JP2002192879A - 直液式筆記具 - Google Patents

直液式筆記具

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JP2002192879A
JP2002192879A JP2000397276A JP2000397276A JP2002192879A JP 2002192879 A JP2002192879 A JP 2002192879A JP 2000397276 A JP2000397276 A JP 2000397276A JP 2000397276 A JP2000397276 A JP 2000397276A JP 2002192879 A JP2002192879 A JP 2002192879A
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JP2000397276A
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Atsushi Iwasa
敦 岩佐
Takao Koyama
隆雄 小山
Kazuhisa Kirita
和久 切田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外気圧の急激な変化、又はインキタンク内の
空気の急激な膨張、収縮変化の繰り返しに対してもペン
先からのインキ吹き出しを十分に抑制すると共に、イン
キタンク内の空気の急激な膨張時の流出インキを極めて
少なくすると同時に筆記時においても十分な筆記流量を
確保できる直液式筆記具を提供すること。 【解決手段】筆記具の軸体内部にインキタンクと一時イ
ンキ貯溜部とが隔壁で仕切られて設けられると共に、該
隔壁にペン芯が貫挿され、上記インキタンク内の圧力上
昇時に、上記ペン芯を通じて該インキタンク内から流出
する流出インキを上記インキ貯溜部で一時貯溜する直液
式筆記具において、上記インキタンク内に開口を有する
空気置換路が設けられると共に、上記ペン芯に該ペン芯
の後端部から先端部に向けて穴部が形成されることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキタンク内の
圧力上昇時の流出インキを一時的に貯溜するインキ貯溜
部を有する直液式筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インキタンクと通じているインキ
誘導芯(又はペン芯)より径方向で外側にインキ誘導芯
と分離して配置された櫛歯状の一時インキ貯溜体やイン
キ誘導芯と連通している多孔体よりなる一時インキ貯溜
体(特表平6−510491)を備えて、インキタンク
の空間部の内圧上昇時にインキタンクのインキを一時貯
溜してインキがペン先側から吹き出すのを防止している
直液式筆記具などが知られている。
【0003】このような直液式筆記具において、インキ
タンク内の空気の膨張収縮が非常に緩慢な変化において
は、インキタンク中の空間体積に応じた体積膨張分のイ
ンキを一時インキ貯溜体に貯溜して、一時インキ貯溜体
に貯溜されたインキを再びタンク側に戻すことができ
る。しかし、外気圧の急激な変化、或いはインキタンク
内の空気の膨張、収縮が急激になってくると、一時イン
キ貯溜体に一度貯溜されたインキはインキタンクに全て
戻る前に、外気導入路から空気がインキタンク側へ流入
してしまい、一時インキ貯溜体にインキが貯溜されたま
まの状態になってしまう。その結果、再び空気の膨張、
収縮が繰り返されると一時インキ貯溜体に残留するイン
キの量が次第に増加し、最終的には一時インキ貯溜体が
インキで満杯になり、ペン先側より吹き出してしまう問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、外気圧の急
激な変化、又はインキタンク内の空気の急激な膨張、収
縮変化の繰り返しに対してもペン先からのインキ吹き出
しを十分に抑制すると共に、インキタンク内の空気の急
激な膨張時の流出インキを極めて少なくすると同時に筆
記時においても十分な筆記流量を確保できる直液式筆記
具を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】本発明は、筆記具の軸体内部にインキタン
クと一時インキ貯溜部とが隔壁で仕切られて設けられる
と共に、該隔壁にペン芯が貫挿され、上記インキタンク
内の圧力上昇時に、上記ペン芯を通じて該インキタンク
内から流出する流出インキを上記インキ貯溜部で一時貯
溜する直液式筆記具において、上記インキタンク内の空
気置換路が設けられると共に、上記ペン芯に該ペン芯の
後端部から先端部内にまで穴部が形成されることを特徴
とする直液式筆記具。
【0006】尚、上記ペン芯はインキ誘導芯であり先端
が筆記部であり、繊維束体や焼結体等を含む多孔体から
なるインキを誘導することができる材料からなる。ま
た、上記ペン芯は先端部と後端部とが分かれたニ部材以
上から形成されていても良く、一部材に限る必要はな
い。上記インキ貯溜部には通常、インキ貯溜体等が配せ
られるが、インキ貯溜体は毛細管現象が生じる多孔質の
多孔体や葉状材を所定間隔離して重畳した枚葉体或いは
櫛歯状物等を挙げることができるが、ペン芯から流出イ
ンキを一時的に保留できる限り、インキ貯溜部のインキ
貯溜体とすることができる。特に、上記一時インキ貯溜
体としては、公知文献(特開平10−58886号公
報)で示されるような葉状材を所定間隔おいて重畳した
毛細管現象を有する枚葉体からなり、上記ペン芯の周壁
に当接して配されている枚葉体コレクターが望ましい。
【0007】本発明に係る直液式筆記具によれば、通常
の使用において、筆記中にペン芯先端部から適宜インキ
が供出され、インキタンク内のインキはインキ誘導可能
なペン芯から流出する。インキタンク内のインキが徐々
に緩慢に流出すると、上記空気置換路から徐々に空気が
インキタンク内へと置換される。これにより、筆記時に
十分な流量を確保することができ、上記インキタンク内
と外気圧(上記ペン芯の先端部外の周囲環境)との差圧
がなく安定状態となる。
【0008】上記インキタンク内と外気圧との間に急激
に大きな差圧が生じる場合、例えば、航空機等に搭乗し
て本発明に係る直液式筆記具を使用した場合は、外気圧
が0.8気圧程度の低い圧力状態となるため、キャップ
を外すと上記インキタンク内の空間部の空気に急激な膨
張を伴う。このとき、従来の筆記具と異なり、本発明に
係る直液式筆記具では、上記インキタンク内の膨張空気
は上記ペン芯の穴部を介して外気に一時的に放出され
る。
【0009】特に、本発明に係る直液式筆記具におい
て、上記ペン芯先端部を下向きにした際に、上記穴部の
開口面が上記インキタンク内のインキ液面より上位にあ
ることを特徴とする場合には、筆記具の上記ペン先下向
きにおいては、上記ペン芯の穴部を通じてインキタンク
内の空気がペン先から開放される。一方、上記ペン先上
向きにおいて、上記穴部の開口面が上記インキタンク内
のインキ液面内にある場合には、空気置換孔路からイン
キタンク内の空気が外界に開放される。また、上記穴部
の開口面が上記インキタンク内のインキ液面より上位に
ある場合には、上記ペン芯の穴部を通じてインキタンク
内の空気がペン先から開放される。このため、上記イン
キタンク内が急激に陽圧化したとしても、上記インキタ
ンク内から流出するインキを極端に減少させることがで
きる。
【0010】次に、本発明に係る直液式筆記具にキャッ
プをして、そのまま外気圧が1気圧の所に戻り、再びキ
ャップを外すと、上記インキタンク内の圧力は外気圧よ
り小さくなる。この場合、上記空気置換路に流入して来
る外気量よりも、一時貯溜部側に貯溜していたインキが
上記ペン芯の穴部を介して容易に上記インキタンク側に
戻ることができる。
【0011】特に、本発明に係る直液式筆記具におい
て、上記空気置換路が、上記隔壁から上記一時インキ貯
溜部の先端面までの連通路で形成されると共に、該連通
路が5cm以上の管路からなることを特徴とする場合に
は、上記インキタンク内の空気の急激な膨張、収縮に際
して、一時インキ貯溜部にインキを貯溜しているとき、
空気置換路の長い管路に満たされたインキが該管路を流
れ、インキタンク側へ全て戻る時間より、一時貯溜部に
貯溜されたインキが上記ペン芯の先端部付近まで来てい
る穴部を介してインキタンク内に全て戻る時間の方が短
い。このため、外気が上記空気置換路から先行してイン
キタンク内に流入することはなく、一時貯溜部に流出イ
ンキが溜まってしまうことはない。尚、上記連通路の長
さは、5cm以上、特に、10cm乃至15cmの範囲
にあることが望ましい。上記範囲を超えると、上記管路
の一時インキ貯溜部への配設が難しくなり、また、目詰
まりを起こす虞がある。
【0012】更に、本発明に係る直液式筆記具によれ
ば、上記ペン芯は、上述したように上記隔壁を貫通して
インキタンク側及び上記一時貯溜部側に配される中空状
のインキ誘導芯と、上記一時貯溜部側のインク誘導芯を
収容する収容穴が形成されたペン先部とからなり、且つ
上記インキ誘導芯の中空部が上記ペン芯の穴部となる二
部材構造とすることができる。そして、上記ペン先部の
断面積をS1、該収容穴の断面積をS2としたときにS
1とS2の比が1<S1/S2<100の関係にあり、
また上記インキ誘導芯の断面積をS3、上記穴部の断面
積をS4としたときにS3とS4の比が1<S3/S4
<100の関係にあることを特徴とする。特に、S1/
S2の比が1<S1/S2<40の関係にあり、S3と
S4の比が1<S3/S4<40の関係にあることが望
ましい。
【0013】このような構成にあって、上記ペン芯に形
成される穴部がこのような関係にあれば、インキ誘導芯
からペン先部間を流れるインキの時間が更に短縮し、上
記効果が確実に現れる。
【0014】これに対して、簡単な外気導入孔のみが設
けられた従来の直液式筆記具にあっては、航空機等の搭
乗によりインキタンク内が陽圧状態となって、インキが
流出しても一時的にはインキ貯溜部で保持される。しか
し、地上に戻ったとき、筆記具の外気導入孔がイン開放
状態であるので、キャップを外したとき、空気導入孔か
ら空気が先行してインキタンク内に流入してしまい一時
インキ貯溜部にはインキが貯溜されたまま圧力の平衡状
態になる。このため、急激な圧力変化を再び何回か繰り
返すと最終的には一時インキ貯溜部は満杯に成り、やが
てペン先から直液やボタ落ちなどが生じる。
【0015】従って、本発明に係る直液式筆記具は、上
記インキタンク内の空気が急激に膨張したときに、膨張
した空気が先行して上記ペン芯の穴部、例えば、インキ
誘導芯の穴部を通過し更にはペン芯の先部を介して外気
に開放されるため上記インキタンク中から流出する量を
極端に少なくすることができる。即ち、一時インキ貯溜
体にはほとんどインキが貯溜されない。また、これによ
り、安定した流出量を確保できる。そして、上記インキ
タンク内の空気の膨張、収縮が急激、緩慢に拘わらず、
膨張、収縮変化を何回繰り返してもペン先側からのイン
キ吹き出しを十分に抑制することができ、かつインキタ
ンク内の急激な圧力上昇時の流出インキを極端に少なく
することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る直液式筆記具
の好ましい実施形態を添付図面に従って詳述する。尚、
本発明に係る直液式筆記具は以下の実施形態に限るもの
ではない。図1は、本発明に係る直液式筆記具の第1実
施形態の要部断面図である。図2は、図1に示す直液式
筆記具の説明概略図である。図3は、本発明に係る直液
式筆記具の第2実施形態の要部断面図である。
【0017】図1及び図2に示すように、第1実施形態
の直液式筆記具10は、密封されたインキタンク14と
一時インキ貯溜部16とが、筆記具の軸体12の内部に
隔壁24で仕切られて設けられると共に、隔壁24にペ
ン芯18が貫挿されている。直液式筆記具10はインキ
タンク14内の圧力上昇によりペン芯18を通じてイン
キタンク14内から流出する流出インキ20をインキ貯
溜部16で一時貯溜する。上記インキタンク14内の隔
壁24に開口40を有する空気置換路38が設けられる
と共に、上記ペン芯18にペン芯後端部18Aから先端
部18B内にまで穴部25が形成される。
【0018】第1実施形態の直液式筆記具10を更に具
体的に説明すると、筆記具10の筆記具の軸体12は筒
体からなり、軸体12内は隔壁24によって仕切られて
いる。即ち、軸体12内は隔壁24で仕切られ、インキ
タンク14と一時インキ貯溜部16のそれぞれのチャン
バーが形成されている。一時インキ貯溜部16内には一
時インキ貯溜体26が配され、インキ貯溜体26は枚葉
体で形成されている。また、インキ貯溜体26は略リン
グ状或いはドーナツ状に形成されて、ペン芯18が貫挿
された状態になっている。
【0019】図2に示すように、上記隔壁24には空気
置換路38の開口40が形成され、空気置換路38は一
時貯溜部16の先端部材42の開口44までスパイラル
状の連通路で形成されている。かかる連通路の長さは5
cm以上となっている。
【0020】また図2に示すように、上記隔壁24は軸
体12の内周壁に機密に固着され、上記隔壁24中央部
にはペン芯18が貫通されている。ペン芯18は、隔壁
24から一時貯溜部26内を貫通して配されるペン先部
28と、隔壁24を貫通してインキタンク14内及び一
時貯溜部16内に跨って配される管状のインキ誘導芯3
0とからなる。上記ペン先部28には収容穴32が形成
され、収容穴32には上記インキ誘導芯30の先端部が
挿入されて、ペン先部28とインキ誘導芯30とが連結
されている。
【0021】そして、上記ペン先部28の断面積をS
1、該収容穴32の断面積をS2としたときにS1とS
2の比が1<S1/S2<100の関係にあり、またイ
ンキ誘導芯30の断面積をS3、上記穴部25の断面積
をS4としたときにS3とS4の比が1<S3/S4<
100の関係にあるように構成される。
【0022】従って、管状のインキ誘導芯30の中空部
は、一端が閉止された上記ペン芯18の穴部25となっ
ている。また、インキ誘導芯30の後端部18Aの穴部
25における開口面34は、筆記具10のペン芯18の
先端部18Bを下向きにした際に、インキタンク14内
のインキの液面36より上位にある。
【0023】即ち、第1実施形態の筆記具10におい
て、インキタンク14の容積を2.5ccとし、インキ
タンク14内に表面張力が33mN/mで、密度が1.
09cc/gの水性インキを1cc充填する。一時イン
キ貯溜部16に配した貯溜体26には葉間0.15m
m、インキ貯溜容積0.3ccの枚葉体コレクター26
を使用し、リング状の枚葉体コレクター26にはインキ
誘導芯30と連結しているペン先部28を貫装させる。
【0024】上記空気置換路38は、内径0.13mm
の円管150mmをスパイラル状に成形し、一端を隔壁
24に挿通してインキタンク14側に僅かに出してこれ
を開口40とし、他端を一時インキタンク貯溜体26の
先端部材42に設けてこれを開口44とする。
【0025】上記ペン芯18のペン先部28は、ポリエ
ステルからなる繊維束芯からなり、外径2mmで内径
1.5mmの収容穴32があいているものを用い、イン
キ誘導芯30はポリエステル繊維束芯からなり、外径
1.5mmで内径1.0mmの穴部25が断面方向に貫
通しているものを用いた。従って、空気置換路の長さ:
150mm、Sl/S2=1.78、S3/S4=2.
25となった。
【0026】このような構成に係る第1実施形態の直液
式筆記具10あって、外気圧をインキタンク14の内圧
より0.25気圧低い圧力状態にして、ペン芯18の下
向きにおいてキャップ48を外すとインキタンク14内
の空気が膨張するが、膨張した空気が先行しインク誘導
芯30の穴部25を通過し、更にはペン先部30の収容
穴32を介して外気に開放される。このためインキタン
ク14中から流出するインキ量は極端に少なく、またペ
ン先側からの吹き出しもなかった。
【0027】次に、この状態で急激に外気圧を0.25
気圧上昇させたとき一時インキ貯溜体26に貯溜された
インキは殆どインキタンク14側へ戻った。この操作を
10回程度繰り返しても一時インキ貯溜部16、即ち枚
葉体からなる一時インキ貯溜体26に残留するインキは
極僅かで、ペン先側からのインキ吹き出しは全く見られ
なかった。
【0028】また、外気圧を0.25気圧だけ緩慢に圧
力減少させたときは、インキタンク14内の空気の膨張
分に相当するインキが全て一時インキ貯溜体26に貯溜
され、ペン先側からのインキの吹き出しは見られなかっ
た。この状態から逆にゆっくり外気圧を0.25気圧上
昇させると、一時インキ貯溜体26にあるインキは全て
インキタンク14側に戻った。
【0029】更に、ゆっくりと一時インキ貯溜体26に
インキを貯溜させた後に急激に外気圧を上昇させても一
時インキ貯溜体26に貯溜されているインキは殆どがイ
ンキタンク14に戻った。この操作を10回程度繰り返
しても、一時インキ貯溜体26に残留するインキは極僅
かでペン先側からのインキの吹き出しは全く見られなか
った。従って、一時インキ貯溜部16或いは一時インキ
貯溜体26をコンパクトにすることもできる。
【0030】次に、本発明に係る直液式筆記具の第2実
施形態について簡単に説明する。図3に示す第2実施形
態の直液式筆記具50は、図1に示す筆記具10と略同
様な部材及び構成からなり、その同一又は類似部材につ
いては図1と同様な符号を付して、その詳しい説明を省
略する。
【0031】図3に示す第2実施形態の直液式筆記具5
0は、密封されたインキタンク14と一時インキ貯溜部
16とが、筆記具の軸体12の内部に隔壁24で仕切ら
れて設けられると共に、隔壁24にペン芯18が貫挿さ
れている。直液式筆記具10はインキタンク14内の圧
力上昇によりペン芯18を通じてインキタンク14内か
ら流出する流出インキ20をインキ貯溜部16で一時貯
溜する。上記インキタンク14内の空気置換路が設けら
れると共に、上記ペン芯18にペン芯の後端部から先端
部に向けて穴部25が形成される。
【0032】第2実施形態の直液式筆記具50は、上記
の点において、第1実施形態の直液式筆記具10と同様
である。異なる点は以下の部分にある。筆記具40の一
時インキ貯溜部16には櫛歯状の貯溜体52が形成さ
れ、櫛歯状の貯溜体52はインキ誘導体であるペン芯1
8を介して、インキタンク14内の流出インキを効率良
く貯溜する。また、一時インキ貯溜部16の先端部材4
2にはキャップ受け用の弾性ゴムが取り付けられ、弾性
ゴムとペン芯18の先端との間に、空気置換路の開口4
4が形成されている。かかる空気置換路も5cm以上に
形成されている。また、ペン芯18は第1実施形態の筆
記具10と類似したペン先部とインキ誘導芯との二部材
からなっている。このため、インキ誘導芯における穴部
25の面積径の条件等は第1実施形態と同様な範囲に設
定されている。
【0033】従って、 このように構成された第2実施
形態の直液式筆記具50にあっては、第1実施形態の直
液式筆記具10と同様な作用効果を奏する。
【0034】尚、上記第1及び第2実施形態の筆記具1
0、50では、空気置換路を隔壁と一時インキ貯溜部1
6の先端部材42との間に設けたが、これに限るもので
はなく、空気置換路の長さが十分に確保でき、設置や加
工が簡単であれば、軸体12中に、或いは軸体12外等
に設けてもよい。
【0035】上記第1実施形態及び第2実施形態の一時
インキ貯溜部16の貯溜体26、52を櫛歯状体及び枚
葉体としたが、ペン芯18からの流出インキ20を速や
かに吸収して一時保留できるものであれば、その他の構
造の貯溜体、例えば多孔体を一時インキ貯溜部16に形
成、或いは配することができる。
【0036】
【発明の効果】以上、説明したように本発明に係る直液
式筆記具によれば、上記インキタンク内に開口を有する
空気置換路が設けられると共に、上記ペン芯に該ペン芯
の後端部から先端部に向けて穴部が形成されるので、外
気圧の急激な変化、又はインキタンク内の空気の急激な
膨張、収縮変化の繰り返しに対してもペン先からのイン
キ吹き出しを十分に抑制すると共に、インキタンク内の
空気の急激な膨張時の流出インキを極めて少なくすると
同時に筆記時においても十分な筆記流量を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る直液式筆記具の第1実施
形態の要部断面図である。
【図2】図2は、図1に示す直液式筆記具の説明概略図
である。
【図3】図3は、本発明に係る直液式筆記具の第2実施
形態の要部断面図である。
【符号の説明】
10 直液式筆記具 12 筆記用軸 14 インキタンク 16 一時インキ貯溜部 18 ペン芯 20 流出インキ 24 隔壁 26 貯溜体(枚葉体) 28 ペン先部 30 インキ誘導芯 32 穴部の開口面 38 空気置換路 40 開口 44 開口 50 直液式筆記具 52 貯溜体(櫛歯状体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 切田 和久 群馬県藤岡市立石1091番地 三菱鉛筆株式 会社群馬研究開発センター内 Fターム(参考) 2C350 GA04 HA15 HC05 KA01 NA07 NA10 NC02 NC03 NC20 NC28 NC29 NC30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筆記具の軸体内部にインキタンクと一時
    インキ貯溜部とが隔壁で仕切られて設けられると共に、
    該隔壁にペン芯が貫挿され、上記インキタンク内の圧力
    上昇時に、上記ペン芯を通じて該インキタンク内から流
    出する流出インキを上記インキ貯溜部で一時貯溜する直
    液式筆記具において、上記インキタンク内の空気置換路
    が設けられると共に、上記ペン芯に該ペン芯後端部から
    先端部に向けて穴部が形成されることを特徴とする直液
    式筆記具。
  2. 【請求項2】 上記ペン芯は繊維束体、或いは焼結体か
    らなる多孔体であることを特徴とする請求項1記載の直
    液式筆記具。
  3. 【請求項3】 上記ペン芯の先端部を下向きにした際
    に、上記穴部の開口面が上記インキタンク内のインキ液
    面より上位にあることを特徴とする請求項1又は2記載
    の直液式筆記具。
  4. 【請求項4】 上記空気置換路は、上記隔壁から上記一
    時インキ貯溜部の先端面までの連通路で形成されると共
    に、該連通路が5cm以上の管路からなることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の直液式筆記具。
  5. 【請求項5】 上記ペン芯は、上記隔壁を貫通してイン
    キタンク側及び上記一時貯溜部側に配される中空状のイ
    ンキ誘導芯と、上記一時貯溜部側のインク誘導芯を収容
    する収容穴が形成されたペン先部とからなり、且つ上記
    インキ誘導芯の中空部が上記ペン芯の穴部となり、上記
    ペン先部の断面積をS1、該収容穴の断面積をS2とし
    たときにS1とS2の比が1<S1/S2<100の関
    係にあり、また上記インキ誘導芯の断面積をS3、上記
    穴部の断面積をS4としたときにS3とS4の比が1<
    S3/S4<100の関係にあることを特徴する請求項
    1乃至4のいずれかに記載の直液式筆記具。
  6. 【請求項6】 上記一時インキ貯溜部内に一時インキ貯
    溜体が配され、該インキ貯溜体は、毛細管現象が生じる
    多孔質の多孔体、或いは葉状材を所定間隔離して重畳し
    た枚葉体或いは断面櫛葉状成形体からなり、上記ペン芯
    の周壁に当接して配されていることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれかに記載の直液式筆記具。
JP2000397276A 2000-12-27 2000-12-27 直液式筆記具 Withdrawn JP2002192879A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103561966A (zh) * 2011-05-19 2014-02-05 株式会社樱花彩色笔 涂敷用具
CN109334302A (zh) * 2018-11-13 2019-02-15 宁波华丰文具有限公司 直液式书写工具

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