JP4171252B2 - 気体圧縮機 - Google Patents

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    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスヒートポンプ(GHP)、カーエアコンシステム等に用いられる気体圧縮機とこれに用いられる油分離器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の気体圧縮機としては、たとえば、図4に示す構造のものが知られている。同図の気体圧縮機は、吸入室8の冷媒ガスを圧縮機本体4内に吸い込み、かつ、この吸い込んだ冷媒ガスを圧縮機本体4内で圧縮して吐出室9側へ吐出するように構成されている。
【0003】
ところで、吸入室8から圧縮機本体4内に吸入される冷媒ガス中には、図示しないエアコンシステム内を循環するオイルが通常数%含まれており、このオイル含有冷媒ガスが圧縮本体4内で圧縮されるので、圧縮機本体4から吐出室9側へ吐出される高圧冷媒ガス中にもオイルがミストの状態で含まれている。このようなオイル含有高圧冷媒ガスがエアコンシステム側へ多量に流出することによる不具合、たとえば圧縮機本体4内部の摺動部を潤滑等するオイルに不足が生じることを防止するために、従来、この種の気体圧縮機においては、油分離器25を内蔵設置し、かつ、この油分離器25によりオイル含有高圧冷媒ガス中からオイル成分を分離するものとしている。
【0004】
油分離器25の構造例としては、図5にも示したように、分離器本体ブロック27を構成するフィルタ保持部27−2のフィルタ設置孔27−1にフィルタとして金網製円筒状フィルタ部材26−1を挿入セットするとともに、この金網製円筒状フィルタ部材26−1に対して圧縮機本体4から吐出されるオイル含有高圧冷媒ガスの吐出噴流を衝突させることで、そのオイル含有高圧冷媒ガス中のオイル成分を分離する方式がある。この分離方式の場合、振動やオイル含有高圧冷媒ガスの吐出噴流による金網製円筒状フィルタ部材26−1のフレッチング摩耗を防止するため、上記金網製円筒状フィルタ部材26−1は、その上端面から下端面側のフィルタ支持部27−3に向かって板材33で押し付け固定される。
【0005】
上記のように板材33を用いて金網製円筒状フィルタ部材26−1を押し付ける構造方式としては、以下の2つの方式がある。
【0006】
(1)ボルト締め方式
金網製円筒状フィルタ部材26−1の上端面側に板材33を配置し、かつ該板材33をフィルタ保持部27−2の表面側に複数のボルト31、31…で締め付ける。このことにより、その締め付け力で金網製円筒状フィルタ部材26−1に押し付け力を付与する。
【0007】
(2)かしめ方式
フィルタ設置孔27−1に挿入セットされた金網製円筒状フィルタ部材26−1の上端面を下端面側に向かって押え付けながら、フィルタ設置孔27−1の上部開口にフタ状の板材(図示省略)をかしめ固定する。このことにより、そのかしめ固定力で金網製円筒状フィルタ部材26−1の押し付け力を保持する。
【0008】
しかしながら、上記(1)のボルト締め方式では、板材33を安定に固定する等のため最低3本のボルト31が必要であり、気体圧縮機全体のコスト、重量、組立て作業工数が増加する。さらに、上記(1)のボルト締め方式によると、金網製円筒状フィルタ部材26−1の上端部と板材33との間に生じる隙間をすべてのボルト31が貫通する構造である。このため、たとえば金網製円筒状フィルタ部材26−1の長時間使用により、常時板材33による押し付け力の作用する金網製円筒状フィルタ部材26−1の上端部にへたりが生じる。これによりボルト31の頭部側に隙間ができて該ボルト31が緩み、板材による金網製円筒状フィルタ部材26−1の押し付け力が低下し、金網製円筒状フィルタ部材26−1にフレッチング摩耗が発生するという問題点がある。
【0009】
一方、上記(2)のかしめ方式によると、金網製円筒状フィルタ部材26−1を押え付けながら板材33をかしめ固定することは困難で、板材33による金網製円筒状フィルタ部材26−1の押し付け力が不足し、金網製円筒状フィルタ部材26−1のフレッチング摩耗が生じるという問題点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、気体圧縮機全体のコスト、重量、組立作業工数の削減と、フィルタのフレッチング摩耗を効果的に防止し得る油分離器と、これを用いた気体圧縮機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る気体圧縮機は、冷媒ガスを吸気し圧縮した後吐出する圧縮機本体と、上記圧縮機本体から吐出される冷媒ガス中のオイル成分を分離する油分離器とを有し、上記油分離器は、上記圧縮機本体から吐出される冷媒ガスとの衝突により該冷媒ガス中のオイル成分を分離するフィルタと、上記フィルタが挿入セットされるフィルタ設置孔を開設してなるフィルタ保持部と上記フィルタの下端側を支持するフィルタ支持部とを有する分離器本体ブロックと、上記フィルタ設置孔に挿入された上記フィルタを、その上端面側から下端面側の上記フィルタ支持部に向かって押し付け固定するためのフィルタ押え板と、上記フィルタ保持部の表面側に設けられ、かつ、上記フィルタ押え板の後端縁部が差込み挿入される差込み部と、上記差込み部と対向する方向から上記フィルタ押え板を上記フィルタ保持部側に締結固定する締結手段とを具備することを特徴とするものである。
【0012】
本発明に係る油分離器は、圧縮機本体から吐出される冷媒ガスとの衝突により該冷媒ガス中のオイル成分を分離するフィルタと、上記フィルタが挿入セットされるフィルタ設置孔を開設してなるフィルタ保持部と上記フィルタの下端側を支持するフィルタ支持部とを有する分離器本体ブロックと、上記フィルタ設置孔に挿入された上記フィルタを、その上端面側から下端面側の上記フィルタ支持部に向かって押し付け固定するためのフィルタ押え板と、上記フィルタ保持部の表面側に設けられ、かつ、上記フィルタ押え板の後端縁部が差込み挿入される差込み部と、上記差込み部と対向する方向から上記フィルタ押え板を上記フィルタ保持部側に締結固定する締結手段とを具備することを特徴とするものである。
【0013】
上記本発明に係る気体圧縮機および油分離器では、フィルタ保持部の表面側に設けた差込み部と、これに対向する方向からフィルタ押え板をフィルタ保持部側に締結固定する締結手段との2箇所で該フィルタ押え板が固定される。したがって、締結手段としてたとえばボルトを用いる場合、ボルトは少なくとも1つあれば足りる。また、この場合、当該ボルトはフィルタの先端部とフィルタ押え板との間の隙間を貫通せず、差込み部と対向する方向からフィルタ保持部側に締め付け固定されるから、たとえば、フィルタの長時間使用により該フィルタの先端部にへたりが生じた場合であっても、当該ボルトが緩んでフィルタ押え板によるフィルタの押し付け力が変化するという事態が生じることはない。
【0014】
上記本発明に係る気体圧縮機および油分離器において、上記締結手段については、上記フィルタ押え板の前端縁部に、これを折り曲げ形成してなる折り曲げ部を設けるとともに、この折り曲げ部を上記フィルタ保持部の前面側にボルトで固定する構造を採用することができる。
【0015】
上記本発明に係る気体圧縮機および油分離器において、上記差込み部については、上記フィルタ保持部の表面側に設けた爪部と該フィルタ保持部との間に形成される間隙からなる構造を採用することができる。
【0016】
上記本発明に係る気体圧縮機および油分離器において、また上記差込み部については、上記フィルタ押え板の後端縁部全体が差し込まれる構造を採用することもできる。
【0017】
上記本発明に係る気体圧縮機および油分離器においては、上記フィルタ押え板の一側端縁部または両側端縁部に、これを折り曲げ形成してなるサイド折り曲げ部を有する構造を採用してもよい。
【0018】
上記本発明に係る気体圧縮機および油分離器においては、上記フィルタ押え板の折り曲げ部の先端縁部が、上記フィルタ保持部の下面側に潜り込む形状に折り曲げ形成されてなる構造を採用することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る油分離器を内蔵した気体圧縮機の実施形態について図1ないし図3を用いて詳細に説明する。
【0020】
図1に示した気体圧縮機は、コンプレッサケース1の開口端にフロントヘッド2を取り付けてなる外装ケーシング3の内側に、圧縮機本体4を収容する構造となっている。
【0021】
圧縮機本体4は内周略楕円のシリンダ5を有し、シリンダ5はその一端面がフロントヘッド2の内面方向を向くように配置されており、また、このシリンダ5の両端面にはサイドブロック6、7がそれぞれ取り付けられている。
【0022】
フロントヘッド2の内側面とこれに対向するサイドブロック6との間の空間部は吸入室8として設けられ、コンプレッサケース1の内側密閉端とこれに対向するサイドブロック7との間の空間部は吐出室9として設けられている。なお、吸入室8は、フロントヘッド1の吸入ポート10を介して図示しないエアコンシステムのエバポレータ側に接続され、吐出室9は、コンプレッサケース1の吐出ポート11を介して同エアコンシステムのコンデンサ側に接続される。
【0023】
シリンダ5内にはロータ12が収容されており、ロータ12は、その軸心に一体に設けた回転軸13と、これを支持するサイドブロック6、7の軸受14、15とを介してシリンダ5内で回転可能に設けられている。
【0024】
図2に示したように、ロータ12にはその径方向にベーン溝16が5つ切り込み形成され、これらのベーン溝16にはベーン17が1つずつ摺動可能に装着されており、各ベーン17は、いずれもロータ12の外周面からシリンダ5の内周面に向かって出没自在に設けられている。
【0025】
シリンダ5の内側空間は、シリンダ5内壁、サイドブロック6、7内面、ロータ12外周面およびベーン17先端側両側面によって複数の小室に仕切られている。この仕切り形成されたシリンダ内側の各小室が圧縮室18であり、該圧縮室18は、回転軸13と一体にロータ12が図中矢印イの方向に回転することにより容積の大小変化を繰り返す。この容積変化により吸入室8側から冷媒ガスを吸気し圧縮する構造となっている。
【0026】
すなわち、圧縮室18の容積変化が生じると、その容積増加時に、吸入室8内の低圧冷媒ガスが、シリンダ5等の吸入通路19とサイドブロック6、7の吸入口20を介して圧縮室18へ吸入される。そして、圧縮室18の容積が減少し始めると、その容積減少効果により圧縮室18内の冷媒ガスが圧縮され始める。その後、圧縮室18の容積が最小付近に近づくと、圧縮された高圧冷媒ガスのガス圧により、シリンダ5楕円短径部付近に位置するシリンダ吐出孔21のリードバルブ22が開く。これにより、圧縮室18内の高圧冷媒ガスは、シリンダ吐出孔21からシリンダ5外部の吐出チャンバ23とサイドブロック7の高圧ガス通路24を経て吐出室9側へ吐出する。
【0027】
本実施形態の気体圧縮機においても、吸入室8から圧縮室18内に吸気される冷媒ガス中には、図示しないエアコンシステム内を循環するオイルが通常数%含まれている。このようなオイル含有冷媒ガスが圧縮室18内で圧縮されることから、吐出チャンバ23側へ吐出した高圧冷媒中にもオイルがミストの状態で含まれている。このオイル含有高圧冷媒ガス中のオイル成分は、高圧ガス通路24の吐出室9側開口端に設けた油分離器25により分離される。
【0028】
すなわち、図3にも示したように、油分離器25は、圧縮機本体4から吐出されるオイル含有高圧冷媒ガス中のオイル成分を分離する手段であって、かつ、フィルタ26、分離器本体ブロック27、フィルタ押え板28等から構成されている。
【0029】
本実施形態の場合、上記フィルタ26は、金網を渦巻状に巻いた金網製円筒状フィルタ部材26−1からなり、かつ、この金網製円筒状フィルタ部材26−1に対し圧縮機本体4から吐出されるオイル含有高圧冷媒ガスの吐出噴流が旋回しながら衝突することにより、該オイル含有高圧冷媒ガス中のオイル成分が分離される構造となっている。
【0030】
また、分離器本体ブロック27は、フィルタ26が挿入セットされるフィルタ設置孔27−1を開設してなるフィルタ保持部27−2と、そのフィルタ設置孔27−1に挿入セットされたフィルタ26の下端側を支持するフィルタ支持部27−3とを有する。
【0031】
本実施形態の気体圧縮機では、シリンダ5の楕円短径部付近を0°とし、この0°付近からロータ12が180°付近まで回転する間に、冷媒ガスの吸気、圧縮、吐出という一連の動作が行なわれ、さらに、そのロータ12が180°付近から360°(0°)付近まで回転する間に、前記同様の一連の動作が行なわれる。したがって、圧縮機本体4においては、ロータ12が1回転すると、計2回の吐出動作が行なわれるが、このような吐出動作構造との関係から、前述のシリンダ吐出孔21、吐出チャンバ23および高圧ガス通路24等からなる冷媒ガスの吐出流路も、それぞれの吐出動作に対応して2組設けられている。このような構造との関係から、本実施形態における油分離器25においては、フィルタ26の設置構造として、次のような構造を採用している。
【0032】
すなわち、フィルタ保持部27−2にフィルタ設置孔27−1を2つ形成し、この各フィルタ設置孔27−1、27−1にフィルタ26、26を1つずつ挿入セットする。これとともに、たとえば図3上右側に位置する一方のフィルタ26には上記の如くロータ12が1回転するときの前半において吐出される冷媒ガスが衝突する一方、図3上左側に位置する他方のフィルタ26には同ロータ12が1回転するときの後半において吐出される冷媒ガスが衝突する構造を採用している。
【0033】
フィルタ押え板28は、フィルタ保持部27−2の表面側に取り付けられ、かつ上記の如くフィルタ設置孔27−1に挿入セットされたフィルタ26を、その上端面側から下端面側のフィルタ支持部27−3に向かって押し付け固定するための手段として設けられている。
【0034】
分離器本体ブロック27において、そのフィルタ保持部27−2の表面側には差込み部29が設けられている。この差込み部29は、フィルタ保持部27−2の表面側に設けた爪部30と該フィルタ保持部27−2の間の隙間から構成されている。このような隙間からなる差込み部29にフィルタ押え板28の後端縁部が差込み挿入される。また、本実施形態の場合、この差込み部29は、フィルタ押え板28の後端縁部全体が差し込まれる構造を採用している。
【0035】
フィルタ押え板28は差込み部29と対向する方向からフィルタ保持部27−1側に締結される。このようなフィルタ押え板28の締結手段については各種考えられるが、本実施形態においては、その締結手段の具体的な構造として、フィルタ押え板28の前端縁部に、これをL字状に折り曲げ形成してなる折り曲げ部28−1を設けるとともに、この折り曲げ部28−1をフィルタ保持部27−1の前面側にボルト31で固定する構造を採用している。このような締結固定構造との関係から、フィルタ押え板28の折り曲げ部28−1は、フィルタ押え板28の後端縁部が差込み部29に差込み挿入された状態のときに、フィルタ保持部27−2の前面側と対向する位置に配置される構造となっている。
【0036】
上記フィルタ押え板28の折り曲げ部28−1の先端縁部28−1aは、L字状に折り曲げられ、かつ、フィルタ保持部27−2の下面側に潜り込む形状に形成されている。
【0037】
フィルタ押え板28の両側端縁部には、これ折り曲げ形成してなるサイド折り曲げ部28−2が設けられており、このサイド折り曲げ部28−2はフィルタ押え板28の後端縁部が差込み部29に差込み挿入された状態のときに、上記フィルタ保持部27−2の側面と対向する位置に配置される構造となっている。
【0038】
ここで、上記の如く構成された油分離器25の組立て作業について説明する。この油分離器25を組み立てるときは、最初に、フィルタ設置孔27−1にフィルタ26を挿入セットし、次に、フィルタ押え板28の後端縁部を差込み部29に差込み、その後、同フィルタ押え板28の折り曲げ部28−1をフィルタ保持部27−2の前面と対向させた上で、その折り曲げ部28−1の先端縁部28−1aをさらにフィルタ保持部27−2の下面側に潜り込ませる。
【0039】
そうすると、フィルタ押え板28の前端縁部側がフィルタ保持部27−2の前面部にこれを抱き込む形態で係合することにより、このフィルタ押え板28はフィルタ保持部27−2に仮止め固定される。
【0040】
このとき、フィルタ設置孔27−1に挿入セットされているフィルタ26は、その上端面側がフィルタ押え板28の裏面に当接し、かつ、該フィルタ押え板28でフィルタ支持部27−3側に向かって押し付けられる。このようなフィルタの26押し付け状態とその押し付け力は、前述したフィルタ押え板28の前端縁部側とフィルタ保持部27−2の前面部との係合により保持される。
【0041】
そして、組立て作業の最後に、フィルタ押え板28の折り曲げ部28−1をボルト31でフィルタ保持部27−3の前面側に締結する。これにより、フィルタ押え板28は差込み部29と対向する方向からボルト31でフィルタ保持部27−2側に固定され、かつ、その差込み部29とボルト31の2箇所で、該フィルタ押え板28によるフィルタ26の押し付け状態とその押し付け力の保持状態が堅固に維持される。
【0042】
この際、フィルタ押え板28の後端縁部には差込み部29を介しフィルタ26の押し付けによる反力が作用するが、本実施形態では、フィルタ押え板28の後端縁部全体が差込み部29に差し込まれる構造を採用したため、その反力はフィルタ押え板28の後端縁部全体に分散する。したがって、フィルタ押え板28の一部に該反力が集中することはなく、この種反力の集中によるフィルタ押え板28の変形も防止される。
【0043】
なお、組立て作業が完了した油分離器25は、フィルタ保持部27−2に設けた取り付け孔32に挿入されるボルト(図示省略)等を用いて、吐出室9の壁面を構成するサイドブロック7に取り付け固定される。
【0044】
ところで、上記構造からなる本実施形態の油分離器25にあっても、最終的にはフィルタ押え板28をボルト31で固定している。ところが、このボルト31はフィルタ26の上端部とフィルタ押え板28との間の隙間を貫通せず、差込み部29と対向する方向からフィルタ保持部27−2側に締め付け固定される構造である。このことから、たとえば、従来の技術でも説明したようにフィルタ26の長時間使用により該フィルタ26の上端部にへたりが生じた場合であっても、ボルト31が緩んでフィルタ押え板28によるフィルタ26の押し付け力が変化するという事態が生じることはない。よって、その押し付け力の低下に基づき発生するフィルタ26のフレッチング摩耗を効果的に防止することができる。
【0045】
本実施形態のようなフィルタ押え板28によるフィルタ26の押し付け構造においては、差込み部29側とボルト31側の2箇所で押し付け力が保持される構造であるため、フィルタ押え板28には、その押し付け時の反力により、差込み部29側とボルト31側の略中央付近を凸に曲げようとする力が発生するが、このような曲げ力によりフィルタ押え板28が容易に曲げ変形することはない。これはフィルタ押え板28のサイド折り曲げ部28−2によりフィルタ押え板28全体の剛性向上が図られているためである。
【0046】
また仮に、フィルタ押え板28が上記のような曲げ力により曲げ変形した場合は、フィルタ押え板28とフィルタ保持部27−2との間に許容値を超えた隙間が生じ、この隙間からオイル含有高圧冷媒ガスが漏れる可能性がある。ところが、その隙間から漏れたオイル含有高圧冷媒ガスはサイド折り曲げ部28−2の内側面に衝突する。この衝突によりオイル成分が分離されることから、許容値を超える上記隙間が生じても、オイル分離性能の低下を防止することができ、オイル含有高圧冷媒ガス中のオイル成分を効果的に分離することが可能である。
【0047】
なお、上記実施形態では、油分離器25を構成するフィルタ26として、金網製円筒状フィルタ部材26−1を採用した例について説明したが、本発明は、金網以外の部材からなるフィルタ26を有する油分離器25にも適用することもできる。
【0048】
【発明の効果】
本発明にあっては、フィルタ保持部の表面側に設けた差込み部と、これに対向する方向からフィルタ押え板をフィルタ保持部側に締結固定する締結手段との2箇所で該フィルタ押え板が固定される構造を採用したため、締結手段としてボルトを用いる場合、従来のように多くのボルトを用いる必要がなく、ボルトは少なくとも1つあれば足りるから、気体圧縮機全体のコスト、重量、組立て作業工数の削減を図れる。
【0049】
また、本発明によると、締結手段としてボルトを用いる場合、このボルトはフィルタの上端部とフィルタ押え板との間の隙間を貫通せず、差込み部と対向する方向からフィルタ保持部側に締め付け固定される。このことから、たとえば、フィルタの長時間使用により該フィルタの上端部にへたりが生じた場合であっても、当該ボルトが緩んでフィルタ押え板によるフィルタの押し付け力が変化するという事態が生じることはない。よって、その押し付け力の低下に基づき発生するフィルタのフレッチング摩耗を効果的に防止することができるという作用効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である気体圧縮機の断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図3は図1に示した気体圧縮機において採用した油分離器の説明図であって、(a)は油分離器の分解斜視図、(b)は油分離器の組立図である。
【図4】従来の気体圧縮機の断面図。
【図5】図4に示した従来の気体圧縮機において採用した油分離器の分解斜視図。
【符号の説明】
1 コンプレッサケース
2 フロントヘッド
3 外装ケース
4 圧縮機本体
5 シリンダ
6、7 サイドブロック
8 吸入室
9 吐出室
10 吸入ポート
11 吐出ポート
12 ロータ
13 回転軸
14、15 軸受
16 ベーン溝
17 ベーン
18 圧縮室
19 吸入通路
20 吸入口
21 シリンダ吐出孔
22 リードバルブ
23 吐出チャンバ
24 高圧ガス通路
25 油分離器
26 フィルタ
26−1 金網製円筒状フィルタ部材
27 分離器本体ブロック
27−1 フィルタ設置孔
27−2 フィルタ保持部
27−3 フィルタ支持部
28 フィルタ押え板
28−1 折り曲げ部
28−1a 折り曲げ部の先端縁部
28−2 サイド折り曲げ部
29 差込み部
30 爪部
31 ボルト
32 取り付け孔
33 板材

Claims (12)

  1. 冷媒ガスを吸気し圧縮した後吐出する圧縮機本体と、
    上記圧縮機本体から吐出される冷媒ガス中のオイル成分を分離する油分離器とを有し、
    上記油分離器は、
    上記圧縮機本体から吐出される冷媒ガスとの衝突により該冷媒ガス中のオイル成分を分離するフィルタと、
    上記フィルタが挿入セットされるフィルタ設置孔を開設してなるフィルタ保持部と上記フィルタの下端側を支持するフィルタ支持部とを有する分離器本体ブロックと、
    上記フィルタ設置孔に挿入された上記フィルタを、その上端面側から下端面側の上記フィルタ支持部に向かって押し付け固定するためのフィルタ押え板と、
    上記フィルタ保持部の表面側に設けられ、かつ、上記フィルタ押え板の後端縁部が差込み挿入される差込み部と、
    上記差込み部と対向する方向から上記フィルタ押え板を上記フィルタ保持部側に締結固定する締結手段とを具備すること
    を特徴とする気体圧縮機。
  2. 上記締結手段は、
    上記フィルタ押え板の前端縁部に、これを折り曲げ形成してなる折り曲げ部を設けるとともに、この折り曲げ部を上記フィルタ保持部の前面側にボルトで固定する構造であること
    を特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  3. 上記差込み部は、上記フィルタ保持部の表面側に設けた爪部と該フィルタ保持部との間に形成される間隙からなること
    を特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  4. 上記差込み部は、上記フィルタ押え板の後端縁部全体が差し込まれる構造であること
    を特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  5. 上記フィルタ押え板の一側端縁部または両側端縁部に、これを折り曲げ形成してなるサイド折り曲げ部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  6. 上記フィルタ押え板の折り曲げ部の先端縁部が、上記フィルタ保持部の下面側に潜り込む形状に折り曲げ形成されてなること
    を特徴とする請求項2に記載の気体圧縮機。
  7. 圧縮機本体から吐出される冷媒ガスとの衝突により該冷媒ガス中のオイル成分を分離するフィルタと、
    上記フィルタが挿入セットされるフィルタ設置孔を開設してなるフィルタ保持部と上記フィルタの下端側を支持するフィルタ支持部とを有する分離器本体ブロックと、
    上記フィルタ設置孔に挿入された上記フィルタを、その上端面側から下端面側の上記フィルタ支持部に向かって押し付け固定するためのフィルタ押え板と、
    上記フィルタ保持部の表面側に設けられ、かつ、上記フィルタ押え板の後端縁部が差込み挿入される差込み部と、
    上記差込み部と対向する方向から上記フィルタ押え板を上記フィルタ保持部側に締結固定する締結手段とを具備すること
    を特徴とする油分離器。
  8. 上記締結手段は、
    上記フィルタ押え板の前端縁部に、これを折り曲げ形成してなる折り曲げ部を設けるとともに、この折り曲げ部を上記フィルタ保持部の前面側にボルトで固定する構造であること
    を特徴とする請求項7に記載の油分離器。
  9. 上記差込み部は、上記フィルタ保持部の表面側に設けた爪部と該フィルタ保持部との間に形成される間隙からなること
    を特徴とする請求項7に記載の油分離器。
  10. 上記差込み部は、上記フィルタ押え板の後端縁部全体が差し込まれる構造であること
    を特徴とする請求項7に記載の油分離器。
  11. 上記フィルタ押え板の一側端縁部または両側端縁部に、これを折り曲げ形成してなるサイド折り曲げ部を有すること
    を特徴とする請求項7に記載の油分離器。
  12. 上記フィルタ押え板の折り曲げ部の先端縁部が、上記フィルタ保持部の下面側に潜り込む形状に折り曲げ形成されてなること
    を特徴とする請求項8に記載の油分離器。
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