JP4174259B2 - 検査装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細な配線パターン等が形成された半導体ディバイスやパネル基板等の検査に用いられ、特に液晶表示素子やプラズマディスプレィ等の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistors)や電極パネル或いはクリスタル基板等のように透明な被検査体や裏面精度が要求される被検査体等にも適用可能な精密検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体プロセスにおいては、クリーン環境において超精密技術によりウェハ上に微細な配線パターン等を形成するが、ウェハの表面に付着した微細な塵埃や微小な傷の影響によりパターン不良が発生することがある。半導体ディバイスは、一般に配線パターンの線幅が約0.18μmと極めて微細であるとともに、さらに微細化、高密度化が進み0.15μm或いは0.13μmのレベルにまで達して微小欠陥の対応も極めて重要になっている。
【0003】
半導体プロセスにおいては、上述した微小欠陥を検出するために半導体ディバイスの配線パターンを例えば光学顕微鏡を用いて拡大表示し、欠陥の詳細を識別する精密な検査装置が用いられている。検査装置は、一般にX軸、Y軸及びZ軸方向に調整移動されるステージ上に半導体ディバイスを位置決め保持した状態でステージの上方に配置した光学顕微鏡からなる撮像ユニットによって例えば7千倍乃至1万5千倍程度に拡大して撮像するとともに、この撮像した画像を処理して所定の検査を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、検査装置においては、X軸及びY軸方向に対して位置決めしたステージ上にハンドリング機構によって被検査体を搬送し、この被検査体を位置決め機構によって精密に位置決めする。検査装置においては、この状態で撮像ユニットに対して焦点合わせが行われるように、ステージをZ軸方向に調整移動する。検査装置は、例えばピエゾ素子(PZT素子)等の電気−機械変換素子を駆動源とした板ばね構造からなり約2nm程度の超精密な分解能を有する駆動機構を備え、ステージがZ軸方向に対して調整移動される。
【0005】
検査装置においては、上述したステージの駆動機構が、約1.5Kg程度と極めて小さい可搬重量特性を有するとともに、外部から加えられる負荷に対して大きな影響を受けやすいといった特徴を有している。検査装置においては、位置決め機構によって被検査体をステージ上に位置決め保持するが、例えば被検査体が6インチ角の寸法で約0.5Kgにもなることからステージを安定した状態でかつ精密に駆動するために位置決め機構をより軽量化して構成する必要がある。
【0006】
また、検査装置においては、外部から加えられる負荷によってステージが振動することにより、撮像ユニットの撮像画像にいわゆるにじみ現象が発生して精密な検査が行い得ないといった問題を生じさせる。検査装置においては、位置決め機構に電源を供給するコード等がステージの重量負担を増加させるとともに、その揺れ等がステージに振動等を生じさせる原因にもなる。
【0007】
さらに、検査装置においては、精密な面精度を以って形成したステージの主面上に、搬送された被検査体がその底面を保持される。検査装置においては、このために例えば透明なTFTや裏面側にも微細な配線パターンが形成されることによってこの裏面側をハンドリング面として利用することを避けなければならない被検査体の適用が困難であるといった問題があった。
【0008】
したがって、本発明は、ステージに対して被検査体を位置決め保持機構の負荷を低減して被検査体の精密な位置決めが行われるようにする検査装置を提供することを目的に提案されたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかる検査装置は、光学検査ユニットと、中央部に開口部を設けるとともにこの開口部を覆うようにして主面上に供給された被検査体を保持するステージと、ステージを光学検査ユニットの光軸方向であるZ軸方向を含む各方向に移動させるステージ駆動機構と、ステージ上において被検査体を光学検査ユニットに対して調整移動して位置決めする位置決め部材と被検査体押圧ユニットと押圧ユニット駆動機構とから構成される位置決め保持機構とを備える。
【0010】
位置決め保持機構、位置決め部材が、ステージの少なくとも隣り合う2辺に沿った主面上に設けられて被検査体の隣り合う2辺の外周縁部が突き当てられるようにする。位置決め保持機構、被検査体押圧ユニットが、ステージの少なくとも位置決め部材と対向する隣り合う2辺に沿ってそれぞれ開口部と直交する向きに設けられるホルダ部材と、これらホルダ部材にそれぞれスライド自在に組み付けられたスライダ部材と、これらホルダ部材にそれぞれ設けられてスライダ部材を開口部側に付勢する弾性部材と、スライダ部材の外側端側にそれぞれ設けられ被検査体の隣り合う2辺の外周縁部に突き当って位置決め部材側に押圧して位置決め保持する押圧部材と、開口部内に臨んでスライダ部材の内端側にそれぞれ設けられるカム部材とを有する位置決め保持機構、押圧ユニット駆動機構が、開口部内に臨んでステージの下方部に独立して配置され駆動モータと、この駆動モータの出力軸に固定され被検査体押圧ユニットのカム部材が相対係合される駆動カム部材とを有し、被検査体押圧ユニットの押圧部材を被検査体に対して非当接状態と当接状態とに切換移動させる
【0011】
以上のように構成された本発明にかかる検査装置によれば、ハンドリング装置等によりステージ上に供給される被検査体を、外周部近傍の底面を各保持部材上に載せて開口部を覆うようにして保持する。検査装置によれば、押圧ユニット駆動機構が駆動されてその駆動カム部材により、被検査体押圧ユニットを動作させる。検査装置によれば、被検査体押圧ユニットが、駆動カム部材と相対係合された各カム部材を介して各スライダ部材が各弾性部材の弾性力に抗してスライド動作され、各スライダ部材に設けた各押圧部材が被検査体に対して非当接状態から当接状態へと切換移動される。検査装置によれば、これにより被検査体押圧ユニットが、各押圧部材により被検査体の隣り合う外周縁の2辺を相対する位置決め部材に押圧して位置決めする。検査装置によれば、被検査体押圧ユニットが、各押圧部材に作用する各弾性部材の弾性力により被検査体の位置決め状態を保持する。
【0012】
検査装置によれば、位置決め保持機構が、被検査体押圧ユニットの押圧部材を被検査体に対して非当接状態から当接状態へと切換移動させて相対する位置決め部材に押圧させる位置決め動作時においてのみ駆動モータの動作が行われる。したがって、検査装置によれば、ステージを光学検査ユニットに対して昇降移動させる焦点合わせ時や光学検査ユニットによる被検査体の撮像時において、位置決め保持機構の押圧ユニット駆動機構が停止状態に保持される。検査装置によれば、焦点合わ動作や被検査体の撮像動作が、振動等の発生が無い安定した状態で行われることにより被検査体について高精度の検査を行うことが可能となる。
【発明の実施の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として示した検査装置1は、例えば微細な配線パターン等が形成された半導体ディバイスやパネル基板或いは液晶表示素子やプラズマディスプレィ等の薄膜トランジスタ等の製造プロセスに設置される。検査装置1は、矩形の被検査体2の主面上に形成された配線パターン等を撮像して欠陥の有無を検査するとともにその検査結果を分析して前工程にフィードバックする。
【0014】
検査装置1は、図1に示すように詳細を省略するクリーンエアユニット4が付設されたクリーンボックス3内に設置され、例えばクラス1程度の高クリーン度の環境に保持された状態で被検査体2の検査を行う。検査装置1には、図示しないが、例えば検査項目の設定、各部の動作制御、検査データの処理等を行うとともに処理データをプロセス制御を行うホストコンピュータへと送信する機能やホストコンピュータからの制御信号の受信機能等を有し、撮影画像や検査データや制御データ等を表示する表示器を備えたコントロールユニットが付設される。
【0015】
クリーンボックス3には、前工程で製作された多数個の被検査体2をクリーン環境を保持した状態で検査装置1へと搬送するハンドリング装置が備えられている。ハンドリング装置は、従来の半導体ディバイス製造プロセスに用いられる装置と同様であるために詳細を省略するが、所定の容器5内に収納されて供給された被検査体をエレベータ機構6によって供給部へと移送する。ハンドリング装置は、供給部に設置した図示しない移送ロボット機構によって容器5から被検査体2を1枚ずつ取り出して検査装置1へと供給する。ハンドリング装置は、移送ロボット機構が容器5から例えば被検査体2を真空吸着するとともにセンタ出しや位相合わせを行った状態で検査装置1へと供給する。
【0016】
検査装置1は、クリーンボックス3内に被検査体2の搬送機構等と独立した状態で設置された支持台7上に、防震台装置8を介して支持される。防震台装置8は、詳細を省略するが外部からの振動や衝撃或いは内部機構から生じる振動等によりパドル9の振動を検出し、このパドル9を支える可動脚部を振動方向と逆方向に駆動することにより速やかに振動を停止させて安定した状態に保持する。
【0017】
検査装置1は、詳細を後述するように主面上に搬送された被検査体2を位置決めした状態で保持するステージ10を備える。検査装置1は、ステージ10をX軸、Y軸、θ軸及びZ軸方向に対して調整移動するために、上述した防震台装置8のパドル9上に積層状態で組み合わされたX軸テーブル11と、Y軸テーブル12と、θ軸テーブル13及びZ軸テーブル14とからなるステージ駆動機構15を備える。検査装置1は、パドル9上に支持したスタンド部材16を介してステージ10の上方に配置され、このステージ10上に載置された被検査体2を撮像する光学検査ユニット17を備えている。
【0018】
なお、ステージ駆動機構15は、従来の検査装置と同等に構成されており、詳細な説明を省略する。ステージ駆動機構15は、例えばX軸テーブル11の機能とY軸テーブル12の機能とを備えたテーブルとθ軸テーブル13及びZ軸テーブル14とを組み合わせて構成してもよい。また、ステージ駆動機構15は、Z軸テーブル14を部分的に駆動することにより、ステージ10の傾き状態を補正するθ軸テーブル13の機能を持たせるようにしてもよい。
【0019】
Z軸テーブル14は、図2に概略構成を示すように、矩形の枠状筒体を呈する筐体18を備え、内部にPZT素子が内蔵されるとともに表面に枠状のばね部材18aが組み合わされて構成される。Z軸テーブル14には、ばね部材18a上にステージ10が固定される。Z軸テーブル14は、コントロールユニットから送出される制御信号によりPZT素子が駆動されてばね部材18aを弾性変位させ、このばね部材18aを介してステージ10を移動動作させる。Z軸テーブル14は、上述したX軸テーブル11とY軸テーブル12及びθ軸テーブル13により位置決め駆動されるベースパドル19上に配置される。
【0020】
検査装置1は、上述したステージ駆動機構15の各テーブル11〜14が、コントロールユニットから送出される制御信号により駆動される。検査装置1においては、例えばX軸テーブル11とY軸テーブル12及びθ軸テーブル13とを駆動してベースパドル19を介してステージ10を予め所定の位置に位置決めするとともに、このステージ10に対して被検査体2を位置決めして載置する。検査装置1においては、Z軸テーブル14についても予め所定の位置に位置決めすることによりステージ10の位置を設定するが、後述するように光学検査ユニット17の焦点合わせ動作に際して駆動されてステージ10を移動させる。
【0021】
光学検査ユニット17は、詳細を省略するが可視光を照射された被検査体2の所定部位を撮像する可視光用光学ユニットと、例えば波長が266nm程度の紫外線を照射された被検査体2の所定部位を撮像する第1の紫外線用光学ユニットと、例えば波長が196nm程度の紫外線を照射された被検査体2の所定部位を撮像する第2の紫外線用光学ユニットとを備える。光学検査ユニット17は、被検査体2を、可視光を用いて低分解能で撮像する機能と、短波長の紫外線を用いて分解能で撮像する機能と、さらに短波長の紫外線を用いて高分解能で撮像する機能とを有してなる。
【0022】
光学検査ユニット17は、各光学ユニットがそれぞれCCD(Charge Coupled Device)カメラを備えている。光学検査ユニット17は、上述した各照明光を出射する照明源や光学系或いはフォーカス機構等を備えており、コントロールユニットから送出された制御信号により各部の制御動作が行われる。光学検査ユニット17は、各照明光により照明された被検査体2の撮影画像をデジタル情報としてコントロールユニットに供給する。光学検査ユニット17においては、各光学ユニットの被検査体2に対する焦点合わせが、コントロールユニットから送出される制御信号により駆動されるフォーカス機構とZ軸テーブル14の動作により行われる。
【0023】
光学検査ユニット17は、上述したように照射光を異にする複数の光学ユニットを備えることにより、検査レベルを異にした被検査体2を連続して撮像することを可能とする。光学検査ユニット17は、各光学ユニットを選択することにより、例えばある光学ユニットに故障が生じた場合であっても検査装置1を停止することなく作業を継続することが可能であり稼働率が保持される。また、検査装置1は、停止操作後の再起動時により面倒かつ精密な光学検査ユニット17の設定操作が不要となり、継続性のある安定した検査の実施が可能である。なお、検査装置1は、上述した複数の光学ユニットを備える必要は無く、単一の光学ユニットを備えるものであってもよい。
【0024】
検査装置1は、上述したように各テーブル11〜14により位置決めされたステージ10上に搬送された被検査体2を、位置決め保持機構20によって位置決め保持する。検査装置1は、上述したように焦点合わせを行うために駆動されるZ軸テーブル14が、小さい可搬重量特性を有するとともに外部から加えられる負荷に対して大きな影響を受けやすいことから、負荷を低減するために詳細を後述するように位置決め保持機構20が被検査体押圧ユニット23を駆動する押圧ユニット駆動機構21をステージ10に対して独立して構成されている。
【0025】
位置決め保持機構20は、図2及び図3に示すようにステージ10上に設けられ被検査体2の隣り合う2辺の外周縁がそれぞれ突き当てられる一対の位置決め部材22a、22b(以下、代表して説明する場合には位置決め部材22と総称する。)と、これら位置決め部材22a、22bに対向して配置されるとともに被検査体2を押圧する一対の被検査体押圧ユニット23a、23b(以下、代表して説明する場合には被検査体押圧ユニット23と総称する。)及びこの被検査体押圧ユニット23を駆動する押圧ユニット駆動機構21とから構成される。
【0026】
ステージ10は、図2に示すように被検査体2を載置するに足る大きさを有するとともに中央部に開口部24が形成された全体矩形枠状を呈して形成されている。ステージ10には、図2及び図3に示すように各辺の中央部から開口部24に突出して被検査体押圧ユニット23を取り付ける取付凸部25a〜25d(以下、代表して説明する場合には取付凸部25と総称する。)が一体に突出されている。ステージ10には、隣り合う2辺の略中央部に位置してピン状の第1の位置決め部材22aと第2の位置決め部材22bとがそれぞれ立設されている。
【0027】
ステージ10は、上述したように開口部24に突出する取付凸部25を形成して被検査体押圧ユニット23を取り付けることで、軽量化を図りながら各被検査体押圧ユニット23を安定した状態でかつ精密に取り付けることが可能とされている。ステージ10は、取付凸部25を形成せずに各被検査体押圧ユニット23の取付を行うように構成してもよいことは勿論である。
【0028】
第1の位置決め部材22aは、図3に示すように取付凸部25bの延長線上に位置してステージ10の外周部近傍に立設されている。第2の位置決め部材22bは、取付凸部25aの延長線上に位置してステージ10の外周部近傍に立設されている。各位置決め部材22は、詳細を省略するが被検査体2の外周縁が突き当たる外周面がテーパ面として形成されており、被検査体2をより精密に位置決めする。なお、位置決め部材22については、ステージ10の2辺に1個ずつ設けるばかりでなく、例えば一方の辺上に長さ方向に離間して1組を設けるようにしてもよい。
【0029】
また、位置決め部材22については、外形を異にする複数種の被検査体2をステージ10上に位置決め載置することを可能とするために、取付位置を調整自在に設けるようにしてもよい。さらに、位置決め部材22については、ステージ10の各辺にそれぞれ設けられ、それぞれが共同して被検査体2が搬送された状態において各外周縁を係止して脱落防止作用を奏するようにしてもよい。また、位置決め部材22については、清掃等の保守対応としてステージ10に対して着脱自在としてもよい。
【0030】
ステージ10には、図3に示すように搬送された被検査体2の底面を保持する複数個のピン状の保持部材26a〜26h(以下、代表して説明する場合には保持部材26と総称する。)が設けられている。各保持部材26は、ステージ10の外周部近傍に、各コーナ部を挟んでそれぞれ1個ずつ位置するように設けられている。各保持部材26は、詳細を省略するが被検査体2の配線パターン等が形成されていない外周縁の近傍位置の底面を保持することによって、配線パターンの傷付きや汚損を防止する。
【0031】
被検査体押圧ユニット23は、図3及び図4に示すように、それぞれホルダ部材27と、スライダ部材28と、押圧部材29と、コイルスプリング30と、カム部材31とを備える。被検査体押圧ユニット23は、ステージ10に対して、各位置決め部材22と対向する取付凸部25c及び取付凸部25dにそれぞれ取り付けられる。被検査体押圧ユニット23は、ステージ10に対して、開口部24の周囲に位置しこれと直交する方向に取り付けられる。なお、被検査体押圧ユニット23については、ステージ10上に2組を取り付けるようにしたが、いわゆるダミーとして残りの取付凸部25a、25bにもそれぞれ取り付けてステージ10の重量バランスを調整するようにしてよい。また、被検査体押圧ユニット23は、ステージ10の各辺に設けることによって外形を異にする複数種の被検査体2に対して互換使用を可能とする。
【0032】
ホルダ部材27は、底面と両側面とにより内部に長さ方向に貫通するガイド溝27aを構成した全体略チャンネル状を呈しており、ガイド溝27aの一端側を開口部24に臨ませて取付凸部25上に取り付けられる。ホルダ部材27には、底面と両側面とに保持されてガイド溝27a内にスライダ部材28がスライド自在に組み付けられる。スライダ部材28には、基端側に位置してピン状の押圧部材29が立設されるとともに、先端側にカム部材31を設けた連結プレート32が取り付けられている。カム部材31は、連結プレート32の先端部に立設した支軸に回転自在に軸装されたコロからなり、後述する押圧ユニット駆動機構21の外周カム部材34の外周面に対して円滑な状態で当接する。
【0033】
押圧部材29は、後述するようにスライダ部材28が開口部24側へと移動することにより被検査体2の外周縁に外周面が当接して位置決め部材22側に押圧するが、図4に示すように外周面29aaがテーパ面として形成されている。押圧部材29は、上述したように外周面がテーパ面に形成された位置決め部材22と共同して被検査体2をより精密に位置決めする。
【0034】
コイルスプリング30は、図4に示すように一端側をホルダ部材27側に設けた掛止めピン33aに掛け止めされるとともに、他端側を引っ張り状態でスライダ部材28に設けた掛止めピン33bに掛け止めされる。したがって、スライダ部材28は、コイルスプリング30の弾性力によって開口部24側へと付勢されることにより、図4に示すように押圧部材29に対して被検査体2の外周縁への当接習性を付与するとともに連結プレート32を介して先端側に設けたカム部材31に対して押圧ユニット駆動機構21の外周カム部材34との当接習性を付与する。
【0035】
なお、被検査体押圧ユニット23は、コイルスプリング30の弾性力によってスライダ部材28を開口部24側に付勢するように構成したが、他の適宜の弾性部材によりかかる弾性力を作用させるようにしてもよい。弾性部材としては、例えばホルダ部材27内に組み込まれてスライダ部材28の後端部を押圧する板ばねやトーションスプリング等が用いられる。
【0036】
以上のように構成された被検査体押圧ユニット23は、後述するように押圧ユニット駆動機構21により押圧部材29が、検査体2と離間される第1の位置に保持された状態と当接する第2の位置とに切換移動される。すなわち、被検査体押圧ユニット23は、押圧部材29が相対する位置決め部材22との間隔を被検査体2の外形よりもやや大きな第1の位置と、被検査体2の外形よりも狭ま第2の位置とに切換移動される。また、被検査体押圧ユニット23は、押圧部材29が第2の位置において被検査体2の外周縁を押圧して位置決め部材22と共同して被検査体2を位置決めするが、この被検査体2の位置決め状態がコイルスプリング30の弾性力によって保持る。
【0037】
押圧ユニット駆動機構21は、図2に示すようにステージ10の下方に位置して独立して配置されたベースパドル19に取り付けられており、外周カム部材34と、ステッピングモータ35と、モータホルダ36等の部材によって構成される。押圧ユニット駆動機構21は、ステージ10の開口部24に対向してベースパドル19上にモータホルダ36が固定されており、このモータホルダ36にステッピングモータ35が取り付けられて構成されている。ステッピングモータ35は、出力軸35aがモータホルダ36の天井面を貫通して開口部24の中心位置に臨ませられており、この出力軸35aの先端部に円盤状の外周カム部材34が固定されている。
【0038】
外周カム部材34には、外周部に上述した被検査体押圧ユニット23のカム部材31が、円周方向に対して90°位置をズラして当接する。外周カム部材34には、図3に示すように外周面にそれぞれ90°の間隔を以って4個の円弧状カム凸部37a〜37d(以下、代表して説明する場合にはカム凸部37と総称する。)が形成されるとともにこれらカム凸部37間に円弧状のカム凹部38a〜38d(以下、代表して説明する場合にはカム凹部38と総称する。)が形成されている。
【0039】
外周カム部材34は、カム凸部37とカム凹部38とを、円滑な連続面を以って形成してなる。外周カム部材34は、カム凸部37が、被検査体押圧ユニット23のカム部材31が当接した状態においてスライダ部材28を開口部24から遠ざけて押圧部材29を第1の位置に保持するに足る突出量を以って形成されている。外周カム部材34は、カム凹部38が、カム部材31が当接した状態においてスライダ部材28を開口部24に近づけて押圧部材29を第2の位置に保持するに足るへこみ量を以って形成されている。
【0040】
押圧ユニット駆動機構21は、カム凸部37とカム凹部38とによってスライダ部材28を開口部24と直交する方向に往復移動させることから、2組の被検査体押圧ユニット23に対応して外周カム部材34にそれぞれ2個のカム凸部37とカム凹部38とが形成されていればよい。押圧ユニット駆動機構21は、上述したように外周カム部材34に4個のカム凸部37とカム凹部38とを形成することにより、ステッピングモータ35を一定方向に所定角度(45°)ずつ間欠的に回転駆動させるようにして制御操作の簡易化が図られている。また、押圧ユニット駆動機構21は、かかる外周カム部材の構成によりステージ10に対して被検査体押圧ユニット23と位置決め部材22を適宜の位置に設定した場合においても互換使用が可能とされる。
【0041】
押圧ユニット駆動機構21は、ステージ10上に被検査体2が搬送されると制御部から出力される制御信号によってステッピングモータ35が駆動されて出力軸35aを介して外周カム部材34を45°宛回転させる。押圧ユニット駆動機構21は、例えば外周カム部材34にカム凸部37とカム凹部38を2個ずつ形成した場合には、1回の回転角度が90°に設定される。したがって、押圧ユニット駆動機構21は、4個のカム凸部37とカム凹部38とを形成することによって外周カム部材34の回転角度が小さくなり、スピード化が図られる。
【0042】
以上のように構成された検査装置1においては、ステージ駆動機構15によりステージ10が光学検査ユニット17に対して位置決めされる。検査装置1においては、制御部から押圧ユニット駆動機構21に制御信号が供給され、図5に示すように外周カム部材34を被検査体押圧ユニット23と対向させることによってカム凸部37にカム部材31を乗り上げさせる。検査装置1においては、具体的には第1の被検査体押圧ユニット23aのカム部材31aが外周カム部材34の第4のカム凸部37dと当接されるとともに、第2の被検査体押圧ユニット23bのカム部材31bが外周カム部材34の第3のカム凸部37cと当接されている。
【0043】
検査装置1においては、この状態で各被検査体押圧ユニット23のスライダ部材28がそれぞれ開口部24から離間て位置されることにより、各押圧部材29が第1の位置に保持された状態にある。検査装置1においては、相対する位置決め部材22と押圧部材29との間隔が被検査体2の外形よりも大きく設定され、ステージ10上に被検査体2の載置スペースが確保される。
【0044】
検査装置1においては、ハンドリング装置によってステージ10上に搬送された被検査体2を、その外周部の近傍位置の底面を各保持部材26によって保持して載置する。検査装置1においては、上述したように被検査体押圧ユニット23の押圧部材29が相対する位置決め部材22に対して被検査体2の外形よりも大きな間隔に保持されていることから、例えば被検査体2の外周縁と押圧部材29との間に図5に示すようにΔxの間隙が構成されている。
【0045】
検査装置1においては、ステージ10上への被検査体の載置が図示しない適宜のセンサにより検出されて制御部から制御信号が押圧ユニット駆動機構21へと出力される。検査装置1においては、押圧ユニット駆動機構21により被検査体押圧ユニット23が駆動されることにより、ステージ10上で被検査体2の位置決め動作が行われる。押圧ユニット駆動機構21は、ステッピングモータ35が駆動されて出力軸35aが時計方向に回転することによって、外周カム部材34も図5矢印で示すように45°宛時計方向に回転動作する。
【0046】
被検査体押圧ユニット23は、外周カム部材34の回転に伴いコイルスプリング30の弾性力によって当接習性を付与されたカム部材31の当接位置が、図6に示すようにカム凸部37から次第にカム凹部38へと移動する。検査装置1においては、具体的には第1の被検査体押圧ユニット23aのカム部材31aが外周カム部材34の第4のカム凹部38dに落ち込んで当接されるとともに、第2の被検査体押圧ユニット23bのカム部材31bが外周カム部材34の第3のカム凹部38cに落ち込んで当接される。被検査体押圧ユニット23は、このカム部材31の当接位置の移動に伴って、図6矢印で示すようにスライダ部材28がコイルスプリング30の弾性力によって開口部24側へと移動する。被検査体押圧ユニット23は、このスライダ部材28の移動動作とともに押圧部材29も開口部24側へと移動して被検査体2の外周縁に突き当たって押圧する。
【0047】
検査装置1においては、被検査体押圧ユニット23に対向して設けられた位置決め部材22に対して、押圧部材29によって押圧されることにより被検査体2が対向する外周縁を押し付けられる。検査装置1においては、上述したようにステージ10上の隣り合う2辺にそれぞれ被検査体押圧ユニット23a、23bを配置するとともにこれら被検査体押圧ユニット23a、23bに対向して位置決め部材22a、22bを設けてなる。したがって、検査装置1においては、隣り合う2辺の外周縁を押圧部材29a、29bによって押圧された被検査体2が、相対する2辺の外周縁を位置決め部材22a、22bに突き当てられてステージ10上に精密に位置決めされるようにする。
【0048】
検査装置1においては、押圧ユニット駆動機構21の動作がカム部材31の当接位置をカム凸部37からカム凹部38へと移動させるように外周カム部材34を回転する間においてのみ行われる。すなわち、検査装置1においては、押圧部材29と位置決め部材22とが共同して被検査体2をステージ10上に位置決めする間においてのみ押圧ユニット駆動機構21が動作する。検査装置1においては、コイルスプリング30の弾性力によってスライダ部材28が開口部24側へと付勢されることにより、被検査体2が外周部を位置決め部材22と押圧部材29とに挟持されて位置決め状態を保持される。
【0049】
検査装置1においては、光学検査ユニット17に対して被検査体2の検査部位を焦点合わせするためにステージ駆動機構15によってステージ10を調整移動する操作が行われる。検査装置1においては、この状態で光学検査ユニット17により被検査体2の検査部位が撮像され、所定の検査が行われる。検査装置1においては、検査が終了すると制御部から制御信号が押圧ユニット駆動機構21へと出力され、この押圧ユニット駆動機構21により被検査体押圧ユニット23が駆動される。
【0050】
検査装置1においては、ステッピングモータ35が駆動されて出力軸35aが回転することにより、外周カム部材34が45°宛回転動作する。被検査体押圧ユニット23は、外周カム部材34の回転に伴いコイルスプリング30の弾性力によって当接習性を付与されたカム部材31の当接位置が、カム凹部38から次第にカム凸部37へと移動する。被検査体押圧ユニット23は、このカム部材31の当接位置の移動に伴、スライダ部材28がコイルスプリング30の弾性力に抗して開口部24から離間する方向へと移動する。被検査体押圧ユニット23は、このスライダ部材28の移動動作とともに押圧部材29も開口部24から遠ざかって第2の位置へと移動し被検査体2の外周縁から離間する。
【0051】
検査装置1においては、上述した被検査体押圧ユニット23の動作により位置決め部材22と押圧部材29とによる被検査体2の拘束状態が解除される。検査装置1においては、この状態でハンドリング装置が駆動されてステージ10上から被検査体2の移送操作が行われる。検査装置1においては、被検査体2の移送操作の完了が確認されると、上述したステージ10上への被検査体2の搬送操作が行われ、以下の所定の操作が繰り返されて連続検査が行われる。
【0052】
検査装置1においては、上述したように押圧ユニット駆動機構21がステージ10と独立して配置されるとともに被検査体2の位置決め時においてのみ動作されその他の間は非動作状態に保持される。したがって、検査装置1においては、ステージ駆動機構15に対する押圧ユニット駆動機構21の負荷が低減され、ステージ10が円滑にかつ低駆動力により駆動されるようになる。また、検査装置1においては、押圧ユニット駆動機構21が非動作状態において光学検査ユニット17による被検査体2の撮像操作が行われることから、ステージ10が振動して画像に揺らぎ等が生じることもになく高精度の検査が行われるようになる。
【0053】
ところで、検査装置1においては、第1の被検査体押圧ユニット23aと第2の被検査体押圧ユニット23bとが同一の構成部材に組み立てられてステージ10上に取り付けられており、それぞれの押圧部材29a、29bが同一のタイミングを以って被検査体2を押圧操作して位置決め動作を行う。検査装置1においては、被検査体2の材質による保持部材26とのなじみ性や底面の状態等によって、被検査体2にこじれが生じて第1の位置決め部材22aと第2の位置決め部材22bに均一に押圧されずに傾き状態を呈する虞もある。
【0054】
したがって、検査装置1は、被検査体2に対する第1の被検査体押圧ユニット23aと第2の被検査体押圧ユニット23bとによる押圧操作のタイミングを変えるように構成してもよい。検査装置1は、このために例えば第1の被検査体押圧ユニット23aと第2の被検査体押圧ユニット23bについて、長さを異にしたスライダ部材28a、28bを備えるようにしてもよい。検査装置1は、例えば各カム凸部37やカム凹部38の形状を異にした外周カム部材34を備えるようにしてもよい。検査装置1は、かかる対応を図ることにより、被検査体押圧ユニット23を2回駆動するといった制御操作が不要となる。
【0055】
図7に第2の実施の形態として示した検査装置40は、基本的な構成を上述した検査装置1と同様とするが、ステージ10の重量バランスを図った構成に特徴がある。なお、以下の検査装置40の説明において、特徴ある構成部位についてのみ新規の符号を付して説明を行うが、同等の部位については同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0056】
検査装置40には、取付凸部25c、25dとともに残りの取付凸部25a、25bにも被検査体押圧ユニット23の構成部材であるホルダ部材41a、41bがそれぞれ取り付けられている。検査装置40は、これらホルダ部材41にスライダ部材28や押圧部材29が組み付けられてはいないが、ステージ10の面方向の重量バランスの調整が図られるようになる。
【0057】
したがって、検査装置40は、Z軸テーブル14に対する偏荷重の状態が緩和され、ステージ10の精密駆動が行われるようになる。なお、検査装置40は、各ホルダ部材41に被検査体押圧ユニット23の他の構成部材を組み合わせて同等に構成することによって4方向平行チャック機構を構成してもよい。検査装置40は、ステージ10上の各辺に予めホルダ部材を設けることによって、チャック位置の変更に容易に対応可能である。
【0058】
検査装置40においては、ステージ10の主面上に取付凸部25a側に位置して3個の位置決め部材42〜44が設けられている。第1の位置決め部材42と第2の位置決め部材43は、ステージ10の幅方向に離間して設けられており、被検査体2の両端近傍が突き当てられる。第3の位置決め部材44は、ホルダ部材41aを利用して設けられて被検査体2の中央部が突き当てられる。第1の位置決め部材42と第2の位置決め部材43とは、被検査体2が突き当てられることによって位置決め作用を奏するとともに、各保持部材26上から被検査体2が脱落することを防止する。
【0059】
検査装置40においては、取付凸部25b側に位置決め部材45が設けられているが、この位置決め部材45がステージ10に対して着脱自在な取付プレート46に立設されてなる。かかる位置決め部材45の構造は、ステージ10から取付プレート46を取り外すことにより、清掃等の作業が容易に行われるようにする。なお、検査装置40は、取付凸部25a側にも同様に構成した位置決め部材を設けるようにしてもよい。
【0060】
検査装置40においては、被検査体2を位置決め載置するステージ10に、可動部を有する被検査体押圧ユニット23が組み付けられるとともに、中央部に設けた開口部24に対向して押圧ユニット駆動機構21を構成する外周カム部材34やステッピングモータ3が配置されている。検査装置40には、上述した可動部を被検査体2から隔離して塵埃等の付着を抑制するために、ステージ10上にシート材47が設けられている。
【0061】
図8〜図10に第3の実施の形態として示した検査装置50も、基本的な構成を上述した検査装置1及び検査装置40と同様とするが、ステージ51上における被検査体2の高さ位置を設定するとともに外形を異にする被検査体2についても互換使用を可能とする保持部材ユニット52a〜52h(以下、代表して説明する場合には保持部材ユニット52と総称する。)を備えた構成に特徴がある。なお、以下の検査装置50の説明において、特徴ある構成部位についてのみ新規の符号を付して説明を行うが、同等の部位については同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0062】
ステージ51には、図8に示すように、各コーナ部51a〜51dを挟んでそれぞれ切欠き部53a〜53h(以下、代表して説明する場合には切欠き部53と総称する。)が形成されており、これら切欠き部53に保持部材ユニット52がそれぞれ取り付けられている。各保持部材ユニット52は、図9に示すように保持部材54と、本体部材55と、調整部材56と、調整スリーブ57と、ロック部材58及び取付プレート59等の部材を備えて構成されている。保持部材54は、上述した保持部材26と同様にピン状部材であり、下端部を本体部材55に形成した取付孔55aに嵌合することによって立設され上端面で被検査体2の底面を保持する。
【0063】
本体部材55は、内部を貫通してガイド孔55bが形成された全体筒状を呈しており、一端部にガイド孔55bと同軸のねじ孔60aが形成されたプレート60が固定されている。本体部材55は、ガイド孔55bが取付孔55aに直交した状態で形成されており、ガイド孔55b内に調整部材56が組み付けられている。調整部材56は、先端側の細径部56aと、太径部56bと、操作ツマミ56cとが一体に形成された段付き軸部からなる。調整部材56は、本体部材55に対して、操作ツマミ56cをプレート60から外方に突出させてガイド孔55bに嵌挿される。
【0064】
調整部材56には、太径部56bの外周部に外周ねじ56dが全長に亘って形成されており、プレート60のねじ孔60aとねじ合わされる。したがって、調整部材56は、操作ツマミ56cを回転操作することによって、本体部材55のガイド孔55b内を軸方向に移動される。調整部材56には、細径部56aに調整スリーブ57が抜止めされて装着される。調整スリーブ57は、先端から基端に向かって次第に大径となるテーパ付スリーブからなり、基端の外径がガイド孔55bの内径よりも僅かに小径とされている。
【0065】
調整スリーブ57には、図9に示すようにガイド孔55b内において、外周面に本体部材55の取付孔55aに嵌合された保持部材54の下端部が突き当てられる。調整スリーブ57は、テーパが付された外周面との突き当て位置により、保持部材54の本体部材55からの突出量が規定される。調整スリーブ57、換言すれば調整部材56は、ガイド孔55b内における位置が、取付孔55aの開口端側にねじ込んだロック部材58によって固定される。
【0066】
本体部材55は、保持部材54と調整部材56及び調整スリーブ57を組み付けた状態で取付プレート59に固定されて保持部材ユニット52を構成する。各保持部材ユニット52は、図8に示すように調整部材56の操作ツマミ56cをステージ51の外周部から突出させるようにしてそれぞれ切欠き部53内に位置させるとともに取付プレート59をステージ51に固定することによって取り付けられる。各保持部材ユニット52は、詳細を省略するが例えばステージ51に設けた取付孔を長孔とすることによって取付プレート59の固定位置がこの長孔の範囲で調整自在とされる。
【0067】
各保持部材ユニット52は、ステージ51に取り付けた状態において、図10に示すように基準プレート部材61が被着されることによってそれぞれの保持部材54の高さ位置の調整操作が行われる。基準プレート部材61には、底面に基準孔61aが形成されており、この基準孔61aに保持部材54を嵌合することによって各保持部材ユニット52を被覆するようにして組み合わされる。なお、基準プレート部材61には、基準孔61aに連通して空気抜き孔61bが形成されており、保持部材54が底部まで達するようする。
【0068】
各保持部材ユニット52は、基準プレート部材61が組み合わされた状態でロック部材58が緩められ、調整部材56がフリーな状態とされる。基準プレート部材61には、その上面に対して詳細を省略するが光学検査ユニット17側に設けた静電容量形近接センサ62が突き当てられる。保持部材ユニット52は、静電容量形近接センサ62からの出力に合わせて調整部材56の操作ツマミ56cが回転操作される。
【0069】
保持部材ユニット52は、例えば操作ツマミ56cを時計方向に回転操作することによって調整部材56が図10において左側へと移動し、また半時計方向に回転操作することによって調整部材56が同図右側へと移動する。保持部材ユニット52においては、調整部材56の左側方向への移動に伴って保持部材54が調整スリーブ57の細径部と突き当たり、調整部材56の右側方向への移動に伴って保持部材54が調整スリーブ57の太径部と突き当たることにより、保持部材54の高さ位置の調整が行われる。保持部材ユニット52は、静電容量形近接センサ62から所定の出力値を得た状態で、ロック部材58により調整スリーブ57を介して調整部材56が位置決めされる。
【0070】
検査装置50は、上述したようにステージ51上に設けた多数個の保持部材54の高さを個々に調整することによって、載置された被検査体2の検査面を光学検査ユニット17の光軸に対して精密に直交させる。したがって、検査装置50は、光学検査ユニット17により被検査体2を歪みの抑制された精度の高い画像を得ることが可能とされ、高精度の検査を行う。
【0071】
なお、検査装置は、上述した基本的な構成として示した検査装置1に対して、検査装置40に採用したステージ10の重量バランス或いは検査装置50に採用した保持部材ユニット52の構成を適宜組み合わせるようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかる検査装置によれば、ステージ上に被検査体を位置決め保持する被検査体押圧ユニットを駆動する駆動手段をステージに対して独立して配置したことによって、ステージを軽量化してステージ駆動機構の負荷が低減されることにより、ステージが安定した状態でかつ精密に調整移動されるようになり、被検査体の精密な検査が行われる。また、検査装置によれば、被検査体押圧ユニットの押圧部材が弾性部材の弾性力により被検査体を位置決め部材に押圧してステージ上に位置決めした状態に保持することから、押圧部材の移動時のみ駆動手段の動作が行われて振動等の発生が低減され、被検査体の精密な検査が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる検査装置の一部切欠き要部正面図である。
【図2】 検査装置に備えられるステージ部位の構成を説明する分解斜視図である。
【図3】 ステージ部位の構成を説明する要部平面図である。
【図4】 被検査体の位置決め保持機構の構成を説明する要部縦断面図である。
【図5】 被検査体をステージ上に搬送した状態の説明図である。
【図6】 位置決め保持機構による被検査体の位置決め操作の説明図である。
【図7】 第2の実施の形態として示した検査装置のステージ部位の構成を説明する要部平面図である。
【図8】 第3の実施の形態として示した検査装置のステージ部位の構成を説明する要部平面図である。
【図9】 保持部材ユニットの構成を説明する要部縦断面図である。
【図10】 保持部材の高さ設定操作の説明図である。
【符号の説明】
1 検査装置、2 被検査体、10 ステージ、14 Z軸テーブル、17 光学検査ユニット、19 ベースパドル、20 位置決め保持機構、21 押圧ユニット駆動機構、22 位置決め部材、23 被検査体押圧ユニット、24 開口部、26 保持部材、27 ホルダ部材、28 スライダ部材、29 押圧部材、30 コイルスプリング、31 カム部材、34 外周カム部材、35 ステッピングモータ、37 カム凸部、38 カム凹部、40 検査装置、50検査装置、52 保持部材ユニット

Claims (7)

  1. 光学検査ユニットと、
    中央部に開口部を設けるとともにこの開口部を覆うようにして主面上に供給された被検査体を保持するステージと、
    上記ステージを上記光学検査ユニットの光軸方向であるZ軸方向を含む各方向に移動させるステージ駆動機構と、
    上記ステージ上において、上記被検査体を上記光学検査ユニットに対して調整移動して位置決めする位置決め保持機構とを備え、
    上記位置決め保持機構が、
    上記ステージの少なくとも隣り合う2辺に沿った主面上に設けられて上記被検査体の隣り合う2辺の外周縁部が突き当てられる位置決め部材と、
    上記ステージの少なくとも上記位置決め部材と対向する隣り合う2辺に沿ってそれぞれ上記開口部と直交する向きに設けられるホルダ部材と、これらホルダ部材にそれぞれスライド自在に組み付けられたスライダ部材と、上記ホルダ部材にそれぞれ設けられて上記スライダ部材を上記開口部側に付勢する弾性部材と、上記スライダ部材の外側端側にそれぞれ設けられて上記被検査体の隣り合う2辺の外周縁部に突き当って上記位置決め部材側に押圧して位置決め保持する押圧部材と、上記開口部内に臨んで上記スライダ部材の内端側にそれぞれ設けられるカム部材とを有する被検査体押圧ユニットと、
    上記開口部内に臨んで上記ステージの下方部に独立して配置され、駆動モータと、この駆動モータの出力軸に固定されて上記被検査体押圧ユニットの上記カム部材が相対係合される駆動カム部材とを有し、上記ステージ上に上記被検査体が供給されると上記被検査体押圧ユニットを駆動して上記押圧部材を上記被検査体に対して非当接状態から当接状態とに切換移動させる押圧ユニット駆動機構と
    から構成される検査装置。
  2. 上記ステージの上記開口部を囲む主面上に、上記被検査体の外周部の底面を載置して保持する複数個の保持部材を設けた請求項1に記載の検査装置。
  3. 上記ステージ駆動機構の上記ステージをZ軸方向に駆動する駆動源が、電気−機械変換素子である請求項1に記載の検査装置。
  4. 上記各位置決め部材の少なくとも一方が、上記ステージに対して、着脱自在とされるとともに上記被検査体を位置決めする基準位置を調整自在にして設けられる請求項1に記載の検査装置。
  5. 上記各位置決め部材と上記被検査体押圧ユニットの上記押圧部材とが、それぞれの上記被検査体との当接面をテーパ面として形成される請求項1に記載の検査装置。
  6. 上記ステージが、その全域に亘って相対する各辺に上記位置決め部材又は上記被検査体押圧部材設けることによって重量バランスが調整されてなり、
    相対する少なくとも2組の上記位置決め部材と上記被検査体押圧ユニットの上記押圧部材が、上記検査体の外周縁部に突き当たってその位置決めを行うとともに他の上記位置決め部材と上記押圧部材が上記検査体の上記ステージからの脱落を防止する脱落防止部材として作用する請求項1に記載の検査装置。
  7. 上記各被検査体押圧ユニットが、上記押圧ユニット駆動機構により駆動される際に、それぞれの上記押圧部材上記被検査体の外周縁部に対して異なるタイミングで当接させる請求項1に記載の検査装置。
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