JP4162972B2 - 直液式筆記具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペン先とインキタンクとの間に、インキタンク内の圧力上昇に応じて過剰インキを一時的に保持するインキ保溜部材を設けた直液式筆記具に関する。更に詳細には、航空機内等の急激な圧力変化を伴う環境下で使用することにより発生するインキの吹き出し等の問題を解決する直液式筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、生インキを直詰めしたタイプの筆記具、所謂直液式筆記具において、圧力変化や温度上昇によりインキタンク内の空気が膨張することで発生するペン先からのインキの吹き出しを防ぐため、毛細管現象を利用したインキ保溜部材が設けられている。しかし、航空機内や温度変化の著しい環境での使用においては、急激な圧力変化や温度上昇を生じるため、前記インキ保溜部材の空気孔からのインキの吹き出しを防ぎきれないことがあった。
【0003】
前記問題を解決するため、インキタンク内部に、インキ保持力を有する中綿(インキ吸蔵体)をインキ誘導芯に接続した構造を設ける直液式筆記具が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−314489号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1で開示される直液式筆記具は、通常の圧力変化においては効果を有するものの、減圧下の航空機内でペン先を下向きにした状態でのキャップオフ(即ちインキタンク内の圧力が急激に上昇する場合)においては、インキタンク内のインキをインキ保溜部材で保持しきれず、ペン先側からインキが吹き出すことがあった。また、インキタンク内に挿入されるインキ吸蔵体により、インキタンク内のインキ貯溜空間が減少し、インキ貯溜量が減少しまうことから、長期にわたり筆記することができなくなると共に、前記インキ吸蔵体に吸収されたインキがペン先へ供給されないため、インキが残っているにも係わらず、筆跡途切れが生じるおそれがあった。
【0006】
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、航空機内や温度変化の著しい環境での使用により、急激な圧力変化や温度上昇を生じた場合においても、空気孔からのインキの吹き出しを抑制できると共に、インキ吐出性に優れ、インキタンク内のインキ貯溜量を減少させることがなく、しかも、インキタンク内のインキを完全に消費するまで筆跡途切れが生じるおそれがない直液式筆記具を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ペン先2とインキタンク3との間に、インキタンク3内の圧力上昇に応じた過剰インキを一時的に保持するインキ保溜部材4を設けた直液式筆記具1であって、前記インキタンク3内に、該インキタンク3を前後に区画する弁座6を設け、前記弁座6にインキ流通孔7を前後に貫設し、前記弁座6の後方のインキタンク3内に、該インキタンク3内に収容されるインキ11の比重より小さい比重を有するフロート弁8を収容し、ペン先下向き状態でインキタンク3内の空気が急激に膨張した際に、前記フロート弁8が前記インキ流通孔7を閉鎖可能に構成してなり、前記弁座6の後方側のインキタンク3内に、前記フロート弁8を前後方向に移動可能に包囲する規制壁9を設けること(請求項1)を要件とする。
【0008】
前記請求項1記載の直液式筆記具1は、航空機内等の減圧状態において、ペン先2を下向きにし、ペン先2側からキャップを外した場合(即ち急減圧時)、インキタンク3内の空気が急激に膨張し、インキタンク3内のインキ11が、前記前記膨張空気により押し出され、インキ流通孔7及びインキ保溜部材4を介して外部に排出されようとする。しかし、前記インキ11のペン先2側への移動に伴って、フロート弁8が弁座6側に移動し、インキ流通孔7に密接して該インキ流通孔7を塞ぐので、ペン先2側への過剰量のインキ供給が行われず、インキ11の吹き出しを防止できる。更に、インキ吸蔵体(中綿)を使用しない構造であるため、インキ吐出性に優れ、インキタンク3内のインキ貯溜量を減少させることがなく、しかも、インキタンク3内のインキ11を完全に消費するまで筆跡途切れが生じるおそれがない。また、地上(略1気圧)での通常の筆記使用時、ペン先2を下向き状態にすると、フロート弁8が、インキ11の比重より小さい比重を有するため、インキ11中を浮上し、弁座6との密接が解除される。それにより弁座6後方のインキタンク3からペン先2側へインキ11を適正に供給することができる。
【0009】
前記「フロート弁」とは、インキタンク3内に収容されるインキの比重より軽く、通常の使用時においてはインキ11中で浮遊し、ペン先2へのインキ供給や、インキタンク3内への空気置換等を妨げることがないと共に、急減圧時のみ沈降し、インキ流通孔7を確実に塞ぐことができるものである。前記フロート弁8の材質としては、インキ11の比重より小さいものであればどのようなものでも使用できる。また、前記材質がインキ11の比重より大きいものであっても、形態を中空状としてフロート弁8全体の比重を下げて使用することができる。また、前記フロート弁8の形状はインキ流通孔7より大きく、該流通孔7を密封できればどのような形状でもよいが、組み込む際の方向性がなく、製造が容易な点から球状が好ましい。前記「弁座」とは、急減圧時にフロート弁8を受ける座部分であり、インキタンク3内を前後方向に区画するものである。前記「インキ流通孔」とは、前記弁座6を前後に貫通するものであって、インキタンク3内の弁座6後方側に収容されるインキ11を、ペン先2側へ供給するためのインキ導入部であり、急減圧時にフロート弁8により封鎖されるものである。前記インキ流通孔7は、フロート弁8により密閉できればどのような形状でもよい。
【0010】
前記請求項1記載の直液式筆記具1には、前記フロート弁8を包囲し、該フロート弁8の前後方向の移動範囲を制限する規制壁9を設けることが好ましい。前記「規制壁」とは、急減圧時において、瞬時にインキ流通孔7を塞ぐことができるように、ペン先2下向き時のフロート弁8の浮上を規制する目的で該フロート弁8を包囲するものである。
前記規制壁9を設けることで、常にインキタンク3内のインキ流通孔7近辺にフロート弁8が配置され、急減圧時に瞬時にインキ流通孔7を塞ぐことができるので、過剰のインキがペン先2側へ供給されることがなくなり、より効率的にインキの吹き出しを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施例における縦断面図であある。
【0013】
前記直液式筆記具1は、ペン先2と、該ペン先2を前端に備えたインキ保溜部材4と、インキタンク3内を前後方向に分割し、インキ流通孔7を備える弁座6と、インキタンク3後方側(大空間部32)に収容されるフロート弁8と、該フロート弁8を包囲する規制壁9とからなる。
【0014】
前記ペン先2は、ボールペンペン先である。詳細には、前端にボール21を回転可能に抱持した金属製パイプ22と、該金属製パイプ22の後部を保持するペン先ホルダー23と、前記金属製パイプ22内に配置されるインキ誘導用の中芯24と、前記ペン先ホルダー23内に配置され、前記中芯24の後端とインキ誘導部材5の前端とが突き刺さり接続されるインキ中継芯25とからなる。
また、前記ペン先2は、ボールペンペン先以外にも、繊維束や合成樹脂製のペン先等、いずれであってもよい。
【0015】
前記インキ保溜部材4は、ABS樹脂等の合成樹脂の射出成形体であり、軸心に軸方向に貫通された内孔41と、多数の円盤状の櫛歯42と、該櫛歯42と櫛歯42の間に形成されるインキ保溜部43と、前記櫛歯42に軸方向に貫設されるインキ誘導スリット44と、前記櫛歯22に形成される切欠よりなる空気流通路45とからなる。
【0016】
前記インキ保溜部材4の内孔41には、インキ誘導部材5が挿入される。前記インキ誘導部材5はポリアセタール等の合成樹脂の押出成形体であり、軸方向に延びる環状側壁と、該環状側壁内面を内方向に突出する複数のリブとからなり、前記リブとリブの間に、環状側壁の内部を軸方向に延びる毛細管力を有するインキ導出路が形成される。前記インキ導出路は、前端及び後端のみが開口し、そこからインキ吐出及びインキ供給が可能となる。
【0017】
前記弁座6は、軸筒10の内壁に固着される。前記弁座6の前方には、小空間部31が形成され、前記弁座6の後方には、大空間部32が形成される。前記小空間部31は、急減圧時に該小空間部31内に残ったインキがインキ保溜部43に保持されるため、容積が小さいことが好ましい。更に、前記弁座6には、インキ11をペン先2へ供給するインキ流通孔7が設けられており、該インキ流通孔7の大空間部32側はテーパー状に形成され、急減圧時にフロート弁8との密閉1を向上させる構造となっている。
【0018】
前記インキタンク3内の大空間部32側には、フロート弁8が収容される。前記フロート弁8は、ポリプロピレン等の合成樹脂からなるインキ11の比重より小さい比重を有する中空の球状成形物であり、急減圧時に前記インキ流通孔7を封鎖できる外径に設定されている。
【0019】
また、前記フロート弁8の移動範囲を制限する目的で、弁座6後方の大空間部32側に規制壁9が設けられる。前記規制壁9は、前記フロート弁8が前後動可能な空間を有すると共に、大空間部32から小空間部31にインキ11を供給するためのインキ通路91を備えている。前記規制壁9は、弁座6に一体に設けられる前記構成の他、大空間部32側の軸筒10の内壁に一体に設けられる構成でもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明の直液式筆記具は、請求項1により、航空機内や温度変化の著しい環境での使用において急激な圧力変化や温度上昇を生じた場合でも、空気孔からのインキの吹き出しを抑制できると共に、インキ吐出性に優れ、インキタンク内のインキ貯溜量を減少させることがなく、しかも、インキタンク内のインキを完全に消費するまで筆跡途切れが生じるおそれがなくなる。また、規制壁によりフロート弁の移動範囲が制限され、急減圧時に瞬時にインキ流通孔を塞ぐことができ、より確実にインキの吹き出しを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直液式筆記具の一実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 直液式筆記具
2 ペン先
21 ボール
22 金属製パイプ
23 ペン先ホルダー
24 中芯
25 インキ中継芯
3 インキタンク
31 小空間部
32 大空間部
4 インキ保溜部材
41 内孔
42 櫛歯
43 インキ保溜部
44 インキ誘導スリット
45 空気流通路
5 インキ誘導部材
6 弁座
7 インキ流通孔
8 フロート弁
9 規制壁
91 インキ通路
10 軸筒
11 インキ

Claims (1)

  1. ペン先とインキタンクとの間に、インキタンク内の圧力上昇に応じた過剰インキを一時的に保持するインキ保溜部材を設けた直液式筆記具であって、前記インキタンク内に、該インキタンクを前後に区画する弁座を設け、前記弁座にインキ流通孔を前後に貫設し、前記弁座の後方のインキタンク内に、該インキタンク内に収容されるインキの比重より小さい比重を有するフロート弁を収容し、ペン先下向き状態でインキタンク内の空気が急激に膨張した際に、前記フロート弁が前記インキ流通孔を閉鎖可能に構成してなり、前記弁座の後方側のインキタンク内に、前記フロート弁を前後方向に移動可能に包囲する規制壁を設けることを特徴とする直液式筆記具。
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