JP4173472B2 - 蒸発燃料処理装置の故障診断装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置の故障診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、燃料タンク内で発生する蒸発燃料を一時的に貯蔵し、貯蔵した蒸発燃料を内燃機関に供給する蒸発燃料処理装置の故障を診断する故障診断装置に関する。
内燃機関の作動中に蒸発燃料処理装置の漏れ(異常)を検出する異常検出装置は、例えば特許文献1に示されている。この装置によれば、車両の悪路走行中、旋回中、あるいはレーシング中において、燃料タンク内の圧力が不安定化したときは、誤検出が起きやすいため、蒸発燃料処理装置の異常検出が禁止される。
特許第3233131号公報
内燃機関の停止中に蒸発燃料処理装置の漏れの有無を診断する場合には、上記従来の装置のように、車両の悪路走行、旋回、あるいはレーシングによる燃料タンク内圧の不安定化は起きないが、給油が行われる可能性がある。給油時には、燃料タンクのフィラーキャップがはずされるため、漏れ判定を実行すれば、漏れがあると誤判定されてしまう。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、内燃機関の停止中に、蒸発燃料処理装置の漏れの判定を行う際に、給油が行われる場合を確実に判定し、誤判定を防止することができる故障診断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、燃料タンク(9)と、大気に連通する空気通路(37)が接続され、前記燃料タンク(9)内で発生する蒸発燃料を吸着する吸着剤を有するキャニスタ(33)と、該キャニスタ(33)と前記燃料タンク(9)とを接続する第1の通路(31)と、前記キャニスタ(33)と内燃機関の吸気系(2)とを接続する第2の通路(32)と、前記空気通路(37)を開閉するベントシャット弁(38)と、前記第2の通路(32)に設けられたパージ制御弁(34)とを備えた蒸発燃料処理装置(40)の故障を診断する故障診断装置において、前記蒸発燃料処理装置(40)内の圧力を検出する圧力検出手段(15)と、前記機関の停止を検出する機関停止検出手段と、該機関停止検出手段により前記機関の停止が検出されたときに、前記パージ制御弁(34)及びベントシャット弁(38)を閉弁し、該閉弁後の所定判定期間(TMEOMAX)中の前記圧力検出手段(15)による検出圧力(PTANK,PEONVAVE)に基づいて、前記蒸発燃料処理装置(40)の漏れの有無を判定する判定手段と、前記漏れ判定の開始直前に前記圧力検出手段(15)により検出された圧力(PTANK,PEONVAVE)を初期圧(PDTMINI)として記憶し、前記ベントシャット弁の閉弁後の前記圧力検出手段による検出圧力(PTANK,PEONVAVE)の増減に対応して増減するように設定される停滞圧力パラメータ(PDTMBASE)が前記初期圧(PDTMINI)より高く、かつ前記検出圧力(PTANK,PEONVAVE)が所定期間(CTQIKPDN)以上継続して減少したときに、前記圧力検出手段による検出圧力(PTANK,PEONVAVE)の急激な低下を検出する急低下検出手段とを備え、前記判定手段は、前記検出圧力の急激な低下が検出されたとき、前記判定手段の判定に使用されるパラメータをリセットするパラメータリセット手段を含み、前記パラメータのリセット後に前記検出圧力(PTANK,PEONVAVE)の停滞が検出されたとき、前記判定を再開することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の故障診断装置において、前記急低下検出手段は、前記停滞圧力パラメータ(PDTMBASE)に第1所定値を加算した値及び前記停滞圧力パラメータ(PDTMBASE)から前記第1所定値を減算した値と、前記検出圧力(PTANK,PEONVAVE)とを比較することにより、前記検出圧力(PTANK,PEONVAVE)の増減を判定し、該判定結果に応じて前記停滞圧力パラメータ(PDTMBASE)を所定量(PTANRESO)ずつ段階的に前記検出圧力(PTANK,PEONVAVE)に追従して変化するように設定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の故障診断装置において、前記圧力検出手段は圧力センサであり、前記第1所定値(PDTDMZONE)は、前記圧力センサの最小検出値(PTANRESO)の1/2に第2所定値(DPDTMZONE)を加算した値に設定されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の故障診断装置において、前記判定手段は、前記検出圧力の2回微分値に相当する判定パラメータ(EDDPLSQA)に基づいて、前記漏れの有無を判定する第1判定手段と、前記検出圧力(PTANK,PEONVAVE)と、該検出圧力(PTANK,PEONVAVE)及び前記停滞圧力パラメータ(PDTMBASE)に基づいて判定される前記検出圧力(PTANK,PEONVAVE)の停滞時間(TDTMSTY,CTMSTY)との関係に基づいて、前記漏れの有無を判定する第2判定手段とからなることを特徴とする
また前記第1判定手段は、前記検出圧力の変化率を示す変化率パラメータ(DPEONV)を算出し、該変化率パラメータの変化率(EDDPLSQA)に基づいて前記判定を行うことが望ましい。より具体的には、前記第1判定手段は、変化率パラメータ(DPEONV)の検出値及び該検出値の検出タイミング(CEDDPCAL)を統計処理することにより、回帰直線を求め、その回帰直線の傾き(EDDPLSQA)に基づいて前記判定を行うことが望ましい。
また前記第2判定手段は、前記検出圧力が停滞または減少する過程における前記検出圧力(PTANK,CDTMPCHG)と前記停滞時間(TDTMSTY,CTMSTY)との関係に基づいて、前記判定を行うことが望ましい。また前記第2判定手段は、前記検出圧力(PTANK,CDTMPCHG)及び停滞時間(TDTMSTY,CTMSTY)を統計処理することにより、回帰直線を求め、その回帰直線の傾き(EODTMJUD)に基づいて前記判定を行うことが望ましい。
さらに前記第2判定手段は、前記停滞時間(TDTMSTY)が所定判定時間(TDTMLK)を超えたとき、前記蒸発燃料処理装置(40)に漏れがあると判定することが望ましい。
請求項1に記載の発明によれば、検出圧力の急激な低下が検出されたときは、、蒸発燃料処理装置の漏れの有無の判定に使用されるパラメータがリセットされるので、例えば給油のためにフィラーキャップがはずされたような場合に、漏れが有ると誤判定することを防止することができる。さらに判定用パラメータのリセット後に、検出圧力の停滞が検出されたとき、漏れ判定が再開されるので、例えば検出圧力の急激な低下が検出されたときに判定を禁止してしまう場合に比べて、漏れ判定の実行頻度を低下させないようにすることができる。
請求項に記載の発明によれば、検出圧力の2回微分値に相当する判定パラメータに基づく第1判定手段による漏れ判定と、検出圧力の停滞時間に基づく第2判定手段による漏れ判定とが行われる。2つの判定手段によって漏れ判定を行うことにより、燃料タンクにおける蒸発燃料発生量が多少に関わらず正確な判定を行うことができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る蒸発燃料処理装置及び内燃機関の制御装置の構成を示す図である。同図において、1は例えば4気筒を有する内燃機関(以下単に「エンジン」という)であり、エンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。また、スロットル弁3にはスロットル弁開度(THA)センサ4が連結されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力して電子制御ユニット(以下「ECU」という)5に供給する。
燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であってエンジン1とスロットル弁3との間の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎に設けられている。また、各燃料噴射弁6は燃料供給管7を介して燃料タンク9に接続されており、燃料供給管7の途中には燃料ポンプ8が設けられている。燃料タンク9は給油のための給油口10を有しており、給油口10にはフィラーキャップ11が取付けられている。
燃料噴射弁6はECU5に電気的に接続され、該ECU5からの信号によりその開弁時間が制御される。吸気管2のスロットル弁3の下流側には吸気管内絶対圧PBAを検出する吸気管内絶対圧(PBA)センサ13、及び吸気温TAを検出する吸気温(TA)センサ14が装着されている。
エンジン1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲にはエンジン回転数を検出するエンジン回転数(NE)センサ17が取付けられている。エンジン回転数センサ17はエンジン1のクランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置でパルス(TDC信号パルス)を出力する。エンジン1の冷却水温TWを検出するエンジン水温センサ18及びエンジン1の排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ(以下「LAFセンサ」という)19が設けれられており、これらのセンサ13〜19の検出信号はECU5に供給される。LAFセンサ19は、排気中の酸素濃度(エンジン1に供給される混合気の空燃比)にほぼ比例する信号を出力する広域空燃比センサとして機能するものである。
ECU5にはさらに、イグニッションスイッチ42及び大気圧PAを検出する大気圧センサ43が接続されており、イグニッションスイッチ42の切替信号及び大気圧センサ43の検出信号がECU5に供給される。
燃料タンク9は、チャージ通路31を介してキャニスタ33に接続され、キャニスタ33は、吸気管2のスロットル弁3の下流側にパージ通路32を介して接続されている。
チャージ通路31には、二方向弁35が設けられている。二方向弁35は、燃料タンク9内の圧力が大気圧より第1所定圧(例えば2.7kPa(20mmHg))以上高いとき開弁する正圧弁と、燃料タンク9内の圧力がキャニスタ33内の圧力より第2所定圧以上低いとき開弁する負圧弁とからなる。
二方向弁35をバイパスするバイパス通路31aが設けられており、バイパス通路31aには、バイバス弁(開閉弁)36が設けられている。バイパス弁36は、通常は閉弁状態とされ、後述する故障診断実行中開閉される電磁弁であり、その動作はECU5により制御される。
チャージ通路31には、二方向弁35と燃料タンク9との間に圧力センサ15が設けられており、その検出信号はECU5に供給される。圧力センサ15の出力PTANKは、キャニスタ33及び燃料タンク9内の圧力が安定している定常状態では、燃料タンク内の圧力に等しくなるが、キャニスタ33または燃料タンク9内の圧力が変化しているとき、実際のタンク内圧とは異なる圧力を示す。以下の説明では、圧力センサ15の出力を「タンク内圧PTANK」という。
キャニスタ33は、燃料タンク9内の蒸発燃料を吸着するための活性炭を内蔵する。キャニスタ33には、空気通路37が接続されており、キャニスタ33は空気通路37を介して大気に連通可能となっている。
空気通路37の途中にはベントシャット弁(開閉弁)38が設けられている。ベントシャット弁38は、ECU5によりその作動が制御される電磁弁であり、給油時またはパージ実行中に開弁される。またベントシャット弁38は、後述する故障診断実行時に開閉される。ベントシャット弁38は、駆動信号が供給されないときは、開弁する常開型の電磁弁である。
パージ通路32のキャニスタ33と吸気管2との間には、パージ制御弁34が設けられている。パージ制御弁34は、その制御信号のオン−オフデューティ比(制御弁の開度)を変更することにより流量を連続的に制御することができるように構成された電磁弁であり、その作動はECU5により制御される。
燃料タンク9、チャージ通路31、バイパス通路31a、キャニスタ33、パージ通路32、二方向弁35、バイパス弁36、パージ制御弁34、空気通路37、及びベントシャット弁38により、蒸発燃料処理装置40が構成される。
本実施形態では、イグニッションスイッチ42がオフされても、後述する故障診断を実行する期間中は、ECU5、バイパス弁36及びベントシャット弁38には電源が供給される。なおパージ制御弁34は、イグニッションスイッチ42がオフされると、電源が供給されなくなり、閉弁状態を維持する。
燃料タンク9の給油時に蒸発燃料が大量に発生すると、キャニスタ33に蒸発燃料が貯蔵される。エンジン1の所定運転状態において、パージ制御弁34のデューティ制御が行われ、適量の蒸発燃料がキャニスタ33から吸気管2に供給される。
ECU5は、入力回路、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)、記憶回路、及び出力回路を備えている。入力回路は、各種センサ等からの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する。記憶回路は、前記CPUで実行される演算プログラム及び演算結果等を記憶する。出力回路は、燃料噴射弁6、パージ制御弁34、バイパス弁36及びベントシャット弁38に駆動信号を供給する。
ECU5のCPUは、エンジン回転数センサ17、吸気管内絶対圧センサ13、エンジン水温センサ18などの各種センサの出力信号に応じてエンジン1に供給する燃料量制御、パージ制御弁のデューティ制御等を行う。ECU5のCPUは、以下に説明する蒸発燃料処理装置40の故障診断処理を実行する。
本実施形態では、蒸発燃料処理装置40の漏れの有無を判定する手法として、以下に説明する第1の判定手法、及び第2の判定手法を用いる。
図2は、第1の判定手法を説明するためにタンク内圧PTANKの推移を示すタイムチャートである。より具体的には、図2は、エンジン1の停止後、所定時間に亘ってベントシャット弁38及びバイパス弁36を開弁する大気開放処理を実行し、次にベントシャット弁38を閉弁した時刻t0からのタンク内圧PTANKの推移を示す。図2は、燃料タンク9で発生する蒸発燃料量が比較的多い場合に対応する。同図(a)は蒸発燃料処理装置40が正常な場合に対応し、同図(b)は蒸発燃料処理装置40に漏れがある場合に対応する。これらの図から明らかなように、蒸発燃料処理装置40が正常であるときは、タンク内圧PTANKはほぼ直線的に増加する一方、漏れがあるときは、タンク内圧PTANKは、最初は比較的大きな変化率(傾き)で上昇し、徐々に変化率が減少する傾向を示す。したがって、この差を検知することにより、漏れの有無を判定することができる。すなわち、タンク内圧PTANKの2回微分値に相当する判定パラメータを算出すると、正常時は判定パラメータはほぼ「0」となるのに対し、漏れがあるときは判定パラメータは、負の値となる。
図3(a)は、一定時間毎にサンプリングされたタンク内圧PTANKの実測データ例を示す。一定時間毎にサンプリングされるタンク内圧PTANKの検出値を、PTANK(k)と表すと、変化量DPは下記式(1)で算出される。
DP=PTANK(k)−PTANK(k−1) (1)
図3(b)は、この変化量DPの推移を示すタイムチャートであり、ばらつきはあるものの、徐々に減少する傾向が示されている。そこで、本実施形態では、最小二乗法により、変化量DPの推移を示す回帰直線L1を求め、この回帰直線L1の傾きに対応する傾きパラメータEDDPLSQAを下記式(2)に適用して、判定パラメータEODDPJUDを算出する。
EODDPJUD=EDDPLSQA/DPEOMAX (2)
傾きパラメータEDDPLSQAは、図2(b)に示す回帰直線L1の傾きの符号を反転させたものである。したがって、漏れがあるとき、傾きパラメータEDDPLSQAは、正の値となり、正常時は「0」近傍の値となる。
また、式(2)のDPEOMAXは、時刻t0(ベントシャット弁38の閉弁時刻)以後におけるタンク内圧PTANKの最大値である(以下「最大圧力DPEOMAX」という)。燃料タンク内における蒸発燃料の発生量が多いほど、最大圧力DPEOMAXが増加する傾向があるので、本実施形態では、最大圧力DPEOMAXを、蒸発燃料発生量を示す蒸発燃料パラメータとして使用する。
最大圧力DPEOMAXが高くなるほど(蒸発燃料発生量が多くなるほど)、傾きパラメータEDDPLSQAが増加する傾向があるので、式(2)により算出される判定パラメータを用いることにより、蒸発燃料発生量が変動しても正確な判定を行うことが可能となる。
図4は、この判定パラメータEODDPJUDを縦軸とし、最大圧力DPEOMAXを横軸とした座標平面に、正常な場合のデータ(黒丸)と、漏れがある場合のデータ(白丸)とをプロットしたものである。この図から明らかなように、判定閾値DDPJUDを適切に設定することにより、漏れがある場合を正確に判定することができる。
ところで第1の判定手法では、蒸発燃料処理装置40に比較的小さな孔があり、タンク内圧PTANKの変化速度が非常に小さいときには、漏れを検出することができない。そこで、本実施形態では、第2の判定手法により、小さな孔による漏れ(以下「小孔漏れ」という)の有無を判定する。
図5は、第2の判定手法を説明するための図である。同図(a)及び(b)は、それぞれ正常な場合及び小孔漏れがある場合の、タンク内圧PTANKの推移を示す。ここで、検出圧力が変化しない時間を停滞時間TSTYと定義すると、図に示すT1,T2,T3が、停滞時間TSTYに相当する。この停滞時間TSTYと、タンク内圧PTANKとの関係を、プロットすると、正常な場合及び小孔漏れがある場合のそれぞれに対応して、図5(c)及び(d)に示す相関特性が得られる。この図の回帰直線L11及びL12の傾きに着目すると、回帰直線L11の傾きAL11は、正の比較的小さな値となり、回帰直線L12の傾きAL12は、絶対値が大きな負の値となることが明らかである。そこで、本実施形態では、検出タンク内圧PTANKと、停滞時間TSTYとの相関特性を示す回帰直線の傾きにより、小孔漏れを判定する。これを第2の判定手法という。
なお、本実施形態では、検出タンク内圧PTANKそのものではなく、検出タンク内圧PTANKをなまし処理(ローパスフィルタ処理)したタンク内圧パラメータPEONVAVEを、漏れの判定に使用する。
図6は、上述した故障診断手法を適用した、蒸発燃料処理装置40の故障診断処理の要部のフローチャートである。故障診断処理は、ECU5のCPUで所定時間(例えば100ミリ秒)毎に実行される。
ステップS1では、エンジン1が停止しているか、すなわちイグニッションスイッチがオフされているか否かを判別する。エンジン1が作動中であるときは、直ちに、本処理を終了する。
その後エンジン1が停止すると、ステップS1からステップS2に進み、VSV閉弁要求フラグFVSVCLRが「1」であるか否かを判別する。VSV閉弁要求フラグFVSVCLRは、ベントシャット弁38を閉弁させるとき、「1」に設定されるフラグである(図7、ステップS31参照)。最初はFVSVCLR=0であり、ステップS3に進んで、大気開放処理を実行する。すなわち、ベントシャット弁38及びバイパス弁36を開弁し、蒸発燃料処理装置40内を大気に開放する。大気開放処理は、エンジン停止後所定大気開放時間(例えば90秒)に亘って実行される。ステップS4では、大気開放処理が終了したか否かを判別し、終了していないときは、直ちに本処理を終了する。
大気開放処理が終了すると、ステップS4からステップS5に進んで、図7に示す圧力パラメータ算出処理を実行し、さらに、図8及び図9に示す第1漏れ判定処理(ステップS6)、図11〜図13に示すFEODTMEX設定処理(ステップS7)、図14及び図15に示す第2漏れ判定処理(ステップS8)、並びに図16に示す最終判定処理(ステップS9)を順次実行する。図7の処理でVSV閉弁要求フラグFVSVCLRが「1」に設定されると、ステップS2から直ちにステップS5に進む。
図7は、図6のステップS5で実行される圧力パラメータ算出処理のフローチャートである。すなわち、図7の処理では、タンク内圧パラメータPEONVAVEが算出されるとともに、ベントシャット弁38の閉弁が行われる。
ステップS11では、判定完了フラグFDONE90Mが「1」であるか否かを判別し、この答が否定(NO)、すなわち漏れ判定が終了していないときは、実行条件フラグFMCNDEONVが「1」であるか否かを判別する(ステップS12)。実行条件フラグFMCNDEONVは、図示しない実行条件判定処理で漏れ判定の実行条件が成立するとき、「1」に設定される。なお、本実施形態では、実行条件フラグFMCNDEONVが「1」に設定されたとき、大気開放処理は終了しているものとする。
FDONE90M=1であって漏れ判定が終了したとき、またはFMCNDEONV=0であって漏れ判定の実行条件が成立してないときは、ダウンカウントタイマTEODLYを所定時間TEODLY0(例えば10秒)に設定してスタートする(ステップS13)。ステップS14では、実行フラグFEONVEXE及びVSV閉弁要求フラグFVSVCLRを「0」に設定し、本処理を終了する。実行フラグFEONVEXEは、後述するステップS19で「1」に設定される。
ステップS12で実行条件フラグFMCNDEONVが「1」であって実行条件が成立しているときは、実行フラグFEONVEXEが「1」であるか否かを判別する(ステップS15)。最初は、この答は否定(NO)であるので、ステップS16に進み、ステップS13でスタートしたタイマTEODLYの値が「0」であるか否かを判別する。最初はこの答が否定(NO)であるので、VSV閉弁要求フラグFVSVCLRを「0」に設定して(ステップS21)、本処理を終了する。
ステップS16でTEODLY=0となると、ステップS17に進み、その時点のタンク内圧PTANKを、開始圧PEOTANK0として記憶する。ステップS18では、修正タンク内圧PEOTANK及びタンク内圧パラメータPEONVAVEを「0」に設定する。修正タンク内圧PEOTANKは、タンク内圧PTANKから開始圧PEOTANK0を減算することにより算出される(ステップS22参照)。タンク内圧パラメータPEONVAVEは、修正タンク内圧PEOTANKのなまし演算を行うことにより算出される(ステップS23参照)。
ステップS19では、実行フラグFEONVEXEを「1」に設定する。ステップS20では、アップカウントタイマTEONVTLを「0」に設定し、前記ステップS21に進む。アップカウントタイマTEONVTLは、図11のステップS98及びS99で参照される。
ステップS19で実行フラグFEONVEXEが「1」に設定された後は、ステップS15の答が肯定(YES)となるので、ステップS22に進み、タンク内圧PTANKから開始圧PEOTANK0を減算することにより、修正タンク内圧PEOTANKを算出する。ステップS23では、下記式(3)により、タンク内圧パラメータPEONVAVEを算出する。
PEONVAVE=CPTAVE×PEOTANK
+(1−CPTAVE)×PEONVAVE (3)
ここで、CPTAVEは0から1の間の値に設定されるなまし係数、右辺のPEONVAVEは、前回算出値である。
ステップS31では、VSV閉弁要求フラグFVSVCLRを「1」に設定し、本処理を終了する。VSV閉弁要求フラグFVSVCLRが「1」に設定されると、ベントシャット弁38が閉弁される。
図7の処理によれば、漏れ判定の実行条件が成立したときに、各種パラメータの初期化が行われ(ステップS17〜S20)、次にベントシャット弁38が閉弁される(ステップS31)。漏れ判定実行中は、タンク内圧パラメータPEONVAVEの演算が実行される。タンク内圧パラメータPEONVAVEは、後述する処理(図8,図9,図12)で参照される。
図8及び図9は、図6のステップS6で実行される第1漏れ判定処理のフローチャートである。
ステップS41では、長時間アイドルフラグFEOLNGIDLが「1」であるか否かを判別する。長時間アイドルフラグFEOLNGIDLは、図示しない処理において、エンジン停止前に所定アイドル時間を超える長時間のアイドル運転が行われたとき、「1」に設定される。長時間アイドルフラグFEOLNGIDLが「1」であるときは、本処理で使用される各種パラメータの初期化を行う。先ずステップS44では、経過時間に比例する時間パラメータCEDDPCALを「0」に設定する。ステップS45では、第1傾きパラメータEDDPLSQAの算出に用いられるパラメータの初期化を行う。すなわち、時間パラメータCEDDPCALの積算値ESIGMAX,時間パラメータCEDDPCALを2乗のした値の積算値ESIGMAX2、時間パラメータCEDDPCALと圧力変化量DPEONVの積の積算値ESIGMAXY、及び圧力変化量DPEONVの積算値ESIGMAYをすべて「0」に設定する。さらにステップS46では、アップカウントタイマTDDPTLの値を「0」に設定するとともに、カウンタCEOPSMPに所定値N0(例えば10)を設定し、ステップS47では、タンク内圧パラメータの前回値PEONVAVEZ及び最大圧力DPEOMAXを、タンク内圧パラメータPEONVAVE(今回値)に設定する。ステップS47実行後は、ステップS64に進む。
ステップS41でFEOLNGIDL=0であるときは、VSV閉弁要求フラグFVSVCLRが「1」であるか否かを判別する(ステップS42)。FVSVCLR=0であってベントシャット弁38が開弁されているときは、前記ステップS44に進む。FVSVCLR=1であってベントシャット弁38が閉弁されているときは、急降下フラグFQICKPDWNが「1」であるか否かを判別する(ステップS43)。急降下フラグFQICKPDWNは、給油時にフィラーキャップ11をはずしたことにより、タンク内圧PTANKが急激に低下したときに、FEODTMEX設定処理で「1」に設定される(図12,ステップS125参照)。
急降下フラグFQICKPDWNが「1」であって、フィラーキャップ11がはずされたときは、漏れ判定を行うことはできないので、前記ステップS44に進み、パラメータの初期化を行う。
ステップS43の答が否定(NO)であるときは、タイマTDDPTLの値が所定時間TMDDPTL(例えば300秒)以下であるか否かを判別する(ステップS48)。最初はこの答は肯定(YES)であるので、ステップS49に進み、カウンタCEOPSMPの値が「1」以下か否かを判別する。最初はこの答は否定(NO)であるので、このカウンタCEOPSMPの値を「1」だけデクリメントして(ステップS50)、ステップS64に進む。
ステップS49の答が肯定(YES)となると、ステップS51〜S63を実行し、第1傾きパラメータEDDPLSQA、判定パラメータEODDPJUD及び最大圧力DPEOMAXを算出する。
ステップS51では、時間パラメータCEDDPCALを「1」だけインクリメントする。ステップS52では、タンク内圧パラメータの今回値PEONVAVEから前回値PEONVAVEZを減算することにより、圧力変化量DPEONVを算出する。
ステップS54では、下記式(4)により、時間パラメータCEDDPCALの積算値ESIGMAXを算出する。
ESIGMAX=ESIGMAX+CEDDPCAL (4)
ここで右辺のESIGMAXは、前回算出値である。
ステップS55では、下記式(5)により、時間パラメータCEDDPCALを2乗した値の積算値ESIGMAX2を算出する。
ESIGMAX2=ESIGMAX2+CEDDPCAL×CEDDPCAL (5)
ここで右辺のESIGMAX2は、前回算出値である。
ステップS56では、下記式(6)により、時間パラメータCEDDPCALと、圧力変化量DPEONVの積の積算値ESIGMAXYを算出する。
ESIGMAXY=ESIGMAXY+CEDDPCAL×DPEONV
(6)
ここで右辺のESIGMAXYは、前回算出値である。
ステップS57では、下記式(7)により、圧力変化量DPEONVの積算値ESIGMAYを算出する。
ESIGMAY=ESIGMAY+DPEONV (7)
ここで右辺のESIGMAYは、前回算出値である。
ステップS58では、下記式(8)にステップS51,S54〜S57で算出される時間パラメータCEDDPCAL、積算値ESIGMAX,ESIGMAX2,ESIGMAXY,及びESIGMAYを適用し、第1傾きパラメータEDDPLSQAを算出する。
Figure 0004173472
ステップS59(図9)では、下記式(9)により、最大圧力DPEOMAXと、タンク内圧パラメータPEONVAVEの大きい方を選択し、最大圧力DPEOMAXを算出する。
DPEOMAX=MAX(DPEOMAX,PEONVAVE) (9)
ステップS61では、前記式(2)により判定パラメータEODDPJUDを算出する。次いでタンク内圧パラメータの前回値PEONVAVEZを今回値PEONVAVEに設定し(ステップS62)、カウンタCEOPSMPの値を所定値N0に設定して(ステップS63)、ステップS64に進む。
ステップS63を実行することにより、ステップS49の答が否定(NO)となるので、ステップS51〜S63は、N0回に1回の割合で実行される。また、タイマTDDPTLの値が所定時間TMDDPTLを超えると、ステップS48の答が否定(NO)となり、直ちにステップS64に進む。
ステップS64では、図10に示すFDDPLK設定処理を実行する。すなわち、判定パラメータEODDPJUDに基づいて、漏れの有無の判定を行い、漏れが有ると判定したとき、第1漏れ判定フラグFDDPLKを「1」に設定する。
図10のステップS71では、タイマTDDPTLの値が所定時間TMDDPTL以上か否かを判別する。最初はこの答は否定(NO)であるので、保留フラグFDDPJDHD及び第1漏れ判定フラグFDDPLKをともに「0」に設定し(ステップS83)、第1漏れ判定終了フラグFEONVDDPJUDを「0」に設定する(ステップS84)。保留フラグFDDPJDHDは、判定パラメータEODDPJUDが所定OK判定閾値EODDPJDOKより大きく、かつ所定NG判定閾値EODDPJDNG以下であるときに、判定保留の決定がなされ、「1」に設定される(ステップS73,S75,S76参照)。第1漏れ判定終了フラグFEONVDDPJUDは、正常判定、漏れがあるとの判定、または判定保留の決定がなされたとき、「1」に設定される(ステップS82参照)。
タイマTDDPTLの値が所定時間TMDDPTLに達すると、ステップS71からステップS72に進み、最大圧力DPEOMAXが第1閾値PDDPOKMIN(例えば80Pa(0.6mmHg))以上か否かを判別する。DPEOMAX<PDDPOKMINであるときは、燃料タンク内の蒸発燃料発生量が少なく、第1の判定手法では正確な判定ができないため、前記ステップS83に進む。
ステップS72で、DPEOMAX≧PDDPOKMINであるときは、判定パラメータEODDPJUDが所定OK判定閾値EODDPJDOK以下であるか否かを判別する(ステップS73)。この答が肯定(YES)であるときは、蒸発燃料処理装置40は正常と判定し、保留フラグFDDPJDHD及び第1漏れ判定フラグFDDPLKをともに「0」に設定する(ステップS74)。次いで、第1漏れ判定終了フラグFEONVDDPJUDを「1」に設定して(ステップS82)、本処理を終了する。
ステップS73で、EODDPJUD>EODDPJDOKであるときは、判定パラメータEODDPJUDが、所定OK判定閾値EODDPJDOKより大きい所定NG判定閾値EODDPJDNGより大きいか否かを判別する(ステップS75)。この答が否定(NO)であるとき、すなわち、判定パラメータEODDPJUDが所定OK判定閾値EODDPJDOKと、所定NG判定閾値EODDPJDNGの間にあるときは、漏れがあるとの判定または正常であるとの判定を行わずに、判定保留の決定を行い、保留フラグFDDPJDHDを「1」に設定するとともに、第1漏れ判定フラグFDDPLKを「0」に設定し(ステップS76)、前記ステップS82に進む。
ステップS75で、EODDPJUD>EODDPJDNGであるときは、最大圧力DPEOMAXが、第1閾値PDDPOKMINより高い第2閾値PDDPNGMIN(例えば400Pa(3mmHg))以上であるか否かを判別する(ステップS77)。その答が肯定(YES)であるときは、蒸発燃料処理装置40に漏れが有ると判定し、保留フラグFDDPJDHDを「0」に設定するとともに、第1漏れ判定フラグFDDPLKを「1」に設定し(ステップS78)、前記ステップS82に進む。
ステップS77で、DPEOMAX<PDDPNGMINであるときは、直ちに漏れが有ると判定できないため、ステップS79に進み、タイマTDDPTLの値が、最大診断時間TMEOMAX(例えば20分)から所定時間ΔT1(例えば1秒)を減算した値以上であるか否かを判別する。この答が否定(NO)である間は、前記ステップS83に進み、肯定(YES)となると、停滞圧力パラメータPDTMBASEが初期圧PDTMINI以下であるか否かを判別する(ステップS80)。停滞圧力パラメータPDTMBASEは、タンク内圧パラメータPEONVAVEの変化に非常に緩やかに追随する圧力パラメータであり、図12の処理で算出される(ステップS117,S126参照)。また初期圧PDTMINIは、大気開放処理終了時点(漏れ判定の開始直前)のタンク内圧パラメータPEONVAVEの値に設定されている。
ステップS80の答が否定(NO)、すなわち停滞圧力パラメータPDTMBASEが初期圧PDTMINIより大きいときは、蒸発燃料処理装置40に漏れが有ると判定し、保留フラグFDDPJDHDを「0」に設定するとともに、第1漏れ判定フラグFDDPLKを「1」に設定し(ステップS81)、前記ステップS82に進む。一方、ステップS80の答が肯定(YES)であるときは、第2の判定手法により正常と判定される場合があるので、漏れがあるとの判定をすることなく、前記ステップS83に進む。
図11〜図13は、図6のステップS7で実行されるFEODTMEX設定処理のフローチャートである。この処理では、第2漏れ判定の実行条件を判定し、該実行条件が成立したとき、第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXが「1」に設定される。第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXは、基本的には、停滞圧力パラメータPDTMBASEが増加しているときは、「0」に設定され、減少しているときは「1」に設定される。また、停滞圧力パラメータPDTMBASEが大気圧近傍に停滞しているときは、第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXは「1」に設定される。すなわち、第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXは、停滞圧力パラメータPDTMBASEが大気圧近傍に停滞しているとき、及び減少しているときに「1」に設定され、第2漏れ判定が実行される。
図11のステップS91では、VSV閉弁要求フラグFVSVCLRが「1」であるか否かを判別し、FVSVCLR=0であってベントシャット弁38が開弁しているときは、初期化フラグFPDTMSETを「0」に設定する(ステップS92)。初期化フラグFPDTMSETは、停滞圧力パラメータPDTMBASEの初期化が完了すると「1」に設定される(ステップS96参照)。
ステップS93では、下記式(10)により、ゾーンパラメータPDTMZONEを算出する。ゾーンパラメータPDTMZONEは、ステップS111及びS112で、タンク内圧パラメータPEONVAVEの変化の監視に用いられる。
PDTMZONE=PTANRESO/2+DPDTMZONE (10)
ここでPTANRESOは、圧力センサ15の最小検出圧であり、例えば16.3Pa(0.122mmHg)程度である。DPDTMZONEは、図12の処理で算出される停滞圧力パラメータPDTMBASEの過剰な変動を抑制する(停滞圧力パラメータPDTMBASEの設定にヒステリシス特性を持たせる)ために加算される所定加算値であり、例えば2.7Pa(0.02mmHg)に設定される。
ステップS94では、ダウンカウントタイマTEODTMを所定待機時間TMEODTM(例えば1秒)にセットしてスタートさせるとともに、カウンタCDTMSMPに所定値N0を設定する。ステップS101では、第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXを「0」に設定する。
ステップS91で、VSV閉弁要求フラグFVSVCLRが「1」であってベントシャット弁38が閉弁しているときは、初期化フラグFPDTMSETが「1」であるか否かを判別する(ステップS95)。最初は、FPDTMSET=0であるので、停滞圧力パラメータPDTMBASEを初期圧PDTMINIに設定し(ステップS96)、初期化フラグFPDTMSETを「1」に設定する(ステップS97)。
初期化フラグFPDTMSETが「1」に設定された後は、ステップS95からステップS98に進み、ベントシャット弁38の閉弁時点からの経過時間を計測するアップカウントタイマTEONVTLの値が、バッテリの充放電状態に応じて設定されるバッテリ許可時間TBATTOKより小さいか否かを判別する。TEONVTL<TBATTOKであるときは、さらに最大診断時間TMEOMAXより小さいか否かを判別する(ステップS99)。ステップS98またはS99の答が否定(NO)であるときは、すなわちバッテリ許可時間TBATTOK内または最大診断時間TMEOMAX内に判定が終了しないときは、判定不可フラグFDTMDISBLを「1」に設定し(ステップS100)、前記ステップS101に進む。判定不可フラグFDTMDISBLは、図16に最終判定処理で参照される(ステップS193)。
ステップS99でTEONVTL<TMEOMAXであるときは、ステップS94で初期化されるカウンタCDTMSMPの値が、「1」以下であるか否かを判別する(ステップS102)。最初はこの答は否定(NO)であるので、ステップS103に進み、カウンタCDTMSMPの値を「1」だけデクリメントする(ステップS103)。カウンタCDTMSMPの値が「1」になると、ステップS102からS111(図12)に進む。
ステップS111では、タンク内圧パラメータPEONVAVEが、停滞圧力パラメータPDTMBASEからゾーンパラメータPDTMZONEを減算した値より小さいか否かを判別する。この答が否定(NO)であるとき、すなわちタンク内圧パラメータPEONVAVEが増加または停滞しているときは、さらにタンク内圧パラメータPEONVAVEが、停滞圧力パラメータPDTMBASEにゾーンパラメータPDTMZONEを加算した値より大きいか否かを判別する(ステップS112)。この答が否定(NO)であるときは、タンク内圧パラメータPEONVAVEが停滞していると判定し、ステップS113〜S115を実行する。すなわち、ダウンカウントタイマTEODTMを所定待機時間TMEODTMに設定してスタートさせ(ステップS113)、急降下フラグFQICKPDWN、上昇フラグFPDTMUP、及び下降フラグFPDTMDNをいずれも「0」に設定する(ステップS114)。さらにステップS115では、カウンタCQIKPDNを「0」に設定する。上昇フラグFPDTMUPは、停滞圧力パラメータPDTMBASEを増加させるとき、「1」に設定されるフラグであり(ステップS118参照)、下降フラグFPDTMDNは、停滞圧力パラメータPDTMBASEを減少させるとき、「1」に設定されるフラグである(ステップS127参照)。また、カウンタCQIKPDNは、タンク内圧パラメータPEONVAVEが減少していると判定されている間、インクリメントされるカウンタである(ステップS128参照)。ステップS115を実行した後は、ステップS131(図13)に進む。
ステップS112で、PEONVAVE>(PDTMBASE+PDTMZONE)であるときは、タイマTEODTMの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS116)。最初は、この答は否定(NO)であるので、ステップS121に進み、上昇フラグFPDTMUP及び下降フラグFPDTMDNをともに「0」に設定する。次いでカウンタCQIKPDNの値を「0」に設定し(ステップS122)、ステップS131に進む。
ステップS116で、タイマTOEDTMの値が「0」であるときは、タンク内圧パラメータPEONVAVEが増加していると判定し、停滞圧力パラメータPDTMBASEを最小検出圧PTANRESOだけ増加させる(ステップS117)。次いで、上昇フラグFPDTMUPを「1」に設定し、下降フラグFPDTMDNを「0」に設定する(ステップS118)とともに、カウンタCQIKPDNの値を「0」に設定する(ステップS119)。その後、ステップS131に進む。
ステップS111で、PEONVAVE<(PDTMBASE−PDTMZONE)であるときは、ステップS120に進み、タイマTEODTMの値が「0」であるか否かを判別する。最初はこの答は否定(NO)であるので、前記ステップS121に進む。ステップS120の答が肯定(YES)となると、タンク内圧パラメータPEONVAVEが減少している判定して、ステップS123に進み、停滞圧力パラメータPDTMBASEが初期圧PDTMINI以下であるか否かを判別する。この答が肯定(YES)であるときは直ちにステップS126に進む。PDTMBASE>PDTMINIであるときは、カウンタCQIKPDNの値が、急降下判定閾値CTQIKPDN(例えば2)以上であるか否かを判別する。最初はこの答は否定(NO)であるので、ステップS126に進む。
ステップS126では、停滞圧力パラメータPDTMBASEを、最小検出圧PTANRESOだけデクリメントする。次いで、上昇フラグFPDTMUPを「0」に設定するとともに、下降フラグFPDTMDNを「1」に設定する(ステップS127)。ステップS128では、カウンタCQIKPDNを「1」だけインクリメントし、ステップS131に進む。
ステップS128が繰り返し実行され、カウンタCQIKPDNの値が急降下判定閾値CTQIKPDNに達すると、ステップS124からステップS125に進み、急降下フラグFQICKPDWNを「1」に設定する。
本実施形態では、停滞圧力パラメータPDTMBASEが初期圧PDTMINIより高い状態で、タンク内圧パラメータPEONVAVEが所定期間(急降下判定閾値CTQIKPDNに対応する期間)以上継続して減少したとき、燃料タンクのフィラーキャップ11がはずされたと判定され、急降下フラグFQICKPDWNが「1」に設定される。急降下フラグFQICKPDWNは、図8のステップS43及び図14のステップS152で参照される。
ステップS131では、下記式(11)により、停滞圧力パラメータPDTMBASEの最大値(以下「最大停滞タンク内圧」という)PDTMMAXを算出し、ステップS132では、下記式(12)により、停滞圧力パラメータPDTMBASEの最小値(以下「最小停滞タンク内圧」という)PDTMMINを算出する。
PDTMMAX=MAX(PDTMMAX,PDTMBASE) (11)
PDTMMIN=MIN(PDTMMIN,PDTMBASE) (12)
ステップS133では、最大停滞タンク内圧PDTMMAXが、初期圧PDTMINIに最小検出圧PTANRESOを加算した値より大きいか否かを判別し、その答が否定(NO)であるときは、最小停滞タンク内圧PDTMMINが、初期圧PDTMINIから最小検出圧PTANRESOを減算した値より小さいか否かを判別する(ステップS134)。
ステップS133及びS134の答がともに否定(NO)であるときは、タンク内圧PTANKが大気圧近傍に停滞していると判定し、下降変化フラグFPDWNCHGを「0」に設定するとともに、第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXを「1」に設定する(ステップS135)。下降変化フラグFPDWNCHGは、タンク内圧パラメータPEONVAVEが下降中であるとき、「1」に設定される(ステップS141参照)。第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXが「1」に設定されると、第2漏れ判定の実行が許可される。続くステップS143では、カウンタCDTMSMPに所定値N0を設定し、本処理を終了する。ステップS143を実行することにより、ステップS102の答が否定(NO)となるので、ステップS111〜143は、N0回に1回の頻度で実行される。
ステップS133の答が肯定(YES)であるときは、タンク内圧PTANKが上昇したと判定し、ステップS136に進む。またステップS133の答が否定(NO)でステップS134の答が肯定(YES)であるときは、タンク内圧PTANKが低下したと判定して、ステップS136に進む。
ステップS136では、下降フラグFPDTMDNが「1」であるか否かを判別し、この答が否定(NO)であるときは、上昇フラグFPDTMUPが「1」であるか否かを判別する(ステップS137)。ステップS137の答が否定(NO)であって、タンク内圧パラメータPEONVAVEが増加も減少もしていないときは、下降変化フラグFPDWNCHGを「0」に設定し(ステップS138)、前記ステップS143に進む。
ステップS137でFPDTMUP=1であって、タンク内圧パラメータPEONVAVEが増加しているときは、下降変化フラグFPDWNCHG及び第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXをともに「0」に設定し(ステップS139)、前記ステップS143に進む。
ステップS136でFPDTMDN=1であって、タンク内圧パラメータPEONVAVEが減少しているときは、第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXが「1」であるか否かを判別し(ステップS140)、その答が否定(NO)であるときは、第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXを「1」に設定して(ステップS142)、前記ステップS143に進む。
一方、ステップS140でFEODTMEX=1であるときは、下降変化フラグFPDWNCHGを「1」に設定して(ステップS141)、前記ステップS142に進む。
図14及び図15は、図6のステップS8で実行される第2漏れ判定処理のフローチャートである。
ステップS151では、VSV閉弁要求フラグFVSVCLRが「1」であるか否かを判別し、FVSVCLR=0であってベントシャット弁38が開弁しているときは、ステップS171〜S173を実行し、本処理で使用されるパラメータの初期化処理を行う。ステップS171では、アップカウントタイマTDTMSTYの値を「0」に設定し、ステップS172では、図5に示した回帰直線L11及びL12の傾きに相当する第2傾きパラメータEODTMJUDを算出するためのパラメータの初期化を行う。すなわち、図5のタンク内圧PTANKに対応する圧力パラメータCDTMPCHGを「1」に設定し、図5の停滞時間TSTYに対応する停滞時間パラメータCTMSTYを「0」に設定し、圧力パラメータCDTMPCHGの積算値DTMSIGXを「1」に設定し、停滞時間パラメータCTMSTYの積算値DTMSIGYを「0」に設定し、圧力パラメータCDTMPCHGと停滞時間パラメータCTMSTYとの積の積算値DTMSIGXYを「0」に設定し、圧力パラメータCDTMPCHGを2乗した値の積算値DTMSIGX2を「1」に設定し、第2傾きパラメータEODTMJUDを「0」に設定する。
ステップS173では、第2漏れ判定フラグFDTMLK、大孔判定フラグFDTMLGLK、及び第2漏れ判定終了フラグFEONVDTMJUD、及び圧力変化フラグFCHGをすべて「0」に設定する。第2漏れ判定フラグFDTMLKは、小孔漏れがあると判定されたとき「1」に設定される(ステップS185参照)。大孔判定フラグFDTMLGLKは、タンク内圧PTANKが所定判定時間TDTMLK(例えば600秒)より長い時間に亘って大気圧近傍に停滞したとき、大孔による漏れ(以下「大孔漏れ」という)がある判定し、「1」に設定される(ステップS157参照)。第2漏れ判定終了フラグFEONVDTMJUDは、正常であるとの判定あるいは漏れがあるとの判定がなされたとき、「1」に設定される(ステップS157,S186参照)。圧力変化フラグFCHGは、下降変化フラグFPDWNCHGが「1」に設定されると「1」に設定される(ステップS163参照)一方、下降変化フラグFPDWNCHGが「0」である場合において、停滞時間パラメータCTMSTYの積算値DTMSIGY及び圧力パラメータCDTMPCHGと停滞時間パラメータCTMSTYとの積の積算値DTMSIGXYの算出を行ったとき、「0」に戻される(ステップS162参照)。
ステップS151でFVSVCLR=1であってベントシャット弁38が閉弁しているときは、急降下フラグFQICKPDWNが「1」であるか否かを判別する(ステップS152)。この答が肯定(YES)であるときは、前記ステップS171に進み、否定(NO)であるときは、カウンタCDTMSMPの値が「1」以下であるか否かを判別する(ステップS153)。この答が否定(NO)であるときは、直ちに本処理を終了する。
ステップS153でカウンタCDTMSMPの値が「1」以下であるときは、ステップS154に進み、第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXが「1」であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは、前記ステップS171に進む。ステップS154でFEODTMEX=1であって、第2漏れ判定の実行条件が成立しているときは、下降変化フラグFPDWNCHGが「1」であるか否かを判別する(ステップS155)。第2漏れ判定条件フラグFEODTMEXが「1」であり、かつ下降変化フラグFPDWNCHGが「0」であるときは、タンク内圧パラメータPEONVAVEが停滞していること示す。このときは、ステップS171またはS167で「0」に設定されるアップカウントタイマTDTMSTYの値が所定判定時間TDTMLKより大きいか否かを判別する(ステップS156)。最初は、この答は否定(NO)であるので、ステップS158に進み、停滞時間パラメータCTMSTYを「1」だけインクリメントする。次いで、圧力変化フラグFCHGが「1」であるか否かを判別する(ステップS159)。最初は、この答は否定(NO)となるので直ちにステップS175(図15)に進む。
一方、ステップS156でタイマTDTMSTYの値が所定判定時間TDTMLKより大きいときは、大孔漏れがあると判定し、大孔判定フラグFDTMLGLK及び第2漏れ判定終了フラグFEONVDTMJUDを「1」に設定する(ステップS157)。
ステップS155で、FPDWNCHG=1であって停滞圧力パラメータPDTMBASEが減少しているときは、ステップS163に進み、圧力変化フラグFCHGを「1」に設定する。ステップS164では、圧力パラメータCDTMPCHGを「1」だけインクリメントする。圧力パラメータCDTMPCHGは、図5(c)または(d)の横軸に示すタンク内圧PTANKに対応するパラメータであるが、タンク内圧PTANKが低下するほど、圧力パラメータCDTMPCHGは増加する。したがって、本処理で算出される第2傾きパラメータEODTMJUDは、図5(c)の直線L11(正常)に対応する値は、負の値となり、同図(d)に示す直線L12(小孔漏れ)に対応する値は、正の値となる。
ステップS165では、下記式(13)により、圧力パラメータCDTMPCHGの積算値DTMSIGXを算出する。
DTMSIGX=DTMSIGX+CDTMPCHG (13)
ここで右辺のDTMSIGXは、前回算出値である。
ステップS166では、下記式(14)により、圧力パラメータCDTMPCHGを2乗した値の積算値DTMSIGX2を算出する。
DTMSIGX2=DTMSIGX2
+CDTMPCHG×CDTMPCHG (14)
ここで右辺のDTMSIGX2は、前回算出値である。
ステップS167では、タイマTDTMSTYの値を「0」に戻す。その後ステップS175に進む。
圧力変化フラグFCHGが「1」に設定された後に、ステップS155の答が否定(NO)となり、ステップS159に進むと、ステップS159の答が肯定(YES)となるので、ステップS160に進み、下記式(15)により、停滞時間パラメータCTMSTYの積算値DTMSIGYを算出する。
DTMSIGY=DTMSIGY+CTMSTY (15)
ここで右辺のDTMSIGYは、前回算出値である。
ステップS161では、下記式(16)により、圧力パラメータCDTMPCHGと停滞時間パラメータCTMSTYとの積の積算値DTMSIGXYを算出する。
DTMSIGXY=DTMSIGXY
+CDTMPCHG×CTMSTY (16)
ここで右辺のDTMSIGXYは、前回算出値である。
ステップS162では、圧力変化フラグFCHGを「0」に戻すとともに、停滞時間パラメータCTMSTYを「0」に戻す。その後ステップS175に進む。
ステップS175では、圧力パラメータCDTMPCHGが「1」であるか否かを判別し、その答が肯定(YES)であるときは、回帰直線の傾きを求めることはできないので、直ちに本処理を終了する。CDTMPCHG>1であるときは、下記式(17)に圧力パラメータCDTMPCHG、及び積算値DTMSIGX,DTMSIGX2,DTMSIGY,及びDTMSIGXYを適用し、第2傾きパラメータEODTMJUDを算出する(ステップS176)。本実施形態では、停滞圧力パラメータPDTMBASEが低下する毎に圧力パラメータCDTMPCHGが「1」だけインクリメントされるので、圧力パラメータCDTMPCHGはサンプリングデータ数を示すパラメータでもあるため、式(17)に適用される。
Figure 0004173472
ステップS177では、第2傾きパラメータEODTMJUDが、判定閾値EODTMJDOKより大きいか否かを判別し、その答が肯定(YES)であるときは、停滞圧力パラメータPDTMBASEが初期圧PDTMINI以下であるか否かを判別する(ステップS183)。ステップS183の答が肯定(YES)であるときは、タイマTEONVTLの値が最大診断時間TMEOMAXから所定時間ΔT2(例えば5秒)を減算した値以上であるか否かを判別する(ステップS184)。ステップS183またはS184の答が否定(NO)である間は直ちに本処理を終了し、ステップS183及びS184の答がともに肯定(YES)となると、小孔漏れがあると判定して、第2漏れ判定フラグFDTMLKを「1」に設定する(ステップS185)とともに、第2漏れ判定終了フラグFEONVDTMJUDを「1」に設定する(ステップS186)。
ステップS177で、EODTMJUD≦EODTMJDOKであるときは、停滞圧力パラメータPDTMBASEが初期圧PDTMINIより小さいか否かを判別する(ステップS178)。この答が否定(NO)であるときは直ちに本処理を終了する。PDTMBASE<PDTMINIであるときは、圧力パラメータCDTMPCHGの値(判定に使われたデータ数に対応する)が第1所定データ数DTMENBIT(例えば30)以上であるか否かを判別する(ステップS179)。この答が肯定(YES)であるときは、蒸発燃料処理装置40は正常と判定し、第2漏れ判定フラグFDTMLKを「0」に設定する(ステップS182)。その後、前記ステップS186に進む。
ステップS179で、CDTMPCHG<DTMENBITであるときは、タイマTEONVTLの値が、最大診断時間TMEOMAXから所定時間ΔT2を減算した値以上であるか否かを判別する(ステップS180)。この答が否定(NO)である間は、直ちに本処理を終了し、肯定(YES)となると、圧力パラメータCDTMPCHGの値が第1所定データ数DTMENBITより小さい第2所定データ数DTMENINI(例えば5)以上であるか否かを判別する(ステップS181)。この答が否定(NO)であるときは、直ちに本処理を終了し、肯定(YES)であるときは、蒸発燃料処理装置40は正常と判定し、前記ステップS182に進む。
図16は、図6のステップS9で実行される最終判定処理のフローチャートである。
ステップS191では、判定完了フラグFDONE90Mが「1」であるか否かを判別し、この答が肯定(YES)であるときは直ちに本処理を終了する。FDONE90M=0であるときは、実行条件フラグFMCNDEONVが「1」であるか否かを判別する(ステップS192)。この答が肯定(YES)であるときは、判定不可フラグFDTMDISBLが「1」であるか否かを判別する(ステップS193)。FMCNDEONV=0またはFDTMDISBL=1であるときは、中断フラグFEONVABOT及び判定完了フラグFDONE90Mを「1」に設定して(ステップS194)、本処理を終了する。
ステップS193でFDTMDISBL=0であるときは、第1漏れ判定終了フラグFEONVDDPJUDが「1」であるか否かを判別する。FEONVDDPJUD=1であって第1漏れ判定が完了しているときは、保留フラグFDDPJDHDが「1」であるか否かを判別する(ステップS196)。保留フラグFDDPJDHDが「1」であるときは、中断フラグFEONVABOTを「0」に設定するとともに、判定完了フラグFDONE90Mを「1」に設定する(ステップS205)。
ステップS196で保留フラグFDDPJDHDが「0」であるときは、ステップS197に進み、第1漏れ判定フラグFDDPLKが「1」であるか否かを判別する。FDDPLK=1であるときは、故障フラグFFSD90Hを「1」に設定し(ステップS198)、FDDPLK=0であるときは、正常フラグFOK90Hを「1」に設定する(ステップS199)。その後前記ステップS205に進む。
第1漏れ判定が完了していないときは、ステップS195からステップS200に進み、第2漏れ判定終了フラグFEONVDTMJUDが「1」であるか否かを判別する。この答が否定(NO)であるときは直ちに本処理を終了する。第2漏れ判定が完了しているときは、ステップS200からステップS201に進み、第2漏れ判定フラグFDTMLKが「1」であるか否かを判別する。FDTMLK=1であるときは、故障フラグFFSD90Hを「1」に設定し(ステップS204)、FDTMLK=0であるときは、大孔判定フラグFDTMLGLKが「1」であるか否かを判別する(ステップS202)。FDTMLGLK=1であるときは、前記ステップS204に進み、FDTMLGLK=0であるときは、正常フラグFOK90Hを「1」に設定する(ステップS203)。その後、前記ステップS205に進む。
図17は、燃料タンクのフィラーキャップ11がはずされた場合の処理を説明するためのタイムチャートであり、時刻t1にフィラーキャップ11がはずされた例が示されている。フィラーキャップ11がはずされるとタンク内圧PTANKが急激に低下するので、図17(a)に示すように、タンク内圧パラメータPEONVAVEが急激に低下し、それに伴って停滞圧力パラメータPDTMBASEも低下する。その結果、時刻t2においてフィラーキャップ11がはずされたことが検出され、急降下フラグFQICKPDWNが「1」に設定される(図12,ステップS125参照)。急降下フラグFQICKPDWNが「1」に設定されると、第1漏れ判定処理及び第2漏れ判定処理のいずれにおいても、判定に用いられるパラメータの初期化が行われる(図8,ステップS44〜S47,及び図15,ステップS171〜S173参照)。したがって、例えば図17(c),(d)に示すように、判定パラメータEODDPJUDは「0」となり、タイマTDDPTLの値も「0」となる。
急降下フラグFQICKPDWNは、タンク内圧パラメータPEONVAVEが大気圧近傍に停滞するとすぐにリセットされるので(図17,時刻t3)、直ぐに、漏れ判定が再開される。
このように本実施形態では、漏れ判定実行中に給油のためにフィラーキャップ11がはずされると、それによるタンク内圧PTANKの急激な低下が検出され、判定に用いられる各種パラメータが初期化されるので、誤判定を防止することができる。また、判定用パラメータの初期化後、タンク内圧パラメータPEONVAVEが大気圧近傍に停滞すると、直ちに漏れ判定が再開されるので、例えば検出圧力の急激な低下が検出されたときに判定を禁止してしまう場合に比べて、漏れ判定の実行頻度の低下を防止することができる。
図18は、上述した漏れ判定処理を説明するためのタイムチャートであり、
ベントシャット弁閉弁後のタンク内圧PTANKの推移を示す。以下、最大圧力DPEOMAXに対応して、場合を分けて説明する。
1)最大圧DPEOMAXが第2閾値PDDPNGMIN以上となった場合
タンク内圧PTANK(最大圧力DPEOMAX)が、実線L21で示すように、第2閾値PDDPNGMINを超え(蒸発燃料発生量が非常に多く)、かつ直線的に増加する場合には、判定パラメータEODDPJUDは「0」に近い値となるため、第1漏れ判定処理において正常と判定される(図10,ステップS72,S73,S74参照)。
一方、タンク内圧PTANKが、破線L23で示すように、第2閾値PDDPNGMINを超え、かつ傾きが徐々に減少する場合には、判定パラメータEODDPJUDは、比較的大きな値となるため、第1漏れ判定処理において、漏れがあると判定される(図10,ステップS75,S77,S78参照)。
2)最大圧力DPEOMAXが第1閾値PDDPOKMIN以上で、第2閾値PDDPNGMINより低い場合
タンク内圧PTANKが、実線L22で示すように、第1閾値PDDPOKMINを超え(蒸発燃料発生量が比較的多く)、かつ直線的に増加する場合には、判定パラメータEODDPJUDは「0」に近い値となるため、第1漏れ判定処理において正常と判定される(図10,ステップS72,S73,S74参照)。
また、タンク内圧PTANKが、破線L24または実線L25で示すように、第1閾値PDDPOKMINを超え、第2閾値PDDPNGMINに達しない場合には、所定時間TMDDPTL内では、判定ができないので、その後のタンク内圧PTANKの推移を監視する。そして、破線L25で示す例では、判定実行時間が最大診断時間TMEOMAXに達する直前までタンク内圧PTANKが低下しないため、第1漏れ判定処理で漏れが有ると判定される(図10,ステップS77,S79〜81参照)。一方実線L25で示す例では、判定実行時間が最大診断時間TMEOMAXに達する前に、タンク内圧PTANKが初期圧PDTMINIより低くなるので、図10のステップS80の答が肯定(YES)となる。すなわち、第1漏れ判定処理では漏れの有無の判定がなされず、第2漏れ判定処理で第2傾きパラメータEODTMJUDが判定閾値EODTMJDOK以下となり、正常と判定される(ステップS177〜S182)。
3)最大圧力DPEOMAXが第1閾値PDDPNGMINに達しない場合
タンク内圧PTANKが、実線L26及び破線L27,L28で示すように、第1閾値PDDPOKMINに達しない場合(蒸発燃料発生量が比較的少ない場合)には、図10のステップS72の答が肯定(YES)とならないため、第1漏れ判定処理では漏れの有無の判定がなされない。第2の漏れ判定処理において、実線L26で示す例では正常と判定され(図15,ステップS177〜S182)、破線L27で示す例では漏れが有ると判定される(図15,ステップS177,S183〜S185)。
またタンク内圧PTANKが破線L28で示すように、大気圧近傍に停滞して全く増減しない場合は、大孔漏れがあると判定される(図14,ステップS155〜S157)。
以上のように本実施形態では、燃料タンク9内での蒸発燃料発生量を示す蒸発燃料パラメータとして、最大圧力DPEOMAXを採用し、最大圧力DPEOMAXに応じて、第1漏れ判定処理または第2漏れ判定処理の何れかの判定結果を選択するようにしたので、燃料タンク内の蒸発燃料発生量に拘わらず、正確な判定を行うことができる。
また、蒸発燃料発生量が比較的多く、最大圧力DPEOMAXが第1閾値PDDPOKMINに達し(図10,ステップS72の答が肯定(YES)となり)、かつ第1漏れ判定処理で判定が完了したとき、すなわち正常判定、漏れが有るとの判定、または保留の決定がなされたとき(ステップS74,S78,S81,S76)には、その判定結果が最終判定として採用される(図10,ステップS82,図16,ステップS195〜S199)ので、迅速な判定が可能となる。
また、蒸発燃料発生量が比較的多く、最大圧力DPEOMAXが第1閾値PDDPOKMINに達した場合でも、第1漏れ判定処理で判定が完了しないとき(ステップS80の答が肯定(YES)のとき)、または蒸発燃料発生量が比較的少なく、最大圧力DPEOMAXが第1閾値PDDPOKMINに達しないときは、第2漏れ判定処理の判定結果が選択されるので、蒸発燃料発生量が比較的多くても第1漏れ判定処理で判定できないとき、あるいは蒸発燃料発生量が少ないときでも、エンジン停止後に漏れの有無の判定を行うことが可能となる。
より具体的には、最大圧力DPEOMAXが第1閾値PDDPOKMIN以上で、第2閾値PDDPNGMINより低いときは、第1漏れ判定処理により漏れが有ると判定される場合と、第2漏れ判定処理により正常と判定される場合とがある。すなわち、タンク内圧PTANKの監視を継続し、判定期間中に停滞圧力パラメータPDTMBASEが初期圧PDTMINI以下に低下しないときは、判定パラメータEODDPJUDによる判定結果、すなわち漏れがあると判定結果が最終判定とされる(図10,ステップS80,S81)。一方、判定期間中に停滞圧力パラメータPDTMBASEが初期圧PDTMINI以下に低下したときは、第1漏れ判定処理で判定を完了できないので、第2漏れ判定処理による判定結果が最終判定とされる(図10,ステップS80の答が肯定(YES)となる)。これにより、蒸発燃料発生量が比較的多いが非常に多くはない場合のおける判定精度を向上させることができる。
本実施形態においては、圧力センサ15が圧力検出手段に対応し、イグニッションスイッチ42がエンジン停止検出手段に対応する。またECU5が判定手段、急低下検出手段、及びパラメータリセット手段を構成する。より具体的には、図8〜図10、図12のステップS111〜S115、図14、及び図15に示す処理が判定手段に相当し、図12のステップS111,S123〜S128が急低下検出手段に相当し、図8のステップS43,S44〜S47,図14のステップS152,図15のステップS171〜S173がパラメータリセット手段に相当する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、圧力センサ15は、チャージ通路31に設けられているが、これに限るものではなく、例えば燃料タンク9やキャニスタ33に設けるようにしてもよい。
また上述した実施形態では、検出タンク内圧PTANKをなまし処理して得られるタンク内圧パラメータPEONVAVE及び停滞圧力パラメータPDTMBASEを用いて、漏れ判定を行うようにしたが、検出タンク内圧PTANKそのものを用いてもよい。
また図14及び図15の処理では、圧力パラメータCDTMPCHG及び停滞時間パラメータCTMSTYについて最小二乗法を適用して、第2傾きパラメータEODTMJUDを算出するようにしたが、検出タンク内圧PTANK及びアップカウントタイマTDTMSTYの値について最小二乗法を適用して、第2傾きパラメータEODTMJUDを算出するようにしてもよい。
また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンに燃料を供給する燃料タンクを含む蒸発燃料処理装置の故障診断にも適用が可能である。
本発明の一実施形態にかかる蒸発燃料処理装置及び内燃機関の制御装置を示す図である。 図2は、蒸発燃料処理装置の故障診断を実行しているときのタンク内圧(PTANK)の推移を示すタイムチャートである。 タンク内圧(PTANK)の実測データを示すタイムチャート、及びその実測データに基づいて算出される回帰直線(L1)を示す図である。 第1の判定手法を説明するための図である。 第2の判定手法を説明するための図である。 蒸発燃料処理装置の故障診断処理のフローチャートである。 圧力パラメータ算出処理のフローチャートである。 第1の判定手法に基づく漏れ判定(第1漏れ判定)を実行する処理のフローチャートである。 第1漏れ判定を実行する処理のフローチャートである。 第1漏れ判定フラグ(FDDPLK)の設定を行う処理のフローチャートである。 第2の判定手法による漏れ判定(第2漏れ判定)の実行条件を判定する処理のフローチャートである。 第2漏れ判定の実行条件を判定する処理のフローチャートである。 第2漏れ判定の実行条件を判定する処理のフローチャートである。 第2漏れ判定を実行する処理のフローチャートである。 第2漏れ判定を実行する処理のフローチャートである。 第1漏れ判定及び第2漏れ判定の結果に基づく最終判定を行う処理のフローチャートである。 フィラーキャップがはずされた場合の処理を説明するためのタイムチャートである。 第1漏れ判定及び第2漏れ判定を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気管
5 電子制御ユニット(判定手段、急低下検出手段、パラメータリセット手段)
9 燃料タンク
15 圧力センサ(圧力検出手段)
31 チャージ通路(第1の通路)
32 パージ通路(第2の通路)
33 キャニスタ
34 パージ制御弁
36 バイパス弁
37 空気通路
38 ベントシャット弁
40 蒸発燃料処理装置
42 イグニッションスイッチ(機関停止検出手段)

Claims (4)

  1. 燃料タンクと、大気に連通する空気通路が接続され、前記燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着する吸着剤を有するキャニスタと、該キャニスタと前記燃料タンクとを接続する第1の通路と、前記キャニスタと内燃機関の吸気系とを接続する第2の通路と、前記空気通路を開閉するベントシャット弁と、前記第2の通路に設けられたパージ制御弁とを備えた蒸発燃料処理装置の故障を診断する故障診断装置において、
    前記蒸発燃料処理装置内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記機関の停止を検出する機関停止検出手段と、
    該機関停止検出手段により前記機関の停止が検出されたときに、前記パージ制御弁及びベントシャット弁を閉弁し、該閉弁後の所定判定期間中の前記圧力検出手段による検出圧力に基づいて、前記蒸発燃料処理装置の漏れの有無を判定する判定手段と、
    前記漏れ判定の開始直前に前記圧力検出手段により検出された圧力を初期圧として記憶し、前記ベントシャット弁の閉弁後の前記圧力検出手段による検出圧力の増減に対応して増減するように設定される停滞圧力パラメータが前記初期圧より高く、かつ前記検出圧力が所定期間以上継続して減少したときに、前記検出圧力の急激な低下を検出する急低下検出手段とを備え、
    前記判定手段は、前記検出圧力の急激な低下が検出されたとき、前記蒸発燃料処理装置の漏れの有無の判定に使用されるパラメータをリセットするパラメータリセット手段を含み、前記パラメータのリセット後に前記検出圧力の停滞が検出されたとき、前記判定を再開することを特徴とする故障診断装置。
  2. 前記急低下検出手段は、前記停滞圧力パラメータに第1所定値を加算した値及び前記停滞圧力パラメータから前記第1所定値を減算した値と、前記検出圧力とを比較することにより、前記検出圧力の増減を判定し、該判定結果に応じて前記停滞圧力パラメータを所定量ずつ段階的に前記検出圧力に追従して変化するように設定することを特徴とする請求項1に記載の故障診断装置。
  3. 前記圧力検出手段は圧力センサであり、前記第1所定値は、前記圧力センサの最小検出値の1/2に第2所定値を加算した値に設定されることを特徴とする請求項2に記載の故障診断装置。
  4. 前記判定手段は、前記検出圧力の2回微分値に相当する判定パラメータに基づいて、前記漏れの有無を判定する第1判定手段と、前記検出圧力と、該検出圧力及び前記停滞圧力パラメータに基づいて判定される前記検出圧力の停滞時間との関係に基づいて、前記漏れの有無を判定する第2判定手段とからなることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の故障診断装置。
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