート17は、ロック爪17aをスライドロック穴16aに係合させるロック位置(図5)と、離脱させるアンロック位置(図6)とに回動可能である。スライドロックプレート17がロック位置にあるとき、ロアレール16に対するアッパレール15の摺動が規制される。スライドロックプレート17はロック付勢ばね17c(図5及び図6に矢印のみで示す)によってロック位置方向へ回動付勢されている。
【0012】
アッパレール15には、スライドロックプレート17が支持される側面に、スライドロックプレート17の回動軸17xと直交する(軸線がシート左右方向に向く)回動軸18xを介してループレバー18が枢着されている。ループレバー18の一端部に設けた押圧部18aは、角穴15aを通してアッパレール15の他側面(車両外側の側面)側へ延出されており、スライドロックプレート17の被押圧アーム17bに接する(図6参照)。ループレバー18の他端部には、着座状態で操作可能なループハンドル(第一のロック解除操作部材)18bが取り付けられている。ループハンドル18bを介してループレバー18を図7の時計方向に回動(揺動)させると、押圧部18aが被押圧アーム17bを押圧して、ロック付勢ばね17cに抗してスライドロックプレート17をアンロック方向に回動させることができる。ループレバー18をこのアンロック作用端から反時計方向へ回動させると、被押圧アーム17bに対する押圧部18aの押圧が解除されてスライドロックプレート17がロック方向へ回動可能になる。
【0013】
シート11は、後部座席への出入りに際してシートバック13を前傾させながら前方へスライドさせるウォークイン動作を行う際に、スライドする前のシート11の位置を記憶させるメモリ機能を有している。なお、以下のメモリ機能関連の説明中に表れる時計方向及び反時計方向とは、図7ないし図11の側面図における回転方向を意味する。
【0014】
アッパレール15には、スライドロックプレート17及びループレバー18が枢着された側面と反対側の側面(車両外側の側面)に、スライド連動プレート20が固定されている。スライド連動プレート20は、前後方向に離間する一対の爪部の間に形成した係着凹部20aを有している。アッパレール15にはまた、スライド連動プレート20と同じ側の側面に、ロックオープンレバー(ロックオープン部材)21、メモリプレート(アンロック保持部材)22及びメモリレバー(アンロック保持部材)23がそれぞれ平行な回動軸21x、22x及び23xを介して枢着されている。ロックオープンレバー21は、角穴15aを通して突出されたループレバー18の押圧部18aに対して当接可能な押圧ピン21aと、該押圧ピン21aの下方に位置する外縁押圧部21bと、該外縁押圧部21bと位置の異なる外縁部に形成した切欠部21cと、ワイヤ係合アーム21dと、回動軸21xと平行な方向に屈曲された屈曲押圧部21eを有している。メモリプレート22は、ロックオープンレバー21の切欠部21cに係合可能な回動規制アーム22aと、回動軸22xを挟んで該回動規制アーム22aと略反対方向に延出された回動伝達アーム22bを有している。メモリプレート22は、アンロック保持ばね22c(図7ないし図11に矢印のみで示す)によって反時計方向に回動付勢されている。メモリレバー23は、メモリプレート22の回動伝達アーム22bに係合可能な回動伝達アーム23aと、該回動伝達アーム23aとは異なる方向に延設された解除アーム23bを有している。
【0015】
フロアパネルにはメモリラック(メモリ用ラック)25が固定されている。メモリラック25はロアレール16と平行な長尺部材であり、その長手方向に沿って複数のメモリロック穴25aが形成されている。メモリラック25とロアレール16の間には、その長手方向へ移動可能なスライドピース(揺動レバーの支持部材)26が設けられている。スライドピース26は、車体の内側(シートの右側)方向に位置するインナピース26aと、外側(シートの左側)方向に位置するアウタピース26bとからなる。アウタピース26bには、メモリラック25に臨む側の面にばね掛け穴26cとばね収納凹部26dが形成されている。
【0016】
インナピース26a及びアウタピース26bと一体化されたブラケット(揺動レバーの支持部材)27上に、回動軸28xによってメモリロックレバー(揺動レバー)28が枢着されている。メモリロックレバー28は、回動軸28xを挟んだ前方側の端部に上記メモリロック穴25aに対して係合可能なメモリ用爪28aを有し、後方側の端部近傍に上記スライド連動プレート20の係着凹部20aと係合可能なスライド連動突起28bを有し、回動軸28xを中心とする揺動によってメモリロック穴25aと係着凹部20aの一方又は他方に係合する。メモリ用爪28aの近傍(基部)には解除段部28cが形成されている。解除段部28cは、前述のメモリレバー23における解除アーム23bの回動軌跡上に位置している。メモリロックレバー28にはさらに、回動軸28xとメモリ用爪28aの間に被押圧ピン28dが突設され、該被押圧ピン28dの下方にばね掛け穴28eが形成されている。また、回動軸28xとスライド連動突起28bの間に凸状の被押圧外縁部28fが形成されている。メモリロックレバー28はスライドピース26と共に、シート11のスライド位置を記憶するためのメモリユニット(スライドメモリ機構)Uを構成している。
【0017】
スライドピース26のばね掛け穴26cとメモリロックレバー28のばね掛け穴28eには、トーションコイルばね30の固定端部30aと可動端部30bがそれぞれ係合している。トーションコイルばね30のコイル部(本体部)はばね収納凹部26dに収納されている。トーションコイルばね30は、メモリロックレバー28の揺動に応じて付勢方向を逆転させる作用方向反転ばねである。
【0018】
図12ないし図14はシートバック13の支持機構を示している。なお、以下のシートバック支持機構関連の説明中で表れる時計方向及び反時計方向とは、図13及び図14の側面図における回転方向を意味する。
【0019】
前述の通り、アッパレール15及びロアレール16はシート11の左右にそれぞれ一対設けられており、これに対応してシートクッションフレーム14も左右一対が設けられている。左右のシートクッションフレーム14の後端部付近には、アッパアーム40A及び40Bがシートバック回動軸40x(不図示のヒンジピン)を中心として回動可能に支持されている。アッパアーム40A及び40Bの上部には、シートバック13の骨格をなすシートバックフレーム(不図示)が固定されていて、アッパアーム40A及び40Bの回動に応じてシートバック13の角度が変化する。左右のアッパアーム40A及び40Bは、前傾付勢ばね41(図13及び図14に矢印のみで示す)によって前傾方向へ回動付勢されている。
【0020】
一方のアッパアーム40Aには、シートバック回動軸40xを中心として相対回転可能にラチェット42が支持されており、該ラチェット42の外縁部に形成したメモリ凹部42aに対してポール43のメモリ突起43aが係合するとき、ラチェット42はアッパアーム40Aと一体に回動する。ポール43は回動軸43xによってアッパアームに枢着され、メモリ突起43aをメモリ凹部42aに係合させる位置(図13)と係合を解除する位置(図14)とに回動可能である。アッパアーム40Aにはまた、ポール43の回動を制御するレリーズレバー45が、回動軸45xによって枢着されている。レリーズレバー45は、ポール43に設けた連動ピン43bが係合するピン挿入孔45aと、ポール43の外縁部を押圧可能なサブレバー45bを有しており、テンションスプリング45cによって反時計方向へ回動付勢されている。
【0021】
左右のアッパアーム40A及び40Bにはそれぞれ、シートクッションフレーム14に対する回動を規制させるリクライニングロック機構(不図示)が設けられている。リクライニングロック機構は、アッパアーム40A側ではラチェット42とシートクッションフレーム14の間に設けられ、アッパアーム40B側では該アッパアーム40Bとシートクッションフレーム14の間に設けられている。いずれのリクライニングロック機構もロック方向に付勢されている。
【0022】
またシートバック回動軸40x上には、L字状の牽引レバー46と、連動レバー47とが回動可能に支持されている。牽引レバー46はアッパアーム40Bの近傍に支持されており、シートバック13が前傾したときアッパアーム40Bの一部に被押圧アーム46aが押圧されて反時計方向に回動される。牽引レバー46のワイヤ係合アーム46bには牽引ワイヤ48の一端部が接続し、該牽引ワイヤ48の他端部はロックオープンレバー21のワイヤ係合アーム21dに接続している。連動レバー47には牽引ワイヤ49の一端部が接続し、該牽引ワイヤ49の他端部はレリーズレバー45に接続している。連動レバー47はアッパアーム40B側のリクライニングロック機構と連動しており、牽引ワイヤ49を介して時計方向に回動されることによってリクライニングロック機構をアンロック状態にさせる。
【0023】
シートバック13の後背部にはウォークイン操作ハンドル(第二のロック解除操作部材)50(図1及び図2)が設けられており、該ウォークイン操作ハンドル50を操作することでウォークインワイヤ51が牽引される。牽引されたウォークインワイヤ51は、テンションスプリング45cに抗してレリーズレバー45を時計方向に回動させる。
【0024】
以上の構成のシート装置の動作を説明する。図1の実線はシート11の通常の着座状態を示している。このとき、シートスライド関係の機構は図7の状態にある。図7の状態では、スライドロックプレート17は図5のロック位置に保持され、ロック爪17aとスライドロック穴16aの係合によってシート11のスライドが規制されている。また、メモリロックレバー28はトーションコイルばね30の付勢力によってスライド連動突起28bを係着凹部20aに係合させる揺動端に保持されている。以下、メモリロックレバー28の当該揺動端を通常スライド揺動端と称する。通常着座状態では、アッパアーム40A及び40Bは図13に示す角度位置にあって、それぞれに設けたリクライニングロック機構がロック状態となっている。
【0025】
この通常着座状態においてループハンドル18bを上方に持ち上げると、ループレバー18が図7の位置から時計方向に回動し、押圧部18aがスライドロックプレート17の被押圧アーム17bを下方に押圧する。すると、スライドロックプレート17はロック付勢ばね17cに抗してアンロック方向に回動され、ロック爪17aとスライドロック穴16aの係合が解除される(図6)。これによって、図1に二点鎖線で示すようにシート11(アッパレール15)がロアレール16に対して前後方向へ移動可能となる。このときメモリロックレバー28はアッパレール15側のスライド連動プレート20と係合しているので、メモリユニットUもシート11全体と共にスライドする。ループハンドル18bから手を離すとスライドロックプレート17がロック位置へ復帰回動して、シート11が係止される。
【0026】
また、通常着座状態において図示しないリクライニングロック解除レバーを操作すると、両方のアッパアーム40A及び40Bにおけるリクライニングロックが解除されて、シートバック13の後傾角を任意に設定することができる。
【0027】
通常着座状態からウォークイン操作ハンドル50を操作すると、ウォークインワイヤ51が牽引されてレリーズレバー45が図13の位置から時計方向に回動する。すると、ピン挿入孔45aが連動ピン43bを持ち上げてポール43が同図の反時計方向に回動され、メモリ突起43aとメモリ凹部42aの噛合が解除される。これによりラチェット42とアッパアーム40の結合関係が解除され、アッパアーム40Aは、ラチェット42に対してシートバック回動軸40xを中心として相対回動可能となる。このときアッパアーム40A側のリクライニングロック機構はロック解除されておらず、ラチェット42の回動は規制されている。また、レリーズレバー45が時計方向に回動すると、牽引ワイヤ49を介して連動レバー47が時計方向に回動され、アッパアーム40B側のリクライニングロック機構がアンロック状態となる。つまり、左右のアッパアーム40A及び40Bが回動可能になり、前傾付勢ばね41の付勢力によって図14のように前傾方向へ回動する。
【0028】
アッパアーム40A及び40Bが前傾すると、アッパアーム40Bの一部が被押圧アーム46aを押圧して牽引レバー46を図14のように反時計方向へ回動させる。すると牽引ワイヤ48を介して牽引されたロックオープンレバー21が、図7の位置から図8の位置へと反時計方向に回動する。図8の状態では、シートバック13は図2に一点鎖線で示す前傾位置になっている。
【0029】
ロックオープンレバー21が上記の反時計方向回動を行うと、押圧ピン21aが押圧部18aを下方に押圧してループレバー18が時計方向に回動し、前述の通常スライド時と同様にロック付勢ばね17cに抗してスライドロックプレート17が図6のアンロック位置へ回動される。このロックオープンレバー21のアンロック作用端への回動では同時に、外縁押圧部21bが被押圧ピン28dを下方に押圧し、メモリロックレバー28を通常スライド揺動端から反時計方向に回動(揺動)させる。すると、メモリロックレバー28は、後端側におけるスライド連動突起28bと係着凹部20aの係合を解除し、代わりに前端側においてメモリ用爪28aをメモリロック穴25aと係合させる(図8)。以下、メモリロックレバー28の当該揺動端をメモリ揺動端と称する。
【0030】
つまり、図8のようにメモリロックレバー28がメモリ揺動端へ移行すると、シート11は全体としてロアレール16上を前後方向にスライド可能であるが、メモリロックレバー28を含むメモリユニットUのみはメモリラック25に対して前後方向への移動が規制された状態となる。したがって、図2の二点鎖線のようにシートバック13の前傾状態を保ったままシート11を前方にスライドさせると、アッパレール15側に搭載したスライドロックプレート17などは図9のように前方に移動するが、メモリユニットUは移動せず図10のように元の位置に留まる。
【0031】
回動伝達アーム22b及び23aが係合しているため、アンロック保持ばね22cの付勢力はメモリプレート22と同時にメモリレバー23にも作用する。シート11を前方に移動させていない図8の状態では、メモリレバー23の解除アーム23bがメモリロックレバー28の解除段部28cに当て付いているため、メモリプレート22とメモリレバー23はアンロック保持ばね22cの付勢力に応じて反時計方向へ回動することができない。図9のようにシート11が前方にスライドすると解除アーム23bが解除段部28cから離間して回動規制が解除され、メモリプレート22とメモリレバー23はアンロック保持ばね22cによって反時計方向に回動し、メモリプレート22の回動規制アーム22aがロックオープンレバー21の切欠部21cに係合する。図9の状態では、ロックオープンレバー21に対してロック付勢ばね17cの復元力として時計方向(すなわちアンロック作用端)への付勢力が作用するが、メモリプレート22の回動規制アーム22aが切欠部21cに係合すると、ロックオープンレバー21は図示位置よりも時計方向への回動が規制される。このようにロックオープンレバー21が回動規制された状態では、シートバック13を起こして牽引ワイヤ54を弛緩させてもロックオープンレバー21は停止しており、スライドロックプレート17はアンロック位置に保持される。つまり、シートバック13を起こしてもスライドロック状態には戻らず、シート11を自由にスライドさせることができる。
【0032】
以上のウォークイン動作においては、メモリロックレバー28が通常スライド揺動端(スライド連動突起28bと係着凹部20aが係合)からメモリ揺動端(メモリ用爪28aとメモリロック穴25aが係合)へと揺動することによって、メモリユニットUがシート11全体と一体にスライドする通常スライド状態から、メモリユニットUがロアレール16に対して相対移動不能でメモリ位置に残されるメモリ状態に切り換わる。前述の通り、メモリロックレバー28が図7の通常スライド揺動端にあるとき、トーションコイルばね30の付勢力は該メモリロックレバー28を当該揺動端へ保持させるように作用している。そして、トーションコイルばね30は、この通常スライド揺動端から図8及び図10のメモリ揺動端へとメモリロックレバー28が揺動する途中でその付勢方向が切り換わる作用方向反転ばねとして構成されている。別言すると、上記2つの揺動端の途中にある作用点(思案点)にメモリロックレバー28が達したときに付勢方向が逆転するように、ばね掛け穴26c、ばね掛け穴28e及び回動軸28xの位置関係、並びにトーションコイルばね30自身の形状が定められている。
【0033】
ウォークイン状態から復帰させる際には、シート11を後方にスライドさせる。すると、図11に示すようにウォークイン前のメモリ位置の直前でメモリレバー23がメモリロックレバー28に接近して解除アーム23bが解除段部28cに当接し、シート11のさらなる後退動作に応じて、アンロック保持ばね22cに抗してメモリレバー23が時計方向に回動される。そして、回動伝達アーム23aが回動伝達アーム22bを押圧してメモリプレート22も時計方向に回動し、回動規制アーム22aが切欠部21cとの係合を解除する。これによってロックオープンレバー21に対する回動規制が解除されるため、ロック付勢ばね17cの復元力によってスライドロックプレート17がアンロック位置からロック位置へと回動し、シート11は再びスライドロック状態となる。具体的には、被押圧アーム17bによって押圧部18aが押し上げられてループレバー18が反時計方向に回動し、これに連動して(押圧部18aに押圧ピン21aが押し上げられて)ロックオープンレバー21が、スライドロックプレート17によるスライドロックを許容するロック作用端へ向けて時計方向に回動する。ロックオープンレバー21は、時計方向に回動することによって屈曲押圧部21eでメモリロックレバー28の被押圧外縁部28fを押圧し、該メモリロックレバー28を時計方向に回動(揺動)させる。その結果、メモリロックレバー28はメモリ揺動端から通常スライド揺動端へ揺動する。つまりメモリ用爪28aとメモリロック穴25aの係合が解除され、代わりにスライド連動突起28bが係着凹部20aに係合して、メモリユニットUのメモリ状態が解除される。なお、本実施形態では、ロックオープンレバー21の回動規制を行うメモリプレート22と、該回動規制を解除させる力を受ける解除アーム23bを有するメモリレバー23が別部材となっているが、メモリプレート22とメモリレバー23の両方の機能を単独で兼ね備えたアンロック保持部材を設けることも可能である。
【0034】
このウォークイン状態からの復帰動作では、メモリロックレバー28の揺動の途中でトーションコイルばね30の付勢方向が再度反転する。すなわち、トーションコイルばね30は、ウォークイン状態では図8ないし図11に示すメモリ揺動端へとメモリロックレバー28を付勢していたが、メモリロックレバー28が図7の通常スライド揺動端へ向けて揺動を行うと、その途中で付勢方向が反転して通常スライド揺動端にメモリロックレバー28を保持させるようになる。
【0035】
前述の通り、本実施形態のシート装置では、ウォークイン動作の途中でシートバックを起こしてもシート11のスライドが規制されないので、ウォークイン状態の解除動作においてシートバック13を起こすタイミングは任意である。いずれのタイミングでシートバック13を起こしても、シートバック13を起こすとその支持機構は図14の状態から図13の状態へ移行する。アッパアーム40A側では、メモリ突起43aとメモリ凹部42aが対応する位置にポール43が到達する。すると、ポール43は図13中の時計方向への回動が可能になるので、テンションスプリング45cによって回動付勢されたレリーズレバー45が同図の反時計方向へ回動し、そのサブアーム45bがポール43を押圧してメモリ突起43aとメモリ凹部42aが係合する位置へと該ポール43を回動させる。これによりアッパアーム40Aの回動が規制される。レリーズレバー45の回動は同時に牽引ワイヤ49を弛緩させる。すると、連動レバー47に対する牽引力が解除されるので、アッパアーム40B側のリクライニングロック機構がロック状態に戻ることが可能になり、アッパアーム40B側でもロックがかかる。
【0036】
以上の説明から分かるように本実施形態のシート装置では、通常スライド揺動端とメモリ揺動端とに揺動するメモリロックレバー28に関し、いずれの揺動端においても単一のトーションコイルばね30によって確実に保持することができるので、部品点数が少なくて済み、また複数のばね間で相互付勢力を調整するような製造上の手間もかからない。また、メモリロックレバー28の通常スライド揺動端とメモリ揺動端の間の揺動はロックオープンレバー21(の外縁押圧部21bと屈曲押圧部21e)の押圧によって行わせているが、正逆いずれの揺動方向においても、その途中でトーションコイルばね30の付勢力がアシストとして加わるので、ロックオープンレバー21に対する操作力を小さく抑えて操作性を向上させることができる。
【0037】
なお本発明は以上の実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態のシート11は、前傾させる前のシートバック13の角度をラチェット42によって記憶させるタイプのリクライニング機構を有しているが、この種のメモリ機能をリクライニング機構に搭載しないタイプのシートであっても本発明は適用可能である。
【0038】
また、実施形態では片側のアッパレール及びロアレールのみについて説明したが、スライドロック関連の機構はシートの左右両側に搭載してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、製造が容易で、スライドメモリ機構の切換部材の操作性に優れた車両用シート装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する車両用シート装置の通常着座状態とスライド状態を示す側面図である。
【図2】同シート装置のウォークイン動作状態を示す側面図である。
【図3】同シート装置のスライド機能関連の分解斜視図である。
【図4】ロアレール及びアッパレールの図3とは反対側の側面を示す斜視図である。
【図5】ロアレールとスライドロックプレートのスライドロック状態における断面図である。
【図6】ロアレールとスライドロックプレートのアンロック状態における断面図である。
【図7】通常着座状態におけるシートスライド装置を示す側面図である。
【図8】ウォークイン操作ハンドルを操作した直後のシートスライド装置を示す側面図である。
【図9】メモリユニットを残してシートを前方にスライドさせた状態のシートスライド装置のうち、前方に移動したスライドロック機構を示す側面図である。
【図10】メモリユニットを残してシートを前方にスライドさせた状態のシートスライド装置のうち、メモリ位置に残ったスライドメモリ機構を示す側面図である。
【図11】メモリ位置に達する直前までシートを後退させた状態のシートスライド装置を示す側面図である。
【図12】シートバックの支持機構の分解斜視図である。
【図13】通常着座状態におけるシートバック支持機構を示す側面図である。
【図14】シートバックを前傾させた状態のシートバック支持機構を示す側面図である。
【符号の説明】
U メモリユニット(スライドメモリ機構)
11 シート
12 シートクッション
13 シートバック
15 アッパレール
16 ロアレール
17 スライドロックプレート
17c ロック付勢ばね
18 ループレバー
18b ループハンドル(第一のロック解除操作部材)
20 スライド連動プレート
21 ロックオープンレバー(ロックオープン部材)
22 メモリプレート(アンロック保持部材)
22c アンロック保持ばね
23 メモリレバー(アンロック保持部材)
25 メモリラック(メモリ用ラック)
26 スライドピース(揺動レバーの支持部材)
26c ばね掛け穴
26d ばね収納凹部
27 ブラケット(揺動レバーの支持部材)
28 メモリロックレバー(揺動レバー)
28a メモリ用爪
28b スライド連動突起
28c 解除段部
28e ばね掛け穴
30 トーションコイルばね(作用方向反転ばね)
30a 固定端部
30b 可動端部
40A 40B アッパアーム
45 レリーズレバー
46 牽引レバー
48 牽引ワイヤ
50 ウォークイン操作ハンドル(第二のロック解除操作部材)
51 ウォークインワイヤ
[0001]
【Technical field】
The present invention relates to a vehicle seat device.
[0002]
[Prior art and its problems]
In a vehicle seat device, there is a type with a memory function for storing a slide position of a seat (upper rail) with respect to a lower rail. Such a memory function is used during a so-called walk-in operation in which the seat back of the front seat is tilted forward and slid forward when entering and leaving the rear seat. By the way, a seat device with a memory function is generally provided with a switching member for switching between a normal slide state in which the slide memory mechanism is linked to the upper rail side and a memory state in which the slide memory mechanism is fixed to the lower rail side. Is normally held at the slide position side, and the switching member is moved to the memory position side during the walk-in operation. As an example of such a sheet apparatus, for example, JP-A-8-253064 is known. In the seat device of the disclosed invention, the switching member is biased in the memory position direction, and the movement of the switching member to the normal slide position acts on another memory release lever that engages with the switching member. It is done indirectly by power. Therefore, in order to move the switching member correctly, it is necessary to strictly set the balance of the urging forces of the two urging members, which takes time for manufacturing. Also, the operating force required when operating the switching member tends to increase.
[0003]
[Patent Literature]
JP-A-8-253064
[0004]
OBJECT OF THE INVENTION
An object of the present invention is to provide a vehicle seat device that is easy to manufacture and excellent in operability of a switching member of a slide memory mechanism, based on the above-described problem awareness of conventional devices.
[0005]
SUMMARY OF THE INVENTION
The present invention relates to a floor rail on the floor side and an upper rail that is slidable with respect to the lower rail and is fixed to the seat side; a seat lock state that fixes the sliding direction position of the upper rail with respect to the lower rail, and an unlock that releases the fixing A slide lock mechanism that can be switched to a state; a slide having a switching member that can be switched between a normal slide state that slides with the upper rail and a memory state that is fixed on the lower rail side and does not move with the upper rail and stores the seat position before the slide A memory mechanism; and a first unlocking operation member for holding the slide memory mechanism in a normal slide state to bring the slide lock mechanism into an unlock state; and switching the slide memory mechanism to a memory state to unlock the slide lock mechanism A second unlocking operation member In the seat device, the switching member of the slide memory mechanism is positioned at the swing end that cannot move relative to the upper rail in the normal slide state, and is positioned at the swing end that cannot move relative to the lower rail in the memory state. When the swing lever is at one swing end, the swing lever is urged toward one swing end and swings toward the other swing end. A working direction reversing spring for reversing the biasing direction with respect to the swing lever is provided in the middle.
[0006]
According to this structure, the two oscillating ends of the oscillating lever corresponding to the normal sliding state and the normal sliding state can be held by the acting direction reversing spring alone, so that the spring force can be easily set and manufactured. Does not take much time. Further, such a direction-of-action reversal spring functions to assist the movement of the swing lever at an intermediate position when the swing lever moves toward any swing end. The operability can be improved by reducing the size.
[0007]
The slide memory mechanism has a support member to which a swing lever is pivotally attached, and the action direction reversing spring is constituted by a torsion spring having one end engaged with the swing lever and the other end engaged with the support member. It is preferable.
[0008]
As an embodiment of the present invention, apart from the lower rail, a long memory rack that is parallel to the lower rail and fixed to the floor surface is provided, and the swing lever is engaged with the memory rack in the memory state. Can do.
[0009]
The seat device of the present invention is preferably configured as follows. An unlocking end that moves the slide lock mechanism to the memory swing end that cannot move relative to the lower rail, and the slide lock mechanism to the seat lock state, and the swing lever to the upper rail. A movable lock open member is provided at a lock action end that is moved to a normal slide rocking end that cannot be moved relative to the normal slide swing end, and the lock open member is unlocked according to the operation of the second unlock operation member. To be moved to. Further, when the lock open member is positioned at the unlocking end and the seat is moved forward, the movement of the lock open member toward the locking end is restricted, and the seat is retracted to the memory position by the slide memory mechanism. At this time, an unlock holding member that engages with the swing lever and rotates to release the movement restriction with respect to the lock open member is pivotally attached to the upper rail.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The front seat (passenger seat or driver's seat) 11 of the vehicle shown in FIGS. 1 and 2 has a seat cushion 12 that supports the butt of the seated person and a seat back 13 that supports the back of the seated person. The upper rail 15 is fixed to the lower part of the seat cushion frame 14 (FIG. 7) that forms the skeleton of the seat cushion 12. The upper rail 15 is supported so as to be slidable in the longitudinal direction with respect to the lower rail 16 fixed to the floor panel (floor surface) of the vehicle body. By sliding the upper rail 15 with respect to the lower rail 16, the seat 11 The position in the front-rear direction can be changed. A pair of the upper rail 15 and the lower rail 16 are provided separately from each other in the left-right direction of the seat 11, and the left side of the driver's seat (the side visible in FIGS. 1 and 2) is illustrated in FIG. The upper rail 15 and the lower rail 16.
[0011]
3 shows one side surface (side surface outside the vehicle) of the upper rail 15 and the lower rail 16, and FIG. 4 shows the other side surface (side surface inside the vehicle). As shown in FIG. 4, a plurality of slide lock holes 16a are formed in one side portion of the lower rail 16 along the longitudinal direction. The upper rail 15 has a lock claw 17a engageable with the slide lock hole 16a on the same side surface (side surface inside the vehicle) as the side where the slide lock hole 16a is formed, and is positioned above the lock claw 17a. A slide lock plate 17 having a pressed arm 17b is pivotally attached to a rotation shaft 17x. The upper rail 15 is formed with a square hole 15a penetrating both side surfaces, and the pressed arm 17b is projected to the other side surface (side surface outside the vehicle) of the upper rail 15 through the square hole 15a. The axis of the rotation shaft 17x is parallel to the longitudinal direction of the lower rail 16, and the slide lock plate 17 centering on the rotation shaft 17x is in a lock position (FIG. 5) for engaging the lock claw 17a with the slide lock hole 16a. It can be rotated to the unlocking position (FIG. 6) to be detached. When the slide lock plate 17 is in the locked position, sliding of the upper rail 15 with respect to the lower rail 16 is restricted. The slide lock plate 17 is urged to rotate in the lock position direction by a lock urging spring 17c (shown only by arrows in FIGS. 5 and 6).
[0012]
A loop lever 18 is pivotally attached to the upper rail 15 via a rotation shaft 18x that is orthogonal to the rotation shaft 17x of the slide lock plate 17 (the axis is directed in the left-right direction of the seat) on the side surface on which the slide lock plate 17 is supported. Has been. A pressing portion 18a provided at one end portion of the loop lever 18 extends to the other side surface (side surface outside the vehicle) of the upper rail 15 through the square hole 15a, and comes into contact with the pressed arm 17b of the slide lock plate 17 (see FIG. 6). A loop handle (first unlocking operation member) 18 b that can be operated in a seated state is attached to the other end of the loop lever 18. When the loop lever 18 is rotated (swinged) in the clockwise direction in FIG. 7 via the loop handle 18b, the pressing portion 18a presses the pressed arm 17b, and the slide lock plate resists the lock biasing spring 17c. 17 can be rotated in the unlocking direction. When the loop lever 18 is rotated counterclockwise from the unlocking end, the pressing of the pressing portion 18a against the pressed arm 17b is released, and the slide lock plate 17 can be rotated in the locking direction.
[0013]
The seat 11 has a memory function for storing the position of the seat 11 before sliding when performing a walk-in operation in which the seat back 13 is slid forward while entering and exiting the rear seat. Note that the clockwise direction and the counterclockwise direction appearing in the following description relating to the memory function mean the rotational directions in the side views of FIGS.
[0014]
A slide interlocking plate 20 is fixed to the upper rail 15 on the side surface (side surface outside the vehicle) opposite to the side surface on which the slide lock plate 17 and the loop lever 18 are pivotally attached. The slide interlocking plate 20 has an engaging recess 20a formed between a pair of claw portions that are separated in the front-rear direction. In addition, a lock open lever (lock open member) 21, a memory plate (unlock holding member) 22, and a memory lever (unlock holding member) 23 are parallel to the upper rail 15 on the same side as the slide interlocking plate 20. It is pivotally attached via rotating shafts 21x, 22x and 23x. The lock open lever 21 includes a pressing pin 21a that can abut against the pressing portion 18a of the loop lever 18 protruding through the square hole 15a, an outer edge pressing portion 21b positioned below the pressing pin 21a, and the outer edge pressing force. It has a notch 21c formed at an outer edge portion different in position from the portion 21b, a wire engaging arm 21d, and a bent pressing portion 21e bent in a direction parallel to the rotating shaft 21x. The memory plate 22 has a rotation restricting arm 22a that can be engaged with the notch 21c of the lock open lever 21, and a rotation transmission that extends in a direction substantially opposite to the rotation restricting arm 22a across the rotation shaft 22x. It has an arm 22b. The memory plate 22 is urged to rotate counterclockwise by an unlock holding spring 22c (shown only by arrows in FIGS. 7 to 11). The memory lever 23 includes a rotation transmission arm 23a that can be engaged with the rotation transmission arm 22b of the memory plate 22, and a release arm 23b that extends in a direction different from the rotation transmission arm 23a.
[0015]
A memory rack (memory rack) 25 is fixed to the floor panel. The memory rack 25 is a long member parallel to the lower rail 16, and a plurality of memory lock holes 25a are formed along the longitudinal direction thereof. Between the memory rack 25 and the lower rail 16, there is provided a slide piece (support member for a swinging lever) 26 movable in the longitudinal direction. The slide piece 26 includes an inner piece 26a positioned in the inner side (right side of the seat) direction of the vehicle body and an outer piece 26b positioned in the outer side (left side of the seat) direction. In the outer piece 26b, a spring hooking hole 26c and a spring housing recess 26d are formed on the surface facing the memory rack 25.
[0016]
A memory lock lever (swing lever) 28 is pivotally mounted on a bracket (swing lever support member) 27 integrated with the inner piece 26a and the outer piece 26b by a pivot shaft 28x. The memory lock lever 28 has a memory claw 28a that can be engaged with the memory lock hole 25a at the front end with the rotation shaft 28x interposed therebetween, and the slide interlocking plate in the vicinity of the rear end. It has a slide interlocking projection 28b that can be engaged with 20 engaging recesses 20a, and engages with one or the other of the memory lock hole 25a and the engaging recess 20a by swinging around the rotation shaft 28x. A release step 28c is formed in the vicinity (base) of the memory claw 28a. The release step portion 28c is located on the turning locus of the release arm 23b in the memory lever 23 described above. The memory lock lever 28 is further provided with a pressed pin 28d between the rotation shaft 28x and the memory claw 28a, and a spring hook hole 28e is formed below the pressed pin 28d. A convex pressed outer edge portion 28f is formed between the rotation shaft 28x and the slide interlocking projection 28b. The memory lock lever 28 and the slide piece 26 constitute a memory unit (slide memory mechanism) U for storing the slide position of the seat 11.
[0017]
The fixed end portion 30a and the movable end portion 30b of the torsion coil spring 30 are engaged with the spring hooking hole 26c of the slide piece 26 and the spring hooking hole 28e of the memory lock lever 28, respectively. The coil portion (main body portion) of the torsion coil spring 30 is housed in the spring housing recess 26d. The torsion coil spring 30 is an action direction reversing spring that reverses the urging direction according to the swing of the memory lock lever 28.
[0018]
12 to 14 show a support mechanism for the seat back 13. The clockwise direction and the counterclockwise direction appearing in the following description related to the seat back support mechanism mean the rotational directions in the side views of FIGS. 13 and 14.
[0019]
As described above, a pair of the upper rail 15 and the lower rail 16 are provided on the left and right sides of the seat 11, and a pair of left and right seat cushion frames 14 are provided correspondingly. Upper arms 40A and 40B are supported in the vicinity of the rear ends of the left and right seat cushion frames 14 so as to be rotatable about a seat back rotation shaft 40x (hinge pin not shown). A seat back frame (not shown) forming a skeleton of the seat back 13 is fixed to the upper portions of the upper arms 40A and 40B, and the angle of the seat back 13 changes according to the rotation of the upper arms 40A and 40B. The left and right upper arms 40A and 40B are urged to rotate in the forward tilt direction by a forward tilt biasing spring 41 (shown only by arrows in FIGS. 13 and 14).
[0020]
On one upper arm 40A, a ratchet 42 is supported so as to be rotatable relative to the seat back rotating shaft 40x. A memory protrusion 43a of a pole 43 is formed on a memory recess 42a formed on the outer edge of the ratchet 42. When engaged, the ratchet 42 rotates integrally with the upper arm 40A. The pole 43 is pivotally attached to the upper arm by a rotation shaft 43x, and can rotate between a position (FIG. 13) where the memory protrusion 43a is engaged with the memory recess 42a and a position (FIG. 14) where the engagement is released. A release lever 45 for controlling the rotation of the pole 43 is pivotally attached to the upper arm 40A by a rotation shaft 45x. The release lever 45 has a pin insertion hole 45a that engages with an interlocking pin 43b provided on the pole 43, and a sub lever 45b that can press the outer edge of the pole 43, and is rotated counterclockwise by a tension spring 45c. It is energized.
[0021]
Each of the left and right upper arms 40A and 40B is provided with a reclining lock mechanism (not shown) that restricts rotation with respect to the seat cushion frame 14. The reclining lock mechanism is provided between the ratchet 42 and the seat cushion frame 14 on the upper arm 40A side, and is provided between the upper arm 40B and the seat cushion frame 14 on the upper arm 40B side. All the reclining lock mechanisms are biased in the locking direction.
[0022]
An L-shaped traction lever 46 and an interlocking lever 47 are rotatably supported on the seat back rotation shaft 40x. The pulling lever 46 is supported in the vicinity of the upper arm 40B, and when the seat back 13 is tilted forward, the pressed arm 46a is pressed by a part of the upper arm 40B and is rotated counterclockwise. One end of the pulling wire 48 is connected to the wire engaging arm 46 b of the pulling lever 46, and the other end of the pulling wire 48 is connected to the wire engaging arm 21 d of the lock open lever 21. One end portion of the pulling wire 49 is connected to the interlocking lever 47, and the other end portion of the pulling wire 49 is connected to the release lever 45. The interlocking lever 47 is interlocked with the reclining lock mechanism on the upper arm 40B side, and is rotated clockwise through the pulling wire 49 to bring the reclining lock mechanism into an unlocked state.
[0023]
A walk-in operation handle (second unlocking operation member) 50 (FIGS. 1 and 2) is provided on the back of the seat back 13, and the walk-in wire 51 is operated by operating the walk-in operation handle 50. Is towed. The pulled walk-in wire 51 rotates the release lever 45 clockwise against the tension spring 45c.
[0024]
The operation of the seat device configured as described above will be described. A solid line in FIG. 1 indicates a normal seating state of the seat 11. At this time, the mechanism related to the seat slide is in the state shown in FIG. In the state of FIG. 7, the slide lock plate 17 is held at the lock position of FIG. 5, and the sliding of the seat 11 is regulated by the engagement of the lock claw 17a and the slide lock hole 16a. Further, the memory lock lever 28 is held at a swing end that engages the slide interlocking protrusion 28b with the engaging recess 20a by the urging force of the torsion coil spring 30. Hereinafter, the rocking end of the memory lock lever 28 is referred to as a normal slide rocking end. In the normal seating state, the upper arms 40A and 40B are at the angular positions shown in FIG.
[0025]
When the loop handle 18b is lifted upward in this normal seating state, the loop lever 18 rotates clockwise from the position of FIG. 7, and the pressing portion 18a presses the pressed arm 17b of the slide lock plate 17 downward. Then, the slide lock plate 17 is rotated in the unlocking direction against the lock urging spring 17c, and the engagement between the lock claw 17a and the slide lock hole 16a is released (FIG. 6). As a result, the seat 11 (upper rail 15) can move in the front-rear direction with respect to the lower rail 16, as indicated by a two-dot chain line in FIG. At this time, since the memory lock lever 28 is engaged with the slide interlocking plate 20 on the upper rail 15 side, the memory unit U also slides with the entire seat 11. When the hand is released from the loop handle 18b, the slide lock plate 17 returns to the lock position and the seat 11 is locked.
[0026]
Further, when a reclining lock release lever (not shown) is operated in the normal seating state, the reclining lock in both the upper arms 40A and 40B is released, and the rearward tilt angle of the seat back 13 can be arbitrarily set.
[0027]
When the walk-in operation handle 50 is operated from the normal sitting state, the walk-in wire 51 is pulled, and the release lever 45 is rotated clockwise from the position of FIG. Then, the pin insertion hole 45a lifts the interlocking pin 43b, and the pole 43 is rotated in the counterclockwise direction in the figure, and the engagement of the memory protrusion 43a and the memory recess 42a is released. As a result, the coupling relationship between the ratchet 42 and the upper arm 40 is released, and the upper arm 40A can rotate relative to the ratchet 42 about the seat back rotation shaft 40x. At this time, the reclining lock mechanism on the upper arm 40A side is not unlocked, and the rotation of the ratchet 42 is restricted. When the release lever 45 is rotated clockwise, the interlocking lever 47 is rotated clockwise via the pulling wire 49, and the reclining lock mechanism on the upper arm 40B side is unlocked. That is, the left and right upper arms 40A and 40B are rotatable, and are rotated in the forward tilt direction as shown in FIG. 14 by the biasing force of the forward tilt biasing spring 41.
[0028]
When the upper arms 40A and 40B tilt forward, a part of the upper arm 40B presses the pressed arm 46a and rotates the pulling lever 46 counterclockwise as shown in FIG. Then, the lock open lever 21 pulled through the pulling wire 48 rotates counterclockwise from the position shown in FIG. 7 to the position shown in FIG. In the state of FIG. 8, the seat back 13 is in a forward tilt position indicated by a one-dot chain line in FIG. 2.
[0029]
When the lock open lever 21 rotates counterclockwise as described above, the pressing pin 21a presses the pressing portion 18a downward, and the loop lever 18 rotates clockwise. The slide lock plate 17 is rotated to the unlock position shown in FIG. 6 against the force spring 17c. At the same time when the lock open lever 21 is rotated to the unlocking end, the outer edge pressing portion 21b presses the pressed pin 28d downward, and the memory lock lever 28 is rotated counterclockwise from the normal slide swing end ( Swing). Then, the memory lock lever 28 releases the engagement between the slide interlocking protrusion 28b and the engaging recess 20a on the rear end side, and instead engages the memory claw 28a with the memory lock hole 25a on the front end side (FIG. 8). . Hereinafter, the swing end of the memory lock lever 28 is referred to as a memory swing end.
[0030]
That is, as shown in FIG. 8, when the memory lock lever 28 moves to the memory swing end, the seat 11 can slide in the front-rear direction on the lower rail 16 as a whole, but only the memory unit U including the memory lock lever 28 has memory. The movement in the front-rear direction with respect to the rack 25 is restricted. Accordingly, when the seat 11 is slid forward while the seat back 13 is kept tilted as shown by the two-dot chain line in FIG. 2, the slide lock plate 17 and the like mounted on the upper rail 15 side are moved forward as shown in FIG. Although it moves, the memory unit U does not move and remains in its original position as shown in FIG.
[0031]
Since the rotation transmitting arms 22 b and 23 a are engaged, the urging force of the unlock holding spring 22 c acts on the memory lever 23 simultaneously with the memory plate 22. In the state of FIG. 8 in which the seat 11 is not moved forward, the release plate 23c of the memory lever 23 is in contact with the release step 28c of the memory lock lever 28, so that the memory plate 22 and the memory lever 23 are held unlocked. It cannot rotate counterclockwise according to the biasing force of the spring 22c. As shown in FIG. 9, when the seat 11 slides forward, the release arm 23b moves away from the release step portion 28c and the rotation restriction is released. The memory plate 22 and the memory lever 23 are rotated counterclockwise by the unlock holding spring 22c. The rotation restricting arm 22 a of the memory plate 22 is engaged with the notch 21 c of the lock open lever 21. In the state of FIG. 9, a biasing force in the clockwise direction (that is, the unlocking end) acts on the lock open lever 21 as a restoring force of the lock biasing spring 17 c, but the rotation restricting arm 22 a of the memory plate 22 When engaged with the notch 21c, the lock open lever 21 is restricted from turning clockwise relative to the illustrated position. In this state where the lock open lever 21 is restricted, the lock open lever 21 is stopped even if the seat back 13 is raised and the pulling wire 54 is relaxed, and the slide lock plate 17 is held in the unlock position. Is done. That is, even if the seat back 13 is raised, the seat 11 can be freely slid without returning to the slide lock state.
[0032]
In the above walk-in operation, the memory lock lever 28 is normally engaged with the memory swing end (the memory claw 28a and the memory lock hole 25a are engaged) from the slide swing end (the slide interlocking projection 28b and the engaging recess 20a are engaged). ) To the memory state where the memory unit U cannot move relative to the lower rail 16 and remains at the memory position. As described above, when the memory lock lever 28 is at the normal slide swing end in FIG. 7, the urging force of the torsion coil spring 30 acts to hold the memory lock lever 28 at the swing end. The torsion coil spring 30 is configured as an action direction reversing spring in which the biasing direction is switched during the swing of the memory lock lever 28 from the normal slide swing end to the memory swing end of FIGS. 8 and 10. Has been. In other words, the spring hooking hole 26c, the spring hooking hole 28e, and the rotation hole are arranged so that the urging direction is reversed when the memory lock lever 28 reaches the action point (thought point) in the middle of the two swing ends. The positional relationship of the moving shaft 28x and the shape of the torsion coil spring 30 itself are determined.
[0033]
When returning from the walk-in state, the seat 11 is slid backward. Then, as shown in FIG. 11, immediately before the memory position before the walk-in, the memory lever 23 approaches the memory lock lever 28 and the release arm 23b comes into contact with the release step portion 28c. The memory lever 23 is rotated clockwise against the unlock holding spring 22c. Then, the rotation transmission arm 23a presses the rotation transmission arm 22b and the memory plate 22 also rotates clockwise, and the rotation restriction arm 22a releases the engagement with the notch 21c. As a result, the rotation restriction on the lock open lever 21 is released, so that the slide lock plate 17 is rotated from the unlock position to the lock position by the restoring force of the lock biasing spring 17c, and the seat 11 is again in the slide lock state. Become. Specifically, the pressing portion 18a is pushed up by the pressed arm 17b, and the loop lever 18 rotates counterclockwise, and in conjunction with this (the pressing pin 21a is pushed up by the pressing portion 18a), the lock open lever 21 rotates in the clockwise direction toward the locking action end that allows the slide lock by the slide lock plate 17. The lock open lever 21 rotates in the clockwise direction to press the pressed outer edge portion 28f of the memory lock lever 28 with the bending pressing portion 21e, thereby rotating (swinging) the memory lock lever 28 in the clockwise direction. As a result, the memory lock lever 28 swings from the memory swing end to the normal slide swing end. That is, the engagement between the memory claw 28a and the memory lock hole 25a is released, and instead, the slide interlocking protrusion 28b is engaged with the engaging recess 20a, and the memory state of the memory unit U is released. In this embodiment, the memory plate 22 for restricting the rotation of the lock open lever 21 and the memory lever 23 having the release arm 23b for receiving the force for releasing the rotation restriction are separate members. It is also possible to provide an unlock holding member having both functions of the plate 22 and the memory lever 23 alone.
[0034]
In the returning operation from the walk-in state, the biasing direction of the torsion coil spring 30 is reversed again during the swing of the memory lock lever 28. That is, the torsion coil spring 30 urges the memory lock lever 28 to the memory swing end shown in FIGS. 8 to 11 in the walk-in state. When swaying toward the end, the urging direction reverses in the middle, and the memory lock lever 28 is held at the normal slide oscillating end.
[0035]
As described above, in the seat device of the present embodiment, even if the seat back is raised in the middle of the walk-in operation, the slide of the seat 11 is not restricted, so the timing of raising the seat back 13 in the release operation of the walk-in state is arbitrary. . Regardless of the timing at which the seat back 13 is raised, when the seat back 13 is raised, the support mechanism shifts from the state shown in FIG. 14 to the state shown in FIG. On the upper arm 40A side, the pole 43 reaches the position where the memory protrusion 43a and the memory recess 42a correspond. Then, since the pole 43 can be rotated in the clockwise direction in FIG. 13, the release lever 45 urged by the tension spring 45c is rotated in the counterclockwise direction in FIG. The pole 43 is pressed to rotate the pole 43 to a position where the memory protrusion 43a and the memory recess 42a are engaged. This restricts the rotation of the upper arm 40A. The rotation of the release lever 45 simultaneously relaxes the pulling wire 49. Then, since the traction force with respect to the interlocking lever 47 is released, the reclining lock mechanism on the upper arm 40B side can return to the locked state, and the upper arm 40B side is also locked.
[0036]
As can be seen from the above description, in the seat device of the present embodiment, the memory lock lever 28 that normally swings between the rocking rocking end and the memory rocking end is associated with a single torsion coil spring 30 at any rocking end. Therefore, the number of parts can be reduced, and the manufacturing effort of adjusting the mutual urging force between a plurality of springs is not required. Further, the rocking between the normal sliding rocking end of the memory lock lever 28 and the memory rocking end is performed by pressing the lock open lever 21 (the outer edge pressing portion 21b and the bending pressing portion 21e). In any swinging direction, the biasing force of the torsion coil spring 30 is applied as an assist in the middle of the swinging direction, so that the operating force with respect to the lock open lever 21 can be suppressed to be improved.
[0037]
In addition, this invention is not limited to the above embodiment. For example, the seat 11 of the embodiment has a reclining mechanism of a type in which the angle of the seat back 13 before being tilted forward is stored by the ratchet 42, but the seat of a type in which this kind of memory function is not mounted on the reclining mechanism. Even so, the present invention is applicable.
[0038]
In the embodiment, only the upper rail and the lower rail on one side have been described. However, the slide lock-related mechanism may be mounted on both the left and right sides of the seat.
[0039]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a vehicle seat device that is easy to manufacture and excellent in the operability of the switching member of the slide memory mechanism can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing a normal seating state and a sliding state of a vehicle seat device to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a side view showing a walk-in operation state of the seat apparatus.
FIG. 3 is an exploded perspective view related to a slide function of the seat device.
4 is a perspective view showing a side surface of the lower rail and the upper rail on the opposite side to FIG. 3. FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a lower rail and a slide lock plate in a slide lock state.
FIG. 6 is a cross-sectional view of the lower rail and the slide lock plate in an unlocked state.
FIG. 7 is a side view showing the seat slide device in a normal sitting state.
FIG. 8 is a side view showing the seat slide device immediately after operating the walk-in operation handle.
FIG. 9 is a side view showing a slide lock mechanism that has moved forward in the seat slide device in which the seat is slid forward with the memory unit remaining.
FIG. 10 is a side view showing the slide memory mechanism remaining at the memory position in the seat slide device in a state where the seat is slid forward while leaving the memory unit.
FIG. 11 is a side view showing the seat slide device in a state in which the seat is retracted until just before reaching the memory position.
FIG. 12 is an exploded perspective view of a seat back support mechanism.
FIG. 13 is a side view showing the seat back support mechanism in a normal seating state.
FIG. 14 is a side view showing the seat back support mechanism in a state where the seat back is tilted forward.
[Explanation of symbols]
U Memory unit (slide memory mechanism)
11 sheets
12 Seat cushion
13 Seat back
15 Upper rail
16 Lower rail
17 Slide lock plate
17c Lock spring
18 Loop lever
18b Loop handle (first unlocking operation member)
20 Slide interlocking plate
21 Lock open lever (lock open member)
22 Memory plate (unlock holding member)
22c Unlock holding spring
23 Memory lever (unlock holding member)
25 Memory rack (memory rack)
26 Slide piece (support member for swing lever)
26c Spring hook hole
26d Spring storage recess
27 Bracket (support member for swing lever)
28 Memory lock lever (swing lever)
28a Memory Nail
28b Slide interlocking protrusion
28c Release step
28e Spring hole
30 Torsion coil spring (reversing direction of action)
30a Fixed end
30b Movable end
40A 40B Upper arm
45 Release lever
46 Tow lever
48 Tow wire
50 Walk-in operation handle (second unlocking operation member)
51 Walk-in wire

Claims (4)

床面側のロアレールとこのロアレールに対して摺動自在でシート側に固定されるアッパレール;
上記ロアレールに対しアッパレールの摺動方向位置を固定させるシートロック状態と該固定を解除するアンロック状態とに切換可能なスライドロック機構; アッパレールと共にスライドする通常スライド状態と、上記アッパレールと共に移動せずにロアレール側に固定されスライド前のシート位置を記憶するメモリ状態とに切換可能な切換部材を有するスライドメモリ機構;及び
上記スライドメモリ機構を通常スライド状態に保持して上記スライドロック機構をアンロック状態にさせる第一のロック解除操作部材と、上記スライドメモリ機構をメモリ状態に切り換えて上記スライドロック機構をアンロック状態にさせる第二のロック解除操作部材;
を備えた車両用シート装置において、
上記スライドメモリ機構の切換部材が、上記通常スライド状態でアッパレールに対して相対移動不能となる揺動端に位置し、上記メモリ状態でロアレールに対して相対移動不能となる揺動端に位置する揺動可能な揺動レバーからなり、
上記揺動レバーが一方の揺動端にあるときには該一方の揺動端へ揺動レバーを付勢し、他方の揺動端へ向けて揺動するときその途中で揺動レバーに対する付勢方向を反転させる作用方向反転ばねを設けたことを特徴とする車両用シート装置。
A lower rail on the floor side and an upper rail which is slidable relative to the lower rail and fixed to the seat side;
A slide lock mechanism that can be switched between a seat lock state in which the sliding direction position of the upper rail is fixed with respect to the lower rail and an unlocked state in which the fixing is released; a normal slide state that slides together with the upper rail; A slide memory mechanism having a switching member fixed to the lower rail side and capable of switching to a memory state storing a seat position before sliding; and holding the slide memory mechanism in a normal slide state and bringing the slide lock mechanism into an unlock state A first unlocking operation member to be operated; and a second unlocking operation member for switching the slide memory mechanism to a memory state to bring the slide lock mechanism into an unlocked state;
In a vehicle seat device comprising:
The switching member of the slide memory mechanism is positioned at a swing end that cannot move relative to the upper rail in the normal slide state, and is positioned at a swing end that cannot move relative to the lower rail in the memory state. It consists of a movable swing lever,
When the oscillating lever is at one oscillating end, the oscillating lever is urged toward the one oscillating end, and when oscillating toward the other oscillating end, the urging direction with respect to the oscillating lever is halfway A vehicle seat device comprising an action direction reversal spring for reversing the movement.
請求項1記載の車両用シート装置において、上記スライドメモリ機構は上記揺動レバーが枢着される支持部材を有し、上記作用方向反転ばねは、一端部が揺動レバーに係合し他端部が上記支持部材に係合したトーションばねからなる車両用シート装置。2. The vehicle seat device according to claim 1, wherein the slide memory mechanism has a support member on which the swing lever is pivotally attached, and the action direction reversing spring has one end engaged with the swing lever and the other end. A vehicle seat device comprising a torsion spring having a portion engaged with the support member. 請求項1または2記載の車両用シート装置において、上記ロアレールと平行で床面に固定された長尺のメモリ用ラックを有し、上記揺動レバーはメモリ状態でメモリ用ラックに係合する車両用シート装置。3. The vehicle seat device according to claim 1, further comprising a long memory rack that is parallel to the lower rail and fixed to a floor surface, and wherein the swing lever engages with the memory rack in a memory state. Sheet equipment. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用シート装置において、
上記スライドロック機構をアンロック状態にさせかつ上記揺動レバーをロアレールに対して相対移動不能なメモリ揺動端へ移動させるアンロック作用端と、上記スライドロック機構をシートロック状態にさせかつ上記揺動レバーをアッパレールに対して相対移動不能な通常スライド揺動端へ移動させるロック作用端とに移動可能で、上記第二のロック解除操作部材の操作に応じてアンロック作用端へ移動されるロックオープン部材;及び
上記ロックオープン部材をアンロック作用端に位置させてシートを前方へ移動させたとき、ロック作用端方向へのロックオープン部材の移動を規制し、スライドメモリ機構によるメモリ位置までシートを後退させたとき、上記揺動レバーに係合して回動されてロックオープン部材に対する移動規制を解除する、上記アッパレールに枢着されたアンロック保持部材;
を備えた車両用シート装置。
The vehicle seat device according to any one of claims 1 to 3,
An unlock action end for moving the slide lock mechanism to an unlocked state and moving the swing lever to a memory swing end that cannot move relative to the lower rail; A lock that can be moved to a locking action end that moves the moving lever to a normal slide rocking end that cannot move relative to the upper rail, and is moved to an unlocking action end in response to an operation of the second unlocking operation member. An open member; and when the lock open member is positioned at the unlocking end and the seat is moved forward, the movement of the lock open member toward the locking end is restricted, and the seat is moved to the memory position by the slide memory mechanism. When retracted, it engages with the swing lever and turns to release the movement restriction on the lock open member. Unlock holding member which is pivotally connected to the upper rail;
A vehicle seat device comprising:
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