JP4161875B2 - 車輪駆動用軸受ユニット - Google Patents

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Description

この発明に係る車輪駆動用軸受ユニットは、等速ジョイントと車輪支持用軸受ユニットとを一体化したもので、独立懸架式サスペンションに支持された駆動輪{FF車(前置エンジン前輪駆動車)の前輪、FR車(前置エンジン後輪駆動車)及びRR車(後置エンジン後輪駆動車)の後輪、4WD車(四輪駆動車)の全輪}を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、上記駆動輪を回転駆動する為に利用する。
車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為に、外輪と内輪とを転動体を介して回転自在に組み合わせた車輪支持用転がり軸受ユニットが、各種使用されている。又、独立懸架式サスペンションに駆動輪を支持すると共に、この駆動輪を回転駆動する為の車輪支持用転がり軸受ユニットは、等速ジョイントと組み合わせて、デファレンシャルギヤと駆動輪との相対変位や車輪に付与された舵角に拘らず、駆動軸の回転を上記車輪に対して円滑に(等速性を確保して)伝達する必要がある。この様な目的で車輪支持用転がり軸受ユニットと等速ジョイントとを組み合わせて成る車輪駆動用軸受ユニットとして従来から、例えば特許文献1〜2に記載されたものが知られている。
図4は、このうちの特許文献1に記載された従来構造を示している。懸架装置に支持した状態で、使用時にも回転しない外輪1は、外周面にこの懸架装置に支持する為の第一の取付フランジ2を、内周面に複列の外輪軌道3、3を、それぞれ有する。上記外輪1の内側には、ハブ4と駆動部材5とを組み合わせて成る内輪部材6を配置している。このうちハブ4は、外周面の外(自動車への組み付け状態で車両の幅方向外側となる側で、図3を除く各図の左)端寄り部分に、特許請求の範囲に記載したフランジに相当する、車輪を支持する為の第二の取付フランジ7を、同じく内(自動車への組み付け状態で車両の幅方向内側となる側で、図3を除く各図の右)端寄り部分に第一の内輪軌道8を、それぞれ設けている。又、上記ハブ4の中心部には貫通孔9を設けて、このハブ4を中空円筒状に形成すると共に、この貫通孔9の外端部内周面に、この内周面から径方向外方に凹入する状態で(例えばねじ状、スプライン状、セレーション状、周方向並びに軸方向に網目状、或はこれら周方向並びに軸方向に対してそれぞれ傾斜させた網目状に)形成した1乃至は複数本の凹溝から成る係止部10を設けている。
一方、上記駆動部材5は、中心部に第二の貫通孔11を設けて中空円筒状に形成すると共に、上記ハブ4の貫通孔9に内嵌する為の軸部12を外半部に、等速ジョイント13を構成する等速ジョイント用外輪14を内半部に、第二の内輪軌道15を中間部外周面に、それぞれ設けている。この様な駆動部材5は、上記軸部12を上記貫通孔9に内嵌すると共に、この貫通孔9の開口端面16とこの軸部12の内端部(基端部)に設けた段差面17とを当接させた状態で、この軸部12の外端部(先端部)のうちで上記係止部10に対向する部分を径方向外方に塑性変形させる。そして、この様に塑性変形させつつこの部分の外周面を上記係止部10に食い込ませる事により、上記駆動部材5を上記ハブ4に結合固定している。又、上記各外輪軌道3、3と上記第一、第二の内輪軌道8、15との間にそれぞれ複数個ずつ転動体18、18を転動自在に設ける事により、上記ハブ4と上記駆動部材5とを組み合わせて成る上記内輪部材6を、上記外輪1の内側に回転自在に支持している。尚、上記貫通孔9の開口端面16と上記軸部12の段差面17とを当接させると共に、この軸部12の外端部外周面を上記係止部10に食い込ませた状態で、上記各転動体18、18に適切な予圧が付与される。
又、上記等速ジョイント13は、上記等速ジョイント用外輪14と、等速ジョイント用内輪19と、保持器20と、複数個のボール21とから成る。このうちの等速ジョイント用外輪14の内周面の円周方向複数個所には外側係合溝22を、それぞれこの円周方向に対し直角方向に形成している。又、上記等速ジョイント用内輪19は、中心部にスプライン孔23を、外周面の一部で上記各外側係合溝22と整合する部分に内側係合溝24を、それぞれ円周方向に対し直角方向に形成している。そして、これら各内側係合溝24と上記各外側係合溝22との間に上記各ボール21を、上記保持器20により保持した状態で、これら各係合溝22、24に沿う転動自在に設けている。尚、この様な等速ジョイント13の構成各部の形状等に就いては、周知のツェッパ型或はバーフィールド型の等速ジョイントの場合と同様であり、本発明の要旨とは関係しないので、詳しい説明は省略する。
上述の様に構成する車輪駆動用軸受ユニットを車両に組み付ける際には、第一の取付フランジ2により外輪1を懸架装置に支持し、第二の取付フランジ7により車輪(駆動輪)をハブ4に固定する。又、エンジンによりトランスミッションを介して回転駆動される、図示しない駆動軸の先端部を、等速ジョイント13を構成する等速ジョイント用内輪19の内側にスプライン係合させる。自動車の走行時には、この等速ジョイント用内輪19の回転を、複数のボール21を介して内輪部材6に伝達し、上記車輪を回転駆動する。
ところで、上述の図4に示した従来構造の場合、駆動部材5を構成する軸部12の外端部を径方向外方に塑性変形させつつ、この軸部12の外端部外周面を上記ハブ4の貫通孔9に形成した係止部10に食い込ませる事で、これらハブ4と駆動部材5とを結合固定する。この様に軸部12の外端部を径方向外方に塑性変形させる場合、上記貫通孔9に上記軸部12を内嵌した状態で、上記駆動部材5の中央部に設けた第二の貫通孔11に、上記軸部12の外端部内周面よりも僅かに大きな外径を有する押圧治具(マンドレル)を、軸方向に挿入する。そして、この様に押圧治具を挿入し、この押圧治具の外周面により上記軸部12の内周面を径方向外方に押圧する事で、この軸部12の外端部を軸方向に亙り徐々に径方向に外方に塑性変形させて、この軸部12の外端部外周面を上記係止部10に食い込ませる。
ところが、この様にして駆動部材5とハブ4とを結合固定する場合、上記軸部12の外端部の塑性変形に伴って、この軸部12の外端部と共に上記ハブ4の外端寄り部分も径方向外方に塑性変形する可能性がある。具体的には、上記軸部12の外端部を上記押圧治具により径方向外方に押圧する際に、上記ハブ4の外端寄り部分で上記係止部10と径方向に重畳する部分が、上記軸部12の外端部と共に径方向外方に塑性変形する可能性がある。そして、この様にハブ4の外端寄り部分が径方向外方に塑性変形すると、このハブ4の外端寄り部分で第一の取付フランジ2の基端部(径方向内端部)に設けたブレーキロータを外嵌するパイロット部25の外径が大きくなり(拡径し)、このパイロット部25に上記ブレーキロータを取り付けにくくなる可能性がある。
又、上述の様に押圧治具により上記軸部12の外端部を径方向外方に押圧する際、この軸部12が軸方向に伸長する可能性もあり、この様な軸部12の伸長と、上述の様なハブ4の外端寄り部分が径方向外方に塑性変形する事とが相まって、上記第一の取付フランジ2が軸方向に傾く可能性がある。即ち、この第一の取付フランジ2の外側面が、上記ハブ4の中心軸に直角に交わる仮想平面に対して傾く可能性がある。この様な第一の取付フランジ2の傾きは、この第一の取付フランジ2の外側面に当接する状態で取り付ける上記ブレーキロータを傾かせる可能性がある。そして、この様にブレーキロータが傾くと、このブレーキロータの側面とパッドのライニングとの摩擦時にこのパッドがブレーキロータの軸方向に変位する等、ジャダー(不快な騒音を伴う振動)が発生し易くなる。
特開2001−18605号公報 特開2003−246204号公報
本発明の車輪駆動用軸受ユニットは、上述の様な事情に鑑み、駆動部材を構成する軸部の外端部を径方向外方に塑性変形させて、この外端部外周面をハブを構成する貫通孔の係止部に食い込ませても、このハブの外端寄り部分に設けたフランジが傾いたり、ブレーキロータを外嵌するパイロット部の外径が大きくなったりする事を防止できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の車輪駆動用軸受ユニットは、外輪と、ハブと、駆動部材と、複数個の転動体とを備える。
このうちの外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない。
又、上記ハブは、車輪を支持する為のフランジを外周面の外端寄り部分に、第一の内輪軌道を外周面の内端寄り部分に、貫通孔を中心部に、それぞれ設けている。
又、上記駆動部材は、中空円筒状に形成したもので、上記貫通孔に内嵌する為の軸部を外半部に設けると共に、内半部を等速ジョイントを構成する等速ジョイント用外輪とし、第二の内輪軌道を外周面の中間部に設けている。
又、上記各転動体は、上記各外輪軌道と上記第一、第二の内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられている。
そして、上記軸部を上記貫通孔に内嵌した状態で、この軸部の外端部を径方向外方に塑性変形させ、凹凸係合させる事により、上記ハブと上記駆動部材とを結合固定している。
特に、本発明の車輪駆動用軸受ユニットに於いては、上記軸部の内周面のうちで少なくとも上記フランジと径方向に重畳する部分を、軸方向外側から内側に向かうに従って内径が大きくなる方向に傾斜した円すい凹面としている。又、これと共に、その外周面をこの円すい凹面と同方向に同傾斜角で傾斜する円すい凸面とした押圧治具により、上記円すい凹面を押圧する事で、上記軸部の外周面を上記係止部に食い込ませている。
上述の様に構成する本発明の車輪駆動用軸受ユニットの場合には、駆動部材を構成する軸部の外端部を径方向外方に塑性変形させつつこの外端部外周面とハブを構成する貫通孔とを凹凸係合させても、このハブの外端寄り部分に設けたフランジが傾いたり、ブレーキロータを外嵌するパイロット部の外径が大きくなったり(拡径)する事を防止できる。即ち、上記軸部の内周面のうちで少なくとも上記フランジと径方向に重畳する部分を、外側から内側に向かうに従って内径が大きくなる方向に傾斜した円すい凹面としている。この為、上記軸部のうちで上記フランジと径方向に重畳する部分の肉厚が、軸方向に関しての外側程大きくなり、この肉厚が大きくなる軸方向外側部分の実質的な塑性変形量(拡径量)を小さくできる。
しかも、上記軸部の内周面を円すい凹面にする事に伴って、この軸部の外端部を径方向外方に塑性変形させる押圧治具の外周面を、この円すい凹面と同方向に同傾斜角で傾斜する円すい凸面としている。そして、この様な外周面を有する押圧治具により上記円すい凹面を押圧する為、上記軸部の外端部外周面を上記係止部に食い込ませる際、この軸部の外端部外周面の全体を同時に上記係止部に食い込ませる事ができる。この為、上記軸部の外端部外周面を上記係止部に食い込ませる構造でも、この軸部の塑性変形に基づく上記ハブの外端寄り部分の変形を抑えられる。そして、このハブの外端寄り部分に設けた上記フランジが傾いたり、上記パイロット部が拡径する事がなくなり(不都合が生じない程度の極僅かになり)、ジャダーが発生し易くなったり、上記ブレーキロータが取り付けにくくなったりする事を防止できる。
本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、円すい凹面の中心軸に対する傾斜角を10度以下とする。
この様に傾斜角を規制すれば、上記軸部の外端部を径方向外方に塑性変形させる際の軸方向分力を、径方向に加わる荷重の18%以下と小さくでき、この軸部を効果的に塑性変形させる事ができる。
尚、上記円すい凹面の傾斜角が10度を超えた場合には、上記軸方向分力が大きくなり過ぎて、上記塑性変形させる為の荷重を大きくする必要がある他、上記軸部の塑性変形に基づく上記ハブの外端寄り部分の塑性変形量が増大する可能性がある。
或いは、請求項3に記載した様に、貫通孔の外端部内周面又は上記軸部の外端部外周面に、当該周面から径方向に凹入する状態で形成した凹溝、又は、複数の凹部と凸部とを周方向及び軸方向に交互に隣り合わせて成る係止部を設ける。
図1〜3は、本発明の実施例を示している。尚、本発明の特徴は、駆動部材5aを構成する軸部12aの外端部を径方向外方に塑性変形させる事により、この軸部12aの外端部外周面をハブ4aを構成する貫通孔9の係止部10aに食い込ませる構造で、このハブ4aの外端寄り部分に設けた第二の取付フランジ7が傾いたり、ブレーキロータを外嵌するパイロット部25の外径が大きくなったりする事を防止すべく、上記軸部12aの内周面の構造を工夫した点にある。車輪駆動用軸受ユニットの基本構成自体は、前述の図4に示した従来構造と同様であるので、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の車輪駆動用軸受ユニットを構成する上記ハブ4aは、外周面の外端寄り部分に、特許請求の範囲に記載したフランジに相当する、車輪を支持する為の第二の取付フランジ7を、同じく内端寄り部分に第一の内輪軌道8を、それぞれ設けている。又、上記ハブ4aの中心部には貫通孔9を設けて、このハブ4aを中空円筒状に形成すると共に、この貫通孔9の外端部内周面に、この内周面から径方向外方に凹入する状態で(例えばねじ状、スプライン状、セレーション状、周方向並びに軸方向に網目状、或はこれら周方向並びに軸方方向に対してそれぞれ傾斜させた網目状に)形成した1乃至は複数本の凹溝から成る、又は、(例えば底部並びに頂部をそれぞれ矩形状とした)複数の凹部と凸部とを周方向及び軸方向に交互に隣り合わせて成る係止部10aを設けている。尚、この係止部10aは、上記駆動部材5aの軸部12aの外端部外周面に設けても良い。
又、上記駆動部材5aは、中心部に第二の貫通孔11を設けて中空円筒状に形成すると共に、上記ハブ4aの貫通孔9に内嵌する為の軸部12aを外半部に、等速ジョイント13(図4参照)を構成する等速ジョイント用外輪14を内半部に、第二の内輪軌道15を中間部外周面に、それぞれ設けている。この様な駆動部材5aは、上記軸部12aを上記貫通孔9に内嵌すると共に、この貫通孔9の開口端面16とこの軸部12aの内端部(基端部)に設けた段差面17とを当接させた状態で、この軸部12aの外端部(先端部)のうちで上記係止部10aに対向する部分を径方向外方に塑性変形させる。そして、この様に塑性変形させつつこの部分の外周面を上記係止部10aに食い込ませる事により、上記駆動部材5aを上記ハブ4aに結合固定している。尚、上記貫通孔9の開口端面16と上記軸部12aの段差面17とを当接させると共に、この軸部12aの外端部外周面を上記係止部10aに食い込ませた状態で、各転動体18、18に適切な予圧が付与される。
更に本実施例の場合には、上記軸部12aの内周面のうちで、少なくとも上記第二の取付フランジ7と径方向に重畳する部分を、軸方向外側から内側に向かうに従って内径が大きくなる方向に傾斜した円すい凹面状のテーパ面部26としている。本実施例の場合、このテーパ面部26の中心軸に対する傾斜角αを、10度以下としている。
この様な本実施例の車輪駆動用軸受ユニットは、図3に示す様にして、上記ハブ4aと駆動部材5aとを結合固定する。即ち、上記ハブ4aを、このハブ4aの外端部が鉛直方向下側となる状態で、テーブル27に載置する。このテーブル27は、上記第二の取付フランジ7に固定した各スタッド28と整合する位置に挿通孔29をそれぞれ設けている。そして、これら各挿通孔29に上記各スタッド28を挿通すると共に、上記テーブル27の上面と上記第二の取付フランジ7の外側面(図3の下側面)とを当接させた状態で、このテーブル27に上記ハブ4aを載置する。
そして、このハブ4aの貫通孔9に上記軸部12aを内嵌した状態で、上記駆動部材5の中央部に設けた第二の貫通孔11に、その先端部外周面を上記軸部12aのテーパ面部26と同方向に同傾斜角αで傾斜する円すい凸面状のテーパ面部30とした押圧治具(マンドレル)31を、上側から下側に(軸方向内側から外側に)挿入する。本実施例の場合、上記押圧治具31は、中炭素鋼により造ると共に、焼き入れ処理により表面硬さをHR C(ロックウェル硬さCスケール)で56以上確保したものとしている。又、上記押圧治具31に設けた上記テーパ面部30は、上記軸部12aのテーパ面部26にがたつきなく外嵌自在とすべく、軸方向外側から内側に向かうに従って外径が大きくなる方向に傾斜した円すい凸面状とし、上記テーパ面部26と同様の傾斜角α並びに外径を有する。そして、この様な押圧治具31を上述の様に挿入する事で、この押圧治具31のテーパ面部30により上記軸部12aのテーパ面部26を径方向外方に押圧し、この軸部12aの外端部を全体に亙って同時に径方向に外方に塑性変形させて、この軸部12aの外端部外周面を上記係止部10aに食い込ませる。
上述の様に構成する本発明の車輪駆動用軸受ユニットの場合には、上記軸部12aの外端部を径方向外方に塑性変形させつつこの外端部外周面を上記係止部10aに食い込ませても、上記ハブ4aの外端寄り部分に設けた第二の取付フランジ7が傾いたり、ブレーキロータを外嵌するパイロット部25の外径が大きくなったり(拡径)する事を防止できる。即ち、上記軸部12aの内周面のうちで少なくとも上記第二の取付フランジ7と径方向に重畳する部分全体を、外側から内側に向かうに従って内径が大きくなる方向に傾斜した円すい凹面状のテーパ面部26としている。この為、上記軸部12aのうちで上記第二の取付フランジ7と径方向に重畳する部分の肉厚が、軸方向に関しての外側程大きくなり、この肉厚が大きくなる軸方向外側部分の実質的な塑性変形量(拡径量)を小さくできる。
しかも、上記軸部12aの内周面を円すい凹面状のテーパ面部26にする事に伴って、この軸部12aの外端部を径方向外方に塑性変形させる上記押圧治具31の先端部外周面を、上記テーパ面部26と同方向に同傾斜角αで傾斜する円すい凸面状のテーパ面部30としている。そして、この様な外周面を有する押圧治具31により上記テーパ面部26を径方向外方に押圧する為、上記軸部12aの外端部外周面を上記係止部10aに食い込ませる際、この軸部12aの外端部外周面の全体を同時に(軸方向に関して時間的に前後させる事なく)上記係止部10aに食い込ませる事ができる。この為、上記軸部12aの外端部外周面を上記係止部10aに食い込ませても、この軸部12aの塑性変形に基づく上記ハブ4aの外端寄り部分の塑性変形量を抑えられる。そして、このハブ4aの外端寄り部分に設けた上記第二の取付フランジ7が傾いたり、上記パイロット部25が拡径する事がなくなり(不都合が生じない程度の極僅かになり)、ジャダーが発生し易くなったり、上記ブレーキロータが取り付けにくくなったりする事を防止できる。
又、本実施例の場合、上記軸部12aに設けたテーパ面部26及び押圧治具31のテーパ面部30の中心軸に対する傾斜角αを10度以下としている為、上記軸部12aの外端部を径方向外方に塑性変形させる際の軸方向分力を、径方向に加わる荷重の18%以下と小さくでき、この軸部12aを効果的に塑性変形させる事ができる。尚、上記テーパ面部26、30の傾斜角αが10度を超えた場合には、上記軸方向分力が大きくなり過ぎて、上記塑性変形させる為の荷重を大きくする必要がある他、上記軸部12aの塑性変形に基づく上記ハブ4aの外端寄り部分の塑性変形量が増大する可能性がある。
本発明の実施例を示す断面図。 図1のA部に相当する拡大断面図。 ハブと駆動部材とを結合する工程を示す断面図。 従来の車輪駆動用軸受ユニットの1例を示す断面図。
符号の説明
1 外輪
2 第一の取付フランジ
3 外輪軌道
4、4a ハブ
5、5a 駆動部材
6 内輪部材
7 第二の取付フランジ
8 第一の内輪軌道
9 貫通孔
10、10a 係止部
11 第二の貫通孔
12、12a 軸部
13 等速ジョイント
14 等速ジョイント用外輪
15 第二の内輪軌道
16 開口端面
17 段差面
18 転動体
19 等速ジョイント用内輪
20 保持器
21 ボール
22 外側係合溝
23 スプライン孔
24 内側係合溝
25 パイロット部
26 テーパ面部
27 テーブル
28 スタッド
29 挿通孔
30 テーパ面部
31 押圧治具

Claims (3)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、車輪を支持する為のフランジを外周面の外端寄り部分に、第一の内輪軌道を外周面の内端寄り部分に、貫通孔を中心部に、それぞれ設けたハブと、この貫通孔に内嵌する為の軸部を外半部に設けると共に、内半部を等速ジョイントを構成する等速ジョイント用外輪とし、第二の内輪軌道を外周面の中間部に設けた、中空円筒状の駆動部材と、上記各外輪軌道と上記第一、第二の内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体とを備え、上記軸部を上記貫通孔に内嵌した状態で、この軸部の外端部を径方向外方に塑性変形させ、凹凸係合させる事により、上記ハブと上記駆動部材とを結合固定した車輪駆動用軸受ユニットに於いて、上記軸部の内周面のうちで少なくとも上記フランジと径方向に重畳する部分を、軸方向外側から内側に向かうに従って内径が大きくなる方向に傾斜した円すい凹面とすると共に、その外周面をこの円すい凹面と同方向に同傾斜角で傾斜する円すい凸面とした押圧治具により、上記円すい凹面を押圧する事で、上記軸部の外周面を上記係止部に食い込ませた事を特徴とする車輪駆動用軸受ユニット。
  2. 円すい凹面の中心軸に対する傾斜角を10度以下とした、請求項1に記載した車輪駆動用軸受ユニット。
  3. 貫通孔の外端部内周面又は軸部の外端部外周面に、当該周面から径方向に凹入する状態で形成した凹溝から成る、又は、複数の凹部と凸部とを周方向及び軸方向に交互に隣り合わせて成る、係止部を設けている、請求項1又は請求項2に記載した車輪駆動用軸受ユニット。
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