JP4171260B2 - マルチドロップ配線故障検知方法およびマルチドロップ配線システム - Google Patents

マルチドロップ配線故障検知方法およびマルチドロップ配線システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロセス制御計装において用いられる、1つの制御ループに複数の信号発信器を接続するマルチドロップ配線に関し、特に、マルチドロップ配線故障検知方法およびこの故障検知方法を適用したマルチドロップ配線システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プロセス制御計装に用いられる信号発信器において、従来の4−20mAのアナログデータ伝送に代わって、デジタルデータ伝送が用いられるようになったことから、1つの制御ループに複数の信号発信器を接続するマルチドロップ配線が可能となってきた。図6は、従来のマルチドロップ配線の構成を示すブロック配線図であり、1つの制御ループに5台の信号発信器が接続されている例を示す。
【0003】
従来のマルチドロップ配線は、図6に示すように、直流電源1と、直流電源1の一方の出力端子に接続された第1の導電線2と、直流電源1の他方の出力端子に通信用抵抗(R1)3を介して接続された第2の導電線4と、これらの導電線に並列接続された複数の信号発信器11〜15とから構成されており、信号発信器11〜15が出力する一定の直流電流(I1〜I5)に所定の交流信号を重畳させることにより、これらの導電線に並列接続された図示しないホスト機器やハンドヘルドコミュニケータ(HC)5のような携帯端末へデータ伝送を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、マルチドロップ配線では1つの制御ループに複数の信号発信器が接続されるので、制御ループで異常が生じたときに故障箇所の候補が複数存在することになるため、故障箇所を特定する故障検知手段が必要となる。従来のマルチドロップ配線における故障検出方法は、マルチドロップ配線に接続されたホスト機器若しくはハンドヘルドコミュニケータのようなマルチドロップ配線用携帯端末を用いて各信号発信器との通信を試み、正常な通信が行えるか否かにより判定するものであった。
【0005】
このため、マルチドロップ配線の故障箇所を知ることができるのは、ホスト機器の操作が可能なオペレータやハンドヘルドコミュニケータの操作ができる技術者などに限られており、誰でも簡単に故障箇所を知ることのできるマルチドロップ配線の故障検知方法が求められていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、複数の信号発信器が接続されたマルチドロップ配線において、誰でも簡単に障害発生箇所を知ることができる故障検知方法および故障検知手段を備えたマルチドロップ配線システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、この発明は、2つの出力端子を有しこれらの出力端子間に所定の直流電圧を出力する直流電源と、直流電源の一方の出力端子に接続された第1の導電線と、直流電源の他方の出力端子に所定の抵抗を介して接続された第2の導電線と、これらの導電線に並列接続され、直流電源により駆動されるとともに一定値の直流電流を出力し、この直流電流に所定の交流信号を重畳させ、これらの導電線を信号伝送路として用いる複数の信号発信器とからなるマルチドロップ配線システムにおけるマルチドロップ配線故障検知方法であって、第2の導電線と信号発信器の接続点を信号発信器ごとに設け、これらの接続点間をそれぞれ抵抗値の異なる抵抗で接続するように構成し、第1の導電線の終端と第2の導電線の終端との間で直流電圧を測定し、測定した直流電圧をキーにして終端間の直流電圧とマルチドロップ配線システムにおける故障箇所との対応関係を示すデータベースを検索し、測定した直流電圧に対応した故障箇所を求めることによって特徴づけられる。
【0007】
このマルチドロップ配線故障検知方法の一構成例は、第1の導電線の終端と第2の導電線の終端との間で直流電圧を測定した後、さらにこの直流電圧と正常時の終端間の直流電圧との差分を算出し、算出した差分をキーにして信号発信器に係る異常発生時の終端間の直流電圧と正常時の終端間の直流電圧との差分データとマルチドロップ配線システムにおける故障箇所との対応関係を示すデータベースを検索し、算出した差分に対応した故障箇所を求める。
【0008】
また、この発明に係るマルチドロップ配線システムは、2つの出力端子を有しこれらの出力端子間に所定の直流電圧を出力する直流電源と、直流電源の一方の出力端子に接続された第1の導電線と、直流電源の他方の出力端子に所定の抵抗を介して接続された第2の導電線と、これらの導電線に並列接続され、直流電源により駆動されるとともに一定値の直流電流を出力し、この直流電流に所定の交流信号を重畳させ、これらの導電線を信号伝送路として用いる複数の信号発信器とからなるマルチドロップ配線システムであって、信号発信器ごとに設けられた第2の導電線と信号発信器との接続点の間を接続するそれぞれ抵抗値の異なる抵抗と、第1の導電線の終端と第2の導電線の終端との間で直流電圧を測定する電圧測定手段と、終端間の直流電圧とこのマルチドロップ配線システムにおける故障箇所との対応関係を示すデータベースと、電圧測定手段が測定した直流電圧をキーにしてデータベースを検索し、故障箇所を読み出す検索手段と、この検索手段が読み出した故障箇所を表示する表示手段とを有することによって特徴づけられる。
【0009】
このマルチドロップ配線システムの一構成例は、電圧測定手段が測定した直流電圧とあらかじめ測定しておいた正常時の終端間の直流電圧との差分を算出する演算手段をさらに有し、信号発信器に係る異常発生時の終端間の直流電圧と正常時の終端間の直流電圧との差分データがこのマルチドロップ配線システムにおける故障箇所との対応関係を示すようにデータベースが終端間の直流電圧に代えて構成され、検索手段は電圧測定手段が測定した直流電圧に代えて演算手段が算出した差分をキーにしてデータベースを検索し故障箇所を読み出す。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に図を用いて発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係るマルチドロップ配線システムの構成を示すブロック配線図であり、本発明の一実施の形態を示す。図1において、このマルチドロップ配線システムが図6で示した従来のマルチドロップ配線と異なる点は、第2導電線4と各信号発信器(DEV1〜DEV5)11〜15との接続点の間がそれぞれ抵抗値の異なる異常検出用抵抗(R2〜R5)32〜35で接続され、第1導電線2の終端と第2導電線4の終端に、これらの導電線2,4の終端間電圧を監視し、信号発信器11〜15にかかる異常が発生するとマルチドロップ配線システムにおける故障箇所を自身の表示画面7に表示する監視装置(MON)6が接続されていることである。
【0011】
ここで、直流電源1は複数の信号発信器11〜15を駆動する直流定電圧電源であり、+側出力端子と−側出力端子の間に所定の直流電圧を出力する。この実施の形態の場合、直流電源1の出力電圧として24Vを用いるが、出力電圧はこれに限られるものではなく、通信用抵抗(R1)3と各異常検出用抵抗(R2〜R5)32〜35によって生じる電圧降下分を差し引いた電圧が各信号発信器11〜15の動作可能な電圧範囲となる電圧であればよい。
【0012】
この直流電源1の+側出力端子には第1導電線2が接続されており、−側出力端子には所定の通信用抵抗3を介して第2導電線4が接続されている。第1導電線2と第2導電線4には、複数の信号発信器11〜15が並列接続されており、1つの制御ループが形成されている。第2導電線4と各信号発信器11〜15の接続点は信号発信器ごとに設けており、これらの接続点間をそれぞれ抵抗値の異なる異常検出用抵抗32〜35で接続している。この場合、例えば、通信用抵抗3はR1=250Ω、異常検出用抵抗32〜35はR2=10Ω、R3=11Ω、R4=12Ω、R5=13Ωである。
【0013】
各信号発信器11〜15は、第1導電線2と第2導電線4を介して接続された直流電源1により駆動されるとともに一定値の直流電流を出力し、この直流電流に所定の交流信号を重畳させ、これらの導電線2,4を信号伝送路として用いるデジタルデータ伝送の可能な計測制御機器(デバイス)である。ここで、各信号発信器11〜15の出力する直流電流は、例えば、4mAの固定値であり、重畳させる交流信号は、例えば、1000Hzと2000Hzである。
【0014】
この場合、各信号発信器11〜15は1000Hzを1とし、2000Hzを0としてデジタルデータ伝送を行う。なお、デジタルデータ伝送の伝送方式はこれに限られるものではなく、2本線による直流電流出力に影響を与えない伝送方式であれば何でもよい。各信号発信器11〜15のデジタルデータ伝送は、これらの導電線2,4に並列接続されたホスト機器(図示せず)やハンドヘルドコミュニケータ(HC)5のようなマルチドロップ配線用携帯端末によって制御されている。
【0015】
監視装置6は、図2に示すように、電圧測定部61、演算処理部62、故障箇所データベース(以後、故障箇所DBと記す)63、検索処理部64および表示部65から構成されている。この場合、電圧測定部61で導電線2,4の終端間電圧が測定され、電圧値として数値データ化される。数値データ化された電圧値は演算処理部62に入力され、あらかじめ測定しておいた正常時の電圧値との差分が計算され、検索処理部64に入力される。
【0016】
故障箇所DB63は、図3に示すように、故障ラインと異常検出電圧とが関連づけられて格納されているデータベースである。ここで、故障ラインは故障箇所を信号発信器の識別番号で示す。異常検出電圧は、故障ラインに示された異常が発生したときに測定される終端間電圧と正常時の終端間電圧との差分を示す。
【0017】
検索処理部64は、演算処理部62から差分データが入力されると、この差分データをキーにして故障箇所DB63の異常検出電圧を検索し、合致した異常検出電圧に対応した故障箇所を示す故障箇所情報を故障箇所DB63の故障ラインフィールドから読み出す。読み出された故障箇所情報は表示部65に入力される。表示部65は入力された故障箇所情報を自身の表示画面7に表示する。
【0018】
この監視装置6は、例えば、マイクロコンピュータなどの演算処理手段と、半導体メモリなどの記憶手段と、A/Dコンバータなどのアナログ入力インタフェースと、液晶表示器などの表示手段と、記憶手段に格納された上述した監視装置の機能を実現するコンピュータプログラムとから構成されている。ここで、アナログ入力インタフェースが電圧測定部61として機能し、演算処理手段と記憶手段と記憶手段に格納されたコンピュータプログラムとが協働して演算処理部62および検索処理部64として機能する。また、記憶手段が故障箇所DBとして機能し、演算処理手段、記憶手段、表示手段および記憶手段に格納されたコンピュータプログラムとが協働して表示部65として機能する。
【0019】
次に、図3で示した故障箇所DB63に格納するデータを算出する方法について説明する。直流電源1の出力電圧をVSとすると、監視装置6が測定する導電線2,4の終端間電圧VDは下記の式(1)で表される。
【0020】
D=VS-R1×ΣI(1〜n)-R2×ΣI(2〜n)-R3×ΣI(3〜n)-…-Rn×In ‥(1)
【0021】
ここで、R1は通信用抵抗の抵抗値、nは信号発信器の個数、R2〜Rnは各異常検出用抵抗の抵抗値、I1〜Inは各信号発信器の出力する電流値である。すなわち、終端間電圧VDは直流電源1の出力電圧VSから各抵抗R1〜Rnに生じる電圧降下を差し引いた値となる。このため、信号発信器の故障や断線などで電流が流れなくなると終端間電圧VDが変化する。この場合、各信号発信器は一定電流を出力するため、各抵抗R1〜Rnの抵抗値をそれぞれ異なる値とすることにより、正常時や1つ以上の信号発信器に故障が生じたときの終端間電圧VDがそれぞれ異なる値となり、故障箇所を特定することが可能となる。
【0022】
式(1)を正常時とすべての故障パターンについて計算し、データベース化することにより、故障箇所を特定することも可能であるが、この実施の形態においては、さらに式(2)によって正常時の終端間電圧VD0と、正常時およびすべての故障パターンについて取り得る終端間電圧VDとの差分を計算し、これらの故障パターンに計算した差分を異常検出電圧VDERRとして関連づけし、故障箇所DB63に格納する。
【0023】
DERR=VD−VD0 ‥(2)
【0024】
式(2)によれば、直流電源1の出力電圧VSが相殺されるため、異常検出電圧VDERRは電源電圧によらず、信号発信器の故障パターンによって決まる値となる。このため、故障箇所DB63に格納するデータを電源電圧ごとに設ける必要がなくなる。
【0025】
[計算例]
以下、信号発信器の個数を5台(n=5)としたときを例に式(1)と式(2)を適用して、故障箇所ごとに導電線2,4の終端間電圧VDと異常検出電圧VDERRを計算する手順を示す。式(1)は、n=5としたときに式(3)に展開される。
【0026】
Figure 0004171260
【0027】
次に、式(3)に各パラメータの値(VS=24V、I1〜I5=4.0mA、R1=250Ω、R2=10Ω、R3=11Ω、R4=12Ω、R5=13Ω)を代入し、すべての信号発信器が正常なときの終端間電圧VD0を求める。
【0028】
Figure 0004171260
【0029】
このときの異常検出電圧VDERRは、式(2)から、VDERR=VD−VD0=0Vとなる。次に、すべての故障箇所ごとに式(3)と式(2)の計算を行う。例えば、図1のDEV1が故障又は断線し、I1=0となったときの終端間電圧VDと異常検出電圧VDERRは以下の式(5)と式(6)に示す値となる。
【0030】
Figure 0004171260
【0031】
DERR=19.560−18.560=1.000 V ‥(6)
【0032】
以下、同様に各故障箇所に対する終端間電圧VDと異常検出電圧VDERRを計算した結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0004171260
【0034】
表1から異常検出電圧VDERRは故障箇所ごとに異なる電圧が出力され、故障箇所の識別が可能であることが分かる。また、ここで用いた各パラメータによれば、異常検出電圧VDERRが故障数によって約1Vきざみの群をなしている。すなわち、各パラメータを所定の値とすることにより、故障数ごとに所定の電圧レベルからなるグループに分類することができる。したがって、図4に示すように、異常検出電圧VDERRに適当なしきい値を設けることにより、故障数を知ることができる。ここで、故障数とはマルチドロップ配線システムに接続された信号発信器で所定の出力電流を出力していない、すなわち故障あるいは配線が断線している信号発信器の数を示す。
【0035】
[実装例]
次に、このマルチドロップ配線システムの実装例について説明する。図5は、このマルチドロップ配線システムの実装例を示すブロック配線図である。この場合、各信号発信器(DEV1〜DEV5)11〜15が異常検出用抵抗(R2〜R5)32〜35を内蔵したジャンクションボックス(接続箱)8に接続され、監視装置6がジャンクションボックス8の終端部に接続されている。
【0036】
ジャンクションボックス8は、各信号発信器11〜15を接続する複数の接続端子81,82を有する。各信号発信器11〜15を第1導電線2に接続する接続端子81は内部で互いに接続されるとともに、直流電源1の+出力と監視装置6に接続されている。各信号発信器11〜15を第2導電線4に接続する接続端子82はそれぞれ抵抗値の異なる異常検出用抵抗32〜35で接続されている。また、異常検出用抵抗(R2)32が接続された端部の接続端子82は通信用抵抗(R1)3を介して直流電源1の−出力と接続され、異常検出用抵抗(R5)35が接続された終端部の接続端子82は監視装置6に接続されている。
【0037】
この実装例によれば、ジャンクションボックス8の接続端子81,82に各信号発信器11〜15を接続するだけでよいため、異常検出用抵抗32〜35を意識せずに取付けができ、従来と比べて取付け作業に余分な時間がかかることもない。また、ジャンクションボックス8を用いるときの応用例として、ジャンクションボックス8と監視装置6を1つの筐体に一体化した構成や、ジャンクションボックス8に直流電源1の−出力と直接接続する接続端子を設け監視装置6に−出力を供給する構成などが考えられる。監視装置6に−出力を供給するようにした場合、直流電源1を監視装置6の電源として用いることができる。
【0038】
この実施の形態によれば、複数の信号発信器が接続されたマルチドロップ配線において、障害が発生したときに監視装置6が故障箇所を表示するので、誰でも簡単に障害発生箇所を知ることができる。また、デジタル計装の中に一部アナログ的な部分を残しておくことになるので、アナログ計装からデジタル計装への移行が現場作業者にスムーズに受け入れられる効果が得られる。
【0039】
この実施の形態では、制御ループの終端に監視装置6を接続して故障箇所を検知するようにしたが、監視装置6の機能を制御ループの終端に接続する信号発信器に内蔵させるようにしてもよい。この場合、信号発信器に監視装置と同等の異常検知機能を設けることにより、別に監視装置を設ける必要がなくなるので、省スペース化や接続工数の削減が図れる。
【0040】
また、この実施の形態では監視装置6が測定した終端間電圧と正常時の終端間電圧の差分に基づいて故障箇所を特定する例を説明したが、式(1)の説明で記したように、あらかじめ直流電源1の出力電圧が決められており、この出力電圧が安定化されている場合は、測定した終端間電圧のみに基づいて故障箇所を特定することも可能である。この場合、図2で示した監視装置6の機能構成から演算処理部62を除き、電圧測定部61の出力を検索処理部64に入力するように変更するとともに、図3で示した故障箇所DB63の異常検出電圧を式(1)で計算した終端間電圧とすればよい。これによっても、使用できる条件が限定されるが誰でも簡単に障害発生箇所を知ることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のマルチドロップ配線故障検知方法およびマルチドロップ配線システムによれば、複数の信号発信器が接続されたマルチドロップ配線において、障害が発生したときに誰でも簡単に障害発生箇所を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマルチドロップ配線システムの構成を示すブロック配線図である。
【図2】 図1の監視装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図3】 図2の故障箇所DBの構成を示す説明図である。
【図4】 故障ラインごとの異常検出電圧としきい値を示すグラフである。
【図5】 実施の形態に係るマルチドロップ配線システムの実装例を示すブロック配線図である。
【図6】 従来のマルチドロップ配線の構成を示すブロック配線図である。
【符号の説明】
1…直流電源、2…第1導電線、3…通信用抵抗(R1)、4…第2導電線、5…ハンドヘルドコミュニケータ(HC)、6…監視装置(MON)、7…表示画面、8…ジャンクションボックス、11〜15…信号発信器(DEV1〜DEV5)、32〜35…異常検出用抵抗(R2〜R5)、61…電圧測定部、62…演算処理部、63…故障箇所データベース(DB)、64…検索処理部、65…表示部、81,82…接続端子。

Claims (4)

  1. 2つの出力端子を有しこれらの出力端子間に所定の直流電圧を出力する直流電源と、前記直流電源の一方の出力端子に接続された第1の導電線と、前記直流電源の他方の出力端子に所定の抵抗を介して接続された第2の導電線と、これらの導電線に並列接続され、前記直流電源により駆動されるとともに一定値の直流電流を出力し、この直流電流に所定の交流信号を重畳させ、これらの導電線を信号伝送路として用いる複数の信号発信器とからなるマルチドロップ配線システムにおけるマルチドロップ配線故障検知方法であって、
    前記第2の導電線と前記信号発信器の接続点を前記信号発信器ごとに設け、これらの接続点間をそれぞれ抵抗値の異なる抵抗で接続するように構成し、
    前記第1の導電線の終端と前記第2の導電線の終端との間で直流電圧を測定し、測定した前記直流電圧をキーにして前記終端間の直流電圧と前記マルチドロップ配線システムにおける故障箇所との対応関係を示すデータベースを検索し、測定した前記直流電圧に対応した故障箇所を求める
    ことを特徴とするマルチドロップ配線故障検知方法。
  2. 2つの出力端子を有しこれらの出力端子間に所定の直流電圧を出力する直流電源と、前記直流電源の一方の出力端子に接続された第1の導電線と、前記直流電源の他方の出力端子に所定の抵抗を介して接続された第2の導電線と、これらの導電線に並列接続され、前記直流電源により駆動されるとともに一定値の直流電流を出力し、この直流電流に所定の交流信号を重畳させ、これらの導電線を信号伝送路として用いる複数の信号発信器とからなるマルチドロップ配線システムにおけるマルチドロップ配線故障検知方法であって、
    前記第2の導電線と前記信号発信器の接続点を前記信号発信器ごとに設け、これらの接続点間をそれぞれ抵抗値の異なる抵抗で接続するように構成し、
    前記第1の導電線の終端と前記第2の導電線の終端との間で直流電圧を測定した後、さらにこの直流電圧と正常時の前記終端間の直流電圧との差分を算出し、
    算出した前記差分をキーにして前記信号発信器に係る異常発生時の前記終端間の直流電圧と正常時の前記終端間の直流電圧との差分データと前記マルチドロップ配線システムにおける故障箇所との対応関係を示すデータベースを検索し、算出した前記差分に対応した故障箇所を求める
    ことを特徴とするマルチドロップ配線故障検知方法。
  3. 2つの出力端子を有しこれらの出力端子間に所定の直流電圧を出力する直流電源と、前記直流電源の一方の出力端子に接続された第1の導電線と、前記直流電源の他方の出力端子に所定の抵抗を介して接続された第2の導電線と、これらの導電線に並列接続され、前記直流電源により駆動されるとともに一定値の直流電流を出力し、この直流電流に所定の交流信号を重畳させ、これらの導電線を信号伝送路として用いる複数の信号発信器とからなるマルチドロップ配線システムにおいて、
    前記信号発信器ごとに設けられた前記第2の導電線と前記信号発信器との接続点の間を接続するそれぞれ抵抗値の異なる抵抗と、
    前記第1の導電線の終端と前記第2の導電線の終端との間で直流電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記終端間の直流電圧と前記マルチドロップ配線システムにおける故障箇所との対応関係を示すデータベースと、
    前記電圧測定手段が測定した直流電圧をキーにして前記データベースを検索し、前記故障箇所を読み出す検索手段と、
    この検索手段が読み出した前記故障箇所を表示する表示手段と
    を有することを特徴とするマルチドロップ配線システム。
  4. 請求項3記載のマルチドロップ配線システムにおいて、
    前記電圧測定手段が測定した直流電圧とあらかじめ測定しておいた正常時の前記終端間の直流電圧との差分を算出する演算手段をさらに有し、
    前記データベースは、
    前記終端間の直流電圧に代えて前記信号発信器に係る異常発生時の前記終端間の直流電圧と正常時の前記終端間の直流電圧との差分データが前記マルチドロップ配線システムにおける故障箇所との対応関係を示すように構成され、
    前記検索手段は、
    前記電圧測定手段が測定した直流電圧に代えて前記演算手段が算出した前記差分をキーにして前記データベースを検索し前記故障箇所を読み出す
    ことを特徴とするマルチドロップ配線システム。
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