JP4166071B2 - 自動販売機の商品収納構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動販売機の商品収納構造に関し、詳しくは、通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備してある自動販売機の商品収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記の如き自動販売機の商品収納構造において、商品通路への通路上端部からの商品補充時に補充商品が通路内落下過程で通路壁に繰り返し衝突することにより発生する騒音の低減を図ったものとして、下記〔特許文献1〕の提案構造がある。
【0003】
この特許文献1の提案構造は、側面視蛇行状の商品通路を、向かい合う通路形成板の間隔をほぼ一定にするため上下方向に小湾曲部と大湾曲部とが交互に連なる蛇行状の断面形状を成す弾性を有する通路形成板で形成し、
通路形成板は商品通路内を商品が落下するときの商品の衝突により通路形成板が伸縮することなく変形するように左右の側板間に係合した構造とし、
かつ蛇行状の断面形状は組み立て段階で通路形成板を撓ませて形成して、通路形成板の左右の側板間に係合する構造としたものである。
【0004】
すなわち、この提案構造では、商品衝突時に通路形成板を伸縮させることなく変形させる(具体的には、撓みにより湾曲させた状態で上下両端部をピンにより支持した通路形成板の湾曲形状を商品の衝突により弾性的に変化させる)ことで通路形成板をクッションとして作用させ、これにより商品衝突音を低減し、そして、通路形成板の素材として従来の鋼板より縦弾性係数が小さく、同じ強度を有しながら撓み易くできるアルミ、ジュラルミン、強化樹脂などを用いることにより特に高周波の商品衝突音を抑制するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−215350号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した特許文献1の提案構造では、通路形成板の素材として従来の鋼板と同じ強度を有しながら撓み易くできるアルミ、ジュラルミン、強化樹脂などを用いるにしても、十分な通路強度を得るには、やはり通路形成板に相応の剛性や相応の板厚を備えさせる必要がある為、実際上、商品衝突時における通路形成板の伸縮を伴わない変形(湾曲形状の弾性的変化)は極小さなものに限られ、それほど大きなクッション作用を得ることはできず、この点で、商品衝突音の低減効果が低く限られたものになる問題がある。
【0007】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な形成構造をもって商品通路を形成することで上記問題を効果的に解消する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備する構成において、
中実又は中空の丸棒状部材を横向き姿勢でかつ収納商品の直径相当寸法よりも小さい間隔で部材長手方向視において蛇行状の縦経路に沿わせる状態に並べて蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成してもよい。
【0009】
つまり、この構成では、通路上端部から商品通路へ補充した商品は、蛇行状壁構造を形成する丸棒状部材への衝突より減速及び姿勢制御されながら蛇行状の商品通路内を落下するが、先述した特許文献1の提案構造における通路形成板などに比べ、個々の丸棒状部材は表面積がかなり小さなものになり、また、衝突音の放射率も小さいことから、上記構成によれば、丸棒状部材に高強度のものを用いて十分な通路強度を確保しながらも、特許文献1の提案構造に比べ、通路内落下過程の商品が通路壁に衝突することで発生する商品衝突音を効果的に低減することができ、これにより、商品補充時における発生騒音の小さな環境面で優れた自動販売機にすることができる。
【0010】
なお、前記丸棒状部材に中空の部材を用いれば、中実の丸棒状部材を用いるに比べ、商品収納構造の軽量化も可能になり、そのことで製作の容易化、製作コストの低減、販売機の設置運搬性の向上も併せ達成することができる。
【0011】
前記中実又は中空の丸棒状部材は金属や樹脂あるいはセラミックスなど、所要の強度を得られるものであれば、どのような材質ものであってもよい。
【0012】
また、蛇行状壁構造を形成する中実又は中空の丸棒状部材を商品の衝突により弾性的に撓み変形させるようにし、この弾性的撓み変形によるクッション作用をもって商品衝突音をさらに効果的に低減するようにしてもよい。
【0013】
また、前記丸棒状部材を、横断面視で周方向の一箇所に切れ目のある中空部材にしてもよい。
【0014】
つまり、種々の実験の結果、蛇行状壁構造を形成する丸棒状部材に、中実の部材や、周方向で切れ目のない円形横断面形状の中空部材を用いるに比べ、横断面視で周方向の一箇所に切れ目のある中空の丸棒状部材を用いる方が、商品衝突音を一層効果的に低減し得ることが検証され、このことから、上記構成によれば、商品補充時における発生騒音の低減を一層効果的に達成することができる。
【0015】
なお、横断面視で周方向の一箇所に切れ目のある中空の丸棒状部材を用いた場合に商品衝突音が小さくなるのは、商品衝突により生じた振動の伝播のうち部材横断面視における周方向への伝播が切れ目で途切れ、そのことで、全体として部材振動の減衰が促進されるためと推測される。
【0016】
上記切れ目は、その切れ目に臨む部材切縁どうしの間に隙間が存在する開いた切れ目、あるいは、その切れ目に臨む部材切縁どうしが接触する閉じた切れ目のいずれであってもよい。
【0017】
また、通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備する構成において、
網状部材を網幅方向視において蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成してもよい。
【0018】
つまり、この構成では、通路上端部から商品通路へ補充した商品は、蛇行状壁構造を形成する網状部材への衝突より減速及び姿勢制御されながら蛇行状の商品通路内を落下するが、先述した特許文献1の提案構造における通路形成板などに比べ、線材で形成する網状部材は表面積がかなり小さなものになり、また、衝突音の放射率も小さい(すなわち、網状部材を形成する線材の表面積及び衝突音放射率が小さい)ことから、上記構成によれば、網状部材に高強度のものを用いて十分な通路強度を確保しながらも、特許文献1の提案構造に比べ、通路内落下過程の商品が通路壁に衝突することで発生する商品衝突音を効果的に低減することができ、これにより、商品補充時における発生騒音の小さな環境面で優れた自動販売機にすることができる。
【0019】
なお、網状部材は、互いに方向の異なる線材を編みや重ね合わせにより組み合わせたものに限らず、線材を平行姿勢で縦格子状に並列配置しただけのものや、三次元網構造のものであってもよく、また、網状部材を形成する線材も鋼線、ワイヤ、樹脂線材など、所要の強度を得られるものであれば、どのような材質のものであってもよい。
【0020】
また、前記網状部材を網幅方向視(すなわち網面に沿う側面視)で蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成するには、一連の網状部材を網幅方向視で蛇行状に配置ないし蛇行形状にして蛇行状壁構造を形成する形態や、網幅方向視で湾曲形状の網状部材を上下方向に複数連ねて蛇行状壁構造を形成する形態など、種々の形成形態を採用することができる。
【0021】
そしてまた、蛇行状壁構造を形成する網状部材を商品の衝突により弾性的に変形させるようにし、この弾性変形によるクッション作用をもって商品衝突音をさらに効果的に低減するようにしてもよい。
【0022】
また、前記丸棒状部材又は前記網状部材にそれら部材の構成材よりも軟質の弾性樹脂被覆を施してある点にある。
【0023】
つまり、この構成によれば、蛇行状壁構造を形成する丸棒状部材又は網状部材に施した軟質の弾性樹脂被覆による衝撃吸収作用や振動減衰効果をもって商品衝突音(特に高周波音)を一層効果的に低減することができ、この点、丸棒状部材や網状部材の構成材に剛性材を用いて通路強度をより高く確保する場合に好適である。
【0024】
なお、前記丸棒状部材や網状部材に施す軟質の弾性樹脂被覆には、丸棒状部材や網状部材の構成材よりも軟質で弾性を有するものであれば、ゴムを初めとする種々の樹脂材を使用でき、通路内落下過程にある商品の姿勢制御に要する摩擦要素なども勘案して適当な樹脂材を採用すればよい。
【0025】
また、通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備する構成において、
商品通路内に臨ませる面と商品通路外に臨ませる面との少なくとも一方の面に軟質の弾性樹脂被覆を施した硬質板状部材、又は、商品通路内に臨ませる面を軟質材で覆った硬質板状部材、又は、商品通路内に臨ませる面の側に軟質材をすだ
れ状に垂らした硬質板状部材を、板幅方向視において蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成してもよい。
【0026】
つまり、この構成では、通路上端部から商品通路へ補充した商品は、蛇行状壁構造を形成する板状部材への衝突より減速及び姿勢制御されながら蛇行状の商品通路内を落下するが、その際、板状部材の商品通路内に臨む面と商品通路外に臨む面との少なくとも一方の面に施してある軟質の弾性樹脂被覆による衝撃吸収作用や振動減衰効果をもって、又は、板状部材の商品通路内に臨む面を覆う軟質材による衝撃吸収作用や振動減衰効果をもって、又は、板状部材の商品通路内に臨む面の側にすだれ状に垂らした軟質材による衝撃吸収作用や振動減衰効果をもって、商品衝突音を効果的に低減することができ、これにより、板状部材に高強度のものを用いて十分な通路強度を確保しながらも、先述した特許文献1の提案構造に比べ、商品補充時における発生騒音の一層小さな環境面で優れた自動販売機にすることができる。
【0027】
なお、前記板状部材の商品通路内に臨ませる面と商品通路外に臨ませる面との少なくとも一方の面に軟質の弾性樹脂被覆を施す形態を採る場合、それら両面に軟質の弾性樹脂被覆を施すようにすれば、板状部材の片面(すなわち、商品通路の通路内に臨む面と通路外に臨む面とのいずれか一方の面)にのみ軟質の弾性樹脂被覆を施す場合に比べ、商品衝突音を一層効果的に低減することができる。
【0028】
硬質の板状部材は金属や樹脂あるいはセラミックスなど、所要の強度を得られるものであれば、どのような材質ものであってもよく、また、その硬質板状部材に施す軟質の弾性樹脂被覆にも、板状部材より軟質で弾性を有するものであれば、ゴムを初めとする種々の樹脂材を使用でき、さらに、硬質板状部材の商品通路内に臨ませる面を覆う軟質材や、硬質板状部材の商品通路内に臨ませる面の側にすだれ状に垂らす軟質材にも、前記同様、通路内落下過程にある商品の姿勢制御に要する摩擦要素なども勘案して布やゴムなどの適当な軟質材を採用すればよい。
【0029】
また、前記板状部材を板幅方向視(すなわち、板面に沿う側面視)で蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成するには、一連の板状部材を板幅方向視で蛇行状に配置ないし蛇行形状にして蛇行状壁構造を形成する形態や、板幅方向視で湾曲形状の板状部材を上下方向に複数連ねて蛇行状壁構造を形成する形態など、種々の形成形態を採用することができる。
【0030】
そしてまた、蛇行状壁構造を形成する板状部材を商品の衝突により弾性的に撓み変形させるようにし、この弾性的撓み変形によるクッション作用をもって商品衝突音をさらに効果的に低減するようにしてもよい。
【0031】
また、通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備する構成において、
横向きの硬質棒状芯材を所定間隔で縦方向に並べて埋め込んだ軟質弾性樹脂製の板状部材を板幅方向視において蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成してもよい。
【0032】
つまり、この構成では、通路上端部から商品通路へ補充した商品は、蛇行状壁構造を形成する軟質弾性樹脂製の板状部材への衝突より減速及び姿勢制御されながら蛇行状の商品通路内を落下するが、その際、軟質弾性樹脂製の板状部材による衝撃吸収作用及び振動減衰効果をもって商品衝突音を効果的に低減することができ、これにより、その板状部材に埋め込んだ硬質棒状芯材により十分な通路強度を確保しながらも、先述した特許文献1の提案構造に比べ、商品補充時における発生騒音の一層小さな環境面で優れた自動販売機にすることができる。
【0033】
なお、前記軟質弾性樹脂製の板状部材の具体的構成材としては、軟質で弾性を備えるものであれば、ゴムを初めとする種々の樹脂材を使用でき、通路内落下過程にある商品の姿勢制御に要する摩擦要素なども勘案して適当な樹脂材を採用すればよい。
【0034】
また、軟質弾性樹脂製の板状部材に埋め込む硬質棒状芯材も、軟質弾性樹脂製の板状部材よりも硬質で所要の強度を得られるものであれば、金属や樹脂あるいはセラミックスなど、どのような材質のものであってもよく、さらに、その棒状芯材は断面形状が円形の丸棒状のものに限らず、断面形状が偏平な帯板状のもの等であってもよい。
【0035】
前記軟質弾性樹脂製の板状部材を板幅方向視(すなわち、板面に沿う側面視)で蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成するには、軟質弾性樹脂製の一連の板状部材を板幅方向視で蛇行状に配置ないし蛇行形状にして蛇行状壁構造を形成する形態や、板幅方向視で湾曲形状にした軟質弾性樹脂製の板状部材を上下方向に複数連ねて蛇行状壁構造を形成する形態など、種々の形成形態を採用することができる。
【0036】
また、通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備する構成において、
硬度が60〜80のゴムからなる板状部材を板幅方向視において蛇行状の縦経
路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成してもよい。
【0037】
つまり、この構成では、通路上端部から商品通路へ補充した商品は、蛇行状壁構造を形成するゴム製板状部材への衝突より減速及び姿勢制御されながら蛇行状の商品通路内を落下するが、種々の実験の結果、このゴム製板状部材の構成材として硬度が60〜80のゴムを用いれば、先述した特許文献1の提案構造に比べ、そのゴムによる衝撃吸収作用及び振動減衰効果をもって商品衝突音を効果的に低減し得るとともに、通路内落下過程にある商品とゴム製板状部材との接触摩擦による商品の姿勢制御も良好に行い得ることが検証され、また、60〜80の硬度を備えるゴムであれば、ゴム製板状部材の厚みを実用上で問題のない寸法にとどめながら十分な通路強度も確保し易く、これらのことから、商品の姿勢制御性に優れ、また、十分な通路強度を備えながらも、特許文献1の提案構造に比べ、商品補充時における発生騒音の一層小さな環境面で優れた自動販売機にすることができる。
【0038】
なお、前記ゴム製板状部材を板幅方向視(板面に沿う側面視)で蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成するには、前記同様、一連のゴム製板状部材を板幅方向視で蛇行状に配置ないし蛇行形状にして蛇行状壁構造を形成する形態や、板幅方向視で湾曲形状にしたゴム製板状部材を上下方向に複数連ねて蛇行状壁構造を形成する形態など、種々の形成形態を採用することができる。
【0039】
また、通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備する構成において、
複数の板状部材を所定間隔で板厚方向に並べるとともに、それら板状部材の商品通路内に臨ませる側の板縁を板面視で蛇行状の縦経路に沿う縁形状にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成してもよい。
【0040】
つまり、この構成では、通路上端部から商品通路へ補充した商品は、蛇行状壁構造を形成する板状部材並設群への衝突(具体的は蛇行状縦経路に沿う板縁形状にした側の部分への衝突)より減速及び姿勢制御されながら蛇行状の商品通路内を落下するが、その衝突は板状部材の板縁への衝突であることから、先述した特許文献1の提案構造の如き通路形成板の板面への衝突に比べ、商品衝突音を効果的に低減することができ、これにより、所要強度の板状部材を用いて十分な通路強度を確保しながらも、先述した特許文献1の提案構造に比べ、商品補充時における発生騒音の一層小さな環境面で優れた自動販売機にすることができる。
【0041】
なお、前記板厚方向に並べる各板状部材の板縁を板面視で蛇行状の縦経路に沿う縁形状にするには、一連の板状部材の板縁を板面視で蛇行状の縦経路に沿う蛇行状縁形状にする形態や、板面視で板縁を湾曲形状にした板状部材を上下方向に複数連ねて蛇行状の縦経路に沿う蛇行状縁形状を形成する形態など、種々の形成形態を採用することができる。
【0042】
また、前記板状部材は金属や樹脂あるいはセラミックスなど、所要の強度を得られるものであれば、どのような材質ものであってもよい。
【0043】
上記各構成の実施において、商品通路の前壁を形成する蛇行状壁構造と後壁を形成する蛇行状壁構造とは、必ずしも同じ構造のものでなくてもよく、例えば、商品通路の前壁を最初に記載した蛇行状壁構造で形成し、かつ、後壁を最後に記載した蛇行状壁構造で形成するなど、商品通路の前壁について上記各構成のいずれかの構成を適用し、かつ、後壁について上記各構成のうちの他のいずれかの構成を適用するようにしてもよい。
〔1〕請求項1に係る発明は自動販売機の商品収納構造に係り、その特徴は、
通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備してある自動販売機の商品収納構造であって、
横向きの硬質棒状芯材を所定間隔で縦方向に並べて埋め込んだ軟質弾性樹脂製の板状部材を板幅方向視において蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成してある点にある。
〔2〕請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記板状部材が硬度60〜80のゴムからなる点にある。
〔3〕請求項3に係る発明は自動販売機の商品収納構造に係り、その特徴は、
通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備してある自動販売機の商品収納構造であって、
硬質板状部材を板幅方向視において蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成するとともに、
前記硬質板状部材の商品通路内に臨む面の側には、商品通路内に臨む面の凹み面部を空間を隔てて覆うように軟質材をすだれ状に垂らしてある点にある。
〔4〕請求項4に係る発明は自動販売機の商品収納構造に係り、その特徴は、
通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備してある自動販売機の商品収納構造であって、
複数の板状部材を所定間隔で板厚方向に並べるとともに、それら板状部材の商品通路内に臨ませる側の板縁を板面視で蛇行状の縦経路に沿う縁形状にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成するとともに、
板厚方向に並ぶ複数の前記板状部材のうちの一部の板状部材を部材上端部の横軸芯周りで揺動自在な可動部に構成し、その可動部の下端部が前記商品通路の内部に突出するように可動部を付勢バネにより商品通路の内方側へ弾性的に揺動付勢する構成にしてある点にある。
【0044】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1,図2は缶飲料やペットボトル飲料を販売する自動販売機を示し、外扉1を備える機体ケース2の内部には共通の内扉3を備える第1〜第3の商品庫4A〜4Cを形成してあり、各商品庫4A〜4Cの庫壁及び内扉3は気密断熱構造にしてある。
【0045】
各商品庫4A〜4Cの庫内には、通路上端部の傾斜投入路5aを通じて機体前面側から補給される商品Sを横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路5(ストッカ)を前後に並設して、また商品庫よっては左右にも並設して複数設けてあり、各商品通路5の下端部には、各回の払い出しにおいて商品通路5における最下端の収納商品Sを払い出す払出装置6を装備し、また、各商品庫4A〜4Cの下部には、払出装置6により各商品通路5から払い出された商品Sを外扉1に形成の商品払出口7へ導くシューター8を設けてある。
【0046】
各商品通路5は、図3,図4に示す如く、通路側壁を形成する左右の側板9と、通路前壁及び通路後壁を形成する蛇行状壁構造10とで形成してあり、本第1実施形態においては、具体的構造として、中空の丸棒状部材11を横向き姿勢でかつ収納商品Sの直径相当寸法(横断面形状が円形の商品では直径、横断面形状が多角形の商品では最小の対向辺間寸法)よりも小さい間隔Dで部材長手方向視(側面視)において蛇行状の縦経路に沿わせる状態に並べて蛇行状壁構造10を形成し、この丸棒状部材11からなる蛇行状縦壁構造10の2組を対向状態に配置して、それら蛇行状壁構造10どうしの間を商品通路5にしてある。
【0047】
つまり、通路上端部の傾斜投入路5aを通じて商品通路5へ補充した商品Sを通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10に対する繰り返しの衝突により減速及び姿勢制御しながら商品通路5内を落下させて積み上げ状態に収納するが、個々の表面積が小さく、また、衝突音の放射率も小さな丸棒状部材11を用いて通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10を形成することにより、商品衝突音を抑止して商品補充時における発生騒音を低減するようにしてある。
【0048】
中空の各丸棒状部材11はその両端を側板9に固定してあり、その固定構造としては、図5に示す如く、丸棒状部材11の端部を切欠き11aと切り残し舌部11bとが部材周方向に交互に並ぶ構造にするとともに、それらの切り残し舌部11bに対応する係止用切欠き12aを周方向に並べて口縁部に形成した取付孔12を側板9に形成しておき、そして、丸棒状部材11の各切り残し舌部11bを取付孔12の係止用切欠き12aに対し個別に挿通した状態で、それら切り残し舌部11bを側板9の外面側において孔半径方向の外方側へ折り曲げることにより、丸棒状部材11を周り止めした状態で側板9に固定してある。
【0049】
なお、上記例では、丸棒状部材11として周方向で切れ目の無い円形横断面形状の中空部材を用いたが、図6に示す如く横断面視で周方向の一箇所に切れ目xのある中空の丸棒状部材11を用いて商品通路5の前壁及び後壁としての蛇行状壁構造10を形成するようにしてもよく、また、切れ目xのある中空の丸棒状部材11を用いる場合、その切れ目xは同図6の(イ)に示す如く切れ目xに臨む部材切縁どうしの間に隙間が存在する開いた切れ目、あるいは、同図6の(ロ)に示す如く切れ目xに臨む部材切縁どうしが接触する閉じた切れ目のいずれにしてもよい。
【0050】
また場合によっては、中空の丸棒状部材11に代え、図7に示す如き中実の丸棒状部材11を用いて商品通路5の前壁及び後壁としての蛇行状壁構造10を形成するようにしてもよい。
【0051】
また、中空の丸棒状部材11を用いる場合、及び、中実の丸棒状部材11を用いる場合のいずれにしても、図8に示す如く、蛇行状壁構造10を形成する丸棒状部材11のうち商品通路5の内方側に突出する位置のものなど所定位置の丸棒状部材11に、あるいはまた、全ての丸棒状部材11に、その丸棒状部材11よりも軟質の弾性樹脂被覆13(例えば、鋼製の丸棒状部材11に対しゴム被覆)を施して衝突音の一層の低減を図ってもよく、さらに、丸棒状部材11に軟質の弾性樹脂被覆13を施す場合、その弾性樹脂被覆13は丸棒状部材11に対し固着状態に施すものに限らず、例えば鋼製の丸棒状部材13にゴムホースを遊嵌状態で外嵌させるなどの構成をもって丸棒状部材11に対し相対回転自在な状態に施すものであってもよい。
【0052】
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、商品通路5の前壁及び後壁とする蛇行状壁構造10を丸棒状部材11の列により形成したが、これに代え、本第2実施形態では図9,図10に示す如く、縦姿勢の剛性線材14aを横方向に並列配置した縦線材群に対し、横姿勢の剛性線材14bを上下方向に並列配置した横線材群を重ねて固着した構造の一連の網状部材14を網幅方向視(網面に沿う側面視)で蛇行状の縦経路に沿わせる状態に配置して蛇行状壁構造10を形成し、この網状部材14からなる蛇行状壁構造10の2組を対向状態に配置して、それら蛇行状壁構造10どうしの間を商品通路5にしてある。
【0053】
つまり、第1実施形態と同様、通路上端部の傾斜投入路5aを通じて商品通路5へ補充した商品Sを通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10に対する繰り返しの衝突により減速及び姿勢制御しながら商品通路5内を落下させて積み上げ状態に収納するが、個々の表面積が小さく、また、衝突音の放射率も小さな線材14a,14bからなる網状部材14を用いて通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10を形成することにより、商品衝突音を抑止して商品補充時における発生騒音を低減するようにしてある。
【0054】
網状部材14はその両側縁を側板9に固定してあり、その固定構造としては、同図9に示す如く、側板9に線材差込用孔15を蛇行状の縦経路に沿わせる状態に並べて形成し、これら線材差込用孔15に網状部材14における横姿勢の剛性線材14bの端部を個別に差し込むことで、上下方向に一連の網状部材14を蛇行状の縦経路に沿わせる状態に配置にして側板9に固定してある。
【0055】
なお、上記例では、縦姿勢の剛性線材14aが商品通路5の通路内側に位置する状態に網状部材14を配置して、商品Sの通路内落下を円滑化するとともに商品衝突音の一層効果的な低減を図るようにしたが、場合によっては、横姿勢の剛性線材14bが商品通路5の通路内側に位置するように網状部材14を配置して商品Sの通路内落下抵抗を高めることで、通路内落下させる商品Sの減速及び姿勢制御を効果的に行えるようにしてもよい。
【0056】
また、上記例では、縦姿勢の線材14aを横方向に並列配置した縦線材群に対し、横姿勢の線材14bを上下方向に並列配置した横線材群を重ねた構造の網状部材14を用いたが、縦姿勢の線材14aと横姿勢の線材14bとを編んだ構造ないし互いに傾斜方向の異なる線材どうしを編んだ構造の網状部材14を用いたり、図11に示す如く線材14aを平行姿勢で縦格子状に並列配置しただけの構造の網状部材14を用いて蛇行状壁構造10を形成するようにしてもよい。
【0057】
商品通路5の前壁及び後壁とする蛇行状壁構造10を網状部材14により形成するのに、上記例では一連の網状部材14を網幅方向視で蛇行状に配置して蛇行状壁構造10を形成したが、これに代え、一連の網状部材14を網幅方向視で蛇行形状(塑性的な蛇行形状)にして蛇行状壁構造10を形成したり、同図11に示す如く、網幅方向視で湾曲形状にした網状部材14を上下方向に複数連ねる状態に配置して蛇行状壁構造10を形成してもよい。
【0058】
そしてまた、網状部材14を形成する線材には、剛性を有する鋼線、ワイヤ、樹脂線材など、種々の材質のものを使用できるが、網状部材14に対しそれよりも軟質の弾性樹脂被覆(例えば、網状部材14を形成する鋼線に対しゴム被覆)を施して商品衝突音の一層の低減を図ってもよい。
【0059】
〔第3実施形態〕
第2実施形態では、商品通路5の前壁及び後壁とする蛇行状壁構造10を網状部材14により形成したが、これに代え、本第3実施形態では図12,図13に示す如く、板幅方向視(板面に沿う側面視)で湾曲形状に形成し、かつ、表裏両面(すなわち、商品通路内に臨ませる面と商品通路外に臨ませる面との両方)にゴム被覆などの軟質の弾性樹脂被覆16を施した金属板などの硬質板状部材17を上下方向に複数連ねる状態に配置して蛇行状壁構造10を形成し、この板状部材17からなる蛇行状壁構造10の2組を対向状態に配置して、それら蛇行状壁構造10どうしの間を商品通路5にしてある。
【0060】
つまり、第1,第2実施形態と同様、通路上端部の傾斜投入路5aを通じて商品通路5へ補充した商品Sを通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10に対する繰り返しの衝突により減速及び姿勢制御しながら商品通路5内を落下させて積み上げ状態に収納するが、本第3実施形態では、表裏両面に軟質の弾性樹脂被覆16を施した板状部材17を用いて通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10を形成することにより、それら軟質の弾性樹脂被覆16による衝撃吸収作用や振動減衰効果をもって商品衝突音を抑止し、これにより商品補充時における発生騒音を低減するようにしてある。
【0061】
なお、湾曲形状に形成した各板状部材17は、その上縁部及び下縁部の夫々で両側板9にわたらせた棒状部材により上下両端部を側板9に固定する、あるいは、上縁部で両側板9にわたらせた棒状部材によりその棒状部材周りで前後揺動自在に側板9に取り付ける、あるいはまた、そのように前後揺動自在にした状態で商品通路5の通路内方側へ弾性的に付勢する等の支持形態を採る。
【0062】
また、上記例では、表裏両面に軟質の弾性樹脂被覆16を施した硬質板状部材17を用いたが、商品通路5の通路内に臨む面にのみ軟質の弾性樹脂被覆16を施した硬質板状部材17、あるいは逆に、商品通路5の通路外に臨む面にのみ軟質の弾性樹脂被覆16を施した硬質板状部材17を用いて商品通路5の前壁及び後壁としての蛇行状壁構造10を形成してもよく、さらに、表裏両面に軟質の弾性樹脂被覆16を施した硬質板状部材17を用いて商品通路5を形成する場合には、前後に隣り合う商品通路5において前側の商品通路5の後壁と後側の商品通路5の前壁とを個別の板状部材17により形成する形態に限らず、1つの板状部材17を前側の商品通路5の後壁と後側の商品通路5の前壁とに共用する形態を採るようにしてもよい。
【0063】
そしてまた、表面又は裏面の少なくとも一方の面に軟質の弾性樹脂被覆16を施した硬質板状部材17を板幅方向で蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造10を形成するのに、上記例では軟質の弾性樹脂被覆16を施した湾曲形状の硬質板状部材17を上下方向に複数連ねる形態を採用したが、これに代え、図14に示す如く軟質の弾性樹脂被覆16を施した上下方向に一連の硬質板状部材17を板幅方向視で蛇行状に配置ないし蛇行形状にして蛇行状壁構造10を形成してもよい。
【0064】
〔第4実施形態〕
第3実施形態では、軟質の弾性樹脂被覆16を施した硬質板状部材17により商品通路5の前壁及び後壁とする蛇行状壁構造10を形成したが、これに代え、本第4実施形態では図15,図16に示す如く、鋼製などの横向き硬質棒状芯材18を所定間隔で縦方向に並べて埋め込んだ硬度が60〜80のゴムからなる一連の板状部材19を板幅方向視(板面に沿う側面視)で蛇行状に上下方向に延びる形状にして蛇行状壁構造10を形成し、このゴム製の板状部材19からなる蛇行状壁構造10の2組を対向状態に配置して、それら蛇行状壁構造10どうしの間を商品通路5にしてある。
【0065】
そして、上下方向に延びるゴム製の一連の板状部材19は、それに埋め込んだ硬質棒状芯材18を両側板9にわたらせることで側板9に固定してある。
【0066】
つまり、第1〜第3実施形態と同様、通路上端部の傾斜投入路5aを通じて商品通路5へ補充した商品Sを通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10に対する繰り返しの衝突により減速及び姿勢制御しながら商品通路5内を落下させて積み上げ状態に収納するが、本第4実施形態では、ゴム製板状部材19による衝撃吸収作用及び振動減衰効果をもって商品衝突音を抑止し、これにより商品補充時における発生騒音を低減するようにしてある。
【0067】
また、板状部材19を構成するゴム材に硬度が60〜80のゴムを用いることにより、商品衝突音の抑制効果を高く確保しながら、併せ、通路内落下過程にある商品Sと板状部材19との接触摩擦による商品Sの姿勢制御も良好に行い得るようにしてある。
【0068】
なお、硬質の棒状芯材18を埋め込んだゴム製板状部材19を用いて商品通路5を形成するにあたっては、前後に隣り合う商品通路5において前側の商品通路5の後壁と後側の商品通路5の前壁とを個別のゴム製板状部材19により形成する形態、及び、1つのゴム製板状部材19を前側の商品通路5の後壁と後側の商品通路5の前壁とに共用する形態を選択して、あるいはまた、適宜組み合わせて採用すればよい。
【0069】
〔第5実施形態〕
第3,第4実施形態では、通路内落下過程の商品Sを板状部材17,19の板面側に衝突させる構成にしたが、これに代え、本第5実施形態では図17に示す如く、板面視で板縁を湾曲形状にした金属製の板状部材20を上下方向に複数連ねて蛇行状縦経路に沿う蛇行状縁形状を形成するとともに、それら板状部材20の上下方向連設体を板厚方向で所定間隔に多数並べて蛇行状壁構造10を形成し、この板状部材20の並設群からなる蛇行状壁構造10の2組を蛇行状縁形状の側どうしが対向する状態に配置して、それら蛇行状壁構造10どうしの間を商品通路5にしてある。
【0070】
そして、各板状部材20は、それら板状部材20に貫通させた棒状部材21を両側板9にわたらせた状態で両側板9に対してカシメ固定することで固定してある。
【0071】
つまり、第1〜第4実施形態と同様、通路上端部の傾斜投入路5aを通じて商品通路5へ補充した商品Sを通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10に対する繰り返しの衝突により減速及び姿勢制御しながら商品通路5内を落下させて積み上げ状態に収納するが、本第5実施形態では、落下過程の商品Sを板状部材20の板縁に対し衝突させることで商品衝突音を抑止し、これにより商品補充時における発生騒音を低減するようにしてある。
【0072】
なお、板状部材20の並設群からなる蛇行状壁構造10を用いて商品通路5を形成するにあたっては、前後に隣り合う商品通路5において前側の商品通路5の後壁と後側の商品通路5の前壁とを板状部材並設群からなる個別の蛇行状壁構造10により形成する形態、及び、板状部材並設群からなる1つの蛇行状壁構造10を前側の商品通路5の後壁と後側の商品通路5の前壁とに共用する形態を選択して、あるいはまた、適宜組み合わせて採用すればよい。
【0073】
また、図18、図19に示す如く、板状部材20の並設群からなる蛇行状壁構造10の一部分10Aを、その上端部の横軸芯周りで揺動自在な可動部にするとともに、その可動部10Aをバネ22により商品通路5の内方側へ弾性的に付勢し、これにより、通路内落下商品Sに対する減速機能及び姿勢制御機能を高めるようにしてもよい。
【0074】
さらにまた、上記可動部10Aを設ける場合、同図19に示す如く、落下商品Sとの衝突で引退揺動する可動部10Aを受け止めるストッパー23にゴム被覆などの軟質弾性樹脂被覆23aを施して可動部10Aとストッパー23との衝突音の低減を図ったり、引退揺動の後にバネ22の付勢力により跳ね上がり揺動する可動部10Aが対向の蛇行状壁構造10に当接しないように、可動部10Aの各板状部材20を対向の蛇行状壁構造10における隣り合う板状部材20どうしの間の隙間に跳ね上げ揺動させる、あるいは、可動部10Aの長さを対向の蛇行状壁構造10に届かない長さにする、あるいはまた、バネ22の付勢力を可動部10Aの跳ね上がり揺動が対向の蛇行状壁構造10に届かない程度のものに制限するなどして、可動部10Aと対向蛇行状壁構造10との衝突による衝突音の発生を回避したりするのが望ましい。
【0075】
〔第6実施形態〕
前述の第3実施形態では、商品通路5の前壁及び後壁とする蛇行状壁構造10を軟質の弾性樹脂被覆16を施した硬質板状部材17により形成したが、これに代え、本第6実施形態では図20に示す如く、板幅方向視(板面に沿う側面視)で湾曲形状に形成し、かつ、商品通路内に臨ませる面の側に布製やゴム製などの軟質材24をすだれ状に垂らした金属板などの硬質板状部材25を上下方向に複数連ねる状態に配置して蛇行状壁構造10を形成し、この板状部材25からなる蛇行状壁構造10の2組を対向状態に配置して、それら蛇行状壁構造10どうしの間を商品通路5にしてある。
【0076】
つまり、前述の他の実施形態と同様、通路上端部の傾斜投入路5aを通じて商品通路5へ補充した商品Sを通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10に対する繰り返しの衝突により減速及び姿勢制御しながら商品通路5内を落下させて積み上げ状態に収納するが、本第6実施形態では、商品通路内に臨ませる面の側に布製やゴム製などの軟質材24をすだれ状に垂らした板状部材25を用いて通路前壁及び通路後壁としての蛇行状壁構造10を形成することにより、それらすだれ状の軟質材24による衝撃吸収作用や振動減衰効果をもって商品衝突音を抑止し、これにより商品補充時における発生騒音を低減するようにしてある。
【0077】
なお、湾曲形状に形成した各板状部材25は、第3実施形態の場合と同様、その上縁部及び下縁部の夫々で両側板9にわたらせた棒状部材により上下両端部を側板9に固定する、あるいは、上縁部で両側板9にわたらせた棒状部材によりその棒状部材周りで前後揺動自在に側板9に取り付ける、あるいはまた、そのように前後揺動自在にした状態で商品通路5の通路内方側へ弾性的に付勢する等の支持形態を採る。
【0078】
また、すだれ状に垂らす軟質材24についても、各板状部材25を側板9に取り付ける棒状部材に対して板状部材25とともに取り付ける、あるいは、板状部材25を側板9に取り付ける棒状部材とは異なる支持構造を用いて側板9に支持する、あるいはまた、各板状部材25そのものに予め取り付けておくなど、種々の支持形態を採ることができる。
【0079】
上記例では、商品通路内に臨ませる面の側に軟質材24をすだれ状に垂らした硬質板状部材25を用いたが、これに代え、図21に示す如く商品通路内に臨ませる面を布やゴム等の軟質材26により覆った硬質板状部材25を用いて商品通路5の前壁及び後壁とする蛇行状壁構造10を形成するようにしてもよい。
【0080】
そしてまた、商品通路内に臨ませる面の側に軟質材24をすだれ状に垂らした硬質板状部材25、又は、商品通路内に臨ませる面を軟質材26により覆った硬質板状部材25を板幅方向で蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造10を形成するのに、上記例では湾曲形状の硬質板状部材25を上下方向に複数連ねる形態を採用したが、これに代え、上下方向に一連の硬質板状部材25を板幅方向視で蛇行状に配置ないし蛇行形状にして蛇行状壁構造10を形成してもよい。
【0081】
〔別の実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
【0082】
前述の第4実施形態では、横向きの硬質棒状芯材18を所定間隔で縦方向に並べて埋め込んだ硬度が60〜80のゴムからなる板状部材19を板幅方向視で蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして、商品通路5の前壁及び後壁とする蛇行状壁構造10を形成したが、請求項7に係る発明の実施においては、硬質棒状芯材18の埋め込みが無い硬度が60〜80のゴムからなる板状部材19を板幅方向視で蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造10を形成してもよい。
【0083】
側面視蛇行状の商品通路5は直立姿勢の通路に限られるものでなく、傾斜縦姿勢の通路であってもよい。
【0084】
また、商品通路5の上端部における投入路5aの具体的な構造は種々の変更が可能であり、その投入路5aの壁構造を商品通路5の蛇行状壁構造10と同様の構造にしてもよく、また、商品通路5の蛇行状壁構造10と異なる構造にしてもよい。
【0085】
本発明は缶飲料やペットボトル飲料の自動販売機に限らず、商品を横向き姿勢で一列に積み上げた状態にして商品通路に収納する収納形態の自動販売機であれば、どのような商品の自動販売機にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】扉を開いた状態にある自動販売機の斜視図
【図2】自動販売機の一部切欠き側面図
【図3】第1実施形態の商品通路構造を示す斜視図
【図4】第1実施形態の商品通路構造を示す拡大側面図
【図5】第1実施形態の部材固定構造を示す斜視図
【図6】第1実施形態の変形例を示す斜視図
【図7】第1実施形態の変形例を示す斜視図
【図8】第1実施形態の変形例を示す斜視図
【図9】第2実施形態の商品通路構造を示す斜視図
【図10】第2実施形態の商品通路構造を示す拡大側面図
【図11】第2実施形態の変形例を示す斜視図
【図12】第3実施形態の商品通路構造を示す斜視図
【図13】第3実施形態の商品通路構造を示す拡大側面図
【図14】第3実施形態の変形例を示す側面図
【図15】第4実施形態の商品通路構造を示す斜視図
【図16】第4実施形態の商品通路構造を示す拡大側面図
【図17】第5実施形態の商品通路構造を示す斜視図
【図18】第5実施形態の変形例を示す斜視図
【図19】第5実施形態の変形例を示す拡大側面図
【図20】第6実施形態の商品通路構造を示す斜視図
【図21】第6実施形態の変形例を示す拡大側面図
【符号の説明】
5 商品通路
6 払出装置
10 蛇行状壁構造
11 丸棒状部材
13 軟質の弾性樹脂被覆
14 網状部材
16 軟質の弾性樹脂被覆
17 硬質板状部材
18 硬質棒状芯材
19 軟質弾性樹脂製の板状部材,ゴム製の板状部材
20 板状部材
24 軟質材
25 硬質板状部材
26 軟質材
S 商品
x 切れ目
Claims (4)
- 通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備してある自動販売機の商品収納構造であって、
横向きの硬質棒状芯材を所定間隔で縦方向に並べて埋め込んだ軟質弾性樹脂製の板状部材を板幅方向視において蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成してある自動販売機の商品収納構造。 - 前記板状部材が硬度60〜80のゴムからなる請求項1記載の自動販売機の商品収納構造。
- 通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備してある自動販売機の商品収納構造であって、
硬質板状部材を板幅方向視において蛇行状の縦経路に沿わせる形態にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成するとともに、
前記硬質板状部材の商品通路内に臨む面の側には、商品通路内に臨む面の凹み面部を空間を隔てて覆うように軟質材をすだれ状に垂らしてある自動販売機の商品収納構造。 - 通路上端部から補給される商品を通路内落下させて横向き姿勢で一列に積み上げた状態に収納する側面視蛇行状の商品通路を備え、
各回の払い出しにおいて前記商品通路における最下端の収納商品を払い出す払出装置を前記商品通路の下端部に装備してある自動販売機の商品収納構造であって、
複数の板状部材を所定間隔で板厚方向に並べるとともに、それら板状部材の商品通路内に臨ませる側の板縁を板面視で蛇行状の縦経路に沿う縁形状にして蛇行状壁構造を形成し、
前記商品通路の前壁及び後壁のいずれか一方又は両方を前記蛇行状壁構造で形成するとともに、
板厚方向に並ぶ複数の前記板状部材のうちの一部の板状部材を部材上端部の横軸芯周りで揺動自在な可動部に構成し、その可動部の下端部が前記商品通路の内部に突出するように可動部を付勢バネにより商品通路の内方側へ弾性的に揺動付勢する構成にしてある自動販売機の商品収納構造。
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