JP4171729B2 - 光検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学スキャナ、またはCD(コンパクト・ディスク)およびDVD(デジタル多用途ディスク)装置におけるピックアップ・システム、あるいは光伝送線路における光受信器などの光検出装置に関する。
現在、写真、音声、および映像に関するマルチメディアの需要の増大に後押しされ、メモリへの要求が指数関数的に増加している。ここで、光メモリ・システムは、磁気テープ記憶媒体とハードディスクの間で特に魅力的な解決策を構成している。光メモリ・システムは、アクセス時間がミリ秒の範囲にあってハードディスクのそれと比べわずかに長いだけであるため、末端ユーザの側に日々の用途に使用できる可能性を提供している。光メモリ・システムは、テープ駆動装置と同様の永久保存性を有しており、すなわち駆動装置における記憶媒体を置き換えうる性質を有している。
現時点における約5ギガバイトのメモリ容量、および短期間のうちに達成されるであろう最大50ギガバイトのメモリ容量ゆえ、光記憶媒体はビデオ・レコーダの分野でも競争力があり、この領域が大きな伸びを見せることは確実であると思われる。これら全ての光メモリは、書き込み操作および記憶媒体上に記憶されたデータの読み出しの両者が光ビームによって実行され、読み出しにおいて、光ビームが記憶媒体によってこの媒体上に記憶されたデータに従って変調され、例えば反射、伝送、または偏光された光ビームが、光電子検出器によって電気信号に変換されるという点で共通である。
このような光電子検出器のさらなる適用分野は、例えば並列伝送ラインを有する検出器アレイの形態など光通信の領域である。
光検出器のこれら全ての用途において、光ビームが光検出器に対し最適に整列するよう、光検出器を検出すべき光ビームに対して固定的に取り付けるという課題が存在する。これは、光検出器を使用する場所における光学装置の組み立てにおいて、精密であるがために時間がかかり高価につく調整を必要とし、あるいは、光検出器に対する光ビームのズレや、読み出しに悪影響を及ぼす他の要因への対策など、温度ドリフトや用途特有の他の動作時の事象に対し、時間がかかり高価につく予防措置を講じる必要がある。
そのような光学装置の一例は、CDおよびDVD装置である。これら装置は、CDまたはDVD記憶媒体からのデータのスキャンおよび引き出しを任務とする読み取りヘッドを備えている。読み取りヘッドは、レーザ・ダイオード、光学装置の光学系、焦点合わせ制御(フォーカス制御)およびトラッキング制御用のアクチュエータに加え、データの読み出しならびに焦点合わせおよびトラッキング制御のための信号をもたらす光ダイオードのマトリクスを有している。従来からの構造を有する光ダイオードのマトリクスが例えば図12に示されており、例えば非特許文献1に記載されている。図12に示すダイオードマトリクスは、符号A、B、CおよびDが付され、平坦な2×2のマトリクスに配置された4つの受信ダイオード900、902、904および906から構成されている。図12のダイオード・アレイは、CDまたはDVD上のトラックから反射された光ビームを受信するため、CDまたはDVD装置の読み取りヘッドに配置されている。CDの場合には、データは光ディスクのトラック内に、例えば平坦部分および突起(見方によっては凹所、所謂ピットと呼ばれる)からなる所定のシーケンスによって記憶されている。プレートに入射して反射される光ビームはトラックまたはピットよりも広いため、そこに焦点合わせされた光ビームの反射において、突起が反射光ビームの弱めあい干渉を引き起こし、したがって、突起は反射ビームの光強度が弱くなることによって識別され、平坦部分は光強度が大きくなりあるいは最大であることによって識別できる。光学系が反射光ビームをダイオード・アレイへとマップ(写像)する。受信ダイオード900〜906の出力信号から、トラックに記録されたデータを得るためのデータ信号がこれらのダイオードのすべての出力信号を合算することによって、すなわちA+B+C+Dをオフセットすることによって得られる。着実に向上していく読み出し周波数およびデータ密度の結果として、受信ダイオード900〜906は、迅速な読み出しに適したダイオードでなければならない。そのようなダイオードはHFダイオードと呼ばれる。2つ以上、すなわち4つのHFダイオード900〜906が設けられている理由は、これらHFダイオードから得ることができる強度分布の情報を、焦点合わせおよびトラッキングの制御に使用するためである。例えば、焦点合わせ制御のため、光学プレート上へと焦点合わせされて反射されてきた光ビームが、非点収差の例えば円柱レンズを介して図12のダイオード・アレイへとマップされる。読み取りヘッドと光学プレートとの間の目標間隔は、光学プレートへと焦点合わせされた光ビームの円形のマッピングが図12のダイオード・アレイ上にもたらされるよう指定される。焦点があっていない場合、図12のダイオード・アレイ上へと位置付けされた光のスポットに楕円形の変形が、非点収差レンズの主軸の1つにおいて生じる。したがって、非点収差レンズの主軸が図12に示した軸xおよびyに沿って延びていると仮定し、間隔および/または焦点合わせ制御のため、ダイオード902と906との出力信号ならびにダイオード900と904との出力信号をそれぞれ合算し、和を互いに減算すなわち(A+C)−(B+D)して、焦点が合っていない場合における楕円変形を検出する。非点収差レンズが軸xに沿った強い屈折軸に整列しているとき、主軸yに沿った楕円の伸びは、例えば間隔が目標とする間隔よりも大きいことを示しており、他方、軸xに沿った楕円の伸びは、例えば間隔が小さすぎることを示している。次いで、焦点合わせ制御信号に従って、光学プレートからの対物レンズの距離がアクチュエータによって調整される。同様に、信号(A+D)−(C+B)を、データキャリア上におけるレーザのトラッキング制御、すなわち回転する光学プレートを横切って読み取りヘッドを半径方向に動かすために使用できる。このダイオードの連携は、位相格子のように機能する突起によって生み出される屈折のオーダの干渉によって生じるいわゆるプッシュ−プル・パターンの検出に適している。
さらに、トラッキング制御、すなわち読み取りヘッドの半径方向の位置設定、またはトラックを横切る方向における読み取りヘッドの位置設定のための信号は、現状のHFダイオード・アレイの外側に2つの追加の受信ダイオードを設けることによってももたらすことが可能である。そのような構造を図13に見ることができる。図から分かるよう、4つのHFダイオード900〜906に加えて、2つの受信ダイオード908および910が設けられている。トラッキング制御が必要とするサンプリング速度および/または読み出し周波数はそれほど高くはないため、これら受信ダイオードの読み出しはあまり迅速ではなく、低速での読み出しのための受信ダイオードを以下ではLFダイオードと称する。これらのLFダイオード908および910は、現状のデータ読み出しの光ビームに加え、光学プレートに焦点合わせされ反射された2つの光ビームを受信するよう設けられている。これらの追加の光ビームは、例えばデータ読み出しに使用される現状のレーザ・ダイオードから一次回折(first-order defraction)としての回折によって得られ、光学プレート上にトラックの方向に関して主光ビームよりもわずかに前方および後方に、トラックの方向をいくぶんか横切るように焦点合わせされるよう、主ビームに対して配置される。読み出しヘッドがトラックに最適に整列している場合、焦点合わせされた追加の光ビームの有限の広がりにより、追加の光ビームは両方ともトラックのピットによって変調される。読み取りヘッドがトラックに対して横方向にズレた場合、追加の光ビームの一方の有限の広がりのみがトラック内にあり、一方、追加の光ビームの他方は変調されない。この情報から、読み取りヘッドを半径方向に制御するためのトラッキング制御信号を導き出すことができる。
図12および13のダイオード・アレイは両者とも、調整ミスや温度ドリフトに起因する光ビームの非理想的な位置決めに影響されやすいという点で共通である。さらに、記憶媒体の基板厚さにおける光学的ばらつきに起因する光学的オフセット、および光学プレートの目標位置からの傾きは、これらの事象を検出することができないため、読み出したデータのエラー率に悪影響を及ぼす。この結果、精密な調整によってこれらエラーの源を除くための時間がかかり高価につく製造工程、高価な部品、およびより高くつくトラッキングおよび焦点合わせの制御が必要になる。
さらなる問題は、記憶密度の向上および光学記憶プレートの小型化が常に求められていることから生じる。レーザのスポットの有限の広がりが、記憶密度の向上と相俟って、データキャリア上の隣接する2つのトラックを同時に読み出してしまうというクロストーク現象を引き起こす。前記の検出器は、この現象を検出するすべを持たない。この現象が、例えば読み出そうとするトラック上にピットが存在しない場合に、隣のトラックに存在するかもしれないピットが偽の読み出し結果をもたらすため、やはりエラー率の増大を引き起こし、同時に、データキャリア上におけるトラック間隔を制限して、媒体の記憶容量を確定する決定的な要因となる。
さらに、従来のダイオード構造の欠点は、受信した光ビームからズレおよび/またはズレに対する補償信号についての情報を得るために、高い費用が必要であるという点にある。受光窓を4つの部分すなわちHFダイオード900〜906に分割しているため、例えばこれらダイオードの読み出し費用などが掛かるが、これらダイオードの四分割部分のそれぞれは、データ読み出しに適した読み出し周波数に設計されなければならないことは明らかである。図13の場合には、トラッキング制御に使用されるLFダイオード908および910が1次回折の2つのビームという追加の光学的出費を前提にしている。
1999年の日本応用物理学会論文誌1755〜1760頁に記載のフリーマン著「ホログラフィック・デジタル多用途ディスク・ピックアップヘッド・モジュールのためのロバストな焦点合わせおよびトラッキング検出」("Robust Focus and Tracking Detection for Holographic Digital VersatileDisc Optical Pickup-Head Modules") エレクトロニクス・レターズの第38巻第10号に記載のリンテン著「ビーム位置測定を備える統合化光受信器」("Integrated optical receiver with beam localisation")
本発明の目的は、光ビームによって伝達されるデータの検出に加え、光ビームを最適な方法で整列させる効果的な形態を可能にする光検出手段と光検出手段の作動方法とを提供することにある。
この目的は、請求項1に記載の光検出手段、および請求項18に記載の方法によって達成される。
検出窓内で光ビームの強度を検出するため、およびこの光ビームによって伝送されているデータを検出するための本発明による光検出手段が、第1の検出ダイオードおよび少なくとも2つの第2の検出ダイオードからなるアレイを検出窓内に備えている。さらに、データを検出すべく第1の読み出し周波数で前記第1の検出ダイオードを読み出すよう、この第1の検出ダイオードに接続可能な第1の読み出し回路と、トラッキング及び/又は焦点合わせ制御のため、光ビームの平均強度を検出すべく第1の読み出し周波数よりも低い第2の読み出し周波数で前記第2の検出ダイオードを読み出すよう、この第2の検出ダイオードに接続可能な第2の読み出し回路とが設けられている。
本発明は、整列の制御のための出費の低減を実現するためには、データ検出用の検出窓の外側に追加で生成されたビームを、データを伝送している光ビームをデータ検出用の検出窓へと整列させる制御のために使用するか、あるいは、検出窓内のデータを検出するために使用される検出ダイオードであって、それ自身が整列の制御のためにも兼用される検出ダイオードを設けるというような光検出装置の構成へのアプローチをあきらめなければならないという知見に基づいている。本発明によれば、これは、データを伝送している光ビームが検出される検出窓と同じ検出窓に、データ検出のための検出ダイオードだけでなく、低い読み出し周波数で読み出される追加の検出ダイオードのアレイも設けることによって達成される。
本発明の基礎となる考えの1つは、検出窓に追加の検出ダイオードを設けることが、最初は実際に追加の出費およびデータ検出に有効利用できる検出窓表面積の減少をもたらすが、これらの欠点は、データを伝送している光ビームを検出窓に整列させる制御を検出窓のこの追加の検出ダイオードのアレイによってより効果的または安価に行なうことができるという事実によって、相殺されて余りあるという考えである。例えば、多くの場合、光ビームを検出窓に整列させる制御においては、検出窓における光の強度を、データが伝送されており多くの場合高速であるデータ速度と同じ読み出し周波数で検出する必要はない。光ビームの検出窓への整列のためだけに設計されたこの低速な読み出し周波数は、検出された光をより長い期間にわたって積分または積算できるため、追加で挿入される検出ダイオードの表面積を小さくすることを可能にする。追加の検出ダイオードのアレイの読み出し周波数が低速でよいため、これらの検出ダイオードの読み出しのための出費も小さくなり、このアレイの多重化読み出し操作が可能であるため、この追加のアレイの読み出しのために例えばただ1つの追加の出力またはただ1つの追加のピンを設けるだけでよい。さらに、追加のダイオードがデータを伝送している光ビームを検出するために設けられた検出窓に直接配置されるため、データを伝送している光ビーム以外に他の光ビームを作り出す必要はない。光ビームの検出窓への整列を、データを伝送している光ビームの検出窓内における空間強度分布によって制御でき、この空間強度分布は追加の検出ダイオードのアレイによって検出されるため、データ検出に使用される検出窓の領域をいくつかの部分へと再分割する必要はなく、したがって高速で高価な読み出し回路はただ1つだけでよい。さらに、データを伝送している光ビームの検出窓内における強度の追加の検出ダイオード・アレイによる検出は、強度中心の検出を可能にし、この情報を光ビームの検出窓への整列を他に制御するための多くの用途にさらに使用することができる。
本発明の特定の実施の形態に従い、特定の光検出装置ならびにそのCDおよびDVD装置における好都合な適用を以下に説明する。
本発明のさらに好ましい具現化は従属請求項に記載されている。
添付の図面に関連し、本発明の好ましい実施の形態を以下に詳細に説明する。
本発明の一実施形態による光検出装置を図式的に示した図である。 本発明の一実施形態による光スキャン装置の検出ダイオード・アレイを図式的に示した図である。 図2aの光スキャン装置の読み出しおよび制御部のブロック図である。 本発明の特定の実施形態による図2のダイオード・アレイのためのレイアウトの一例である。 図3aのレイアウトの断面図である。 図3aのレイアウトにおいて図3bの断面に沿って存在する暗電流についてのシミュレーション結果である。 表面および縁の単位長さ当たりの容量の改善を示すため、図3aのダイオード・アレイのHFおよびLFダイオードについて、面積および周辺容量をダイオード電圧の関数として示したグラフである。 図3aのダイオード・アレイのHFダイオードについて、過渡容量をダイオード電圧の関数として示したグラフである。 図3aのダイオード・アレイのLFダイオードについて、過渡容量をダイオード電圧の関数として示したグラフである。 図3aによるダイオード・アレイのダイオードのスペクトル応答を、同時読み出しで示したグラフである。 図2の実施の形態のHFダイオードを読み出すための読み出し回路図である。 図9の増幅器のための増幅回路の一実施形態の回路図である。 図2の実施の形態のLFダイオードの読み出しの読み出し回路図である。 図11aの回路に生じる信号の波形の例であり、LFダイオードの段階的読み出しを示すための図である。 CDおよびDVD装置に用いられるような従来のHFダイオード・アレイ図である。 図12のダイオード・アレイの代案となる、トラッキング制御のためのLFダイオードを追加で備えたダイオード・アレイ図である。
まず図1に、本発明の一実施形態による光検出装置を広く参照番号10で示す。光検出装置10は、データを伝送している光ビームを検出するため、検出窓15に検出ダイオード21a、21b、21c、21d、22a、22b、22c、22d、23a、23b、23c、23d、24a、24b、24c、24dからなる4×4のアレイ20を備えており、ここで2番目の数字がそれぞれ行の番号を示しており、アルファベットが列の番号を示している。さらに光検出装置10は、表面領域に関し、検出窓15のうちのダイオード・アレイ20で占められていない部分を占有すなわち覆っている検出ダイオード25を有している。検出ダイオード21a〜24dが読み出し回路30へと接続される一方、検出ダイオード25はデータ読み出し回路35へと接続されている。読み出し回路30および35の読み出し周波数は相違している。読み出し回路35は、当該光検出装置によって検出窓15で検出される光ビーム中を伝送されるデータを充分高速に走査できるよう充分高い読み出し周波数を有している。データ読み出し回路35は、読み出した信号を出力40へとアナログ形式で出力するが、ここにA/Dコンバータ(図示せず)を接続することが可能である。読み出し回路30は、検出ダイオード21a〜24dを低い読み出し周波数で読み出し、読み出した値を出力45へとアナログ形式で順次出力する。前記以外に、読み出し装置30および35の両者がデジタル信号を出力してもよい。
以下でより詳細に説明するように、検出窓15の検出ダイオード21a〜24dの位置に入射してダイオード・アレイ20によって検出された光ビームの強度(または輝度)分布に基づき、検出窓15に対する光ビームの調整ミスまたはズレを修正するために適切な対応をとることができる。
図1の光検出装置10は、本質的に2つの部分からなる。第1の部分は、検出ダイオード25およびデータ読み出し回路35から構成され、データの検出を担当する。検出ダイオード25は、読み出し周波数を検出窓15で検出される光ビーム中を伝送されるデータのデータ速度に合わせて調整できるよう、充分に広い帯域幅を有していなければならない。
光検出装置10の第2の部分は、ダイオード・アレイ20および読み出し回路30から構成される。この部分は、検出窓15とデータを運んでいる光ビームとの間の最適な整列を可能にするための情報の提供を担当する。光ビームの検出窓15に対するズレの可能性は、例えば光検出装置10が組み込まれる光学装置(図示せず)の組み立ての際に生じる調整ミス、温度ドリフト、光検出装置が例えば携帯式CDプレイヤーに組み込まれた場合における操作時の機械的衝撃、あるいはトラッキング制御または焦点合わせ(フォーカス)制御などにおいて読み出しに関して実行されるアプリケーション誘起の制御プロセスなどによって生じうる。経験的に分かっているとおり、高いデータ速度すなわち高い読み出し周波数に比べ、光ビームと検出窓15の間の整列の変化は遅いため、読み出し回路30については、例えばkHzの範囲にあるより低速な読み出し周波数で充分である。読み出し回路30によって出力45に出力された多重化信号は、ダイオード21a〜24dの位置における光ビームの強度(または輝度)を示しており、例えば強度の中心を割り出すために使用でき、さらに/あるいは、以下で検出窓15における光ビームの実際の位置とも称する検出窓15における光ビームの中心を割り出すために使用できる。検出窓15における光ビームの実際の位置の検出は、例えば検出ダイオード21a〜24dのうち最大強度を検出した検出ダイオードの割り出し、検出ダイオード21a〜24dによって検出した強度分布の補間および続く極値評価、検出ダイオード21a〜24dによって検出した強度値を通じての強度適合波形の計算および続く極値評価(extremal evaluation) などによって可能であるが、これらに限られる訳ではない。
さらに、検出ダイオード21a〜24dによって得た情報は、例えば非点収差レンズの使用から生じる検出窓15における光ビームの強度分布の楕円変形を検出するために使用することができる。さらに、特定の位置に配置された幾つかの検出ダイオード21a〜24d間の特定の回路接続、例えば幾つかの検出ダイオードの加算または減算をズレを防止するために使用でき、さらに/あるいは、これらのズレに起因するそれら特定の位置における特徴的な強度分布につながるアプリケーションによって規定される事象のための適切な制御信号の生成に使用することができる。
図1に関し、この光検出装置の実施の形態が、データを伝送している光ビームを検出するために設けられる多種多様な光学装置において使用できることを指摘しておかなければならない。そのような装置の例には、CD装置またはDVD装置などの光記憶装置が含まれるが、2つの電子機器を接続するために光伝送線路が設けられている装置も含まれる。用途に応じ様々なアクチュエータを、検出窓における光ビームのズレを修正するために使用することができる。CDおよびDVD装置の場合には、検出窓におけるレーザ・ビームの整列に影響を与えるためアクチュエータによって設定しうる可能性のあるパラメータとしては、例えばトラックを横切る方向における読み取りヘッドの半径方向の位置、対物レンズの光学プレートからの距離、および静的なズレまたは温度ドリフトをも修正できるようにするための例えばダイオード・アレイの全体を含む検出窓の圧電横移動が含まれる。
これら用途の全てにおいて、検出窓15におけるダイオード・アレイ20の本発明の配置が検出窓に対する光ビームの整列のより効果的な制御を促進する。最も簡単な場合には、ただ1つのダイオードをデータを検出するダイオード25として設けるだけでよく、この場合には受信するデータの速度に適合させた対応するデータ読み出し回路35だけが必要になる。より低速な検出ダイオード21a〜24dの読み出しは、前述したとおり、出力45におけるシリアル出力をもたらすことができ、1つのチップへの実装において必要なピンは1本だけである。
図1を参照すると、図1に示した実施の形態が単なる例示であることを最後に指摘しておかなければならない。ダイオード・アレイ20の検出ダイオード21a〜24dの数を変更することができ、例えばズレに影響する利用可能なアクチュエータに合わせて調節することができ、すなわちズレへの対処における正確さの度合いに合わせて調整できる。光ビームのズレが、例えば一方向すなわち一次元に沿ってのみ予測され、したがって、この方向に沿ったズレに対処するためただ1つのアクチュエータが設けられている場合には、例えば検出ダイオードの2×1のアレイで充分である。反対に、データ検出側において、受信器としてのダイオード・アレイが光ビームの束の送信機に面する並列伝送ラインである場合など、種々の用途においても、データ検出に使用する2つ以上の検出ダイオード25の設置を必要とするかもしれない。したがって、以下の図を参照しつつ説明する実施の形態の場合のように、アレイ20に加え、検出ダイオード25のアレイを設けることができる。このようなHFおよびLFダイオードの両方のアレイは、例えば非特許文献2に記載されているように、データの受信と同時にビーム整列ズレ補償を行なうため、光並列伝送ラインにおける光受信器に使用することができ、この文献における記載は、ここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
図2〜図11を参照し、通常のCDおよびDVD装置への実装に適しているが、焦点合わせ制御およびトラッキング制御に関しさらなる可能性がもたらされおり、検出する光ビームの光検出装置の検出窓からのズレを防止するさらなる工程を有している光スキャン装置を以下に説明する。図2aを参照して以下に説明する光スキャン装置のダイオード・アレイは、他の用途にも適しているが、以下では、よりよい理解のため、CD装置への適用の背景に対する光スキャン装置への組み込みの枠組み内についてのみ説明する。図2aがダイオード・アレイを図式的に示す一方で、図2bは、光スキャン装置の読み出しおよび制御部を示している。図3a、図3bおよび図4〜図8は、CMOS技術におけるダイオード・アレイの実現の一実施の形態および/またはその特性を示しており、図9〜図11は、ダイオード・アレイのダイオードを読み出すための考えられる評価回路の実施の形態を示している。
図2〜図11を参照して以下に説明する光スキャン装置は、基本的に既知の構造を有するCD駆動装置(図示されていない)に組み込まれる。以下で説明する光スキャン装置は、CD駆動装置の検出および読み出しならびに制御信号の生成部のみを示している。さらに、CD駆動装置は、駆動装置内に光学プレートとして装填されたCDを回転させる駆動部、光ビームを生成するための光生成手段としてのレーザ・ダイオード、光学系、および、キャリアとトラックの間の間隔、およびキャリアのトラックに対する横方向の位置を、ダイオード・アレイによって検出した光ビームの強度分布から以下で説明するように割り出したトラッキングおよび焦点合わせ制御のための制御信号に従って設定するためのサーボ手段としてのアクチュエータを含んでいる。光学系は、レーザ・ビームを平行にするためのコリメータ、偏光 (polarization) に応じて透過的または偏向的になるビーム・スプリッタ、偏光方向を変える45°プレート、平行にされたレーザ・ビームを読み出すべきデータが記憶されたCDの読み出すべきトラックへと集中させるための対物および/または収束レンズ、およびトラックから反射され対物レンズで捕えられた光ビームをダイオード・アレイへとマッピングするための非点収差レンズなどの光学装置から構成されている。ダイオード・アレイ、レーザ・ダイオードおよび光学系は、読み出しヘッドに一体で取り付けられており、変調されてトラックから反射された光ビームが光学系を介してダイオード・アレイに導かれ、最適動作時に光ビームが図2aのダイオード・アレイの目標位置、例えば中央に位置するように設計された相互に固定の位置にある。調整ミス、温度ドリフト、読み取りヘッドの横方向またはビーム方向のズレなど、いくつかの好ましくない環境によって、反射されたレーザ・ビームが図2aのダイオード・アレイ上において占める実際の位置が、目標位置からずれることにつながり、このずれが、以下で詳細に説明するとおり、図2bの読み出しおよび制御部によって、図2aのダイオード・アレイで検出した強度からサーボ手段のための適切な制御信号を生成することにより対処される。
図2aは、検出窓内における光ビームの強度分布を検出するため、および光ビームによって伝送されるデータを検出するために設けられた光スキャン装置のダイオード・アレイを示しており、したがって光スキャン装置の検出部を示している。詳しくは、図2aのダイオード・アレイは、検出ダイオード201a〜201e、202a〜202e、203a〜203e、204a〜204eおよび205a〜205eからなる5×5のアレイ200を備えており、最後の数字が5×5のアレイの行の番号をあらわしており、最後のアルファベットが5×5のアレイの列の番号を表している。さらに、図2aのダイオード・アレイは、検出ダイオード251a〜251d、252a〜252d、253a〜253dおよび254a〜254dからなる4×4のアレイ250を備えている。アレイ200および250の両者は、お互いに対して、検出ダイオード251a〜254dが検出ダイオード201a〜205eの間のすき間にそれぞれ位置するように配置されている。換言すれば、検出ダイオード251a〜254dが、検出ダイオード201a〜205eに対して面心方式で配置され、一体となって体心立方構成を形成している。すべての検出ダイオード201a〜205eおよび251〜254dは、読み出すべきトラックから反射され、トラックのピットによって変調されて読み出すべきデータを含んでいる光ビームを検出すべく設けられた同じ検出窓256内に一緒に配置されている。25個の検出ダイオード201a〜205eは、これらを順次読み出してこれらの出力信号を多重化形式で出力する読み出し回路268(図2b)へと、それぞれ個々に接続されている。ダイオード・アレイ250の検出ダイオード251a〜254dは、6つの領域A、B、C、D、E、およびFを形成するよう、互いに接続あるいは並列に接続されており、さらに、5×5のアレイ200の検出ダイオード201a〜205eを読み出すために用いられる読み取り速度よりも高速な読み取り速度を発揮する種々の読み出し回路260a、260b、260c、260d、260eおよび260f(図2b)へと接続されている。詳しくは、図2に示されているように、検出ダイオード254a、253aおよび253bが領域Aを形成すべく組み合わされ、検出ダイオード254d、253dおよび253cが領域Bを形成すべく組み合わされ、検出ダイオード252d、251dおよび252cが領域Cを形成すべく組み合わされ、検出ダイオード251a、252aおよび252bが領域Dを形成すべく組み合わされ、検出ダイオード254bおよび254cが領域Eを形成すべく組み合わされ、検出ダイオード251bおよび251cが領域Fを形成すべく組み合わされている。
以下では、読み出し周波数が低速な検出ダイオード201a〜205eをLFダイオードと称し、読み出し周波数がより高速な検出ダイオード251a〜254dをHFダイオードと称することにする。順次に読み出されるLFダイオード201a〜205eは、焦点合わせおよびトラッキング制御のため、および図2aのダイオード・アレイを備える光スキャン装置が組み込まれてなるCD駆動装置(図示されていない)のアクチュエータを制御するための制御信号の生成に使用される。HFダイオード251a〜254dは、図2aのダイオード・アレイへと入射する光ビームによって運ばれてきたデータを検出すべく機能する。前記ダイオードを領域A〜Fへと分割することによって、以下に説明するとおり、信号A〜Dを供給する図2aに示したダイオード・アレイを、通常のCD装置におけるトラッキングおよび焦点合わせ制御に使用し、図12によるダイオード・アレイの原理にもとづいた焦点合わせおよびサーボ信号の生成が可能になる。領域EおよびFは、以下で説明するとおり、クロストーク現象を検出するために使用できるよう構成されている。
図2aのダイオード・アレイの構造を説明したので、次に、光スキャン装置においてダイオードの読み出しおよびサーボ信号の生成を担当している部分について説明する。領域A〜Fで生成された電流は、前述のとおり、それぞれ読み出し回路260a、260b、260c、260d、260eおよび260fによって読み出されて増幅され、後者は例えばトランスインピーダンス増幅器として構成されるが、その実施の形態については、図9および10を参照して以下でさらに詳しく説明する。読み出し回路260a〜260dの出力は、出力としてA/D変換器264へとデータ信号を出力する評価回路262へと接続されており、次にA/D変換器264の出力において、光ビームによって運ばれてきたデータがデジタル形式で出力される。さらに、評価回路262は、HFダイオード領域A、B、CおよびDの入力信号を、従来の手法でトラッキングおよび焦点合わせ制御のための制御信号を生成するために利用し、それらを破線で示されているように、さらなるいくつかの出力の1つにおいて出力するように構成できる。例えば、評価手段262を、図2aのダイオード・アレイとともに図12の従来の光検出手段のように使用される対応するモードに置き換えることができる。読み出し回路260eおよび260fの出力は、出力としてA/D変換器264の制御入力へとクロストーク検出信号を出力する制御手段266に接続されている。
ダイオード・アレイ200の検出ダイオード201a〜205eの電流出力信号は、上述のとおり読み出し回路268へと供給され、読み出し回路268がそれらを、2つの計算手段270および272へと順次出力するが、読み出し回路268の構造の実施の形態については、以下で図11aを参照してさらに詳細に説明する。計算手段270は、図2のダイオード・アレイにおけるスポットの実際の位置を計算する。計算手段272は、図2のダイオード・アレイにおけるスポットの楕円変形、すなわち広がりと方向を計算する。計算手段270によって計算された情報が制御手段274に供給され、制御手段274がこの情報にもとづいて、調整ミスおよび温度ドリフトの補正のため、ならびにトラッキング制御のため、適切なアクチュエータへと制御信号を出力し、アクチュエータがトラックを横切るように読み出しヘッドの位置を変化させ、以下でさらに詳細に説明するように図2aのダイオード・アレイの横方向の位置を変化させる。計算手段272の情報は制御手段276へと出力され、制御手段276がこの情報にもとづいて焦点合わせ制御のための制御信号を生成し、それらを光学プレートからの距離を変化させるための各アクチュエータに出力する。制御手段278は、読み出し回路268の読み出し信号を直接受信し、そこからディスクの傾きおよび基板厚さにおけるばらつきを補償するための制御信号を、以下で説明するとおり決定し、A/D変換器のさらなる制御入力へと出力する。
以下では、図2aのダイオード・アレイおよび図2bの読み出しおよび制御部を備えた光スキャン装置の動作モード、およびその好都合な適用ならびに動作モードについて、当該光スキャン装置が組み込まれてなるCD駆動装置を背景にして説明する。
データの読み出しのため、領域A、B、CおよびDのHFダイオードの信号が評価回路262によって結合され、すなわち、それらの出力信号が合計される。A/D変換器が、領域A〜Dの結合された出力信号を、制御手段266からのクロストーク検出信号から得たしきい値にもとづいてデジタル化し、デジタル化したデータを、読み出すべきデータであって読み出されるべくトラックに記憶されたデータとして出力する。説明の最初の部分で述べたように、領域すなわち範囲A〜Dの出力信号を、焦点合わせおよびトラッキング制御のための制御信号を生成すべく、従来の手法で接続することも可能である。反射されてきたデータを運んでいる光ビームを図2aのダイオード・アレイへとマッピングするために非点収差レンズを使用することで、評価手段262は、非点収差レンズの主軸が図2aに示した軸xおよびyに沿って延びていると仮定し、焦点が合っていない場合に生じる楕円変形を検出するべく、読み出し回路260a〜260dからの各領域A、B、CおよびDの出力信号を加え合わせて、合計を互いに差し引く、すなわち(A+C)−(B+D)を形成することによって、間隔および/または焦点合わせ制御のための信号を生成することができる。続いて、アクチュエータが、焦点合わせ制御信号に従って対物レンズの光学プレートからの距離を調節する。さらに、評価回路262は、位相格子として機能する突起によって生み出される屈折のオーダの干渉によって生じるいわゆるプッシュ−プル・パターンの信号の(A+D)−(C+D)の特長を評価することによって、トラッキング制御のための信号、すなわち回転する光学プレートを横切る読み出しヘッドの半径方向の移動を制御するための信号を生成することができる。
図12に示したダイオード・アレイによっても生成される領域A、B、CおよびDの信号に加え、さらに領域EおよびFも信号をもたらす。この場合、これらの領域が、2つのトラックの同時読み出し、すなわち、光学プレートへと焦点合わせされた読み出しスポットの外縁が読み出すべき現トラックと隣接するトラックとを照射してしまうことによるクロストーク現象が予想される位置として設けられるように配置される。図12に示した通常のダイオード・アレイでは、このようなクロストーク現象が、一方では領域AおよびBの励起に、他方では領域CおよびDの励起につながり(図12参照)、隣接するトラックに現トラックと異なるバイナリ値(ピットありまたはピットなし)が存在する場合、データ引き出しのためにA+B+C+Dをオフセットしたときに、ビット誤りを生じさせる可能性がある。2つの追加の領域EおよびFを設けることによって、このようなクロストーク現象による励起を検出することが可能である。この目的のため、制御手段266が読み出し回路260eおよび260fから出力信号を受信し、2つの領域EおよびFの一方の出力信号がしきい値を超えているか否かを検出する。しきい値を超えている場合、クロストーク現象が合計信号において誤りである高すぎる強度値をもたらすおそれがあるため、制御手段266は、A/D変換器264によって信号A+B+C+Dをデジタル化するための決定しきい値を、クロストーク検出信号の分だけ高く、したがってビット誤りを防ぐように設定する。
領域A〜Fを構成するためのHFダイオード251a〜254dの組み合わせ、およびCDのトラックの読み出しにおけるこれら組み合わせ信号の使用についてこれまで説明してきたが、次に、LFダイオード201a〜205eの出力信号の利用について説明する。この場合、CDのトラックへと焦点合わせされたスポットが、主軸XおよびYを備える非点収差レンズによって図2のダイオード・アレイ上へとマッピングされ、レーザ・ダイオードからのレーザ・ビームをCD上へと焦点合わせさせ、反射光ビームを非点収差レンズに沿って図2のダイオード・アレイ上に位置付けする光学系の対物レンズのCDからの距離が小さすぎると、例えばy軸に沿った楕円変形がもたらされ、距離が大きすぎるとx軸に沿った楕円変形が引き起こされると仮定して、説明する。
LFダイオード201aおよび205eによって検出した光ビームの強度分布の評価は、計算手段270、272および制御手段274、276によって行なわれる。LFダイオード・アレイにおける検出光ビームの強度分布を表わしている読み出し回路268の読み出し信号から、計算手段270は、強度中心の位置すなわち図2aのダイオード・アレイにおける光ビームの実際の位置を計算し、この情報を制御手段274へと出力し、一方、計算手段272は、この情報からレーザ・スポットの形状すなわち楕円変形を割り出し、制御手段276へと出力する。計算手段270および272によって行なわれた計算は、例えばLFダイオードの強度値による補間または適合および/または調整関数の決定、ならびに、実際の位置の計算の場合には極値位置の探索、変形の割り出しの場合には等強度線の広がりの分析など、引き続く評価によって確認できる。
図2aのダイオード・アレイにおけるスポットの位置情報によって、制御手段274は、読み取りヘッド内のズレ、すなわちレーザ・ダイオード、光学系および/またはダイオード・アレイの間のズレ、ならびにこれらの間の温度ドリフトを補償するための制御および/またはサーボ信号を生成し、トラッキング制御のための制御およびサーボ信号を生成する。例えば、手段270によって計算された図2aのダイオード・アレイにおけるレーザ・スポットの実際の位置の、この場合には2つの軸XおよびYの交点に位置する目標位置からのずれにもとづき、制御手段274は、例えばピエゾ素子など適切なアクチュエータを制御してダイオード・アレイを横方向にオフセットさせ、あるいは読み出しヘッドの相対位置を読み出すべきトラックを横切って調整する他のアクチュエータを制御する。ダイオード・アレイを横方向に調整できることにより、光検出装置ならびに関連する光学系およびレーザ・ダイオードが組みつけられる読み出しヘッドの製造工程に課されていた要件が緩和され、読み出しヘッドおよび/またはCD装置の製造におけるコストの低減が可能になる。ここで、LFダイオードのマトリクス200が、この目的のため、電子的調整のためにより大きい面積がもたらされるよう、HFダイオードのマトリクス250の領域を横切って広がってもよいことに注意すべきである。
調整ミスおよび温度ドリフトと丁度同じように、読み出そうとするトラックに対する読み取りヘッドの横方向のズレも、上述のように、光ビームによって生み出されて図2aのダイオード・アレイ上で検出されるスポットの実際の位置のオフセットにつながる。しかしながら、図2aのLFダイオード・アレイ200、またはこれによって検出可能であるスポットの実際の位置によって、この実際の位置の進路の監視が量に関しては充分正確に可能であり、トラック補正のための前方監視制御(forward looking control)および/またはサーボ信号の生成が可能になる。スポットの実際の位置が目標位置から離れるほど、制御手段276が例えば読み取りヘッドの半径方向の変位および/またはトラックを横切る方向のオフセットを担当するアクチュエータの駆動力が大きくなり、ずれの増加がより急速であるほど、制御手段276の側において前方への(forward looking manner)駆動力が大きくなる。
光学プレートのディスクの目標平面からの傾き、および記憶媒体すなわち光学プレートにおける基板厚さのばらつきは、反射のばらつきにつながる。したがって、LFダイオード201a〜205eによって検出された光強度の平均値が、制御手段278によって、これら変化する反射の比をデータ引き出しにおいて考慮し、反射が少ない場合にはA/D変換器によるデジタル化において信号A+B+C+Dをデジタル化するための決定しきい値をより低く設定し、そうでない場合には、より高く設定するために使用される。これは、CD装置の製造工程および光学プレートそのものの生産に課される要件も緩和し、コストの節約をもたらす。
すでに述べたように、焦点合わせの誤差は、図2の検出ダイオード・アレイ上のレーザ・スポットの楕円変形をもたらす。この楕円変形は、LFダイオード201a〜205eによって検出でき、計算手段272によって割り出され、検出された楕円変形および/またはその向きおよび広がりに応じて、制御手段276が、焦点合わせ制御のための制御信号および/または対物レンズのCDからの距離を変化させるためのアクチュエータへの制御信号を設定できる。
続く図面を参照し、例えば0.6μmの標準CMOS技術などCMOS技術において実現される図2aのダイオード・アレイの好都合な実施例について、以下に説明する。まず、ダイオード・アレイの配置を、図3aおよび3bを参照して説明する。図3aは、ダイオード・アレイの平面図を示しており、図3bは、図3aにおいて破線によって示された断面に沿った断面図を表わしている。ダイオード・アレイの全体は、エピタキシャルなp-ドープのシリコン(Si-)基板300上に形成されている。p-のトラフ302が、ダイオード・アレイによって占められる領域の全体にわたって広がっているが、図3aでは示されていない。LFダイオードは、p-のトラフ中に十字架の形態のn-のトラフによって製造されており、参照番号304a〜308eで示されている。n-のトラフ304a〜308eは、図3bに見て取れるように、断面に沿って下方へとエピタキシャルp-基板300まで広がっている。HFダイオードは、p-のトラフ302中に、二重櫛構造の正方形のn+拡散領域によって形成され、参照番号310a〜313dが与えられている。図3bは、n+拡散領域313bを通過する断面のみを、二重櫛構造の3つの櫛歯313b1、313b2および313b3のみを特に示して図示している。十字架構造のn-トラフ304a〜308eの4つの腕が、隣接する2つのn+拡散領域310a〜310dの間をそれぞれ延びており、隣接するn+拡散領域からなる各組が、隣接するn-トラフの2つの腕によって本質的に分離されており、腕はお互いに向かって延びるとともに隙間によって隔てられている。個々のLFおよびHFダイオードのn電極の接続は、導電線を適当な方法で導くことによってもたらすことができる。図3bから見て取れるように、レイアウトの例示の寸法は以下のとおりである。すなわち、n-トラフの厚さが1.6μmであり、n-トラフの4つの腕の幅が2.8μmであり、n+拡散領域の櫛歯は深さが0.16μmであって、幅が0.6μmであり、エピタキシャルSi基板300の厚さは3.7μmであり、p-トラフ302は厚さが1.3μmであって、深さが1.3μmである。p-トラフ302中にn-トラフ304a〜308eおよびn+拡散領域310a〜313dによってそれぞれ形成されるLFおよびHFダイオードの、横方向の形態、断面、ならびにドーピングから生じる利点は、図4〜図8を参照して以下でより詳細に説明する。
HFダイオードのn+拡散領域の櫛状構造の利点は、次世代の記憶システムに関連するであろう近赤外範囲すなわち405nmの波長についての貫入深さがシリコンにおいて約200nmであり、電子−正孔の対が主に表面上に生み出される点にある。これは、電子−正孔の対が横方向のpn接合によって、すなわちpn境界(interface)が表面に対して本質的に直交するように表面から離れて延びるpn接合の部位によって、より効率的に分離されることを意味し、pn接合のそのような部位は、n+拡散領域およびn-トラフの周囲に沿って生じる。n+拡散領域310a〜313dの櫛構造のために、n+拡散領域310a〜313dにおいて周囲の長さの横表面に対する比がきわめて大きいため、よりコンパクトな構造と比べ、n+拡散領域310a〜313dおよび/または帯状のダイオードの櫛歯313b1〜313b3の感度または応答の向上が、この波長範囲においてもたらされる。
+拡散領域310a〜313dの櫛状構造のさらなる利点は、それらが低い光ダイオード容量を示すという点にある。これは、可能な限り高速な読み出しを可能にするため、そして図9および10を参照して説明するトランスインピーダンス増幅器によって実行される読み出しにおいて帯域幅の増加につながるため、好都合である。このように、例えば最大250MHzの広い帯域幅および例えば最大200kΩの高いトランスインピーダンスを有するトランスインピーダンス増幅器が読み出しのために使用された場合、トランスインピーダンス増幅器およびダイオードから構成される読み出しシステムの帯域幅f-3dBは、例えば光ダイオード容量Cdiodeに次のように依存するであろう。
Figure 0004171729
ここで、Rfはトランスインピーダンスを表わし、Aはトランスインピーダンス増幅器の直流増幅を表わし、Cdiodeは光ダイオードの容量を表わしている。したがって、データ引き出しを担当しているHFダイオードに望まれる広い帯域幅を達成するため、トランスインピーダンス増幅器に課される要件を最小化するために、読み出されるダイオードの境界容量を可能な限り低くすることが必要である。図5には、HFダイオードのn+拡散領域310a〜313dの二重櫛状構造が光ダイオード容量の低減をもたらすことが示されている。図5には、HFダイオードを横断するダイオード電圧Vに対して、HFダイオードの面積容量が単位面積あたりの単位で描かれており(丸点で示されている)、同じくHFダイオードの周辺容量および/または側壁容量が単位長さあたりの単位で示されている(四角で示されている)。図から見て取れるように、HFダイオードの櫛構造は、高い周辺長/表面積の比ゆえに低いダイオード容量をもたらし、したがって図9および図10を参照しつつ以下でより詳細に説明するが、読み出しシステムにおいて達成可能な帯域幅を大きくする。
LFダイオードのトラフ構造の利点は、主として、この構造がn+拡散領域に比べてより大きい垂直方向(深さ)のトラフの広がりをもたらす点にある。さらに、n-トラフ304a〜308eの十字架としての横形状は、各HFダイオードが隣接する4つのn-トラフ304a〜308eの腕によってほぼ完全に囲まれることにつながる。ここに全体として、これらHFダイオードのための一種の保護リングが横方向およびn-トラフの深い断面によって垂直方向にも形成される。HFダイオードの周囲に沿って電荷が生まれた場合、それら電荷は隣接するHFダイオードよりはむしろLFダイオード304a〜308eによって捕えられ、したがって横方向においてHFダイオード間のクロストーク分離がもたらされる。HFダイオードによって捕えられないエピタキシャル層300中の拡散性の電荷キャリアは、隣接するLFダイオードの1つによって捕えられ、隣接する他のHFダイオードへと拡散することはできず、これを本願においてはHFダイオードの垂直クロストーク分離と称する。これはHFダイオードによって検出される空間強度分布の解像度の向上をもたらす。
LFダイオードによる前記拡散電荷キャリアの「吸い取り」のさらなる利点は、これら拡散電荷キャリアが、それらの拡散時間に起因してダイオード応答のパルスの形態を不鮮明にし、低速なデータ読み出し周波数につながる点にある。LFダイオードは、直上で述べ以下で図11aを参照してさらに詳細に説明する読み出しをkHz範囲のより低い周波数で行なうが、LFダイオードによって捕えられる低速な拡散電流は、逆に、前述のように検出窓で検出される光ビームの整列の制御のために使用できるLFダイオードの部分へと入射する光ビームの強度分布の検出に影響しない。LFダイオード・トラフ304a〜308eによる拡散電荷キャリアの「吸い取り」が、直上で述べたように、横および縦の両方の視点からHFダイオード310a〜313dの信号検出空間電荷ゾーンのシールドをもたらすことを特に指摘できる。横方向のシールドは、LFダイオード・トラフ304a〜308eのクロストーク防止機能の仕組みにおいてすでに述べた。縦方向のシールドは、LFダイオード・トラフ304a〜308eによって構成される空間電荷ゾーンの張り出しに起因して生じ、これら領域は図3bの側面断面図において、ダイオード領域308bおよび308cについて参照番号328bおよび328cで表わされている。深さが大きくなるにつれて大きくなる空間電荷ゾーン328bおよび328cの張り出し(膨らみ)は、所定のドーピング勾配で減少するドーピング濃度を有する基板300のドーピング構造からもたらされ、さらに以下で説明する図4のシミュレーションからももたらされる。さらに、空間電荷ゾーン328bおよび328cの大規模な広がりは、高度にドープされたHFダイオードに比べLFダイオード・トラフのドープが弱いことによって支援され、HFダイオード領域310a〜313dにくらべて10倍大きいLFダイオード・トラフ304a〜308eの深さの広がりによって助けられる。
LFダイオードをn+拡散領域ではなくn-トラフによって形成することは、より小さい容量値が達成できる点で好都合である。これを示すため、n-トラフ・ダイオードである点以外は図5に示したn+拡散領域ダイオード容量値が基づいているものと同じ構造を有するn-トラフ・ダイオードについて、側壁光ダイオード容量(菱形で示されている)および表面光ダイオード容量(三角で示されている)が、図5のグラフにおいてダイオード電圧Vに対して描かれている。図から見て取れるように、n-トラフ・ダイオードの容量はn+拡散ダイオードと比べて小さい。さらに、n-トラフ304a〜308eの十字架形状が、高い周辺長/表面積の比に起因してダイオード容量を小さくする。LFダイオードの構造の選択によって実現されるダイオード容量の低減は、次に、LFダイオードの読み出しに低い信号/雑音比(S/N比)をもたらす。したがって、以下で図11aを参照してより詳細に説明するが、LFダイオードが積分によって読み出され、光電流が光電流の固有の境界容量で積分されるn-トラフ・LFダイオードの積分読み出しの場合には、そのような読み出しシステムの信号/雑音比には次の公式が当てはまる。
Figure 0004171729
ここで、Tintは積分時間であり、UThは積分サイクルの開始時にLFダイオードを所定の電位に設定するために設けられたトランジスタのしきい値電圧であり、Iphはダイオードの光電流であり、Cdiodeは光ダイオード容量である。したがって、信号/雑音比はダイオード容量の低下とともに向上し、これが十字架構造n-トラフのさらなる利点である。
シミュレーションプログラムの助けを借りて、光学的に誘発された電荷キャリアの表示としての温度により生成された少数電荷キャリアの電流密度のシミュレーションを、二重櫛構造n+拡散領域の櫛歯の数を除き、図3bの断面に対応する断面に沿って実行した。このシミュレーションの結果を図4に示してあり、等間隔で配置された矢印の方向および長さがそれぞれの位置における暗電流の方向および大きさを示しており、画像の左手下方に配置された図の縮尺は長さをマイクロメートルで示している。さらに、暗電流の大きさは破線の等高線または濃淡によって示されている。図4は、シミュレーションの目的のためにp-トラフなしで設けられたエピタキシャルp-基板404において、2つのLFダイオードn-トラフ402aおよび402bに囲まれた幾つかのHFダイオードn+拡散領域400a、400b、400c、400d、400eおよび400fを示している。n-トラフ402a、402bに接するため、表面上にn+ドープのトラフ・コンタクト領域406aおよび406bが設けられている。フィールド酸化膜が参照番号407で示され、表面405上に位置している。結果としてもたらされるn+領域400a〜400f間のHFダイオードの導電性の変わり目を示すため、実線が用いられている。図4から分かるように、シミュレーションの結果は、空間電荷ゾーンがHFダイオード櫛歯400a〜400fの直下までほぼ完全に広がり、より深い領域において生成された拡散電荷キャリアに対するHFダイオード櫛歯400a〜400fのシールドを可能にしており、増加したドリフト電流成分および減少した拡散電流成分によって、HFダイオードのより広い帯域幅を可能にしている。シミュレーションによって計算され等間隔の位置に置かれた暗電流を表わす矢印は、光によって生成された電荷キャリアのコースの指標として機能する。図から分かるように、2μmよりも下方で生成された電荷キャリアのわずかな部分だけがHFダイオードの櫛歯400a〜400fへと到達し、HFダイオードの光電流が実質的にドリフト電流から構成される。これは、すでに述べたように、より深くで生成された電荷キャリアは、長い拡散経路ゆえに生成と検出との間に長い時間のズレを生むため、周囲をLFダイオードによってシールドされていないHFダイオードに比べて速度の向上を意味する。低い拡散電流の理由は、LFダイオード402aおよび402bが、Si/SiO2表面の下方2μmの深さよりも下方の少数電荷キャリアの大部分を取り除いたためである。HFダイオード400a〜400fの直下の中央部分408のみがより深い領域で生成された電荷キャリアを捕まえる。やはり図から分かるように、隣接するHFダイオードの隣接するn+HFダイオード櫛歯への電荷キャリアの拡散は効果的に防止され、良好なクロストーク分離が達成されている。
以上の検討から、十字架構造によってHFダイオードを囲んでいるLFダイオードによる拡散流の「吸い取り」に起因するさらなる利点が明らかである。将来の光記憶システムの波長である405nmの波長について、光の貫入深さが0.196μmであり、DVD装置の動作波長である650nmの波長の光について2.89μmであり、CD‐ROM装置の動作波長である780nmの波長の光について8.0μmであることを考えると、図4のシミュレーションから、650nmおよび780nmの波長の照射によって、生成された電荷キャリアはHFダイオード櫛歯400a〜400fの光電流に貢献しないことが見て取れる。したがって、一定の光エネルギーにおいて、HFダイオードの光電流の量が、これらの光の各波長に対して敏感でなくなる。したがって、前記n-トラフ形状にLFダイオードが存在することによって、HFダイオードのスペクトル応答を線型化する効果がある。この線型化効果は、LFダイオード(小さな正方形で示されている)およびHFダイオード(小さな十字で示されている)のスペクトル応答を波長に対して描いたグラフを示している図8においても見て取ることができる。両方の曲線は、図2aおよび図2bの光スキャン装置の動作における場合のように、HFおよび/またはLFダイオードのスペクトル応答をこれらダイオードを同時に読み出した場合について示している。図から分かるように、LFダイオードは、表面における電荷キャリアの再結合率(recombination rate)がより下方深くで生成された電荷の再結合率よりも高いので、ダイオードのスペクトル応答および/または感度が波長が長くなるにつれて増加することから、光ダイオードの典型的なスペクトル応答の挙動を示している。しかしながら、波長が長くなるにつれて半導体基板への光の貫入深さが大きくなるため、この場合には約650nmであるが或る波長以上では、拡散電荷キャリアが再結合前にLFダイオードの空間電荷ゾーンにもはや到達しない。したがって、650nm以上では、より長い波長について感度の低下が生じる。しかしながら、HFダイオードの特性曲線は、LFダイオードのそれと基本的に相違している。図から分かるように、400nm〜460nmの範囲において0.008A/Wの小さい上昇しか示していない。460nm〜700nmまで、HFダイオードの感度はほぼ一定のままであり、700nm〜800nmの区間で0.21A/Wだけ低下している。すでに何度か説明し、以下で詳細に説明するように、HFダイオードの読み出しにトランスインピーダンス増幅器の増幅を使用し、能動フィードバックが通常、部分的に三極(triode)領域で使用されその構成のために使用されるトランジスタの非線型性に起因する±5%の変動にさらされることを考慮した場合、HFダイオードのスペクトル応答はほぼ線型であると考えることができる。これは、すべての波長においてほぼ一定の増幅を有する読み出しシステムをもたらす。また、HFダイオードの櫛歯ダイオード構造の粗い表面に起因し、さらに結果として得られる酸化物厚さのばらつきに起因して、HFダイオードは、650nm〜800nmの波長領域においてLFダイオードの場合のような干渉現象を呈さず、これらの波長の干渉現象がスペクトル応答関数にわずかの影響しか有さない。HFダイオードの構造に関してさらに好都合な点は、図8から見て取れるように、近紫外の範囲の波長すなわち将来の光記憶システムの波長において、HFダイオードが比較的良好な感度を有する点である。
完全を期すためだけの目的で、ダイオード電圧に対し、1つのHFダイオード(図6)およびLFダイオード(図7)の容量を表わしている2つのグラフを図6および図7に示す。図から分かるように、HFダイオードの絶対容量は、3.3Vにおける98フェムトファラッドから0.1Vで165フェムトファラッドに達する。これは、読み出しのためのトランスインピーダンス増幅器を使用して簡単に読み出すことができる値の範囲である。ダイオードを横断する電圧が読み出し回路によって一定に保たれるため、容量の変化は問題にならない。LFダイオードの接合部容量の絶対値は、3.3V〜1Vの電圧範囲において19.7フェムトファラッドと22.4フェムトファラッドの間の範囲にあり、以下で説明する図11aの読み出し回路によって光電流の積分が行なわれる範囲を表わしている。
図2a,図2bのダイオード・アレイのハードウェアの実現の実施の形態を、図3〜図8を参照して以上説明したので、考えられるLFおよび/またはHFダイオードの読み出し回路の実施の形態について、図9〜図11を参照して以下で説明する。まず、図9および図10がHFダイオードの読み出しに関係し、一方、図11aがLFダイオードの読み出しを取り扱う。
図9は、1つのHFダイオードおよび/または1つのHFダイオード領域を構成するように結合されおよび/または並列に接続された複数のHFダイオードについて、読み出しの基本構成を図式的に示している。この中では、読み出されるべきこのHFダイオードおよび/またはHFダイオード領域は参照番号500で示されており、光電流Iphを生成している。HFダイオードは、参照電位502とトランスインピーダンス増幅器504の入力の間に接続されるが、トランスインピーダンス増幅器504の構造については、図10を参照しつつ例示の実施の形態を使用して以下で詳細に説明する。インピーダンスZf(s)はトランスインピーダンス増幅器504のフィードバック分岐のインピーダンスを表わしており、Zi(s)はソース・インピーダンスを表わしている。U0はトランスインピーダンス増幅器504の出力における出力電圧である。図9の基本構成の分析は、この構成の伝達関数を
Figure 0004171729
とし、ここでA(s)はトランスインピーダンス増幅器504の増幅度を示している。無限の増幅度を有する理想の増幅器の場合には、この方程式U0=Zf(s)がIphをもたらし、光電流Iphが係数Zf(s)で電圧に変換されることを示している。
実装にCMOS技術が使用される場合には、Zf(s)をオーミック抵抗値Rfと考えることができ、Zi(s)を、トランスインピーダンス増幅器の入力トランジスタのゲート容量CgとHFダイオード500の接合部および/または境界容量Cdとから構成される容量値と考えることができる。sは読み出し周波数に関する変数である。トランスインピーダンス増幅器504が充分に広い帯域幅を有し、すなわちA(s)=Aであると仮定し、前記の仮定および/または検討に照らすと、上述の公式は次式のようになる。
Figure 0004171729
この方程式から−3dBの帯域幅は次式のようになる。
Figure 0004171729
後者の方程式は、HF読み出しの−3dBの帯域幅が主として3つのパラメータによって決定されることを示している。−3dBの帯域幅は、増幅度Aの量が増加すると増加し、Aは安定性の理由から負でなくてはならない。さらに、−3dBの帯域幅は、フィードバック抵抗値または入力容量が増加すると減少する。フィードバック抵抗値が63kΩであり、電圧増幅値が30であるとき、例えば142MHzの帯域幅がもたらされる。
図10は、トランスインピーダンス増幅器504の一実施の形態を示しており、ここでは、多くの光ピックアップ・ユニットで用いられている標準的な演算増幅器と比べて、入力トランジスタの数が少ないことによって優れた雑音特性を奏する単一入力増幅器である。図10のトランスインピーダンス増幅器は、3つの増幅部600、602および604、ならびにフィードバック経路606を含んでいる。増幅部600〜604のそれぞれは、装置のパラメータの大きさを除き構造において同一であり、したがって以下では、第1の増幅部600に関してのみ構造を説明する。第1の増幅段はpMOSトランジスタM2を含み、このトランジスタのゲートがバイアス端子vbiasに接続され、ソース(ドレイン)端子は供給電位(supply voltage potential)607に接続されている。第2の増幅段は、2つのnMOSトランジスタM1およびM3からなる。トランジスタM1のゲート端子がトランスインピーダンス増幅器の入力Iinに接続されている。トランジスタM2のドレイン(またはソース)端子は、トランジスタM1のドレイン(またはソース)端子に接続されるとともに、トランジスタM3のゲートおよびドレイン(またはソース)端子に接続されている。nMOSトランジスタM1およびM3のソース端子は、それぞれアースおよび参照電位608に接続されている。さらに、トランジスタM2のドレイン端子は、次の増幅段602のトランジスタM1’のゲート端子に接続されている。同様に、第2の増幅段602のトランジスタM2’のドレイン端子は、第3の増幅段604のトランジスタM1”のゲート端子に接続されている。第3の増幅段のpMOSトランジスタM2”のドレイン端子は、フィードバック経路606を介して入力Iinに接続されている。pMOSトランジスタM4およびnMOSトランジスタM5のソース/ドレイン接続部(stretch)がフィードバック経路606内に接続されている。pMOSトランジスタM4のゲート端子がアースへと接続される一方で、nMOSトランジスタM5のゲート端子はトランスインピーダンス増幅器のRf_control端子へと接続されている。さらに、第3の増幅段のpMOSトランジスタM2”のドレイン端子がトランスインピーダンス増幅器の出力Voutに接続され、ここの出力電圧U0(図9参照)が印加される。
入力Iinにおける大きな入力電流のためにトランジスタを飽和に保つべく、第2の増幅段602を、ゲート長などの装置特有のパラメータに関し、他の増幅段600および604と異ならしめることができる。オーミック・フィードバック抵抗値の寄生容量は、システムの帯域幅を大きく減少させてしまうため、トランジスタM5およびM4による能動フィードバックが代わりに選択されている。抵抗値の実際の大きさは、入力Rf_controlの電圧により、nMOSトランジスタM5を介して設定される。pMOSトランジスタM4は、線型化のために機能する。
出力電圧U0(図9参照)を増幅して充分な電圧の振れを得、例えばCMOSチップからの信号を駆動するため、トランスインピーダンス増幅器の出力V_outに電圧増幅器を接続してもよいことに着目できる。このために、この後段の電圧増幅器は、好ましくは、前記のトランスインピーダンス構成のHF読み出しの−3dBの帯域幅に悪影響を与えないように、選択されなければならない。
図11aは、LFダイオードを読み出すためのLF読み出し回路を示している。読み出しがkHzの範囲で行なわれるため、積分のアプローチが選択され、LFダイオードのバリア層容量が光電流の積分に使用されている。
まず、図11aにおいては、参照番号700で示されているLFダイオードの読み出しを担当するLFダイオードの読み出し回路の部分のみが示されており、まずこの部分のみを以下で説明することを、指摘しておかなければならない。LFダイオード700は、供給電位702およびアースおよび/または参照電位704の間に、スイッチS1と直列に逆接続されている。図11aの等価回路図においては、破線が、LFダイオード700のバリア層または接合部容量Cdを、LFダイオード700と並列に接続されたキャパシタとして示している。LFダイオード700とスイッチS1との間の接続が、nMOSトランジスタM4のゲートに接続され、次いでnMOSトランジスタM4のドレイン端子が、供給電位702に接続されている。トランジスタM4のソース端子は、スイッチS2を介して出力増幅器706の入力に接続されている。ソース/ドレインをストレッチしたnMOSトランジスタM5が、出力増幅器706の入力とアース704との間に接続されるとともに、ゲート端子が入力V_biasに接続されている。スイッチS2を閉じると、トランジスタM4およびM5が協働してソース・フォロワを構成する。
以上、LFダイオード700のための読み出し回路の部分の構造を説明したので、次に動作モードを説明する。LFダイオード700を横切って加わる電圧Ud[i]は、初めは、スイッチS1をオンにすることによって供給電圧Vddに設定される。スイッチS1が開かれるとすぐに、LFダイオード700の境界容量Cdを横切る電圧Ud[i]は、光電流による光ダイオード容量Cdの放電によって減少する。電圧Udと時間との関係について、以下が真である。
Figure 0004171729
ダイオード容量CdがUd[i]と独立であると仮定し、tresetがスイッチS1を開いた時点を表わし、tが現時点の時間を表わし、τは積分変数である。Cdが小さくなると電圧の振れが大きくなることが見て取れる。Ud[i]は、トランジスタM4およびM5によって構成される単一利得増幅器への入力電圧であり、この単一利得増幅器はスイッチS2によって開閉される。単一利得増幅器のトランジスタM5のソース端子に加えられる電圧が、電圧読み取り値を引き出すため出力増幅器706によって増幅される。
すべてのLFダイオードを読み出すため、読み出し回路は、各LFダイオードについてスイッチS1、スイッチS2およびトランジスタM4を有している。スイッチS1およびS2は、信号reset(i)およびselect[i]によって制御される。選択およびリセット信号のためのタイミングの仕組みは、入力クロックから25個の規則的に位相シフトされたパルスが生成されるものである。i番目のパルスが、i番目のLF光ダイオードのダイオード電圧を、入力クロック期間の継続時間の間だけ出力増幅器706へと導くために使用される。(i+1)番目のパルスが、i番目のLF光ダイオードをリセットするために使用される。したがって、リセットおよび選択の信号は、5×5のLFダイオード・アレイの各LF光ダイオードに段階的な手法で印加され、信号は25番目のクロック期間ごとにパルスを有し、各LFダイオードについて、リセット信号のパルスが選択信号のパルスのすぐ後に続いている。したがって、各LFダイオードのリセットとこのダイオードの読み出しの時刻の間に23のクロック期間が経過し、読み出しおよび/または多重化送信において、現在の光電流が記憶されている分に加えられる。25個のLFダイオードのすべてのリセットおよび/または選択信号は、それぞれお互いに対して1クロック期間だけズレており、25個のLFダイオードのすべてが、順次および/または段階的な手法(series and/or cascaded manner)で読み出される。出力増幅器または出力バッファは、好ましくは、立ち上がり時間がクロック期間の半分よりも短くなるように設計される。クロック速度は、例えば25MHzとすることができる。この場合、クロック・パルスの立ち下がり縁を、単一利得増幅器の出力信号を走査するために使用することができる。読み出しの仕組みを示すため、図11bは、互いに上下に配置された3つのグラフで増幅器706の出力信号if_out、および段階状多重化制御のためのクロックclkの波形の例を示し、最下段のグラフでLFダイオードのリセットおよび選択の波形の例を示している。
このLFダイオードの多重読み出し動作により、図3〜図11の光検出装置を集積回路として実装する際に、全てのLFダイオードのためにただ1つの出力バッファ706、並びにただ1つのピンおよび/またはただ1つのパッドがあればよい。
図2〜図11の前記の説明に関し、図2aのダイオード・アレイを図2aの手段の1つまたは幾つか、あるいは全てと統合でき、例えばチップ形式の光検出手段を構成できる点を指摘しておかなければならない。
前記の説明に関し、記載した導電型、すなわちn‐導電型およびp‐導電型を反転させることもでき、さらに、アレイの他にLFダイオードの他の構成も可能であることを指摘しておかなければならない。

Claims (18)

  1. 検出窓に入射する光ビームの強度を検出するため、およびこの光ビームによって伝送されているデータを検出するための光検出装置であって、
    前記検出窓内に配置された複数の第1の検出ダイオードを有するアレイと、
    前記検出窓内に配置された複数の第2の検出ダイオードを有するアレイと、
    前記データを検出すべく第1の読み出し周波数で前記第1の検出ダイオードを読み出すため、この第1の検出ダイオードに接続可能な第1の読み出し回路と、
    トラッキング及び/又は焦点合わせ制御のため、前記光ビームの強度を検出すべく前記第1の読み出し周波数よりも低い第2の読み出し周波数で前記第2の検出ダイオードを読み出すため、この第2の検出ダイオードに接続可能な第2の読み出し回路とを備え、
    前記第1の検出ダイオードの前記アレイがn×nのアレイであり、第2の検出ダイオードの前記アレイが(n+1)×(n+1)のアレイであり、両方のアレイは、前記第1の検出ダイオードが前記第2の検出ダイオードに対して面心位置となるように配置されていることを特徴とする光検出装置。
  2. 前記データを得るため、複数の前記第1の検出ダイオードは、それらの出力信号が第1の評価回路によって一緒に読み出されかつ合計されるように、並列に接続されている請求項1に記載の光検出装置。
  3. 前記複数の第2の検出ダイオードが並列に接続されている請求項1または2に記載の光検出装置。
  4. 前記検出窓内において前記第2の検出ダイオードにより検出された光ビームの強度から光ビームの実際の位置を決定するための評価回路をさらに有する請求項1乃至3のいずれかに記載の光検出装置。
  5. シリコン基板に第1の種類のドープを有するトラフが形成され、
    前記第1の検出ダイオードが第2の種類のドープを有する櫛状に構成された領域を有し、
    前記トラフの中に前記櫛状に構成された領域が埋め込まれている請求項1乃至4のいずれかに記載の光検出装置。
  6. 前記櫛状に構成された領域がn+ にドープされ、前記トラフがp- にドープされている請求項5に記載の光検出装置。
  7. 前記第2の検出ダイオードが、前記トラフ内に形成されたn- にドープされた領域を有している請求項6に記載の光検出装置。
  8. 前記第2の検出ダイオードのn- にドープされた領域が、4つの腕を持つ十字架状に形成され、
    これら4つの腕のそれぞれが、隣接する2つの前記第1の検出ダイオードの間の領域へとそれぞれ突き出して、これら隣接する2つの前記第1の検出ダイオードの間の拡散電流バリアを形成している請求項7に記載の光検出装置。
  9. 前記第1の読み出し回路が、トランスインピーダンス増幅器を有している請求項1乃至8のいずれかに記載の光検出装置。
  10. 前記第2の読み出し回路は、
    すべての第2の検出ダイオードを供給電圧へと順次接続して、この第2の検出ダイオードのダイオード接合部容量を充電するため、および、この第2の検出ダイオードを前記供給電圧から順次切り離すため、ならびに、供給電圧からの切り離し後の積分期間が経過したのち、前記第2の検出ダイオードのそれぞれに加わっている電圧を順次出力するための手段を有している請求項1乃至9のいずれかに記載の光検出装置。
  11. 前記検出窓内で検出され、前記第2の検出ダイオードにおける光ビームの強度から導き出された情報であって、前記光ビームの実際の位置を示す情報に基づいて、前記光ビームの前記検出窓からの位置のずれを補償するための制御信号を生成する手段をさらに有している請求項1に記載の光検出装置。
  12. 検出されたデータをデジタル形式に変換するためのA/D変換器をさらに有している請求項1乃至11のいずれかに記載の光検出装置。
  13. トラックから反射され、このトラック上に記憶されたデータに従って変調された光ビームを検出することによって、光学プレートのトラックを読み出すための光スキャン装置であって、
    請求項1乃至12のいずれかに記載の光検出装置と、
    前記第1の検出ダイオードにおいて検出された光ビームから前記データを導き出すための手段と、
    前記第2の検出ダイオードにおいて検出された光ビームの強度に基づいて、トラッキングおよび/または焦点合わせ制御のための制御信号を出力するための制御手段と、を有している光スキャン装置。
  14. 前記制御手段が、
    前記検出窓内の光ビームの実際の位置の前記検出窓内の目標位置からのずれを、前記第2の検出ダイオードにおいて検出した光ビームの強度から決定するための手段と、
    トラッキングおよび/または焦点合わせ制御のための制御信号を、前記ずれ量を減らすように計算して生成するための手段と、をさらに有している請求項13に記載の光スキャン装置。
  15. 前記決定されたずれが、二次元についてもたらされる請求項14に記載の光スキャン装置。
  16. 前記光検出装置が、光ビームの強度を検出するため、2つの第3の検出ダイオードと、この第3の検出ダイオードを読み出すべくこの2つの第3の検出ダイオードに接続された第3の読み出し回路とをさらに有し、
    前記光スキャン装置の前記制御手段が、
    前記第1の検出ダイオードの読み出しから得られた光ビームを、前記トラックに記憶されるデータを得るためにしきい値を用いてデジタル化するための手段と、
    前記第3の検出ダイオードで検出した光ビームの強度から、前記トラックと隣接するトラックとの間のクロストークの程度を決定するための手段と、
    前記決定された程度から、前記しきい値を、デジタル化におけるビット誤りを減らすように設定するための制御信号を決定するための手段と、をさらに有している請求項13乃至15のいずれかに記載の光スキャン装置。
  17. データが記憶される光学トラックを有する光学プレートと、
    光ビームを生成するための光ビーム生成手段と、
    請求項13乃至16のいずれかに記載の光スキャン装置と、
    光ビームをトラック上に焦点合わせするため、およびこのトラックから反射された光ビームを前記光検出装置の検出窓へと導くための光学手段と、
    前記光検出装置の第1および第2の検出ダイオード、前記光ビーム生成手段、および前記光学手段を保持するキャリアと、
    前記光スキャン装置からのトラッキングおよび/または焦点合わせ制御のための制御信号に基づき、前記キャリアと前記光学プレートとの間の距離、および前記キャリアと前記トラックとの間の横方向の距離を設定するためのサーボ手段と、を有する光記憶装置。
  18. 検出窓に入射する光ビームの強度を検出するため、およびこの光ビームによって伝送されているデータを検出するための光検出装置の作動方法であって、前記光検出装置は、前記検出窓に配置された複数の第1の検出ダイオードを有するアレイと、複数の第2の検出ダイオードを有するアレイとを備え、前記第1の検出ダイオードを有する前記アレイがn×nのアレイであり、第2の検出ダイオードを有する前記アレイが(n+1)×(n+1)のアレイであり、両方のアレイは、前記第1の検出ダイオードが前記第2の検出ダイオードに対して面心位置となるように配置されている光検出装置であり、前記作動方法は、
    データを検出すべく第1の読み出し周波数で前記第1の検出ダイオードを読み出すステップと、
    トラッキング及び/又は焦点合わせ制御のため、光ビームの強度を検出すべく、前記第1の読み出し周波数よりも低い第2の読み出し周波数で前記第2の検出ダイオードを読み出すステップと、を含むことを特徴とする作動方法。
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