JP4173314B2 - 曲げ加工用ブランク材加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの材質と板厚の均一化を図り所定の曲げ角度を得るようにした曲げ加工用ブランク材加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プレスブレーキのような曲げ加工機で、製品を作る場合には、次のような動作が行われる。
【0003】
先ず、平坦なワークWに(図9(A))、例えばタレットパンチプレスで穴を開けると共に、レーザ加工機で切断加工を施すことにより、ブランク材BLを形成する(図9(B))。
【0004】
このブランク材BLとしてのワークWをプレスブレーキに搬入し(図9(C))、上記曲げ線m1、m2、m3、m4部分をパンチPとダイDで所定の曲げ角度θで折り曲げる。
【0005】
これにより、図9(D)に示すような箱状製品が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4の長手方向には、材質と板厚のバラツキがある。
【0007】
これは、材質のバラツキについては、製品情報から得られる公称の抗張力と、実際の抗張力とが異なり、また、板厚のバラツキについては、製品情報から得られる公称の板厚と、実際の板厚とが異なることが、それぞれ主な原因となっている。
【0008】
このため、曲げ加工時において(図9(C))、曲げ線m1、m2、m3、m4の各部分について、曲げ角度θにバラツキが発生し、通り、繰り返しなどの精度が出ない。
【0009】
その結果、出来上がった製品の加工精度が低下し、製品としての価値が無くなるなど種々の弊害がある。
【0010】
本発明の目的は、ワークの材質と板厚の均一化を図ることにより、所定の曲げ角度を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明によれば、
ブランキング工程の後曲げ工程の前に、ワークの曲げ線部分を長さ全体にわたって加熱・冷却することにより、焼きなましを行い、該曲げ線部分を長さ全体にわたって所定の板厚となるように叩き、ワークの板厚の均一化を図ることを特徴とする曲げ加工用ブランク材加工方法という技術的手段が講じられた。
【0012】
従って、本発明の構成によれば、曲げ加工用ブランク材加工装置32を(図1)例えばパンチ・レーザ複合機で(図2、図3)構成し、該パンチ・レーザ複合機32を用いてブランク材BLを(図4)形成し、ブランク材BLとしてのワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4部分に対して、加工ヘッド20(図2)からレーザビームを照射することにより、該曲げ線m1、m2、m3、m4部分を加熱・冷却し(図5)、これにより、焼きなましの原理に基づいて、内部の歪みが除去されて加工性が改善されることにより、結晶組織の調整が行われ、該ワークWの材質の均一化が図れる。
【0013】
また、パンチ・レーザ複合機32のパンチPと(図2)ダイDにより、ワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4部分を叩き(図6)、これにより、該ワークWの板厚の均一化が図れる。
【0014】
このため、本発明によれば、ワークWの材質と板厚の均一化を図ることにより、該ワークWを曲げ加工した場合に(図7)、所定の曲げ角度θを得ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して、説明する。
図1は本発明の実施形態を示す全体図である。
【0016】
図1において、曲げ加工用ブランク材加工装置32は、打圧加工手段I(例えばパンチ加工機)と熱加工手段II(例えばレーザ加工機)を有し、両手段は、単体機でもよく、図2、図3に示すように、複合機を構成してもよい。
【0017】
上記打圧加工手段Iと熱加工手段IIが、パンチ・レーザ複合機32を構成する場合は、該パンチ・レーザ複合機32にワークWを搬入してブランク材BL(図1)を形成し、このブランク材BLを加熱・冷却し、叩打し、その後ブランク材BLを曲げ加工機33で曲げ加工する。
【0018】
上記パンチ・レーザ複合機32は(図2、図3)、前記したように、パンチ加工機のような打圧加工手段Iと、レーザ加工機のような熱加工手段IIを有する。
【0019】
このうち、打圧加工手段Iは、例えばタレットパンチプレスにより構成されている。
【0020】
このタレットパンチプレスは、図示するように、上部タレット6と下部タレット7を有し、該上部タレット6と下部タレット7には、パンチPとダイDが同心円状に配置されている。
【0021】
上部タレット6(図2)の回転軸8と下部タレット7の回転軸9には、チェーン4と5が巻回され、該チェーン4と5は、駆動軸3に巻回されている。
【0022】
また、パンチセンタPCにおけるパンチPの直上方であって、上部フレーム1には、パンチPを打圧するラムシリンダ2が設けられている。
【0023】
この構成により、モータMで駆動軸3を回転させチェーン4と5を循環させれば、上部タレット6と下部タレット7が、タレットセンタTCを中心として同期回転し、所定のパンチPとダイDから金型をパンチセンタPCにおいて選択できる。
【0024】
これにより、後述するように、パンチセンタPCにおいて、例えば穴開け用金型を選択することにより、ワークWに穴開け加工を行って(図4(A))ブランク材BLを(図1)形成し、又は例えば叩打用金型を選択することにより、ブランク材BLとしてのワークWの曲げ線m1部分(図6(A)、図6(B)))などを叩き、板厚の均一化を図ることができる(図6(C))。この場合、下死点精度の高い油圧プレスで均一にワークWを叩くことが望ましい。
【0025】
また、上記パンチセンタPCを(図3)中心としたX軸方向とY軸方向には、後述する板厚センサ18A、18Bが取り付けられ、前記パンチセンタPCにおいて(図6(A))叩いた曲げ線m1、m2、m3、m4部分の板厚tを(図6(C))、検知するようになっている。
【0026】
上記打圧加工手段Iに(図2)隣接して、熱加工手段IIが設置され、該熱加工手段IIは、加工ヘッド20を有している。
【0027】
上記加工ヘッド20は、上部フレーム1に内蔵されたレーザ発振器23に連通し、ワークWにレーザビームを照射することにより、該ワークWに所定のレーザ加工を施す。
【0028】
また、加工ヘッド20は、レーザセンタLCに沿って上下方向に移動自在に取り付けられている。
【0029】
これにより、後述するように、レーザセンタLCにおいて、例えば穴開け加工が終了したワークW(図4(B))に対して、その4隅に加工ヘッド20からレーザビームを照射して切断加工を行い、ブランク材BLを形成し、又はブランク材BLとしてのワークWの曲げ線m1部分(図5(A)、図5(B)))などを加熱・冷却し(図5(C))、材質の均一化を図ることができる。
【0030】
更に、上記加工ヘッド20の(図2)先端には、後述する温度センサ22が取り付けられ、前記レーザセンタLCにおいて(図5(A))、加熱・冷却した曲げ線m1、m2、m3、m4部分の温度Tを(図5(C))検知するようになっている。
【0031】
一方、下部フレーム21(図2)には、Y軸ガイドレール17が敷設され、該Y軸ガイドレール17には、サポートブラケット16A、16Bを介してキャリッジべース11がY軸方向に移動自在に取り付けられ、該キャリッジべース11には、Y軸モータMyで回転するボールねじ14が螺合している。
【0032】
また、上記キャリッジべース11には、キャリッジ12がX軸ガイドレール19を介してX軸方向に移動自在に取り付けられ、該キャリッジ12には、ワークWを把持するクランプ13が取り付けられていると共に、X軸モータMxで(図3)回転するボールねじ15が螺合している。
【0033】
更に、タレットパンチプレスの中央には、テーブル10が固定され、該固定テーブル10の一部を切り欠いてワークシュータ34が傾斜自在に取り付けられている。
【0034】
また、上記固定テーブル10を跨がって前記キャリッジべース11が配置され、固定テーブル10の両側の移動テーブル10A、10Bが前記サポートブラケット16A、16Bと一体的に設けられている。
【0035】
この構成により、X軸モータMxを回転させると、キャリッジ12がキャリッジべース11上をX軸方向に移動すると共に、Y軸モータMyを回転させるとキャリッジべース11が移動テーブル10A、10Bを伴ってY軸方向に移動する。
【0036】
これにより、クランプ13に把持されたワークWをパンチセンタPCに位置決めし、ラムシリンダ2を作動することにより、パンチPを打圧しダイDと協働してワークWに所定のパンチ加工、例えば前記したように(図4(A))穴開け加工を施したり、曲げ線m1(図6(A))、m2、m3、m4部分を叩くことができる。
【0037】
又は、クランプ13に把持されたワークWをレーザセンタLCに位置決めし、レーザ発振器23(図2)を作動することにより、加工ヘッド20からレーザビームを照射してワークWに所定のレーザ加工、例えば前記したように(図4(B))切断加工を施したり、曲げ線m1(図5(A))、m2、m3、m4部分を加熱・冷却することができる。
【0038】
上記曲げ加工用ブランク材加工装置32(図1)においては、先ず、ブランク材BLが形成される(図8のステップ104)。
【0039】
即ち、既述したように、クランプ13で(図4(A))把持されたワークWを、パンチセンタPCに位置決めした後、例えば穴開け用金型を選択することにより、ラムシリンダ2を作動すれば、該ワークWに穴開け加工が行われ、該穴開け加工が終了したワークWを(図4(B))、レーザセンタLCに位置決めした後、例えばその4隅に加工ヘッド20からレーザビームを照射して切断加工を行うことにより、ブランク材BLが形成される。
【0040】
次に、曲げ加工用ブランク材加工装置32(図1)においては、ワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4部分が加熱・冷却される(図8のステップ105〜107)。
【0041】
即ち、上記ブランク材BL(図5(A))としてのワークWの例えば曲げ線m1部分を、レーザセンタLCに位置決めした後、該ワークWをX軸方向に移動させながら加工ヘッド20からレーザビームを照射すれば、該曲げ線m1部分が加熱される。
【0042】
この場合、曲げ線m1部分の加熱される幅Lは(図5(B)の左図)、ワークWの(図 5(B)の右図)irを得るのに必要なR部分の長さQに等しい。
【0043】
そして、曲げ線m1部分が、その長さM1 (図5(C))全体にわたって所定の温度TH まで加熱されるように、後述する熱加工制御部31Bを(図1)介してレーザ発振器23から発射されるレーザビームの出力を制御する。
【0044】
このようにして、全ての曲げ線m1、m2、m3、m4部分の長さM1 、M2、M3 、M4 全体が加熱された後は(図8のステップ106のYES)、上記レーザ発振器23の作動を停止させ、該曲げ線m1、m2、m3、m4部分を空冷することにより、所定の温度TC (常温)まで冷却する(図5(C)、図8のステップ107のYES)。
【0045】
また、上記曲げ線m1部分などの温度Tは(図5(C))、加工ヘッド20の先端に取り付けられた温度センサ22(図2〜図3)により検出され、該温度センサ22は後述する温度・板厚検出部31Eに(図1)接続され、熱加工制御部31Bは、この温度・板厚検出部31Eを介して曲げ線m1部分などの温度Tを検出する。
【0046】
更に、曲げ加工用ブランク材加工装置32(図1)においては、ワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4部分が叩かれる(図8のステップ108〜109)。
【0047】
即ち、上記ブランク材BL(図6(A))としてのワークWの例えば曲げ線m1部分を、パンチセンタPCに位置決めした後、叩打用の金型を選択し、該ワークWをX軸方向に移動させながらラムシリンダ2を作動すれば、該曲げ線m1部分がX軸方向に沿って連続して打たれることにより、叩かれる。
【0048】
この場合、曲げ線m1部分の叩かれる幅Nは(図6(B)の左図)、ワークWが(図6(B)の右図)曲げられたときにダイDの肩に接触している部分の長さ√2×V(VはV幅の大きさ)に等しい。
【0049】
従って、叩打工程においては(図8のステップ108)、上記叩打幅N=√2×Vが(図6(B)の左図)得られるように、後述する打圧加工制御部31C(図1)により、打圧加工手段Iを構成する所定の叩打用金型P、Dが(図2)、パンチセンタPCにおいて選択される。
【0050】
そして、全ての曲げ線m1、m2、m3、m4部分が、その長さM1 、M2 、M3 、M4 (図6(C))全体にわたって所定の板厚t、例えば板厚tC −1(mm)(tC は、後述する製品情報(図1、例えばCAD情報)により得られる公称板厚)となるまで叩かれるように、打圧加工制御部31C(図1)を介して、打圧加工手段Iを構成するラムシリンダ2の圧力を制御する。
【0051】
また、上記曲げ線m1部分などの板厚tは(図6(C))、パンチセンタPCを(図6(A))を中心としてX軸方向とY軸方向に取り付けられた板厚センサ18A、18Bにより検出され、該板厚センサ18A、18Bは温度・板厚検出部31Eに(図1)接続され、打圧加工制御部31Cは、この温度・板厚検出部31Eを介して曲げ線m1部分などの板厚tを検出する。
【0052】
一方、本発明の曲げ加工機33(図1)としては、例えば図7に示すプレスブレーキがある。
【0053】
このプレスブレーキ33は、よく知られているように、X軸方向の両側に側板24を有し、該側板24の上部には、油圧シリンダ25が取り付けられ、該油圧シリンダ25のピストンロッドには、パンチPを装着した上部テーブル26が取り付けられている。
【0054】
また、上記上部テーブル26の直下は、ダイDが装着された下部テーブル27が配置され、該下部テーブル27の後方には、ワークWを突き当てて位置決めする突当28が設けられている。
【0055】
この構成により、前記曲げ線m1、m2、m3、m4部分が加熱・冷却され(図5)、叩かれた(図6)ブランク材BLとしてのワークWを、突当28に突き当てて位置決めした後、油圧シリンダ25を作動すれば、下部テーブル26が下降し、パンチPとダイDの協働により、該ワークWに所定の曲げ加工が施される。
【0056】
上記構成を有する曲げ加工用ブランク材加工装置32と(図1)曲げ加工機33の制御装置としては、上位NC装置30と下位NC装置31があり、上位NC装置30から下位NC装置31へ入力された製品情報に基づいて、後述する制御動作が(図8)行われる。
【0057】
上記下位NC装置31は(図1)、CPU31Aと、熱加工制御部31Bと、打圧加工制御部31Cと、ワーク位置決め制御部31Dと、温度・板厚検出部31Eと、入出力部31Fと、記憶部31Gと、製品情報解析部31Hと、曲げ加工制御部31Jにより構成されている。
【0058】
このうち、CPU31Aは、本発明の動作手順(図8に相当)に従って各装置に指示を与え、図1に示す装置全体を制御する。
【0059】
熱加工制御部31Bは、製品情報に基づいて、ワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4部分を加熱・冷却する熱加工手段II(図2)、例えばレーザ加工機を駆動制御する。
【0060】
例えば、製品情報に基づいて、ワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4部分の長さが、M1 、M2 、M3 、M4 であり、加熱温度がTH 、冷却温度がTC であることがそれぞれ検出されたとする。
【0061】
その場合、熱加工制御部31Bは、例えば曲げ線m1部分が(図5(B))、その長さM1 (図5(C))全体にわたって所定の温度TH まで加熱されるように、レーザ発振器23(図2、図3)から発射されるレーザビームの出力を制御する。
【0062】
そして、熱加工制御部31Bは、全ての曲げ線m1、m2、m3、m4部分について、長さM1 、M2 、M3 、M4 (図5(C))全体が加熱された後は、上記レーザ発振器23の(図2、図3)作動を停止させ、該曲げ線m1部分などを空冷することにより、所定の温度TC (常温)まで冷却する(図5(C))。
【0063】
その他、熱加工制御部31Bは、加工ヘッド20の上下動制御や、ブランク材BL形成時において(図4(B))、レーザ発振器23の出力を制御することにより、ワークWの4隅を切断加工するなど、レーザ加工機全体を駆動制御する。
【0064】
打圧加工制御部31Cは、製品情報に基づいて、ワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4部分を叩く打圧加工手段I(図2)、例えばパンチ加工機を駆動制御する。
【0065】
例えば、製品情報に基づいて、ワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4部分の長さが、M1 、M2 、M3 、M4 であり、公称板厚がtC であることがそれぞれ検出されたとする。
【0066】
その場合、打圧加工制御部31Cは、例えば曲げ線m1部分が(図6(B))、長さM1 (図6(C))全体にわたって所定の板厚tC −1となるまで叩かれるように、ラムシリンダ2の圧力を制御する。
【0067】
その他、打圧加工制御部31Cは、モータMを(図2)駆動制御し、上部タレット6と下部タレット7を同期回転させることにより、所定の金型をパンチセンタPCにおいて選択したり、ブランク材BL形成時において(図4(A))、ラムシリンダ2の出力を制御することにより、ワークWの穴開け加工を行うなど、パンチ加工機全体を駆動制御する。
【0068】
ワーク位置決め制御部31Dは、X軸モータMxとY軸モータMyを駆動制御することにより、ワークWを所定位置に位置決めする。
【0069】
温度・板厚検出部31Eは、温度センサ22と板厚センサ18A、18Bを駆動制御し、ワークWの温度T(図5(C))と板厚t(図6(C))を検出する。
【0070】
入出力部31Fは、上位NC装置30とのインターフエース機能を有して製品情報を入力し、該入力された製品情報は、後述する記憶部31Gに記憶され、製品情報解析部31Hで解析される。
【0071】
また、入出力部31Fは、キーボード、マウスなどの入力手段と、液晶などの画面からなる出力手段により構成され、作業者が加工プログラムやデータなどを入力し、その結果を画面を見て確認できるようになっている。
【0072】
記憶部31Gは、前記したように、入出力部31Fを介して入力された製品情報を記憶し、その他、加工プログラムなどを記憶する。
【0073】
製品情報解析部31Hは、前記したように、入出力部31Fを介して入力され記憶部31Gに記憶された製品情報を解析し、例えばワークWの曲げ線m1、m2、m3、m4の長さなど、本発明による加熱・冷却工程と叩打工程、及び曲げ工程に必要なデータを検出する。
【0074】
曲げ加工制御部31Jは、前記曲げ加工機33(図7)の油圧シリンダ25や突当28などの駆動制御を行い、加熱・冷却され、叩打されたブランク材BLとしてのワークWを所定の曲げ角度θまで折り曲げる。
【0075】
以下、上記構成を有する本発明の動作を説明する。
【0076】
(1)
製品情報の入力とデータの検出動作。
【0077】
先ず、図8のステップ101において、製品情報を入力し、ステップ102において、曲げ線の長さなどを検出する。
【0078】
即ち、入出力部31F(図1)を介して上位NC装置30から下位NC装置31へ製品情報が入力されると、CPU31Aは、製品情報解析部31Hを制御してその製品情報を解析させ、ワークWの曲げ線の長さ、所定の加熱温度TH (図5(C))、冷却温度TC 、板厚tC (図6(C))など、ブランキング工程、加熱・冷却工程、叩打工程、曲げ工程に必要なデータを全て検出させる。
【0079】
(2)
ブランキング工程の動作。
【0080】
次いで、図8のステップ103において、ワークWを搬入し、ステップ104において、ブランキング加工が行われる。
【0081】
即ち、CPU31Aは(図1)、製品情報解析部31Hに必要なデータの検出をさせた後、外部のワーク搬入装置などに指令を出すことにより、パンチ・レーザ複合機32に(図2、図3)ワークWを搬入させると共に、ワーク位置決め制御部31Dを介して、クランプ13にそのワークWを把持させる。
【0082】
その後、CPU31Aは(図1)、ワーク位置決め制御部31Dと、熱加工制御部31Bと、打圧加工制御部31Cを制御することにより、例えば位置決めされたワークWの穴開け加工を行い(図4(A))、次いで、該ワークWの切断加工を行い(図4(B))、所定のブランク材BLを形成する。
【0083】
(3)
加熱・冷却工程の動作。
【0084】
図8のステップ105において、曲げ線部分を加熱し、ステップ106において、加熱終了か否かを判断し、終了しない場合には(NO)、ステップ105に戻って同じ動作を繰り返し、終了した場合には(YES)、次段のステップ107に進む。
【0085】
即ち、CPU31Aは(図1)、ブランキング工程が終了すると、ワーク位置決め制御部31Dを介して、ブランク材BL(図5(A))としてのワークWの例えば曲げ線m1部分を、レーザセンタLCに位置決めする。
【0086】
ワークWが位置決めされると、CPU31Aは(図1)、熱加工制御部31Bを介して、熱加工手段IIの(図2)レーザ発振器23を作動し、該ワークWを(図5(A))X軸方向に移動させながら加工ヘッド20からレーザビームを照射することにより、該曲げ線m1部分を加熱する。
【0087】
この場合、曲げ線m1部分の加熱される幅Lが所定の値Q(図5(B)の左図)となるように、レーザビームの出力が制御されると共に、レーザビームの径が制御される。
【0088】
このようにして、上記曲げ線m1部分の長さM1 全体が(図5(C))、温度センサ22が接続された温度・板厚検出部31Eを介して所定の温度TH (図5(C))まで加熱されたと判断された場合には、同様にして、曲げ線m2(図5(A))、m3、m4部分を加熱する。
【0089】
そして、全ての曲げ線m1、m2、m3、m4部分について加熱が終了した場合には、CPU31Aは(図1)、熱加工制御部31Bを介してレーザ発振器23(図2)の作動を停止させ、該曲げ線m1、m2、m3、m4部分を空冷する。
【0090】
この間、図8のステップ107において、CPU31Aは、温度・板厚検出部31Eを介して、上記加熱した曲げ線m1、m2、m3、m4部分が所定の温度TC (常温)(図5(C))まで冷却したか否かを判断し、冷却した場合には(YES)、次段のステップ108に進む。
【0091】
これにより、曲げ線m1、m2、m3、m4部分が長さM1 、M2 、M3 、M4 全体にわたって加熱・冷却されて(図5(C)の温度曲線がAからBに低下)ワークWの焼きなましが行われ、内部の歪みが除去されて加工性が改善されることにより、結晶組織の調整が行われ、該ワークWの材質の均一化が図れる。
【0092】
(4)叩打工程の動作。
【0093】
図8のステップ108において、曲げ線部分を叩き、ステップ109において、叩打終了か否かを判断し、終了しない場合には(NO)、ステップ108に戻って同じ動作を繰り返し、終了した場合には(YES)、次段のステップ110に進む。
【0094】
即ち、CPU31Aは(図1)、加熱・冷却工程が終了すると、ワーク位置決め制御部31Dを介して、ブランク材BL(図6(A))としてのワークWの例えば曲げ線m1部分を、パンチセンタPCに位置決めする。
【0095】
ワークWが位置決めされると、CPU31Aは(図1)、打圧加工制御部31Cを介して、打圧加工手段Iの(図2)タレット6、7を同期回転させることにより、曲げ線m1部分の叩かれる幅Nが所定の値√2×V(図6(B)の左図)となるように、叩打用の金型を選択した後、ラムシリンダ2を作動し、該ワークWを(図6(A))X軸方向に移動させながら曲げ線m1部分を叩く。
【0096】
この場合、曲げ線m1部分が、その長さM1 (図6(C))全体にわたって所定の板厚tC −1となるように、ラムシリンダ2の出力が制御される。
【0097】
このようにして、上記曲げ線m1部分の長さM1 全体が(図6(C))、板厚センサ18A、18Bが接続された温度・板厚検出部31Eを介して所定の板厚tC −1まで叩かれたと判断された場合には、同様にして、曲げ線m2(図6(A))、m3、m4部分を叩く。
【0098】
そして、全ての曲げ線m1、m2、m3、m4部分について叩打が終了した場合には、CPU31Aは(図1)、打圧加工制御部31Cを介してラムシリンダ2(図2)の作動を停止させる。
【0099】
これにより、曲げ線m1、m2、m3、m4部分が長さM1 、M2 、M3 、M4 全体にわたって叩打されて(図6(C)の板厚曲線が、叩く前のCから、叩いた後のDに変更)ワークWの板厚の均一化が図れる。
【0100】
(5)曲げ工程の動作。
上記叩打が終了すると(図8のステップ109のYES)、ステップ110において、曲げ加工が行われる。
【0101】
即ち、CPU31Aは(図1)、叩打工程が終了したことを打圧加工制御部31Cを介して検知すると、曲げ加工制御部31Jを介して、ワークWの(図7)大きさに応じて突当28を所定位置に位置決めし、該ワークWが突当28に突き当てられると、油圧シリンダ25を作動することにより、下部テーブル26を下降させ、パンチPとダイDの協働により、該ワークWに所定の曲げ加工を施す。
【0102】
この場合、既述したように、ワークWは、加熱・冷却工程と(図5)、叩打工程を(図6)経過しており、そのため、該ワークWの材質と板厚の均一化が図られ、所定の曲げ角度θが(図7)得られるようになる。
【0103】
尚、前記した実施形態においては、ブランキング工程の後は(図4、図8のステップ104)、本発明が、加熱・冷却工程(図5、図8のステップ105〜107)→叩打工程(図6、図8のステップ108〜109)に適用された場合について詳述したが、本発明はこれに限定されず、叩打工程→加熱・冷却工程の場合にも適用され、同様の効果を奏することは勿論である。
【0104】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明によれば、ワークの材質と板厚の均一化を図ることにより、所定の曲げ角度を得るという効果を奏することとなった。
【0105】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体図である。
【図2】本発明によるパンチ・レーザ複合機の側面図である。
【図3】本発明によるパンチ・レーザ複合機の平面図である。
【図4】本発明によるブランキング工程の説明図である。
【図5】本発明による加熱・冷却工程の説明図である。
【図6】本発明による叩打工程の説明図である。
【図7】本発明によるプレスブレーキの側面図である。
【図8】本発明の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図9】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 上部フレーム
2 ラムシリンダ
3 駆動軸
4、5 チェーン
6 上部タレット
7 下部タレット
8、9 回転軸
10 固定テーブル
10A、10b 移動テーブル
11 キャリッジべース
12 キャリッジ
13 クランプ
14、15 ボールねじ
16A、16B サポートブラケット
17 Y軸ガイドレール
18A、18B 板厚検出センサ
19 X軸ガイドレール
20 加工ヘッド
21 下部フレーム
22 温度センサ
23 レーザ発振器
24 側板
25 油圧シリンダ
26 上部テーブル
27 下部テーブル
28 突当
30 上位NC装置
31 下位NC装置
31A CPU
31B 熱加工制御部
31C 打圧加工制御部
31D ワーク位置決め制御部
31E 温度・板厚検出部
31F 入出力部
31G 時計部
31H 製品情報解析部
31J 曲げ加工制御部
32 パンチ・レーザ複合機
33 曲げ加工機
34 ワークシュータ
LC レーザセンタ
PC パンチセンタ
TC タレットセンタ
P パンチ
D ダイ
M モータ
Mx X軸モータ
My Y軸モータ
W ワーク
Claims (2)
- ブランキング工程の後曲げ工程の前に、ワークの曲げ線部分を長さ全体にわたって加熱・冷却することにより、焼きなましを行い、該曲げ線部分を長さ全体にわたって所定の板厚となるように叩き、ワークの板厚の均一化を図ることを特徴とする曲げ加工用ブランク材加工方法。
- 上記焼きなましを行った後に叩く代わりに、叩いた後に焼きなましを行う請求項1記載の曲げ加工用ブランク材加工方法。
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