JP4169195B2 - 電子楽音発生装置の記録制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子楽音発生装置の記録制御装置に関し、特に、鍵盤やパネル操作子などの、演奏情報を出力させる操作手段の操作中に記録停止が指示された場合であっても、演奏者の意図する演奏情報を確実に、しかも無駄な記録部分を生じさせることなく記録することができる電子楽音発生装置の記録制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鍵盤の操作に従って出力されるキー情報を含む演奏情報を記録し、再生して自装置で、あるいはコンピュータなどへ出力して楽音を発生させる機能を備えた電子楽音発生装置、例えば電子ピアノ、電子キーボードなどの電子楽器が知られている。このような電子楽音発生装置において、鍵盤の押鍵中に記録停止が指示された場合、その指示に従って直ちに記録状態から記録停止させると、離鍵情報を持たない楽音情報が記録され、この楽音情報を再生すると、楽音が鳴りっぱなしになってしまうという問題がある。
【0003】
楽音の鳴りっぱなしを防止するための技術が、特開昭63−193191号公報および特開平6−110460号公報に記載されている。特開昭63−193191号公報に記載された技術では、記録状態において記録停止が指示された場合、押鍵中の鍵を検出し、その鍵の離鍵情報を作成して記録する。また、特開平6−110460号公報に記載された技術では、押鍵時に仮のゲートタイムを記憶し、離鍵時に正規のゲートタイムに書き換える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭63−193191号公報に記載された技術は、記録停止が指示された際に離鍵情報を作成して記録するというものであるため、演奏者の意図により実際に離鍵したタイミングとは異なる離鍵情報が記録されることになる。また、特開平6−110460号公報に記載された技術では、記録中に離鍵されれば仮のゲートタイムは書き換えられて正規のゲートタイムになるが、押鍵中に記録停止が指示された場合のゲートタイムは、仮のゲートタイムのままになり、この場合にも演奏者の実際の演奏とは異なるゲートタイムが記憶されることになる。
【0005】
また、演奏者が離鍵後に記録停止を指示する場合、離鍵とほぼ同時に記録停止を指示することは無理であり、離鍵から多少の時間遅れを持って記録停止を指示せざるを得ない。このため、離鍵と記録停止指示との時間間隔の無音記録部分が生じて記録媒体が無駄に消費されてしまう。
【0006】
さらに、鍵盤の通常のキーオンやアフタータッチ以外に、操作終了や操作期間の情報を記録する必要があるパネル操作子の操作中に記録停止が指示された場合などでも、演奏者の意図により実際に操作が終了されたタイミングを表す演奏情報を、記録媒体を無駄に消費することなく記録できることが望まれる。
【0007】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、鍵盤やパネル操作子などの操作中に記録停止が指示された場合であっても、操作者の実際の操作終了時点のタイミングを持つ演奏情報を確実に、しかも無駄な記録部分を生じさせることなく記録することができる電子楽音発生装置の記録制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するために、本発明は、演奏者の演奏による演奏情報の記録を制御する電子楽音発生装置の記録制御装置において、演奏情報の記録/記録停止指示を検出する検出手段と、演奏情報を出力させる操作手段の操作終了後所定時間が経過したか否かを判定する判定手段と、前記検出手段により記録停止指示が検出され、かつ前記判定手段により前記操作手段の操作終了後所定時間が経過したと判定されたときは、該記録停止指示により記録を停止させ、前記検出手段により記録停止指示が検出され、かつ前記判定手段により前記操作手段の操作終了後所定時間が経過していないと判定されたときには、前記判定手段により該操作手段の操作終了後所定時間が経過したと判定されたときに記録を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
制御手段は、さらに検出手段により記録停止指示が検出されたとき以降の操作手段における操作子の操作による新たな楽音発生指示の演奏情報を記録対象としないようにすることもできる。
【0011】
本発明の特徴によれば、操作手段の操作中に記録停止が指示されても、操作手段の操作終了後所定時間が経過するまで記録が継続されるので、演奏者の意図する演奏情報を確実に記録することができ、また、操作手段の操作終了後所定時間が経過すれば記録が停止されるので、意図的に操作終了前に記録停止を指示することにより、無駄な記録部分が生じるのを防ぐことができる。
【0012】
また、記録停止指示後に記録が継続されても、記録停止指示後の操作による新たな楽音発生指示の演奏情報は記録対象から除外して、演奏者が記録停止を意図した時点以降の演奏情報を記録しないようにすることにより、無用な演奏情報の記録を防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は、本発明が適用された電子楽器の一実施形態の概略を示すブロック図である。同図において、CPU1は、ROM2に格納されている制御プログラムに従って装置全体の制御を行う。CPU1は、タイマ割込回路の他、MIDIインタフェース回路3との接続用シリアルポートも備えている。MIDIインタフェース回路3は、外部のMIDI機器との間においてMIDIメッセージのやり取りを行う信号送受信回路である。
【0014】
ROM2には制御プログラム、音色パラメータやエフェクトについてのパラメータなどの演奏状態を設定するための各種パラメータなどが記憶されている。音色パラメータには波形メモリに記憶されている楽音波形のアドレス情報、エンベロープ制御情報等がある。RAM4は、CPU1のワークエリアおよびバッファとして使用され、例えばバッテリによりバックアップされていてもよい。
【0015】
操作パネル5は、演奏時の各種状態を設定するための操作子、演奏時や設定時の状態を表示する、例えば、LCDスクリーンからなるディスプレイを有している。操作パネルインタフェース(I/F)6は、操作パネル5の操作子のスイッチのオン・オフを示すスイッチイベント情報を生成する。これらスイッチイベント情報は各操作子に対応付けられてRAM4に記憶される。
【0016】
鍵盤7は複数の鍵(キー)を有し、それぞれのキーオン・キーオフを示すキーイベント情報や押鍵強さつまりベロシティを示すタッチ情報を検知するための、例えば2つのセンサを有している。鍵盤インタフェース(I/F)8は、前記センサの状態に基づいてキーイベント情報やタッチ情報を生成し、これらの情報はキーナンバに対応付けられてRAM4に記憶される。
【0017】
楽音発生回路9は、波形読み出し方式により所望の楽音信号を発生する回路であり、例えばデジタルコントロール・オシレータ(DCO)、デジタルコントロール・フィルタ(DCF)、デジタルコントロール・アンプ(DCA)およびエフェクタを有し、デジタル楽音波形サンプル値が記憶されている波形メモリから、発音すべき音高に比例したアドレス間隔で順次波形データを読み出し、補間演算を行って楽音波形信号を発生させる。また、エンベロープ発生回路を有し、設定されたエンベロープパラメータに基づいて発生したエンベロープ信号を楽音波形発生信号に乗算してエンベロープを付与し、楽音信号を出力する。
【0018】
楽音発生回路9は、複数、例えば32の楽音発生チャネルを有しているが、実際には、1つの楽音発生回路を時分割多重動作させることにより同時に複数の楽音信号を独立して発生可能に構成されている。
【0019】
D/A変換器10はデジタル楽音信号をアナログ信号に変換するものであり、D/A変換器10から出力されるアナログの楽音信号がアンプ11によって増幅されてスピーカ12に供給され、楽音が発生される。
【0020】
FD駆動装置(FDD)13は、FDコントローラ(FDC)14によって駆動され、CPU1によりFD内の楽音情報が読み出されてRAM3に転送される。この楽音情報による楽音をスピーカ12から発生させることができる。楽音情報は、外部シーケンサやパソコンなどを用いてSMF(standard MIDI file)形式で作成されたものである。また、本電子楽器を演奏した際の演奏情報をRAM4あるいはFD内に記録し、本電子楽器や他の電子楽器、あるいはパソコンなどで読み出して再生することもできる。バス15は電子楽器内の各回路を接続している。
【0021】
図2は、図1における操作パネル5および鍵盤7の外観構成を示す正面図である。操作パネル5は、ボリューム5−1、曲のスタイル(音楽ジャンル)を選択するためのスタイルボタン5−2、例えばLCDスクリーンからなるディスプレイ5−3、ディスプレイの周囲に配置された編集ボタン5−4、音色選択ボタン5−5、エフェクト選択ボタン5−6、レジストレーション選択ボタン5−7、FD挿入部5−8、記録/再生操作部5−9などを備えている。
【0022】
記録/再生操作部5−9は、通常の記録再生装置と同様に、録音ボタン、再生/停止ボタン、順/逆方向の早送りボタン、リピートボタンなどを有し、これらを操作することにより、FD挿入部5−8に挿入したFDへ演奏情報を記録したり、FDに記録された演奏情報を再生したりすることができる。また、演奏情報は、RAM4に記録し、読み出して再生することもできる。以下では、RAM4にしろ、FDにしろ、記録媒体への演奏情報記録指示を行う手段を記録ボタンと総称し、演奏情報記録停止指示を行う手段を記録停止ボタンと総称して説明する。
【0023】
以下、フローチャートを参照して、本発明が適用された電子楽器の動作について説明する。本動作の概略は、CPU1が、録音停止が指示されたか/離鍵後所定時間が経過したかを判定し、録音停止が指示され、かつ離鍵後所定時間が経過したと判定されたときは、該録音停止指示により記録を停止させ、記録停止が指示され、かつ離鍵後所定時間が経過していないと判定されたときには、離鍵後所定時間経過してから記録を停止させる、というものであるが、説明を簡単化するため、上記離鍵後所定時間を無視した場合の動作を説明する。
【0024】
図3は、電子楽器全体の処理であるメインルーチンの一例を示すフローチャートであり、CPU1により実行される。まず、電源が投入されたならばCPU1、RAM4、楽音発生回路9を構成するLSI等を初期化する。また、レコードフラグFrおよびストップフラグFsを「オフ」(“0”)にセットし、キーオンカウンタの値Key On Counterを「0」にセットする(ステップS31)。
【0025】
レコードフラグFrは、記録中であるか否かを示すのもであり、「オン」(“1”)は記録中、「オフ」は記録中でないことを表す。ストップフラグFsは、記録停止指示の有無を示すものであり、「オン」は記録停止指示有り、「オフ」は記録停止指示無しを表す。また、キーオンカウンタの値Key On Counterは、押鍵中の鍵の数を示し、「0」は押鍵中の鍵がないことを表す。
【0026】
次に、イベントの有無を判定する(ステップS32)。ここで、イベント有りと判定した場合は、後述(図4)のイベント処理を実行する(ステップS33)。ステップS32で、イベント無しと判定した場合、およびステップS33のイベント処理を実行した後は、後述(図10)の定常処理を実行し(ステップS34)、ステップS32にリターンする。
【0027】
図4は、図3のイベント処理(ステップS32)の一例を示すフローチャートであり、まず、レコードフラグFrが「オン」であるか否かを判定する(ステップS41)。ここで、レコードフラグFrが「オン」であると判定した場合は、後述(図5)の記録処理を実行し(ステップS42)、その後、図3のステップS34に移る。レコードフラグFrは、いずれの鍵も押鍵されていないときに記録ボタンが操作された場合に「オン」になり、これは演奏情報が記録される状態になっていることを意味する。
【0028】
また、ステップS41で、レコードフラグFrが「オフ」であると判定した場合には、後述(図9)の通常の処理を実行し(ステップS43)、図3のステップS34に移る。
【0029】
図5は、図4の記録処理(ステップS42)の一例を示すフローチャートである。まず、検出したイベントが押鍵イベントであるか否かを判定し(ステップS51)、押鍵イベントであると判定した場合は、後述(図6)のオン処理を実行し(ステップS52)、その後、図3のステップS34に移る。
【0030】
ステップS51で、押鍵イベントでないと判定した場合には、検出したイベントが離鍵イベントであるか否かを判定する(ステップS51)。ここで、離鍵イベントであると判定した場合には、後述(図7)のオフ処理を実行し(ステップS54)、その後、図3のステップS34に移る。
【0031】
また、離鍵イベントでないと判定した場合には、さらに、検出したイベントがストップイベントであるか否かを判定する(ステップS55)。ストップイベントは、記録停止ボタンによる記録停止指示である。ここで、ストップイベントであると判定した場合には、後述(図8)のストップ処理を実行し(ステップS56)、その後、図3のステップS34に移る。また、ステップS55で、ストップイベントでないと判定した場合には、、図3のステップS34に移る。
【0032】
図6は、図5のオン処理(ステップS52)の一例を示すフローチャートであり、まず、キーオンカウンタの値Key On Counterを「1」加算した値に更新、すなわちインクリメントする(ステップS61)。これによりキーオンカウンタの値Key On Counterは、現在押鍵中の鍵数を示すものとなる。
【0033】
続いて、押鍵された鍵のキーナンバ、ベロシティ、仮ゲートタイムを順次記録し(ステップS62〜S64)、発音処理を実行する(ステップS65)。この発音処理は、電子楽器で一般的に行われているものであるので具体的内容の説明は省略する。その後、図3のステップS34に移る。
【0034】
図7は、図5のオフ処理(ステップS54)の一例を示すフローチャートであり、まず、キーオンカウンタの値Key On Counterを「1」減算した値に更新、すなわちデクリメントする(ステップS71)。これによりキーオンカウンタの値Key On Counterは、現在押鍵中の鍵数を示すものとなる。
【0035】
続いて、離鍵された鍵に対してステップS64で予め記録された仮ゲートタイムを、押鍵と離鍵のタイミングに従った正規ゲートタイムに書き換える(ステップS72)。なお、押鍵と離鍵のタイミングは、定常処理(ステップS34:図10)でのタイマカウンタ値より得られる。これにより演奏者の意図した実際の演奏に従った正規ゲートタイムが記録される。
【0036】
次に、ストップフラグFsが「オン」であるか否かを判定し(ステップS73)、「オン」でないと判定すれば、図3のステップS34に移る。ステップS73で、「オン」であると判定すれば、続いて、キーオンカウンタの値Key On Counterが「0」であるか否かを判定する(S74)。キーオンカウンタの値Key On Counterが「0」であると判定した場合には、記録を停止させてレコードフラグFrを「オフ」にし(ステップS75)、さらにストップフラグFsを「オフ」にし(ステップS76)、図3のステップS34に移るが、キーオンカウンタの値Key On Counterが「0」でないと判定した場合には、記録を停止させることなく図3のステップS34に移る。
【0037】
ストップフラグFsが「オン」であり、かつキーオンカウンタの値Key On Counterが「0」であることは、記録停止ボタンの操作により記録停止が指示されており、また、現在押鍵中の鍵がないことを意味するので、この場合には記録を停止させる。
【0038】
また、ストップフラグFsが「オフ」であることは、記録停止が指示されていないことを意味し、ストップフラグFsが「オン」であり、キーオンカウンタの値Key On Counterが「0」でないことは、記録停止が指示されたが現在押鍵中の鍵が存在することを意味するので、これら場合には記録を継続させて、演奏者の意図する演奏に従った正規ゲートタイムが確実に記録された時点で、すなわち、ストップフラグFsが「オン」であり、かつキーオンカウンタの値Key On Counterが「0」になったときに記録を停止させる。
【0039】
図8は、図5のストップ処理(ステップS56)の一例を示すフローチャートである。まず、ストップフラグFsを「オン」にし(ステップS81)、次に、キーオンカウンタの値Key On Counterが「0」であるか否かを判定する(ステップS82)。キーオンカウンタの値Key On Counterが「0」であると判定した場合には、記録を停止させてレコードフラグFrを「オフ」にし(ステップS83)、さらにストップフラグFsを「オフ」にし(ステップS84)、図3のステップS34に移るが、キーオンカウンタの値Key On Counterが「0」でないと判定した場合には、記録を停止させることなく図3のステップS34に移る。
【0040】
図9は、図4の通常の処理(ステップS47)の一例を示すフローチャートである。まず、検出したイベントがレコードスイッチオンイベントであるか否かを判定する(ステップS91)。レコードスイッチオンイベントは、記録ボタンの操作による記録指示である。ステップS91で、レコードスイッチオンイベントでないと判定した場合は、その他の処理(ステップS92)に進み、MIDI処理、自動演奏処理、表示処理、メトロノーム処理などを実行した後、図3のステップS34に移るが、レコードスイッチオンイベントであると判定した場合にはさらに、いずれかの鍵が押鍵中か否かを判定する(ステップS93)。ステップS93で、押鍵中と判定した場合は、そのまま図3のステップS34に移り、押鍵中でないと判定した場合には、記録を開始させてレコードフラグFrを「オン」にし(ステップS94)、さらに、キーオンカウンタの値Key On Counterを「0」にして(ステップS95)、図3のステップS34に移る。
【0041】
これにより、いずれの鍵も押鍵されていないときに記録ボタンが操作されると記録が開始されるが、いずれかの鍵が押鍵されているときに記録ボタンが操作されても記録は開始されない。なお、レコードスイッチオンイベントと判定した場合、鍵の押鍵中か否かに拘わらずステップS94に進むようして、押鍵中であっても記録を開始させるようにすることもできる。
【0042】
図10は、図3の定常処理(ステップS34)の一例を示すフローチャートであり、まず、現在のタイマカウンタ値に割込カウンタの値を加算してタイマカウンタを割込があった回数分進め、この値を新たなタイマカウンタ値として格納する(ステップS101)。次に、割込カウンタの値を「0」にリセットし(ステップS102)、図3のステップS32にリターンする。
【0043】
割込カウンタの値は、タイマ割込処理により得られる。図11は、CPU1のタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、内蔵するタイマ回路から所定の周期、例えば2msecに1回、CPU1に割込がかかるたびに起動され、現在の割込カウンタの値に「1」を加算して割込カウンタを進め、この値を新たな割込カウンタ値として格納する(ステップS111)。
【0044】
図12は、タイマカウンタの値とキーオンカウンタの値Key On Counterが更新される様子を例示している。本例は、タイマカウンタ値1406、1703のタイミングでキーナンバ64、67の鍵を順次押鍵し、その後、タイマカウンタ値2241、3096のタイミングでキーナンバ67、64のキーを順次離鍵した場合を示している。キーオンカウンタの値Key On Counterは、キーナンバ64、67の鍵の押鍵に従って「1」、「2」とインクリメントされ、キーナンバ67、64の鍵の離鍵に従って「1」、「0」とデクリメントされる。キーナンバ64、67に対する正規ゲートタイムはそれぞれ、1690(=3096−1406)、538(=2241−1703)となり、各鍵の対する仮ゲートタイムはこれらの正規ゲートタイムに書き換えられる。
【0045】
以上の実施形態では、レコードフラグFrが「オン」であれば、ストップイベントを検出した後の押鍵であってもそれに対するキーナンバ、ベロシティ、仮ゲートタイムを記録しているが、レコードフラグFrが「オン」であっても、ストップイベントが検出した後の押鍵、すなわち記録停止指示後の押鍵の演奏情報は記録しないようにすることができる。これは、図6のオン処理において、ストップフラグFsが「オフ」であるときにはステップ、S61〜S64を実行しないようにすることにより実現できる。なお、記録停止指示があった後の押鍵であってもスピーカ12による発音は行わせることが好ましい。
【0046】
また、以上の実施形態は、キーオンのゲートタイムの記録についてのものであるが、本発明は、アフター・タッチや操作期間や操作終了情報を記録する必要があるパネル操作子などの演奏情報の記録にも適用できる。
【0047】
例えば、押圧されることにより楽音に付与されるエフェクトの期間が決定されるエフェクト選択ボタンの操作による演奏情報を記録する場合には、押鍵されたか/離鍵されたかの判定に代えて、エフェクト選択ボタンが押圧されたか/離されたかの検出に従って同様の処理を行えばよく、これによりエフェクト選択ボタンの押圧中に記録停止が指示された場合でも演奏者の実際の操作に従ったエフェクト情報を記録することができる。
【0048】
以上では、操作手段の操作が終了したときに記録を停止させるものとして、すなわち操作終了後所定時間経過したか否かの点を無視して説明したが、本発明では、例えば、リバーブなど、操作終了後においても所定時間の楽音が残る演奏情報を考慮して、楽音情報の終了時点を見込んだ所定時間を経てから記録を停止させるようにする。
【0049】
また、メトロノームの動作指示があった場合、記録停止の指示があっても押鍵中にはメトロノームの動作を停止させず、全ての鍵が離鍵されてからその動作を記録停止と共に停止させるようにすることができ、これによれば演奏に伴うメトロノームの動作が自然になる。これは、図7のステップS76および図8のステップS84に続いてメトロノーム停止処理を実行させることにより実現できる。
【0050】
さらに、操作パネルの記録ボタンに併設されるLEDの点灯や点滅、LCDスクリーン(ディスプレイ)の「録音中」表示などで記録状態を表示させれば、演奏者は、記録停止指示後であっても離鍵などの操作終了までは記録状態であることを確認できる。
【0051】
なお、演奏情報は、内部RAMやFDに限らず、その他の記録媒体に記録させることができ、また、MIDIインタフェースを介して外部装置に出力し、該外部装置において記録させることもできる。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、操作手段の操作中に記録停止が指示されても、操作手段の操作終了後所定時間が経過するまで記録が継続されるので、演奏者の意図する演奏情報を確実に記録することができ、また、操作手段の操作終了後所定時間が経過すれば記録が停止されるので、意図的に操作終了前に記録停止を指示することにより、無駄な記録部分が生じるのを防ぐことができる。
【0053】
また、記録停止指示後に記録が継続されても、記録停止指示後に行われた操作による新たな楽音発生指示の演奏情報は記録対象から除外して、演奏者が記録停止を意図した時点以降の演奏情報を記録しないようにすることにより、無用な演奏情報が記録されるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された電子楽器の一実施形態の概略を示すブロック図である。
【図2】 操作パネルおよび鍵盤の外観構成を示す正面図である。
【図3】 本発明が適用された電子楽器全体の処理であるメインルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図4】 イベント処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】 記録処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】 オン処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】 オフ処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】 ストップ処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】 通常の処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】 定常処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】 タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】 タイマカウンタの値とキーオンカウンタの値の更新の説明図である。
【符号の説明】
1・・・CPU、2・・・ROM、3・・・MIDIインタフェース回路、4・・・RAM、5・・・操作パネル、5−1・・・ボリューム、5−2・・・スタイルボタン、5−3・・・ディスプレイ、5−4・・・編集ボタン、5−5・・・音色選択ボタン、5−6・・・エフェクト選択ボタン、5−7・・・レジストレーション選択ボタン、5−8・・・FD挿入部、5−9・・・記録・再生操作部、6・・・操作パネルインタフェース回路、7・・・鍵盤、8・・・鍵盤インタフェース回路、9・・・楽音発生回路、10・・・DA変換器、11・・・アンプ、12・・・スピーカ、13・・・FD駆動装置、14・・・FDコントローラ
Claims (5)
- 演奏者の演奏による演奏情報の記録を制御する電子楽音発生装置の記録制御装置において、
演奏情報の記録/記録停止指示を検出する検出手段と、
演奏情報を出力させる操作手段の操作終了後所定時間が経過したか否かを判定する判定手段と、
前記検出手段により記録停止指示が検出され、かつ前記判定手段により前記操作手段の操作終了後所定時間が経過したと判定されたときは、該記録停止指示により記録を停止させ、前記検出手段により記録停止指示が検出され、かつ前記判定手段により前記操作手段の操作終了後所定時間が経過していないと判定されたときには、前記判定手段により該操作手段の操作終了後所定時間が経過したと判定されたときに記録を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする電子楽音発生装置の記録制御装置。 - 前記操作手段は、鍵盤であり、演奏情報は押鍵から離鍵までの時間にかかわる情報であることを特徴とする請求項1に記載の電子楽音発生装置の記録制御装置。
- 前記操作手段は、パネル操作子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電子楽音発生装置の記録制御装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段により記録停止指示が検出されたとき以降の前記操作手段における操作子の操作による新たな楽音発生指示の演奏情報を記録対象としないことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子楽音発生装置の記録制御装置。
- 記録状態を表示するための表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子楽音発生装置の記録制御装置。
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