JP4170711B2 - 組合せ計量機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の計量部に供給された被計量物の重量を組み合わせることにより所定の目標重量の被計量物を得る組合せ計量機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品業界等においては、目標重量の被計量物を得るために組合せ計量機が用いられている。組合せ計量機では、円形に配置された複数の計量部に被計量物が分散供給され、複数の計量部に供給された被計量物の重量を組み合わせることにより目標重量の被計量物を得ることができる。
【0003】
しかし、組合せ計量機において、おこしやせんべい等の脆くて砕け易い被計量物を取り扱う場合、被計量物同士の衝突により欠片や屑が生じる。正常な被計量物が欠片や屑とともに包装され販売されると、商品価値が低下する。
【0004】
そのため、被計量物の欠片または屑を除去し、被計量物の商品価値を維持することができる組合せ計量機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
図6(a)は従来の組合せ計量機の正面図であり、図6(b)は図6(a)の組合せ計量機における集合シュートの斜視図である。
【0006】
図6(a)に示すように、組合せ計量機501では、商品供給路502より供給された被計量物が複数の計量部512に分散供給され、それぞれ計量されるとともに、その計量結果が組合せ演算され、演算結果の中から所定の目標重量を満たす最適の組合せが選択される。そして、選択された計量部512内の被計量物が下方へ排出され、排出された被計量物が集合シュート523によって集合された上で包装装置等(図示せず)に供給される。
【0007】
図6(b)に示すように、組合せ計量機の集合シュート523は、網状の主集合シュート524と主集合シュート524を外側から包囲するダストシュート525との2重構造を有する。それにより、被計量物から生じる欠片や屑が、主集合シュート524の網目を通過して、ダストシュート525の内面に沿って滑走し、ダスト排出口526から矢印Zで示すように外部に排出される。
【0008】
このように、図6(a),(b)に示した組合せ計量機501によれば、被計量物の欠片や屑を正常な被計量物より分離することが可能となり、被計量物の包装時に欠片または屑が混入しないため、商品価値の低下を防止することができる。
【0009】
【特許文献1】
実公平4−24419号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の組合せ計量機501では、スティック菓子のような、棒状の被計量物の相互衝突により生じた欠片または屑が組合せ計量機501の主集合シュート524の網目よりも大きい場合、その欠片または屑を除去できず、被計量物の包装時に欠片または屑が混入して商品価値を低下させることとなる。
【0011】
また、被計量物には、粉体の調味料(シーズニング:seasoning )等が添加されている場合が多い。そのため、主集合シュート524の網目に調味料が固着し続け、長時間経過後に塊となって被計量物の包装時に混入する場合もある。
【0012】
さらに、主集合シュート524の網目は、被計量物を傷付ける可能性が高く、被計量物の欠片または屑をさらに発生させ、被計量物を包装する際のシール部に欠片または屑が噛み込み、袋を密閉できないという不具合も生じる。
【0013】
本発明の目的は、被計量物の欠片または屑の発生を抑制するとともに被計量物の欠片または屑を確実に除去することができ、被計量物への添加物の塊の混入を防止することができる組合せ計量機を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
(第1の発明)
本発明に係る組合せ計量機は、被計量物をそれぞれ計量する複数の計量部と、複数の計量部のうち選択された計量部から排出された被計量物を集合させる集合部とを備え、集合部は、選択された計量部から排出された被計量物が滑走する傾斜した滑走路を有し、滑走路中に間隙が設けられ、複数の計量部は、鉛直軸を中心とする円周上に配置され、滑走路は、複数の計量部の下方から鉛直軸に向かって斜め下方に傾斜する複数の第1の滑走路と、複数の第1の滑走路の下方に配置され、漸次径小となる略円錐形状の内面を有する第2の滑走路とを含み、間隙は、複数の第1の滑走路の下端と第2の滑走路との間にそれぞれ設けられ、所定の寸法より小さい物が間隙から第2の滑走路の外側に自然落下するように複数の第1の滑走路および第2の滑走路が配置されたものである。
【0015】
本発明に係る組合せ計量機においては、被計量物が複数の計量部によりそれぞれ計量され、計量部のうち選択された計量部から排出された被計量物が集合部により集合される。
【0016】
この場合、集合部は、計量部から排出された被計量物が滑走する傾斜した滑走路を有し、滑走路中に間隙が設けられている。それにより、正常な被計量物は間隙から落下することなく滑走路を滑走し、欠片および屑は間隙から自然落下する。したがって、集合部において欠片および屑を確実に除去し、正常な被計量物のみを集合させることができる。また、滑走路を網材により形成する必要がないので、被計量物が滑走中に損傷を受けることがなく、損傷による欠片および屑の発生を抑制することができる。さらに、添加物の塊も間隙で自然落下するので、被計量物への添加物の塊の混入を防止することができる。
【0017】
(第2の発明)
第2の発明に係る組合せ計量機は、第1の発明に係る組合せ計量機の構成において、間隙の下方に間隙からの落下物を受ける第1の受け部をさらに備えたものである。
【0018】
この場合、被計量物の欠片および屑ならびに添加物の塊が間隙から第1の受け部に落下する。したがって、作業者は、容易に欠片および屑ならびに添加物の塊の収集を行うことができる。
【0019】
(第3の発明)
第3の発明に係る組合せ計量機は、第1および第2の発明に係る組合せ計量機の構成において、間隙の長さを調整する調整部をさらに備えたものである。
【0020】
この場合、被計量物の大きさに応じて正常な被計量物が間隙から落下することなく滑走路を滑走し、欠片および屑が間隙から自然落下するように調整部により間隙の長さを調整することができる。したがって、種々の大きさの被計量物を計量することができる。
【0021】
(第4の発明)
第4の発明に係る組合せ計量機は、第1〜第3のいずれかの発明に係る組合せ計量機の構成において、複数の計量部の各々は、外側容器と、外側容器の底部に開閉自在に設けられた扉と、外側容器内に挿入された内側容器とを含み、滑走路は内側容器の下方から延びるように配置されるとともに、滑走路の両側に外側容器内で内側容器外からの落下物を受ける第2の受け部を有するものである。
【0022】
この場合、外側容器内で内側容器内に供給された正常な被計量物および一部の欠片および屑は、滑走路を滑走し、外側容器内で内側容器外に供給された残りの欠片および屑は、滑走路の両側に設けられた第2の受け部で保持される。その結果、正常な被計量物とともに滑走路に供給される欠片および屑の量が、低減するので、間隙において欠片および屑を確実に除去することができる。
【0023】
(第5の発明)
第5の発明に係る組合せ計量機は、第1〜第4のいずれかの発明に係る組合せ計量機の構成において、被計量物の滑走方向における間隙の長さが被計量物の長さよりも短いものである。
【0024】
この場合、被計量物の滑走方向における間隙の長さが被計量物の長さよりも短いので、正常な被計量物を間隙から自然落下させることなく、被計量物の欠片および屑のみを間隙から自然落下させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る組合せ計量機について説明する。
【0028】
図1は本発明の実施の形態に係る組合せ計量機の構成を示す模式図である。
図1に示す組合せ計量機1は、計量部100および集合シュート部400から構成される。集合シュート部400は上シュート部200および下シュート部300を含む。また、組合せ計量機1の本体Aは支柱Bに支持され、支柱Bは架台Dに支持され、架台Dは支柱Cに支持される。
【0029】
計量部100は本体Aに設けられる。計量部100は、円形の分散トラフ10、複数の放射トラフ11、複数のプールホッパ12および複数の計量ホッパ13から構成される。分散トラフ10の上部に商品供給路2が配置されている。複数の放射トラフ11は、分散トラフ10の周囲に放射状に配置されている。複数のプールホッパ12は、複数の放射トラフ11の外側下方にそれぞれ配置されている。各プールホッパ12の下端開口にはゲート12a,12bが開閉自在に設けられている。複数の計量ホッパ13は、複数のプールホッパ12の下方にそれぞれ配置されている。各計量ホッパ13の下端開口にはゲート13aが開閉自在に設けられている。
【0030】
上シュート部200および下シュート部300は架台Dに設けられる。上シュート部200は、複数の粕受け上シュート21および複数の上シュート22から構成される。複数の粕受け上シュート21は、複数の計量ホッパ13の下方にそれぞれ配置されている。各粕受け上シュート21の下端開口には開閉自在なシャッタ24が設けられている。複数の上シュート22は、複数の粕受け上シュート21にそれぞれ連続するように配置されている。上シュート22の下端開口には開閉自在なシャッタ25が設けられている。
【0031】
下シュート部300は下シュート31および屑受け30から構成される。下シュート31は、上部から下部に漸次径小となる略円錐形状を有する。屑受け30は、下シュート31の周囲に環状に配置されている。下シュート31の下部には、開閉自在なシャッタ32が設けられている。集合シュート部400の詳細については後述する。
【0032】
次いで、図1の組合せ計量機1の動作について説明する。ここでは、棒状の被計量物を計量するものとする。
【0033】
まず、計量の対象となる棒状の被計量物が商品供給路2から分散トラフ10に連続的に供給される。分散トラフ10は、棒状の被計量物を一方向に揃えつつ上下方向に振動し、複数の放射トラフ11に被計量物を搬送する。各放射トラフ11は、上下方向に振動して棒状の被計量物をプールホッパ12に投入する。各プールホッパ12のゲート12a,12bが所定のタイミングで開くことにより被計量物が下方の計量ホッパ13に投入される。各計量ホッパ13は、プールホッパ12から投入された被計量物の重量を計測する。
【0034】
計量ホッパ13により計測された被計量物の重量値の合計が所定の目標の重量値となるように複数の計量ホッパ13の組合せが選択される。選択された計量ホッパ13のゲート13aがほぼ同時に開くことにより、選択された計量ホッパ13内の被計量物が粕受け上シュート21にそれぞれ投下される。それにより、被計量物は粕受け上シュート21上および上シュート22上を滑走する。
【0035】
なお、シャッタ24,25が閉じている場合、被計量物はそれぞれシャッタ24,25で滑走を停止する。シャッタ24,25が開くと、被計量物は粕受け上シュート21上および上シュート22上を順に滑走し、さらに下シュート31を滑走してシャッタ32で停止する。シャッタ32が開くと、被計量物は包装装置(図示せず)に供給される。
【0036】
次に、図2は図1の集合シュート部400を拡大した模式図である。
上シュート部200の粕受け上シュート21の下端には、被計量物7が滑らかに滑走するように上シュート22が連結されている。また、粕受け上シュート21の下端開口には、開閉自在なシャッタ24が設けられている。シャッタ開閉装置24Mによってシャッタ24が矢印Xの方向に開かれた場合、被計量物7が粕受け上シュート21から上シュート22に滑走可能となる。
【0037】
また、上シュート22の下端開口にも、開閉自在なシャッタ25が設けられている。シャッタ開閉装置25Mによってシャッタ25が矢印Xの方向に開かれた場合、被計量物7が上シュート22から下シュート31に滑走可能となる。
【0038】
ここで、上シュート22と下シュート31との間には、一定の間隙28が形成されている。この間隙28の長さは、上シュート22を滑走する被計量物7に応じて決定される。そのため、間隙28の長さは、後述するように調整することができる。
【0039】
正常な被計量物7は、上シュート22から間隙28を介して下シュート31を滑走して包装装置へ供給され、被計量物7の欠片8または屑9は、上シュート22から下シュート31に到達できず、間隙28から下方に自然落下することとなる。下方に自然落下した被計量物7の欠片8または屑9は、下シュート31の周囲に設けられた屑受け30に蓄積され、作業員によって除去される。
【0040】
また、被計量物から分離した粉体の調味料および集積した調味料等の塊も間隙28から下方に自然落下し、屑受け30に蓄積される。
【0041】
図3は間隙28の調整機構の例を示す模式図である。図3(a)は間隙28の調整前の初期状態を示し、図3(b)は間隙28の長さを長くした状態を示し、図3(c)は間隙28の長さを短くした状態を示す。
【0042】
図3に示す間隙28の調整機構55は、回転軸50、ギア51およびラック52を備える。図3(a)に示すように、上シュート22の外面にラック52が取り付けられ、ラック52に噛み合うように回転軸50にギア51が取り付けられている。なお、回転軸50は、例えば作業者が手動で回転できるものである。
【0043】
例えば、図3(b)に示すように、回転軸50を時計回り(矢印Yの方向)に回転させた場合、上シュート部22は斜め上方向に移動し、間隙28の長さLは長くなる。一方、図3(c)に示すように、回転軸50を反時計回り(矢印Zの方向)に回転させた場合、上シュート部22は斜め下方向に移動し、間隙28の長さLは短くなる。
【0044】
このような調整機構55により間隙28の長さLを被計量物の長さよりも短く調整することができる。それにより、正常な被計量物を上シュート部22から下シュート31に供給し、欠片および屑を間隙28から落下させることができる。
【0045】
調整機構55によれば、容易に間隙28の長さLを調整することができるため、異なる長さの被計量物を計量する場合でも、容易に間隙28の長さLを調整して、被計量物の欠片または屑を正常な被計量物から分離することができる。さらに、粕受けシュート21および計量部100を上下させずに、上シュート22の位置のみを移動させて間隙28の長さLを調整することができる。
【0046】
なお、本実施の形態においては、回転軸50を手動で回転させることにより間隙28の長さを調整するように構成したが、これに限定されず、被計量物に応じて操作部(図示せず)により調整量を設定するようにして、モータ等の回転駆動装置を用いて間隙28の長さを調整してもよい。また、上シュート22に長孔を開けてボルトで固定することにより、上シュート22の位置を移動させて間隙28の長さを調整してもよい。
【0047】
図4は図1の組合せ計量機における主として粕受けシュート21を詳細に示す図である。図4(a)はプールホッパ12、計量ホッパ13および粕受け上シュート21の正面図、図4(b)は粕受けシュート21の斜視図、図4(c)は粕受けシュート21の断面図である。
【0048】
まず、図4(a)に示すプールホッパ12は角筒形状を有し、下端開口にゲート12a,12b(図1参照)が開閉自在に設けられている。さらに、プールホッパ12の内部には、被計量物を垂直状態に保持するために上部から下部に漸次径小となる略円筒形状の補助ホッパ12iが挿入されている。また、計量ホッパ13は角筒形状を有し、下端開口にゲート13aが開閉自在に設けられている。計量ホッパ13の内部には、被計量物を垂直状態に保持するために上部から下部に漸次径小となる略円筒形状の補助ホッパ13iが挿入されている。
【0049】
次に、図4(b)に示すように、粕受けシュート21は、滑走部81と、滑走部81の上半部から両側に張り出た粕受け部82とからなる。
【0050】
滑走部81は、両側面81aおよび滑走面81bからなり、断面略コ字状に形成されている。滑走面81bは、水平方向に対して傾斜している。
【0051】
粕受け部82は、水平方向に延びる粕受け面82cと、滑走面81bに略平行に延びる背面82bと、両側面81aに略平行に延びる側面82aとからなる。
【0052】
なお、粕受けシュート21の滑走部81の滑走面81bの幅は、計量ホッパ13の補助ホッパ13iの下端の直径とほぼ等しく、粕受けシュート21の粕受け部82の両側面82a間の距離は、計量ホッパ13の下端開口13aの幅よりも大きいことが好ましい。
【0053】
次に、図4の組合せ計量機における粕受けシュート21の動作について説明する。
【0054】
プールホッパ12に図1の放射トラフ11により正常な被計量物とともに被計量物の欠片8または屑9が搬送された場合、正常な被計量物および一部の欠片および屑は、プールホッパ12内に挿入された補助ホッパ12iに投入される。残りの欠片8または屑9は、プールホッパ12内の補助ホッパ12i外に投入される。
【0055】
そして、プールホッパ12のゲート12a,12bが開放されると、補助ホッパ12a内の正常な被計量物および一部の欠片および屑が計量ホッパ13内の補助ホッパ13i内に投入される。同時にプールホッパ12内の補助ホッパ12i外の欠片8または屑9は、計量ホッパ13内の補助ホッパ13i外に投入される。
【0056】
そして、計量ホッパ13のゲート13aが開放されると、補助ホッパ13i内の正常な被計量物および一部の欠片及び屑が粕受けシュート21の滑走部81に供給される。一方、計量ホッパ13内の補助ホッパ13i外の欠片8および屑9は、粕受けシュート21の粕受け部82に供給され、粕受け面82cにより保持される。
【0057】
ここで、比較のために粕受けシュートの別の例を説明する。一方、図5は粕受けシュートの別の例を詳細に示す図である。
【0058】
図5(a)はプールホッパ、計量ホッパおよび粕受け上シュートの正面図、図5(b)は粕受けシュートの斜視図、図5(c)は粕受けシュートの断面図である。
【0059】
図5(a)に示すプールホッパ12,補助ホッパ12i,計量ホッパ13および補助ホッパ13iは、図4(a)のプールホッパ12,補助ホッパ12i,計量ホッパ13および補助ホッパ13iと同様である。
【0060】
図5(b)に示すように、粕受けシュート71の下半部は、両側面72aおよび滑走面72bからなり、断面略コ字状に形成されている。粕受けシュート71の上半部は、両側面72aに対して傾斜した両側面71aおよび滑走面71bからなり、上部から下部へ両側面72aの幅が減少する断面略コ字状に形成されている。
【0061】
図5の粕受けシュート71においては、計量ホッパ13のゲート13aが開放されると補助ホッパ13i内の正常な被計量物および一部の欠片および屑が粕受けシュート71に供給されるとともに、計量ホッパ13内の補助ホッパ13i外の欠片8または屑9も粕受けシュート71に供給される。それにより、多くの欠片8および屑9が正常な被計量物とともに図2の上シュート22に供給されることになる。
【0062】
これに対して、図4に示す粕受けシュート21においては、計量ホッパ13の補助ホッパ13i内の正常な被計量物および一部の欠片および屑が図2の上シュート22に供給され、計量ホッパ13内の補助ホッパ13i外の欠片8および屑9は粕受け面82cで保持され、上シュート22へは供給されない。
【0063】
したがって、上シュート22へは正常な被計量物および少量の欠片および屑のみが供給され、少量の欠片または屑は、上シュート22と下シュート31との間の間隙28から確実に排出される。
【0064】
本実施の形態に係る組合せ計量機1では、被計量物の欠片および屑が上シュート22と下シュート31との間の間隙28から自然落下するので、被計量物の包装時に欠片および屑が混入することが防止され、商品価値が維持される。
【0065】
特に、図4の粕受けシュート21を設けることにより、上シュート22に正常な被計量物とともに供給される欠片および屑の量が低減されるので、上シュート22と下シュート31との間の間隙28において欠片および屑が確実に除去される。
【0066】
また、被計量物から分離した粉体の調味料および集積した調味料の塊が、上シュート22と下シュート31との間の間隙28から自然落下するので、粉体の調味料および集積した調味料の塊が被計量物の包装時に混入することが防止される。
【0067】
さらに、粕受け上シュート21,上シュート22,間隙28および下シュート31に網目を用いておらず、被計量物が粕受け上シュート21,上シュート22,間隙28および下シュート31上を円滑に滑走することができるので、滑走時に被計量物の損傷が発生せず、さらに被計量物の欠片および屑が発生することが防止される。
【0068】
なお、本実施の形態においては、粕受けシュート21を平面で構成する場合について説明したが、これに限定されず、滑走面81bを断面略半円状に形成してもよい。さらに、粕受けシュート21の滑走面81bに被計量物との摩擦抵抗を低減するためエンボス加工等の処理を施してもよい。
【0069】
本実施の形態に係る組合せ計量機においては、複数の計量ホッパ13が複数の計量部および外側容器に相当し、複数の粕受け上シュート21および複数の上シュート22が複数の第1の滑走路に相当し、ゲート13aが扉に相当し、補助ホッパ13iが内側容器に相当し、下シュート31が第2の滑走路に相当し、調整機構55が調整部に相当し、屑受け30が第1の受け部に相当し、粕受け面82cが第2の受け部に相当し、集合シュート部400が集合部に相当する。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、集合部は、計量部から排出された被計量物が滑走する傾斜した滑走路を有し、滑走路中に間隙が設けられるので、滑走路を滑走する被計量物の欠片および屑を間隙で自然落下させることにより確実に除去することができる。また、間隙以外に滑走面を変化させる必要がないので、被計量物に対する損傷による欠片および屑の発生を抑制できる。さらに、滑走路中に蓄積される添加物の塊を間隙で自然落下させることができるので、被計量物への添加物の塊の混入を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る組合せ計量機の構成を示す模式図である。
【図2】図1の集合シュート部を拡大した模式図である。
【図3】間隙の調整機構の例を示す模式図である。
【図4】図1の組合せ計量機における粕受けシュートを詳細に示す図である。
【図5】組合せ計量機における粕受けシュートの別の例を詳細に示す図である。
【図6】従来の組合せ計量機の正面図および組合せ計量機における集合シュートの斜視図である。
【符号の説明】
1 組合せ計量機
2 商品供給路
7 被計量物
8 欠片
9 屑
10 円形の分散トラフ
11 複数の放射トラフ
12 複数のプールホッパ
12i,13i 補助ホッパ
12a,12b,ゲート13a ゲート
13 複数の計量ホッパ
21 複数の粕受け上シュート
22 複数の上シュート
24,25,32 シャッタ
24M,25M シャッタ開閉装置
28 間隙
30 屑受け
31 下シュート
50 回転軸
51 ギア
52 ラック
55 調整機構
81 滑走部
81a 両側面
81b 滑走面
82 粕受け部
82c 粕受け面
82b 背面
82a 側面
100 計量部
200 上シュート部
300 下シュート部
400 集合シュート部

Claims (5)

  1. 被計量物をそれぞれ計量する複数の計量部と、
    前記複数の計量部のうち選択された計量部から排出された被計量物を集合させる集合部とを備え、
    前記集合部は、前記選択された計量部から排出された被計量物が滑走する傾斜した滑走路を有し、前記滑走路中に間隙が設けられ、
    前記複数の計量部は、鉛直軸を中心とする円周上に配置され、
    前記滑走路は、
    前記複数の計量部の下方から前記鉛直軸に向かって斜め下方に傾斜する複数の第1の滑走路と、
    前記複数の第1の滑走路の下方に配置され、漸次径小となる略円錐形状の内面を有する第2の滑走路とを含み、
    前記間隙は、前記複数の第1の滑走路の下端と前記第2の滑走路との間にそれぞれ設けられ、所定の寸法より小さい物が前記間隙から前記第2の滑走路の外側に自然落下するように前記複数の第1の滑走路および前記第2の滑走路が配置されたことを特徴とする組合せ計量機。
  2. 前記間隙の下方に前記間隙からの落下物を受ける第1の受け部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の組合せ計量機。
  3. 前記間隙の長さを調整する調整部をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載の組合せ計量機。
  4. 前記複数の計量部の各々は、
    外側容器と、
    前記外側容器の底部に開閉自在に設けられた扉と、
    前記外側容器内に挿入された内側容器とを含み、
    前記滑走路は前記内側容器の下方から延びるように配置されるとともに、前記滑走路の両側に前記外側容器内で前記内側容器外からの落下物を受ける第2の受け部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組合せ計量機。
  5. 被計量物の滑走方向における前記間隙の長さが被計量物の長さよりも短いことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組合せ計量機。
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