JP4164427B2 - 容量検出回路及び検出方法並びにそれを用いた指紋センサ - Google Patents

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本発明は、微小容量を検出する容量検出回路および検出方法並びにそれを用いた指紋センサに関する。
従来、バイオメトリクス(生体認証技術)の中で最も有望とされる指紋センサとして、所定の間隔で列配線と行配線を2枚のフィルムの表面にそれぞれ形成し、このフィルムを絶縁膜等を介して所定の間隔をおいて対向して配置した感圧式容量センサが開発されている。この感圧式容量センサでは、指を置いたときに指紋の凹凸に対応してフィルム形状が変形し、列配線と行配線の間隔が場所によって変化して、指紋の形状が列配線および行配線の交差部の容量として検出される。この感圧式容量センサにおいて、数百fF(フェムトファラッド)に満たない容量を検出するのに応用できる従来技術としては、容量をスイッチドキャパシタ回路により、電気信号に変換する検出回路が挙げられる。これは、第1のセンサ駆動信号で駆動され、検出対象の容量を検出するセンサ容量素子と、第2のセンサ駆動信号で駆動され検出回路基準容量となる参照容量素子とが共通のスイッチドキャパシタ回路に接続され、交互に動作する第1および第2のサンプルホールド部がそれぞれの出力信号をサンプリングした後に、サンプリング結果の差を求めることにより、検出信号を得るものである。
この検出回路は、共通のスイッチドキャパシタ回路において、検出対象となる容量値Csに比例し帰還容量Cfに反比例した信号を、安定して検出することができ、且つ、スイッチドキャパシタ回路のリセットスイッチ(帰還制御スイッチ)のゲート電極と他電極間の寄生容量に蓄積された電荷Qdが他の電極に漏れ出る影響(フィードスルー)が相殺される。また、スイッチドキャパシタ回路の基準電位のオフセット成分や入力信号などに含まれる低周波のノイズに対しては、2つのサンプリング結果の差を求めることによりある程度除去できる効果も期待される(例えば、特許文献1)。
特開平8−145717号公報(段落0018−0052、図1〜図4)
しかしながら、指紋センサ等の容量検出回路は、容量変化が微小であるために、高感度であることが要求されるが、人体から伝達されるノイズ(高周波ノイズを含む)や回路系のノイズに対しての耐性を有している必要がある。
また、容量変化を検出するため、列配線間や行配線間などにおいて、隣接する線などからのクロストークノイズの影響が無いことなどの要求がある。
上述した要求に対応して、列配線の立ち上がりの時点に、交差部の容量に充電される電荷に対応する充電電圧を検出し、次に、列配線の立ち下がりの時点に、交差部の容量から放電される電荷に対応する放電電圧を検出し、この充電電圧及び放電電圧を用いて、容量変化を検出する容量検出回路も考えられる。
すなわち、この容量検出回路は、充電電圧から放電電圧を、差し引いた差電圧を求めて、この差電圧を容量変化に対応した電圧とすることで、同一極性で生じる、増幅回路のフィードスルーの影響による電圧オフセットやその他の回路で生じるオフセット成分を除去し、サンプリング周波数に比較して十分に低い周波数のノイズを除去することが可能である。
上述した容量検出回路を含めて通常の検出回路は、容量センサの各センサ素子の容量変化を検出するとき、単一の列配線のみを駆動して、検出ラインとなる複数の行配線との交差部(センサ素子)の容量値Csの変化を検出する構成となっている。
しかしながら、すでに述べたように、センサ素子一つ(1つの交差部)当たりの容量変化は、数百fF程度のごく僅かな値である。
このため、従来の容量検出回路は、増幅回路を含んだ回路におけるオフセット成分を除去したとしても、もともと容量センサに重畳されるノイズの影響を受けることとなる。
すなわち、上記容量検出回路は、電源ノイズや人体を介して容量センサに伝達される伝導ノイズが、列配線及び行配線の信号に重畳されることにより、このような外乱ノイズの影響により正確な容量変化の検出が行えなくなる欠点を有している。
特に、最近の蛍光灯の主流であるインバータ蛍光灯は、半導体によって、高周波を発生させて蛍光ランプを点灯させるため、数十KHzレベルの基本周波数のノイズ源となっている。
しかしながら、上記容量検出回路においては、充電電圧及び放電電圧の差分を求めるときの、容量変化のサンプリング周波数と、上記ノイズ源の基本周波数とが近い周期となる。
このため、この容量検出回路においては、充電電圧及び放電電圧の差分を求めたとしても、周波数差に起因するうなり成分、すなわち、周波数がわずかに異なる2つの波を重ね合わせた場合に、その周波数の差に等しい「うなり(ビート周波数)」が残り、外乱のノイズ成分を完全に除去することができない。
したがって、利用者が指紋センサなどを用いようとするとき、この利用者の人体の近傍に容量検出回路のサンプリング周波数に近い周波数のノイズ源を有する機器、例えば、上述したインバータ蛍光灯の近傍で用いられる場合や、液晶表示素子のバックライトに用いられるインバータ回路を有する機器などにセンサを接続して利用する場合に、上記うなりに起因する外乱ノイズを完全に除去することができず、容量変化を検出する信号のS/N比が低下して、正確に利用者の指紋を読みとることができない。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、外乱ノイズの影響を低下させることで、S/N比を向上させて、列配線と行配線とが交差する交差部(センサ素子)の微少な容量値Cs及びこの容量値Csの容量変化値ΔCsを十分な感度で検出することができる容量検出回路および検出方法並びに指紋センサを提供することにある。
本発明の容量検出回路は、複数の列配線に対して行配線が交差され構成されるマトリクス状の容量センサにおける、列配線と行配線との交差部の容量変化を検出する容量検出回路であり、PN符号を生成し、該PN符号の位相を時系列に変化させて、列駆動信号として出力するPN符号発生手段と、該列駆動信号に対応させて、前記列配線における複数の列配線を選択して駆動させる列配線駆動手段と、前記行配線に接続され、選択された列配線に対応する前記交差部各々の容量変化の総和を電圧信号に変換して、検出電圧として出力する容量検出手段と、前記容量検出手段から、時系列に出力される検出電圧のデータ列を、該PN符号に基づいて所定の演算により復号し、前記交差部各々の容量変化に対応した電圧を分離する復号演算部(復号演算回路)とを有することを特徴とする。
この構成により、本発明の容量検出回路は、直交性のあるPN符号(疑似ランダム符号)により、行配線に対して交差している複数の列配線を同時に駆動し、すなわち、行配線単位に複数のセンサ素子を同時に駆動させ、検出対象の容量値Cs及び容量変化値ΔCsを多重化し、容量値N・Cs及び容量変化値N・ΔCsとして増加させて(Nは同時に駆動される列配線の数、すなわち多重化される交差部の数)、容量/電圧変換を行って検出信号とすることで、実質的に大きな容量値及び容量変化の測定を行うことになり、相対的にうなり等の外乱ノイズを低下させて、S/N比を向上させ、自己相関性に優れるM系列PN符号を用いることにより、列配線間のクロストークの影響を排除することが可能となる。
また、本発明の容量検出回路は、復号演算部が時系列に検出される多重化された検出信号を、多重化に用いたPN符号と同一のPN符号により、積和演算(所定の演算)を用いて、多重化された検出値を、行配線に対応するセンサ素子各々の容量値Cs及び容量変化値ΔCsとして復号するため、1本の列配線を駆動した場合と同様の分解能で検出結果を得ることができる。
本発明の容量検出回路は、前記複数の列配線に対して、複数の前記行配線をマトリクス状に配設したエリア型の容量センサの前記交差部の容量を検出する構成の場合にも、適用することができ、指紋センサなどに用いることで、上述した効果により高い精度の判定結果が得られる。
本発明の容量検出回路は、前記複数の列配線に対して、1本の前記行配線が対応して形成されたライン型の容量センサの前記交差部の容量を検出する構成の場合にも、適用することができ、表面の凹凸の有無または粗さを検出するセンサなどに用いることで、上述した効果により高い精度で、表面の状態を検出することができる。
本発明の容量検出回路は、前記PN符号発生手段が、前記PN符号を、時系列に1ビットずつ位相をシフトさせて、前記列駆動信号として出力するので、1つのPN符号を生成することで、異なるPN符号を生成せずに、復号における積和演算に必要となる、PN符号のビット数分の多重化した検出信号を容易に得ることができる。
また、本発明の容量検出回路は、復号処理を例えば外部のパーソナルコンピュータで行うような構成とすれば、復号した状態の指紋データを直接送る必要がなくなり、PN符号により多重化されているためデータの秘匿性が向上する。
本発明の容量検出回路は、前記PN符号発生手段が、前記PN符号を、時系列にランダムなビット数で位相をシフトさせて(位相をホッピングさせて)、前記列駆動信号として出力することにより、異なるPN符号を生成せずに、復号における積和演算に必要となる、PN符号のビット数分の多重化した検出信号を容易に得ることができると共に、外乱ノイズによる影響が、積和演算を行い、シフトされて位相の異なる検出信号の組(PN符号のビット数分の検出信号)全体に拡散され、フィルタリング処理による平坦化を容易にすることができる。
本発明の容量検出回路は、前記演算部が、前記PN符号に基づき、時系列に出力される検出電圧のデータ列を積和演算することにより、復号処理を行うため、列配線と行配線とが交差した交差部(センサ素子)の容量変化に対して、複数の列配線を同時に駆動させて、駆動された列配線に対応するセンサ素子の容量を電圧に変換できるため、検出信号のレベルを実質的に大きくし、外乱ノイズの影響を低減することができる。
本発明の容量検出回路は、前記PN符号発生手段がPN符号の位相を、該PN符号のビット数分変化させる前記周期を複数回繰り返し、前記復号演算部が該周期ごとに交差部の容量変化に対応した電圧を求め、これを複数回分積算して、積算結果を検出した電圧として出力することにより、検出した電圧に含まれる外乱ノイズを平均化することができ、より外乱ノイズの影響を低下させ、検出結果の精度を向上させることが可能となる。
本発明の容量検出回路は、前記PN符号発生手段が複数のPN符号を生成し、前記一周期の間隔毎に異なるPN符号に切り換えることにより、同一のPN符号を複数の周期繰り返す場合に比較して、周期性の影響を排除して、S/N比を向上させることができる。
本発明の容量検出回路は、前記PN符号発生手段が自己相関性の良い符号をPN符号、例えばM系列を発生し、この自己相関性のよいM系列のPN符号をずらしつつ、交差部の容量変化を多重化していき、復号時において、同一のPN符号の位相を対応させて復号するため、列配線間のクロストークの発生を抑えることが可能となり、高い精度で交差部の容量変化を検出することができる。
本発明の指紋センサは、上記容量検出回路を用いて、交差部(センサ素子)の容量変化を検出することが可能なため、高い精度で指紋を採取することができる。
本発明の容量検出方法は、複数の列配線及び複数の行配線で構成される容量センサにおける、列配線と行配線との交差部の容量変化を検出する容量検出方法であり、PN符号発生手段により、PN符号を生成し、該PN符号の位相を時系列に変化させて、列駆動信号として出力する過程と、列配線駆動手段により、該列駆動信号に対応させて、前記列配線における複数の列配線を選択して駆動させる過程と、容量検出手段により、前記行配線に接続され、選択された列配線に対応する前記交差部各々の容量変化の総和を電圧信号に変換して、検出電圧として出力する過程と、復号演算部により、前記容量検出手段から、時系列に出力される検出電圧のデータ列を、該PN符号に基づいて所定の演算により復号し、前記交差部各々の容量変化に対応した電圧を分離する過程とを有する。
本発明の容量検出方法は、前記列配線駆動手段が、前記列配線へ第1の電圧に立ち上がる信号を出力し、前記行電圧出力手段により前記列配線が前記第1の電圧によって駆動されたとき、複数の前記交差部の容量を充電する電流に対応する第3の電圧を出力し、前記列配線が前記第2の電圧によって駆動されたとき、複数の前記交差部の容量を放電する電流に対応する第4の電圧を出力して、容量変化値を求めている。
この構成により、本発明の容量検出方法は、前記交差部の容量への充放電電流に対して常に一定方向に重畳するフィードスルーによる放電電流の影響を、前記充電時の出力電圧と前記放電時の出力電圧の差を取る構成としたため、チャージアンプ回路6における増幅回路のフィードスルーによる放電電流の影響を相殺することができ、高い精度により交差部の容量変化値を検出することができる。
以上説明したように、本発明の容量検出回路によれば、PN符号により多重化して、一度に複数の列配線を駆動することにより、複数の交差部の容量変化が加算された容量値を検出することとなり、行配線等に重畳される外乱ノイズの影響を相対的に低下させ、検出感度を向上させるとともに、多重化に用いたPN符号を用いて復号化し、各交差部ごとの容量変化値を求めるため、各交差部の容量変化値を、実質的に単一の列配線を駆動して検出した場合と変わらない分解能で検出することができるという効果が得られる。
本発明の容量検出回路は、複数の列配線に対して行配線が交差され構成されるマトリクス状の容量センサに用いられ、列配線と行配線との交差部(センサ素子)の容量変化を検出する容量検出回路であって、PN符号発生手段がPN符号を生成し、該PN符号の位相を時系列に変化させて、列駆動信号として出力し、列配線駆動手段が上記列駆動信号に対応させて、マトリクスを形成する列配線における複数の列配線を選択して同時に駆動させ、容量検出手段が行配線に接続され、選択された列配線に対応する交差部各々の容量変化の総和を電圧信号に変換して、検出電圧として出力し、復号演算回路が各行配線毎に、時系列に出力される検出電圧のデータ列を、PN符号の位相変化における一周期の間隔毎に、このPN符号に基づいて所定の演算により復号し、列配線の交差部各々の容量変化に対応した電圧を分離して検出値とするものである。
本発明の第1の実施形態による容量検出回路を図1を参照して説明する。図1は、第1の実施形態による容量検出回路の一構成例を示すブロック図である。
PN符号発生部1は、センサ部4の列配線群2の各列配線を駆動する列駆動信号の生成に用いるPN符号を生成する。このPN符号は、自己相関性の高いM系列のPN符号が用いられる。センサ部4は、列配線群2の列配線と行配線群3の行配線とがマトリクス状に交差し、各々の交差部がセンサ素子(図4のセンサ素子55)を形成している。
図2(a)は、センサ部4の平面図、図2(b)は断面図である。図2(a)に示すように、例えば、50μmピッチで配列された列配線群2の各列配線と、行配線群3の各行配線とが、交差している。図2(b)に示すように、基板50の上に複数の行配線よりなる行配線群3が配置され、その表面上に絶縁膜51が積層され、絶縁膜51の表面上に空隙52だけ間隔がおかれてフィルム54が配置され、フィルム54の下面に複数の列配線からなる列配線群2が取付けられている。この行配線群3の行配線と列配線群2の列配線との交差部において、空隙52と絶縁膜51を介在して所定の容量を有する容量素子としてセンサ素子が形成される。
上述したセンサ部4の上に指56を当てると、図3に示すように、指56の凹凸によって、フィルム54と列配線群2の列配線が変形し、空隙52が変化し、それにより、列配線群2と行配線群3との交差部に形成されるセンサ素子50の容量が変化する。
また、図4は、センサ部4の列配線および行配線間の容量素子(センサ素子)のマトリクスを示す概念図である。センサ部4は、マトリクス状のセンサ素子55,55・・・から構成され、列配線駆動部5と容量検出回路100とが接続される。列配線駆動部5は、上記PN符号のビット配列に対応して、列配線群2に対して駆動パルス列を出力し、すなわちセンサ部4の列配線群2の列配線に対して並列に、各々に所定の駆動パルス(駆動信号)を出力する。この駆動パルス列における駆動パルスのパターン(駆動するしないのパターン)は、上記PN符号に基づいて生成され、PN符号のビット列のデータに対応して、列配線群2の複数の列配線を駆動し(活性化し)、駆動された列配線各々の行配線で形成される(各行配線に対応する)各交差部(センサ素子)の容量変化値を多重化する。容量検出回路100は、チャージアンプ回路6,サンプルホールド回路17,セレクタ回路8,A/D変換器9,復号演算回路10及びタイミング制御回路11を有している。
チャージアンプ回路6は、センサ部4の行配線群3における行配線各々に設けられており、交差部(センサ素子)の容量に応じて出入りする(充放電電流に基づいた)微小な電荷(容量変化量に対応する電流)を検出し、この電流を増幅して電圧に変換して検出信号(測定電圧)として出力する。サンプルホールド回路7は、上記チャージアンプ回路6ごとに設けられ、上記検出信号の測定電圧を、サンプリングホールド信号の入力によりサンプリングして、電圧情報として一時的に保持する。セレクタ回路8は、上記サンプルホールド回路7の各々に保持される電圧情報を、順次、例えば行配列の並び順に切り替えて、上記電圧情報をA/D変換器9へ出力する。
A/D変換器9は、時系列に入力される、アナログの電圧情報である測定電圧を、復号演算回路10から入力されるA/Dクロックのタイミングにより、デジタル値の測定データに変換して復号演算回路10へ出力する。
また、高速に処理する場合などに、サンプルホールド回路7を設けずに、各々のチャージアンプ回路6にA/D変換器9をそれぞれ設けて、アナログの測定電圧をデジタル値の測定データに変換する様にしてもよい。
復号演算回路10は、デジタル化された測定データにおいて、交差部のセンサ素子に対する充電時における測定データと、放電時における測定データとの差分演算により、フィードスルーによるオフセット成分を除去する演算処理、およびPN符号により符号多重化された信号を、符号化を行ったPN符号と同一のPN符号を用いて積和演算により復号して、センサ素子ごとの容量値を示す電圧データ成分に分離する演算処理などを行う。
タイミング制御回路11は、復号演算回路10から、容量検出を開始することを示す開始信号が入力されると、PN符号発生部,列配線駆動部5,チャージアンプ回路6,サンプルホールド回路7及びセレクタ回路8等へ、クロック及び制御信号を出力し、容量検出回路100全体の動作タイミングの制御を行う。
次に、図5を参照してチャージアンプ回路6の構成を説明する。図5はチャージアンプ回路6の構成例を示す概念図である、この図に示すように、チャージアンプ回路6はオペアンプ121と、オペアンプ121の反転入力端子と出力端子の間に接続された帰還容量Cfと、帰還容量Cfの電荷を放電するためのアナログスイッチ124とから構成されている。そして、オペアンプ121の非反転入力端子が基準電位に接続されている。なお、図において、Cpはオペアンプ121等の寄生容量、Csは前述した交差部におけるセンサ素子の容量(多重化されているセンサ素子の総和)、Cyは検出対象外の列配線に対するセンサ素子の容量の総和である。
次に、上記構成からなる、本発明の第1の実施形態に係る容量検出回路の動作例を、図1を参照して説明する。ここでは、説明を簡略化するため、後述するPN符号発生回路20から生成される15ビット長のPN符号を例として説明する。
復号演算回路10が外部から容量検出の開始、すなわち指紋センサ(センサ部4)での指紋の採取を行う信号が入力されたとする。
これにより、復号演算回路10は、タイミング制御回路11に対して、検出開始を指示する開始信号を出力する。次に、タイミング制御回路11は、PN符号発生部1へクロック信号及びリセット信号を出力する。
そして、PN符号発生部1は、上記リセット信号により、内部の4段のLFSR(線形帰還シフトレジスタ)を初期化して、上記クロック信号に同期させて、M系列のPN符号を生成し、順次出力する。
ここで、PN符号発生部1は、例えば、図6(a)に示すPN符号発生回路20を有しており、クロックに同期してM系列のPN符号を出力する。すなわち、上記PN符号発生回路20(LFSRと呼ばれる)は、M系列の15ビットのPN符号を発生するものであり、4ビットのシフトレジスタ21とイクスクルーシブオア(以下、EXOR)22とから構成されいる。このEXOR22は、このシフトレジスタ21のタップ1(シフトレジスタ21の1ビット目の出力)と、タップ4(シフトレジスタ21の4ビット目の出力)との出力に接続され、入力される数値の排他的論理和の演算を行い、この演算結果をシフトレジスタ21の入力に出力する。そして、PN符号発生回路20は、シフトレジスタ21の各ビットのデータをクロック信号に同期してシフトさせることにより、PN符号のビット列のデータをクロック信号に同期して、時系列に順次生成する。そして、PN符号発生回路20は、図6(b)に示すように、このビット列のデータをクロック信号に同期して、{1(LSB),1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0(MSB)}の順に(図6(b)において、左から右へ時刻が進んでいる)、内部の格納用シフトレジスタ(後に示す格納用シフトレジスタ23)に時系列に書き込む。ここで、PN符号発生回路20は、LSBのビットからMSBのビットの順に、PN符号を時系列に出力する。
また、図7(a)に示すように、15ビットシフトする一周期毎、すなわちPN符号のビット列を15ビットとすると、1ビットずつシフトされて、同一のビット配列となる(位相があう)周期毎に、自己相関のビット数が最大(+15)となり、周期の途中では自己相関のビット数が最低(−1)となる。図7(a)において、縦軸は自己相関(一致ビット数)であり、横軸はシフトのビット数(15ビットシフトで1周期)である。位相のシフトとは、PN符号における初期のビット配列に対して、ビットのデータの並びは変えずに、ビットシフトのみを行うことを示している。
そして、図7(b)に示すように、PN符号の性質としては、PN符号のビット列と、このPN符号と同一のビット列を有するPN符号のビット列を巡回させた結果のビット列と、を比較したとき、位相が同期した場合、符号が一致するため、積和演算の結果は最大(+15)となるが、位相が異なる場合、符号が一致するビット数が一致しないビット数より1ビット少なくなり、積和演算の結果においてほぼ平均化され最小(−1)となるため、復号時に多重化された情報を、積和演算を用いることにより分離することができる(携帯電話のCDMA(Code Division Multiple Access)方式における多重化及び分離の原理に近い)。
次に、列配線駆動部5は、図8及び図9に示すように、PN符号発生部1から出力されるPN符号に対応して、列配線群2における複数の列配線を同時に駆動させる。すなわち、図8にあるように、PN符号が{1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0}の15ビットであれば、PN符号のビット列の生成周期としての1周期が、これらのビットを時系列にシフトさせる一定の間隔らなる時刻t1〜t15で形成されている。そして、PN符号発生回路20が生成するPN符号のビット列{1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0}が、順次、格納用シフトレジスタ23においてシフトされる。格納用シフトレジスタ23は、1ビットのデータを記憶するレジスタ231からレジスタ2315の15のレジスタで形成され、左(レジスタ231方向)から右(レジスタ2315方向)にデータがシフトされる。すなわち、時刻t1において、格納用シフトレジスタ23の左端のレジスタ231にPN符号のビット列の1ビット目の「1」が入力される。そして、時刻t2において、レジスタ231に記憶されていた上記1ビット目の「1」が、レジスタ232へシフトされるとともに、レジスタ231へPN符号のビット列の2ビット目の「1」が入力される。
以下、上述した操作を、時刻t1,t2,t3,t4,t5,t6,t7,t8,t9,t10,t11,t12,t13,t14,t15において行うことにより、レジスタ2315,2314,2313,2312,2311,2310,239,238,237,236,235,234,233,232,231各々に、PN符号のビット列{1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0}の各ビットのデータが入力されることになる。ここで、格納用シフトレジスタ23の各レジスタ2315,2314,2313,2312,2311,2310,239,238,237,236,235,234,233,232,231各々に記憶されているデータは、列配線駆動部5におけるドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51それぞれに供給される。時刻t1〜t15が終了した時点において、PN符号のビット列{1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0}は、列配線駆動部5におけるドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51それぞれに供給されている。この時刻t1〜時刻t15間での操作が、本発明における指紋採取処理の一周期となる。
次に、実際の動作時における格納用シフトレジスタ23の動作を見てみる。指紋の取得開始の信号が入力されると、タイミング制御回路11からクロック信号が15発入力され、初期状態として、格納用シフトレジスタ23の各レジスタ2315,2314,…,231は{1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0}と設定される。そして、指紋採取処理における一周期の最初の時刻t1において、タイミング制御回路11からクロックが入力され、格納用シフトレジスタ23の各レジスタ2315,2314,…,231は、1ビット分シフトされ、{1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1}となる(図8)。列配線駆動部5は、ドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51により、対応する列配線C15,C14,C13,C12,C11,C10,C9,C8,C7,C6,C5,C4,C3,C2,C1において、タイミング制御回路11から出力されるクロック信号に基づいて、所定の一定幅の駆動パルスからなる駆動パルス列により駆動する(図10(c)、図11(f)参照)。このとき、列配線駆動部5は、PN符号のビット列に対応した駆動パルス列P1のとき、ビットのデータが「1」場合に上記駆動パルス(所定の電圧)を出力し、ビットのデータが「0」の場合に駆動パルスを出力せず、駆動パルスを出力している列線以外の列線へは接地電位を出力する。したがって、時刻t1の時点においては、駆動パルス列P1の所定の駆動パルスにより、列配線C1,C5,C8,C9,C11,C13,C14,C15が駆動されている。そして、各行配線R1,R2,R3,…各々には、駆動された複数の列配線とで形成する容量センサの各容量の合計値、すなわち、PN符号のビット配列により多重化された容量値が接続されることになる。
このとき、タイミング制御回路11は、図10(b)および図11(a)に示すように、列配線を駆動する駆動パルス列の各駆動パルスの立ち上がりのわずか前の時点、および、立ち下がりのわずか前の時点においてリセット信号をチャージアンプ回路6へ出力し、また、図10(d)、図11(b)に示すように、上記リセット信号のわずか前の時点において、サンプルホールド信号をサンプルホールド回路7へ出力する。
また、このタイミング制御回路11は、サンプルホールド信号が、順次、入力される間隔において、N個(Nはサンプルホールド回路7の数)の切り換え信号をセレクタ回路8へ出力する。これにより、図11(c)に示すように、1つのサンプルホールド信号によってサンプルホールド回路7、7・・・にホールドされた各信号は、次のサンプルホールド信号までの間、順次、セレクタ回路8を介してA/Dコンバータ9へ供給される。これにより、A/Dコンバータ9は、復号演算回路10から入力されるA/Dクロックのタイミングにより、順次各行配線毎の検出信号における測定電圧を、ディジタルデータに変換し、測定データd1として、各行線毎に復号演算回路10に出力する。そして、復号演算回路10は、順次入力される測定データにおけるデータ列のデータを、各行配線毎に内部のメモリに書き込む。
ここで、チャージアンプ回路6の動作を詳細に説明する。まず、図10に示す時刻t1より少し前の時刻td1において、タイミング制御回路11からリセット信号が出力されると、アナログスイッチ124(MOSトランジスタ、図5)がオンとなり、帰還容量Cfが放電され、オペアンプ121の出力OUTが反転入力端子と短絡状態となり基準電位となる。また、オペアンプ121の反転入力端子に接続された行配線も基準電位となる。
次に、このリセット信号がオフになると、アナログスイッチ124のゲート寄生容量によるフィードスルーにより、オペアンプ121の出力電圧がわずかに上昇する(図10(a)における時刻td1後の符号Fd参照)。
そして、時刻t1において、駆動パルス列(図11における(f)の駆動パルス列P1)におけるPN符号のビットパターンに対応した所定の駆動パルスが立ち上がる(入力される)と、同駆動パルスが列配線と行配線の交差部のセンサ素子(容量Cs)を介してオペアンプ121の反転入力端へ加えられ、この駆動パルスの電圧値に基づき流れる電流により、オペアンプ121の出力OUTの電圧値が図10(a)に示すように、徐々に下降する。
次に、時刻td2において、タイミング制御回路11は、サンプルホールド回路7へサンプルホールド信号(S/H信号)を出力する。これにより、サンプルホールド回路7は、サンプルホールド信号が入力された時点において、チャージアンプ回路6におけるオペアンプ121の出力OUTから出力される測定電圧Vaをホールドする。
次に、時刻td3において、タイミング制御回路11は、再びリセット信号をチャージアンプ回路6へ出力する。これにより、オペアンプ121の出力OUTと反転入力端子とが短絡状態となり、帰還容量Cfが放電されて、オペアンプ121の出力OUTが基準電位に戻る。そして、リセット信号がオフになると、前述した場合と同様にアナログスイッチ124のゲート寄生容量によるフィードスルーにより、オペアンプ121の出力電圧がわずかに上昇する(図10(a)における時刻td3後の符号Fd参照)。
次に、時刻td4において、駆動パルス列P1における駆動パルスが立ち下がることにより、同駆動パルスにより駆動された列配線と、行配線の交差部のセンサ素子(容量Cs)とが駆動パルスの電圧に基づく電流により放電され、これに伴い、オペアンプ21の出力OUTが徐々に上昇する。
次に、時刻td5において、タイミング制御回路11は、サンプルホールド回路7に対してサンプルホールド信号を出力する。これにより、サンプルホールド回路7は、サンプルホールド信号が入力さた時点において、オペアンプ121の出力OUTの測定電圧Vbをホールドする(保持する)。
次に、時刻td6において、タイミング制御回路11は、チャージアンプ回路6に対してリセット信号を出力する。これにより、チャージポンプ回路6におけるオペアンプ121の出力OUTと反転入力端子とが短絡状態となり、帰還容量Cfが放電され、オペアンプ121の出力OUTが基準電位に戻る。以下、上記の動作が繰り返される。
上述した測定においては、出力OUTが基準電位から下降する場合も、上昇する場合も、アナログスイッチ124のフィードスルー電流によるオフセットVkが+方向に発生する。この実施形態のように、検出対象の容量Csが数十から数百フェムトファラッドの場合はこのフィードスルーによるオフセットを無視できない。上記の測定において、
−Va0=−Va+Vk
が検出対象容量Csに比例する電圧となるが、測定される電圧はVaであり、この電圧Vaにはオフセットによる誤差Vkが含まれてしまう。
Va=Va0+Vk
そこで、この実施形態においては、検出対象容量Csの放電時の電圧Vbも測定する。ここで、電圧
Vb0=Vb−Vk
が容量Csに比例する電圧であり、測定される電圧は
Vb=Vb0+Vk
となる。これらの測定電圧Va、Vbをサンプルホールド回路7によって、順次ホールドし、次いでホールドした電圧を、A/D変換器9により各々測定電圧Va及びVb毎にA/D変換し、復号演算回路10内のメモリに記憶させる。そして、復号演算回路10において、
d=Vb−Va=(Vb0+Vk)−(Vk+Va0)=Vb0−Va0
なる演算を行い、これにより、オフセット誤差を含まない測定値、すなわち多重化された容量値に対応する測定データdを得る。
以上のように、復号演算回路10は、駆動パルス列における所定の駆動パルスの立ち上がり及び立ち下がりにおいて、列配線の電位を立ち上げたときと立ち下げたときとのチャージアンプ回路6の出力信号の差を取ることにより、フィードスルーの影響を有さない状態において、センサ素子の容量値を測定できる。また、セレクタを設けたことで、測定時間を要するチャージアンプ回路6の測定を各列配線において並行して行い、センサ全体の測定速度を上げることができる。
次に、時刻t2において(図11の1ビットシフト後の駆動パルスP2における測定に対応;(f)の駆動パルスP2の立ち上がりより前の時刻)、タイミング制御回路11は、PN符号発生部1に対してクロックを出力する。これにより、PN符号発生部1において、シフトレジスタ21が1ビット分シフトして「1」を発生し、格納用シフトレジスタ23へ出力する。そして、格納用シフトレジスタ23は、上記クロックに同期して、記憶されているPN符号のビット列{1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1}の各ビットを、1ビット分シフトさせるとともに、シフトレジスタ21から入力されるデータ「1」を、レジスタ231へ書き込む。これにより、レジスタ2315に記憶されていたデータ「1」は格納用シフトレジスタ23からはみ出して消滅し、レジスタ2315にはレジスタ2314に記憶されていたデータ「1」が新たに書き込まれる。
このため、図9に示すように、格納用シフトレジスタ23の各レジスタ2315,2314,2313,2312,2311,2310,239,238,237,236,235,234,233,232,231各々に記憶されているデータは、ビット列{1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1,1}となる。そして、シフトレジスタ22の各レジスタの各出力は、列配線駆動部5におけるドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51それぞれに供給される。したがって、時刻t2が終了した時点において、PN符号のビット列{1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1,1}は、時刻t1の時点、すなわち前回の駆動パルス列P1により、複数のセンサ素子の容量値の多重化が行われた時点に対して、位相が1ビットずれた(PN符号のビット配列が1ビットずれた)PN符号として、列配線駆動部5におけるドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51それぞれに供給されている。
次に、時刻t2において、列配線駆動部5は、ドライバ回路515,514,513,512,511,510,59,58,57,56,55,54,53,52,51により、対応する列配線C15,C14,C13,C12,C11,C10,C9,C8,C7,C6,C5,C4,C3,C2,C1を、タイミング制御回路11から出力されるクロックパルスに基づいて、駆動パルス列(1ビットシフト後の駆動パルス列P2)における所定の一定幅の駆動パルスにより駆動する(図10(c)、図11(f)参照)。そして、この時刻t2の時点においては、列配線C1,C2,C6,C9,C10,C12,C14,C15が駆動されている(図9)。この時刻t2における状態は、すでに述べた時刻t1に対応している。
そして、時刻t2において(すなわち、時刻t2近傍において)、すでに図10において述べた、時刻td1から時刻td5の動作を繰り返し、PN符号のビット列を1ビットシフトさせた状態において、複数の列配線を駆動して、複数のセンサ素子の容量値を多重化して、この多重化された容量を電圧値に変換した測定電圧が得られる。
上述した時刻t1及びt2で説明した処理を、時刻t3〜時刻t15に対応する各タイミングにおいて、図10に示す時刻td1から時刻td5までの処理を繰り返して(図23に、各時刻における格納用レジスタ23のPN符号のビット配列が示されている)、一周期に渡って、PN符号のビットシフト、列配線の駆動、測定電圧の取得を繰り返して、指紋の取得処理が行われる。
そして、容量検出回路100は、駆動パルス列P1〜P15各々により、列配線群2の複数の列配線を駆動し、上述した測定処理を15ビットのPN符号を、順次1ビット分シフトさせる毎に行い、位相が1ビットずつずれた15個の測定電圧Vdを、時系列に各行配線毎に得る。この測定電圧VdがA/D変換器9により、測定データVdに時系列に変換され、PN符号により多重化された測定データのデータ列{d1,d2…,d15}が得られる。
各行配線毎に、PN符号の位相が1ビットずつ異なる測定データとして、以下に示すデータとして、復号演算回路10内部のメモリに記憶されている。
d1 =Vs1+Vs5+Vs8+Vs9+Vs11+Vs13+Vs14+Vs15
d2 =Vs1+Vs2+Vs6+Vs9+Vs10+Vs12+Vs14+Vs15
d3 =Vs1+Vs2+Vs3+Vs7+Vs10+Vs11+Vs13+Vs15
d4 =Vs1+Vs2+Vs3+Vs4+Vs8+Vs11+Vs12+Vs14



d15 =Vs4+Vs7+Vs8+Vs10+Vs12+Vs13+Vs14+Vs15
ここで、Vsは駆動された各列配線と行配線との交差部のセンサ素子の各容量が電圧に変換された電圧データ(デジタル値)であり、各測定データdはPN符号に基づいて駆動された列配線に対応するセンサ素子の容量により多重化されている。
一般式として考えると、以下の(1)式となる。
Figure 0004164427
この式において、列配線群2において約半数(8本)が、PN符号に基づいて同時に駆動されるため、約半数の交差部のセンサ素子の容量Csjに対応した電圧データVsjの積算された値が測定データdiとして求められる。ここで「j」は列配線Cの番号であり、「i」は測定データの番号(位相を1ビットずつずらされた順番に対応)であり、i=1,2,3,…,N、j=1,2,3,…,Nとする。
そして、復号演算回路10は、上記多重化されている測定データと、多重化に用いたPN符号とにより、各センサ素子の電圧データVsを以下の(2)式により求める。
Figure 0004164427
すでに述べたように、PN符号を順次ビット単位でシフトし、求められた時系列な測定データdは、上記(2)式により、PN符号と測定データdとの積和演算により、行配線と駆動された列配線との交差部のセンサ素子の容量に対応する電圧データds、すなわち電圧データVsに分離することができる。
ここで、この(2)式において、PN符号のビットのデータがPNi=1のとき、係数PNs(i)=+1であり、PNi=0のとき、係数PNs(i)=−1とする。
復号演算回路10は、この(2)式を用いて測定データdから電圧データdsへの分離(すなわち復号)の演算を行う。
すなわち、センサ素子毎の電圧データds、すなわち電圧データ{ds1,ds2,ds3,…,ds14,ds15}を求めるとき、行配線単位で電圧データdsを、PN符号により多重化して、測定データのデータ列{d1,d2,d3,…,d14,d15}が求められているので、まず測定データdj毎にPN符号のビット列{1(LSB),1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0(MSB)}の各ビットのデータPNiに対応する係数を乗算する。ここで、測定時に、所定のPN符号に基づいて列配線に駆動信号を印加するとき、ビット列の順番は各列配線の順番に順次対応しており、例えば、LSBのビットは列配線C1に対応し、MSBのビットは列配線C15に対応している。次に、列配線C1の交差部に対応する電圧データds1はPN符号のビット列(シフトなし)を、{1(LSB),1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0(MSB)}として、このビット列の各ビットのデータPNiに対応する係数PNs(i)により、測定データdj毎に乗算し一周期に渡って積算する。すなわち、列配線C1は、図23のLSBの時刻毎のPN符号のビットのデータを見て判るように、時刻t1にPN符号のLSBのビットのデータに対応して駆動され、時刻t2に2ビット目,…,時刻t15にMSBのビットのデータに対応して駆動されているため、積和演算においても、対応したPN符号のビットのデータによる係数を乗算して加算することとなる。
同様に、列配線C2の交差部に対応する電圧データdS2は、図23の2ビット目の時刻毎のPN符号のビットのデータを見て判るように、上記PN符号のビット列を1ビット分シフト(右方向に循環)させたものが列配線C2の駆動に用いられているため、ビット列{0(LSB),1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0(MSB)}として、このビット列の各ビットのデータPNiを係数として、測定データdj毎に乗算し、1周期に渡って積算する。この処理は、PN符号に対する積和演算に相当し、以下に示すように、各交差部に対応する電圧データdSiは、PN符号のビット列を所定ビット列分をシフトされたビット列の各データに対応する係数との積和演算により求められる。この場合、復号時の積和演算においては、列配線R1に対して初期状態のPN符号を用い、測定する順番の列配線毎に1ビットずつシフトさせたPN符号が用いられる。
すなわち、復号時の積和演算においては、各時刻に測定された測定データ毎に、求める交差部の列配線の番号と、この番号に対応する、上記時刻に用いられたPN符号のビット配列における番号(順番)のビットのデータとを各々乗じて、積算していくこととなる(つまり、測定時に各時刻において、対応する列配線を駆動するときに用いられたPN符号のビットのデータと、同様の値のデータに対応する係数が乗じられる)。
本実施形態における15本の列配線に対応した、PN符号のビット列{1,1,1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0}との場合、復号演算回路10は、(2)式に基づいて、
ds1 =+d1+d2+d3+d4−d5+d6−d7+d8+d9−d10−d11+d12−d13−d14−d15
ds2 =−d1+d2+d3+d4+d5−d6+d7−d8+d9+d10−d11−d12+d13−d14−d15
ds3 =−d1−d2+d3+d4+d5+d6−d7+d8−d9+d10+d11−d12−d13+d14−d15
ds4 =−d1−d2−d3+d4+d5+d6+d7−d8+d9−d10+d11+d12−d13−d14+d15



ds15 =+d1+d2+d3−d4+d5−d6+d7+d8−d9−d10+d11−d12−d13−d14+d15
の演算を行い、測定データdiのデータ列から各センサ素子の容量値に対応する電圧データdsiに分離する。
上述したように、第1の実施形態においては、複数の列配線を、PN符号に基づいて同時に駆動させ、次のタイミングにおいて、PN符号の位相を変えるという操作を繰り返し、一方、検出側で時系列に得られたデータをPN符号との積和演算処理を施すことで、他の列配線との交差部容量からの影響をほぼ平均化すると同時に、対象となる列配線との交差部のセンサ素子(容量センサ)に充放電される電荷の情報のみを抽出することができる。
また、第1の実施形態においては、PN符号として、M系列の他にもいくつか種類があるが、自己相関に優れるM系列が検出側での復号時に、隣接する列配線に対する影響が一様となるため(−1)、列配線間のクロストークの影響を小さくさせる効果がある。
また、上記M系列の長さとしては、列配線の数に対応し、例えば列配線数を255本とすると、図12に示すように、M系列を生成するLFSR(線形帰還シフトレジスタ)120は8段となり、1周期の長さは255ビット(CDMA通信では一般的にチップと表現するが、ここではビットと呼ぶことにする)となる。
さらに、図13は、本実施形態をラインセンサに用いた場合の構成例を示すブロック図を示している。
このラインセンサのセンサ部4Bにおいては、検出する行配線を1列にすることで、ライン型センサを構成している。
容量検出回路の各構成については、容量を検出する行配線を選択するセレクタ回路8が設けられていない以外、すでに説明したエリア型センサと同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
このライン型センサは、エリア型センサに比較し、回路規模が小さく、低消費電力化とコストダウンを計ることができる。
このライン型センサを指紋センサとして用いるときは、指を行配線に概略垂直な角度でスイープし、タイミング制御回路11が所定の周期にて測定処理のための各信号を出力し、復号演算回路10が上記所定の周期毎に入力される行配線単位の測定データを繋ぎ合わせることで2次元の指紋データを検出する。
次に、第2の実施形態を図1を参照して説明するが、第1の実施形態と同様な構成及び動作については説明を省略する。第2の実施形態の容量検出装置においては、PN符号発生回路1が複数周期に渡り、生成したPN符号を循環させ、列配線駆動部5がこの複数周期にわたり、駆動パルス列を列配線群2へ出力して、複数周期分の測定データを取得する。そして、復号演算回路10において、上記PN符号に対応させて、得られた測定データの積和演算を行うことにより、センサ素子毎の容量に対応した電圧データを得ている。
これにより、図14(a)に示すように、拡散利得を得ることができる。すなわち、スペクトラム拡散通信においては、情報の帯域幅Biに対して送信する帯域幅BTが大きい場合に、
GP = BT/Bi = Ti/TC
と表される拡散利得GPを得ることができる。
例えば、送信帯域幅BTが情報帯域幅Biに対して4倍であれば、拡散利得GPは4倍の6dBとなる。ここで、Tiは情報ビットの周期であり、TCは拡散符号のチップの周期を示している。
したがって、第2の実施形態による容量検出回路は、PN符号のビット列をシフトさせ、測定する容量の多重化を行う処理を、複数周期繰り返して行うことにより、1つの交差部のセンサ素子の測定回数を増加させるため、図14(b)に示されているように、PN拡散時にノイズ成分が重畳したとしても、復号することにより、ノイズ成分が逆に拡散されて、S/N比を一実施形態に対してさらに向上させることが可能である。また、第1の実施形態と同様な構成については、同一の符号を付す。
復号演算回路10は、図15に示すように、第1の実施形態と同様に、1巡目(1周期目)において、時系列に、測定データのデータ列{d1,…,d15}順次を測定する。
しかしながら、第1の実施形態のように、1巡目のみで、得られた測定データに対して、PN符号に対応した積和演算を行い、各センサ素子の容量に対応した電圧データを演算せずに、第2の実施形態の容量検出装置においては、例えば複数回として4巡目までの測定を行うとすると、2巡目において測定データのデータ列{d16,d17,…,d30}を順次求め、3巡目において測定データのデータ列{d31,d32,…,d45}を順次求め、4巡目において測定データのデータ列{d46,d47,…,d60}を順次求め、行配線群3における行配線毎に内部のメモリに記憶する。ここで、各順目における時系列な測定データdiは、すでに説明した(1)式を用いて表すことができる。
そして、復号演算回路10は、以下の(3)式を用いて、各順目(周期)毎に時系列な測定データdiに対して、PN符号に対応した積和演算を行い、すべての順目の結果を加算することで、各センサ素子の容量に対応した電圧データdsi、すなわち電圧データVsに分離することができる。
Figure 0004164427
ここで、「mod」は剰余演算であり、MはPN符号の多重化処理を繰り返した回数、すなわち、PN符号を用いた測定の周期数であり(3)式中のMNはこのMとNとを乗じたものである。ここで、周期とは、第1の実施例でも同様であるが、各センサ素子の電圧データを得るため、PN符号により多重化された測定データdiのデータ列から、多重化に用いたPN符号により復号するとき、この復号のために行う積和演算に必要な測定データを取得する、PN符号の位相を一巡シフトさせて、1ビットシフト毎に測定データを測定する期間を示している。この(3)式において、(2)式と同様に、PN符号のビットのデータがPNi=1のとき、PNs(i)=+1であり、PNi=0のとき、PNs(i)=−1とする。
上述したように、復号演算回路10は、上記(3)式に基づき、複数周期における時系列な測定データdiのデータ列から、各センサ素子の電圧データdsへの分離の演算を、各行配線毎に行う(図16)。
次に、図17を参照して、第3の実施形態による容量検出回路の説明を行う。図17は第3の実施形態におけるPN符号発生部の構成例を示す、PN符号発生部1Bおよび列配線駆動部5のブロック図である。第3の実施形態の他の構成において、第2の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
第3の実施形態においては、第2の実施形態と同様に、PN符号のビット列をシフトし、行配線毎のセンサ素子の容量の多重化を行う測定を複数の周期にわたって行う。第2の実施形態と異なる点は、周期毎に異なるPN符号を用いて多重化を行う点、すなわち、発生するPN符号の種類を2種類以上用意し、PN符号が1周期巡回するごとに、多重化に用いるPN符号を、他のPN符号に切り替える点である。
図17に示すPN符号発生部1Bは、例として2つのPN符号A,Bを用いる構成となっており、このため、第1及び第2の実施形態にあるPN符号発生回路20及び格納用シフトレジスタ23以外に、PN符号発生回路40及び格納用シフトレジスタ43と、符号セレクタ44とが、PN符号発生部1に対して追加されている。すなわち、第3の実施形態においては、2種類のPN符号A,Bを交互に2回ずつ発生させて、列配線群2の複数の列配線を駆動する構成例を示している。
次に、図18を用いて上記PN符号発生回路40の構成を説明する。図18(a)はPN符号発生回路40の構成例を示すブロック図である。図18(a)に示す符号発生回路40を有しており、クロックに同期してM系列のPN符号を出力する。すなわち、上記符号発生回路40は、M系列15ビットのPN符号を発生するものであり、4ビットのシフトレジスタ41とイクスクルーシブオア(以下、EXOR)42とから構成されいる。そして、このシフトレジスタ41には、EXOR42が接続されている。
このEXOR42は、このシフトレジスタ41のタップ3(シフトレジスタ41の3ビット目の出力)と、タップ4(シフトレジスタ41の4ビット目の出力)との出力に対して、排他的論理和の演算を行い、この演算結果をシフトレジスタ41の入力に出力する。これにより、符号発生回路40は、シフトレジスタ41の各ビットのデータをクロック信号に同期してシフトさせることにより、PN符号Bのビット列のデータをクロック信号に同期して順次生成する。そして、符号発生回路40は、図18(b)に示すように、このビット列(一周期が15ビット(チップ))のデータをクロック信号に同期して、{1(LSB),1,1,1,0,0,0,1,0,0,1,1,0,1,0(MSB)}の順に(図18(b)において、左から右へ時刻が進んでいる)、内部の格納用シフトレジスタ(図17の格納用シフトレジスタ43)に時系列に書き込む。
図17に戻り、符号セレクタ44には、格納用シフトレジスタ23と格納用シフトレジスタ43とに記憶されたPN符号AまたはBのビット列のデータが各々入力され、いずれの格納用シフトレジスタのデータを出力するかの切り替えを行う。
このとき、符号セレクタ44には、周期毎に切り替え信号が入力され、1周期目及び3周期目に格納用シフトレジスタ23に格納されたPN符号Aのビット列が出力として選択し、2周期目及び4周期目に格納用シフトレジスタ43に格納されたPN符号Bのビット列が出力として選択する。
ここで、格納用シフトレジスタ23における各レジスタ231,232,233,234,235,236,237,238,239,2310,2311,2312,2313,2314,2315は、それぞれ、符号セレクタ44のセレクタ441,442,443,444,445,446,447,448,449,4410,4411,4412,4413,4414,4415に接続されている。また、格納用シフトレジスタ43における各レジスタ431,432,433,434,435,436,437,438,439,4310,4311,4312,4313,4314,4315は、それぞれ、符号セレクタ44のセレクタ441,442,443,444,445,446,447,448,449,4410,4411,4412,4413,4414,4415に接続されている。
そして、符号セレクタ44が周期毎にデータを出力する格納用シフトレジスタを切り替えることにより、図19に示すように、1周期目の測定データのデータ列{d1,d2,…,d15}においては格納用シフトレジスタ23に記憶されているPN符号Aのビット列データを用い、2周期目の測定データのデータ列{d16,d17,…,d30}においては格納用シフトレジスタ43に記憶されているPN符号Bのビット列データを用い、3周期目の測定データのデータ列{d31,d32,…,d45}においては格納用シフトレジスタ23に記憶されているPN符号Aのビット列データを用い、4周期目の測定データのデータ列{d46,d47,…,d60}においては格納用シフトレジスタ43に記憶されているPN符号Bのビット列データを用いる。ここで、測定データの測定処理は、周期毎に使用するPN符号AまたはBを切り替える以外の処理については、複数周期にわたり多重化した測定データの測定を行う第2の実施形態と同様である。
これら測定された測定データは、行配線毎に1周期目から4周期目まで、復号演算回路10内部のメモリに記憶される。
多重化された測定データから、センサ部4における各センサ素子の容量に対応した電圧データdsiを求める復号において、復号演算回路図20に示すように、各順目毎に第1の実施形態における(2)式を用いて、列配線に対応した電圧データdsi-n(nは順目の数)を求め、各列配線に対応して求めた各順目の電圧データdsi-nを加算することで、多重化された上記測定データdiのデータ列から、各センサ素子の電圧データdsiを求める。したがって、2種類のPN符号A,Bに対して2回ずつ、合計4巡分の積和演算により、各交差部のセンサ素子の容量に対応する信号成分(電圧データ)に分離することができる。そして、第1及び第2の実施形態と同様にこの電圧データdsiの算出を行配線毎に行う。
上述してきた各実施形態において、各行配線毎に、多重化するときPN符号の位相を替えるために1ビットずつビットシフトを行っていたが、この第4実施形態においては、PN符号発生手段が、位相変化をホッピングにより概略ランダムなビット数のシフトにより変化させている(位相のスクランブル)。このとき、センサ素子毎の電圧データを、行配線単位で多重化を行う必要があるため、位相がスクランブルされていても、15ビットのPN符号において、15種の位相の異なるビット列を生成する様にし、位相が同一のビット列が生成されないようにしている。
これにより、PN符号が一巡する一周期の間に、第4の実施形態によれば、異なるPN符号を生成せずに、復号における積和演算に必要となる、PN符号のビット数分の多重化した検出信号を容易に得ることができると共に、外乱ノイズによる影響が、積和演算を行い、シフトされて位相の異なる検出信号の組、すなわち測定データのデータ列{d1,d2,…,d14,d15}の全体に拡散され、フィルタリング処理による平坦化を容易にすることができる。
以下、第4の実施形態の説明を行うが、第1,第2及び第3の実施形態と同様な構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
ランダムに位相を変化させるホッピング処理は、図21の概念図に示すように、M系列のPN符号においては、M系列の特性として、初期のビット配列と、位相をシフトさせたビット配列との各対応する位置のビットのデータを排他論理和することにより、PN符号のビット列のデータの並び(巡回する連続したデータ列としたとき)を変化させずに、位相だけを不連続に変化させることができる(delay-add性)。
上述した概念に基づき、PN符号のビット列の位相を、ホッピングによりスクランブルさせ、列配線駆動部5へ供給するPN符号発生部を以下に説明する。
図22は、上記ホッピング処理によりPN符号の位相をスクランブルさせて、このPN符号のビット列を列配線駆動部5へ供給するPN符号発生部60の構成を示すブロック図である。
この図22において、PN符号発生回路20がすでに述べた第1の実施形態における処理により、PN符号を発生させ、格納用シフトレジスタ23に順次入力させて、PN符号のビット列をシフトさせるところまでは、すでに述べた構成と同様である。
ラッチレジスタ61には位相を変化する前のPN符号、すなわち初期値のビット列として、例えば、第1の実施形態と同様にビット列{1(MSB),1,1,0,1,0,1,1,0,0,1,0,0,0,1(LSB)}が設定され、このビット列は、以降の処理において変化しない。排他的論理和レジスタ62には、シフトレジスタ23とラッチレジスタ61とのビット列のデータが入力され、ビット列の並び順ごとに排他的論理和が演算され、演算結果が内部のシフトレジスタに格納される。
符号セレクタ63は、ラッチレジスタ61に格納されたビット列のデータと、排他的論理和レジスタ62に格納されたビット列のデータとのいずれを、列配線駆動部5に出力させるかの選択を行う。
次に、図21〜図24を用いて、第4の実施形態によるPN符号発生部60の動作例を説明する。図23は格納用シフトレジスタ23が1ビット分のシフト毎に出力するPN符号のビット列における各ビットのデータを示すテーブルであり、図24はラッチレジスタ61のビット列と、排他的論理和レジスタ62が上記格納用シフトレジスタ23の出力するビット列に対応して出力する、位相をホッピング処理したビット列と、を選択する符号セレクタ63の出力を示すテーブルである。
説明を判りやすくするため、PN符号発生部60の動作部分のみの説明を行う、多重化の動作については、符号セレクタ63から出力されるPN符号のビット列に対応して行うため、すでに説明した処理と変わらない。
図23,24ともに、左端の欄に各シフト順番を示す時刻順{t1,t2,t3,…,t13,t14,t15}が示されている。
図23において、時刻t1に対応したビット列はすでに述べたように、1ビットシフトした後の、一番最初に列配線に印加するPN符号のビット列を示しており、以降、時刻順に時刻t2,…,t13,t14,t15と、順次、1ビット分ずつシフトさせた状態を示しており、ビット配列におけるビットのデータの並びが一周期する14シフト分の格納用シフトレジスタ23の出力が対応して記載されている。右端のシフト量は時刻t1を初期値として、シフト順に対応して、1ビット分ずつシフトしていることを示している。図24及び図23ともに、テーブルの最上段には、ビット列の各ビットの番号が記載されており、「15」がMSBであり、「1」がLSBである。
また、図24において、時刻t1に対応したビット列はラッチレジスタ61の出力が選択されて出力された状態を示し、以降、時刻t2,t3,…,t13,t14,t15と、順次、排他的論理和レジスタ62が格納用シフトレジスタ23に応じて出力するPN符号のビット列を示している。右端のシフト量は時刻t1のビット配列の並びを初期値としているが、左端のシフト順に対応しておらず、概略ランダムにPN符号の位相を変化させるシフト数となっているが、ビットのデータの並び順は変化しておらず、かつ、同一の位相(ビット列)となるシフト順は存在していない。図8に示すように、格納用シフトレジスタ23において、ビットシフトにより位相を変化させているとき、PN符号発生回路20から順次入力されるPN符号のビット列のデータは、レジスタ2315からシフトされ消去されたと同様のデータである。このため、格納用シフトレジスタ23においては、ビットシフトのときにはビット列が巡回していると同様であり、ビット列におけるビットのデータの並び順が変化していない。
上述したように、符号セレクタ63は、行配線毎におけるセンサ素子の容量測定の多重化において、測定データのデータ列d1を測定するときのみ、PN符号のビット列として、時刻t1におけるラッチレジスタ61の出力を選択し、測定データd2からの測定における多重化に対して、排他的論理和レジスタ62が生成する、ラッチレジスタ61のビット列の位相に対して、位相がスクランブルされたビット列を選択して、列配線駆動5へ供給する。
そして、多重化された測定データのデータ列から電圧データdsへの復号処理において、復号演算回路10においても、PN符号発生部60と同様な処理を行い、復号に必要なPN符号のビット列の生成を行う。
このとき、復号演算回路10は、すでに述べた実施形態と同様に、多重化された測定データd毎に、順次、測定時に多重化に用いたPN符号のビット列のビットデータを乗算して、列配線毎に対応するビット列のビット番号が乗算された測定データを積算して、各センサ素子の電圧データdsを、行配線単位で演算して求める。
第1〜第4の実施形態においては、図4に示すような、列配線と行配線との交差部に形成されるセンサ素子の容量の多重化した測定の説明を行った。しかしながら、第5の実施形態においては、図25に示すアクティブマトリックス型センサであるセンサ部4Cに適用した場合の構成を説明する。
PN符号発生部1(または60)から、所定のPN符号のビット列が列配線駆動回路5に入力され、列配線群2の複数の列配線を駆動し、行配線単位に単位容量セル70(センサ素子)の容量を多重化する点において、第5の実施形態も第1〜第4の実施形態と同様である。また、容量検出回路200にも、構成及び動作がおいて、第1〜第4の実施形態と同様であるが、チャージアンプ回路6が、図26に示すチャージアンプ回路72に置き換えられている。容量検出回路200は、チャージアンプ回路が置き換わっている以外は全て同一の構成である。
このチャージアンプ回路72は、図26に示す構成をしており、チャージアンプ回路6と同様な構成については同一の符号を付している。アクティブマトリックス型センサの測定方法が若干異なるため、チャージアンプ回路72がチャージアンプ回路6と異なる点のみの測定動作を説明する。
指紋データの測定前において、スイッチ73をオフ状態とし、スイッチ74,スイッチ124及びビット1に対応する複数の列配線に接続されたセル選択スイッチ71をオン状態として、単位容量セル70(容量Cs)及び寄生容量CDを電圧Vcとなるまで電荷の蓄積を行い、一旦全てのスイッチをオフ状態とする。
そして、指紋データの測定において、スイッチ74,スイッチ124をオフ状態としたままで、スイッチ73及びセル選択スイッチ71を同時にオン状態として、指がセンサ部4Cに乗っている場合、各単位容量セル70の容量Csが変化するため、電圧Vcと基準電圧Vrefの電圧差により生じた電荷の総和に対応した電圧がオペアンプ121の出力端子に発生して、これを測定データdとして、復号演算回路10の内部メモリに記憶される。この電荷の蓄積及び検出電圧の測定というシーケンスを繰り返すことで多重化された測定データ列diが得られる。そして、復号演算回路10は、すでに述べた復号処理の演算により、内部メモリに記憶されている測定データdのデータ列から、各単位容量セル70の容量Csに対応する電圧データdsを求める。
なお、第1〜第5の実施形態のそれぞれにおいて、図1における復号演算回路10の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより多重化された測定データdiのデータ列から、各センサ素子の容量に対応した電圧データdsiの復号のための演算処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
本発明の第1の実施形態による容量検出回路を用いた指紋センサの構成を示すブロック図である。 図1におけるセンサ部4の構成例を示す概念図である。 図1におけるセンサ部4を用いた指紋データの測定を説明する概念図である。 エリアセンサ型であるセンサ部4において、列配線群2の列配線と、行配線群3の行配線との各々の交差部で形成されるセンサ素子55の構成例を説明する概念図である。 図1におけるセンサ部4と、チャージアンプ回路6との構成例を説明する概念図である。 図1の符号発生部1における符号発生回路20の構成例を示す概念図である。 PN符号におけるビット列のビットシフトによる位相変化において、ビット列の並びの一周期毎の自己相関を説明する概念図である。 PN符号により列配線を駆動し、センサ素子55の容量の多重化を行う本発明の第1の実施形態の動作例を説明するための概念図である。 PN符号により列配線を駆動し、センサ素子55の容量の多重化を行う本発明の第1の実施形態の動作例を説明するための概念図である。 第1の実施形態における検出信号及びチャージアンプ回路6の動作を説明するタイミングチャートである。 第1の実施形態におけるセレクタ及び列配線の制御の動作を説明するタイミングチャートである。 列配線が255本存在するときのPN符号を発生するPN符号発生回路120の構成を示す概念図である。 第1の実施形態をラインセンサに用いた場合の構成例を示すブロック図である。 第2の実施形態において、複数周期分の測定データを測定することで、拡散利得が向上することを説明する概念図である。 PN符号のビット列のシフトを複数周期くり返し、各センサ素子55の電圧データを多重化して測定データdを求める測定方法を説明する概念図である。 復号演算回路10により、測定データを複数周期測定して多重化した測定データdから、各センサ素子55の電圧データdsへの復号処理を説明する概念図である。 第3の実施形態におけるPN符号発生部1Bの構成例を示す概念図である。 第3の実施形態によるPN符号Bを発生するPN符号発生回路120の構成を示す概念図である。 第3の実施形態において、PN符号のビット列のシフトさせつつ、各センサ素子55の電圧データを多重化して測定データVdを求める測定方法を説明する概念図である。 第3の実施形態において、復号演算回路10により、測定データを複数周期測定して多重化した測定データVdから、各センサ素子55の電圧データdsへの復号処理を説明する概念図である。 第4の実施形態における、ランダムに位相を変化させるホッピング処理を説明する概念図である。 第4の実施形態によるPN符号発生部60の構成を示すブロック図である。 格納用シフトレジスタ23が1ビット分のシフト毎に出力するPN符号のビット列における各ビットのデータを示すテーブルである。 ラッチレジスタ61のビット列と、排他的論理和レジスタ62位相をホッピング処理したビット列と、を選択する符号セレクタ63の出力を示すテーブルである。 第5の実施形態におけるアクティブマトリックス型センサの構成例を示す概念図である。 第5の実施形態におけるチャージアンプ回路72の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,1B,60…PN符号発生部
2…列配線群
3…行配線群
4,4B…センサ部
5…列配線駆動部
6,72…チャージアンプ回路
7…サンプルホールド回路
8…セレクタ回路
9…A/D変換器
10…復号演算回路
11…タイミング制御回路
20,40…符号発生回路
21,41…シフトレジスタ
22,42…EXOR(イクスクルーシブオア)
23,43…格納用レジスタ
44…符号セレクタ
50…基板
51…絶縁膜
52…空隙
54…フィルム
61…ラッチレジスタ
62…排他的論理和レジスタ
63…符号セレクタ
100…容量検出回路

Claims (11)

  1. 複数の列配線に対して行配線が交差され構成される容量センサにおける、列配線と行配線との交差部の容量変化を検出する容量検出回路であり、
    PN符号を生成し、該PN符号の位相を時系列に変化させて、列駆動信号として出力するPN符号発生手段と、
    該列駆動信号に対応させて、前記列配線における複数の列配線を選択して駆動させる列配線駆動手段と、
    前記行配線に接続され、選択された列配線に対応する前記交差部各々の容量変化の総和を電圧信号に変換して、検出電圧として出力する容量検出手段と、
    前記容量検出手段から、時系列に出力される検出電圧のデータ列を、該PN符号に基づいて所定の演算により復号し、前記交差部各々の容量変化に対応した電圧を分離する復号演算部と
    を有することを特徴とする容量検出回路。
  2. 前記複数の列配線に対して、複数の前記行配線をマトリクス状に配設したエリア型の容量センサの前記交差部の容量を検出することを特徴とする請求項1記載の容量検出回路。
  3. 前記複数の列配線に対して、1本の前記行配線が対応して形成されたライン型の容量センサの前記交差部の容量を検出することを特徴とする請求項1記載の容量検出回路。
  4. 前記PN符号発生手段が、前記PN符号を、時系列に1ビットずつ位相をシフトさせて、前記列駆動信号として出力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の容量検出回路。
  5. 前記PN符号発生手段が、前記PN符号を、時系列にランダムなビット数で位相をシフトさせて、前記列駆動信号として出力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の容量検出回路。
  6. 前記演算部が、前記PN符号に基づき、時系列に出力される検出電圧のデータ列を積和演算することにより、復号処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の容量検出回路。
  7. 前記PN符号発生手段がPN符号の位相を、該PN符号のビット数分変化させる前記周期を複数回繰り返し、前記復号演算部が該周期ごとに交差部の容量変化に対応した電圧を求め、これを複数回分積算して、積算結果を検出した電圧として出力することを特徴する請求項1から請求項6のいずれかに記載の容量検出回路。
  8. 前記PN符号発生手段が複数のPN符号を生成し、前記一周期の間隔毎に異なるPN符号に切り換えることを特徴とする請求項7に記載の容量検出回路。
  9. 前記PN符号発生手段が自己相関性の良い符号をPN符号として発生することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の容量検出回路。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の容量検出回路を有することを特徴とする指紋センサ。
  11. 複数の列配線及び複数の行配線で構成される容量センサにおける、列配線と行配線との交差部の容量変化を検出する容量検出方法であり、
    PN符号発生手段により、PN符号を生成し、該PN符号の位相を時系列に変化させて、列駆動信号として出力する過程と、
    列配線駆動手段により、該列駆動信号に対応させて、前記列配線における複数の列配線を選択して駆動させる過程と、
    容量検出手段により、前記行配線に接続され、選択された列配線に対応する前記交差部各々の容量変化の総和を電圧信号に変換して、検出電圧として出力する過程と、
    復号演算部により、前記容量検出手段から、時系列に出力される検出電圧のデータ列を、該PN符号に基づいて所定の演算により復号し、前記交差部各々の容量変化に対応した電圧を分離する過程と
    を有することを特徴とする容量検出方法。
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