JP4171577B2 - 規制ブレード、湿式現像装置及び湿式画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、プリンタ、複写機等の湿式画像形成装置に用いられる湿式現像装置に設けられ、該湿式現像装置の現像剤担持体に液体現像剤を塗布する現像剤塗布部材に当接して該現像剤塗布部材上に供給された液体現像剤を規制する規制ブレード、該規制ブレードを有する湿式現像装置、及び該湿式現像装置を有する湿式画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の湿式画像形成装置としては、像担持体としての感光体ドラム表面に潜像を形成し、その潜像を湿式現像装置の現像剤担持体上に形成された液体現像剤層で可視像化するものが種々提案されている。この湿式現像装置には、現像剤担持体上に均一で薄い液体現像剤層を形成するために、上記現像剤担持体上に液体現像剤を塗布する現像剤塗布部材に供給された液体現像剤を所定の厚さで均一に規制するための規制ブレードが設けられている。この湿式画像形成装置においては、現像剤担持体表面の単位面積当たりの液体現像剤量によりトナー濃度が決まるため、現像剤担持体上の液体現像剤層の層厚を正確に規制することが求められる。
【0003】
現像剤担持体上に形成される液体現像剤層の層厚は、例えば10μm以下という極めて薄く形成する必要がある。このような薄層を現像剤担持体上に形成するためには、上記規制ブレードを上記現像剤塗布部材との間に極めて小さなギャップを開けて配置し、該規制ブレードにより該現像剤塗布部材上の液体現像剤を規制する必要がある。しかし、このような小さなギャップが形成されるように現像剤塗布部材に対して規制ブレードを配置するのは極めて困難である。
【0004】
一方、現像剤塗布部材表面に溝部又は刻印部を設け、該現像剤塗布部材に規制ブレードを当接させて規制する湿式画像形成装置も提案されている。この湿式画像形成装置においては、上記溝部を有する現像剤塗布部材表面に付着した液体現像剤を、該現像剤塗布部材との当接部が平坦な規制ブレードにより規制することで、規制された液体現像剤のほとんどは、該溝部等の内部に存在することになる。したがって、上記溝部により現像剤塗布部材上に付着する液体現像剤量を正確に計量することができる。しかも、現像剤担持体上に極めて薄い液体現像剤層を形成するためには、該現像剤塗布部材表面に極めて浅い溝部等を形成する必要があるが、現像剤塗布部材との間に極めて小さなギャップを開けて規制ブレードを配置する上記構成に比べて容易である。
【0005】
ところで、現像の対象となる像担持体上の潜像が形成される潜像形成部分は、該像担持体の幅よりも狭く、その潜像形成部分の潜像に液体現像剤を接触させる現像剤担持体は、その潜像形成部分の幅よりも大きく形成されている。ここで、上記現像剤担持体には、現像剤塗布部材により、その潜像形成部分の幅も広い範囲に液体現像剤が塗布されるので、該現像剤塗布部材の表面移動方向に対して直交する方向における両端部領域には、像担持体上の潜像に接触せず現像に寄与しない液体現像剤が付着することになる。以下、このような現像に寄与しない液体現像剤が付着する領域を非現像領域という。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記非現像領域に付着した液体現像剤は、像担持体上に形成された潜像に対する現像に寄与しないため、非現像領域に存在する液体現像剤は、現像に寄与しないまま、その一部が現像剤担持体を介して像担持体に付着し、液体現像剤を無駄に消費することになるという不具合があった。
【0007】
この不具合を解決するものとして、本出願人は、特開平11−174851号公報において、現像剤塗布部材として、現像剤担持体としての現像ベルトの幅より狭い幅の刻印部を備え、両脇(非現像領域)に非刻印部を備えたグラビアローラを用いた現像装置を開示している。この現像装置においては、上記グラビアローラの非現像領域に平坦な規制部材が当接して液体現像剤を規制するので、そのグラビアローラ上の非現像領域には液体現像剤が付着せず、液体現像剤の無駄な消費を抑えることができる。しかし、このグラビアローラのような現像剤塗布部材は、表面を機械的に切削する等の転造作業により製造されることが考えられるが、この作業には大掛かりな装置が必要となる。また、このような転造作業に絶え得るような硬い材料で現像剤塗布部材を形成する必要もあることから、表面に溝部等を有する現像剤塗布部材の製造にはコストがかかってしまう。このため、湿式現像装置、これを有する湿式画像形成装置の製造コストが高くなるという問題点があった。
【0008】
更に、上記公報では触れられていないが、現像剤塗布部材の非現像領域に液体現像剤が付着することにより、像担持体上の潜像を現像するときに、該非現像領域に挟まれた中央部分(以下、単に「中央部分」という。)の現像バイアスが所望の値よりも不足する事態をも招く。この理由は次のとおりである。すなわち、現像剤担持体表面と像担持体表面との間の微小間隔は、これらの液体現像剤中のトナーの厚みにより決定される。このため、非現像領域に液体現像剤が付着すると、その液体現像剤中のトナーが現像剤担持体表面に堆積し、現像領域における現像剤担持体表面と像担持体表面との微小間隔を広げる結果となり、現像バイアスが不足する。このように現像バイアスが不足すると、転写材上の画像に地肌汚れが発生し、画像品質の低下につながるという問題点もあった。
【0009】
本発明は、以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像剤塗布部材の非現像領域に液体現像剤が付着するのを防止し、液体現像剤の無駄な消費を抑え、かつ、現像バイアス不足の発生を抑制することを安価に実現できる、現像剤塗布部材上の液体現像剤を規制する規制ブレード、該規制ブレードを有する湿式現像装置、及び該湿式現像装置を有する湿式画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1乃至3の発明は、表面に液体現像剤を担持して表面移動する現像剤担持体上に、表面移動する現像剤塗布部材上に供給された液体現像剤を塗布して、該現像剤担持体上に液体現像剤層を形成する湿式現像装置に設けられるものであり、該現像剤塗布部材が該現像剤担持体上に液体現像剤を塗布する塗布部よりも該現像剤塗布部材の表面移動方向上流側に配置され、該現像剤塗布部材上に供給された液体現像剤を規制する規制ブレードにおいて、上記現像剤塗布部材の表面移動方向に対して直交する方向における該現像剤塗布部材上の両端部領域であって現像に寄与しない液体現像剤が付着した非現像領域に、当接する非画像当接部を有し、かつ、該現像剤塗布部材上で該非現像領域に挟まれて存在する現像領域との間に隙間が形成されるように離間する離間部を有する。
【0011】
したがって、離間部では、現像剤塗布部材の現像領域に所定量の液体現像剤を付着させることが可能である一方、非画像当接部では、該現像剤塗布部材の非現像領域に存在する液体現像剤を除去することができ、該非現像領域表面に液体現像剤が付着するのを抑制することができる。したがって、従来のように現像剤塗布部材側の表面を加工しなくても、現像剤塗布部材の非現像領域に液体現像剤が付着するのを抑制することができる。また、現像剤塗布部材としては、ローラ形状のものが主に利用されるが、ローラ表面に溝部を設ける場合には、転造等の特殊加工が必要となり、製造工程数が増加し、コストアップにつながる。しかし、本請求項のように、規制ブレードの当接部に溝部を形成する場合には、回路基板に用いられる一般的なエッチング技術を用いて容易に製造することができ、コストを抑えることができる。
【0016】
そして、上記離間部は、上記現像剤塗布部材の表面移動方向に対して直交する方向に所定間隔を置いて多数設けられた上記現像剤塗布部材に当接する中央当接部を有し、該各中央当接部間に形成される溝は、該現像剤塗布部材上の液体現像剤が該現像剤塗布部材の表面移動に伴って通過可能となっており、上記現像剤塗布部材の表面移動方向に対して傾斜した方向に延びることを特徴とするものである。
【0017】
この規制ブレードにおいては、離間部の中央当接部が現像剤塗布部材の現像領域に当接することにより、該現像剤塗布部材上には、その中央当接部により形成される溝部を通過した液体現像剤のみが存在することになる。したがって、現像剤塗布部材表面に溝部等を設けなくても、該溝部等を有する従来の現像剤塗布部材と同様に、現像剤塗布部材上に付着する液体現像剤量を正確に計量することができる。しかも、当該規制ブレードの当接部に上記溝部を形成する場合には、大掛かりな装置を必要としないエッチング等の簡単な方法を用いることができる。
さらに、各中央当接部間に形成される溝が、上記現像剤塗布部材の表面移動方向に対して傾斜した方向に延びるので、現像剤塗布部材上の液体現像剤は、上記塗布ローラに対する規制ブレードの当接位置に侵入したときの該塗布ローラの軸方向における位置と、該当接位置を通過したときの該軸方向における位置とを変化させることができる。したがって、上記溝部により横攪拌を促すことができ、上記トナー濃度ムラを低減することができる。
【0018】
請求項2の発明は、表面に液体現像剤を担持して表面移動する現像剤担持体と、該現像剤担持体上に、表面移動しながら液体現像剤を塗布する現像剤塗布部材と、該現像剤塗布部材が該現像剤担持体上に液体現像剤を塗布する塗布部よりも該現像剤塗布部材の表面移動方向上流側に配置され、該現像剤塗布部材上に供給された液体現像剤を規制する規制ブレードとを備えた湿式現像装置において、上記規制ブレードとして、請求項1の規制ブレードを用いたことを特徴とするものである。
【0019】
請求項3の発明は、像担持体と、該像担持体上に形成された潜像に、現像剤担持体上に形成された液体現像剤層を接触させることにより、該液体現像剤層中のトナーで該潜像を顕像化する湿式現像装置とを備えた湿式画像形成装置において、上記湿式現像装置は、請求項2の湿式現像装置であることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、湿式画像形成装置である湿式電子写真複写機に適用した一実施形態について説明する。
【0021】
まず、本実施形態に係る湿式電子写真複写機全体の構成及び動作について説明する。
図2は、本実施形態に係る湿式電子写真複写機の概略構成図である。像担持体としての感光体ドラム1の周囲には、帯電ローラ2、露光装置3、湿式現像装置4、転写装置5、クリーニング装置6等が配設されている。感光体ドラム1は、図示しない駆動手段により図中矢印a方向に回転駆動され、その表面が帯電ローラ2との対向位置で帯電された後、露光装置3との対向位置で画像情報に基づいて光照射されて静電潜像を担持する。この静電潜像は、湿式現像装置4との対向位置を通過する際に液体現像剤10中のトナーが付着されて可視化される。尚、本実施形態に用いられる液体現像剤10としては、例えばジメチルポリシロキサンオイル等の絶縁性液体からなるキャリア中に高濃度のトナーが分散され、100〜10000mPa・sの高粘度を発揮するように調製されたものを使用することができる。
【0022】
上記感光体ドラム1上でトナー付着により形成されたトナー像は、転写装置5との対向位置である転写ニップ部を通過する際、タイミングを見計らって給紙部7から該転写ニップ部に搬送されてきた転写材としての転写紙P上に転写される。このようにトナー像が転写された転写紙Pは、定着装置8に送られ、熱及び圧力の作用を受けてトナー像が定着される。
【0023】
次に、上記湿式現像装置4の構成について説明する。
上記湿式現像装置4は、液体現像剤10を収容する現像剤収容タンク19を有する。この現像剤収容タンク19の内部には、現像剤担持体としての現像ローラ12、現像剤塗布部材としての塗布ローラ14、該現像ローラ上の液体現像剤をクリーニングするクリーニングブレード及びその支持部等からなるクリーニング部材15、該塗布ローラ14上の液体現像剤を規制する規制ブレードとしてのメータリングブレード20、液体現像剤10を循環させる循環ポンプ17、液体現像剤10を攪拌する攪拌スクリュー18a、18b等が設けられている。現像ローラ12及び塗布ローラ14はどちらも外径が20mmであり、現像ローラ表層部はゴムからなり、塗布ローラ14は金属のSUSからなるものを用いている。
【0024】
上記塗布ローラ14は、その一部が現像剤収容タンク19内の液体現像剤10に浸った状態で回転することにより、その表面に液体現像剤10が供給される。そして、塗布ローラ14上に供給された液体現像剤は、上記メータリングブレード20により規制され、上記感光ドラム1に対して連れ回り方向(図中矢印bの方向)に等しい線速で回転駆動されている現像ローラ12と該塗布ローラとが当接する塗布部で、該現像ローラ表面に塗布される。これにより、現像ローラ12上には、液体現像剤層が形成される。
【0025】
上記現像ローラ12は、上記感光体ドラム1に向けて開口した現像剤収容タンク19の開口部からその一部を露出するように配置されており、その露出部分を該感光体ドラムに当接させることで現像ニップ部を形成している。この現像ニップ部において、現像ローラ12上に形成された液体現像剤層は、上記感光体ドラム1と該現像ローラとの間に挟み込まれる。現像ローラ12には、図示しない電界形成手段により所定の電圧が印加されており、これにより上記現像ニップ部には現像バイアスが形成される。この現像バイアスは、上記現像ローラ12の回転に伴って上記現像ニップ部を通過する液体現像剤薄層中のトナーに静電力を作用させ、上記静電潜像との対向位置にあるトナーをキャリア液と共に、現像ローラ12から感光体ドラム1上の静電潜像に転移させる。
【0026】
次に、本発明の特徴部分である上記メータリングブレード20の構成について説明する。
図3は、塗布ローラ14周辺の拡大図である。この塗布ローラ14は、上記現像ローラ12と当接する塗布部において図中矢印cの方向に回転駆動されている。したがって、上記塗布部において、塗布ローラ14は、現像ローラ12とは逆方向に表面移動している。これにより、上記塗布部における塗布ローラ14の表面移動方向を現像ローラ12と同方向にした場合に比べて、該現像ローラ上の液体現像剤層を均一に形成することが可能となる。
【0027】
上記塗布部に対して塗布ローラ14の表面移動方向上流側には、ブレード保持部21によって保持されたメータリングブレード20が当接している。尚、このメータリングブレード20は、上記ブレード保持部21に対して着脱可能となっており、必要に応じて該メータリングブレードを交換することができるようになっている。
【0028】
〔構成例1〕
図1は、上記メータリングブレード20の一構成例を示す正面図であり、図4は、該メータリングブレードを図1中矢印A−Aで切断したときの断面図であり、図5は、図1中実線で囲った範囲Bの部分拡大図である。図1に示すように、このメータリングブレード20は、該メータリングブレードを上記ブレード保持部21に取り付けるための取付部22と、上記塗布ローラ14表面に当接するブレード部23とから構成されている。この取付部22には、上記ブレード保持部21に設けられた図示しない取付突起部に連結可能な複数の取付孔部22aが設けられている。
【0029】
上記メータリングブレード20のブレード部23は、上記塗布ローラ14の軸方向長さとほぼ同じ長さをもつブレード基板23aを有する。このブレード基板は、上記塗布ローラ14の両端部領域であって、現像に寄与しない液体現像剤が付着した非現像領域に当接する非画像当接部Dと、非現像領域に挟まれて存在する該塗布ローラ14上の現像領域との間に隙間が形成されるように離間する離間部Eとを備えている。
【0030】
上記離間部Eには、その長手方向に所定間隔を置いて配置された多数の中央当接部としての凸部23bが設けられている。この凸部23bは、その各頭頂面により同一平面が形成されるように構成されている。また、この凸部23bは、上記ブレード基板23aにおける上記取付部22と対向する端部から該取付部方向に向けて直交する方向にまっすぐ延びている。このような構成により、多数の凸部23bの間には、メータリングブレード20がブレード保持部21に取り付けられたときに、上記塗布ローラ14の表面移動方向に平行に延びる溝部23cが形成される。尚、このブレード基板23は、例えば、平板をエッチング処理することで形成することができる。
【0031】
次に、上記構成のメータリングブレード20を上記ブレード保持部21に取り付けた湿式現像装置4の動作について説明する。
現像剤収容タンク19内の液体現像剤10は、図2に示すように、回転駆動する塗布ローラ14により汲み上げられて該塗布ローラ表面に付着する。そして、この塗布ローラ14上の液体現像剤10は、該塗布ローラの表面移動によって搬送され、該塗布ローラと上記メータリングブレード20との当接部に到達する。この当接部において、メータリングブレード20のブレード部23における凸部23bの頭頂部により形成される当接面は、所定の当接圧で塗布ローラ14に当接している。
【0032】
上記塗布ローラ14上の現像領域に存在する液体現像剤10は、上記離間部Eの溝部23cと該塗布ローラとで囲まれた該溝部内部に入り込み、該塗布ローラの表面移動によって該溝部内部を進行する。そして、この溝部23c内を進行した液体現像剤10は、その塗布ローラ14の表面に沿って該溝部から抜け出し規制される。ここで、上記メータリングブレード20の溝部23cに入り込むことができる単位体積当たりの液体現像剤量は、該溝部23c内部の単位長さ当たりの容積で決まる。
【0033】
一方、上記塗布ローラ14上の非現像領域に存在する液体現像剤10は、上記非画像当接部Dの表面により剥ぎ取られ除去される。したがって、メータリングブレード20による規制後には、塗布ローラ14上の非現像領域に液体現像剤が付着することがない。このため、現像に寄与しない液体現像剤の消費を抑えることができる。
【0034】
このようにして規制された液体現像剤が付着した塗布ローラ14は、その液体現像剤を塗布部において、上記現像ローラ12上に塗布する。これにより、上記感光体ドラム1上に形成された潜像に対応する現像ローラ12上の現像領域には、薄層化した液体現像剤層が形成され、該潜像に対応しない現像ローラ12上の非現像領域には液体現像剤が存在しない。このように、現像ローラ12上の非現像領域には液体現像剤が存在しないため、現像バイアスが不足する事態は発生しない。
【0035】
尚、上記メータリングブレード20により規制された液体現像剤は、塗布ローラ14上に縞状に付着することになるが、現像ローラ12への塗布の際に、該現像ローラと該塗布ローラとの間で押しつぶされる。更に、上記塗布部では、現像ローラ12と塗布ローラ14との表面移動方向が互いに逆方向であるので、その塗布の際に、押しつぶす力だけでなく、その表面移動による摺擦力も働く。これにより、塗布ローラ14上の液体現像剤は、現像ローラ12上に薄い液体現像剤層として塗布される。
【0036】
〔構成例2〕
図6は、上記メータリングブレードの他の構成例を示す正面図であり、図7は、該メータリングブレードの一部を示す斜視図であり、図8は、図6中実線で囲った範囲Cの部分拡大図である。本構成例のメータリングブレード120は、その離間部Gに設けられた凸部123bが、ブレード基板123aにおける取付部122と対向する端部から該取付部方向に向かう直交する方向に対して斜め方向に延びている。このような構成により、多数の凸部123bの間には、メータリングブレード120が上記ブレード保持部21に取り付けられたときに、上記塗布ローラ14の表面移動方向に対して所定角度だけ傾斜した方向に延びる溝部123cが形成される。尚、本構成例における非画像当接部Fとは、図8に示すように、上記塗布ローラ14に対するメータリングブレード120の当接位置で決められる。
【0037】
このメータリングブレード120を上記ブレード保持部21に取り付けた湿式現像装置4においても、上記構成例1のメータリングブレード20と同様に、塗布ローラ14上の液体現像剤10が上記ブレード部123の溝部123cと該塗布ローラとで囲まれた該溝部内部に入り込み、該塗布ローラの表面移動に伴って該溝部内部を通過し規制される。
【0038】
ここで、上記構成例1のメータリングブレード20では、上記溝部23cが塗布ローラ14の表面移動方向と平行に延びていたため、液体現像剤が高粘度を有する場合には、横攪拌が十分に行われず、現像ローラ12の軸方向におけるトナー濃度ムラが生じるおそれがある。しかし、本構成例に係るメータリングブレード120においては、上記溝部123cが塗布ローラ14の表面移動方向に対して斜め方向に延びていたため、塗布ローラ14上の液体現像剤は、上記塗布ローラに対するメータリングブレード20の当接位置に侵入したときの該塗布ローラの軸方向における位置と、該当接位置を通過したときの該軸方向における位置とを変化させることができる。したがって、上記溝部123cにより横攪拌を促すことができ、上記トナー濃度ムラを低減することができる。
【0039】
尚、上述した2つの構成例では、上記離間部E,Gに溝部23b,123bが設けられている構成について説明したが、本発明は、このような構成に限らず、例えば、図9に示すように、塗布ローラ14上の現像領域Hと所定のギャップを形成できるようなメータリングブレード220のような構成を採用することも可能である。
また、図10に示すように、メータリングブレード320が上記塗布ローラ14の軸方向にズレたり、該塗布ローラ表面に対して傾斜したりするのを防ぐために、上記塗布ローラ14上の非現像領域Iに嵌合凹部325を設ける場合がある。この場合、その嵌合凹部325に対応する嵌合凹部324を有するメータリングブレード320のような構成を採用することも可能である。
【0040】
尚、上述した実施形態においては、現像剤塗布部材及び現像剤担持体としてローラ形状のものを用いて説明したが、表面に液体現像剤を担持して表面移動するものであれば、例えば、ベルト形状のものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】
請求項1乃至3の発明によれば、従来のように現像剤塗布部材側の表面を加工しなくても現像剤塗布部材の非現像領域に液体現像剤が付着するのを抑制することができ、しかも、当該規制ブレードに非画像当接部及び離間部を形成するとき、大掛かりな装置を必要としないエッチング等の簡単な方法を用いることができるので、液体現像剤の無駄な消費を抑え、かつ、現像バイアス不足の発生を抑制することを安価に実現できるという優れた効果がある。
【0043】
また、現像剤塗布部材表面に溝部を設けずに現像剤担持体上に薄い液体現像剤層を形成することができ、しかも、当該規制ブレードの当接部に上記溝部を形成するとき、大掛かりな装置を必要としないエッチング等の簡単な方法を用いることができるので、低コストで、現像剤担持体上に薄い液体現像剤層を形成することができるという優れた効果がある。
さらに、上記溝が、上記現像剤塗布部材の表面移動方向に対して傾斜した方向に延び横攪拌を促すことができるので、トナー濃度ムラを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】構成例1に係るメータリングブレードを示す正面図。
【図2】実施形態に係る湿式電子写真複写機全体の概略構成図。
【図3】同複写機の湿式現像装置における塗布ローラ周辺の拡大図。
【図4】構成例1に係るメータリングブレードを図1中矢印A−Aで切断したときの断面図。
【図5】同メータリングブレードの図1中実線で囲った範囲Bの部分拡大図。
【図6】構成例2に係るメータリングブレードを示す正面図。
【図7】同メータリングブレードの一部を示す斜視図。
【図8】同メータリングブレードの図6中実線で囲った範囲Cの部分拡大図。
【図9】同メータリングブレードの他の構成を示す説明図。
【図10】同メータリングブレードの更に他の構成を示す説明図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
4 湿式現像装置
10 液体現像剤
12 現像ローラ
14 塗布ローラ
20,120,220,320 メータリングブレード
21 ブレード保持部
22,122 取付部
22a 取付孔部
23,123 ブレード部
23a,123a ブレード基板
23b,123b 凸部
23c,123c 溝部
324 嵌合凸部
325 嵌合凹部
Claims (3)
- 表面に液体現像剤を担持して表面移動する現像剤担持体上に、表面移動する現像剤塗布部材上に供給された液体現像剤を塗布して、該現像剤担持体上に液体現像剤層を形成する湿式現像装置に設けられるものであり、
該現像剤塗布部材が該現像剤担持体上に液体現像剤を塗布する塗布部よりも該現像剤塗布部材の表面移動方向上流側に配置され、該現像剤塗布部材上に供給された液体現像剤を規制する規制ブレードにおいて、
上記現像剤塗布部材の表面移動方向に対して直交する方向における該現像剤塗布部材上の両端部領域であって現像に寄与しない液体現像剤が付着した非現像領域に当接する非画像当接部を有し、かつ、
該現像剤塗布部材上で該非現像領域に挟まれて存在する現像領域との間に隙間が形成されるように離間する離間部を有し、
上記離間部は、上記現像剤塗布部材の表面移動方向に対して直交する方向に所定間隔を置いて多数設けられた上記現像剤塗布部材に当接する中央当接部を有し、
該各中央当接部間に形成される溝は、該現像剤塗布部材上の液体現像剤が該現像剤塗布部材の表面移動に伴って通過可能となっており、上記現像剤塗布部材の表面移動方向に対して傾斜した方向に延びることを特徴とする規制ブレード。 - 表面に液体現像剤を担持して表面移動する現像剤担持体と、
該現像剤担持体上に、表面移動しながら液体現像剤を塗布する現像剤塗布部材と、
該現像剤塗布部材が該現像剤担持体上に液体現像剤を塗布する塗布部よりも該現像剤塗布部材の表面移動方向上流側に配置され、該現像剤塗布部材上に供給された液体現像剤を規制する規制ブレードとを備えた湿式現像装置において、
上記規制ブレードとして、請求項1の規制ブレードを用いたことを特徴とする湿式現像装置。 - 像担持体と、
該像担持体上に形成された潜像に、現像剤担持体上に形成された液体現像剤層を接触させることにより、該液体現像剤層中のトナーで該潜像を顕像化する湿式現像装置とを備えた湿式画像形成装置において、
上記湿式現像装置は、請求項2の湿式現像装置であることを特徴とする湿式画像形成装置。
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