JP4161979B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内熱機関用点火装置に係り、特に、プラグホール内に収納される円筒形点火
装置に関する。
従来の円筒形点火装置は、特開平4−62359号公報に開示されているように、イグ
ナイタ(ICパッケージユニット)が円筒形のコイル本体と一体になって埋設され、イグ
ナイタ上部に隣接してコネクタが一体形成された構造の外装ケースを有するものであった
特開平4−62359号公報
上記従来技術の点火装置では、コイル本体までプラグホール内(一般的にはφ23mm〜
φ25mm)に収容するタイプの場合であれば、サイズの問題からイグナイタ収納部分の外
装ケースはプラグホールの上部に突き出した形状であり、かつ、コイル収納部分の外装ケ
ースが段付き状の複雑な形状であり、コイル収納部の円筒寸法精度が確保できない、ある
いはコネクタがイグナイタの上部に配置されるため点火装置の全長が高くなるなどの問題
があった。
また、内燃機関の燃焼室に近接していることから、プラグホール内の環境温度は最高で
150℃程度となり、厳しい耐熱環境条件に対応する必要性がある。
一方、コネクタには、点火装置の実装組み付け時やメンテナンス時に加わる衝撃力に対
応する、また内燃機関や制御装置の種類に応じて異なる仕様のコネクタに対応するべき課
題がある。
したがって、本発明の目的は、実装される環境条件の違いや種々の要求コネクタ仕様に
対応できる内燃機関用点火装置を提供することにある。
上記目的は、プラグホール内に挿入されるコイルケース部と、イグナイタを収容しプラグホール外にあって相手コネクタに接続されるコネクタ部を有するイグナイタケース部とに2分割され、コイルケース部とイグナイタケース部は、2分割された部位にて一体に結合され、そのコイルケース部外周に内燃機関のプラグホール内外の環境を隔絶するシール体とを備えることで達成される。
本発明によれば、実装される環境条件や種々の要求仕様に対応できる内燃機関用点火装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照し説明する。
図1は、本発明による一実施例の内燃機関用点火装置の構成を示す断面図である。図に
おいて、1次ボビン1には1次コイル2が巻層されている。また、2次ボビン3には2次
コイル4が巻層されている。1次コイル2はエナメル線を積層巻きしたものである。2次
コイル4は分割巻きしたものである。
コイルケース5bは、2次コイル4の外側に配置されている。センタコア7は1次ボビ
ン1の内側に配置され、珪素鋼板をプレス積層したものである。サイドコア8は2次コイ
ル4を収納するコイルケース5bの外側に配置され、薄い珪素鋼板を管状に丸めたもので
ある。そして、磁束の1ターンショートを防ぐため、サイドコア8円周上の少なくとも一
箇所は切れ目8aを設けている。センタコア7とサイドコア8を磁気的に結合して閉磁路
を形成するために、2次コイル4の低圧側に低圧側コア18を、2次コイル4の高圧側に
高圧側コア9を配置する。
そして、低圧側コア18の上部は可撓性エポキシ樹脂やゴムなどの弾性部材12でカバ
ーする。これにより、2次コイル4などを絶縁する絶縁用樹脂としての絶縁用エポキシ樹
脂6と、センタコア7と、低圧側コア18とを隔離することができる。高圧側コア9は2
次ボビン3に設けられたポケット部3aに収容され絶縁用エポキシ樹脂6により隔離され
ている。閉磁路コアの一部にはコアギャップがあり、このコアギャップには1次コイル2
により形成された磁束と反対方向の磁束を磁路中に発生させるマグネット10を備えてい
る。上記のような構成部品からコイル部が構成されている。
このコイル部は、ポリフェニレンサルファイド樹脂(以下、PPSまたはPPS樹脂と
略す)などのような耐熱性,耐電圧性を有する合成樹脂で一体成形された、コイルケース
5bの中に圧入収容され、更に、充填される絶縁用エポキシ樹脂6で高電圧から絶縁され
ると共に固定される。2次コイル4で発生した高電圧は、点火装置の全長を少しでも短く
するために、長手方向に対して垂直方向に配置された過早着火防止用の高圧ダイオード
17,高圧端子13,スプリング14を介して後述する点火プラグに供給される。点火プ
ラグが挿入される部分は、シリコンゴム等のゴムブーツ15で絶縁する。シリンダヘッド
カバーと接する部分には、即ち、内燃機関のプラグホールの上面近傍に対応する部位には
、プラグホール外からプラグホール内への浸水を防止する環状のシールゴム16が設けら
れ該シールゴム16は、収納体としてのコイルケース5bに嵌挿されている。したがって
、シール体としてのシールゴム16は、プラグホール内外の環境を隔絶していると言える
一方、コイル部の上部に近接配置されるイグナイタ部は、イグナイタユニット20やパ
ワートランジスタチップ21などから構成されている。即ち、イグナイタユニット20は
、箱型にプレス成形された銅またはアルミ製の金属製ベース26に、パワートランジスタチップ21とハイブリッドIC回路28が内蔵されており、金属製ベース26内にはシリコンゲル29が充填されている。金属製ベース26は、イグナイタ側端子22を熱可塑性合成樹脂などで一体成形支持している端子台27にシリコン接着剤で固着されている。
そして、イグナイタ部を収容するイグナイタケース5aは、コネクタ24を兼ねてポリ
ブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBTまたはPBT樹脂と略す)などの熱可塑性合
成樹脂で一体成形されている。イグナイタケース5a内には絶縁用エポキシ樹脂6が充填
され、イグナイタユニット20などが絶縁固定されている。また、コイル部とイグナイタ
部とコネクタ24のコネクタ側端子25とは、イグナイタ側端子22が1次コイル端子
23ならびにコネクタ側端子25に溶接されて、電気的に接続される。
次に、図2を参照して内熱機関用点火装置の詳細構成について説明する。
図2は、図1の実施例の主要構成部品の展開図である。
センタコア7は、低圧側コア18と一体にプレス加工され且つ積層されたものである。
マグネット10が取り付けられたセンタコア7及び低圧側コア18から成るT字型コアは
、一次ボビン1の内側に収容される。T字型コアを内包した一次ボビン1は、圧入部1c
を介して2次ボビン3に圧入される。2次ボビン3は半径方向から挿入される高圧側コア
9を収納するポケット部3aを有し、該ポケット部3aに高圧側コア9を内包した後に、
圧入部3cを介してコイルケース5bに圧入固定される。
そして、一次ボビン1及び二次ボビン3、ならびに二次ボビン3及びコイルケース5b
の嵌合構造と、高圧側コア9のポケット挿入構造と、絶縁用エポキシ樹脂6の充填構造と
によって、コイル部は固定される。コイルケース5bの外側に配置されて外側閉磁路を形
成する円筒形のサイドコア8は、軸方向に延長し円周方向に拡がる事の可能な切れ目8a
を有しこの切れ目を広げることでコイルケース5bへの挿入が容易に可能ともなっている
図3は、図1の実施例を内燃機関に搭載した状態の断面図である。本発明による実施例
の円筒形の内燃機関用点火装置は、図3に示すように内燃機関に搭載される。39は内燃
機関のシリンダヘッドカバー、30はシリンダヘッドである。
点火プラグ32は、シリンダヘッド30の燃焼室に突き出すように固定されている。内
燃機関用点火装置は、イグナイタケース5aに設けられた取付部5hを介して取り付けボ
ルト31でシリンダヘッドカバー39に固定される。内燃機関用点火装置のコイルケース
5bは、燃焼室で発生した熱エネルギを受け易いシリンダヘッド30及びシリンダヘッド
カバー39に穿たれたプラグホール40内に挿入されるため、150℃位の高い耐熱性が
要求されるものである。
そして、コイルケース5bが挿入されるプラグホール40(孔径及び深さ)は、所定の
機種の内燃機関に対し、所定の規定で標準化されている。
次に、図4,図5を参照して外装ケースとしてのイグナイタケース5a及びコイルケー
ス5bについて説明する。
図4は、本発明による一実施例のイグナイタケースの鳥瞰図である。図5は、本発明に
よる一実施例のコイルケースの鳥瞰図である。
図4において、コネクタ24を兼用しているイグナイタケース5aは、コネクタ24と
して要求される衝撃強度や寸法精度を確保する点から、PBT樹脂で形成される。特に、
イグナイタケース5aに兼用されているコネクタ24は、異なる仕様の相手コネクタに対
応するために、種々の形態を採っており、イグナイタケース5aも種々製作される。かつ
、相手コネクタと嵌合するコネクタ24は複雑な形状を有するので、スライド成形加工さ
れる。従って、コネクタ24を兼用するイグナイタケース5aには、成形性が良いという
材料特性も要求される。
このように、異なる仕様の相手コネクタに対応するコネクタ24を有するイグナイタケ
ース5aが、従来技術の外装ケースのように一体形成された構造では、標準化することは
困難であると言える。
そこで、図4,図5に示すように外装ケースは、イグナイタケース5aとコイルケース
5bとに2分割する。そしてイグナイタケース5aに一体化するためのコイルケース5b
との結合部(すなわち、嵌合部)を設け、該結合部に、抜け防止用の段付部5cと廻り止
め防止用兼位置決め用の突起部5eを設ける。さらに、イグナイタ部としてのイグナイタ
ユニット20等が収容される部分はカップ(内箱)状に形成する。
一方、図5において、前述のように標準化されているプラグホール40に挿入されるコ
イルケース5bは、耐熱性などの点から、PPS樹脂で形成される。あるいは、後述する
ようなPPS樹脂に変性ポリフェニレンオキサイド樹脂(以下、変性PPOまたは変性
PPO樹脂と略す)を配合剤として、例えば、約20(%)配合した混合樹脂で形成され
る。
そして、図のようにコイルケース5bには一体化するためのイグナイタケース5aとの
結合部(すなわち、嵌合部)を設け、該結合部に、抜け防止用の段付部5dと、廻り止め
防止用兼位置決め用の切欠部5fとを同時に形成する。ここで、プラグホール40の標準
化を活かすために、規定のプラグホール40の寸法に対応して、コイルケース5bの外形
寸法(例えば、段付部5dの直径φD,ケース本体の直径φd,全長Lなど)は統一され
、コイルケース5bの共用化が図られている。
また、段付部5dの直径φDと嵌合する図4に示した段付部5cの直径φDは同じ寸法
であり、特に、段付部5cの直径φDは、異なる仕様の相手コネクタに対応するために異
なる形状で製作された各イグナイタケース5aに対して同一直径となっており、プラグホ
ール40の標準化を活用するために統一される。
図6は、本発明による一実施例のコイルケースとイグナイタケースとの結合部において
、両者を一体に結合した状態を示す断面図である。
イグナイタケース5aとコイルケース5bとを、実装される環境条件の違いや種々の要
求コネクタ仕様に対応できるように2分割したが、最終的に内燃機関用点火装置として用
いるには、一体に結合されていなければならない。
そこで、2分割された部位に該当する、イグナイタケース5aの段付部5cとコイルケ
ース5bの段付部5dとにおいて、両者は結合される。換言すれば、挿入される内燃機関
のプラグホールの上面近傍に対応する部位に相当する結合部(すなわち、嵌合部)にて、
両者は嵌合され一体に結合される。
具体的には、図6の実施例の場合は、結合部に設けてあるV字型溝5gに接着剤33を
塗布し、結合部は接着によって結合される、即ち、接合される。このとき、突起部5eと
切欠部5fとが噛み合って回転方向が固定される。
上記のように、本実施例による外装ケースは、異なる仕様の相手コネクタに対応するた
めに種々の形状に形成されるイグナイタケース5aと、標準化されているプラグホール
40に対応し標準化された外形寸法(直径と全長)を有するコイルケース5bとに2分割
され、該イグナイタケース5a及びコイルケース5bは、2分割された部位にて一体に結
合されているものである。
更に、両段付部5c,5dの結合面(すなわち、嵌合面)は、コイルケース5bの軸方
向(即ち、プラグホール40の孔軸方向)とコネクタ24の接続方向(プラグホールの孔
軸方向に直角な方向)との「直角度」や、コイルケース5bの軸心とイグナイタケース
5aに設けられた取付部5hの中心との距離の「寸法精度」が確保されるように形成され
ていて、換言すれば、両段付部5c,5dの結合部は、コイルケース5bの長手方向の軸
方向(即ち、プラグホール40の孔軸方向)に対し垂直なる当接面と、コイルケース5b
の軸心と同心となっている当接面とを有して形成されていて、結合部においてガタがない
ように嵌合され強固に接合される。
Figure 0004161979
表1は、コイルケースに用いられる材料、及びコネクタを兼用するイグナイタケースに
用いられる材料を要求特性から評価し表に纏めたものである。コイルケースまたはコネク
タとして使用が考えられる材料に対して、使用上から要求される特性項目毎に、優れた材
料特性を呈示する順と、要求度合いの順に、◎,○,△で表わし評価した結果を示してい
る。
すなわち、コイル部を収容しプラグホール内に挿入されるコイルケースの要求特性は、
主として耐熱性,耐電圧性である。プラグホール外に位置しイグナイタ部を収容するがコ
ネクタとしての機能が重要視されるイグナイタケースの要求特性は、主として衝撃強度,
耐薬品性である。
このように、外装ケースとしてのイグナイタケース5aならびにコイルケース5bの材
料に対し、要求される特性が異なる。従って、コイルケース及びコネクタ(即ち、イグナ
イタケース)は2分割しかつ一体に結合することが望ましいことが、この表からも理解さ
れる。
そして例えば、コネクタとしての要求特性を満たす材料としては、PBT樹脂がある。
また、コイルケースとしての要求特性を満たす材料としては、PPS樹脂またはPPSと
変性PPOの混合樹脂があると言える。
ここで、PPS樹脂を用いるに当たり、密着性(または接着性)に対し考慮する必要が
ある。即ち、充填封入する絶縁用エポキシ樹脂6とコイルケース5bとの密着性が悪く、
剥離してしまうと欠陥となり、点火ミスに到る可能性がある。
したがって、コイルの長期絶縁性確保のためには、両者の密着性を長期的に持続させる必要がある。具体的には、内燃機関の温度環境条件に等価である−40℃と130℃の熱
ストレスを交互に繰り返し加えて、300サイクル以上剥離が発生しないようにすること
が望まれる。そして、コイルケース5bの材料としてPPS樹脂を単独で用いた場合、使
用条件によっては、300サイクル未満で剥離してしまう場合があることが判明した。
一方、変性PPOは、絶縁用エポキシ樹脂6との密着性が良いことから、一般的に点火
装置の2次コイル4の材料としても使用されている。しかし、耐薬品性が悪いことから、
外気に曝される個所に用いるには適さない。
ところで、前述したように、内燃機関のプラグホールの上面近傍に対応する部位に嵌挿
されているシール体としてのシールゴム16は、プラグホール内外の環境を隔絶すること
によって、浸水防止の点以外に、コイルケース5bを外気に曝させないという点で重要な
役割を果たしていることが判る。したがって、コイルケース5bに変性PPOが使えると
いう可能性が出てくる。
そこで、コイルケース5bに対し、耐熱性,耐薬品性,耐電圧性に優れたPPS樹脂と
充填封入する絶縁用エポキシ樹脂6との密着性に優れた変性PPOとの混合材で、例えば
PPS基材に変性PPOを約20(%)混合し、それぞれの特性を活かした混合材料で、
対応するものである。
即ち、コイルケース5bは、耐熱性,耐電圧性に優れる材料特性を有する基材樹脂に、
コイル部を絶縁する絶縁用樹脂との密着性に優れる材料特性を有する配合剤を混ぜ合わせ
、それぞれの樹脂が有する優れた材料特性を活かした混合材料から形成されていることが
望ましいと言える。
換言すれば、シールゴム16の機能のプラグホール内外環境を隔絶することを旨く利用
することが可能である。即ち、本発明による内燃機関用点火装置は、電気的に接続され近
接配置されたコネクタを有するイグナイタ部及びコイル部と、該イグナイタ部及び該コイ
ル部を収容する収納体と、該収納体に嵌挿されて当該収納体が挿入される内燃機関のプラ
グホール内外の環境を隔絶するシール体とを備え、収納体は、シール体が嵌挿されている
部位(近傍を含む部位)にて、コイル部を収容しプラグホール内に挿入されるコイル収納
部と、イグナイタ部を収容しプラグホール外にて異なる仕様の相手コネクタに接続される
コネクタを有するイグナイタ収納部とに2分割され、該コイル収納部と該イグナイタ収納
部は、2分割された部位にて一体に結合されているものであると言える。
ところで、要求される環境仕様に許容範囲があれば、コイルケース5bとイグナイタケ
ース5aとを同一材料としても可である。この場合、2分割された両者を別々に形成する
ので、それぞれの形状に合わせ成形型の型割方向,注入ゲート位置,押し出しピン位置等
の成形条件を適正に設定することができ、従って、成形上の欠陥が少なく、前述の「直角
度」や「寸法精度」に優れたケースを製作することができるという利点を十分に活かすこ
とができる。この利点によって、使用範囲が広げられる。そして、本実施例に対しては、
他の樹脂に比べ耐熱性,耐薬品性,耐電圧性にバランスが取れているPPS樹脂が望まし
いと言える。
以上を纏めれば、本発明の特徴は、外装ケースとしての収納体は、主にコイル部を収容
し孔径等が標準化されている内燃機関のプラグホール内に挿入されるコイル収納部として
のコイルケース5bと、主にイグナイタ部を収容しプラグホール外にて異なる仕様の相手
コネクタと嵌合するコネクタを有するイグナイタ収納部としてのイグナイタケース5aと
に2分割され、該コイルケース5bと該イグナイタケース5aとが該2分割された部位に
て接着などによって一体に結合された構成であると言える。
換言すれば、収納体は、当該収納体が配置される環境から定められる対環境要求仕様が
相違する内燃機関のプラグホール内外部位を境として、プラグホール内に挿入されるコイ
ル収納部と、プラグホール外に位置するイグナイタ収納部とに2分割され、該2分割され
た部位が結合されているとも言える。
また、コイル本体を収納するコイルケースと、コネクタを兼ねイグナイタを収納するイ
グナイタケースとを分離し、コイルケースを耐熱性,耐電圧性,コイル絶縁用樹脂との密
着性などに優れた合成樹脂とするものであるとも言える。
図7は、本発明による他の実施例のコイルケースとイグナイタケースとの結合部におい
て両者を一体に結合した状態を示す断面図である。図7に示すように、コイルケース5b
は、コイルケース5bの段付部5dをイグナイタケース5aの底部に沿って展開して延ば
した部分(延展部)を有する構成である。延展部を有することで、前述の「直角度」や
「寸法精度」を向上させることができると共に、当接面が大きくなるので結合部での嵌合
の安定性が得られる。また、耐熱性の優れたコイルケース5bの延展部がイグナイタケー
ス5aを覆うので、内燃機関のシリンダヘッドカバー39等と対面するイグナイタケース
5aの底部の耐熱性を向上することができる。
すなわち、耐熱性にやや劣る合成樹脂を用いたイグナイタケース5aを用いても、プラ
グホール外の内燃機関のシリンダヘッドカバー39等と対面する部位における最高温度
130℃程度となる厳しい耐熱環境条件に対応させることができる利点がある。
また、コイルケース5bとイグナイタケース5aとの固定は、接着剤33にて接合する
方法,充填する絶縁用エポキシ樹脂6にて同時注形し固定する方法、ならびに、コイルケ
ース5bとイグナイタケース5aとを予め別々に製作し、その後に一体成形し固定する方
法などがあり、いずれの方法でも可である。
図8は、本発明による別の実施例のコイルケースとイグナイタケースとの結合部におい
て両者を一体に結合した状態を示す断面図である。すなわち、上述した一体成形し固定す
る方法の成形中のケースの状態を断面にて示した図である。
図において、34aは成型金型の左右のスライド型、34bは中子型であり、矢印がそ
れぞれの型の可動スライド方向である。一体成形する場合は、段付部5cまたは段付部
5dのどちらか一方を、一体成形する相手側ケースに対して埋設させるように構成すれば
、該埋設した段付部が抜け防止あるいは廻り止め防止を兼用し、成形加工の一回の工程で
、結合(接合)と抜け防止あるいは廻り止め防止が行えるので有効である。
以上のように、コイルケース5bと、イグナイタユニット20等を収容しコネクタ24
を兼ねるイグナイタケース5aとを別々に成形することで、コネクタならびにコイルケー
スとしてそれぞれに要求される特性を満足した円筒形の内燃機関用点火装置を提供するこ
とができる。
また、イグナイタケース5aの形状を、コネクタ24がイグナイタユニット20の横方
向に延長する配置、すなわち、コネクタ24が内燃機関のプラグホールの孔軸方向に直角
な方向に延びる形状とすれば、内燃機関用点火装置の縦方向の全長が短くなり、スペース
効率を向上することができる。
また、一般的に点火装置は、異なる仕様の相手コネクタを有する制御装置などに接続さ
れるが、該相手コネクタのコネクタの向きや取り付け位置等が異なり、各内燃機関に対応
して異なった形状のコネクタとなっている。本発明によれば、上記対応が、イグナイタケ
ース5a側のみの寸法変更にて対応することができるため、コイルケース5b側の共用化
が図られ、部品の標準化が図れ、安価な内燃機関用点火装置を提供する点から有効である
本実施例によれば、要求される仕様(特性)に応じて、それぞれの最適な寸法や最適な材料を選定することができるため、内燃機関用点火装置のコネクタの強度,寸法精度,コイル部の耐久性などを向上することができる効果がある。
また、コネクタの仕様が異なる内燃機関用点火装置を製作する場合は、イグナイタケース5aのみを変更することで対応できるので、コイルケース5bの共用化が図れる効果もある。
したがって、例えば、円筒形の点火装置であれば、全長が短く,コネクタの寸法精度,強度、及びコイル部の耐熱衝撃性,耐電圧性などの耐久性に優れた信頼性の高い内熱機関用点火装置を提供することができる。
以下実施の態様を列挙する。
実施態様1
電気的に接続され近接配置されたコネクタを有するイグナイタ部及びコイル部と、該イグナイタ部及び該コイル部を収容する収納体とを備える内燃機関用点火装置において、
前記収納体は、前記コイル部を収容し、標準化されている内燃機関のプラグホール内に挿入されるコイル収納部と、前記イグナイタ部を収容し、前記プラグホール外にあって異なる仕様の相手コネクタに接続される前記コネクタを有するイグナイタ収納部とに2分割され、
該コイル収納部と該イグナイタ収納部は、前記2分割された部位にて一体に結合されていることを特徴とする内燃機関用点火装置。
実施態様2
電気的に接続され近接配置されたコネクタを有するイグナイタ部及びコイル部と、該イグナイタ部及び該コイル部を収容する収納体と、該収納体に嵌挿されて当該収納体が挿入される内燃機関のプラグホール内外の環境を隔絶するシール体とを備え、
前記収納体は、前記シール体が嵌挿されている部位にて、前記コイル部を収容し前記プラグホール内に挿入されるコイル収納部と、前記イグナイタ部を収容し前記プラグホール外にて異なる仕様の相手コネクタに接続される前記コネクタを有するイグナイタ収納部とに2分割され、
該コイル収納部と該イグナイタ収納部は、前記2分割された部位にて一体に結合されていることを特徴とする内燃機関用点火装置。
実施態様3
実施態様1または実施態様2において、前記コイル収納部は、耐熱性,耐電圧性に優れる材料特性を有する基材樹脂に、前記コイル部を絶縁する絶縁用樹脂との密着性に優れる材料特性を有する配合剤を混ぜ合わせた混合材料から形成されていることを特徴とする内燃機関用点火装置。
実施態様4
実施態様3において、前記基材樹脂はポリフェニレンサルファイド樹脂であり、前記配合剤は変性ポリフェニレンオキサイド樹脂であることを特徴とする内燃機関用点火装置。
実施態様5
実施態様1または2において、前記コイル収納部は、ポリフェニレンサルファイド樹脂から形成されていることを特徴とする内燃機関用点火装置。
実施態様6
実施態様1または2において、前記コイル収納部と前記イグナイタ収納部との結合部は、当該コイル収納部の軸方向に対し垂直なる当接面と、当該コイル収納部の軸心に同心となる当接面とを有していることを特徴とする内燃機関用点火装置。
実施態様7
実施態様1または2において、前記コイル収納部と前記イグナイタ収納部との結合は、予め形成した前記コイル収納部に前記イグナイタ収納部を一体形成して結合するものであることを特徴とする内燃機関用点火装置。
以上の実施例によれば以下の効果が得られる。
シール体で、プラグホール内外の環境を隔絶することによって、コイルケースを外気に曝させない。その結果コイルケースに変性PPOが使える。
本発明は内燃機関のプラグホール内に挿入される点火コイルに適用できる。
本発明による一実施例の内燃機関用点火装置の構成を示す断面図である。 図1の実施例の主要構成部品の展開図である。 図1の実施例を内燃機関に搭載した状態の断面図である。 本発明による一実施例のイグナイタケースの鳥瞰図である。 本発明による一実施例のコイルケースの鳥瞰図である。 本発明による一実施例のコイルケースとイグナイタケースとの結合部におい て両者を一体に結合した状態を示す断面図である。 本発明による他の実施例のコイルケースとイグナイタケースとの結合部にお いて両者を一体に結合した状態を示す断面図である。 本発明による別の実施例のコイルケースとイグナイタケースとの結合部にお いて両者を一体に結合した状態を示す断面図である。
符号の説明
1…1次ボビン、1c,3c…圧入部、2…1次コイル、3…2次ボビン、3a…ポケ
ット部、4…2次コイル、5a…イグナイタケース、5b…コイルケース、5c,5d…
段付部、5e…突起部、5f…切欠部、5g…V字型溝、5h…取付部、6…絶縁用エポ
キシ樹脂、7…センタコア、8…サイドコア、8a…切れ目、9…高圧側コア、10…マ
グネット、12…弾性部材、13…高圧端子、14…スプリング、15…ゴムブーツ、
16…シールゴム、17…高圧ダイオード、18…低圧側コア、20…イグナイタユニッ
ト、21…パワートランジスタチップ、22…イグナイタ側端子、23…1次コイル端子
、24…コネクタ、25…コネクタ側端子、26…金属製ベース、27…端子台、28…
ハイブリッドIC回路、29…シリコンゲル、30…シリンダヘッド、31…取り付けボ
ルト、32…点火プラグ、33…接着剤、34a…スライド型、34b…中子型、39…
シリンダヘッドカバー、40プラグホール。


Claims (5)

  1. 外周にコネクタが一体に成形され、内部にイグナイタが収納された樹脂材製のイグナイ
    タケース
    一端に前記イグナイタケースが取付けられ、他端に点火プラグとの電気的接続部が形成され、内部に点火コイルが収納された樹脂材製の筒状コイルケース
    前記イグナイタケース部と前記コイルケース部とを固定する環状の結合部を備え、
    前記環状の結合部で固定されたイグナイタケース部、コイルケース部との両ケース部内にはエポキシ樹脂が充填され内部が封止されており、
    前記コイルケース部の周囲にはサイドコアが巻き付けられており、
    前記イグナイタケースと前記コイルケースとの結合部で、前記コイルケース外周の前記サイドコアの周囲で、且つ前記イグナイタケース部の下端部に、プラグホールの内外の環境を隔絶するシール体が装着されている
    内燃機関の点火装置。
  2. 請求項1に記載したものにおいて、前記イグナイタケース部に設けたコネクタが前記コ
    イルケースを挿入するプラグホールの孔軸方向に対して直角方向に形成されている
    内燃機関の点火装置。
  3. 請求項1に記載したものにおいて、前記コイルケース部に巻き付けられた前記サイドコアには軸方向に切れ目が設けられている
    内燃機関の点火装置。
  4. 請求項1に記載したものにおいて、前記イグナイタケースは熱可塑性樹脂であるポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)で成形され、
    前記コイルケースはポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)で成形されるか、もしくはポリフェリニンサルファイド樹脂(PPS樹脂)と変性ポリフェニレンオキサイド樹脂(変性PPO樹脂)の混合樹脂により成形されている
    内燃機関の点火装置。
  5. 請求項4に記載したものにおいて、前記コイルケースがポリフェリニンサルファイド樹脂(PPS樹脂)と変性ポリフェニレンオキサイド樹脂(変性PPO樹脂)の混合樹脂により成形される場合、配合剤としての前記ポリフェニレンオキサイド樹脂(変性PPO樹脂)が20%配合されている
    内燃機関の点火装置。
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