JP4175354B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
通信網にて使用可能な帯域幅を測定することを可能にする技術の一例としては、非特許文献1や非特許文献2、および、特許文献1や特許文献2に開示された技術(以下では、「先行技術」とも呼ぶ)が挙げられる。これら先行技術では、帯域測定用のデータブロック(例えば、パケット)を所定数分だけ所定の送信間隔で1つづつ送信する。そして、その送信間隔と相手装置での受信間隔とを比較し、両者が略一致している場合に、その送信間隔に応じた帯域幅(すなわち、単位時間当たりの送出個数(送信間隔の逆数)に上記測定用データブロックのデータサイズを乗算して得られる値)を使用可能であると判定する。なお、上記送信間隔に比較して上記受信間隔が長い場合には、その両者が略一致するまで送信間隔を狭めつつ上述した帯域測定を行うことで、その時点で使用可能な帯域幅が測定される。
Bprobe and cprobe 、 http://cs-people.bu.edu/carter/tools/Tool.html,1966 尾家祐二 高橋大志、 インターネット特性計測ツールの評価方法に関する研究、 九州工業大学 情報工学部 電子情報工学科、2001年2月
しかしながら、上記測定用データブロックを用いて帯域測定を行う場合には、その測定用データブロックを測定対象である通信網へ送出してしまうため、通信網の利用状況に影響を与えてしまうことは否めない。このため、定期的に帯域測定を行う場合には、通信網の利用状況に与える影響が最小限になるように、その測定間隔を充分に長くすることが望ましいが、測定間隔を長くしてしまうと、帯域変動に対する追従性が悪くなってしまうといった問題点がある。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、通信網に過大な負荷をかけることを回避しつつ、その通信網における帯域変動への追従性を向上させることを可能にする技術を提供することを目的としている。
このような通信装置によれば、通信網を介して相手装置と通信する際に使用可能な帯域幅を上記測定手段により測定した時点から所定の待ち時間が経過した時点で、その帯域幅が変動したか否かが上記判定手段によって判定され、帯域幅が変動したと判定された場合にのみ、帯域幅の測定がし直される。
このようなプログラムによれば、一般的なコンピュータ装置に本発明に係る通信装置と同一の機能を付与することが可能になる。
(A.構成)
図1は、本発明に係る通信装置の1実施形態である中継装置200Aおよび200Bを含んでいる通信システム10の構成例を示す図である。図1に示すように、この通信システム10には、例えばインターネットなどの公衆網である通信網100と、LAN(Local Area Network)300Aおよび300Bが含まれており、LAN300Aは中継装置200Aを介して通信網100に接続されており、LAN300Bは中継装置200Bを介して通信網100に接続されている。
なお、以下では中継装置200Aと200Bとを区別する必要がない場合には、「中継装置200」と表記する。同様に、LAN300Aと300Bについても、両者を区別する必要がない場合には、「LAN300」と表記する。
図2に示すように、中継装置200は、制御部210と、ユーザインタフェイス(User Interface:以下、「UI」)部220と、第1通信インターフェイス(以下、「IF」)部230と、第2通信IF部240と、記憶部250と、これら構成要素間のデータ授受を仲介するバス260と、を有している。
第1通信IF部230と第2通信IF部240は、その各々が接続されている通信網を介して送信されてくるパケットを受信し制御部210へと引渡す一方、制御部210から引渡されたパケットをその各々が接続されている通信網へと送出する。なお、本実施形態では、帯域測定用に送受信される測定用パケットには、データの送受信のためのパケット(以下、データパケット)と区別するための情報がそのヘッダ部に書き込まれている。
揮発性記憶部251は、RAM(Random Access Memory)であり、プログラムにしたがって作動している制御部210によってワークエリアとして利用される。また、この揮発性記憶部251には、上記初期設定にて運用管理者によって設定された各種パラメータの他に、後述する帯域測定処理により測定された帯域幅を表すデータ、帯域変動の発生の有無を示す帯域変動フラグ、帯域変動の発生頻度を表すデータ(本実施形態では、後述する帯域変動検出処理の実行回数を表す実行回数カウンタおよび帯域変動の検出回数を表す変動回数カウンタ)が書き込まれる。
一方、不揮発性記憶部252は、ROM(Read Only Memory)やハードディスクで構成されている。この不揮発性記憶部252には、本発明に係る通信装置に特徴的な帯域測定処理を制御部210に実行させるためのプログラムが予め格納されている。
以上が中継装置200の構成である。
次いで、不揮発性記憶部252に格納されているプログラムにしたがって制御部210が行う動作について説明する。
図3は、制御部210が行う帯域測定処理の流れを示すフローチャートである。
図3に示すように、上記プログラムにしたがって作動している制御210は、まず、本発明に係る通信装置に特徴的な帯域測定を行うための初期設定の実行を促す(ステップSA100)。
具体的には、制御部210は、上記ステップSA100において、上記初期設定の実行を促すための画面をUI部220の表示部に表示させる。この画面を視認した運用管理者はUI部220の操作部を適宜操作することにより前述した測定用パラメータや検出用パラメータなどの各種パラメータを入力することができる。そして、このようにして入力された各パラメータは、UI部220の操作部から制御部210Aに引渡され、制御部210によって揮発性記憶部251に書き込まれる。これにより、初期設定が完了する。なお、以下に説明する動作例では、中継装置200Aについては、帯域変動の検出を指示する旨のデータが入力され、中継装置200Bについては、帯域変動を検出しない旨を指示するデータが入力された場合について説明する。
そして、制御部210Aは、ステップSA150の判定結果が“Yes”である場合(すなわち、帯域変動有りと判定した場合)には、測定用パラメータに含まれている送信間隔の初期値を、前回の帯域測定にて測定された帯域幅に対応する送信間隔で更新するとともに、帯域変動の発生頻度に応じて待ち時間データの値を更新し(ステップSA160)、ステップSA110以降の処理を再度実行する。逆に、ステップSA150の判定結果が“No”である場合(すなわち、帯域変動無しと判定した場合)には、帯域変動の発生頻度に応じて待ち時間データを更新し(ステップSA170)、ステップSA130以降の処理を再度実行する。
また、本実施形態に係る中継装置200によれば、帯域幅の測定をし直す際に、前回測定された帯域幅に応じた送信間隔で測定用パケットの送信が開始されるため、常に一定の初期値から順次送信間隔を変化させてゆく従来の技術に比較して、効率良く帯域測定を行うことが可能になるといった効果を奏する。
また、本実施形態に係る中継装置200によれば、帯域変動の発生頻度が低いほど、その変動の有無の検出間隔(すなわち、上記待ち時間)が長くなるように待ち時間が更新されるため、通信網10にかかる負荷を更に軽減させることが可能になる、といった効果も奏する。
以上、本発明の1実施形態について説明したが、上記実施形態を以下に説明するように変形しても良いことは勿論である。
(1)上述した実施形態では、公衆網とLANとの間の通信を仲介する中継装置に本発明を適用する場合について説明したが、通信経路の両端に位置する送信装置や受信装置に本発明を適用するとしても良いことは勿論である。要は、通信網を介して相手装置とデータブロックの送受信を行う通信装置であれば良い。
Claims (3)
- 所定のデータサイズを有する複数のデータブロックを、その送信間隔を所定の初期値から順次替えつつ通信網を介して相手装置へ送信し、前記通信網を介して前記相手装置と通信する際に使用可能な帯域幅を前記相手装置での受信間隔と前記送信間隔とを比較して測定する測定手段と、
前記測定手段により帯域幅が測定されたことを契機として計時を開始する計時手段と、
前記測定手段により測定された帯域幅を記憶する記憶手段と、
前記計時手段により計時された時間が所定の待ち時間に達した時点で前記相手装置との通信に使用可能な帯域幅が、前記記憶手段に記憶されている帯域幅よりも所定の閾値以上広がっていることを検出した場合、または、前記記憶手段に記憶されている帯域幅よりも狭くなっていることを検出した場合に、帯域幅が変動したと判定する判定手段と、
帯域幅が変動したと前記判定手段により判定された場合には、前記記憶手段に記憶されている帯域幅に応じた送信間隔を前記初期値として帯域幅を測定し直すように前記測定手段を制御する一方、帯域幅が変動していないと前記判定手段により判定された場合には、その時点を契機として改めて計時を開始するように前記計時手段を制御する測定制御手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 前記判定手段により判定を行った回数と帯域変動が変動したと前記判定手段により判定された回数とを集計し、帯域変動の頻度を算出する算出手段を備え、
前記測定制御手段は、
前記算出手段により算出された頻度に応じて前記待ち時間の長さを調整する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記判定手段により判定を行った回数と帯域変動が変動したと前記判定手段により判定された回数とを集計し、帯域変動の頻度を算出する算出手段を備え、
前記測定制御手段は、
前記算出手段により算出された頻度に応じて前記閾値の大きさを調整する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
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