JP4166409B2 - 四輪駆動車両の駆動力制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチの締結力を制御することによって、副駆動輪に配分する駆動力を制御する四輪駆動車両の駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の駆動力制御装置として、例えば、本出願人により特開平10−194005号公報に開示されたものが知られている。この四輪駆動車両は、前車輪を主駆動輪、後車輪を副駆動輪とするものであり、エンジンは、自動変速機、フロントディファレンシャルおよび左右のフロントドライブシャフトを介して、左右の前輪に接続されている。また、フロントディファレンシャルは、トランスファ、プロペラシャフト、リヤディファレンシャルおよび左右のリヤドライブシャフトを介して、左右の後輪に接続されている。
【0003】
駆動力制御装置は、リヤディファレンシャルに設けられた左右の電磁クラッチと、各電磁クラッチを制御するECUと、ダッシュボードに設けられたロックスイッチなどを備えている。各電磁クラッチは、そのソレノイドのコイルへの電流の供給および停止をECUで制御されることにより、プロペラシャフトと対応するリヤドライブシャフトとの間を遮断・接続する。電磁クラッチの遮断状態では、エンジンの駆動力が前輪にのみ伝達されることで、前輪駆動状態になる一方、接続状態では、エンジンの駆動力が後輪に伝達されることで、四輪駆動状態になる。また、電磁クラッチは、コイルへの供給電流量に応じて、その締結力が連続的に変化するように構成されており、この供給電流量をECUで制御して、左右の電磁クラッチの締結力を変化させることで、左右の後輪に配分する駆動力を互いに独立して任意に制御することが可能である。
【0004】
また、運転者によりロックスイッチが操作されると、ECUにより、左右の電磁クラッチへの供給電流量を最大にするロックモードが実行される。これにより、両電磁クラッチの締結力を最大にし、両後輪に配分される駆動力を最大にすることによって、雪道などでのスタック脱出を容易に行えるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来の駆動力制御装置では、ロックスイッチが操作されたときに、電磁クラッチの締結力を常に最大にした状態でロックモードが実行されるように構成されている。一方、スタック脱出後に、ロックスイッチがOFFされないまま、エンジンブレーキやフットブレーキによる制動状態や、アクセルをほとんど踏まない渋滞走行状態に至る場合がある。このような場合、従来の駆動力制御装置では、エンジンの出力トルクが負値または小さな値であるために、前輪の駆動力を後輪に配分する必要性が低いにもかかわらず、電磁クラッチの締結力を最大にしたロックモードが継続して実行されるため、その間、電磁クラッチに最大電流量が供給され、消費電力が大きくなってしまう。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ロックモード中において、主駆動輪の駆動力を副駆動輪に配分するクラッチの締結力を適切に制御でき、それにより、クラッチを無駄なく効率的に作動させることができる四輪駆動車両の駆動力制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1に係る発明は、前後の車輪W1〜W2、W3〜W4のいずれか一方を、エンジン3に接続された主駆動輪W1、W2とし、他方を、主駆動輪W1、W2にクラッチ(実施形態における(以下、本項において同じ)電磁クラッチ10)を介して接続された副駆動輪W3、W4とするとともに、クラッチの制御モードとして、検出手段(センサ20〜25)により検出された車両の運転状態に応じて、クラッチの締結力を変化させることにより、副駆動輪W3、W4に配分する駆動力を制御する通常制御と、車両の運転者による入力手段(ロックスイッチ26)の操作状態に応じて、主駆動輪W1、W2と副駆動輪W3、W4との間をロックするロックモードを実行するロックモード制御と、を有する四輪駆動車両の駆動力制御装置であって、入力手段が操作されたときに、ロックモード中におけるクラッチの締結力を主駆動輪W1、W2と副駆動輪W3、W4との間をロック可能な締結力に制御することによって、主駆動輪W1、W2と副駆動輪W3、W4との間をロックするロック実行手段(2/4WD・ECU11、図3のステップ43、49、50)と、エンジン3から主駆動輪W1、W2側に出力されている駆動力(駆動トルクTD)を算出する駆動力算出手段(2/4WD・ECU11、図10のステップ96、97)と、駆動力算出手段により算出された駆動力が所定値X1未満のときに、ロックモード中におけるクラッチの締結力を、ロック可能な締結力よりも小さな締結力に制限する締結力制限手段(2/4WD・ECU11、図7のステップ83〜85、図8)と、を備え、締結力制限手段は、ロックモード中におけるクラッチの締結力を、算出された駆動力が小さいほど、より小さな締結力に制限することを特徴とする。
【0008】
この四輪駆動車両の駆動力制御装置によれば、入力手段は、ロックモードを実行することを意図する運転者によって操作される。運転者により入力手段が操作されたときには、ロック実行手段によって、副駆動輪へ駆動力を配分するクラッチの締結力を主駆動輪と副駆動輪との間をロック可能な締結力に制御することにより、主駆動輪と副駆動輪の間がロックされる。これにより、運転者の意図に沿って、主駆動輪と副駆動輪との間をロックすることが可能である。また、ロックモード中におけるクラッチの締結力は、駆動力算出手段で算出された、エンジンから主駆動輪側に出力されている駆動力が所定値未満のときに、締結力制限手段によって、ロック可能な締結力よりも小さな締結力に制限される。これにより、制動時やアクセルをほとんど踏まない渋滞走行時のように、実際の主駆動輪側の駆動力が小さいために主駆動輪側の駆動力を副駆動輪に配分する必要性が低い場合には、ロックモード中のクラッチの締結力をより小さな締結力に制限できる。また、エンジンから主駆動輪側に出力されている実際の駆動力に基づいて、クラッチの締結力を制限するので、これを適切に行うことができる。これにより、ロックモード中において、クラッチを無駄なく効率的に作動させることができ、クラッチが電磁クラッチの場合には、節電を図ることができる。
【0009】
また、締結力制限手段は、ロックモード中におけるクラッチの締結力を、算出された駆動力が小さいほど、より小さな締結力に制限する。この構成によれば、クラッチの締結力を、主駆動輪側の駆動力を副駆動輪に配分する必要の度合に応じて、きめ細かく制限できるので、クラッチをさらに効率的に作動させることができる。
【0010】
また、この場合、車両の速度VCARを検出する車両速度検出手段をさらに備え、ロック実行手段は、算出された駆動力が所定値X1以上で、かつ検出された車両速度VCARが所定速度X0以下のときに、ロックモード中におけるクラッチの締結力を主駆動輪W1、W2と副駆動輪W3、W4との間をロック可能な最大締結力に制御することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を説明する。図1は、本発明による駆動力制御装置1を適用した四輪駆動車両2の概略構成を示している。同図に示すように、この四輪駆動車両(以下「車両」という)2は、その前部に横置きに搭載したエンジン3と、エンジン3に一体に設けられた自動変速機4を備えている。
【0016】
この自動変速機4は、エンジン3の出力を伝達するトルクコンバータ4aと、「1、2、3、D4、D5、N、R、P」からなる8つのシフト位置を選択可能なシフトレバー(図示せず)と、1〜5速ギヤ位置およびリバースギヤ位置からなる6種類の変速比のギヤ位置に切換可能なギヤ機構4b(一部のみ図示)と、を備えている。トルクコンバータ4aは、その入力側がエンジン3の出力軸3aに直結され、出力側がギヤ機構4bのメインシャフト4cに直結されている。また、自動変速機4のギヤ位置は、シフト位置が「1」〜「D5」および「R」にあるときにそれぞれ、1速ギヤ位置、1〜2速ギヤ位置、1〜3速ギヤ位置、1〜4速ギヤ位置、1〜5速ギヤ位置およびリバースギヤ位置に切り換えられる。
【0017】
自動変速機4には、ギヤ位置センサ20およびシフト位置センサ21が取り付けられている。ギヤ位置センサ20は、ギヤ位置を検出し、その検出信号であるギヤ位置信号SFTを、後述するFI/AT・ECU12に送る。なお、ギヤ位置SFTの値は、1〜5速ギヤ位置のときにそれぞれ1〜5、リバースギヤ位置のときに6である。
【0018】
シフト位置センサ21は、自動変速機4のシフト位置を検出し、その検出信号であるシフト位置信号POSIをFI/AT・ECU12に送る。なお、シフト位置POSIの値は、シフト位置が「N」または「P」のときに1、「R」のときに2、「1」〜「D5」のときにそれぞれ3〜7であり、また、ノーポジション状態(シフトレバーがシフト位置間にあって、シフト位置を特定できない状態)のときには0が割り当てられる。
【0019】
上記FI/AT・ECU12は、エンジン3の運転や自動変速機4の動作を制御するものであり、RAM、ROM、CPUおよびI/Oインターフェースなどからなるマイクロコンピュータ(いずれも図示せず)で構成されている。このFI/AT・ECU12には、エンジン回転数センサ22および吸気管内絶対圧センサ23などが接続されており、これらのセンサ22、23から、エンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBAを表す検出信号がそれぞれ送られる。また、FI/AT・ECU12には、自動変速機4のメインシャフト4cの回転数NMを検出するメインシャフト回転数センサ28が接続されている。FI/AT・ECU12は、エンジン回転数NEおよびメインシャフト回転数NMをそれぞれトルクコンバータ4aの入出力回転数として用い、トルクコンバータ4aの入出力回転比ETRを算出する(ETR=NM/NE)。
【0020】
一方、エンジン3の出力軸3aは、自動変速機4、フロントディファレンシャル(以下「フロントデフ」という)5、および左右のフロントドライブシャフト6、6を介して、主駆動輪としての左右の前輪W1、W2に接続されている。さらに、出力軸3aは、自動変速機4、フロントデフ5、トランスファ7a、プロペラシャフト7b、リヤディファレンシャル(以下「リヤデフ」という)8、および左右のリヤドライブシャフト9、9を介して、副駆動輪としての左右の後輪W3、W4に接続されている。
【0021】
リヤデフ8には、左右の電磁クラッチ10、10(クラッチ)が設けられている。各電磁クラッチ10は、そのソレノイドのコイル(図示せず)への電流の供給および停止によって、プロペラシャフト7bと対応する各リヤドライブシャフト9との間を接続・遮断するものである。遮断状態では、エンジン3の駆動トルクが前輪W1、W2にのみ伝達されることで、前輪駆動状態になる一方、接続状態のときには、エンジン3の駆動力が後輪W3、W4に配分されることで、四輪駆動状態になる。また、電磁クラッチ10は、コイルへの供給電流量に応じて、その締結力が連続的に変化するように構成されており、この供給電流量を、後述する2/4WD・ECU11で制御して、左右の電磁クラッチの締結力を任意に変化させることにより、左右の後輪W3、W4に配分する駆動力が互いに独立して制御される。
【0022】
また、リヤデフ8には、油温センサ24が設けられている。この油温センサ24は、電磁クラッチ10、10を潤滑する潤滑油の温度(油温)TOILを検出し、その検出信号を、後述する2/4WD・ECU11に送る。
【0023】
さらに、前後の車輪W1〜W4には、車輪速度センサ25がそれぞれ設けられている。これら4つの車輪速度センサ25は、車輪W1〜W4の車輪速度VW1〜VW4をそれぞれ検出し、それらの検出信号をABS・ECU13に送る。このABS・ECU13は、前後の車輪W1〜W4のアンチロック制御を行うものであり、前述したFI/AT・ECU12と同様、マイクロコンピュータで構成されている。
【0024】
また、図示しないダッシュボードには、ロックスイッチ26(入力手段)が設けられている。このロックスイッチ26は、雪道などでのスタック脱出時などに、リヤデフ8をロックして後輪W3、W4へ大きな駆動力を伝達したいときに、運転者により操作されるものである。ロックスイッチ26は、モーメンタリースイッチで構成されており、それが押されている間、ロックスイッチ信号LOCKSWを2/4WD・ECU11に送る。また、ロックモード中は、ダッシュボードに設けられたロックランプ(図示せず)が点灯される。
【0025】
上記2/4WD・ECU11は、本発明に係る駆動力制御装置1の主要部を構成するものであり、FI/AT・ECU12およびABS・ECU13と同様、マイクロコンピュータで構成されている。2/4WD・ECU11には、ECU12、13から、上記センサ20〜25の検出値やそれらに応じた演算結果に基づく信号が、シリアル通信によって入力される。2/4WD・ECU11は、これらの入力信号などに応じ、ROMに記憶された制御プログラム、およびRAMに記憶された後述するフラグ値や演算値などに基づいて、後輪W3、W4に伝達すべき駆動トルク、およびこれに対応する各電磁クラッチ10のコイルへの供給電流量を演算し、その演算結果に基づく駆動信号を電磁クラッチ10、10に出力することによって、その締結力を変化させ、後輪W3、W4に配分する駆動力を制御する。また、2/4WD・ECU11は、ロックスイッチ26からのロックスイッチ信号LOCKSWに応じて、ロックモード制御を実行する。
【0026】
図2および図3は、このロックモード制御の全体フローを示すフローチャートである。このプログラムは、所定時間ごとに実行される。なお、以下の説明では、ROMに個々のデータやテーブル値などとしてあらかじめ記憶されている固定値については、その先頭に「#」を付し、RAMに記憶され、更新される変数値と区別して表すものとする。
【0027】
このロックモード制御ではまず、フェール確定フラグF_ERR1が「1」であるか否かを判別する(ステップ21)。この答がYES、すなわちロックモード制御系のフェールがすでに確定しているときには、ロックモードは実行せず、ステップ22〜29に進み、後述するロックモード解除タイマTMLOCK、ロックカウンタCNT_LOCK、ロックモード実行スイッチ条件成立フラグF_LOCKM1、ロックモード解除スイッチ条件成立フラグF_LOCKM2、ロックモードフラグF_LOCKT、ロックモード用伝達トルクの基本値LOCKT、節電係数KLOCK、およびロックモード用伝達トルクLOCKDを、それぞれ「0」にセットし、本プログラムを終了する。
【0028】
前記ステップ21の答がNOのときには、シフト位置センサ21で検出されたシフト位置POSIの値が0であるか否かを判別し(ステップ30)、この答がYES、すなわちシフト位置がノーポシション状態であるときには、前記ステップ22以降に進む。ステップ30の答がNOのときには、シフト位置POSIの値が2、3または4、すなわちシフト位置が「R」「1」または「2」であるか否かを判別する(ステップ31)。
【0029】
このステップ31の答がYES、すなわちシフト位置が「R」「1」または「2」のいずれかであるときには、ロックモード解除タイマTMLOCKを「0」にリセットする(ステップ32)。次いで、エンジン回転数NEがヒステリシス付きの所定回転数#LOCKNEL/H(例えば300、500rpm)よりも大きいか否かを判別する(ステップ33)。この答がNO、すなわちNE≦#LOCKNEL/Hのときには、エンジン3が実質、停止状態にあるとして、ロックモードは実行せず、前記ステップ23以降を実行し、本プログラムを終了する。
【0030】
前記ステップ33の答がYES、すなわちNE>#LOCKNEL/Hのときには、ロックモードフラグF_LOCKTが「1」であるか否かを判別する(ステップ34)。今回のループがロックモードの実行条件外からのループである場合には、F_LOCKT値が前記ステップ26で「0」にセットされていることで、ステップ34の答がNOになるので、次にステップ35に進み、4つのフィルタ後車輪速度FVW1〜FVW4がすべて、車両2の所定の低車速状態を表す所定速度#FVWREF(例えば5km/h)以下であるか否かを判別する。これらのフィルタ後車輪速度FVW1〜FVW4は、車輪速度センサ25で検出された車輪速度VW1〜VW4に所定のフィルタ処理を加えたものである。このステップ35の答がNO、すなわちFVW1〜FVW4の少なくとも1つが所定速度#FVWREFを超えているときには、車両2が走行中であるため、ロックモードは不要であるとして、これを実行せず、前記ステップ23以降を実行し、本プログラムを終了する。
【0031】
前記ステップ35の答がYES、すなわちFVW1〜FVW4≦#FVWREFのときには、ロックモード実行のための車両2側の条件が成立したとして、ステップ36以降において、ロックスイッチ26側の条件を判定する。これは、前述したように、ロックスイッチ26がモーメンタリースイッチで構成されていることから、入力されたロックスイッチ信号LOCKSWがロックモードの実行または解除のいずれのために操作されたものであるかを識別する必要があるとともに、スイッチ操作によるロックモード制御のチャタリングが生じないようにするためである。
【0032】
まずステップ36では、ロックモード実行スイッチ条件成立フラグF_LOCKM1が「1」であるか否かを判別する。今回のループがロックモードの実行条件外からのループである場合には、F_LOCKM1値が前記ステップ24で「0」にセットされていることで、ステップ36の答がNOになるので、次にステップ37に進み、ロックスイッチフラグF_LOCKSWが「1」であるか否かを判別する。この答がNO、すなわちロックスイッチ26が押されていないときには、チャタリング防止用のロックカウンタCNT_LOCKの値が4以上であるか否かを判別する(ステップ38)。この答がNOのときには、ロックカウンタCNT_LOCKの値をインクリメントする(ステップ39)。
【0033】
一方、ステップ38の答がYES、すなわちCNT_LOCK≧4になり、ロックモード実行のための車両2側の条件成立状態が、4回以上連続して確認されたときには、ロックモード実行のためのロックスイッチ信号LOCKSWの受付条件が成立したとして、ロックカウンタCNT_LOCKを「0」にリセットする(ステップ40)とともに、そのことを表すためにロックモード実行スイッチ条件成立フラグF_LOCKM1を「1」にセットする(ステップ41)。一方、前記ステップ37の答がYES、すなわちロックスイッチ信号LOCKSWの受付条件が成立しないうちにロックスイッチ26が押されたときには、このロックスイッチ信号LOCKSWを無視し、ロックカウンタCNT_LOCKを「0」にリセットする(ステップ42)。このステップ42、前記ステップ39またはステップ41の実行後は、前記ステップ25以降に進み、本プログラムを終了する。
【0034】
前記ステップ41を実行した後、すなわちロックモード実行のためのロックスイッチ信号LOCKSWの受付条件が成立した後には、前記ステップ36の答がYESとなるので、次にステップ43に進み、ロックスイッチフラグF_LOCKSWが「1」であるか否かを再び判別する。この答がNO、すなわちロックスイッチ26が押されていないときには、前記ステップ25以降に進む。一方、このステップ43の答がYES、すなわちロックスイッチ26が押されたときには、ロックカウンタCNT_LOCKの値が4以上であるか否かを再び判別し(ステップ44)、この答がNOのときには、ロックカウンタCNT_LOCKの値をインクリメントした(ステップ45)後、前記ステップ25以降に進む。
【0035】
一方、前記ステップ44の答がYES、すなわちCNT_LOCK≧4になり、ロックスイッチ信号LOCKSWの入力状態が、4回以上連続して確認されたときには、ロックモードの実行条件が最終的に成立したとして、ロックカウンタCNT_LOCKを「0」にリセットし(ステップ46)、ロックモード実行スイッチ条件成立フラグF_LOCKM1を「0」にセットする(ステップ47)とともに、ロックモード解除スイッチ条件成立フラグF_LOCKM2およびロックモードフラグF_LOCKTを、それぞれ「1」にセットする(ステップ48、49)。次いで、ロックモード用伝達トルクLOCKDを算出し(ステップ50)、ロックモードを実行する。これについては後述する。また、ロックモードの実行に伴い、ロックスイッチが点灯し、ロックモード中であることが運転者に知らされる。
【0036】
上記のようにロックモードに移行した後は、シフト位置POSIやエンジン回転数NEなどの前述した条件が維持されている限り、前記ステップ34を通るとともに、その答がYESになるので、次にステップ51に進み、ロックモード中のロックスイッチ操作処理を実行する。図4は、そのサブルーチンを示している。この処理ではまず、ロックモード解除スイッチ条件成立フラグF_LOCKM2が「1」であるか否かを判別する(ステップ61)。ロックモードへの移行直後は、この答がYESになるので、次にステップ62に進み、ロックスイッチフラグF_LOCKSWが「1」であるか否かを判別する。この答がYESのときには、ロックモードへの移行後にロックスイッチ26が引き続き押されている状態であるとして、ロックカウンタCNT_LOCKを「0」にリセットし(ステップ63)、本プログラムを終了する。
【0037】
前記ステップ62の答がNO、すなわちロックモードへの移行後、ロックスイッチ26の操作が終了したときには、前記ステップ38、39と同様、ロックカウンタCNT_LOCKの値が4以上であるか否かを判別し(ステップ64)、この答がNOのときには、ロックカウンタCNT_LOCKの値をインクリメントし(ステップ65)、本プログラムを終了する。一方、ステップ64の答がYES、すなわちロックスイッチ26の操作終了状態が、4回以上連続して確認されたときには、ロックモード解除のためのロックスイッチ信号LOCKSWの受付条件が成立したとして、ロックカウンタCNT_LOCKを「0」にリセットする(ステップ66)とともに、そのことを表すためにロックモード解除スイッチ条件成立フラグF_LOCKM2を「0」にセットし(ステップ67)、本プログラムを終了する。
【0038】
このステップ67の実行後は、前記ステップ61の答がNOとなるので、次にステップ68に進み、ロックスイッチフラグF_LOCKSWが「1」であるか否かを再び判別する。この答がNO、すなわちロックモード中にロックスイッチ26の操作がないときには、そのまま本プログラムを終了する。一方、前記ステップ68の答がYES、すなわちロックモード中にロックスイッチ26が押されたときには、ロックカウンタCNT_LOCKの値が4以上であるか否かを再び判別する(ステップ69)。この答がNOのときには、ロックカウンタCNT_LOCKの値をインクリメントする(ステップ70)。一方、ステップ69の答がYES、すなわちロックスイッチ信号LOCKSWの入力状態が、4回以上連続して確認されたときには、ロックモードを解除すべきとして、ロックカウンタCNT_LOCKを「0」にリセットする(ステップ71)とともに、ロックモードフラグF_LOCKTを「0」にセットし(ステップ72)、本プログラムを終了する。これにより、ロックモードが解除される。
【0039】
図5は、これまでに述べたロックスイッチ26の操作状況とロックモードの実行・解除との関係の一例を示すタイムチャートである。シフト位置が時刻t0で「D5」から「R」に切り換えられ、その後はロックモード実行のための車両2側の条件が継続して満たされているとすると、まず、図3のステップ41の実行により、ロックモード実行スイッチ条件成立フラグF_LOCKM1が「1」になり(時刻t1)、ロックモード実行の受付状態になる。この状態でロックスイッチ26が押されると(時刻t2)、ステップ43がYESとなり、ロックカウンタCNT_LOCKのカウント時間の経過後(時刻t3)、ステップ47〜49の実行により、F_LOCKM1値が「0」になるとともに、ロックモード解除スイッチ条件成立フラグF_LOCKM2およびロックモードフラグF_LOCKTがそれぞれ「1」になり、ロックモードに移行する。
【0040】
その後、ロックスイッチ26の操作が終了すると(時刻t4)、ロックカウンタCNT_LOCKのカウント時間の経過後(時刻t5)、図4のステップ67の実行により、F_LOCKM2値が再び「0」になり、ロックモード解除の受付状態になる。この状態でロックスイッチ26が再び押されると(時刻t6)、ステップ68がYESとなり、ロックカウンタCNT_LOCKのカウント時間の経過後(時刻t7)、ステップ72の実行により、ロックモードフラグF_LOCKTが「0」になり、ロックモードが解除される。以上のような制御により、モーメンタリースイッチで構成したロックスイッチ26からのロックスイッチ信号LOCKSWに応じて、ロックモードの実行または解除を適切に行えるとともに、ロックカウンタCNT_LOCKによって、ロックモード制御のチャタリングを回避することができる。
【0041】
図2に戻り、前記ステップ31の答がNO、すなわちシフト位置が「D5」「D4」「3」「N」または「P」のいずれかであるときには、ロックモードフラグF_LOCKTが「1」であるか否かを判別する(ステップ52)。この答がNO、すなわちロックモード中でないときには、前記ステップ22以降に進み、本プログラムを終了する。このように、シフト位置が「R」「1」および「2」以外であるときには、ロックスイッチ26の操作状況にかかわらず、ロックモードは原則として実行されない。これは、ロックモードによる大きな後輪駆動力を必要とするスタック脱出時などには、運転者はシフトレバーを「R」「1」または「2」に操作するのが通常だからである。したがって、このような制御により、不要なロックモードの実行を回避することができる。
【0042】
一方、前記ステップ52の答がYES、すなわちロックモード中にシフトレバーが「R」「1」および「2」以外のシフト位置に切り換えられたときには、ロックモード解除タイマTMLOCKの値がその所定値#TMLOCKAT(例えば3秒相当)以上であるか否かを判別する(ステップ53)。この答がNO、すなわちTMLOCK<#TMLOCKATのときには、ロックモード解除タイマTMLOCKの値をインクリメントした(ステップ54)後、前記ステップ33に進む。一方、前記ステップ53の答がYES、すなわちTMLOCK≧#TMLOCKATのときには、前記ステップ22以降に進み、ロックモードを解除する。
【0043】
以上のように、ロックモード中にシフトレバーが「R」「1」および「2」以外のシフト位置にシフトされたときには、ロックスイッチ26の操作状況にかかわらず、ロックモードが自動的に解除される。これにより、ロックモードを早期に解除でき、その実行期間を短縮することができる。また、このロックモードの解除を、ロックモード解除タイマTMLOCKによる計時時間の経過後に行うので、スタック脱出用のシフトレバーのクイック操作が行われた場合に、その途中でシフトレバーが「R」「1」および「2」以外のシフト位置を通っても、ロックモードは解除されず、それによる大きな後輪駆動力を維持できることで、クイック操作によるスタック脱出を支障なく行うことができる。
【0044】
図6は、これまでに述べた車両2の運転状態およびロックスイッチ26の操作状況とロックモードの実行・解除との関係の一例を示すタイムチャートである。まず、シフト位置が「D5」の状態で車両2が減速されているとすると、この状態では、たとえロックスイッチ26が押されたとしても(時刻t10)、図2のステップ31および52がNOとなることで、ロックモードは実行されない。その後、車両2が停止し、シフト位置を「R」にした(時刻t11)後に、ロックスイッチ26が押されると(時刻t12)、前述した条件の下、図3のステップ43がYESとなることで、ロックモードが実行される。
【0045】
その後、発進および再停止した後の発進時に、車両2がスタックし、ロックモード状態でシフトレバーのクイック操作が行われた場合には(t13〜t14の期間)、この期間中、ロックモード解除タイマTMLOCKの値が所定値#TMLOCKATに達しない(図2のステップ53:NO)ことで、ロックモードが維持され、スタック脱出を確実に行うことができる。また、クイック操作が終了した(t15)後は、タイマTMLOCKの値が所定値#TMLOCKATに達した時点(時刻t16)で、ステップ53の答がYESになることで、ロックモードが自動的に解除される。
【0046】
次に、図7を参照しながら、図3のステップ50で実行されるロックモード用伝達トルクLOCKDの算出処理について説明する。まず、ステップ81において、車両速度VCARに応じ、図8に一例を示すVCAR−LOCKTテーブルを検索することによって、テーブル値#TBL_LOCKを求め、ロックモード用伝達トルクの基本値LOCKTとして設定する。なお、この車両速度VCARは、リヤ側の左右のフィルタ後車輪速度FVW3、FVW4のうちの小さい方の値として求められる。
【0047】
このテーブルでは、テーブル値#TBL_LOCKは、車両速度VCARが所定速度X0(例えば10km/h)以下のときに最大の所定値Y0(最大伝達トルク)に、所定速度X1(例えば30km/h)以上のときに最小の所定値Y1(例えば値0)にそれぞれ設定され、所定速度X0、X1の間では、車両速度VCARが大きいほど、小さな値になるようにリニアに設定されている。このような設定により、ロックモード用伝達トルクLOCKDの基本値LOCKTは、車両速度VCARが小さいときに、最大値LOCKTY0に設定されるとともに、車両速度VCARが増大するのに伴って漸減し、最終的に値0になるので、後輪W3、W4へ駆動力を伝達する必要の度合に応じて、電磁クラッチ10を効率良く作動させることができる。
【0048】
次に、駆動トルクフラグF_TDが「1」であるか否かを判別する(ステップ82)。この駆動トルクフラグF_TDは、図10に示す駆動トルク算出処理で設定されるので、以下、この駆動トルク算出処理を先に説明するものとする。この処理は、エンジン3から出力されたエンジントルクに基づき、自動変速機4の出力側に出力されている駆動トルクTD(前輪W1、W2の駆動力)を算出するものである。
【0049】
まず、ステップ91において、ギヤレシオ算出処理を実行することにより、シフト位置POSIおよびギヤ位置SFTに基づいて、ギヤレシオNIを算出する。次に、慣性補正トルク算出処理を実行し(ステップ92)、慣性補正トルクTMを算出する。この慣性補正トルクTMは、加速の際に車輪W1〜W4を回転させるためのトルクがギヤ位置ごとに異なることから、このことを駆動トルクに反映させるためのものであり、詳細は省略するが、シフト位置POSI、ギヤ位置SFTおよび車輪W1〜W4の加速度などに基づいて、算出される。
【0050】
次に、トルクコンバータ4aの入出力回転比ETRに応じ、図示しないテーブルを検索することによって、テーブル値#TBL_KETRを求め、トルコン増幅率KETRとして設定する(ステップ93)。次に、シフト位置POSIの値が2以上であるか否かを判別する(ステップ94)。この答がYES、すなわちシフト位置が「1」〜「D5」または「R」のいずれかであるときには、フェールセーフフラグF_FIFSDが「1」であるか否かを判別する(ステップ95)。この答がNO、すなわちエンジン3の故障が検出されていないときには、ステップ96に進み、前記ステップ91〜93で求めたギヤレシオNI、慣性補正トルクTMおよびトルコン増幅率KETRを用い、TD=TEC×KETR×NI−TMによって、正常時用の駆動トルクTDを算出する。ここで、TECは、吸気管内絶対圧PBAおよびエンジン回転数NEに基づいて算出した基本エンジントルクTEを、エンジン水温や吸気温などに応じて補正したものである。
【0051】
一方、前記ステップ95の答がYES、すなわちエンジン3の故障が検出されているときには、ステップ97に進み、上記基本エンジントルクTEを用い、TD=TE×KETR×NI−TMによって、故障時用の駆動トルクTDを算出する。
【0052】
次いで、前記ステップ96または97で算出した駆動トルクTDが値0よりも大きいか否かを判別する(ステップ98)。この答がYES、すなわち駆動トルクTD>0であって、加速中のときには、駆動トルクフラグF_TDを「0」にセットする(ステップ99)一方、ステップ98の答がNO、すなわちTD≦0であって、減速中のときには、駆動トルクフラグF_TDを「1」にセットし(ステップ100)、本プログラムを終了する。また、前記ステップ94の答がNO、すなわちシフト位置が「N」「P」「R」またはノーポジション状態のいずれかであるときには、停車中であるとして、前記ステップ100を実行し、駆動トルクフラグF_TDを「0」にセットし、本プログラムを終了する。以上のように、駆動トルクフラグF_TDは、駆動トルクTD>0であって、加速中のときに「0」にセットされ、TD≦0であって、減速中または停車中のときに「1」にセットされる。
【0053】
図7に戻り、前記ステップ82の答がNO、すなわちF_TD=0であって、加速中のときには、駆動トルクTDに応じ、図9に一例を示すTD−KLOCKテーブルを検索することによって、テーブル値#TBL_KLOCKを求め、節電係数KLOCKとして設定する。このテーブルでは、テーブル値#TBL_KLOCKは、駆動トルクTDが所定トルクX0(例えば0)以下のときに値1.0未満の所定値Y0に、所定トルクX1以上のときに所定値Y1(例えば=1.0)にそれぞれ設定され、所定トルクX0、X1の間では、駆動トルクTDが大きいほど、大きな値になるようにリニアに設定されている。
【0054】
一方、前記ステップ82の答がYES、すなわちF_TD=1であって、減速中または停車中のときには、上記所定トルクX0に対応するテーブル値#TBL_KLOCKを求め、節電係数KLOCKとして設定する。すなわち、減速中または停車中のときは、節電係数KLOCKは、最小の所定値Y0に設定される。
【0055】
次いで、前記ステップ83または84で設定した節電係数KLOCKを、前記ステップ81で求めた基本値LOCKTに乗算することによって、ロックモード用伝達トルクLOCKDを算出し(ステップ85)、本プログラムを終了する。
【0056】
以上のように、本実施形態によれば、基本値LOCKTは、車両速度VCARに応じて設定され、所定速度X0以下のときに最大値LOCKTY0に設定される。また、加速中であって、駆動トルクTDが所定トルクX1以上のときに、節電係数KLOCKが値1.0に設定される。そして、ロックモード用伝達トルクLOCKDは、基本値LOCKT=最大値LOCKTY0で、かつ節電係数KLOCK=1.0のときに、最大伝達トルク(=LOCKTY0×KLOCK=LOCKTY0)に設定され、このときに得られる電磁クラッチ10の締結力が、前輪W1、W2と後輪W3、W4との間をロック可能な最大締結力である。
【0057】
また、加速中であっても、駆動トルクTDが所定トルクX1未満のときには、節電係数KLOCKが上述のように設定されることで、電磁クラッチ10締結力は、ロック可能な最大締結力よりも小さく制限され、駆動トルクTDが小さいほど、より小さな値に設定される。例えば、渋滞走行時などにアクセルをほとんど踏まない状態では、加速度が小さく、駆動トルクTDが非常に小さいことで、電磁クラッチ10の締結力は大きく低減される。また、減速中には、節電係数KLOCKが最小値に設定されることによって、電磁クラッチ10の締結力もまた、基本値LOCKTに応じた最小値に設定される。
【0058】
以上のように、電磁クラッチ10の締結力を、エンジン3から主駆動輪W1、W2に出力されている実際の駆動トルクTDに応じて、それが小さいほど、より小さな締結力になるように適切に制限できる。これにより、電磁クラッチ10をロックモード中において無駄なく効率的に作動させることができ、電磁クラッチの締結力を一定の最大値にしてロックモードを行っていた従来と比較して、消費電力を大幅に削減でき、節電を図ることができる。
【0059】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態は、前輪駆動を基本とするパートタイム四輪駆動車両の駆動力制御装置に本発明を適用した例であるが、本発明は、これに限らず、後輪駆動を基本とするパートタイム四輪駆動車両の駆動力制御装置にも、同様に適用することが可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明の四輪駆動車両の駆動力制御装置は、ロックモード中において、主駆動輪の駆動力を副駆動輪に配分するクラッチの締結力を適切に制御でき、それにより、クラッチを無駄なく効率的に作動させることができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による駆動力制御装置を適用した四輪駆動車両の概略構成図である。
【図2】ロックモード制御のメインフローを示すフローチャートである。
【図3】図2のメインフローの残りの部分を示すフローチャートである。
【図4】ロックモード中のロックスイッチ操作処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図5】ロックスイッチの操作状況とロックモードの実行・解除との関係の一例を示すタイムチャートである。
【図6】車両の運転状態およびロックスイッチの操作状況とロックモードの実行・解除との関係の一例を示すタイムチャートである。
【図7】ロックモード用伝達トルクの算出サブルーチンのフローチャートである。
【図8】VCAR−LOCKTテーブルの一例を示す図である。
【図9】TD−KLOCKテーブルの一例を示す図である。
【図10】駆動トルクの算出サブルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 駆動力制御装置
2 車両(四輪駆動車両)
3 エンジン
10 電磁クラッチ(クラッチ)
11 2/4WD・ECU(ロックモード実行手段、駆動力算出手段、 締結力制限手段、ロックモード用締結力設定手段)
26 ロックスイッチ(入力手段)
W1、W2 前輪
W3、W4 後輪
X1 所定トルク(所定値)
KLOCK 節電係数
Claims (2)
- 前後の車輪のいずれか一方を、エンジンに接続された主駆動輪とし、他方を、当該主駆動輪にクラッチを介して接続された副駆動輪とするとともに、前記クラッチの制御モードとして、検出手段により検出された車両の運転状態に応じて、前記クラッチの締結力を変化させることにより、前記副駆動輪に配分する駆動力を制御する通常制御と、当該車両の運転者による入力手段の操作状態に応じて、前記主駆動輪と前記副駆動輪との間をロックするロックモードを実行するロックモード制御と、を有する四輪駆動車両の駆動力制御装置であって、
前記入力手段が操作されたときに、前記ロックモード中における前記クラッチの締結力を、前記主駆動輪と前記副駆動輪との間をロック可能な締結力に制御することによって、前記主駆動輪と前記副駆動輪との間をロックするロック実行手段と、
前記エンジンから前記主駆動輪側に出力されている駆動力を算出する駆動力算出手段と、
当該駆動力算出手段により算出された駆動力が所定値未満のときに、前記ロックモード中における前記クラッチの締結力を、前記ロック可能な締結力よりも小さな締結力に制限する締結力制限手段と、を備え、
前記締結力制限手段は、前記ロックモード中における前記クラッチの締結力を、前記算出された駆動力が小さいほど、より小さな締結力に制限することを特徴とする四輪駆動車両の駆動力制御装置。 - 前記車両の速度を検出する車両速度検出手段をさらに備え、
前記ロック実行手段は、前記算出された駆動力が前記所定値以上で、かつ前記検出された車両速度が所定速度以下のときに、前記ロックモード中における前記クラッチの締結力を、前記主駆動輪と前記副駆動輪との間をロック可能な最大締結力に制御することを特徴とする、請求項1に記載の四輪駆動車両の駆動力制御装置。
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