JP4165122B2 - 液晶表示素子用カラーフィルターおよび液晶表示素子、並びに液晶表示素子用カラーフィルターの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示不良を抑制するカラーフィルターおよび液晶表示素子に関し、特に横電界方式により液晶を駆動させる液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子は2枚の基板間に液晶層が挟み込まれた構造を取っている。液晶表示装置内部の液晶層が電場印加に伴って示す電気光学応答を利用することにより明暗が表現できる。色選択性を有する画素から成るカラーフィルターなどを用いることによりフルカラーの表示も可能である。一画素を赤(レッド)、緑(グリーン)、青(ブルー)、もしくはシアン、マゼンダ、イエローの三原色のサブ画素に分割し、各サブ画素を通る光の量を調節することにより任意の色を表示できる。三原色の着色層は顔料、染料などが着色剤として分散された高分子膜などにより形成される。サブ画素の間には表示コントラストを高めるために遮光層(ブラックマトリックス)が設けられている。ブラックマトリックスは金属薄膜、あるいは遮光剤により着色された樹脂を表示領域にパターニングすることにより形成される。また、着色層の上には面内の平坦性の確保、あるいは着色層からの不純物溶出の抑制などの目的でオーバーコート層を施すこともある。更に液晶の駆動方式に応じて、電極が前面形成もしくはパターン形成される。電極の材料としてはITO(indium tin oxide)などの金属酸化物やアルミニウムなどの金属が用いられる。
【0003】
カラーフィルターの対向基板としては液晶駆動のための薄膜トランジスタ(TFT)アレイを形成する場合、薄膜ダイオードアレイを形成する場合があり、また透明電極をストライプ状に形成し、カラーフィルター側に形成されたストライプ状の透明電極とマトリックスを形成する場合もある。
【0004】
一方、液晶の駆動方式としてはツイステッドネマチック(TN)方式、スーパーツイステッドネマチック(STN)方式に加え、視野角特性の改善を目指した横電界方式、垂直配向方式など種々提案されており、それぞれ実用化されている。各駆動方式の相違は初期配向状態や電圧の印加方法であるが、中でも、横電界駆動方式は特公昭63−21907などに開示されているように、二枚の基板の一方のみに電極が配置されており、電極間に印加された横方向の電圧により液晶を駆動させるという特徴がある。通常、電極が形成されるのは薄膜トランジスタ(TFT)が形成される基板であり、他方の電極を有していない基板上には一般的にはカラーフィルターが形成される。
【0005】
これら公知の液晶表示素子には色むら、残像、焼き付き、フリッカなどの表示不良が発生する場合がある。これらの問題は、パネル組み直後に発生する場合もある一方、恒温恒湿環境下の経験、連続駆動、などといった信頼性試験を実施することによって顕在化する場合もある。いずれにしても、サブ画素内、サブ画素間、色層間、開口部内の表示特性の不均一性に起因して発生する問題である。発生原因としては、配向膜やカラーフィルター構成材料、絶縁材料などの電気物性や配向膜のプレチルトの変化、液晶−基板界面の凹凸など多岐に渡る。特に横電界駆動方式の場合には一般的にはカラーフィルター上には電極が形成されていないので電気的に遮蔽されておらず、カラーフィルター構成材料の電気物性が印加電圧に影響を与えやすいという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、かかる従来技術の欠点を克服し、高品位で安定な表示が可能な液晶表示素子用カラーフィルターを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)横電界駆動方式の液晶表示素子に用いられるカラーフィルターであって、表示領域のブラックマトリックス層と画素との間における表面電位の差が0.5V以内であり、該ブラックマトリックス層は樹脂中に遮光剤を分散させてなる樹脂ブラックマトリックス層であり、該樹脂ブラックマトリックス層は遮光剤として酸化チタンまたは酸化窒化チタンを含有し、かつ、少なくとも1色の着色層の顔料の樹脂に対する重量比率が30対70以上、50対50以下であることを特徴とする液晶表示素子用カラーフィルター。
(2)樹脂ブラックマトリックスによって遮光されていない部分における表面電位の最大値と最小値の差が0.3V以内であることを特徴とする(1)記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
(3)単一着色層内の樹脂ブラックマトリックスによって遮光されていない部分における表面電位の最大値と最小値の差が0.2V以内であることを特徴とする(1)または(2)に記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
(4)着色層それぞれのサブ画素内の樹脂ブラックマトリックスによって遮光されていない部分における表面電位の最大値と最小値の差が0.2V以内であることを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
(5)樹脂ブラックマトリックスによって遮光されていない部分における表面電位が1V以下であることを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
(6)表示領域における表面電位が1V以下であることを特徴とする(1)〜(5)の何れかに記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
(7)(1)〜(6)の何れかに記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とする横電界駆動方式液晶表示素子。
【0008】
【発明の実施の形態】
通常、液晶表示素子はスペーサーを介して張り合わされた2枚の液晶表示装置用基板の間に液晶を挟んだ構造をとる。液晶表示装置用基板は、液晶や表示方式等により、必要に応じて基板上に電極、配線や薄膜トランジスターが形成される。
【0009】
本発明でいうカラーフィルターは、基板と数十〜数百μmピッチの複数色のサブ画素の繰り返しで構成されている。ここで、サブ画素とは、一つの色画素を表現するために画素を複数色に分割した着色領域を言う。サブ画素ごとの透過率を調節することにより任意の色を表現できる。通常、サブ画素は赤(R)、緑(G)、青(B)の互いに異なる3色の着色層から構成される。この着色層に加えて、必要に応じてブラックマトリックス層やオーバーコート層、電極、反射膜、拡散膜、ポストスペーサーなどが備えられる。ブラックマトリックス層や電極などのため、サブ画素の中で光が透過する領域と透過されない領域がある。光が透過する領域は開口部と呼ばれる。
【0010】
本発明のカラーフィルターに用いられる基板としては、特に限定されるものではなく、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラスなどの無機ガラス類、有機プラスチックのフィルム又はシート等が好ましく用いられる。また、反射型液晶表示装置においては、不透明な金属基板なども採用することができる。
【0011】
上記透明基板もしくは不透明基板上に必要に応じてブラックマトリックス層と呼ばれる遮光領域が設けられる。ブラックマトリックス層を配置する目的は、液晶表示素子のコントラスト向上である。ブラックマトリックス層としては通常Cr、Al、Niなどの金属薄膜(厚さ 約0.1〜0.2μm)や樹脂中に遮光剤を分散させてなる樹脂ブラックマトリックス層が用いられる。一般的に金属薄膜は樹脂ブラックマトリックスよりも単位膜厚あたりの遮光能力が高いので低膜厚化が容易で、カラーフィルターの表面形状を平坦化しやすいというメリットがある。一方、樹脂ブラックマトリックス層は金属薄膜よりも低製造コスト、あるいは低廃棄物処理コストであるなどのメリットがある。
【0012】
樹脂ブラックマトリックスに用いられる遮光剤としては、カーボンブラック、黒鉛、酸化チタン、酸化窒化チタン、四酸化鉄等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉の他に、赤、青、緑色等の顔料の混合物等を用いることができる。この中でも、特にカーボンブラック、酸化チタン、酸化窒化チタンは遮光性が優れており、好ましい。分散の良い粒径の小さいカーボンブラックは主として茶系統の色調を呈するので補色の顔料を混合させて無彩色にするのが好ましい。
【0013】
樹脂ブラックマトリックス層に用いられる遮光剤の種類を選択することにより、樹脂ブラックマトリックス層の抵抗値を用途に応じた値に制御することができる。例えば、表面に特別な処理を施していないカーボンブラックを用いると低抵抗(例えば、体積抵抗ρが104Ω・cmオーダー)のブラックマトリックスが得られ、酸化窒化チタンやシリカコートしたカーボンブラックなどを用いると高抵抗(例えばρが1012Ω・cmオーダー)のブラックマトリックスを得ることができる。
【0014】
ブラックマトリックス層用樹脂や後述する着色層用樹脂として用いられる感光性の樹脂としては、光分解型樹脂、光架橋型樹脂、光重合型樹脂などのタイプがあり、特に、エチレン不飽和結合を有するモノマ、オリゴマまたはポリマと紫外線によりラジカルを発生する開始剤とを含む感光性組成物、感光性ポリアミック酸組成物等が好適に用いられる。
【0015】
ブラックマトリックス層用樹脂や後述する着色層用樹脂として用いられる非感光性の樹脂としては、上記の各種ポリマなどで現像処理が可能なものが好ましく用いられるが、透明導電層の製膜工程や液晶表示装置の製造工程でかかる熱に耐えられるような耐熱性を有する樹脂が好ましく、また、液晶表示装置の製造工程で使用される有機溶剤への耐性を持つ樹脂が好ましく、中でもポリイミド系樹脂が特に好ましい。
【0016】
ここで、ポリイミド系樹脂としては、特に限定されるものではないが、通常下記一般式[I]で表される構造単位を主成分とするポリイミド前駆体を、加熱または適当な触媒によってイミド化したものが好適に用いられる。
【0017】
【化1】
【0018】
ここで一般式(1)のnは0あるいは1〜4の数である。R1は酸成分残基であり、R1は少なくとも2個の炭素原子を有する3価または4価の有機基を示す。耐熱性の面から、R1は環状炭化水素、芳香族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6から30の3価または4価の基が好ましい。R1の例として、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルフォン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、シクロブチル基、シクロペンチル基などから誘導された基が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0019】
R2は少なくなくとも2個の炭素原子を有する2価の有機基を示す。耐熱性の面から、R2は環状炭化水素、芳香族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6から30の2価の基が好ましい。R2の例として、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルフォン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、ジフェニルメタン基、シクロヘキシルメタン基などから誘導された基が挙げられるがこれらに限定されるものではない。一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマはR1、R2がこれらの内各々1個から構成されていても良いし、各々2種以上から構成される共重合体であっても良い。
ペーストを構成する溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系極性溶媒、γ−ブチロラクトンなどのラクトン系極性溶媒等が好適に使用される。
【0020】
またアクリル系樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレートなどのアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレート、環状のアクリレートまたはメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートまたは、メタクリレートなどの内から3〜5種類程度のモノマを用いて、分子量5000〜200000程度に重合した樹脂を用いる。感光性樹脂の場合には、アクリル系樹脂と光重合性モノマ、光重合開始剤を配合した組成物が好ましく用いられる。光重合性モノマとしては、2官能、3官能、多官能モノマがあり、2官能モノマとして、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールアクリレートなどがあり、3官能モノマとして、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートなどがあり、多官能モノマとしてジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタおよびヘキサアクリレートなどがある。また、光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、チオキサントン、イミダゾール、トリアジン系などが単独もしくは混合で用いられる。
【0021】
遮光剤や後述する着色層の着色剤を分散させる方法としては、例えば、ポリイミド前駆体溶液中に遮光剤や分散剤等を混合させた後、三本ロール、サンドグラインダー、ボールミルなどの分散機中で分散させる方法などがあるが、この方法に特に限定されない。また、遮光剤の分散性向上、あるいは塗布性やレベリング性向上のために種々の添加剤が加えられていても良い。
【0022】
金属薄膜からなるブラックマトリックス層を基板上に形成する方法としては、マスクスパッタ、マスク蒸着などにより直接パターニングする方法や、均一に製膜した後にフォトリソグラフィーなどを利用してエッチングすることによりパターニングする方法が挙げられる。一般的には、加工精度の点から後者の方法が良く用いられる。
【0023】
樹脂ブラックマトリックス層の場合は、例えば、黒色ペーストを透明基板上に塗布、乾燥した後に、パターニングして形成される。ここで、黒色ペーストとは、前述の遮光剤と樹脂、溶剤、界面活性剤などを含む溶液を意味する。黒色ペーストを塗布する方法としては、ディップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバーコーティング法などが好適に用いられ、この後、オーブンやホットプレートを用いて加熱乾燥(セミキュア)を行う。セミキュア条件は、使用する樹脂、溶媒、ペースト塗布量により異なるが、通常60〜200℃で1〜60分加熱する。
【0024】
このようにして得られた黒色ペースト被膜は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その上にフォトレジスト膜を形成した後に、また、樹脂が感光性の樹脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮断膜を形成した後に、露光、現像を行う。必要に応じて、ポジ形フォトレジスト膜または酸素遮断膜を除去し、また、加熱乾燥(本キュア)する。本キュア条件は、前駆体からポリイミド系樹脂を得る場合には、塗布量により若干異なるが、200〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。アクリル系樹脂の場合には、本キュア条件は、通常150〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。かくして樹脂ブラックマトリックス層を得る。
また、基板上に黒ペーストを塗布する方法以外に、別基板上に塗布、セミキュアされた黒色層を加熱加圧して転写する方法(転写法)によって樹脂ブラックマトリックス層を形成しても良い。
【0025】
樹脂ブラックマトリックス層の膜厚は、好ましくは0.5〜2.0μm、より好しくは0.8〜1.5μmである。この膜厚が0.5μmよりも薄い場合には、遮光性が不十分になる。一方、膜厚が2.0μmよりも厚い場合には、遮光性は確保できるものの、カラーフィルターの平坦性が犠牲になりやすく、段差が生じやすい。
【0026】
樹脂ブラックマトリックス層の遮光性は、OD値(透過率の逆数の常用対数)で表されるが、液晶表示装置の表示品位を向上させるためには、好ましくは1.6以上であり、より好ましくは2.0以上である。また、樹脂ブラックマトリックス層の膜厚の好適な範囲を前述したが、OD値の上限は、これとの関係で定められるべきである。
【0027】
本発明における着色層は、少なくとも3原色、赤(R)、緑(G)、青(B)または、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の3層を包含するものであり、各サブ画素にはこれらの3色のいずれかの1つの着色層が設けられる。
【0028】
着色層に用いられる着色剤としては、有機顔料、無機顔料、染料等を好適に用いることができ、さらには、紫外線吸収剤、分散剤などの種々の添加剤を添加してもよい。分散剤としては界面活性剤、顔料の中間体、染料の中間体、高分子分散剤などの広範囲のものが使用される。また、塗布性やレベリング性向上のために種々の添加剤を加えても良い。
【0029】
顔料の具体的な例としてはピグメントレッド(PR−)2、3、9、22、38、81、97、122、123、144、146、149、166、168、169、177、179、180、190、192、206、207、209、215、216、224、242、254、266、ピグメントグリーン(PG−)7、10、36、37、38、47、ピグメントブルー(PB−)15(15:1、15:2、15:3、15:4、15:6)、16、17、21、22、60、64、ピグメントイエロー(PY−)12、13、14、17、20、24、83、86、93、94、95、109、110、117、125、129、137、138、139、147、148、150、153、154、150、166、173、180、185、ピグメントバイオレット(PV−)19、23、29、30、32、33、36、37、38、40、50、ピグメントオレンジ(PO−)5、13、17、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、などが挙げられる。これらの顔料は1種類のみで使用しても良く、2種類以上で組み合わせて使用しても良い。
【0030】
上記顔料は必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理、顔料誘導体処理などの表面処理がされてもよい。なお、PR(ピグメントレッド)、PG(ピグメントグリーン)、PB(ピグメントブルー)等は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourrists社発行)の記号であり、正式には頭にC.I.を付するもの(例えば、C.I.PR254など)である。これは染料や染色の標準を規定したものであり、それぞれの記号は特定の標準となる染料とその色を指定するものでもある。なお、以下の本発明の説明においては前記C.I.の表記は省略(例えば、C.I.PR254ならば、PR254)する。
【0031】
着色層の形成法としては前述の樹脂ブラックマトリックス層の場合と同様の方法を用いることができる。第1色目の着色層を全面にわたって形成した後に、不必要な部分をフォトリソグラフィー法により除去し、所望の第1色目の着色層のパターンを形成する。同様の操作を繰り返し、第2色目の着色パターン、第3色目の着色パターンを形成する。
【0032】
着色層の膜厚は、好ましくは0.5〜2.5μm、より好しくは0.8〜2.0μmである。この膜厚が0.5μmよりも薄い場合には、着色が不十分になる。一方、膜厚が2.5μmよりも厚い場合には、カラーフィルターの平坦性が犠牲になりやすい。
【0033】
着色層の上には必要に応じて透明保護膜層を形成できる。樹脂ブラックマトリックス層を採用した場合、金属薄膜によるブラックマトリックス層に比べて膜厚が大きいので、カラーフィルターの凹凸が大きくなり、平坦化のために透明保護膜層が設けられることが多い。透明保護膜層に用いられる樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ゼラチン等が好ましく用いられるが、透明導電膜の成膜工程や液晶表示装置の製造工程でかかる熱に耐えられるような耐熱性を有する樹脂が好ましく、また、液晶表示装置の製造装置で使用される有機溶剤への耐性を持つ樹脂が好ましいことから、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
【0034】
透明保護膜層を塗布する方法としては、黒色ペースト、着色ペーストの場合と同様、ディップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバーによる方法などが好適に用いられ、この後、オーブンやホットプレートを用いて加熱乾燥を行う。このとき、必要に応じて真空乾燥、予備加熱乾燥(セミキュア)を行っても良い。セミキュア条件は、使用する樹脂、溶媒、ペースト塗布量により異なるが、通常60〜200℃で1〜60分加熱することが好ましい。また、加熱乾燥時のキュア条件は、樹脂により異なるが、前駆体からポリイミド系樹脂を得る場合には、通常200〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。
【0035】
本発明の透明保護膜層の厚さは0.02μmから3μmであることが好ましい。0.02μmよりも薄い場合は、不純物成分の遮断性が充分でないだけでなく、平坦化も充分でない。画素内段差を小さくする点からは該透明保護膜層が厚い方が効果的であるが、均一塗布が難しくなる。ブラックマトリックス層、着色層の膜厚との組み合わせより好適な範囲を選ぶことができる。該透明保護膜層の厚さは、0.03μmから2μmの範囲であることがさらに好ましく、0.04μmから1.5μmの範囲であることが最も好ましい。
【0036】
3色の着色層を形成後、もしくは透明保護膜層形成後に必要に応じて透明導電膜層が形成される。透明導電膜層としてはITOなどの酸化物薄膜が採用され、通常0.1μm程度のITO膜がディッピング法、化学気相成長法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の方法などで作製される。アクティブマトリックス方式では透明導電膜層は表示領域全面に製膜されるが、単純マトリックス方式ではベタの透明導電膜層形成後、ストライプ状にパターニングされる。横電界駆動方式の場合には製膜されない。
【0037】
対向基板と貼り合わせた際に基板間のギャップを目標値にするために、ポストスペーサーと呼ばれる突起をパターニングする場合がある。突起を形成する方法としては、(1)上述の着色層、ブラックマトリックス層を形成する際に重ね塗りやハーフエッチングなどの工夫を行うことにより形成する方法、(2)樹脂材料を所定の膜厚でパターニングする方法、(3)(1)と(2)を組み合わせる方法などがある。方法(2)の場合には、ポストスペーサーは着色層、ブラックマトリックス層などにより形成される。方法(1)および(3)などで形成される場合、ポストスペーサーは樹脂材料より成り、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが用いられる。パターニング法としては、上述の樹脂ブラックマトリックス層、着色層、などの場合と同様の手法が挙げられる。
【0038】
次に、このカラーフィルターを用いて作成した液晶表示素子の一例について述べる。上記カラーフィルター、および対向基板上に液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜を施した上で、セルギャップ保持のためのスペーサー(ポストスペーサー使用時には不要)を介して対向させて貼りあわせる。対向基板上には必要に応じて、反射膜拡散膜、薄膜トランジスタ(TFT)や薄膜ダイオード(TFD)などの駆動素子、および走査線、信号線、絶縁膜などが設けられている。二枚の基板間に液晶を封入し、ICドライバー等を実装することにより液晶表示素子が完成する。
【0039】
駆動素子や配線が形成された基板上にさらに着色層を設ける方法、いわゆるカラーフィルターオンアレイ構造においても本発明は有効である。すなわち、カラーフィルターオンアレイ構造では、本発明の基板は、駆動素子や配線が既に形成された基板を指す。
【0040】
上述の方法により作成された液晶表示素子は、点灯試験、信頼性試験などにより表示不良がないかテストされる。点灯試験では、全面点灯したときに表示のちらつき(フリッカ)や色むらがないか、ある画素を長時間表示した後に表示を消したときに表示が残って見える(残像、焼き付き)がないか、などをチェックする。信頼性試験では、室温下や高温下、光照射下での静置もしくは連続駆動により前述の表示不良が発生あるいは顕在化しないかをチェックする。これらの試験により、カラーフィルター基板に起因する表示不良が発生する場合があった。そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、上述のカラーフィルターの表面電位分布を一定値以内に制御することによりカラーフィルター基板起因の表示不良を抑制できることが明らかとなった。例えば、作製直後および85℃恒温下500時間静置後のカラーフィルターの表面電位の分布が一定レベル以下であれば、このカラーフィルターを用いた液晶表示素子は85℃恒温下500時間静置を経験しても表示不良が発生しないことが分かった。逆に、信頼性試験を経て表示不良が発生した液晶表示素子を解体し、カラーフィルターの表面電位を評価すると、一定レベル以上の分布が生じている、もしくは作製直後と異なる分布状態に変化している場合があった。
【0041】
本発明では、サブ画素レベル以下の微少面積について表面電位を測定する必要がある。そのための手段として、原子間力顕微鏡の電気力測定モードを利用する方法が挙げられる。電気力測定モードで表面電位を測定するには、導電性のプローブとロックインアンプが必要である。測定対象に対しタッピングモードにてスキャンを行い、表面形状情報を得た上で再度同じ場所を探針−測定対象間を一定距離に保ってスキャンする。この時に探針には周期的な交流電圧Vaccosωt(但し、Vac:振幅、ω:角周波数、t:時間)と直流電圧Vdcが印加されており、探針−測定対象間には周期的な静電気力が働く。この静電気力の振幅は(dC/dz)VacVdcで表され、(但し、C:探針−試料間の静電容量)、Vdc=0、すなわち探針と試料の電位が一致するとゼロとなる。このことを利用すれば表面電位の検出が可能となる。原子間力顕微鏡はnmオーダーの面内走査分解能を持っているので、数十μmオーダーのサブ画素の電位分布の評価が非接触で可能である。測定結果には、温度、湿度などの測定環境が影響すると考えられため、一定温度、湿度を基準として表面電位を評価することが好ましい。温度としては一般的な液晶表示素子の使用環境に合わせ、10℃〜40℃程度が好ましい。
また、湿度が高いと表面電位が小さくなりやすいので、測定時の湿度は相対湿度30〜70%程度が好ましい。
【0042】
上述の点灯試験および信頼性試験において表示不良が発生した時のカラーフィルターの表面電位の分布を評価したところ、カラーフィルターの表示領域における表面電位の最大値と最小値の差が0.5V以上になると表示不良が発生することが分かった。表面電位の差が大きい箇所は例えば、ブラックマトリックス層と画素との間であった。ブラックマトリックス層領域には光が透過しないが、ブラックマトリックス層の表面電位が周囲よりも大きく違う場合、印加電圧の電気力線に影響を与え、表示不良を発生させる可能性がある。また、ブラックマトリックス層領域の液晶の配向乱れが開口部内に持ち越され表示不良となる。従って、ブラックマトリックス層領域も含む表示領域全体の表面電位の最大値と最小値の差は0.5V以下であることが望ましい。
【0043】
開口部領域において異なる着色層間の表面電位の差が多少あっても、印加する電圧波形を着色層ごとに変えることによりある程度調節可能である。しかし、調節できる表面電位の分布には限界があることや、信頼性試験前後で表面電位の分布が変化することにより表示不良が発生することもあるので、一定レベル以下の分布に抑える必要がある。具体的には開口部内の表面電位の最大値と最小値がの差が0.3V以下であることが望ましい。
【0044】
サブ画素内および同一着色層内の表面電位の分布が大きいとサブ画素内の表示ムラが大きくなり表示不良を生じやすいので、サブ画素内の表面電位の最大値と最小値の差は0.2V以下であることが好ましい。
【0045】
表面電位の分布が上述の範囲を満たしている場合においても、表面電位の絶対値が大きすぎる場合には、印加電圧波形による調節が困難となる。補正可能な表面電位の範囲を検討したところ、開口部において表面電位の絶対値が1V以内であることが好ましい。遮光領域の液晶は直接表示特性に影響を及ぼすことはないが、配向の乱れが緩和されず、開口部の液晶の配向を乱す場合がある。従って、遮光領域を含む表示領域全体に渡って表面電位の絶対値が1V以内であることが好ましい。
【0046】
顔料の物性と塗膜状態での表面電位の関係について検討した結果、粉末状態における帯電量と表面電位が相関することが分かった。すなわち、含有される顔料の帯電量の総和が小さい方が塗膜の表面電位の絶対値および分布が小さかった。
ここで言う顔料の帯電量の総和とは、着色層中に含まれている顔料の含有率x(wt%)と粉末状態の帯電量y(C/g)の積xyを総和したものであり、後に好適な範囲を詳述する。
【0047】
粉末顔料の帯電量は例えばカスケード法と呼ばれる方法で測定される。カスケード法とは一定重量の粉末をSUS製の傾斜板上で滑らせ、滑った後の顔料をファラデーケージ内に溜めて帯電量を評価する方法である。得られた帯電量により、顔料粉末の重量、体積、比表面積あたりの帯電量を見積もることもできる。粉末状態の帯電量は顔料の化学構造の他、不純物成分や表面処理の有無等によっても変わる。従って、C.I.No.が同一であっても、帯電量の異なる顔料が複数種存在し得る。
【0048】
顔料の帯電特性の総和を小さくするためには、帯電量の小さい顔料を使用する必要がある。着色層中に最も多く含まれる顔料は顔料の帯電特性の総和に寄与するので、一定レベル以下の帯電量であることが好ましい。具体的には着色層に最も多く含まれる顔料の粉末状態における帯電量の絶対値が1.5×10-8C/g以下であることが好ましい。顔料の粉末状態における帯電量を小さくする方法としては、化学構造中の置換基の電気陰性度を変化させる、表面に樹脂成分などをコーティングする、などが挙げられる。具体例に挙げた二つの方法も含めて、顔料の色特性を変化させる可能性がある。よって、実際にはカラーフィルターの着色に必要な色特性を満たす範囲内で帯電量を低減する処理を行うことになる。
【0049】
着色層中において含有率の小さい顔料であっても、帯電量が非常に大きい場合には帯電量の総和に大きく寄与することになる。したがって、使用する顔料の選択基準としては、含有率と帯電量の積で規定することが実際的である。帯電量、分率を振った着色層について表面電位を評価したところ、着色層中に含まれる顔料が、着色膜中の顔料の重量分率をx(wt%)、粉末状態における顔料の重量あたりの帯電量をy(C/g)で表したとき、x、yが│x×y│≦4×10-7なる関係を満たすことが好ましいことが分かった。
【0050】
さらに、顔料の帯電量の総和について詳細に検討したところ、複数成分の帯電量が加算されることにより帯電量の総和が大きくなる場合があった。これを回避するためには、着色層中に含まれる顔料が、着色膜中の顔料の重量分率をxi(wt%)、粉末状態における顔料の重量あたりの帯電量をyi(C/g)(但し、顔料種の区別をi=1,2,3..とする)、│x1×y1+x2×y2+…+xi×yi+…│≦4×10-7なる関係を満たすことが好ましいことが分かった。
【0051】
【実施例】
以下、好ましい実施態様を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、用いた実施態様によって本発明の効力はなんら制限されるものでない。
【0052】
実施例1
(ポリアミック酸の合成)
γ−ブチロラクトン(3825g)溶媒中で、ピロメリット酸二無水物(149.6g)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(225.5g)、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン(69.5g)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(210.2g)、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン(17.4g)を60℃、3時間反応させた後、無水マレイン酸(2.25g)を添加し、さらに60℃、1時間反応させることによって、前駆体であるポリアミック酸溶液(ポリマー濃度15重量%)PA1を得た。
(黒色ペースト用分散液の作製)
数平均粒子径が60nmの酸化チタン(三菱マテリアル製12S)11.2g、前記PA1ポリアミック酸溶液18.7g、N−メチル−2ピロリドン57.2g、3−メチル−3メトキシブチルアセテート12.9gをガラスビーズ100gとともにホモジナイザーを用いて、7000rpmで30分間分散処理後、ガラスビーズを濾過により除去し、黒色ペースト用分散液Bk1を得た。
(樹脂ブラックマトリックスの形成)
上述のBk1分散液27.5gに、PA1ポリアミック酸溶液3.7g、γ−ブチロラクトン1g、N−メチル−2−ピロリドン6g、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート1.8gを添加混合し、黒色ペーストBKP1を作製した。BKP1中の酸化チタンと樹脂の重量比は70:30であった。このペーストを無アルカリガラス(コーニング製“1737材”)基板上に塗布後、125℃、20分間乾燥し、ポリイミド前駆体黒色膜を形成した。次にポジ型フォトレジスト(シプレー社製“SRC−100”)をリバースロールコーターで塗布、ホットプレートで100℃、5分間プリベイクし、大日本スクリーン(株)製露光機“XG−5000”を用い、フォトマスクを介して、100mJ/cm2 の紫外線を照射して露光した後、2.25%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、フォトレジストの現像と樹脂塗膜のエッチングを同時に行い、面積60μm×120μmのパターンを形成、メチルセロソルブアセテートでレジスト剥離し、ホットプレートで290℃、10分間加熱することでイミド化させ、ブラックマトリックスを形成した。ブラックマトリックスの膜厚を測定したところ、1.10μmであり、OD値は4.2であった。
【0053】
(色材料形成用着色ペーストの作成)
赤の顔料として、PR254で示される顔料とPR177で示される顔料を80対20の割合で混合した顔料を用意した。緑の顔料として、PG36で示される顔料(この顔料を以下PG36−Aと表す)とPY138で示される顔料を55対45の割合で混合した顔料を用意した。青の顔料として、PB15:6とPV23で示される顔料を80対20の割合で混合した顔料を用意した。前述のポリアミック酸溶液PA1とγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートを適宜添加混合した溶液に上記顔料を各々混合分散させて、赤、緑、青の3種類の着色ペーストを得た。赤、緑、青、着色ペーストの固形分中における混合顔料と樹脂の比率はそれぞれ、40対60、50対50、30対70となるように調製した。
【0054】
(カラーフィルターの作成)
樹脂ブラックマトリックスを形成した基板上に青ペーストをカーテンフローコーターで塗布し、125℃、20分間乾燥した。この後、上述のポジ型フォトレジストをスピナーで塗布後、90℃で10分間乾燥した。フォトマスクを用いて露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド2.25%水溶液に基板を浸漬し揺動させながら、ポジ型フォトレジストの現像および着色ペースト塗膜のエッチングを同時に行い、ストライプ状の樹脂ブラックマトリックス間を埋めるピッチ300μmのパターンを得た。その後、ポジ型フォトレジストをレジスト剥離液で剥離し、さらに、270℃で30分間キュアした。青着色膜の膜厚は1.2μmでストライプ幅方向端部を6μm幅でブラックマトリックスに重ねる設計とした。
【0055】
基板洗浄後に、青着色膜と同様にして、厚さ1.3μmの緑画素を形成した。
さらに基板洗浄後に、青着色膜と同様にして、厚さ1.25μmの赤画素を形成した。
【0056】
(透明保護膜の作製)
メチルトリメトキシシラン4.08g、フェニルトリメトキシシラン9.9g、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン28.8gをγ−ブチロラクトン156.3g、3−メチル−3−メトキシブタノール150gに溶解し、30℃で撹拌しながら9.12gの蒸留水を加えた後、50℃で2時間加熱撹拌し、加水分解・縮合をおこなった。ついで130℃に昇温してさらに縮合を進めながら生成したアルコールと水を留去させた。この溶液を50℃に冷却した後、撹拌しつつ3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物24.17gを添加してアミック酸系ポリオルガノシロキサンPSA1溶液を得た。
【0057】
メチルトリメトキシシラン272g、フェニルトリメトキシシラン396gを3−メチル−3−メトキシブタノール785.6gに溶解した後に、撹拌しつつ燐酸3.34gと蒸留水216gの混合物を加えた。得られた溶液を105℃で1時間加熱し、主としてメタノールからなる成分302gを留去させた。ついで130℃で2時間加熱し、主としてアルコールと水からなる成分147gを留去させた。これを室温まで冷却してから3−メチル−3−メトキシブタノール86gを加えてポリオルガノシロキサン系溶液OS1を得た。
【0058】
アセト酢酸エチルエステル650gと3−メチル−3−メトキシブタノール1567gの混合液にテトラブトキシジルコニウム383gを添加して30℃で1時間撹拌した後、24時間放置してジルコニアキレート溶液ZC1を得た。
【0059】
上記の方法で得たPSA1アミック酸系ポリオルガノシロキサン溶液7.5gとOS1ポリオルガノシロキサン溶液10gおよびZC1キレート溶液1.5gを混合し、透明樹脂用組成物を得た。ブラックマトリックスと3原色の着色膜が形成された基板上に該透明樹脂を塗布し、80℃ で10分間乾燥し、次いで270℃ で60分間キュアして、厚さが0.2μmの透明保護膜を形成した。
【0060】
(表面電位の評価)
前述の原子間力顕微鏡によるカラーフィルター上の表面電位分布の評価を行った。評価には表面電位を測定する機能を備えた原子間力顕微鏡である“NanoScopeIIIa”(digital instruments社製)を用いた。作製直後および後述の信頼性試験と同様のカラーフィルター全面に渡り行った。先ず、サブ画素内の表面電位を2次元マッピングし、表面電位の最大値と最小値を求めた。次に同一着色層内、開口部、表示領域全体に渡って表面電位の最大と最小値を求めた。後述する液晶表示素子の信頼性試験と対応させ、85℃下500時間の熱処理を行った後の表面電位についても評価を行った。
【0061】
(液晶表示素子の作製)
上記のカラーフィルター基板上と対向基板上にポリイミド配向剤を塗布し、80℃ で10分間乾燥し180℃ で1時間キュアして厚さ50nmの配向膜を得た。液晶が両基板間で270°捻れるように、該配向膜をレーヨン布によりラビング処理した。カラーフィルター基板に直径4.5μmのポリスチレンからなるスペーサーを散布した。一方、対向基板上には直径4.8μmのガラスロッドを混入したエポキシ系のシール剤をスクリーン印刷した。シール剤は樹脂ブラックマトリックスで形成された額縁部分に接合されるように配置し、液晶注入口を設けた。
【0062】
カラーフィルター基板と駆動素子及び駆動電極を備えた対向基板を位置合わせし、圧力をかけつつ加熱処理した。加熱処理は150℃で1時間実施され、2つの基板が固定した。次いで、得られたセルに液晶を注入する。まずセルを減圧中に置き充分脱気した。シール剤に設けられた液晶注入口を液晶中に浸した後、減圧雰囲気を常圧もしくは加圧雰囲気に変化させ、液晶をセルの中に注入した。液晶が注入されたセルの液晶注入口を紫外線硬化樹脂で塞いだ。ラビング方向に合わせて、基板外側に偏光フィルムを貼り付け、バックライト光源および導光板、駆動用ICなどを配して横電界駆動方式の液晶表示素子を得た。
【0063】
上述の方法により作製されたカラーフィルターの表面電位の最大値と最小値の差はサブ画素内で0.15V、同一着色層で0.18Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.25Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.4Vであった。また、このカラーフィルターを85℃のオーブン中で500時間熱処理した後に検査したところ、表面電位の最大値と最小値の差はサブ画素内で0.17V、同一着色層で0.19Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.28Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.5Vであった。表面電位の絶対値は全て1V以下であった。
【0064】
上述の方法により得られたカラーフィルター10枚について表面電位をパラメータとして検査したところ、10枚全てについて、表面電位の最大値と最小値の差が0.5V以内であった。このカラーフィルターを駆動回路付きの基盤を貼り合わせて横電界駆動方式の液晶表示素子を10個作製した。作製された液晶表示素子は作製直後においては10個中10個ともサブ画素内、同一着色層内、着色層間、開口部について表示不良のない良好な表示特性を示した。この液晶表示素子に対して85℃下500時間の連続駆動を行ったところ、10個中9個については表示不良のない良好な表示特性を示した。残る一個の液晶表示素子については緑着色層のサブ画素10個につき軽微な残像が確認されたが、画面全体に渡って見た場合、残像としては認識されず、表示上は問題なかった。すなわち、信頼性試験の結果は合格であった。
【0065】
実施例2
緑着色ペーストの調製において、ペーストの固形分中における顔料と樹脂の割合を45対55とした以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルターおよび液晶表示素子を作製した。カラーフィルターの表面電位の最大値と最小値の差はカラーフィルター作製直後においては、サブ画素内で0.12V以下、同一着色層で0.14Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.21Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.37Vであった。また、85℃のオーブン中で500時間熱処理した後に置いては、サブ画素内で0.15V、同一着色層で0.17Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.23Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.39Vであった。表面電位の絶対値は全て1V以下であった。
【0066】
このカラーフィルターを用いて作製された10個の横電界駆動方式の液晶表示素子は作製直後においては10個中10個ともサブ画素内、同一着色層内、着色層間、開口部について表示不良のない良好な表示特性を示した。この液晶表示素子に対して85℃下500時間の連続駆動を行ったところ、10個中10個について表示不良のない良好な表示特性を示した。
【0067】
比較例1
黒色ペーストの調製において、ペーストの固形分中における酸化チタンと樹脂の割合を80対20とした以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルターおよび液晶表示素子を作製した。カラーフィルターの表面電位の最大値と最小値の差はカラーフィルター作製直後においては、サブ画素内で0.15V、同一着色層で0.18Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.25Vであった。また、表示領域においては緑画素内の表面電位の最大値を示し、ブラックマトリクス層内で最小値を示した。両者の差は0.6Vであった。また、85℃のオーブン中で500時間熱処理した後においては、サブ画素内で0.17V、同一着色層で0.19Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.28Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.7Vであった。表示領域全体における表面電位の絶対値は全て1V以内であった。
【0068】
このカラーフィルターを用いて作製された横電界駆動方式の液晶表示素子は作製直後においては10個中5個で開口部に残像が発生した。残像の発生箇所はブラックマトリックス層と緑サブ画素の境界領域周辺であった。この液晶表示素子に対して85℃下500時間の連続駆動を行ったところ、10個中10個について緑着色層のサブ画素起因の残像が発生した。残像の発生は緑着色層中のある領域に集中した。残像発生領域の緑着色層のサブ画素における表面電位の最大値は未発生領域における最小値よりも0.2〜0.23V大きかった。
【0069】
比較例2
緑着色ペーストの調製において、ペーストの固形分中における顔料と樹脂の割合を55対45とした以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルターおよび液晶表示素子を作製した。カラーフィルターの表面電位の最大値と最小値の差はカラーフィルター作製直後においては、サブ画素内で0.18V、同一着色層で0.19であった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.28Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.4Vであった。また、85℃のオーブン中で500時間熱処理した後においては、サブ画素内で0.2Vであった。同一着色層においては、10枚中5枚のカラーフィルターにおいて0.23Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.31Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.5Vであった。表示領域全体における表面電位の絶対値は全て1V以内であった。
【0070】
このカラーフィルターを用いて作製された横電界駆動方式の液晶表示素子は作製直後においては10個中10個ともサブ画素内、同一着色層内、着色層間、開口部について表示不良のない良好な表示特性を示した。この液晶表示素子に対して85℃下500時間の連続駆動を行ったところ、10個中5個について緑着色層のサブ画素起因の残像が発生した。残像の発生は緑着色層中のある領域に集中した。残像発生領域の緑着色層のサブ画素における表面電位の最大値は未発生領域における最小値よりも0.2〜0.23V大きかった。
【0071】
比較例3
緑着色ペーストの調製において、ペーストの固形分中における顔料と樹脂の割合を60対40とした以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルターおよび液晶表示素子を作製した。カラーフィルターの表面電位の最大値と最小値の差はカラーフィルター作製直後においては、サブ画素内で0.20Vであった。同一着色層においては0.22Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.3Vであった。
また、表示領域における最大値と最小値の差は0.4V以下であった。また、85℃のオーブン中で500時間熱処理した後においては、サブ画素内で0.22V、同一着色層で0.24Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.35Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.5Vであった。
【0072】
このカラーフィルターを用いて作製された横電界駆動方式の液晶表示素子は作製直後において10個中4個で緑着色層のサブ画素起因の残像が発生した。残像の発生は緑着色層中のある領域に集中した。この液晶表示素子に対して85℃下500時間の連続駆動を行ったところ、10個中10個について緑着色層のサブ画素起因の残像が発生した。残像の発生は全ての緑着色層のサブ画素で起こった。残像の程度は緑着色層中で強いところと弱いところがあった。残像の程度が強い領域のサブ画素における表面電位の最大値は程度が弱い領域における最小値よりも0.2〜0.24V大きかった。
【0073】
実施例3
実施例1においてカラーフィルターの表示領域全体の表面電位の絶対値は0.9V以下、開口部では0.7V以下であった。このカラーフィルターを用いて作製した液晶表示素子は上述した通り表示不良のない良好な表示特性を示した。
【0074】
実施例4
実施例2においてカラーフィルターの表示領域全体の表面電位の絶対値は0.8V以下、開口部では0.6V以下であった。このカラーフィルターを用いて作製した液晶表示素子は上述した通り表示不良のない良好な表示特性を示した。
【0075】
比較例4
ブラックマトリックス層形成時のイミド化のための熱処理温度を290℃から270℃に変更した以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルターおよび液晶表示素子を作製した。表示領域中において、ブラックマトリックス層が形成された領域の表面電位が最も大きく、その絶対値は1.2Vであった。
【0076】
このカラーフィルターを用いて作製された横電界駆動方式の液晶表示素子は作製直後において10個中10個でブラックマトリックス層の周辺で残像が発生した。
【0077】
比較例5
透明保護膜の形成においてキュア温度を270℃から300℃に変更した以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルターおよび液晶表示素子を作製した。このカラーフィルターの開口部領域の表面電位の絶対値の最大値は1.1Vであった。
【0078】
このカラーフィルターを用いて作製された横電界駆動方式の液晶表示素子は作製直後において10個中10個において残像が発生した。残像は全ての着色層において発生した。
【0079】
実施例5
(顔料の帯電量の評価)
カラーフィルターに使用する顔料の帯電量を上述のカスケード法により評価した。顔料の帯電量の評価には”TB−500”(東芝ケミカル製)を用いた。一定重量の顔料粉末の帯電量を評価し、重量あたりの帯電量を算出した。
【0080】
実施例1において使用した緑色顔料PG36−Aの帯電量yは1.4×10-8C/gであった。また、塗膜中の含有率xは、顔料と樹脂の割合、および顔料の構成比より、50×55/100=27.5wt%であった。両者の積x×y=3.9×10-7であった。この顔料を用いたカラーフィルターにより作製された液晶表示素子の表示特性は上述の通り良好であった。
【0081】
比較例6
緑着色ペーストの調製において使用する緑顔料をPG36−Aの代わりに、同じC.I.No.を有し、製造過程の異なる緑顔料、PG36−Bを用いたこと以外は実施例1と全く同様にしてカラーフィルターおよび液晶表示素子を作製した。PG36−Bの帯電量は1.7×10-8C/gであった。また、塗膜中の含有率xは、顔料と樹脂の割合、および顔料の構成比より、50×55/100=27.5wt%であり、両者の積x×y=4.7×10-7であった。
【0082】
カラーフィルターの表面電位の最大値と最小値の差はカラーフィルター作製直後においては、サブ画素内で0.24V、同一着色層で0.3Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.28Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.4Vであった。
【0083】
このカラーフィルターを用いて作製された横電界駆動方式の液晶表示素子は作製直後において10個中7個で緑着色層のサブ画素起因の残像が発生した。残像の発生にはむらがあった。
【0084】
実施例6
緑着色ペーストの調製において使用する緑顔料をPG36−Aの代わりにPG36−Bを用い、PG36で表される顔料(ここではPG36−B)とPY138で表される顔料の割合を45対55としたこと以外は実施例1と全く同様にしてカラーフィルターおよび液晶表示素子を作製した。
【0085】
PG36−Bの帯電量は1.7×10-8C/gであった。また、塗膜中の含有率xは、顔料と樹脂の割合、および顔料の構成比より、50×45/100=22.5wt%であり、両者の積x×y=3.9×10-7であった。
【0086】
カラーフィルターの表面電位の最大値と最小値の差はカラーフィルター作製直後においては、サブ画素内で0.12V、同一着色層で0.14Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.21Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.3Vであった。また、85℃のオーブン中で500時間熱処理した後においては、サブ画素内で0.14V、同一着色層で0.15Vであった。開口部における表面電位の最大値は緑色層内の最大値、最小値は青色層内の最小値であり、両者の差は0.23Vであった。また、表示領域における最大値と最小値の差は0.31Vであった。表示領域全体における表面電位の絶対値は全て1V以内であった。
【0087】
このカラーフィルターを用いて作製された横電界駆動方式の液晶表示素子は作製直後においては10個中10個ともサブ画素内、同一着色層内、着色層間、開口部について表示不良のない良好な表示特性を示した。この液晶表示素子に対して85℃下500時間の連続駆動を行ったところ、10個中10個について表示不良のない良好な表示特性を示し、信頼性試験を更に1000時間まで延長しても表示不良の発生は確認されなかった。しかし、塗膜中の緑顔料の含有率が極端に小さくなったので、実施例1の場合とは異なる色特性を有するカラーフィルターが得られた。
【0088】
【発明の効果】
上述の構成により表面電位分布の小さいカラーフィルターを得ることができるので、特に横電界駆動方式の液晶表示素子におけるカラーフィルター起因の表示不良を防止することが可能となる。
Claims (7)
- 横電界駆動方式の液晶表示素子に用いられるカラーフィルターであって、表示領域のブラックマトリックス層と画素との間における表面電位の差が0.5V以内であり、該ブラックマトリックス層は樹脂中に遮光剤を分散させてなる樹脂ブラックマトリックス層であり、該樹脂ブラックマトリックス層は遮光剤として酸化チタンまたは酸化窒化チタンを含有し、かつ、少なくとも1色の着色層の顔料の樹脂に対する重量比率が30対70以上、50対50以下であることを特徴とする液晶表示素子用カラーフィルター。
- 樹脂ブラックマトリックスによって遮光されていない部分における表面電位の最大値と最小値の差が0.3V以内であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
- 単一着色層内の樹脂ブラックマトリックスによって遮光されていない部分における表面電位の最大値と最小値の差が0.2V以内であることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
- 着色層それぞれのサブ画素内の樹脂ブラックマトリックスによって遮光されていない部分における表面電位の最大値と最小値の差が0.2V以内であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
- 樹脂ブラックマトリックスによって遮光されていない部分における表面電位が1V以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
- 表示領域における表面電位が1V以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の液晶表示素子用カラーフィルター。
- 請求項1〜6の何れかに記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とする横電界駆動方式液晶表示素子。
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