JP4167928B2 - Iii−v族化合物半導体ウェハ用の研磨液及びそれを用いたiii−v族化合物半導体ウェハの研磨方法 - Google Patents

Iii−v族化合物半導体ウェハ用の研磨液及びそれを用いたiii−v族化合物半導体ウェハの研磨方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、III−V族化合物半導体ウェハ用の研磨液及びそれを用いたIII−V族化合物半導体ウェハの研磨方法に関し、さらに詳しくは、鏡面研磨において、臭素系の研磨液を使用しないで、十分な加工速度で表面精度の優れた研磨を行うことができる研磨液、及びそれを用いたウェハの研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
III−V族化合物半導体ウェハは、発光素子、レーザ素子、受光素子、マイクロ波素子等の半導体デバイス製造に際して、エピタキシャル用の基板として用いられるものである。上記基板として用いられるウェハの製造では、先ず単結晶インゴットが育成され、次に、スライス作業で得られたウェハの粗研磨ついで鏡面研磨が行われる。その後、洗浄処理さらに乾燥処理を経てエピタキシャル用の基板となる。エピタキシャル工程では、液相成長法あるいは気相成長法で基板上に発光層が形成されるので、ウェハ表面の平坦度、表面粗さ、清浄度等の表面精度が重要である。
【0003】
上記ウェハの鏡面研磨の方法としては、一般的に、回転する定盤に研磨パッドを貼付け、この表面に研磨液を滴下しながら接着板にワックスを用いて固定したウェハを所定の押圧(加工圧力)で圧接して、研磨パッドに対して自転を行わせる。滴下された研磨液は、ウェハと研磨パッドとの間に研磨液層を形成し、研磨液による化学的作用と研磨液の固形物と研磨パッドによる機械的作用によってウェハの鏡面研磨が行われる。ここで、ウェハの厚み方向への研磨の進行度合を、加工速度(μm/min)であらわす。
【0004】
従来、上記化合物半導体の一つであるInPウェハの鏡面研磨において、臭素とメタノールの混合液、臭素とグリセリンの混合液、またはこれにコロイダルシリカを混合した研磨液等の臭素を含んだ研磨液が一般的に用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。これは、臭素がInPに対する溶解性が大きいために、臭素を含んだ研磨液を用いると加工速度が1.5μm/min以上と大きく、かつ研磨後の表面粗さが小さく、またスクラッチも少ないなど表面精度が良いことによる。
しかしながら、InPに使用される上記研磨液は、金属に対して強い腐食作用がある臭素を用いているので、研磨機やその周辺の装置を短期間で錆びさせてしまうので、量産規模での研磨加工には適さないという問題がある。また、臭素は揮発性が強いため、研磨加工の間に研磨液の臭素濃度及びpH値が変化して、ポリッシュピットの発生など研磨後の表面の品質にばらつきが出やすいという問題があった。
【0005】
この解決策として、臭素を用いない研磨液、例えばコロイダルシリカに過酸化水素及び有機酸を混合して得た研磨液、及びこれを用いた研磨方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。しかしながら、前記研磨液でInPの鏡面研磨加工を行った場合、加工速度が0.2μm/min以下であり、生産性が低いという問題がある。このため、加工速度を上げるために、研磨装置の研磨の押圧(加工圧力)を大きくするとスクラッチが多発して表面粗さが悪化する。以上のように、InP用として工業的に効率的な研磨液が未だ得られていない。
このような状況から、III−V族化合物半導体ウェハの鏡面研磨において、臭素系の研磨液を使用しないで、十分な加工速度で表面精度の優れた研磨を行うことができる研磨液が求められている。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−235519号公報(第1頁、第2頁)
【特許文献2】
特開2002−25954号公報(第1頁、第2頁)
【特許文献3】
特許第2585963号(第1〜7頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、III−V族化合物半導体ウェハの鏡面研磨において、臭素系の研磨液を使用しないで、十分な加工速度で表面精度の優れた研磨を行うことができる研磨液及びこれを用いたウェハの研磨方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために、III−V族化合物半導体ウェハ用の研磨液について、鋭意研究を重ねた結果、粗粒と細粒からなる2種類の粒子径のシリカに、特定の酸化剤、酸化助剤及び研削助剤を混合してなる研磨液を用いてIII−V族化合物半導体ウェハを研磨したところ、十分な加工速度と優れた表面精度が得られることことを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、水に、粗粒(粒子径0.05〜0.5μm)と細粒(粒子径0.01〜0.05μm)からなる2種類の粒子径のシリカ、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム及びクエン酸を混合してなり、各成分の含有量は、粗粒のシリカが0.5〜2.0重量%、細粒のシリカが2.0〜20.0重量%、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウムが7.0〜10.0重量%、硫酸ナトリウムが1.0〜2.0重量%、トリポリリン酸ナトリウムが0.5〜2.0重量%、炭酸ナトリウムが0.1〜0.3重量%及びクエン酸が1.0〜2.0重量%であり、しかも、研磨液のpHが7.0〜8.0であることを特徴とするIII−V族化合物半導体ウェハ用の研磨液が提供される。
【0012】
また、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、前記III−V族化合物半導体が、リン化インジウムであることを特徴とするIII−V族化合物半導体ウェハ用の研磨液が提供される。
【0013】
また、本発明の第の発明によれば、第1又は2の発明において、前記研磨液を用いることを特徴とするIII−V族化合物半導体ウェハの研磨方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のIII−V族化合物半導体ウェハ用の研磨液及びこれを用いたIII−V族化合物半導体ウェハの研磨方法を詳細に説明する。
【0015】
1.III−V族化合物半導体ウェハ
本発明において研磨対象とされるIII−V族化合物半導体ウェハとしては、特に限定されるものではなく、リン化ガリウム(GaP)、リン化インジウム(InP)、ヒ化ガリウム(GaAs)、ヒ化インジウム(InAs)、アンチモン化インジウム(InSb)等の単結晶から得られたものが用いられるが、鏡面研磨加工において、上記のように多くの課題があるリン化物半導体が好適であり、リン化インジウムが特に好適である。
【0016】
2.研磨液
本発明に係る研磨液は、III−V族化合物半導体ウェハの鏡面研磨加工に用いられるものであって、水に、必須成分として、粗粒と細粒からなる2種類の粒子径のシリカ、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム及びクエン酸を混合することにより構成される。
【0017】
本発明において、ウェハの鏡面研磨は、前記研磨液中の酸化剤であるジクロロイソシアヌール酸ナトリウムによってウェハ表面に酸化膜を形成し、その酸化膜をクエン酸で溶解する作用と、研削剤であるシリカ及び研磨パッドで研削する作用によって進行する。本発明では、さらに酸化助剤として硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウム、研削助剤としてトリポリリン酸ナトリウムを適切に混合して、研磨液を構成することが必須である。これによって、十分な加工速度と優れた表面精度が達成される。
【0018】
本発明において、水への上記必須成分の混合は、特に限定されるものではなく、個々の必須成分を任意の順序で、しかもそれらのスラリー又は水溶液を用いて行うこともできる。本発明に用いる水の組成は、特に限定されるものではなく、研磨処理に影響を及ぼす不純物を含有しない水が用いられる。
【0019】
本発明に用いるシリカは、粗粒と細粒を含むものである。本発明において、粗粒と細粒を含むシリカを用いることが重要である。これによって、ウェハの研磨において、十分な加工速度と小さな表面粗さを両立させることができる。すなわち、粒子径の大きな粗粒のみでは加工速度は速いが表面粗さが悪化し、一方、粒子径の小さい細粒のみでは加工速度が遅く、かつ研削量が少ないために表面粗さも小さくならない。そこで、本発明では、粗粒のシリカと細粒のシリカを混合して用いることで、加工速度を高く維持しつつ、表面粗さを小さくする。
【0020】
上記シリカの粒子径は、特に限定されるものではないが、十分な加工速度と小さな表面粗さを両立させるために、粗粒の粒子径が0.05〜0.5μm、かつ細粒の粒子径が0.01〜0.05μmであるのが好ましい。
上記シリカの研磨液中の濃度、及び粗粒と細粒の混合割合は、特に限定されるものではないが、粗粒が0.5〜2.0重量%で、細粒が2.0〜20.0重量%で混合するのが好ましい。すなわち、粗粒と細粒の研磨液中の濃度が上記範囲であるとき、加工速度を高く維持しつつ、表面粗さを小さくすることができる。
【0021】
上記シリカの種類は、特に限定されるものではなく、さまざまな製法による種々の形状の粉末シリカ及び/又はコロイダルシリカが用いられるが、研磨液のpHを所定値に調整するのが容易な粉末シリカが好ましい。すなわち、シリカとしてアルカリ性のコロイダルシリカ溶液のみを用いると、pHが高くなり、そのため加工速度が低下してしまう。そこで、コロイダルシリカを使用する場合には、粗粒の方をコロイダルシリカ、細粒の方を粉末シリカにして組合せて用いるのが望ましい。また、前記粒子形状としては、表面粗さを小さく、研削作用を強めるため、球状が好ましい。
【0022】
本発明に用いるトリポリリン酸ナトリウムの研磨液中の濃度は、特に限定されるものではないが、0.5〜2.0重量%が好ましい。すなわち、トリポリリン酸ナトリウムの研磨液中の濃度が上記範囲であるとき、シリカの流動性を良くするための研削助剤として効果的に作用することができる。また、これ以上の添加は、研磨液のpHが高くなり、そのため加工速度が低下してしまう。
【0023】
本発明に用いるジクロロイソシアヌール酸ナトリウムの研磨液中の濃度は、特に限定されるものではないが、7.0〜10.0重量%が好ましい。前記濃度が、7.0重量%未満では、ウェハ表面に酸化膜を形成する効果が低く、一方10.0重量%を超えても、加工速度の向上は小さく、また塩素臭への対応の強化が必要になる。ジクロロイソシアヌール酸ナトリウムは、有効塩素濃度が高く、水に溶けやすいので酸化剤として有効である。
【0024】
本発明に用いる硫酸ナトリウムの研磨液中の濃度は、特に限定されるものではないが、1.0〜2.0重量%が好ましい。すなわち、硫酸ナトリウムの研磨液中の濃度が上記範囲であるとき、酸化助剤として酸化作用を向上させ、また表面粗さを10nm以下にすることができる。また、2.0重量%を超えれば研磨液中に析出物が発生するので好ましくない。
【0025】
本発明に用いる炭酸ナトリウムの研磨液中の濃度は、特に限定されるものではないが、0.1〜0.3重量%が好ましい。すなわち、炭酸ナトリウムの研磨液中の濃度が上記範囲であるとき、酸化助剤として酸化作用を向上させ、また表面粗さを10nm以下にすることができる。また、0.3重量%を超えれば、研磨液のpHが高くなり加工速度が著しく低下するので好ましくない。
【0026】
本発明に用いるクエン酸の研磨液中の濃度は、特に限定されるものではないが、1.0〜2.0重量%が好ましい。すなわち、クエン酸の研磨液中の濃度が上記範囲であるとき、酸化及び研削作用と相俟ってウェハ表面の酸化膜を溶解して、加工速度を大きく向上することができる。また、2.0重量%を超えれば、シリカの凝集が起り始め、その凝集物が研磨装置のタンクや液供給チューブに付着するなどの不具合が発生する。
【0027】
本発明の研磨液のpHは、特に限定されるものではないが、7.0〜8.0が好ましい。すなわち、研磨液のpHが7.0未満では、溶解作用が強くなり加工速度が向上するかわりにポリッシュピットが発生しやすくなる。一方8.0を超えると加工速度が低下する。
【0028】
以上のように、本発明の研磨液は、弱アルカリ性であるので、一般的に用いられている臭素とメタノールの混合液等のpHが3〜4の酸性の研磨液に比べて、溶解作用が弱い。したがって、加工速度はやや劣るが、ポリッシュピットなどの不良が発生しづらいので得られるウェハの品質が優れている。またウェハの裏面に研磨液が浸透しても、腐食によるダメージが小さいので、裏面にワックスを塗布しないワックスレス研磨を行う場合には、特に有効である。
【0029】
なお、本発明の研磨液には、前記した必須成分に加えて、本発明の目的を逸脱しない範囲で、ウェハの鏡面研磨加工液に用いられることが知られている他の成分、例えば、CHO(CHCHOH)、CHN(CHCHOH)等の非イオン系界面活性剤、乳酸、酢酸等の有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液等を配合してもよい。
【0030】
3.研磨方法
本発明のIII−V族化合物半導体ウェハの研磨方法は、上記本発明の研磨剤を用いて行うのが特徴である。
使用する研磨液以外の研磨方法については、特に限定されるものではなく、一般的にIII−V族化合物半導体ウェハの研磨加工に用いられる装置及び方法が適用できる。例えば、研磨定盤と回転プレートを有する研磨装置において、粗研磨されたウェハは回転プレートの底面にワックス等で固定され、また研磨パッドが研磨定盤上に固定される。回転プレートを回転させながら下降させて、ウェハに研磨パッドから所定の加工圧力が加えられるように押圧する。そして、研磨パッド上に研磨液が滴下される。
【0031】
本発明の研磨方法において、上記研磨液を使用し、かつ軟質の不織布タイプの研磨パッドを用いることで、40kPaまでの加工圧力を加えてもスクラッチがなく、加工速度を0.6μm/min以上で、かつ表面粗さPv(Peak to valley)を10nm以下にすることができ、十分な加工速度と優れた表面精度が得られる。
【0032】
【実施例】
以下に、本発明の実施例及び比較例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた研磨液、並びに加工速度、表面粗さ及びスクラッチの評価方法は、以下の通りである。
(1)研磨液
(研磨液A):本発明の研磨液
▲1▼ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム:8.0重量%
▲2▼硫酸ナトリウム:1.0重量%
▲3▼炭酸ナトリウム:0.1重量%
▲4▼粉末シリカ(平均粒子径0.10μm):1.0重量%
▲5▼粉末シリカ(平均粒子径0.04μm):5.0重量%
▲6▼トリポリリン酸ナトリウム:1.0重量%
▲7▼クエン酸:1.0重量%
▲8▼純水:82.9重量%
▲9▼pH:7.1
(研磨液B):市販のGaAs用1次研磨液(インセックFP、フジミコーポレーテッド社製)
(研磨液C):コロイダルシリカ(粒子径0.07μm)10重量%水溶液
(2)加工速度の測定:最小目盛0.1μmの電気マイクロメータを使用して研磨前後の厚さ変化を測定し、研磨時間から求めた。
(3)表面粗さPvの測定:光干渉式表面粗さ計(WYKO社製)を用いて行った。
(4)スクラッチの検査:10万ルクス以上の高輝度照明を用いて目視で有無の確認を行った。
【0033】
実施例1
卓上式研磨装置を使用した。380mm径の定盤に、不織布タイプの軟質クロス製の研磨パッドを貼付けた。研磨治具に粗研磨した15mm角のInP小片ウェハ6枚を貼り付け、加工圧力40kPaになるように研磨パッドに圧接した。それから定盤を40rpmで回転しながら、研磨液Aを流量30ml/minで流下させて、30分間研磨した。その後、InP小片ウェハを研磨治具から取り外し、洗浄及び乾燥処理を行った。得られたウェハの加工速度及び表面粗さPvを測定し、またスクラッチの有無を検査した。結果を表1に示す。
【0034】
比較例1
研磨液Bを用いた以外は、実施例1と同様に行った。得られたウェハの加工速度及び表面粗さPvを測定し、またスクラッチの有無を検査した。結果を表1に示す。
【0035】
比較例2
研磨液Cを用いた以外は、実施例1と同様に行った。得られたウェハの加工速度及び表面粗さPvを測定し、またスクラッチの有無を検査した。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0004167928
【0037】
表1より、実施例1では、本発明の研磨液を使用して本発明の方法に従って行われたので、0.6μm/min以上の十分な加工速度が得られ、同時に表面粗さPvが10nm以下でスクラッチのない表面精度の優れた鏡面研磨ウェハが得られることが分かる。これに対して、比較例1又は2では、使用した研磨液がこれらの条件に合わないので、加工速度、表面粗さ及びスクラッチのいずれににおいても満足すべき結果が得られないことが分かる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のIII−V族化合物半導体ウェハ用の研磨液及びこれを用いた研磨方法は、ウェハの鏡面研磨において、臭素系の研磨液を使用しないで、十分な加工速度で表面精度の優れた研磨を行うことができるものであり、その工業的価値は極めて大きい。

Claims (3)

  1. 水に、粗粒(粒子径0.05〜0.5μm)と細粒(粒子径0.01〜0.05μm)からなる2種類の粒子径のシリカ、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム及びクエン酸を混合してなり、
    各成分の含有量は、粗粒のシリカが0.5〜2.0重量%、細粒のシリカが2.0〜20.0重量%、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウムが7.0〜10.0重量%、硫酸ナトリウムが1.0〜2.0重量%、トリポリリン酸ナトリウムが0.5〜2.0重量%、炭酸ナトリウムが0.1〜0.3重量%及びクエン酸が1.0〜2.0重量%であり、しかも、研磨液のpHが7.0〜8.0であることを特徴とするIII−V族化合物半導体ウェハ用の研磨液。
  2. 前記III−V族化合物半導体が、リン化インジウムであることを特徴とする請求項1に記載のIII−V族化合物半導体ウェハ用の研磨液。
  3. 請求項1又は2に記載の研磨液を用いることを特徴とするIII−V族化合物半導体ウェハの研磨方法。
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