JP4164344B2 - 磁気ヘッドの位置決め制御機構、磁気記憶装置及び位置決め制御方法 - Google Patents

磁気ヘッドの位置決め制御機構、磁気記憶装置及び位置決め制御方法 Download PDF

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    • G11B5/596Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following on disks
    • G11B5/59605Circuits
    • G11B5/59622Gain control; Filters

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記憶装置における磁気ヘッドの位置決め制御に関し、特に位置決め制御に用いられる位置誤差信号(PES)の調整に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ヘッドが記録媒体の記録面を走査してデータの読み書きを行うデータ記憶装置では、データの記録密度を高める手段として、一般に、当該記録媒体に書き込まれたサーボパターンをヘッドで読み取ることによりヘッドの位置決めを行うサーボ制御(以下、位置決め制御)が行われる。位置決め制御では、ヘッドが記録媒体のサーボパターンを読み取って取得されるサーボ信号に基づいて位置誤差信号(Position Error Signal:以下、PESと略記する)を生成し、このPESに基づいてヘッド位置を認識する。
【0003】
今日、記録媒体に磁気ディスクを用いた磁気ディスク装置が、コンピュータの外部記憶装置として広く用いられており、また動画データや音声データのレコーダとしても磁気ディスク装置が普及しつつある。この磁気ディスク装置に代表される磁気記録装置においても、磁気記録媒体に記録されたサーボパターンを磁気ヘッドにて読み取ることによりPESを得、このPESに基づいて磁気ヘッドの位置を認識し、位置決め制御を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ところで、PESの特性はヘッドごと、すなわち当該ヘッドを搭載したデータ記憶装置の製品ごとに固有であるため、当該データ記憶装置の製造工程等において、PESからヘッド位置を正確に把握できるように、制御系を個別に調整することが必要である。
PESゲインから磁気ヘッドの位置や移動量を正確に認識するためには、PESゲインの変化と磁気ヘッドの移動量とが比例関係にあることが望ましい。しかし、現実に得られるPESゲインの変化と磁気ヘッドの移動量との関係は、磁気ヘッドの特性や誤差のために、不連続であったり、非線形性を有していたりする。そこで、磁気ヘッドの感度(ヘッドゲイン)や、PESゲインの変化と磁気ヘッドの移動量との関係における非線形性を補正することにより、PESゲインの変化と磁気ヘッドの移動量とが比例関係を持つように調整する。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−124136号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、記録媒体に記録されたサーボパターンを用いた位置決め制御では、初期的にヘッドの特性に合わせて制御系を調整することが不可欠である。
しかしながら、磁気記録におけるデータ読み出しに、今日一般的に用いられているMR(Magneto Resistive:磁気抵抗効果)ヘッドには、インスタビリティ(instability)と呼ばれる磁気ヘッドの状態が変化する現象がある。このインスタビリティが発生すると、磁気ヘッドのオフトラックに対する感受率が変わるため、同じ状況でのPESゲインや、PESゲインの変化と磁気ヘッドの移動量との関係における非線形性の様子も、初期調整の際におけるこれらの特性とは変わってしまう。したがって、初期的に調整されたままの制御系では、磁気ヘッドの位置決め制御を正確に行うことができなくなる。
【0007】
そこで、本発明は、磁気記録装置において、磁気ヘッドの状態が変化した場合にも、磁気ヘッドの位置決め制御を正確に行うことができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、次のように構成された磁気記憶装置として実現される。この磁気記憶装置は、アクチュエータに設けられ、磁気記録媒体に記録された情報を読み取る磁気ヘッドと、このアクチュエータを動作させて磁気ヘッドを磁気記録媒体の所望のトラックに位置させるボイス・コイル・モータと、このボイス・コイル・モータを制御して磁気ヘッドの位置決めを行う位置決め制御機能を有するMPU(Micro Processing Unit)と、磁気記録媒体に記録されたバースト信号を磁気ヘッドにて読み取って得られた再生信号に関する情報をMPUにフィードバックするチャネル回路とを備える。そして、このMPUは、チャネル回路から取得した情報に基づいて、磁気ヘッドに状態変化が生じていることを検出した場合に、検出された状態変化に応じて、位置決め制御機能において用いるパラメータを更新することを特徴とする。
【0009】
このMPUにて実現される位置決め制御機能は、好ましくは、次のように構成される。すなわち、磁気ヘッドに状態変化が生じているかどうかを判断する状態変化検出手段と、この状態変化検出手段にて磁気ヘッドに状態変化が生じていると判断された場合に、磁気ヘッドにて磁気記録媒体から読み取られた再生信号を処理して得られる位置誤差信号に対する調整を行う位置誤差信号調整手段と、この位置誤差信号調整手段の処理により得られたパラメータを用いて磁気ヘッドの位置決め制御を行う制御実行手段とを備える。
【0010】
より詳しくは、位置誤差信号調整手段は、磁気ヘッドにて磁気記録媒体から読み取られた再生信号を処理して得られる位置誤差信号のゲインを、この磁気ヘッドの移動に応じて連続的に変化するように調整するPESゲイン・キャリブレーション調整と、磁気記録媒体のトラック上の複数地点から読み取られたかかる再生信号を処理して得られる複数の位置誤差信号のゲインとこの磁気ヘッドの位置との関係が線形となるようにゲインを補正する線形補正とを行う。
また、状態変化検出手段は、チャネル回路を構成する可変ゲイン・アンプの利得と、磁気記録媒体から読み取られた再生信号の振幅の対称性を示す情報とを、各々の初期値と比較し、比較結果に応じて磁気ヘッドにインスタビリティによる磁気特性の状態変化が生じているかどうかを判断する。
【0011】
さらにまた、このMPUの機能として、状態変化検出手段にて磁気ヘッドに状態変化が生じていると判断された場合に、この磁気ヘッドの磁気的中心(MCS)を検出するMCS検出手段をさらに備える構成とすることができる。このMCS検出部は、より詳細には、磁気ディスクの所定のトラックに記録された所定のパターンを、磁気ヘッドをオフトラックさせながら読み取り、再生信号の振幅が最も大きいときの磁気ヘッドの位置に基づいて状態変化が生じた後の磁気ヘッドの磁気的中心を検出する。そして、制御実行手段は、MCS検出手段によって得られた、状態変化が生じた後の磁気ヘッドの磁気的中心を考慮して磁気ヘッドの位置決め制御を行う。
【0012】
また、上記の目的を達成する他の本発明は、磁気記録媒体に対してデータの読み書きを行う磁気ヘッドを当該磁気記録媒体のトラック上に位置決めするための、次のような磁気ヘッドの位置決め制御方法としても実現される。すなわち、この磁気ヘッドの位置決め方法は、磁気ヘッドの磁気特性に応じて位置決め制御に用いるパラメータを設定するステップと、磁気ヘッドに状態変化が生じているかどうかを判断するステップと、磁気ヘッドに状態変化が生じていると判断された場合に、かかる状態変化に応じて、パラメータを更新するステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて、この発明を詳細に説明する。本実施の形態では、磁気記録媒体として磁気ディスクを用いるハードディスク装置を例にして説明する。
図1は、ハードディスク装置100の主要部の構成を示すブロック図である。
ハードディスク装置100は、スピンドルモータ102によって回転駆動される磁気ディスク101上を磁気ヘッド103がシークしかつ所定のトラック(位置)に留まって磁気ディスク101に対してデータを書き込み、または磁気ディスク101に書き込まれたデータを読み出すデータ記憶再生装置である。磁気ディスク101は、データを磁気情報として記録する記録媒体であり、必要に応じて単数または複数搭載されるが、図1においては、単数の例を示している。
【0014】
磁気ディスク101は、ハードディスク装置100が動作しているとき、スピンドルモータ102のスピンドル軸を中心にして回転駆動され、ハードディスク装置100が非動作のとき、回転停止(静止)する。磁気ヘッド103は、アクチュエータ104の先端部に磁気ディスク101の表裏面に対応して2つ保持されており、磁気ディスク101に対してデータの書き込み及び読み出しを実行する。磁気ヘッド103としては、データ記録用のインダクティブヘッドとデータ再生用のMRヘッドとを搭載した複合型のヘッドが一般的に用いられる。
アクチュエータ104は、デジタル/アナログ変換器(DAC)106及びボイス・コイル・モータ(VCM)ドライバ107を介してMPU(Micro Processing Unit)109に制御されたボイス・コイル・モータ(VCM)105によって駆動される。
【0015】
リード・ライト・チャネル(チャネル回路)108は、データの読み書き処理を実行する。つまり、データの書き込みでは、HDC(ハードディスク・コントローラ)110を介してホスト・コンピュータから転送された書き込みデータを書き込み信号(電流)に変換して磁気ヘッド103に供給する。磁気ヘッド103は、この書き込み電流に基づいて磁気ディスク101に対してデータの書き込みを実行する。一方、データの読み出しでは、磁気ディスク101から読み取った読み取り信号(電流)をデジタル・データに変換して、HDC110を介してホスト・コンピュータに出力する。
【0016】
HDC110は、ハードディスク装置100のインターフェイスとしての機能を有している。その機能の1つとして、ホスト・コンピュータから転送された書き込みデータを受けると共にリード・ライト・チャネル108に転送する。また、リード・ライト・チャネル108から転送される読み出しデータをホスト・コンピュータに転送する。さらに、ホスト・コンピュータからの指示コマンド等を受けてMPU109に転送する。
MPU109は、ハードディスク装置100の制御を担う。
EEPROM111は、MPU109の動作を制御して各種の機能を実現させるためのプログラム(マイクロコード)や制御における処理で用いられるパラメータを格納する。
【0017】
磁気ディスク101に記録されたサーボパターンを用いた磁気ヘッド103の位置決め制御機構は、リード・ライト・チャネル108と、MPU109と、DAC106及びVCMドライバ107と、VCM105と、磁気ヘッド103自身とで構成されるサーボループである。
MPU109は、磁気ヘッド103の読み取り信号から得られた磁気ヘッド位置情報と目的位置情報との差分をパワーアンプであるVCMドライバ107に返す。これによって、VCM105が制御され、磁気ヘッド103が適切な位置に調整されることとなる。なお、かかる位置制御機能を含むMPU109の各種の機能は、ハードディスク装置100に搭載されてMPU109からアクセス可能なEEPROM111に格納されたプログラムやパラメータによって実現される。
【0018】
なお、実際の位置決め制御機構では、磁気ディスク101に記録されたサーボパターン(詳細は後述)の書き込み精度のばらつきに対応するため、周期的な信号成分を取り出す同期成分検出機能や、取り出された周期的な信号成分を制御に反映させるフィードフォワードを行うための構成がさらに設けられる。ただし、これらはモータの振動等に対応するための副次的な機能であり、ここでは簡単のため説明を省略する。
【0019】
次に、磁気ディスク101に記録されたサーボパターンを用いた磁気ヘッド103の位置決め方法について詳細に説明する。
サーボ制御のために磁気ディスク101に書き込まれるサーボパターンには、磁気ディスク101上のトラック及びセクタを特定するためのトラックデータ及びセクタデータと、トラックに対する磁気ヘッド103の相対位置情報を得るためのバースト信号とが含まれる。
図3は、サーボパターンとして磁気ディスク101に記録されるバースト信号を示す図である。
【0020】
磁気ヘッド103がトラック上を通過すると、バーストA、B、C、Dの順にバースト信号に対応する信号が再生される。図3に示したバーストA、Bによれば、バーストAとバーストBとから得られる再生信号の振幅が等しい場合に、磁気ヘッド103の中心(MCS)はトラックの中心を通過していることとなる。図1に示したシステムでは、磁気ヘッド103にてバーストA〜Dを読み取り、リード・ライト・チャネル108において各読み取り信号のタイミングでピーク・ホールドして再生信号を得、かつA−D変換し、MPU109にてこのA−D変換された再生信号(バースト値)からPESを得て磁気ヘッド103の位置を読み取る。
【0021】
また、バーストCはバーストAと、バーストDはバーストBと、それぞれ90°の位相差があり、磁気ヘッド103のトラック上の位置によってはバーストC、Dも用いて磁気ヘッド103の位置が認識される。さらに詳細に説明すれば、バーストA、Bのバースト値から得られるPESをMPES、バーストC、Dのバースト値から得られるPESをSPESとして、トラックの中心付近ではMPESが使用され、トラックの両側ではSPESが使用される。具体的には、トラックの幅を256等分に分割して0から255まで番号を振り、磁気ヘッド103のMCSがトラックの一方の端である0から64まで及び192から他方の端である255までにある時はSPESを使用して位置が認識され、その間の64から192までの間にあるときはMPESを使用して位置が認識される。
【0022】
MPES及びSPESは、それぞれ次の数1式により計算される。
【数1】
Figure 0004164344
ただし、上式でAはバーストAのバースト値、BはバーストBのバースト値、CはバーストCのバースト値、DはバーストDのバースト値、Head Gainは磁気ヘッド103の利得である。
【0023】
図4は、磁気ディスク101のトラックに対する磁気ヘッド103の位置とPESゲインとの関係を説明する図である。
図4では、磁気ヘッド103の位置を7カ所([1]〜[7])設定し、各位置に対応するPESゲインを各線上に記入している(中抜きの丸印)。位置[1]〜[7]のうち、位置[1]は、磁気ヘッド103の物理的中心(図4の磁気ヘッド103で黒く塗りつぶされた位置)が上述したトラックの256分割における0の位置にある。位置[2]は、磁気ヘッド103の一端(図示した磁気ヘッド103の右端)がトラックの256分割における124の位置(中心)にある。位置[3]は、磁気ヘッド103の他端(図示した磁気ヘッド103の左端)がトラックにおける256分割の0の位置にある。位置[4]は、磁気ヘッド103の物理的中心がトラックにおける256分割の124の位置にある。位置[5]は、磁気ヘッド103の一端(図示した磁気ヘッド103の右端)がトラックにおける256分割の255の位置にある。位置[6]は、磁気ヘッド103の他端(図示した磁気ヘッド103の左端)がトラックにおける256分割の128の位置にある。位置[7]は、磁気ヘッド103の物理的中心がトラックの256分割における255の位置にある。
【0024】
磁気ヘッド103の位置の認識には、トラックの端(上述した256分割における0)付近である位置[1]、[2]では、バーストC、Dのバースト値によるSPESが用いられる。同様に、トラックの幅の中央(上述した256分割における128)付近である位置[3]、[4]、[5]では、バーストA、Bのバースト値によるMPESが用いられ、トラックの他端(上述した256分割における255)付近である位置[6]、[7]にある場合は、バーストC、Dのバースト値によるSPESが用いられる。
【0025】
ここで、磁気ヘッド103のMCSが位置[1]、[2]にある場合のPESゲイン(PESゲイン[1]、PESゲイン[2]と表記する、以下同様)をつないだ直線を考える(図4では一点鎖線で表示)。同様に、PESゲイン[3]、[4]、[5]をつないだ直線(図4では実線で表示)、及びPESゲイン[6]、[7]をつないだ直線(図4では一点鎖線で表示)を考える。また、磁気ヘッド103のMCSがトラックの端(トラックの256分割における0及び255)にある場合のPESゲイン[1]、[7]とトラックの中央にある場合のPESゲイン[4]とをつないだ直線を考える(図4では破線で表示)。
以上のように想定された直線は、実線がMPESのPESゲイン、一点鎖線がSPESのPESゲインを表す。また、破線が理想的なPESゲインの特性を表す。
【0026】
図4に示すように、MPESのPESゲインとSPESのPESゲインとが連続していない(破線と一致していない)場合、PESゲインから磁気ヘッド103の正確な位置を知ることができない。例えば、実際には磁気ヘッド103が移動しているのに、PESゲインが変化しないというような事態が起こることとなる。なお、図4の例は、MPESのPESゲイン及びSPESのPESゲインの傾きが理想的なPESゲインを示す破線よりも緩い場合であるが、両者の傾きが破線よりも急な場合もPESゲインが不連続となり、同様の問題があることは言うまでもない。
そこで、実際のハードディスク装置100では、その製造工程等において、磁気ヘッド103の感度(ヘッドゲイン)を変更して、実際のバースト値から得られるPESゲインを調整することにより、図4に示した各PESゲインの傾きを変え、破線の傾きに合わせることが行われる(PESゲイン・キャリブレーション)。この調整により、バースト値を検出してPESゲインを得ることにより、磁気ヘッド103の移動が連続的に観察できることとなる。
【0027】
また、図4には示されないが、MPES及びSPESを磁気ヘッド103の移動に応じて細かく取得していき、各点でのPESをつなぐと、実際には完全な線形とはならず、磁気ヘッド103の位置ごとに小さな誤差を含む。
そこで、実際のハードディスク装置100では、複数箇所(図4に示したトラックの256分割で20カ所程度)のバーストA、B、C、Dの実測値(バースト値)を取得して処理し、得られるPESゲインが線形となるように(自装置の伝達関数を測定してゼロクロスを求め、目標の値(線形となるPESゲイン)と一致するように)補正することが行われる。この補正により、PESゲインの変化によって磁気ヘッド103の移動を滑らかに追従できることとなる。
【0028】
上述した初期調整としてのPESゲインの傾きの調整及びPESゲインの線形化の補正によって得られた、キャリブレーションや実測値に対する処理におけるパラメータは、MPU109からアクセス可能なEEPROM111に保存され、ハードディスク装置100の動作時における磁気ヘッド103の位置決め制御において用いられる。
【0029】
次に、磁気ヘッド103のインスタビリティについて説明する。
図5は、磁気ヘッド103のうちデータ再生用のMRヘッドにおけるインスタビリティによる磁気特性の状態変化を示す図である。
MRヘッドでは、磁気ディスク101の磁性層(記録層)における磁化転移をMR素子で検知することにより、当該磁気ディスク101に記録されている情報(信号)を読み取る。図5に示すように、正常なMR素子では、磁化転移を検知するための軸方向(図中の矢印)が一定方向(図では長手方向)に揃っているが、状態変化したMR素子では一部の軸方向が変化している。
【0030】
図5に示すように状態変化したMR素子では、状態変化を起こした場所と状態変化を起こしていない場所とで磁界に対する感度が変わるために、MR素子の全体にわたって均一に磁気ディスク101における磁化転移を検知することができない。例えば、図5に示すように、状態のMRヘッドの物理的な中心をトラックの中心に合わせてバーストA、Bを読み取った場合、MRヘッドの物理的な中心はトラックの中心にあるにも関わらず、再生信号の振幅はバーストAとバーストBとで異なってしまう。また、インスタビリティによる状態変化を起こしたMRヘッドでは、MR素子の磁界に対する感度が変わるため、MRヘッド全体における利得も変化する。
したがって、磁気ヘッド103がこのような状態変化を起こした場合、上述した初期調整としてのPESゲインの傾きの調整及びPESゲインの線形化の補正は、磁気ヘッド103の特性に適合しなくなり、位置決め制御機構が適切に機能しなくなる。そこで、本実施の形態による位置決め制御機構は、磁気ヘッド103がインスタビリティによる状態変化を起こした場合に、再度、PESゲインに関する調整を行う。
【0031】
図2は、本実施の形態による磁気ヘッド103の位置決め制御機構におけるMPU109の機能構成を示す図である。
図2に示すように、MPU109は、磁気ヘッド103にインスタビリティによる状態変化が生じているか否かを判断する状態変化検出手段としてのインスタビリティ検出部11と、PESに対する調整を行う調整手段としてのPESゲイン・キャリブレーション実行部12及び線形補正部13と、磁気ヘッド103のMCSを検出するMCS検出部14とを備える。また、初期調整によって得られたパラメータまたはPESゲイン・キャリブレーション実行部12、線形補正部13及びMCS検出部14の処理によって得られたパラメータを用いて磁気ヘッド103の位置決め制御を実行する制御実行部15を備える。
これらの機能は、ハードディスク装置100に搭載されたEEPROM111に格納されたプログラムにて実現される。なお、図2に示したMPU109の機能は、本実施の形態による位置決め機構及びその再調整のための構成要素であり、MPU109は他の一般的な制御機能も備えることは言うまでもない。
【0032】
インスタビリティ検出部11は、所定のタイミングで磁気ヘッド103にインスタビリティによる状態変化が生じているか否かを判断する。具体的には、インスタビリティ検出部11は、まずリード・ライト・チャネル108のVGA(Variable Gain Amplifier:可変ゲイン・アンプ)の利得と、同じくリード・ライト・チャネル108で得られる磁気ヘッド103にて得られるバーストA、B(もしくはバーストC、D)の再生信号における振幅の対称性に関する情報とを取得する。VGAとは、磁気ディスク101に記録された磁気情報を磁気ヘッド103にて読み取って得られた読み取り信号を入力し、当該読み書き信号の振幅をリード・ライト・チャネル108内部のアナログ回路に使用されるレベルに正規化するアンプである。なお従来、リード・ライト・チャネル108では、磁気ディスク101に記録されたデータの再生信号における振幅の対称性のみを検出しているが、かかる処理をサーボパターンに含まれるバースト信号の再生信号に対しても適用できるのは自明である。
【0033】
次に、インスタビリティ検出部11は、取得したVGAの利得及びバーストA、Bの再生信号における振幅の対称性に関する情報を、上述した初期調整の際に得られたこれらの情報の初期値と比較する。そして、取得値の初期値に対する差分が予め設定された閾値を超えたならば、磁気ヘッド103にインスタビリティによる状態変化が生じていると判断する。
【0034】
PESゲイン・キャリブレーション実行部12は、初期調整として行ったMPES及びSPESのPESゲインの傾きを修正するPESゲイン・キャリブレーションを再施行する。すなわち、インスタビリティによって磁気ヘッド103の感度が変わったために、PESゲインの傾きが初期調整の状態とは異なり、MPESのPESゲインとSPESのPESゲインとが不連続となってしまう。そこで、PESゲインの傾きを再度修正することにより、適切なPESゲインを得られるようにする。
この際、実際のバースト値から適切なPESゲインを得るためのパラメータが初期値(初期調整において得られたパラメータ)から変わることとなるため、EEPROM111に保存されている当該パラメータを更新する。
【0035】
線形補正部13は、初期調整として行ったMPES及びSPESのPESゲインを線形化する補正を再施行する。すなわち、インスタビリティによって磁気ヘッド103の感度が変わったために、初期調整による補正が適合せず、PESゲインが非線形となってしまう。そこで、PESゲインが線形となるように、再度補正する。
この際、補正のためにバースト値を処理する際のパラメータが初期値(初期調整において得られたパラメータ)から変わることとなるため、EEPROM111に保存されている当該パラメータを更新する。
【0036】
MCS検出部14は、インスタビリティによって磁気ヘッド103のMCSが変化した場合に、状態変化後のMCSを検出する。なお、通常は磁気ヘッド103の物理的な中心位置と磁気的な中心位置とは一致しているため、ここまでは両者を区別せずにMCSと呼んでいたが、図5に示したように、インスタビリティによって磁気ヘッド103の物理的な中心位置と磁気的な中心位置とがずれる場合があるため、以下では後者の磁気的な中心を指してMCSと呼ぶ。
MCSの検出は、磁気ディスク101に記録された特定のパターンを読み取ることにより行う。具体的には、まず所定のトラック上に磁気ヘッド103をシークし、当該トラックのデータ領域を消去(CD Erase)し、所定の繰り返しパターンを書き込む。予めデータ領域を消去するのは、MCSの検出に関係のないデータを再生してしまうことを防ぐためである。
次に、磁気ヘッド103をオフトラックさせながら、前記の繰り返しパターンを読み取り、再生信号の振幅を測定していく。そして、再生信号の振幅が最も大きくなったときの磁気ヘッド103の位置(例えば上記のようにトラックを256分割した場合のどこにいるか)と、トラックの中心(当該256分割の128)とのずれを計算する。このずれから、磁気ヘッド103の物理的な中心からMCSがどれだけ移動したか(MCSのずれ)を認識する。
この際、認識されたMCSのずれに関する情報は、EEPROM111に保存され、PESゲイン・キャリブレーション実行部12や線形補正部13による再調整(パラメータの更新)の際に、必要に応じて参酌される。
【0037】
制御実行部15は、磁気ヘッド103にて読み取られたバースト信号からPESを算出し、EEPROM111に保存されているパラメータを用いて必要な補正を行って、磁気ヘッド103を磁気ディスク101の所望のトラック上の適切な位置に位置決めする。EEPROM111から取得するパラメータは、初期的には初期調整によって得られたパラメータであるが、PESゲイン・キャリブレーション実行部12や線形補正部13による再調整後は、当該再調整により更新されたパラメータとなる。また、MCS検出部14により検出された磁気ヘッド103のMCSのずれに関する情報を、必要に応じて位置決め制御に反映させる。
【0038】
図6は、MCSがずれた磁気ヘッド103を用いた場合の、トラックに対する磁気ヘッド103の位置とPESゲインとの関係を説明する図である。なお、図6において、磁気ヘッド103の右側の斜線を伏した部分がインスタビリティにより状態変化を生じているものとする。
図6では、図4と同様に、磁気ヘッド103の位置を7カ所([1]〜[7])設定し、各位置に対応するPESゲインを各線上に記入している(中抜きの丸印)。そして、磁気ヘッド103の位置の認識には、位置[1]、[2]では、バーストC、Dのバースト値によるSPESが用いられ、位置[3]、[4]、[5]では、バーストA、Bのバースト値によるMPESが用いられ、位置[6]、[7]にある場合は、バーストC、Dのバースト値によるSPESが用いられる。
ここで、図4の場合と同様に、MPESのPESゲインとSPESのPESゲインとを想定し、それぞれ実線と一点鎖線とで表す。また、理想的なPESゲインの特性を破線で表す。
【0039】
図6を参照し、位置[1]〜[7]とPESゲインのプロット位置とを比較すると、PESゲインから求まる磁気ヘッド103(のMCS)の位置と、磁気ヘッド103の物理的な中心の位置とがずれていることが分かる。したがって、このずれを認識し、磁気ヘッド103の位置決めに反映させることによって、正確な位置決めが可能となる。
なお、図6では、インスタビリティによる磁気ヘッド103の状態変化により、PESゲインが不連続となっている様子が示されており、PESゲイン・キャリブレーション実行部12の処理によりPESゲインが連続となるように、磁気ヘッド103の感度(ヘッドゲイン)が調整されることとなる。
【0040】
次に、本実施の形態による磁気ヘッドの位置決め制御機構の調整動作を説明する。
図7は、本実施の形態による位置決め制御機構の調整処理の全体動作を説明するフローチャートである。
図7に示すように、ハードディスク装置100に搭載される本実施の形態による位置決め制御機構は、当該ハードディスク装置100の製造工程等において、初期的に、MPES及びSPESに対するPESゲインの傾きの修正及び線形補正を行う(ステップ701)。
次に、このハードディスク装置100が使用され、経時劣化や衝撃により、磁気ヘッド103がインスタビリティによる状態変化が生じたものとする。すると、インスタビリティ検出部11が、この状態変化を検出する(ステップ702)。そして、インスタビリティ検出部11により状態変化が生じていると判断されたならば、PESゲイン・キャリブレーション実行部12及び線形補正部13により、位置決め機構の再調整がなされる(ステップ703)。また、MCS検出部14により、MCSの検出が行われる。そして、検出結果によりMCSのずれの有無が判断され、MCSのずれが検出されたならば、位置決め機構の再調整において考慮される。
【0041】
さて、インスタビリティ検出部11が磁気ヘッド103の状態変化を検出するタイミングは、例えば、ハードディスク装置100が磁気ディスク101に対してデータの読み書きに際して行ったり、待機状態の時にバックグラウンドで行ったりすることができる。
図8は、データの読み書き時にインスタビリティ検出部11が動作する場合の手順を説明するフローチャート、図9は、ハードディスク装置100が待機状態の時にインスタビリティ検出部11が動作する場合の手順を説明するフローチャートである。
【0042】
データの読み書き時に磁気ヘッド103の状態変化を検出する場合(図8参照)、インスタビリティ検出部11は、データの書き込みコマンドや読み出しコマンドを受け付け、書き込みエラーまたは読み出しエラーが発生したかどうかを調べる(ステップ801、802)。エラーが発生していなければ処理を終了する。
エラーが発生したならば、リード・ライト・チャネル108からMPU109に、VGAの利得と、バーストA、B(もしくはバーストC、D)の再生信号における振幅の対称性に関する情報とが送られる。そして、インスタビリティ検出部11は、取得したこれらの情報(取得値)を初期調整(図7、ステップ701参照)の際に得られた初期値と比較する(ステップ803)。取得値と初期値との差が予め設定された閾値以内であれば、磁気ヘッド103においてインスタビリティによる状態変化は発生していないと判断する(ステップ804)。そして、MPU109により、ステップ801で受け付けた書き込みまたは読み込みが再施行される(ステップ806)。
【0043】
一方、取得値と初期値との差が閾値を超えている場合、インスタビリティ検出部11は、磁気ヘッド103にインスタビリティによる状態変化が発生したと判断し、PESゲイン・キャリブレーション実行部12、線形補正部13及びMCS検出部14に処理を移行する(ステップ805)。そして、これらの機能によって位置決め制御機構が調整され、その後、MPU109により、ステップ801で受け付けた書き込みまたは読み込みが再施行される(ステップ806)。
【0044】
ハードディスク装置100が待機状態にあるときに磁気ヘッド103の状態変化を検出する場合(図9参照)、例えば定期的に、磁気ヘッド103の状態変化の有無を判断するイベント(タイマーイベント)が発生する(ステップ901)。このイベントは、ホスト・コンピュータからのコマンドで発生させたり、プログラム制御されたMPU109自身で発生させたりすることができる。MPU109は、このイベントが発生すると、磁気ヘッド103の状態変化の検出に用いる特定のトラックへ磁気ヘッド103をシークする(ステップ902)。このトラックは、通常のデータトラックの1つであっても良いし、磁気ヘッド103の状態変化の検出に適したパターンを記録したトラックを用意して用いても良い。なお、磁気ディスク101が複数枚存在するハードディスク装置100では、特定のシリンダへ磁気ヘッド103をシークし、各磁気ヘッド103に順次着目しながら、以下の動作を繰り返す。
【0045】
次に、リード・ライト・チャネル108からMPU109に、VGAの利得と、バーストA、B(もしくはバーストC、D)の再生信号における振幅の対称性に関する情報とが送られる。そして、インスタビリティ検出部11は、取得したこれらの情報(取得値)を初期調整(図7、ステップ701参照)の際に得られた初期値と比較する(ステップ903)。取得値と初期値との差が予め設定された閾値以内であれば、磁気ヘッド103においてインスタビリティによる状態変化は発生していないと判断する(ステップ904)。そして、ハードディスク装置100が待機状態に戻る(ステップ906)。
【0046】
一方、取得値と初期値との差が閾値を超えている場合、インスタビリティ検出部11は、磁気ヘッド103にインスタビリティによる状態変化が発生したと判断し、PESゲイン・キャリブレーション実行部12、線形補正部13及びMCS検出部14に処理を移行する(ステップ905)。そして、これらの機能によって位置決め制御機構が調整された後、ステップ902に戻り、再度、調整後の取得値と初期値とを比較する。この調整及び取得値と初期値との比較を繰り返し、取得値と初期値との差が閾値いないとなったならば、ハードディスク装置100が待機状態に戻る(ステップ904、906)。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、磁気記録装置において、磁気ヘッドの状態が変化した場合にも、磁気ヘッドの位置決め制御を正確に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態によるハードディスク装置の主要構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施の形態による磁気ヘッドの位置決め制御機構におけるMPUの機能構成を示す図である。
【図3】 サーボパターンとして磁気ディスクに記録されるバースト信号を示す図である。
【図4】 磁気ディスクのトラックに対する磁気ヘッドの位置とPESゲインとの関係を説明する図である。
【図5】 磁気ヘッドのうちデータ再生用のMRヘッドにおけるインスタビリティによる磁気特性の状態変化を示す図である。
【図6】 MCSがずれた磁気ヘッドを用いた場合の、トラックに対する磁気ヘッドの位置とPESゲインとの関係を説明する図である。
【図7】 本実施の形態による位置決め制御機構の調整処理の全体動作を説明するフローチャートである。
【図8】 データの読み書き時にインスタビリティ検出部が動作する場合の手順を説明するフローチャートである。
【図9】 ハードディスク装置が待機状態の時にインスタビリティ検出部が動作する場合の手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
11…インスタビリティ検出部、12…PESゲイン・キャリブレーション実行部、13…線形補正部、14…MCS検出部、15…制御実行部、100…ハードディスク装置、101…磁気ディスク、102…スピンドルモータ、103…磁気ヘッド、104…アクチュエータ、105…ボイス・コイル・モータ(VCM)、106…デジタル/アナログ変換器(DAC)、107…ボイス・コイル・モータドライバ、108…リード・ライト・チャネル、109…MPU、110…HDC(ハードディスク・コントローラ)、111…EEPROM

Claims (13)

  1. 磁気記録装置における磁気ヘッドの位置決め制御機構において、
    前記磁気ヘッドに状態変化が生じているかどうかを磁気記録媒体から読み取られた再生信号の振幅の対称性から判断する状態変化検出手段と、
    前記状態変化検出手段にて前記磁気ヘッドに前記状態変化が生じていると判断された場合に、前記磁気ヘッドにて前記再生信号を処理して得られる位置誤差信号に対する調整を行う位置誤差信号調整手段と、
    前記状態変化検出手段にて前記磁気ヘッドに前記状態変化が生じていると判断された場合に、前記磁気ヘッドの磁気的中心(MCS)を検出するMCS検出手段と、
    前記位置誤差信号調整手段の処理により得られたパラメータ及び前記MCS検出手段によって得られた前記状態変化が生じた後の前記磁気ヘッドの磁気的中心を用いて前記磁気ヘッドの位置決め制御を行う制御実行手段と
    を備えることを特徴とする磁気ヘッドの位置決め制御機構。
  2. 前記状態変化検出手段、前記位置誤差信号調整手段及び前記制御実行手段は、前記磁気記録装置の動作を制御するMPU(Micro ProcessingUnit)の機能として実現されることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッドの位置決め制御機構。
  3. 前記状態変化検出手段は、前記磁気記録装置に搭載されたチャネル回路を構成する可変ゲイン・アンプの利得と、前記対称性を示す情報とを、各々の初期値と比較し、比較結果に応じて前記磁気ヘッドにインスタビリティによる磁気特性の状態変化が生じているかどうかを判断することを特徴とする請求項1または2に記載の磁気ヘッドの位置決め制御機構。
  4. 前記位置誤差信号調整手段は、前記磁気ヘッドにて前記磁気記録媒体から読み取られた再生信号を処理して得られる位置誤差信号のゲインを、当該磁気ヘッドの移動に応じて連続的に変化するように調整すること特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の磁気ヘッドの位置決め制御機構。
  5. 前記位置誤差信号調整手段は、前記磁気ヘッドにて前記磁気記録媒体のトラック上の複数地点から読み取られた再生信号を処理して得られる複数の位置誤差信号のゲインと当該磁気ヘッドの位置との関係が線形となるように当該ゲインを補正することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の磁気ヘッドの位置決め制御機構。
  6. 前記MCS検出部は、前記磁気ディスクの所定のトラックに記録された所定のパターンを、前記磁気ヘッドをオフトラックさせながら読み取り、再生信号の振幅が最も大きいときの前記磁気ヘッドの位置に基づいて前記状態変化が生じた後の前記磁気ヘッドの磁気的中心を検出する請求項1に記載の磁気ヘッドの位置決め制御機構。
  7. 磁気記録媒体に対して磁気的にデータの読み書きを行う磁気記憶装置において、
    アクチュエータに設けられ、前記磁気記録媒体に記録された情報を読み取る磁気ヘッドと、
    前記アクチュエータを動作させて前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体の所望のトラックに位置させるボイス・コイル・モータと、
    前記ボイス・コイル・モータを制御して前記磁気ヘッドの位置決めを行う位置決め制御機能を有するMPU(Micro Processing Unit)と、
    前記磁気記録媒体に記録されたバースト信号を前記磁気ヘッドにて読み取って得られた再生信号の振幅の対称性に関する情報を前記MPUにフィードバックするチャネル回路とを備え、
    前記MPUは、前記チャネル回路から取得した情報に基づいて、前記磁気ヘッドに状態変化が生じていることを検出した場合に、前記磁気ヘッドの磁気的中心を検出しこの磁気的中心に基づき、前記位置決め制御機能において用いるパラメータを更新する磁気記憶装置
  8. 前記チャネル回路は、前記チャネル回路を構成する可変ゲイン・アンプの利得と、前記バースト信号の再生信号の振幅の対称性を示す情報とを、前記再生信号に関する情報として前記MPUにフィードバックする請求項7に記載の磁気記憶装置。
  9. 前記MPUは、前記磁気ヘッドに前記状態変化が生じていることを検出した場合に、前記磁気ヘッドにて前記磁気記録媒体から読み取られた再生信号を処理して得られる位置誤差信号のゲインを、前記磁気ヘッドの移動に応じて連続的に変化するように調整するためのパラメータを更新する請求項7または8に記載の磁気記憶装置。
  10. 前記MPUは、前記磁気ヘッドに前記状態変化が生じていることを検出した場合に、前記磁気ヘッドにて前記磁気記録媒体のトラック上の複数地点から読み取られた再生信号を処理して得られる複数の位置誤差信号のゲインと前記磁気ヘッドの位置との関係が線形となるように前記ゲインを補正するためのパラメータを更新する請求項7乃至9の何れか1項に記載の磁気記憶装置。
  11. 磁気記録媒体に対してデータの読み書きを行う磁気ヘッドを前記磁気記録媒体のトラック上に位置決めするための磁気ヘッドの位置決め制御方法であって、
    前記磁気ヘッドの磁気特性に応じて前記磁気ヘッドの位置決め制御に用いるパラメータを設定するステップと、
    前記磁気ヘッドに状態変化が生じているかどうかを前記磁気記録媒体から読み取られた再生信号の振幅の対称性から判断するステップと、
    前記磁気ヘッドに前記状態変化が生じていると判断された場合に、前記磁気ヘッドの磁気的中心を検出するステップと、
    検出された前記状態変化が生じた後の前記磁気ヘッドの磁気的中心を考慮して、前記パラメータを更新するステップと
    を含む磁気ヘッドの位置決め制御方法
  12. 前記パラメータを更新するステップでは、前記磁気ヘッドにて前記磁気記録媒体から読み取られた再生信号を処理して得られる位置誤差信号のゲインを、前記磁気ヘッドの移動に応じて連続的に変化するように調整するためのパラメータを更新する請求項11に記載の磁気ヘッドの位置決め制御方法
  13. 前記パラメータを更新するステップでは、前記磁気ヘッドにて前記磁気記録媒体のトラック上の複数地点から読み取られた再生信号を処理して得られる複数の位置誤差信号のゲインと前記磁気ヘッドの位置との関係が線形となるように前記ゲインを補正するためのパラメータを更新する請求項11または12に記載の磁気ヘッドの位置決め制御方法。
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