JP4166628B2 - 画像形成装置，蓄積文書印刷方法および蓄積文書印刷システム - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置，蓄積文書印刷方法および蓄積文書印刷システムに係り、特にネットワークを介して接続された他の装置からの要求に応じて蓄積文書を印刷するための画像形成装置，蓄積文書印刷方法および蓄積文書印刷システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、プリンタ，コピー，ファクシミリおよびスキャナなどの各装置の機能を１つの筐体内に収納した画像形成装置（以下、融合機という）が知られるようになった。この融合機は、１つの筐体内に表示部，印刷部および撮像部などを設けると共に、プリンタ，コピー，ファクシミリおよびスキャナにそれぞれ対応する４種類のソフトウェアを設け、そのソフトウェアを切り替えることより、プリンタ，コピー，ファクシミリおよびスキャナとして動作させるものである。特許文献１には、上記のような融合機の一例が記載されている。
【０００３】
このような融合機は、例えば文書管理データベース（以下、文書管理ＤＢという）に文書ファイルを蓄積文書として格納している。融合機はネットワーク機器等にネットワークを介して接続され、配信機能を利用して例えば文書管理ＤＢに格納している蓄積文書の配信を行う。また、融合機は印刷機能を利用して例えば文書管理ＤＢに格納している蓄積文書の印刷を行う。なお、セキュリティ上の問題に対応するため、融合機は文書管理ＤＢに格納している蓄積文書にパスワードを設定することが多い。
【０００４】
例えば融合機から蓄積文書をダウンロードする場合、ネットワーク機器は所望の蓄積文書を識別するための文書ＩＤおよびその蓄積文書の使用権限を証明するパスワードを融合機に送信する。融合機はパスワード認証を行った後に、文書ＩＤに対応する蓄積文書を文書管理ＤＢから読み出し、その蓄積文書をネットワーク機器に供給する。
【０００５】
例えば融合機の蓄積文書を印刷する場合、ネットワーク機器は所望の蓄積文書を識別するための文書ＩＤおよびその蓄積文書の使用権限を証明するパスワードを融合機に送信する。融合機はパスワード認証を行った後に、文書ＩＤに対応する蓄積文書を文書管理ＤＢから読み出し、その蓄積文書を印刷する。
【０００６】
また、融合機の蓄積文書を印刷する場合、ネットワーク機器は所望の蓄積文書を識別するための文書ＩＤおよびその蓄積文書の使用権限を証明するパスワードを融合機に送信する。融合機はパスワード認証を行った後に、文書ＩＤに対応する蓄積文書を文書管理ＤＢから読み出してネットワーク機器に送信する。ネットワーク機器は、受信した蓄積文書を融合機に送信することにより、融合機の蓄積文書を印刷する。
【０００７】
このように、ネットワーク機器はネットワークを介して接続される融合機に対して蓄積文書のダウンロード要求又は蓄積文書の印刷要求を行っていた。
【０００８】
【特許文献１】
特開２００２−８４３８３号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の融合機は蓄積文書の転送要求，印刷要求の他、蓄積文書に関する様々な処理要求をネットワーク機器や他の融合機から受信する。このため、融合機は蓄積文書に関する様々な処理要求に応じたプロセスが設けられている。
【００１０】
したがって、蓄積文書にパスワードが設定されている場合、蓄積文書に関する様々な処理要求に応じたプロセスごとにパスワード認証の機能を設ける必要があり、機能が重複するという問題があった。
【００１１】
また、融合機は文書管理ＤＢから読み出した蓄積文書を複数のプロセスで取り扱う場合、読み出した蓄積文書を複数のプロセス間で転送する。したがって、融合機のリソースを無駄に浪費しているという問題があった。
【００１２】
さらに、文書管理ＤＢから読み出したパスワード認証済みの蓄積文書を融合機とネットワーク機器との間で転送させて蓄積文書を印刷する場合、ネットワークに大きな負荷を掛けることがあるという問題があった。
【００１３】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、蓄積文書に対する認証機能を共有することができ、リソースの浪費を抑えることができ，ネットワークに大きな負荷を掛けることなく蓄積文書の印刷が可能な画像形成装置，蓄積文書印刷方法および蓄積文書印刷システムを提供することを目的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００１５】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００１６】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００１７】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する段階と、前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階とを有することを特徴とする。
【００１８】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する段階と、前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階とを有することを特徴とする。
【００１９】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する段階と、前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階とを有することを特徴とする。
【００２０】
また、上記課題を解決するため、本発明は、１つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、前記画像形成装置は、前記他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００２１】
また、上記課題を解決するため、本発明は、１つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、前記画像形成装置は、前記他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００２２】
また、上記課題を解決するため、本発明は、１つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、前記画像形成装置は、前期他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００２３】
本発明によれば、文書管理サービスが蓄積文書に対する認証を行った後で証明情報取得要求に応じた証明情報を他の装置に供給し、印刷サービスが他の装置から証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信することにより、蓄積文書に対する認証機能を共有できる。
【００２４】
また、証明情報取得要求に応じた証明情報を他の装置，文書管理サービスまたは印刷サービスの間で転送させることにより、蓄積文書を無駄に転送させずに蓄積文書を印刷できる。したがって、画像形成装置のリソースの浪費を抑えることができ、且つネットワークに大きな負荷を掛けることなく蓄積文書の印刷が可能である。
【００２５】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【００２６】
図１は、本発明による融合機の一実施例の構成図を示す。融合機１は、ソフトウェア群２と，融合機起動部３と，ハードウェア資源４とを含むように構成される。
【００２７】
融合機起動部３は融合機１の電源投入時に最初に実行され、アプリケーション層５およびプラットフォーム６を起動する。例えば融合機起動部３は、アプリケーション層５およびプラットフォーム６のプログラムをハードディスク装置（以下、ＨＤＤという）などから読み出し、読み出した各プログラムをメモリ領域に転送して起動する。ハードウェア資源４は、プロッタ１１と，スキャナ１２と，ファクシミリなどのその他のハードウェアリソース１３とを含む。
【００２８】
また、ソフトウェア群２は、ＵＮＩＸ（登録商標）などのオペレーティングシステム（以下、ＯＳという）上に起動されているアプリケーション層５とプラットフォーム６とを含む。アプリケーション層５は、プリンタ，コピー，ファックスおよびスキャナなどの画像形成にかかるユーザサービスにそれぞれ固有の処理を行うプログラムを含む。
【００２９】
アプリケーション層５は、プリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ２１と，コピー用アプリケーションであるコピーアプリ２２と，ファックス用アプリケーションであるファックスアプリ２３と，スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ２４と，ＷＥＢページ用アプリケーションであるＷＥＢページアプリ２５と，シンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル（以下、ＳＯＡＰという）通信用アプリケーションであるＳＯＡＰ通信アプリ２６と，１つ以上の共有ファンクション（以下、ＳＦという）２８からなる共有ファンクション層７と，ＷＥＢページアプリ２５及びＳＯＡＰ通信アプリ２６とＳＦ２８との間に設けられたＷＥＢサービスファンクション（以下、ＷＳＦという）２７からなるラッピング層８とを含む。
【００３０】
ＷＳＦ２７は、予め定義されている関数によりＷＥＢページアプリ２５およびＳＯＡＰ通信アプリ２６からの処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインターフェース（以下、ＡＰＩという）５１を有する。また、ＳＦ２８は予め定義されている関数によりＷＳＦ２７からの処理要求を受信可能とするＡＰＩ５２を有する。
【００３１】
ＷＳＦ２７はＡＰＩ５１を介してＷＥＢページアプリ２５およびＳＯＡＰ通信アプリ２６からの処理要求を受信すると、その処理要求に応じてＳＦ２８を選択する。ＷＳＦ２７はＡＰＩ５１を介して受信した処理要求を、その処理要求に応じて選択したＳＦ２８にＡＰＩ５２を介して送信する。ＳＦ２８はＡＰＩ５２を介して処理要求を受信すると、その処理要求に応じた処理を行う。
【００３２】
例えば図１の融合機１は２つのＳＦ２８を含んでいるが、一方のＳＦ２８が後述する文書管理サービス１２３の処理を行い、他方のＳＦ２８が後述する印刷サービス１３０の処理を行う。
【００３３】
また、プラットフォーム６は、アプリケーション層５からの処理要求を解釈してハードウェア資源４の獲得要求を発生するコントロールサービス層９と、１つ以上のハードウェア資源４の管理を行ってコントロールサービス層９からの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ（以下、ＳＲＭという）３９と、ＳＲＭ３９からの獲得要求に応じてハードウェア資源４の管理を行うハンドラ層１０とを含む。
【００３４】
コントロールサービス層９は、ネットワークコントロールサービス（以下、ＮＣＳという）３１，デリバリーコントロールサービス（以下、ＤＣＳという）３２，オペレーションパネルコントロールサービス（以下、ＯＣＳという）３３，ファックスコントロールサービス（以下、ＦＣＳという）３４，エンジンコントロールサービス（以下、ＥＣＳという）３５，メモリコントロールサービス（以下、ＭＣＳという）３６，ユーザインフォメーションコントロールサービス（以下、ＵＣＳという）３７，システムコントロールサービス（以下、ＳＣＳという）３８など、一つ以上のサービスモジュールを含むように構成されている。
【００３５】
なお、プラットフォーム６は予め定義されている関数により、アプリケーション層５からの処理要求を受信可能とするＡＰＩ５３を有するように構成されている。ＯＳは、アプリケーション層５およびプラットフォーム６の各ソフトウェアをプロセスとして並列実行する。
【００３６】
ＮＣＳ３１のプロセスは、ネットワークＩ／Ｏを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するものであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、各アプリケーションからのデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。
【００３７】
例えばＮＣＳ３１は、ネットワークを介して接続されるネットワーク機器とのデータ通信をｈｔｔｐｄ（HyperText Transfer Protocol Daemon）により、ＨＴＴＰ（HyperText Transfer Protocol）で制御する。
【００３８】
ＤＣＳ３２のプロセスは、蓄積文書の配送などの制御を行う。ＯＣＳ３３のプロセスは、オペレータと本体制御との間の情報伝達手段となるオペレーションパネルの制御を行う。ＦＣＳ３４のプロセスは、アプリケーション層５からＰＳＴＮまたはＩＳＤＮ網を利用したファックス送受信，バックアップ用のメモリで管理されている各種ファックスデータの登録／引用，ファックス読み取り，ファックス受信印刷などを行うためのＡＰＩを提供する。
【００３９】
ＥＣＳ３５のプロセスは、プロッタ１１，スキャナ１２，その他のハードウェアリソース１３などのエンジン部の制御を行う。ＭＣＳ３６のプロセスは、メモリの取得および解放，ＨＤＤの利用，画像データの圧縮および伸張などのメモリ制御を行う。ＵＣＳ３７のプロセスは、ユーザ情報の管理を行うものである。
【００４０】
ＳＣＳ３８のプロセスは、アプリケーション管理，操作部制御，システム画面表示，ＬＥＤ表示，ハードウェア資源管理，割り込みアプリケーション制御などの処理を行う。
【００４１】
ＳＲＭ３９のプロセスは、ＳＣＳ３８と共にシステムの制御およびハードウェア資源４の管理を行うものである。例えばＳＲＭ３９のプロセスは、プロッタ１１やスキャナ１２などのハードウェア資源４を利用する上位層からの獲得要求に従って調停を行い、実行制御する。
【００４２】
具体的に、ＳＲＭ３９のプロセスは獲得要求されたハードウェア資源４が利用可能であるか（他の獲得要求により利用されていないかどうか）を判定し、利用可能であれば獲得要求されたハードウェア資源４が利用可能である旨を上位層に通知する。また、ＳＲＭ３９のプロセスは上位層からの獲得要求に対してハードウェア資源４を利用するためのスケジューリングを行い、要求内容（例えば、プリンタエンジンによる紙搬送と作像動作，メモリ確保，ファイル生成など）を直接実施している。
【００４３】
また、ハンドラ層１０は後述するファックスコントロールユニット（以下、ＦＣＵという）の管理を行うファックスコントロールユニットハンドラ（以下、ＦＣＵＨという）４０と、プロセスに対するメモリの割り振り及びプロセスに割り振ったメモリの管理を行うイメージメモリハンドラ（以下、ＩＭＨという）４１とを含む。ＳＲＭ３９およびＦＣＵＨ４０は、予め定義されている関数によりハードウェア資源４に対する処理要求を送信可能とするエンジンＩ／Ｆ５４を利用して、ハードウェア資源４に対する処理要求を行う。
【００４４】
融合機１は、各アプリケーションで共通的に必要な処理をプラットフォーム６で一元的に処理することができる。次に、融合機１のハードウェア構成について説明する。
【００４５】
図２は、本発明による融合機の一実施例のハードウェア構成図を示す。図２の融合機１は、コントローラ６０，オペレーションパネル８０，ＦＣＵ８１，エンジン部８２を有する。
【００４６】
コントローラ６０は、ＣＰＵ６１，システムメモリ６２，ノースブリッジ（ＮＢ）６３，サウスブリッジ（ＳＢ）６４，ＡＳＩＣ６６，ローカルメモリ６７，ＨＤＤ６８、ネットワークインターフェースカード（ＮＩＣ）６９，ＵＳＢデバイス７０，ＩＥＥＥ１３９４デバイス７１，セントロニクス７２を有する。
【００４７】
オペレーションパネル８０は、コントローラ６０のＡＳＩＣ６６に接続されている。また、ＦＣＵ８１およびエンジン部８２は、コントローラ６０のＡＳＩＣ６６にＰＣＩバス８３で接続されている。
【００４８】
コントローラ６０は、ＡＳＩＣ６６にローカルメモリ６７，ＨＤＤ６８などが接続されると共に、ＣＰＵ６１とＡＳＩＣ６６とがＣＰＵチップセットのＮＢ６３を介して接続されている。コントローラ６０は、ＮＢ６３を介してＣＰＵ６１とＡＳＩＣ６６とを接続することにより、ＣＰＵ６１のインターフェースが公開されていない場合に対応する。なお、ＡＳＩＣ６６とＮＢ６３とはＡＧＰ（Accelerated Graphics Port ）６５を介して接続されている。
【００４９】
このように、図１のアプリケーション５やプラットフォーム６を形成する一つ以上のプロセスを実行制御するため、ＡＳＩＣ６６とＮＢ６３とを低速のＰＣＩバスでなくＡＧＰ６５を介して接続することで、パフォーマンスの低下を防いでいる。
【００５０】
ＣＰＵ６１は、融合機１の全体制御を行うものである。ＣＰＵ６１は、ＮＣＳ３１，ＤＣＳ３２，ＯＣＳ３３，ＦＣＳ３４，ＥＣＳ３５，ＭＣＳ３６，ＵＣＳ３７，ＳＣＳ３８をＯＳ上に起動して実行させると共に、アプリケーション５を形成するプリンタアプリ２１，コピーアプリ２２，ファックスアプリ２３，スキャナアプリ２４，ＷＥＢページアプリ２５，ＳＯＡＰ通信アプリ２６，ＷＳＦ２７，ＳＦ２８を起動して実行させる。
【００５１】
ＮＢ６３は、ＣＰＵ６１，システムメモリ６２，ＳＢ６４，ＡＳＩＣ６６，ＮＩＣ６９，ＵＳＢデバイス７０，ＩＥＥＥ１３９４デバイス７１およびセントロニクス７２を接続するためのブリッジである。
【００５２】
ＳＢ６４，ＮＩＣ６９，ＵＳＢデバイス７０，ＩＥＥＥ１３９４デバイス７１１およびセントロニクス７２は、ＰＣＩバス７３を介してＮＢ６３に接続されている。なお、ＳＢ６４は、ＰＣＩバス７３とＲＯＭや周辺デバイス等とを接続するためのブリッジである。
【００５３】
システムメモリ６２は、融合機１の描画用メモリなどとして用いるメモリである。ローカルメモリ６７はコピー用画像バッファ，符号バッファとして用いるメモリである。
【００５４】
ＡＳＩＣ６６は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのＩＣである。ＨＤＤ６８は、画像データの蓄積，文書データの蓄積，プログラムの蓄積，フォントデータの蓄積，フォームの蓄積などを行うストレージ（補助記憶装置）の一例である。
【００５５】
ＮＩＣ６９は、融合機１をネットワークに接続するインターフェース機器である。ＵＳＢデバイス７０，ＩＥＥＥ１３９４デバイス７１およびセントロニクス７２は、夫々の規格に準じたインターフェースである。
【００５６】
また、オペレーションパネル８０は、オペレータからの入力操作を受け付けると共に、オペレータに向けた表示を行う操作部である。なお、ＦＣＵ８１はバックアップ用のメモリを有している。ＦＣＵ８１が有するメモリは、例えば融合機１の電源がＯＦＦのときに受信したファクシミリデータを一時的に格納するために利用される。
【００５７】
以下、融合機１により実現される蓄積文書印刷方法について図面を参照しつつ順次説明していく。図３は、本発明による第１実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図を示す。なお、図３の機能構成図は説明に必要のない機能構成を省略している。
【００５８】
図３に表されるように、本発明の蓄積文書印刷方法は融合機１にインターネットなどのネットワーク１１０を介して接続されるネットワーク機器１００が、融合機１に蓄積されている文書ファイル（以下、蓄積文書という）を融合機１に印刷させるためのものである。なお、ネットワーク機器１００は、融合機１以外の他の融合機であってもよい。
【００５９】
また、ネットワーク機器１００は、データ・アクセス・プロトコルとしてＳＯＡＰ（Simple Object Access Protocol）と呼ばれる通信プロトコル規格を利用し、融合機１の文書管理サービス１２３および印刷サービス１３０とＸＭＬ（eXtensible Markup Language）形式でデータ交換を行う。
【００６０】
まず、ネットワーク機器１００は融合機１に蓄積されている蓄積文書のリストおよび文書ＩＤを融合機１から入手しているものとする。ネットワーク機器１００を操作するユーザは画面上に表示されている蓄積文書のリストから印刷を所望する蓄積文書を選択すると共に、蓄積文書の印刷にパスワードの入力が必要であればパスワードを入力する。
【００６１】
ステップＳ２１では、ネットワーク機器１００が、ユーザにより選択された蓄積文書の文書ＩＤおよびパスワードを、ネットワーク１１０およびＮＣＳ３１のｈｔｔｐｄ１２１を介して融合機１の文書管理サービス１２３に送信することでチケット１２４の取得要求を行う。チケット取得要求は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。なお、文書管理サービス１２３は、コントロールサービスとして設けてもよい。
【００６２】
ステップＳ２１に続いてステップＳ２２に進み、文書管理サービス１２３はネットワーク機器１００から受信した蓄積文書の文書ＩＤおよびパスワードをＭＣＳ３６に送信し、パスワードの認証要求を行う。パスワード認証要求は、例えば蓄積文書の文書ＩＤおよびパスワードを引数としたパスワード認証要求関数「int mcsCheckPassword（unsignedInt DocId, string password）」を用いて行う。
【００６３】
ＭＣＳ３６は、文書管理サービス１２３から受信したパスワードのパスワード認証を行う。ステップＳ２２に続いてステップＳ２３に進み、ＭＣＳ３６はパスワード認証の結果を文書管理サービス１２３に送信する。パスワード認証の結果は、例えばパスワード認証要求関数の返り値としてＭＣＳ３６から文書管理サービス１２３に送信される。
【００６４】
パスワードが認証されると、文書管理サービス１２３は図４に表すようなチケットを生成する。図４は、チケットについて説明するための説明図を示す。図４（Ａ）は例えばネットワーク機器１００と文書管理サービス１２３との間で転送されるチケット１２４の構造体である。チケット１２４は、チケットＩＤ，チケットのデータサイズが格納されている。
【００６５】
また、図４（Ｂ）はチケット１２４を照合するための表１２６である。表１２６は文書管理サービス１２３により保持される。表１２６は、チケット内容情報およびチケット管理情報を含む。チケット内容情報は、チケットＩＤ，チケットの有効期限，ファイル数，文書ＩＤとしてのファイルＩＤとパスワードとが組になった構造体の配列を情報として有している。また、チケット管理情報はカレントのチケット番号，発行チケット数を情報として有している。なお、チケット１２４と表１２６とはチケットＩＤにより関連付けられている。
【００６６】
ステップＳ２４では、文書管理サービス１２３が、生成したチケット１２４をＮＣＳ３１のｈｔｔｐｄ１２１およびネットワーク１１０を介してネットワーク機器１００に送信する。文書管理サービス１２３からネットワーク機器１００へのチケット１２４の送信は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。
【００６７】
ステップＳ２５では、ネットワーク機器１００が、ステップＳ２４で受信したチケット１２４を融合機１の印刷サービス１３０に送信し、蓄積文書の印刷要求を行う。蓄積文書の印刷要求は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。なお、印刷サービス１３０は、コントロールサービスとして設けてもよい。
【００６８】
ステップＳ２５に続いてステップＳ２６に進み、印刷サービス１３０はステップＳ２５で受信したチケット１２４を文書管理サービス１２３に送信し、そのチケット１２４に対応する文書ＩＤの取得要求を行う。文書ＩＤ取得要求は、例えばチケット１２４を引数とした文書ＩＤ取得関数「arrayOfAnyURI getDocumentIdsByThicket(base64Binary ticket)」を用いて行う。
【００６９】
ステップＳ２６に続いてステップＳ２７に進み、文書管理サービス１２３は受信したチケット１２４に含まれるチケットＩＤに応じて表１２６から文書ＩＤを取得し、その文書ＩＤを印刷サービス１３０に送信する。文書ＩＤは、例えば文書ＩＤ取得関数の返り値として文書管理サービス１２３から印刷サービス１３０に送信される。
【００７０】
ステップＳ２７に続いてステップＳ２８に進み、印刷サービス１３０はステップＳ２７で受信した文書ＩＤをＥＣＳ３５に送信し、その文書ＩＤに対応する蓄積文書の印刷処理を行う。ここで、印刷サービス１３０およびＥＣＳ３５が行う蓄積文書印刷処理について図５を参照しつつ説明する。
【００７１】
図５は、印刷サービスおよびＥＣＳが行う蓄積文書印刷処理の一例のイベントフロー図を示す。ステップＳ１００では、印刷サービス１３０が関数を用いてＥＣＳ３５にジョブオープンを要求する。ステップＳ１００に続いてステップＳ１０１に進み、ＥＣＳ３５は関数の返り値としてジョブＩＤを印刷サービス１３０に送信する。
【００７２】
ステップＳ１０１に続いてステップＳ１０２に進み、印刷サービス１３０は関数を用いてＥＣＳ３５にジョブ動作モードの設定を要求する。ステップＳ１０２に続いてステップＳ１０３に進み、ＥＣＳ３５は関数の返り値としてジョブ動作モードの設定の成功または失敗を印刷サービス１３０に送信する。ここでは、ＥＣＳ３５が関数の返り値としてジョブ動作モードの設定の成功を印刷サービス１３０に送信する例を説明する。
【００７３】
ステップＳ１０３に続いてステップＳ１０４に進み、ＥＣＳ３５はイベントで実行が可能であることを表す実行可否通知を印刷サービス１３０に送信する。実行が可能であることを表す実行可否通知を受信すると、印刷サービス１３０はステップＳ１０４に続いてステップＳ１０５に進み、関数を用いてＥＣＳ３５にジョブエントリを要求する。
【００７４】
なお、実行が可能でないことを表す実行可否通知を受信すると、印刷サービス１３０はステップＳ１０５に進まずに処理を終了する。ステップＳ１０５に続いてステップＳ１０６に進み、ＥＣＳ３５は関数の返り値としてジョブエントリの成功または失敗を印刷サービス１３０に送信する。ここでは、ＥＣＳ３５が関数の返り値としてジョブエントリの成功を印刷サービス１３０に送信する例を説明する。
【００７５】
ステップＳ１０６に続いてステップＳ１０７に進み、ＥＣＳ３５はイベントで実行が可能であることを表す実行可否通知を印刷サービス１３０に送信する。実行が可能であることを表す実行可否通知を受信すると、印刷サービス１３０はステップＳ１０７に続いてステップＳ１０８に進み、関数を用いてＥＣＳ３５にジョブ開始を要求する。
【００７６】
なお、実行が可能でないことを表す実行可否通知を受信すると、印刷サービス１３０はステップＳ１０８に進まずに処理を終了する。ステップＳ１０８に続いてステップＳ１０９に進み、ＥＣＳ３５はイベントでジョブ終了通知および終了したジョブのジョブＩＤを印刷サービス１３０に送信する。ステップＳ１０９に続いてステップＳ１１０に進み、印刷サービス１３０が関数を用いてＥＣＳ３５にジョブクローズを要求する。
【００７７】
図５のようなイベントフローにより、印刷サービス１３０はステップＳ２７で受信した文書ＩＤに対応する蓄積文書の印刷処理を行うことができる。ステップＳ２８に続いてステップＳ２９に進み、印刷サービス１３０が、印刷処理の結果をＮＣＳ３１のｈｔｔｐｄ１２１およびネットワーク１１０を介してネットワーク機器１００に送信する。印刷サービス１３０からネットワーク機器１００への印刷処理の結果の送信は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。
【００７８】
そして、ネットワーク機器１００は融合機１から受信した印刷処理の結果を画面上に表示する。したがって、ユーザはネットワーク機器１００を操作することにより、融合機１に蓄積されている蓄積文書を容易に印刷できる。なお、融合機１ではチケット１２４を利用することで、印刷サービス１３０にパスワードを知らせることなく認証済みの蓄積文書の印刷を可能としている。
【００７９】
また、融合機１ではチケット１２４を利用することで蓄積文書のデータ自体を無駄に転送することがなくなり、リソースの浪費およびネットワークに対する大きな負荷を防ぐことができる。
【００８０】
図６は、本発明による第２実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図を示す。なお、図６の機能構成図は説明に必要のない機能構成を省略している。また、図６のステップＳ３１〜Ｓ３３の処理は図３のステップＳ２１〜Ｓ２３と同様であるため、説明を省略する。
【００８１】
ステップＳ３４では、文書管理サービス１２３が、生成したチケット１２４をセッションＩＤと対応付けたセッションオブジェクト１３２に格納する。ステップＳ３４に続いてステップＳ３５に進み、文書管理サービス１２３はセッションオブジェクト１３２と対応付けたセッションＩＤ１３４を、ＮＣＳ３１のｈｔｔｐｄ１２１およびネットワーク１１０を介してネットワーク機器１００に送信する。文書管理サービス１２３からネットワーク機器１００へのセッションＩＤ１３４の送信は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。
【００８２】
ステップＳ３６では、ネットワーク機器１００が、ステップＳ３５で受信したセッションＩＤ１３４を融合機１の印刷サービス１３０に送信し、蓄積文書の印刷要求を行う。蓄積文書の印刷要求は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。
【００８３】
ステップＳ３７では、印刷サービス１３０が、セッションオブジェクト１３２を参照し、ステップＳ３６で受信したセッションＩＤに対応するセッションオブジェクト１３２からチケット１２４を取得する。ここで、印刷サービス１３０はステップＳ３５でセッションＩＤを受信したネットワーク機器１００と、ステップＳ３６でセッションＩＤ１２４を送信してきたネットワーク機器１００とが同じであることを確認し、異なるネットワーク機器１００からの蓄積文書の印刷要求を許可しないようにしてもよい。
【００８４】
なお、セッションオブジェクト１３２からチケット１２４を取得した後のステップＳ３８〜Ｓ４１の処理は図３のステップＳ２６〜Ｓ２９の処理と同様であるため、説明を省略する。
【００８５】
このように、融合機１とネットワーク機器１００との間のネットワーク１１０上ではチケット１２４を送受信せず、チケット１２４を格納したセッションオブジェクト１３２に対応付けたセッションＩＤ１３４を送受信することでセキュリティを向上させることができる。
【００８６】
図７は、本発明による第３実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図を示す。なお、図７の機能構成図は説明に必要のない機能構成を省略している。
【００８７】
ステップＳ５１では、ネットワーク機器１００が、融合機１の文書管理サービス１２３にセッション開始要求を行う。ステップＳ５２に進み、文書管理サービス１２３はネットワーク機器１００との間にセッションを確立し、そのセッションを表すセッションＩＤ▲１▼１４０をネットワーク機器１００に送信する。
【００８８】
ステップＳ５３に進み、ネットワーク機器１００は受信したセッションＩＤ▲１▼１４０とユーザにより選択された蓄積文書の文書ＩＤおよびパスワードの配列とを融合機１の文書管理サービス１２３に送信し、チケット１２４の取得要求を行う。なお、ステップＳ５４〜Ｓ５６の処理は図３のステップＳ２２〜Ｓ２４の処理と同様であるため、説明を省略する。
【００８９】
ステップＳ５７に進み、ネットワーク機器１００は融合機１の印刷サービス１３０にセッション開始要求を行う。ステップＳ５８に進み、印刷サービス１３０はネットワーク機器１００との間にセッションを確立し、そのセッションを表すセッションＩＤ▲２▼１４２をネットワーク機器１００に送信する。
【００９０】
ステップＳ５９に進み、ネットワーク機器１００は受信したセッションＩＤ▲２▼１４２とチケット１２４とを融合機１の印刷サービス１３０に送信し、蓄積文書の印刷要求を行う。
【００９１】
ステップＳ６０に進み、印刷サービス１３０はネットワーク機器１００から受信したチケット１２４を文書管理サービス１２３に送信し、セッション開始要求を行う。ステップＳ６１に進み、文書管理サービス１２３は印刷サービス１３０との間にセッションを確立し、そのセッションを表すセッションＩＤ▲３▼１４４を印刷サービス１３０に送信する。
【００９２】
ステップＳ６２に進み、印刷サービス１３０は受信したセッションＩＤ▲３▼１４４とチケット１２４とを文書管理サービス１２３に送信し、そのチケット１２４に対応する文書ＩＤの配列を取得する為のチケット情報取得要求を行う。ステップＳ６３に進み、文書管理サービス１２３は受信したチケット１２４に含まれるチケットＩＤに応じて表１２６から文書ＩＤの配列を取得し、その文書ＩＤの配列を印刷サービス１３０に送信する。
【００９３】
なお、文書管理サービス１２３から文書ＩＤの配列を取得した後のステップＳ６４及びＳ６５の処理は図３のステップＳ２８及びＳ２９の処理と同様であるため、説明を省略する。
【００９４】
このように、融合機１ではチケット１２４を利用することで、印刷サービス１３０にパスワードを知らせることなく認証済みの蓄積文書の印刷を可能としている。また、融合機１ではチケット１２４を利用することで蓄積文書のデータ自体を無駄に転送することがなくなり、リソースの浪費およびネットワークに対する大きな負荷を防ぐことができる。
【００９５】
本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形や変更が可能である。
【００９６】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、文書管理サービスが蓄積文書に対する認証を行った後で証明情報取得要求に応じた証明情報を他の装置に供給し、印刷サービスが他の装置から証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信することにより、蓄積文書に対する認証機能を共有できる。
【００９７】
また、証明情報取得要求に応じた証明情報を他の装置，文書管理サービスまたは印刷サービスの間で転送させることにより、蓄積文書を無駄に転送させずに蓄積文書を印刷できる。したがって、画像形成装置のリソースの浪費を抑えることができ、且つネットワークに大きな負荷を掛けることなく蓄積文書の印刷が可能である。
【００９８】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による融合機の一実施例の構成図である。
【図２】本発明による融合機の一実施例のハードウェア構成図である。
【図３】本発明による第１実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図である。
【図４】チケットについて説明するための説明図である。
【図５】印刷サービスおよびＥＣＳが行う蓄積文書印刷処理の一例のイベントフロー図である。
【図６】本発明による第２実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図である。
【図７】本発明による第３実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図である。
【符号の説明】
１ 融合機
２ ソフトウェア群
３ 融合機起動部
４ ハードウェア資源
５ アプリケーション層
６ プラットフォーム
３１ ネットワークコントロールサービス（ＮＣＳ）
３２ デリバリーコントロールサービス（ＤＣＳ）
３３ オペレーションパネルコントロールサービス（ＯＣＳ）
３４ ファックスコントロールサービス（ＦＣＳ）
３５ エンジンコントロールサービス（ＥＣＳ）
３６ メモリコントロールサービス（ＭＣＳ）
３７ ユーザインフォメーションコントロールサービス（ＵＣＳ）
３８ システムコントロールサービス（ＳＣＳ）
３９ システムリソースマネージャ（ＳＲＭ）
６０ コントローラ
８０ オペレーションパネル
８１ ファックスコントロールユニット（ＦＣＵ）
８２ エンジン部
１００ ネットワーク機器
１１０ ネットワーク
１２１ ｈｔｔｐｄ（HyperText Transfer Protocol Daemon）
１２３ 文書管理サービス
１２４ チケット
１２６ 表
１３０ 印刷サービス
１３２ セッションオブジェクト
１３４，１４０，１４２，１４４ セッションＩＤ
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置，蓄積文書印刷方法および蓄積文書印刷システムに係り、特にネットワークを介して接続された他の装置からの要求に応じて蓄積文書を印刷するための画像形成装置，蓄積文書印刷方法および蓄積文書印刷システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、プリンタ，コピー，ファクシミリおよびスキャナなどの各装置の機能を１つの筐体内に収納した画像形成装置（以下、融合機という）が知られるようになった。この融合機は、１つの筐体内に表示部，印刷部および撮像部などを設けると共に、プリンタ，コピー，ファクシミリおよびスキャナにそれぞれ対応する４種類のソフトウェアを設け、そのソフトウェアを切り替えることより、プリンタ，コピー，ファクシミリおよびスキャナとして動作させるものである。特許文献１には、上記のような融合機の一例が記載されている。
【０００３】
このような融合機は、例えば文書管理データベース（以下、文書管理ＤＢという）に文書ファイルを蓄積文書として格納している。融合機はネットワーク機器等にネットワークを介して接続され、配信機能を利用して例えば文書管理ＤＢに格納している蓄積文書の配信を行う。また、融合機は印刷機能を利用して例えば文書管理ＤＢに格納している蓄積文書の印刷を行う。なお、セキュリティ上の問題に対応するため、融合機は文書管理ＤＢに格納している蓄積文書にパスワードを設定することが多い。
【０００４】
例えば融合機から蓄積文書をダウンロードする場合、ネットワーク機器は所望の蓄積文書を識別するための文書ＩＤおよびその蓄積文書の使用権限を証明するパスワードを融合機に送信する。融合機はパスワード認証を行った後に、文書ＩＤに対応する蓄積文書を文書管理ＤＢから読み出し、その蓄積文書をネットワーク機器に供給する。
【０００５】
例えば融合機の蓄積文書を印刷する場合、ネットワーク機器は所望の蓄積文書を識別するための文書ＩＤおよびその蓄積文書の使用権限を証明するパスワードを融合機に送信する。融合機はパスワード認証を行った後に、文書ＩＤに対応する蓄積文書を文書管理ＤＢから読み出し、その蓄積文書を印刷する。
【０００６】
また、融合機の蓄積文書を印刷する場合、ネットワーク機器は所望の蓄積文書を識別するための文書ＩＤおよびその蓄積文書の使用権限を証明するパスワードを融合機に送信する。融合機はパスワード認証を行った後に、文書ＩＤに対応する蓄積文書を文書管理ＤＢから読み出してネットワーク機器に送信する。ネットワーク機器は、受信した蓄積文書を融合機に送信することにより、融合機の蓄積文書を印刷する。
【０００７】
このように、ネットワーク機器はネットワークを介して接続される融合機に対して蓄積文書のダウンロード要求又は蓄積文書の印刷要求を行っていた。
【０００８】
【特許文献１】
特開２００２−８４３８３号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の融合機は蓄積文書の転送要求，印刷要求の他、蓄積文書に関する様々な処理要求をネットワーク機器や他の融合機から受信する。このため、融合機は蓄積文書に関する様々な処理要求に応じたプロセスが設けられている。
【００１０】
したがって、蓄積文書にパスワードが設定されている場合、蓄積文書に関する様々な処理要求に応じたプロセスごとにパスワード認証の機能を設ける必要があり、機能が重複するという問題があった。
【００１１】
また、融合機は文書管理ＤＢから読み出した蓄積文書を複数のプロセスで取り扱う場合、読み出した蓄積文書を複数のプロセス間で転送する。したがって、融合機のリソースを無駄に浪費しているという問題があった。
【００１２】
さらに、文書管理ＤＢから読み出したパスワード認証済みの蓄積文書を融合機とネットワーク機器との間で転送させて蓄積文書を印刷する場合、ネットワークに大きな負荷を掛けることがあるという問題があった。
【００１３】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、蓄積文書に対する認証機能を共有することができ、リソースの浪費を抑えることができ，ネットワークに大きな負荷を掛けることなく蓄積文書の印刷が可能な画像形成装置，蓄積文書印刷方法および蓄積文書印刷システムを提供することを目的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００１５】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００１６】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００１７】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する段階と、前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階とを有することを特徴とする。
【００１８】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する段階と、前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階とを有することを特徴とする。
【００１９】
また、上記課題を解決するため、本発明は、画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する段階と、前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階とを有することを特徴とする。
【００２０】
また、上記課題を解決するため、本発明は、１つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、前記画像形成装置は、前記他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００２１】
また、上記課題を解決するため、本発明は、１つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、前記画像形成装置は、前記他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００２２】
また、上記課題を解決するため、本発明は、１つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、前記画像形成装置は、前期他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスとを有することを特徴とする。
【００２３】
本発明によれば、文書管理サービスが蓄積文書に対する認証を行った後で証明情報取得要求に応じた証明情報を他の装置に供給し、印刷サービスが他の装置から証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信することにより、蓄積文書に対する認証機能を共有できる。
【００２４】
また、証明情報取得要求に応じた証明情報を他の装置，文書管理サービスまたは印刷サービスの間で転送させることにより、蓄積文書を無駄に転送させずに蓄積文書を印刷できる。したがって、画像形成装置のリソースの浪費を抑えることができ、且つネットワークに大きな負荷を掛けることなく蓄積文書の印刷が可能である。
【００２５】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【００２６】
図１は、本発明による融合機の一実施例の構成図を示す。融合機１は、ソフトウェア群２と，融合機起動部３と，ハードウェア資源４とを含むように構成される。
【００２７】
融合機起動部３は融合機１の電源投入時に最初に実行され、アプリケーション層５およびプラットフォーム６を起動する。例えば融合機起動部３は、アプリケーション層５およびプラットフォーム６のプログラムをハードディスク装置（以下、ＨＤＤという）などから読み出し、読み出した各プログラムをメモリ領域に転送して起動する。ハードウェア資源４は、プロッタ１１と，スキャナ１２と，ファクシミリなどのその他のハードウェアリソース１３とを含む。
【００２８】
また、ソフトウェア群２は、ＵＮＩＸ（登録商標）などのオペレーティングシステム（以下、ＯＳという）上に起動されているアプリケーション層５とプラットフォーム６とを含む。アプリケーション層５は、プリンタ，コピー，ファックスおよびスキャナなどの画像形成にかかるユーザサービスにそれぞれ固有の処理を行うプログラムを含む。
【００２９】
アプリケーション層５は、プリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ２１と，コピー用アプリケーションであるコピーアプリ２２と，ファックス用アプリケーションであるファックスアプリ２３と，スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ２４と，ＷＥＢページ用アプリケーションであるＷＥＢページアプリ２５と，シンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル（以下、ＳＯＡＰという）通信用アプリケーションであるＳＯＡＰ通信アプリ２６と，１つ以上の共有ファンクション（以下、ＳＦという）２８からなる共有ファンクション層７と，ＷＥＢページアプリ２５及びＳＯＡＰ通信アプリ２６とＳＦ２８との間に設けられたＷＥＢサービスファンクション（以下、ＷＳＦという）２７からなるラッピング層８とを含む。
【００３０】
ＷＳＦ２７は、予め定義されている関数によりＷＥＢページアプリ２５およびＳＯＡＰ通信アプリ２６からの処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインターフェース（以下、ＡＰＩという）５１を有する。また、ＳＦ２８は予め定義されている関数によりＷＳＦ２７からの処理要求を受信可能とするＡＰＩ５２を有する。
【００３１】
ＷＳＦ２７はＡＰＩ５１を介してＷＥＢページアプリ２５およびＳＯＡＰ通信アプリ２６からの処理要求を受信すると、その処理要求に応じてＳＦ２８を選択する。ＷＳＦ２７はＡＰＩ５１を介して受信した処理要求を、その処理要求に応じて選択したＳＦ２８にＡＰＩ５２を介して送信する。ＳＦ２８はＡＰＩ５２を介して処理要求を受信すると、その処理要求に応じた処理を行う。
【００３２】
例えば図１の融合機１は２つのＳＦ２８を含んでいるが、一方のＳＦ２８が後述する文書管理サービス１２３の処理を行い、他方のＳＦ２８が後述する印刷サービス１３０の処理を行う。
【００３３】
また、プラットフォーム６は、アプリケーション層５からの処理要求を解釈してハードウェア資源４の獲得要求を発生するコントロールサービス層９と、１つ以上のハードウェア資源４の管理を行ってコントロールサービス層９からの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ（以下、ＳＲＭという）３９と、ＳＲＭ３９からの獲得要求に応じてハードウェア資源４の管理を行うハンドラ層１０とを含む。
【００３４】
コントロールサービス層９は、ネットワークコントロールサービス（以下、ＮＣＳという）３１，デリバリーコントロールサービス（以下、ＤＣＳという）３２，オペレーションパネルコントロールサービス（以下、ＯＣＳという）３３，ファックスコントロールサービス（以下、ＦＣＳという）３４，エンジンコントロールサービス（以下、ＥＣＳという）３５，メモリコントロールサービス（以下、ＭＣＳという）３６，ユーザインフォメーションコントロールサービス（以下、ＵＣＳという）３７，システムコントロールサービス（以下、ＳＣＳという）３８など、一つ以上のサービスモジュールを含むように構成されている。
【００３５】
なお、プラットフォーム６は予め定義されている関数により、アプリケーション層５からの処理要求を受信可能とするＡＰＩ５３を有するように構成されている。ＯＳは、アプリケーション層５およびプラットフォーム６の各ソフトウェアをプロセスとして並列実行する。
【００３６】
ＮＣＳ３１のプロセスは、ネットワークＩ／Ｏを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するものであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、各アプリケーションからのデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。
【００３７】
例えばＮＣＳ３１は、ネットワークを介して接続されるネットワーク機器とのデータ通信をｈｔｔｐｄ（HyperText Transfer Protocol Daemon）により、ＨＴＴＰ（HyperText Transfer Protocol）で制御する。
【００３８】
ＤＣＳ３２のプロセスは、蓄積文書の配送などの制御を行う。ＯＣＳ３３のプロセスは、オペレータと本体制御との間の情報伝達手段となるオペレーションパネルの制御を行う。ＦＣＳ３４のプロセスは、アプリケーション層５からＰＳＴＮまたはＩＳＤＮ網を利用したファックス送受信，バックアップ用のメモリで管理されている各種ファックスデータの登録／引用，ファックス読み取り，ファックス受信印刷などを行うためのＡＰＩを提供する。
【００３９】
ＥＣＳ３５のプロセスは、プロッタ１１，スキャナ１２，その他のハードウェアリソース１３などのエンジン部の制御を行う。ＭＣＳ３６のプロセスは、メモリの取得および解放，ＨＤＤの利用，画像データの圧縮および伸張などのメモリ制御を行う。ＵＣＳ３７のプロセスは、ユーザ情報の管理を行うものである。
【００４０】
ＳＣＳ３８のプロセスは、アプリケーション管理，操作部制御，システム画面表示，ＬＥＤ表示，ハードウェア資源管理，割り込みアプリケーション制御などの処理を行う。
【００４１】
ＳＲＭ３９のプロセスは、ＳＣＳ３８と共にシステムの制御およびハードウェア資源４の管理を行うものである。例えばＳＲＭ３９のプロセスは、プロッタ１１やスキャナ１２などのハードウェア資源４を利用する上位層からの獲得要求に従って調停を行い、実行制御する。
【００４２】
具体的に、ＳＲＭ３９のプロセスは獲得要求されたハードウェア資源４が利用可能であるか（他の獲得要求により利用されていないかどうか）を判定し、利用可能であれば獲得要求されたハードウェア資源４が利用可能である旨を上位層に通知する。また、ＳＲＭ３９のプロセスは上位層からの獲得要求に対してハードウェア資源４を利用するためのスケジューリングを行い、要求内容（例えば、プリンタエンジンによる紙搬送と作像動作，メモリ確保，ファイル生成など）を直接実施している。
【００４３】
また、ハンドラ層１０は後述するファックスコントロールユニット（以下、ＦＣＵという）の管理を行うファックスコントロールユニットハンドラ（以下、ＦＣＵＨという）４０と、プロセスに対するメモリの割り振り及びプロセスに割り振ったメモリの管理を行うイメージメモリハンドラ（以下、ＩＭＨという）４１とを含む。ＳＲＭ３９およびＦＣＵＨ４０は、予め定義されている関数によりハードウェア資源４に対する処理要求を送信可能とするエンジンＩ／Ｆ５４を利用して、ハードウェア資源４に対する処理要求を行う。
【００４４】
融合機１は、各アプリケーションで共通的に必要な処理をプラットフォーム６で一元的に処理することができる。次に、融合機１のハードウェア構成について説明する。
【００４５】
図２は、本発明による融合機の一実施例のハードウェア構成図を示す。図２の融合機１は、コントローラ６０，オペレーションパネル８０，ＦＣＵ８１，エンジン部８２を有する。
【００４６】
コントローラ６０は、ＣＰＵ６１，システムメモリ６２，ノースブリッジ（ＮＢ）６３，サウスブリッジ（ＳＢ）６４，ＡＳＩＣ６６，ローカルメモリ６７，ＨＤＤ６８、ネットワークインターフェースカード（ＮＩＣ）６９，ＵＳＢデバイス７０，ＩＥＥＥ１３９４デバイス７１，セントロニクス７２を有する。
【００４７】
オペレーションパネル８０は、コントローラ６０のＡＳＩＣ６６に接続されている。また、ＦＣＵ８１およびエンジン部８２は、コントローラ６０のＡＳＩＣ６６にＰＣＩバス８３で接続されている。
【００４８】
コントローラ６０は、ＡＳＩＣ６６にローカルメモリ６７，ＨＤＤ６８などが接続されると共に、ＣＰＵ６１とＡＳＩＣ６６とがＣＰＵチップセットのＮＢ６３を介して接続されている。コントローラ６０は、ＮＢ６３を介してＣＰＵ６１とＡＳＩＣ６６とを接続することにより、ＣＰＵ６１のインターフェースが公開されていない場合に対応する。なお、ＡＳＩＣ６６とＮＢ６３とはＡＧＰ（Accelerated Graphics Port ）６５を介して接続されている。
【００４９】
このように、図１のアプリケーション５やプラットフォーム６を形成する一つ以上のプロセスを実行制御するため、ＡＳＩＣ６６とＮＢ６３とを低速のＰＣＩバスでなくＡＧＰ６５を介して接続することで、パフォーマンスの低下を防いでいる。
【００５０】
ＣＰＵ６１は、融合機１の全体制御を行うものである。ＣＰＵ６１は、ＮＣＳ３１，ＤＣＳ３２，ＯＣＳ３３，ＦＣＳ３４，ＥＣＳ３５，ＭＣＳ３６，ＵＣＳ３７，ＳＣＳ３８をＯＳ上に起動して実行させると共に、アプリケーション５を形成するプリンタアプリ２１，コピーアプリ２２，ファックスアプリ２３，スキャナアプリ２４，ＷＥＢページアプリ２５，ＳＯＡＰ通信アプリ２６，ＷＳＦ２７，ＳＦ２８を起動して実行させる。
【００５１】
ＮＢ６３は、ＣＰＵ６１，システムメモリ６２，ＳＢ６４，ＡＳＩＣ６６，ＮＩＣ６９，ＵＳＢデバイス７０，ＩＥＥＥ１３９４デバイス７１およびセントロニクス７２を接続するためのブリッジである。
【００５２】
ＳＢ６４，ＮＩＣ６９，ＵＳＢデバイス７０，ＩＥＥＥ１３９４デバイス７１１およびセントロニクス７２は、ＰＣＩバス７３を介してＮＢ６３に接続されている。なお、ＳＢ６４は、ＰＣＩバス７３とＲＯＭや周辺デバイス等とを接続するためのブリッジである。
【００５３】
システムメモリ６２は、融合機１の描画用メモリなどとして用いるメモリである。ローカルメモリ６７はコピー用画像バッファ，符号バッファとして用いるメモリである。
【００５４】
ＡＳＩＣ６６は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのＩＣである。ＨＤＤ６８は、画像データの蓄積，文書データの蓄積，プログラムの蓄積，フォントデータの蓄積，フォームの蓄積などを行うストレージ（補助記憶装置）の一例である。
【００５５】
ＮＩＣ６９は、融合機１をネットワークに接続するインターフェース機器である。ＵＳＢデバイス７０，ＩＥＥＥ１３９４デバイス７１およびセントロニクス７２は、夫々の規格に準じたインターフェースである。
【００５６】
また、オペレーションパネル８０は、オペレータからの入力操作を受け付けると共に、オペレータに向けた表示を行う操作部である。なお、ＦＣＵ８１はバックアップ用のメモリを有している。ＦＣＵ８１が有するメモリは、例えば融合機１の電源がＯＦＦのときに受信したファクシミリデータを一時的に格納するために利用される。
【００５７】
以下、融合機１により実現される蓄積文書印刷方法について図面を参照しつつ順次説明していく。図３は、本発明による第１実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図を示す。なお、図３の機能構成図は説明に必要のない機能構成を省略している。
【００５８】
図３に表されるように、本発明の蓄積文書印刷方法は融合機１にインターネットなどのネットワーク１１０を介して接続されるネットワーク機器１００が、融合機１に蓄積されている文書ファイル（以下、蓄積文書という）を融合機１に印刷させるためのものである。なお、ネットワーク機器１００は、融合機１以外の他の融合機であってもよい。
【００５９】
また、ネットワーク機器１００は、データ・アクセス・プロトコルとしてＳＯＡＰ（Simple Object Access Protocol）と呼ばれる通信プロトコル規格を利用し、融合機１の文書管理サービス１２３および印刷サービス１３０とＸＭＬ（eXtensible Markup Language）形式でデータ交換を行う。
【００６０】
まず、ネットワーク機器１００は融合機１に蓄積されている蓄積文書のリストおよび文書ＩＤを融合機１から入手しているものとする。ネットワーク機器１００を操作するユーザは画面上に表示されている蓄積文書のリストから印刷を所望する蓄積文書を選択すると共に、蓄積文書の印刷にパスワードの入力が必要であればパスワードを入力する。
【００６１】
ステップＳ２１では、ネットワーク機器１００が、ユーザにより選択された蓄積文書の文書ＩＤおよびパスワードを、ネットワーク１１０およびＮＣＳ３１のｈｔｔｐｄ１２１を介して融合機１の文書管理サービス１２３に送信することでチケット１２４の取得要求を行う。チケット取得要求は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。なお、文書管理サービス１２３は、コントロールサービスとして設けてもよい。
【００６２】
ステップＳ２１に続いてステップＳ２２に進み、文書管理サービス１２３はネットワーク機器１００から受信した蓄積文書の文書ＩＤおよびパスワードをＭＣＳ３６に送信し、パスワードの認証要求を行う。パスワード認証要求は、例えば蓄積文書の文書ＩＤおよびパスワードを引数としたパスワード認証要求関数「int mcsCheckPassword（unsignedInt DocId, string password）」を用いて行う。
【００６３】
ＭＣＳ３６は、文書管理サービス１２３から受信したパスワードのパスワード認証を行う。ステップＳ２２に続いてステップＳ２３に進み、ＭＣＳ３６はパスワード認証の結果を文書管理サービス１２３に送信する。パスワード認証の結果は、例えばパスワード認証要求関数の返り値としてＭＣＳ３６から文書管理サービス１２３に送信される。
【００６４】
パスワードが認証されると、文書管理サービス１２３は図４に表すようなチケットを生成する。図４は、チケットについて説明するための説明図を示す。図４（Ａ）は例えばネットワーク機器１００と文書管理サービス１２３との間で転送されるチケット１２４の構造体である。チケット１２４は、チケットＩＤ，チケットのデータサイズが格納されている。
【００６５】
また、図４（Ｂ）はチケット１２４を照合するための表１２６である。表１２６は文書管理サービス１２３により保持される。表１２６は、チケット内容情報およびチケット管理情報を含む。チケット内容情報は、チケットＩＤ，チケットの有効期限，ファイル数，文書ＩＤとしてのファイルＩＤとパスワードとが組になった構造体の配列を情報として有している。また、チケット管理情報はカレントのチケット番号，発行チケット数を情報として有している。なお、チケット１２４と表１２６とはチケットＩＤにより関連付けられている。
【００６６】
ステップＳ２４では、文書管理サービス１２３が、生成したチケット１２４をＮＣＳ３１のｈｔｔｐｄ１２１およびネットワーク１１０を介してネットワーク機器１００に送信する。文書管理サービス１２３からネットワーク機器１００へのチケット１２４の送信は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。
【００６７】
ステップＳ２５では、ネットワーク機器１００が、ステップＳ２４で受信したチケット１２４を融合機１の印刷サービス１３０に送信し、蓄積文書の印刷要求を行う。蓄積文書の印刷要求は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。なお、印刷サービス１３０は、コントロールサービスとして設けてもよい。
【００６８】
ステップＳ２５に続いてステップＳ２６に進み、印刷サービス１３０はステップＳ２５で受信したチケット１２４を文書管理サービス１２３に送信し、そのチケット１２４に対応する文書ＩＤの取得要求を行う。文書ＩＤ取得要求は、例えばチケット１２４を引数とした文書ＩＤ取得関数「arrayOfAnyURI getDocumentIdsByThicket(base64Binary ticket)」を用いて行う。
【００６９】
ステップＳ２６に続いてステップＳ２７に進み、文書管理サービス１２３は受信したチケット１２４に含まれるチケットＩＤに応じて表１２６から文書ＩＤを取得し、その文書ＩＤを印刷サービス１３０に送信する。文書ＩＤは、例えば文書ＩＤ取得関数の返り値として文書管理サービス１２３から印刷サービス１３０に送信される。
【００７０】
ステップＳ２７に続いてステップＳ２８に進み、印刷サービス１３０はステップＳ２７で受信した文書ＩＤをＥＣＳ３５に送信し、その文書ＩＤに対応する蓄積文書の印刷処理を行う。ここで、印刷サービス１３０およびＥＣＳ３５が行う蓄積文書印刷処理について図５を参照しつつ説明する。
【００７１】
図５は、印刷サービスおよびＥＣＳが行う蓄積文書印刷処理の一例のイベントフロー図を示す。ステップＳ１００では、印刷サービス１３０が関数を用いてＥＣＳ３５にジョブオープンを要求する。ステップＳ１００に続いてステップＳ１０１に進み、ＥＣＳ３５は関数の返り値としてジョブＩＤを印刷サービス１３０に送信する。
【００７２】
ステップＳ１０１に続いてステップＳ１０２に進み、印刷サービス１３０は関数を用いてＥＣＳ３５にジョブ動作モードの設定を要求する。ステップＳ１０２に続いてステップＳ１０３に進み、ＥＣＳ３５は関数の返り値としてジョブ動作モードの設定の成功または失敗を印刷サービス１３０に送信する。ここでは、ＥＣＳ３５が関数の返り値としてジョブ動作モードの設定の成功を印刷サービス１３０に送信する例を説明する。
【００７３】
ステップＳ１０３に続いてステップＳ１０４に進み、ＥＣＳ３５はイベントで実行が可能であることを表す実行可否通知を印刷サービス１３０に送信する。実行が可能であることを表す実行可否通知を受信すると、印刷サービス１３０はステップＳ１０４に続いてステップＳ１０５に進み、関数を用いてＥＣＳ３５にジョブエントリを要求する。
【００７４】
なお、実行が可能でないことを表す実行可否通知を受信すると、印刷サービス１３０はステップＳ１０５に進まずに処理を終了する。ステップＳ１０５に続いてステップＳ１０６に進み、ＥＣＳ３５は関数の返り値としてジョブエントリの成功または失敗を印刷サービス１３０に送信する。ここでは、ＥＣＳ３５が関数の返り値としてジョブエントリの成功を印刷サービス１３０に送信する例を説明する。
【００７５】
ステップＳ１０６に続いてステップＳ１０７に進み、ＥＣＳ３５はイベントで実行が可能であることを表す実行可否通知を印刷サービス１３０に送信する。実行が可能であることを表す実行可否通知を受信すると、印刷サービス１３０はステップＳ１０７に続いてステップＳ１０８に進み、関数を用いてＥＣＳ３５にジョブ開始を要求する。
【００７６】
なお、実行が可能でないことを表す実行可否通知を受信すると、印刷サービス１３０はステップＳ１０８に進まずに処理を終了する。ステップＳ１０８に続いてステップＳ１０９に進み、ＥＣＳ３５はイベントでジョブ終了通知および終了したジョブのジョブＩＤを印刷サービス１３０に送信する。ステップＳ１０９に続いてステップＳ１１０に進み、印刷サービス１３０が関数を用いてＥＣＳ３５にジョブクローズを要求する。
【００７７】
図５のようなイベントフローにより、印刷サービス１３０はステップＳ２７で受信した文書ＩＤに対応する蓄積文書の印刷処理を行うことができる。ステップＳ２８に続いてステップＳ２９に進み、印刷サービス１３０が、印刷処理の結果をＮＣＳ３１のｈｔｔｐｄ１２１およびネットワーク１１０を介してネットワーク機器１００に送信する。印刷サービス１３０からネットワーク機器１００への印刷処理の結果の送信は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。
【００７８】
そして、ネットワーク機器１００は融合機１から受信した印刷処理の結果を画面上に表示する。したがって、ユーザはネットワーク機器１００を操作することにより、融合機１に蓄積されている蓄積文書を容易に印刷できる。なお、融合機１ではチケット１２４を利用することで、印刷サービス１３０にパスワードを知らせることなく認証済みの蓄積文書の印刷を可能としている。
【００７９】
また、融合機１ではチケット１２４を利用することで蓄積文書のデータ自体を無駄に転送することがなくなり、リソースの浪費およびネットワークに対する大きな負荷を防ぐことができる。
【００８０】
図６は、本発明による第２実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図を示す。なお、図６の機能構成図は説明に必要のない機能構成を省略している。また、図６のステップＳ３１〜Ｓ３３の処理は図３のステップＳ２１〜Ｓ２３と同様であるため、説明を省略する。
【００８１】
ステップＳ３４では、文書管理サービス１２３が、生成したチケット１２４をセッションＩＤと対応付けたセッションオブジェクト１３２に格納する。ステップＳ３４に続いてステップＳ３５に進み、文書管理サービス１２３はセッションオブジェクト１３２と対応付けたセッションＩＤ１３４を、ＮＣＳ３１のｈｔｔｐｄ１２１およびネットワーク１１０を介してネットワーク機器１００に送信する。文書管理サービス１２３からネットワーク機器１００へのセッションＩＤ１３４の送信は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。
【００８２】
ステップＳ３６では、ネットワーク機器１００が、ステップＳ３５で受信したセッションＩＤ１３４を融合機１の印刷サービス１３０に送信し、蓄積文書の印刷要求を行う。蓄積文書の印刷要求は、ＳＯＡＰおよびＸＭＬを利用して行われる。
【００８３】
ステップＳ３７では、印刷サービス１３０が、セッションオブジェクト１３２を参照し、ステップＳ３６で受信したセッションＩＤに対応するセッションオブジェクト１３２からチケット１２４を取得する。ここで、印刷サービス１３０はステップＳ３５でセッションＩＤを受信したネットワーク機器１００と、ステップＳ３６でセッションＩＤ１２４を送信してきたネットワーク機器１００とが同じであることを確認し、異なるネットワーク機器１００からの蓄積文書の印刷要求を許可しないようにしてもよい。
【００８４】
なお、セッションオブジェクト１３２からチケット１２４を取得した後のステップＳ３８〜Ｓ４１の処理は図３のステップＳ２６〜Ｓ２９の処理と同様であるため、説明を省略する。
【００８５】
このように、融合機１とネットワーク機器１００との間のネットワーク１１０上ではチケット１２４を送受信せず、チケット１２４を格納したセッションオブジェクト１３２に対応付けたセッションＩＤ１３４を送受信することでセキュリティを向上させることができる。
【００８６】
図７は、本発明による第３実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図を示す。なお、図７の機能構成図は説明に必要のない機能構成を省略している。
【００８７】
ステップＳ５１では、ネットワーク機器１００が、融合機１の文書管理サービス１２３にセッション開始要求を行う。ステップＳ５２に進み、文書管理サービス１２３はネットワーク機器１００との間にセッションを確立し、そのセッションを表すセッションＩＤ▲１▼１４０をネットワーク機器１００に送信する。
【００８８】
ステップＳ５３に進み、ネットワーク機器１００は受信したセッションＩＤ▲１▼１４０とユーザにより選択された蓄積文書の文書ＩＤおよびパスワードの配列とを融合機１の文書管理サービス１２３に送信し、チケット１２４の取得要求を行う。なお、ステップＳ５４〜Ｓ５６の処理は図３のステップＳ２２〜Ｓ２４の処理と同様であるため、説明を省略する。
【００８９】
ステップＳ５７に進み、ネットワーク機器１００は融合機１の印刷サービス１３０にセッション開始要求を行う。ステップＳ５８に進み、印刷サービス１３０はネットワーク機器１００との間にセッションを確立し、そのセッションを表すセッションＩＤ▲２▼１４２をネットワーク機器１００に送信する。
【００９０】
ステップＳ５９に進み、ネットワーク機器１００は受信したセッションＩＤ▲２▼１４２とチケット１２４とを融合機１の印刷サービス１３０に送信し、蓄積文書の印刷要求を行う。
【００９１】
ステップＳ６０に進み、印刷サービス１３０はネットワーク機器１００から受信したチケット１２４を文書管理サービス１２３に送信し、セッション開始要求を行う。ステップＳ６１に進み、文書管理サービス１２３は印刷サービス１３０との間にセッションを確立し、そのセッションを表すセッションＩＤ▲３▼１４４を印刷サービス１３０に送信する。
【００９２】
ステップＳ６２に進み、印刷サービス１３０は受信したセッションＩＤ▲３▼１４４とチケット１２４とを文書管理サービス１２３に送信し、そのチケット１２４に対応する文書ＩＤの配列を取得する為のチケット情報取得要求を行う。ステップＳ６３に進み、文書管理サービス１２３は受信したチケット１２４に含まれるチケットＩＤに応じて表１２６から文書ＩＤの配列を取得し、その文書ＩＤの配列を印刷サービス１３０に送信する。
【００９３】
なお、文書管理サービス１２３から文書ＩＤの配列を取得した後のステップＳ６４及びＳ６５の処理は図３のステップＳ２８及びＳ２９の処理と同様であるため、説明を省略する。
【００９４】
このように、融合機１ではチケット１２４を利用することで、印刷サービス１３０にパスワードを知らせることなく認証済みの蓄積文書の印刷を可能としている。また、融合機１ではチケット１２４を利用することで蓄積文書のデータ自体を無駄に転送することがなくなり、リソースの浪費およびネットワークに対する大きな負荷を防ぐことができる。
【００９５】
本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形や変更が可能である。
【００９６】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、文書管理サービスが蓄積文書に対する認証を行った後で証明情報取得要求に応じた証明情報を他の装置に供給し、印刷サービスが他の装置から証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信することにより、蓄積文書に対する認証機能を共有できる。
【００９７】
また、証明情報取得要求に応じた証明情報を他の装置，文書管理サービスまたは印刷サービスの間で転送させることにより、蓄積文書を無駄に転送させずに蓄積文書を印刷できる。したがって、画像形成装置のリソースの浪費を抑えることができ、且つネットワークに大きな負荷を掛けることなく蓄積文書の印刷が可能である。
【００９８】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による融合機の一実施例の構成図である。
【図２】本発明による融合機の一実施例のハードウェア構成図である。
【図３】本発明による第１実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図である。
【図４】チケットについて説明するための説明図である。
【図５】印刷サービスおよびＥＣＳが行う蓄積文書印刷処理の一例のイベントフロー図である。
【図６】本発明による第２実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図である。
【図７】本発明による第３実施例の蓄積文書印刷方法について説明するための融合機の機能構成図である。
【符号の説明】
１ 融合機
２ ソフトウェア群
３ 融合機起動部
４ ハードウェア資源
５ アプリケーション層
６ プラットフォーム
３１ ネットワークコントロールサービス（ＮＣＳ）
３２ デリバリーコントロールサービス（ＤＣＳ）
３３ オペレーションパネルコントロールサービス（ＯＣＳ）
３４ ファックスコントロールサービス（ＦＣＳ）
３５ エンジンコントロールサービス（ＥＣＳ）
３６ メモリコントロールサービス（ＭＣＳ）
３７ ユーザインフォメーションコントロールサービス（ＵＣＳ）
３８ システムコントロールサービス（ＳＣＳ）
３９ システムリソースマネージャ（ＳＲＭ）
６０ コントローラ
８０ オペレーションパネル
８１ ファックスコントロールユニット（ＦＣＵ）
８２ エンジン部
１００ ネットワーク機器
１１０ ネットワーク
１２１ ｈｔｔｐｄ（HyperText Transfer Protocol Daemon）
１２３ 文書管理サービス
１２４ チケット
１２６ 表
１３０ 印刷サービス
１３２ セッションオブジェクト
１３４，１４０，１４２，１４４ セッションＩＤ
Claims (20)
- 画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、
ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、
前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスと
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、
ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、
前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスと
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置であって、
ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、
前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスと
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記文書管理サービスは、前記証明情報を生成して前記他の装置に送信する一方、前記印刷サービスから前記証明情報および第３のセッション情報を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書の識別情報を前記印刷サービスに送信することを特徴とする請求項３記載の画像形成装置。
- 前記印刷サービスは、前記他の装置から証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書の識別情報を文書管理サービスから取得する一方、その識別情報に応じた蓄積文書を文書蓄積手段から取得して印刷することを特徴とする請求項３記載の画像形成装置。
- 前記印刷サービスは、証明情報に応じた蓄積文書を文書蓄積手段から取得して印刷する一方、その印刷処理に応じた印刷処理情報を前記他の装置に供給することを特徴とする請求項３記載の画像形成装置。
- 前記文書管理サービスは、前記証明情報の内容および識別情報を生成し、証明情報の識別情報を前記他の装置に送信する一方、前記証明情報の内容を保持することを特徴とする請求項３記載の画像形成装置。
- 前記文書管理サービスは、前記印刷サービスから送信された証明情報の識別情報を用いて証明情報の内容を特定する一方、証明情報の内容に応じた蓄積文書の識別情報を前記印刷サービスへ送信することを特徴とする請求項７記載の画像形成装置。
- 前記文書管理サービスは、予め定められている関数を用いて前記証明情報を取得することを特徴とする請求項３記載の画像形成装置。
- 前記印刷サービスは、予め定められている関数を用いて証明情報に応じた蓄積文書の識別情報を取得することを特徴とする請求項４記載の画像形成装置。
- 前記印刷サービスは、予め定められている関数を用いて証明情報に応じた蓄積文書を印刷することを特徴とする請求項３記載の画像形成装置。
- 前記第１のセッション情報は前記文書管理サービスと前記他の装置とのセッションを表し、前記第２のセッション情報は前記印刷サービスと前記他の装置とのセッションを表し、前記第３のセッション情報は前記文書管理サービスと前記印刷サービスとのセッションを表すことを特徴とする請求項３乃至１１何れか一項記載の画像形成装置。
- 前記証明情報取得要求は、少なくとも蓄積文書を識別する識別情報および蓄積文書の使用権限を証明する暗証情報を含むことを特徴とする請求項１乃至１１何れか一項記載の画像形成装置。
- 前記文書管理サービスおよび印刷サービスと、前記他の装置とは、シンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコルを用いて通信することを特徴とする請求項１乃至１１何れか一項記載の画像形成装置。
- 画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、
ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する段階と、
前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階と
を有することを特徴とする蓄積文書印刷方法。 - 画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、
ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する段階と、
前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階と
を有することを特徴とする蓄積文書印刷方法。 - 画像形成処理で使用されるハードウェア資源と、画像形成に係る処理を行うプログラムと、蓄積文書を蓄積する文書蓄積手段とを有する画像形成装置の蓄積文書印刷方法であって、
ネットワークを介して接続された他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する段階と、
前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する段階と
を有することを特徴とする蓄積文書印刷方法。 - １つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、
前記画像形成装置は、前記他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、
前記他の装置から前記証明情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスと
を有することを特徴とする蓄積文書印刷システム。 - １つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、
前記画像形成装置は、前記他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報と直接又は間接的に対応付けられたセッション情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、
前記他の装置から前記セッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、そのセッション情報と直接又は間接的に対応付けられた証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスと
を有することを特徴とする蓄積文書印刷システム。 - １つ以上の他の装置と、前記他の装置にネットワークを介して接続された画像形成装置とを用いて、前記画像形成装置の文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書を印刷する蓄積文書印刷システムであって、
前記画像形成装置は、前期他の装置から前記文書蓄積手段に蓄積された蓄積文書に対する証明情報取得要求および第１のセッション情報を受信し、その証明情報取得要求に応じて前記証明情報取得要求を受けた蓄積文書の利用許可に関する証明情報を前記他の装置に供給する文書管理サービスと、
前記他の装置から前記証明情報および第２のセッション情報を利用した蓄積文書印刷要求を受信し、その証明情報に応じた蓄積文書を印刷する印刷サービスと
を有することを特徴とする蓄積文書印刷システム。
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