JP4164296B2 - インクカートリッジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に対して着脱可能に設けられるカートリッジに関し、より詳しくは、記録用のインク、廃インク及び記録紙等を収納するカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置では、主走査方向へと往復移動を行うキャリッジなどに記録ヘッドと共にインクタンクを搭載し、そのインクタンクから記録ヘッドにインクを供給するものが一般に知られている。こうしたインクジェット記録装置におけるインク補給方式としては、インクタンクを交換する方式、あるいはインクタンクに対してインクを補給する方式などが知られている。このうち、前者は比較的多量のインクを貯留させる据置型の記録装置に採用される傾向にあり、後者は携帯に適した小型な記録装置などに採用される傾向にある。
【0003】
また、インクジェット記録装置では、記録ヘッドの各ノズル内の増粘したインクなどを排出するため、記録ヘッドのインク吐出口などをキャップにて覆い、ポンプによってキャップ内に負圧をかけながらインクを記録ヘッドから吸引してインクを排出させるいわゆる吸引回復動作などが行われる。この吸引回復動作によって記録ヘッドから排出したインクは、廃インクタンクに溜めるのが通例である。
【0004】
このような、インクタンクと廃インクタンクとを備えるインクジェット記録装置としては、例えば、特開平05−201027号公報(第1の従来技術)に開示されるものがある。このインクジェット記録装置は、記録用のインクを供給するためのインクタンクと廃液を溜める廃液溜とを別体の容器によって構成し、かつ各々の容器をチューブなどによって記録装置に常時接続したものとなっている。
【0005】
また、特開平05−008400号公報(第2の従来技術)に記載されているように、インクタンクと廃インクタンクとを1つのカートリッジにて構成し、このカートリッジの各タンクに接続されたパイプをカートリッジの一面から導出し、そのパイプを記録装置のキャリッジに搭載されたインクタンクに接続するようにしたものも提案されている。
【0006】
さらに、特開平09−076525号公報(第3の従来技術)には、インクタンクの供給部と廃インクタンクの接続部とをカートリッジの一面にそれぞれ突設したものも知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の従来技術にあっては、インクタンクと廃液を溜める廃インクタンクとを別体に形成していたため、記録タンクは装着したものの、廃インクタンクを付け忘れるといった取扱上のミスが発生し易く、こうしたミスが発生した場合には、廃インクがドレン口から漏れ出して装置内を汚損してしまうという問題が生じる。
【0008】
また、上記第2、第3の従来技術におけるカートリッジにあっては、各タンクと記録装置とを接続する複数のパイプが、いずれもカートリッジの平坦な外面から導出されているため、そのパイプ導出部分などから漏れたインクが、平坦な外面を沿って流れ出し、異なるインクタンクへと浸入し、混色を招くという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点に着目してなされたもので、インクジェット記録装置に装填されるカートリッジの各ジョイントからインクが漏出した場合にも、そのインクが異なる各ジョイントへと回り込んで混色を来たすのを防止することができるカートリッジの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような構成を有するものとなっている。
【0011】
すなわち、本発明は直方体状のカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の内部を上下2つの空間に区分する隔壁と、該隔壁によって区分され上方に配された第1の空間にはインク袋とインク吸収体とが収納され、前記隔壁によって区分され下方に配された第2の空間には記録媒体が収納されているカートリッジであって、前記カートリッジ本体の一側面である前面部であって、前記第1の空間側には前記インク袋に連通する第1のジョイント部と前記インク吸収体と連通する第2のジョイント部とが設けられ、前記第1のジョイント部と前記第2のジョイント部との間の前記前面部には前記第1の空間の内方側に入り込んだ凹部を部分的に備え、前記第1のジョイント部、凹部、第2ジョイント部は前記隔壁に沿って並列配置されており、前記カートリッジ本体の前記前面部であって、前記第2の空間側には前記記録媒体を前記カートリッジの外部に排出する開口部を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
上記構成を有する本発明のカートリッジにあっては、各ジョイントからインクが漏れ出したとしても、そのインクは凹部などの堰部によって各ジョイント間のインクの流通を遮断されるため、廃インクが記録インク側に流入して混色を来たすといった問題が発生することはなくなる。
【0015】
また、インクジェット記録装置側の給送ローラの少なくとも一部を挿入し得るよう前記凹部を形成するようにすれば、給送ローラがカセットの内方に位置することとなり、記録媒体に対してより確実に接触させることができ、記録媒体の搬送動作を安定化させることが可能となると共に、カートリッジのスペースを有効に利用することが可能となり、カートリッジ装填状態における全体の小型化を図ることができる。
【0016】
また、前記インク供給管に対し前記第1のジョイント部を挿脱させるための力と、前記インク供給管に対し前記第2のジョイント部を挿脱させるための力とがそれぞれ均一となるよう、前記各ジョイントの封止部を形成すれば、インクジェット記録装置にカートリッジを着脱させるに際し、カートリッジに加える力がアンバランスとなってカートリッジが傾き、ジョイント部が破損するといった問題が発生することはなくなり、円滑な着脱操作を行うことが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1ないし図5は、本発明のカートリッジ及びこれを適用するインクジェット記録装置の一実施形態を示す図であり、図1はカートリッジをインクジェット記録装置に装着した状態を示す横断平面図、図2ないし図4は図1に示したものの各部の状態を示す縦断側面図、図5は図1に示したものの側面図である。
【0018】
各図において、100はこの実施形態におけるカートリッジを、200はインクジェット記録装置をそれぞれ示している。このうち、カートリッジ100は、直方体形状をなすカートリッジ本体1を有している。また、記録装置200は、前記カートリッジ本体1の前方部(図では左方部)を装填、離脱を可能とするための開口部が形成された記録装置本体11を有している。
【0019】
カートリッジ本体1は、その内部空間を上下に区轄する隔壁1aによって上側空間S1と下側空間S2とに分割されている。上側空間S1は、その開口部より内方に配置された前面部1bによってインク収納空間S1aとローラ挿入空間S1bとに区轄されており、インク収納空間S1aには、インク吸収体2とインク袋3、4、5とが収納されている。また、下側空間S2には記録用紙(記録媒体)Pが収納されており、前方に位置する開口部から記録媒体を外部へと排出し得るようになっている。
【0020】
前記前面部1bには、記録装置本体11に設けられた後述のインク供給用パイプ18、19、20を挿脱可能とする第1のジョイント部J1と、第2のドレンパイプ9を挿脱可能とする第2のジョイント部J2とを備えている。
第1のジョイント部J1は、カートリッジ本体1の前面部(外面部)1bに固定されたジョイントベース27と、このジョイントベース27に形成された円筒状の複数(この実施形態では3個)の嵌合溝27a,27b,27cにそれぞれ嵌合させた円筒状のジョイントゴム(封止部)24,25,26と、これらジョイントゴム24,25,26の脱落を抑える環状のジョイント押え21,22,23とによって構成されている。そして、前記各嵌合溝27a,27b,27cの底部には、インク供給用パイプ18,19,20を挿脱可能に挿通させる貫通孔が形成されている。
【0021】
また、第2のジョイント部J2は、カートリッジ本体1の前面部1bに固定されたジョイントベース6と、このジョイントベース6に形成された少なくとも1つ(この実施形態では1個)の円筒状の嵌合溝6aに嵌合させた円板状のジョイントゴム(封止部)7と、このジョイントゴム7の脱落を抑える環状のジョイント押え8とによって構成されている。そして、前記嵌合溝6aの底部には、ドレンパイプ9を挿脱可能に挿通させる貫通孔が形成されている。
【0022】
また、前記カートリッジ1の前面部1bには、後述の給送ローラ14の幅よりも若干幅広の凹部(堰部)Rが形成されており(図1及び図5参照)、これによって前面部1bには両ジョイント部J1,J2の間で非連続な部分が形成されることとなる。また、この凹部Rは、前記第1のジョイント及び第2のジョイントJ2外端面よりも内方に位置しており、記録装置本体11にカートリッジ100が装填されたときに、給紙ローラ14の外面がこの凹部Rに挿入されるが、カートリッジ本体1とは干渉しないようになっている。
【0023】
また、前記インク収納空間S1aには、互いに異なる種類の記録用インクを貯留してなる3種類のインク袋(インク貯留部)3,4,5と、これらインク袋3,4,5の下方に配置された廃インク吸収体2とが収納されている。各インク袋3、4、5は、一端部が第1のジョイント部J1の嵌合溝27aの貫通孔に液密状態で連結されている。また、廃インク吸収体2の第2のジョイントJ2との対向位置近傍には、図3および図5に示すように厚みを増大させた部分(肉部)2aが形成されている。この肉部2は、例えば、図5のように廃インク吸収体の一部を折り返すことなどによって形成されており、ここには、廃インクを排出するインク排出管としてのドレンパイプ(廃インク管とも言う)9の排出口9aが挿脱されるようになっている。なお、10は、インクカートリッジ1が記録装置本体11から取り外されたときにインクカートリッジ1の装填口をカバーするための扉である。
【0024】
一方、前記記録装置本体11は、主として次のような構成を有している。 図2において、36はキャリッジであり、このキャリッジ36はプラテン33によって支持される記録媒体の表面に平行して配設されたガイド軸37、38に沿ってX方向(主走査方向)に移動可能に支持されており、モータ32の駆動力によって回転するリードスクリュー39の回転により、前記ガイド軸に沿って往復移動するものとなっている。また、40はインク滴を吐出してプラテン上に搬送されてきた記録媒体Pにインク滴を吐出して画像を形成する記録ヘッドであり、ここでは、イエロー、シアン、マゼンタの3色のインクをそれぞれ吐出する3個の記録ヘッドが設けられている。36a〜36cは前記各記録ヘッド40にインクを供給するインクタンクであり、これらのインクタンク及び記録ヘッド40は、いずれも前記キャリッジ36に搭載されている。但し、ここに示すインクジェット記録装置は、携帯用の小型な構成を有するものとなっており、このインクタンクの容量は小容量となっていて、記録媒体Pの1枚の印刷が完全にできるだけのインク容量と設定することが最も小型にできるものである。
【0025】
また、ここでは、図示しないが、前記記録ヘッド40の移動可能範囲のうち前記プラテンとの対向位置から外れた位置には、記録ヘッド40に対して吸引・回復動作を行うキャップが設けられている。このキャップは、ノズル面を密閉し、負圧発生手段によって記録ヘッド40の各ノズルから増粘インクなどを吸引して排出させ、ノズル内のインク状態を常に適正な状態に維持するようになっている。
【0026】
14は記録装置本体11に装着されたカートリッジ100の下側空間S2内に収納された記録媒体Pをカートリッジ本体1の開口部から取り出すと共に、記録媒体Pを前記主走査方向Xと直交するY方向(副走査方向)へと送り出す給送ローラである。この給送ローラ14は前記記録装置本体の上面部に固定された一対の支持アーム13,17に支持される軸12によって回動自在に支持されており、記録装置本体11に形成されているカートリッジ装填用の開口部11aの幅方向(主走査方向X)において略中央に位置している。
【0027】
また、この給送ローラ14は、図4に示すように、断面D形状をなしており、給送時には、D形状の中の曲面部14aを記録媒体Pに圧接させてカートリッジ本体1からの記録媒体Pの給紙を行い、給紙動作が終了するとD形状の中の平面部分14bを記録媒体Pとの対向位置に停止させ、記録媒体Pから離間した状態に保ようになっている。これにより、カートリッジ100の装填あるいは取出し時に、記録媒体Pと給紙ローラ14とが接触してカートリッジ100から不用意に引きずり出されたり、給紙時に給送ローラ14と干渉したりするのを防止できるようになっている。
【0028】
また、15は記録媒体Pを給紙ローラ14に押し付けて給送力を発生させるための圧板であり、記録装置本体11に回転可能に支持されている駆動軸16と共に回転するようになっている。この圧板15の記録媒体Pへの押圧部15aは、カートリッジ100が記録装置本体11に装填されるときに、カートリッジ本体1の底面部に形成された開口部1cに差し込まれるようになっており、これによってカートリッジ本体1の下側空間S2内に積層されている記録媒体Pを下方から上方へと押し上げ、給送ローラ14に圧接させる。
【0029】
18,19,20は前記サブインクタンク36a,36b,36cに対してインクを供給するために設けられたインク供給パイプであり、これらパイプは、記録装置本体11に固定されたホルダー29によって一定間隔を介して並列に保持されており、その一端部は先鋭形状をなし記録装置本体11の開口部11aに向けて突出しており、他端部は前記インクタンク36a,36b,36cに対してそれぞれ図外の連結部材を介して接続されている。また、これらのパイプ18,19,20は、カートリッジの装填方向(Y1方向)において、前記給送ローラ14よりも右側に配置されている。
【0030】
9は前述のキャップによって記録ヘッド40から吸引されたインクを外部へと排出させるドレンパイプである。このドレンパイプ9の一端部は先鋭形状をなし、記録装置本体11の開口部11aに向けて突出し、他端部は所定の連結部材を介して前述のキャップに接続されている。また、このパイプ9は、カートリッジ10の装填方向(Y方向)において、前記給送ローラ14よりも左側に配置されている。従って、このドレンパイプ9の一端部と、前記インク供給パイプ18,19,20の中の最も内側に位置するインク供給パイプ18の一端部とは、給送ローラ14を挟んで左右に離間した配置となっている。
【0031】
また、前記各インク供給パイプ18,19,20は、前記開口部11aに装填されるカートリッジ100の第1のインク供給ジョイントJ1のジョイントベース27に形成された貫通孔に対向し、ドレンパイプ9の先端部は、第2のジョイントJ2のジョイントベース6に形成された貫通孔に対向し、給送ローラ14は、前記カートリッジの前面部1bに形成された凹部と対向するようになっている。
【0032】
30は搬送ローラであり、対向するピンチローラ31からの押圧力で記録媒体Pを挟持しつつプラテン33へと搬送するようになっており、排紙ローラ34と排紙ピンチローラ35との押圧力により、記録完了した記録媒体Pは排紙するようになっている。32は搬送ローラおよび排紙ローラ等を駆動するためのモータである。
【0033】
以上の構成に基づき、次に作用を説明する。
記録装置本体11へのカートリッジ100の装填は、記録装置本体11の正面部に形成された開口部11aに、インクカートリッジ本体1の前端部を挿入することによって行う。この際、ドレンパイプ9および針状のパイプ18,19,20がそれぞれジョイントゴム7および24,25,26にほぼ同時に突き刺さり、さらに押し込むと、インク供給パイプ18,19,20の先端部はそれぞれ各インク供給袋3,4,5内に突出し、ドレンパイプ9の先端部はインク吸収体2の肉部2aに挿入される。これにより、各インク袋3,4,5と各インクタンク36a,36b,36cとが連通してインク供給が可能となると共に、ドレンパイプ9と廃インク吸収体2とが接続され、キャップにより記録ヘッド40から排出された廃インクを廃インク吸収体2へと排出させることが可能となる。なお、インク吸収体2のうちドレンパイプ9の先端が挿入される部分は肉部2aとなっており、インク吸収容量が高いため、ドレンパイプ9から廃インクが送給開始された時に廃インクが逆流するのを防止することができるようになっている。
【0034】
また、この実施形態では、ドレンパイプ9が針状のパイプ18,19,20に比べて太くなるように設定してある。これは、インクカートリッジ本体1を記録装置11に装填する際にカートリッジ100に加える押圧力を左右均一に設定するためである。すなわち、ドレンパイプ9は1本であり、インク供給パイプ18,19,20は3本であるため、これらのパイプを全て同一径に設定したとすると、右側に位置する3本のドレンパイプ18,19,20の方が、左側に設けられた1本のドレンパイプ9よりも装填時において、より多くの摩擦力が生じることとなり、その結果、押圧時にはカートリッジ本体1が傾き、それぞれのパイプに無理な力が加わって破損する可能性がある。特にインク供給パイプ18,19,20は細いため、曲がりや破損が生じる可能性がある。
【0035】
このため、この実施形態では、ドレンパイプ9をインク供給パイプ18,19,20の直径よりも大なる直径とすることによって、装填時の摩擦抵抗の均一化を図るようになっている。なお、装填時に要する力(摩擦力)を左右のジョイント部J1,J2において均一にする方法としては、上記のようにパイプの径を変える方法以外の方法を採ることも可能である。例えば、パイプ周面の摩擦係数を変更するとか、ジョイントゴムとして摩擦係数あるいは弾性力の異なる素材を用いるとか、あるいはまた、インク供給パイプの本数と、ドレンパイプの本数を同数にするといった方法など、その他の方法を適用することも可能である。
【0036】
一方、記録装置本体11からのカートリッジ100の取り外しは、カートリッジ100を開口部11aから引き抜くことによって行う。この際、インク供給パイプ18,19,20、及びドレンパイプ9は、いずれも、その一端部がジョイントゴム24,25,26及び7によってしごかれるため、各パイプに付着したインクが外部に垂れにくい構成となっている。
【0037】
また、上記ジョイント部のジョイントベース6および27は、インクカートリッジ1に液密状態を維持するように固定されているため、廃インク吸収体2からのインク漏れを完全に防止し得る構造を有しており、また、ジョイントゴム7及び24,25,26は、ドレンパイプ9及びインクパイプ18,19,20が抜けると同時にゴムの弾性で、ドレンパイプの挿入されていた孔を閉じてインク袋3,4,5内を密封するようになっている。従って、理想的にはインク袋内のインクがカートリッジ外への漏出するのを防止できるものとなっている。
【0038】
しかしながら、インクパイプ18,19,20に比べてドレンパイプ9は太い径のパイプに設定してあるので高頻度の着脱や長期の使用などによってジョイントゴム7の弾性が低下したりした場合には、ジョイントゴム7から僅かにインクが漏れ出すことがあり、インクの漏出を長期に亘って完全に防止することは実際には極めて困難である。そして、漏出した廃インクが記録側インクのジョイントである第1のインクジョイントJ1側に回りこんだ場合には、挿脱される際にインク供給パイプなどに付着したり、ジョイント付近に滲みが発生し付着したりして、記録インク内に混入する虞がある。ところが、この実施形態では、第1のジョイントJ1と第2のジョイントとの間に所定の距離間隔を持たせるようになっており、しかも、前記両ジョイントの間において、前面部1bには凹部が形成されて非連続的な面を形成しているため、仮に第1及び第2のジョイントJ1,J2からインクが漏れたとしても、そのインクは、凹部に流入してここで堰き止められ、両ジョイント間のインクの流通は遮断される。これにより、廃インクなどが記録インクに混入する危険性は大幅に低減される。
【0039】
また、記録装置11においては、その幅方向(X方向)における略中央部に給紙ローラ14を配置し、記録媒体Pの幅に対しても略中央に配置するようにしたため、記録媒体Pのあらゆるカールに対しても常に安定した給送が可能となる。
【0040】
つまり、図4のように記録媒体Pの紙幅の略中央に給紙ローラ14が位置していると、給紙時に1枚のみを取出すための凸部1gも略給紙ローラ14と同等のところに位置することになり、この凸部1gによって記録媒体Pが上方に案内されるため、圧板15によって記録媒体Pの給紙ローラ14への押し上げを行う場合に、記録媒体Pのカールに対して最も少ない力で、圧板15による記録媒体Pの押し上げを行うことが可能となり、その結果、カートリッジ100内に積層されている記録媒体Pの束から1枚の記録媒体Pのみを取出す分離動作がスムーズにできるようになり、記録媒体Pの給送時における重送の発生を抑えることが可能となる。
【0041】
さらに、カートリッジ100の前面部1bの堰部として、給紙ローラ14との対向位置に凹部Rを形成し、この凹部R内に給紙ローラ14の少なくとも一部を挿入し得るようにしたため、カートリッジ100の装填位置を記録装置本体11に対してより内方位置に設定することができ、各ジョイント部も内方に配置することができるようになるため、これに連結させるインク供給パイプ18,19,20及びドレンパイプ9を短尺なものとすることが可能となる。各パイプを短尺化すれば、それぞれのパイプの強度を高めることができるだけでなく、各ジョイント部に対する各パイプの配置精度も格段に向上させることができ、ジョイント部と各パイプとの接続をより確実に行うことが可能となるため、信頼性も大幅に高まる。
【0042】
なお、上記実施形態では、カートリッジの前面部に形成する堰部として、単一の凹部を形成した場合を例に採り説明したが、前記凹部は必ずしも1つに限らず、複数とすることも可能であり、これによれば、インクの回り込みをより効果的に防止することができる。また、堰部を、ジョイント部より外方に突出する突部によって構成することも可能であり、この発明は特に上記実施の形態に限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、前記インクジェット記録装置に着脱可能に装填するようにしたカートリッジにおいて、記録用インク貯留部と前記インクジェット記録装置とを着脱可能に連結させる第1のジョイント部と、前記廃インク貯留部と前記インクジェット記録装置とを着脱可能に連結させる第2のジョイント部と、を前記カートリッジ本体の外面部に設ける一方、前記第1のジョイント部と前記第2のジョイント部との間に堰部あるいは凹み部を前記カートリッジ本体の外面部に形成したため、各ジョイントからインクが漏れ出したとしても、そのインクは凹部などの堰部によって各ジョイント間のインクの流通を遮断されるため、廃インクが記録インク側に流入して混色を来たすといった問題が発生するのを防止することができる。
【0044】
また、インクジェット記録装置側の給送ローラの少なくとも一部を挿入し得るよう前記凹部を形成すれば、給送ローラがカセットの内方に位置することとなり、記録媒体に対してより確実に接触させることができ、記録媒体の給送動作を安定化させることができると共に、カートリッジのスペースを有効に利用することができ、カートリッジ装填状態における全体の小型化を図ることができる。
【0045】
また、前記インク供給管に対し前記第1のジョイント部を挿脱させるための力と、前記インク供給管に対し前記第2のジョイント部を挿脱させるための力とがそれぞれ均一となるよう、前記各ジョイントの封止部を形成すれば、インクジェット記録装置にカートリッジを着脱させるに際し、カートリッジに加える力が不均一になってカートリッジが傾き、ジョイント部が破損するといった問題が発生することもなくなり、円滑な着脱操作を行うことが可能となる。
【0046】
また、前記第1のジョイント部の直径よりも第2のジョイント部の直径を大きくすれば、上記同様にカートリッジを円滑に装填し得ると共に、廃インクの排出圧力を下げることが可能となり、カートリッジ内にある吸収体に廃インクを吸収させるときにインクが溢れるのを防ぐことができる。
【0047】
また、前記凹部内のスペースを、前記カートリッジ本体を前記インクジェット記録装置に装填したとき、前記インクジェット記録装置に設けられている前記給紙ローラの少なくとも一部が挿入されるスペースとしたことにより、給紙ローラの設定範囲が格段に広がり、最適な給送状態を得ることができると共に、インクジェット記録装置におけるインク供給管及び廃インク管を短尺に構成でき、各管の強度を高めることができる。
【0048】
また、前記第1のジョイント部は、異なる複数の記録ヘッドに対応した複数本のインク供給管を、それぞれ圧入させる複数のジョイント部からなり、前記第2のジョイント部は、単一の廃インク管を圧入させる単一のジョイント部からなるものとすれば、上記のようにカートリッジの円滑な装填が可能となると共に、第2のジョイント部及びインク供給管を単純化することができ、カートリッジ及びインクジェット記録装置のコストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す横断平面図である。
【図2】図1に示したもののインク袋ジョイント部を示す縦断側面図である。
【図3】図1に示したものの廃インク部を示す縦断側面図である。
【図4】図1に示したものの給送ローラ部を示す縦断側面図である。
【図5】図1に示したカートリッジの前面部を示す図である。
【符号の説明】
100 カートリッジ
1 カートリッジ本体
1b 前面部
R 凹部
2 廃インク吸収体
3、4、5 インク袋
6、27 ジョイントベース
7、24、25、26 ジョイントゴム
8、21、22、23 ジョイント押え
9 ドレンパイプ
10 扉
200 記録装置
11 記録装置本体
11a 開口部
12 回転軸
13、17 アーム
14 給紙ローラ
15 圧板
16 駆動軸
18,19,20 インク供給用パイプ
29 ホルダー
30 搬送ローラ
31 ピンチローラ
32 モータ
33 プラテン
34 排紙ローラ
35 排紙ピンチローラ
36 キャリッジ
37、38 ガイド軸
39 リードスクリュー
36a、36b、36c インクタンク
40 記録ヘッド
P 記録媒体
S1 上側空間
S2 下側空間

Claims (2)

  1. 直方体状のカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の内部を上下2つの空間に区分する隔壁と、該隔壁によって区分され上方に配された第1の空間にはインク袋とインク吸収体とが収納され、前記隔壁によって区分され下方に配された第2の空間には記録媒体が収納されているカートリッジであって、
    前記カートリッジ本体の一側面である前面部であって、前記第1の空間側には前記インク袋に連通する第1のジョイント部と前記インク吸収体と連通する第2のジョイント部とが設けられ、前記第1のジョイント部と前記第2のジョイント部との間の前記前面部には前記第1の空間の内方側に入り込んだ凹部を部分的に備え、前記第1のジョイント部、凹部、第2ジョイント部は前記隔壁に沿って並列配置されており、
    前記カートリッジ本体の前記前面部であって、前記第2の空間側には前記記録媒体を前記カートリッジの外部に排出する開口部を備えたことを特徴とするカートリッジ。
  2. 前記カートリッジは、前記第1のジョイント部、凹部、第2ジョイント部、前記記録媒体を排出する開口部をカバーする扉を備えていることを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
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