JP4163908B2 - 高圧ガスの定量供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧ガスの定量供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、樹脂発泡成形工程においては、炭酸ガス等を発泡剤として樹脂発泡成形機に一定サイクルで間欠的に定量供給させるが、かかる発泡剤は高圧ガスであるため、樹脂発泡成形機への定量供給を安定且つ正確に行うことが困難であった。
【0003】
すなわち、樹脂発泡成形機へのガス供給ラインを開閉した場合、ラインの開閉に伴い圧力変動が生じるため、ラインからのガス供給量を流量調整器によって一定に保持することが困難である。樹脂発泡成形工程においては発泡剤の供給が短時間サイクルで間欠的に行われることが多いが、このような場合、ラインの閉塞から開放までの時間及び/又は開放から閉塞までの時間が短いことから、ガス圧力がライン開閉閉に伴って激しく変動して、樹脂発泡成形機へのガス供給量及びガス圧を安定させることができない。特に、発泡剤として超臨界流体である炭酸ガスを使用する場合には、圧力変動により膨張,凝固が生じるため、定量供給は不可能であった。
【0004】
このため、従来においては、特開2000−218647公報に開示される如く、発泡剤102をガス状態で輸送,供給させず、液状態(液化ガス)で樹脂発泡成形機106に供給させるように工夫されたものが提案されている。すなわち、かかる定量供給装置(以下「従来装置」という)は、図8に示す如く、液化ガス(液化二酸化炭素)である発泡剤102の充填タンク101から樹脂発泡成形機106に至る供給ライン105に、冷却器108(冷凍機109により冷却された冷媒との熱交換により冷却するもの)及び定量ポンプ107を配設して、発泡剤102を冷却器108により冷却保温させた液状態のまま定量ポンプ107により樹脂発泡成形機106に定量供給するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来装置によれば、発泡剤102をガス状態で供給させる場合のような問題は生じないが、極低温の高圧液102を扱う定量ポンプ107や高圧液102を極低温に保持するための冷却器108やライン105の保温手段を必要とするため、装置全体のイニシャルコスト,ランニングコストが高騰し、定量供給を経済的に行うことができない。また、最終的にガス状態で樹脂発泡成形機等の高圧ガス使用部106に供給させる必要のある場合には、液化ガス102を気化する必要があるが、かかる場合、気化ガスの流量,圧力制御については、前述した問題がそのまま残ることになる。
【0006】
本発明は、上記した問題を生じることなく、高圧ガスをガス状態のまま定量供給することができる高圧ガスの定量供給装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成すべく、特に、炭酸ガスを供給するガス供給源から導かれたガス流路と、ガス流路の下流端から分岐された2つの流路であって、下流端が高圧ガス使用部に導かれたガス供給流路及び下流端がガス流路の上流側部分に接続されたガス循環流路と、ガス流路におけるガス循環流路の下流端接続部より下流側に配設されており、ガス流路内の炭酸ガスを昇圧,圧送するポンプ手段と、ガス流路におけるポンプ手段の下流側に配設されており、ガス供給流路から高圧ガス使用部へのガス供給量を制御する流量調整手段並びに該流量調整手段の一次側と二次側との差圧を一定以下に保持する差圧調整手段と、ガス供給流路とガス循環流路とを交互に開閉する流路切り替え手段と、ガス循環流路における流路切り替え手段の下流側に配設されており、差圧調整手段の下流側におけるガス圧を所定圧に保持する圧力調整手段と、を具備して、ガス供給流路を開放させることにより流量及び圧力を一定に保持されたガスが高圧ガス使用部に供給されるように構成し、前記ポンプ手段により昇圧される炭酸ガスを超臨界状態で使用する、高圧ガスの定量供給装置であって、ガス流路におけるガス循環流路の下流端接続部より上流側に、ガス循環流路内のガス圧を当該炭酸ガスが凝固しない範囲の圧力に保持する保圧手段を配設し、少なくともガス循環流路に、当該炭酸ガスが凝固しない範囲の温度に保持する保温手段を配設してあることを特徴とする高圧ガスの定量供給装置を提案する。
【0008】
差圧調整手段が流量調整手段の一次側と二次側との差圧を30kg/cm 2 以下に保持するものであることが好ましい。
【0009】
高圧ガス使用部が樹脂発泡成形機であり、ガス供給流路から樹脂発泡成形機に供給される炭酸ガスが発泡剤であることが好ましい。
【0010】
ガス供給源は、液化炭酸ガスの貯留部及び当該液化炭酸ガスの気化手段を具備するものであることが好ましい。また、ポンプ手段は、炭酸ガスを昇圧,圧送させるガスポンプとその二次側に配したバッファタンクとを具備するものであることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
【0012】
図1及び図2は第1の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る高圧ガスの定量供給装置(以下「第1定量供給装置」という)は、発泡剤を樹脂発泡成形機に定量供給するためのものである。
【0013】
すなわち、第1定量供給装置は、図1に示す如く、ガス供給源1から導かれたガス流路2と、高圧ガス使用部たる樹脂発泡成形機3に導かれたガス供給流路4と、ガス流路2に接続されたガス循環流路5と、流路2,4,5に配設されたポンプ手段6、流量調整手段7、差圧調整手段8、流路切り替え手段9、圧力調整手段10、保圧手段11及び保温手段12を具備するものであり、炭酸ガス13aを発泡剤13として樹脂発泡成形機3に定量供給するものである。
【0014】
ガス供給源1は、炭酸ガス13aを充填するガスタンク1aで構成されており、ガスタンク1aにはガス流路2が接続されている。
【0015】
ガス流路2の下流端には、ガス供給流路4の上流端及びガス循環流路5の上流端が分岐接続されている。そして、ガス供給流路4の下流端は、高圧ガス使用部である樹脂発泡成形機3の発泡剤供給部に導かれている。また、ガス循環流路5の下流端は、ガス流路2の上流側部分に分岐接続されている。
【0016】
ポンプ手段6は、ガス流路2におけるガス循環流路5の下流端接続部より下流側に配設されており、ガスタンク1aから供給されるガス状の発泡剤(炭酸ガス)13を昇圧させるポンプ6aと、ポンプ6aの下流側に配したバッファタンク6bとで構成される。ポンプ6aとしては、樹脂発泡成形機3で要求される発泡剤圧力に応じた能力のガスブースタポンプ等が使用される。バッファタンク6bは、主として、ポンプ6aにより圧送される高圧ガス13の脈動を防止するために設けられる。
【0017】
流量調整手段7は、ガス流路2におけるポンプ手段6の下流側(バッファタンク6aの下流側)に配設されており、ガス供給流路4から高圧ガス使用部3へのガス供給量を制御するニードル弁等の流量調整弁で構成されている。流量調整弁7による流量調整は、当該ガス供給量が樹脂発泡成形機3において必要とされる発泡剤量に応じた一定量(以下「設定流量」という)となるように行われる。
【0018】
差圧調整手段8は、ポンプ手段6(バッファタンク6b)と流量調整弁7との間においてガス流路2に配設された一次側圧力調整弁8aと、流量調整弁7の下流側においてガス流路2に配設された二次側圧力調整弁8bとで構成されており、流量調整弁7の一次側(ガス流入側)と二次側(ガス流出側)との差圧を一定以下に調整,保持するものである。
【0019】
ところで、流量調整弁7に流入したガス13は狭窄部である流量調整部を通過した後に膨張することになるため、一次側(流入側)と二次側(流出側)との差圧が大きい場合には、正確な流量調整を行うことができない。さらに、ガス13として炭酸ガス等の超臨界流体が使用されている場合には、このような炭酸ガス等が流量調整弁7の通過時に凝固する虞れがある。差圧調整手段8は、このような問題を防止して、流量調整弁7による正確な流量調整を実現するためのものである。例えば、発泡剤13として炭酸ガス13aを使用する場合には、両圧力調整弁8a,8bにより流量調整弁7の両側における差圧を30kg/cm2以下(より好ましくは10kg/cm2以下)に保持しておくことが好ましい。
【0020】
流路切り替え手段9は、ガス供給流路4とガス循環流路5とを交互に開閉するものであり、三方切り替え弁等で構成される。この例では、流路切り替え手段9が、図2に示す如く、両流路4,5に夫々第1及び第2開閉弁9a,9bを配設して、両開閉弁9a,9bが連動して交互に開閉されるように構成されている。すなわち、ガス供給流路4の第1開閉弁9aが開放されると、流量調整弁7で調整された一定量(設定流量)の発泡剤13がガス流路2からガス供給流路4を経て樹脂発泡成形機3に供給され、同時に、ガス循環流路5の第2開閉弁9bが閉塞されて、ガス流路2からガス循環流路5へのガス流動が停止される(このようにガス供給流路4が開放され且つガス循環流路5が閉塞された状態を以下「ガス供給状態」という)。また、第1開閉弁9aが閉塞されると、ガス供給流路4から樹脂発泡成形機3への発泡剤供給が停止され、同時に、第2開閉弁9bが開放されて、発泡剤13がガス流路2の下流端からガス循環流路5を経てガス流路2の上流側部分(ポンプ6aの一次側)に循環される(このようにガス供給流路4が閉塞され且つガス循環流路5が開放された状態を、以下「ガス供給停止状態」という)。なお、ガス供給状態からガス供給停止状態に移行した場合、ガス循環流路5からガス流路2へのガス循環量は使用部3への供給量相当分だけ不足することになるが、かかる不足分はガスタンク1aから補充されることになる。ところで、樹脂発泡成形機3には、一般的な成形機の他、押出ガス発泡を行う押出機、ビーズ発泡を行う圧力容器又はウレタン発泡を行う混合器等があるが、何れの場合にも、一般には、発泡剤13の供給が短時間サイクルで間欠的に行われることが多い。例えば、樹脂発泡成形機3への発泡剤供給が行われる時間(以下「ガス供給時間」という)Tは数秒〜十数秒とされ、発泡剤供給のスパン(発泡剤供給が停止される時間であり、以下「ガス供給停止時間」という)tは1分〜数分とされる。この例では、流路切り替え手段9を、第1及び第2開閉弁9a,9bがこのような短時間サイクルで交互に開閉されるように構成してある。
【0021】
圧力調整手段10は、ガス循環流路5における流路切り替え手段9の下流側(この例では、図2に示す如く、第2開閉弁9bの下流側)に配設されており、差圧調整手段8の下流側におけるガス圧つまり二次側圧力調整弁8bの下流側におけるガス圧を所定圧(高圧ガス使用部3において要求される供給ガス圧)に保持する圧力調整弁である。すなわち、圧力調整弁10は、ガス供給状態及びガス供給停止状態の何れにおいても、二次側圧力調整弁8bの下流側におけるガス圧を樹脂発泡成形機3において要求される発泡剤供給圧に応じた一定圧(以下「設定圧」という)に保持するものである。したがって、流路切り替え手段9によるガス供給状態からガス供給停止状態への移行時及びガス供給停止状態からガス供給状態への移行時の何れにおいても、ガス供給流路4におけるガス圧は変動せず、上記設定圧に保持されることになる。
【0022】
保圧手段11及び保温手段12は、高圧ガス使用部3に供給させるガス13として炭酸ガス等の超臨界流体を使用する場合に必要とされるものであり、ポンプ6aにより昇圧された高圧ガス13が圧力条件及び/又は温度条件によって凝固することを防止するためのものである。
【0023】
保圧手段11は、図1に示す如く、ガス流路2におけるガス循環流路5の下流端接続部より上流側に配設された圧力調整弁であり、ガス循環流路5内のガス圧を当該超臨界流体が凝固しない範囲の圧力に保持するものである。すなわち、ガス供給状態からガス供給停止状態に移行した場合、上述した如く、ガス循環流路5からのみならずガスタンク1aからもガス流路2にガス13が流入して、ガス循環流路5のガス圧が降下することがあり、かかる圧力降下により炭酸ガス等の超臨界流体が凝固する虞れがあるが、かかる虞れは圧力調整弁11により防止される。
【0024】
保温手段12は、図1に示す如く、ガス循環流路5の適所(圧力調整弁10の下流側)に加熱器12aを配置し、更には必要に応じて、加熱器12aに至るガスライン(例えば、バッファタンク6bから使用部3及び加熱器12aに至るガスライン)を断熱ないし保熱構造となすことによって、ガス13が炭酸ガス13aの如き超臨界流体である場合においても、ガス温度の低下による超臨界流体の凝固を防止するように構成されている。すなわち、保温手段12は、少なくともガス循環流路5に加熱器12aを設けることにより、超臨界流体のガス温度を凝固しない範囲に保持しておくものである。
【0025】
また、図3は第2の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る高圧ガスの定量供給装置(以下「第2定量供給装置」という)は、次の点を除いて、第1定量供給装置と同一構成をなすものである。
【0026】
すなわち、第2定量供給装置にあっては、図3に示す如く、ガス供給源1が窒素ガス13bを充填するガスタンク1bで構成されており、窒素ガス13bを発泡剤13として樹脂発泡成形機3に定量供給するように構成されている。したがって、第2定量供給装置では、炭酸ガス13aを使用した場合における如く圧力,温度変化によるガス凝固を考慮する必要がないことから、保圧手段11及び保温手段12を設けていない。かかる点以外は、第1定量供給装置と同一構成をなすことから、第1定量供給装置と同一部材については、図3において同一の符号を付して、その説明を省略することとする。なお、第2定量供給装置にあっても、両圧力調整弁8a,8bにより流量調整弁7の両側における差圧を30kg/cm2以下に保持しておくことが好ましい。また流路切り替え手段9は、第1定量供給装置と同様に、図2に示す如く、第1及び第2開閉弁9a,9bで構成されている。
【0027】
また、図4は第3の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る高圧ガスの定量供給装置(以下「第3定量供給装置」という)は、次の点を除いて、第1定量供給装置と同一構成をなすものである。
【0028】
すなわち、第3定量供給装置では、図4に示す如く、ガス供給源1を炭酸ガス13aの充填タンク1a及び窒素ガス13bの充填タンク1bで構成し、ガス流路2の上流端部分を各充填タンク1a,1bに接続される第1ガス流路部分2a及び第2ガス流路部分2bに分岐すると共に、その分岐部分にガス切り替え弁(三方切り替え弁等)14を設けて、樹脂発泡成形機3に供給される発泡剤13として炭酸ガス13a又は窒素ガス13bを選択できるように工夫されている。すなわち、発泡剤13として炭酸ガス13aを使用する場合は、ガス切り替え弁14により第2ガス流路部分2bを閉塞して、発泡剤13を第1ガス流路部分2aからポンプ6aにより樹脂発泡成形機3に供給させる。この場合には、第1定量供給装置と同様に、第1ガス流路部分2aに設けた保圧手段11及びガス循環流路5等に設けた保温手段12により、炭酸ガス13aの凝固が防止される。一方、発泡剤13として窒素ガス13bを使用する場合は、ガス切り替え弁14により第1ガス流路部分2aを閉塞して、発泡剤13を第2ガス流路部分2bからポンプ6aにより樹脂発泡成形機3に供給させる。この場合には、第2定量供給装置と同様に、保圧手段11及び保温手段12は必要とされないから、第2ガス流路部分2bには第1ガス流路部分2aにおける如き保圧手段11は設けられておらず、また加熱器12aによる発泡剤13の加熱,保温機能は停止される。かかる点以外は、第1定量供給装置と同一構成をなすことから、第1定量供給装置と同一部材については、図4において同一の符号を付して、その説明を省略することとする。なお、第3定量供給装置にあっても、流路切り替え手段9は、第1定量供給装置と同様に、図2に示す如く、第1及び第2開閉弁9a,9bで構成されている。
【0029】
また、図5は第4の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る高圧ガスの定量供給装置(以下「第4定量供給装置」という)は、液化二酸化炭素13cを気化させた炭酸ガス13aを発泡剤13として使用するようにした点を除いて、第1定量供給装置と同一構成をなすものである。すなわち、第4定量供給装置では、ガス供給源1を液化二酸化炭素13cの貯蔵タンク1cとこれに接続されたガス流路2に配設した気化器(蒸発器)1eとで構成してあり、この点を除いて、図2に示す流路切り替え手段9の構成及びガス流路2における気化器1eの下流側に保圧手段11を配設した構成を含めて第1定量供給装置と同一構成をなす。
【0030】
また、図6は第5の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る高圧ガスの定量供給装置(以下「第5定量供給装置」という)は、液化窒素13dを気化させた窒素ガス13bを発泡剤13として使用するようにした点を除いて、第2定量供給装置と同一構成をなすものである。すなわち、第5定量供給装置では、ガス供給源1を液化窒素13dの貯蔵タンク1dとこれに接続されたガス流路2に配設した気化器(蒸発器)1fとで構成してあり、この点を除いて、図2に示す流路切り替え手段9の構成を含めて第2定量供給装置と同一構成をなす。
【0031】
また、図7は第6の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る高圧ガスの定量供給装置(以下「第6定量供給装置」という)は、液化二酸化炭素13c又は液化窒素13dを気化させたガス13a,13bを選択的に発泡剤13として使用するようにした点を除いて、第3定量供給装置と同一構成をなすものである。すなわち、第6定量供給装置では、ガス供給源1を液化二酸化炭素13cの貯蔵タンク1c及び液化窒素13dの貯蔵タンク1dと各ガス流路部分2a,2bに配設した気化器(蒸発器)1e,1fとで構成してあり、この点を除いて、図2に示す流路切り替え手段9の構成及び第1ガス流路部分2aにおける気化器1eの下流側に保圧手段11を配設した構成を含めて第3定量供給装置と同一構成をなす。
【0032】
以上のように構成された第1〜第6定量供給装置によれば、炭酸ガス13a又は窒素ガス13bを予め設定された流量,圧力に保持させた状態で間欠的に供給させることができ、良質の樹脂発泡成形品を得ることができる。
【0033】
すなわち、ガス供給流路4が閉塞されたガス供給停止状態においては、ポンプ6aにより昇圧されたガス状の発泡剤13は、ガス流路2とガス循環流路5との間で循環流動されており、両流路2,5とガス供給流路4との接続部分におけるガス圧は圧力調整弁10により設定圧に保持されている。そして、この状態からガス供給流路4が開放されてガス供給状態に移行すると、発泡剤13が上記接続部分からガス供給流路4を介して樹脂発泡成形機(高圧ガス使用部)3へと供給されるが、上記接続部分におけるガス圧はガス供給状態への移行前と変動することがない。同様に、ガス供給状態からガス供給停止状態に移行したときにも、上記接続部分のガス圧は設定圧に保持され、変動することがない。したがって、流路切り替え手段9による流路切り替え(ガス供給状態とガス供給停止状態との切り替え)が短時間サイクルで繰り返される場合においても、流路切り替え時に圧力変動が生じず、ガス供給流路4からは一定圧(設定圧)の発泡剤13が供給されることになる。一方、流量調整弁7の一次側と二次側との差圧が圧力調整弁8a,8bにより一定圧以下(例えば30kg/cm2以下)に保持されていることから、二次側圧力調整弁8bの下流側である上記接続部分のガス圧が上記した如く一定に保持されていることとも相俟って、流量調整弁7による流量制御が正確に行われ、ガス供給流路4からの供給量は一定(設定流量)に保持される。
【0034】
また、発泡剤13として炭酸ガス13aのような超臨界流体を使用する場合にも、第1、第3、第4又は第6定量供給装置における如く保圧手段(圧力調整弁)11及び保温手段12(加熱器12a等)を設けておくことにより、差圧調整手段8による差圧低減機能と相俟って、発泡剤13の凝固を確実に防止することができ、上記した設定流量,設定圧力を確保することができる。
【0035】
したがって、発泡剤供給が短時間サイクルで間欠的に行われる場合(例えば、ガス供給時間Tが数秒〜十数秒であり、ガス供給停止時間tが1分〜数分である場合)にも、発泡剤13の樹脂発泡成形機3への供給流量,供給圧力を予め設定された値に保持させておくことができ、発泡剤13の定量供給を良好且つ適正に行うことができる。その結果、発泡剤13として炭酸ガス13a又は窒素ガス13bの何れが使用される場合にも、樹脂発泡成形機3において良質の成形品を得ることができる。
【0036】
ところで、冒頭で述べた従来装置では、発泡剤102を液状で樹脂発泡成形機106に供給させることから、複数種の発泡剤102を必要に応じて選択使用することができない。一方、第3又は第6定量供給装置では、複数種の発泡剤(例えば、炭酸ガス13a及び窒素ガス13b)を選択使用することができるから、樹脂発泡成形機3が発泡剤13の変更により複数種の発泡樹脂製品を成形しうる汎用機である場合にも、充分に対応することができる。
【0037】
本発明に係る高圧ガスの定量供給装置は、上記した各実施の形態に限定されず、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変更することができる。例えば、上記した第1〜第6定量供給装置は、炭酸ガス,窒素ガス又はその他のガスを樹脂発泡成形機以外の高圧ガス使用部3に定量供給させる場合にも、好適に使用することができ、高圧ガス13の定量供給を短時間サイクルで間欠的に行う必要のある場合において特に好適する。また、上記した第3又は第6定量供給装置は、高圧ガス使用部3において複数種の高圧ガスを選択使用する必要のある場合にも、好適に使用することができるが、選択使用するガス種類が3種以上である場合には、ガス充填タンク1a,1b又は液化ガス貯蔵タンク1c,1dの数を増加すればよい。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解されるように、本発明の高圧ガスの定量供給装置によれば、冒頭で述べた問題を生じることなく、炭酸ガスや窒素ガス等を予め設定された流量,圧力に適正に保持させたガス状態で確実に定量供給することができ、樹脂発泡成形等において短時間サイクルでガス供給を発停させる必要のある場合にも、良好な定量供給を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1定量供給装置を示す系統図である。
【図2】図1の要部(流路切り替え手段)を具体的に示す詳細図である。
【図3】第2定量供給装置を示す系統図である。
【図4】第3定量供給装置を示す系統図である。
【図5】第4定量供給装置を示す系統図である。
【図6】第5定量供給装置を示す系統図である。
【図7】第6定量供給装置を示す系統図である。
【図8】従来装置を示す系統図である。
【符号の説明】
1…ガス供給源、1a,1b…ガス充填タンク、1c,1d…液化ガス貯蔵タンク、1e,1f…気化器、2…ガス流路、3…ガス使用部(樹脂発泡成形機)、4…ガス供給流路、5…ガス循環流路、6…ポンプ手段、6a…ポンプ、6b…バッファタンク、7…流量調整手段(流量調整弁)、8…差圧調整手段、8a…一次側圧力調整弁、8b…二次側圧力調整弁、9…流路切り替え手段、9a,9b…開閉弁、10…圧力調整手段(圧力調整弁)、11…保圧手段(圧力調整弁)、12…保温手段、12a…加熱器、13…高圧ガス(発泡剤)、13a…炭酸ガス、13b…窒素ガス、13c…液化二酸化炭素、13d…液化窒素。
Claims (5)
- 炭酸ガスを供給するガス供給源から導かれたガス流路と、
ガス流路の下流端から分岐された2つの流路であって、下流端が高圧ガス使用部に導かれたガス供給流路及び下流端がガス流路の上流側部分に接続されたガス循環流路と、
ガス流路におけるガス循環流路の下流端接続部より下流側に配設されており、ガス流路内の炭酸ガスを昇圧,圧送するポンプ手段と、
ガス流路におけるポンプ手段の下流側に配設されており、ガス供給流路から高圧ガス使用部へのガス供給量を制御する流量調整手段並びに該流量調整手段の一次側と二次側との差圧を一定以下に保持する差圧調整手段と、
ガス供給流路とガス循環流路とを交互に開閉する流路切り替え手段と、
ガス循環流路における流路切り替え手段の下流側に配設されており、差圧調整手段の下流側におけるガス圧を所定圧に保持する圧力調整手段と、
を具備して、ガス供給流路を開放させることにより流量及び圧力を一定に保持されたガスが高圧ガス使用部に供給されるように構成し、前記ポンプ手段により昇圧される炭酸ガスを超臨界状態で使用する、高圧ガスの定量供給装置であって、
ガス流路におけるガス循環流路の下流端接続部より上流側に、ガス循環流路内のガス圧を当該炭酸ガスが凝固しない範囲の圧力に保持する保圧手段を配設し、
少なくともガス循環流路に、当該炭酸ガスが凝固しない範囲の温度に保持する保温手段を配設してあることを特徴とする高圧ガスの定量供給装置。 - 差圧調整手段が流量調整手段の一次側と二次側との差圧を30kg/cm 2 以下に保持するものであることを特徴とする、請求項1に記載する高圧ガスの定量供給装置。
- 高圧ガス使用部が樹脂発泡成形機であり、ガス供給流路から樹脂発泡成形機に供給される炭酸ガスが発泡剤であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載する高圧ガスの定量供給装置。
- ガス供給源が、液化炭酸ガスの貯留部及び当該液化炭酸ガスの気化手段を具備するものであることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載する高圧ガスの定量供給装置。
- ポンプ手段は、炭酸ガスを昇圧, 圧送させるガスポンプとその二次側に配したバッファタンクとを具備するものであることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載する高圧ガスの定量供給装置。
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