JP4161565B2

JP4161565B2 - Lead-free glass and glass-ceramic composition for electronic circuit board production

Info

Publication number: JP4161565B2
Application number: JP2001361156A
Authority: JP
Inventors: 仁小野田; 寛臼井; 祐美根岸
Original assignee: Asahi Glass Co Ltd
Current assignee: AGC Inc
Priority date: 2001-11-27
Filing date: 2001-11-27
Publication date: 2008-10-08
Anticipated expiration: 2021-11-27
Also published as: JP2003165746A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、９００℃以下の低温で焼成して電子回路基板を作製するのに好適な無鉛ガラスおよびガラスセラミックス組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、電子回路基板として、アルミナ粉末を焼結して作製されるアルミナ基板が広く使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
前記アルミナ基板においては、アルミナ粉末の焼結温度が約１６００℃と高いために、アルミナ基板作製と同時に焼成する電極の材料としてタングステン（融点：３４００℃）、モリブデン（融点：２６２０℃）等の高融点金属しか使用できなかった。そのため、比抵抗が小さいが融点が１６００℃以下である銀（融点：９６２℃）等の非・高融点金属を前記電極の材料として使用できない問題があった。
【０００４】
近年、前記アルミナ粉末に代わる、９００℃以下で焼成して電子回路基板を作製できる電子回路基板用材料が求められている。
本発明は、以上の課題を解決する無鉛ガラスおよびガラスセラミックス組成物の提供を目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記酸化物基準のモル％表示で、本質的に、
ＳｉＯ_２４０〜５５％、
Ａｌ_２Ｏ_３２〜１０％、
ＭｇＯ３２〜３９％、
ＺｎＯ１〜１５％、
からなる無鉛ガラスを提供する。
また、電子回路基板作製に用いられる前記無鉛ガラスであって、粉末化して９００℃またはそれ以下の温度で焼成したときにエンスタタイトが析出する電子回路基板作製用無鉛ガラスを提供する。
【０００６】
また、前記無鉛ガラスの粉末と融点またはガラス転移点が１０００℃以上である無機物粉末とから本質的になるガラスセラミックス組成物であって、当該無鉛ガラスの粉末を質量百分率表示で４０％以上含有するガラスセラミックス組成物を提供する。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の無鉛ガラス（以下本発明のガラスという。）は通常、粉末化してガラス粉末とされる。該ガラス粉末は、必要に応じてフィラー等と混合し、焼成して電子回路基板を作製するのに好適である。なお、本発明のガラスの粉末は９００℃またはそれ以下の温度で焼成したときに結晶を析出する。
【０００８】
前記粉末化する方法は本発明の目的を損なわないものであれば限定されず、ボールミルによる乾式粉砕、ボールミルによる湿式粉砕、ジェットミルによる粉砕等が例示される。
また、前記ガラス粉末の５０％粒子径Ｄ_５０は０．５〜１５μｍであることが好ましい。より好ましくは１〜８μｍである。
【０００９】
本発明のガラスを粉末化して焼成し電子回路基板を作製する場合、前記焼成する温度、当該温度に保持する時間はそれぞれ典型的には９００℃、６０分間である。
【００１０】
本発明のガラスを粉末化して９００℃またはそれ以下の温度で焼成したときに析出する結晶はエンスタタイトであることが好ましい。エンスタタイトは比誘電率が低く、また誘電損失も小さいので、本発明のガラスの粉末を焼成して得られる電子回路基板の比誘電率および誘電損失を小さくできる。
【００１１】
本発明のガラスを粉末化して９００℃で焼成して得られる焼成体の２０℃、３５ＧＨｚにおける比誘電率εは６．５以下であることが好ましい。６．５超では、電子回路基板の作製に用いた場合、高周波信号の伝送特性が低下するおそれがある。より好ましくは６．０以下である。なお、εは典型的には４以上である。
【００１２】
前記焼成体の２０℃、３５ＧＨｚにおける誘電損失ｔａｎδは０．００３０以下であることが好ましい。０．００３０超では電子回路基板の作製に用いた場合、高周波信号の伝送特性が低下するおそれがある。より好ましくは０．００２５以下、特に好ましくは０．００２０以下である。なお、ｔａｎδは典型的には０．０００１以上である。
【００１３】
本発明のガラスを、シリコンチップが形成される電子回路基板の作製に用いる等の場合、前記焼成体の５０〜３５０℃における平均線膨張係数αは４０×１０^−７／℃〜８０×１０^−７／℃の範囲にあることが好ましい。４０×１０^−７／℃未満または８０×１０^−７／℃超ではシリコンチップとの膨張マッチングが困難になるおそれがある。
【００１４】
また、本発明のガラスを、樹脂基板とハンダ接合して使用される電子回路基板の作製に用いる等の場合、前記焼成体のαは８０×１０^−７／℃〜１５０×１０^−７／℃の範囲にあることが好ましい。８０×１０^−７／℃未満または１５０×１０^−７／℃超では樹脂基板との膨張マッチングが困難になり、ハンダ接合部の強度が低下するおそれがある。
【００１５】
次に、本発明のガラスの成分について、モル％を単に％と記して説明する。
ＳｉＯ_２はネットワークフォーマであり、またεを低下させる成分であり、必須である。また、ＳｉＯ_２はエンスタタイトの構成成分である。４０％未満ではεが大きくなる。好ましくは４５％以上である。５５％超では軟化点Ｔ_Ｓが高くなり、９００℃またはそれ以下の温度で焼成することが困難になる。好ましくは５３％以下である。
【００１６】
Ａｌ_２Ｏ_３は、ガラスを安定化させる成分であり、必須である。２％未満ではガラスが不安定になる。好ましくは４％以上、より好ましくは５％以上である。１０％超ではＴ_Ｓが高くなる、または焼成時に析出する主結晶がコーディエライトとなり焼成体のαが小さくなる。好ましくは８％以下である。
【００１７】
ＭｇＯは、ガラスを安定化させ、またはＴ_Ｓを低下させる成分であり、必須である。また、エンスタタイトの構成成分である。３２％未満では焼成時にエンスタタイトが析出しにくくなり、焼成体のｔａｎδが大きくなる。３９％超ではかえってガラスが不安定になる。好ましくは３７％以下である。
【００１８】
ＺｎＯは、ガラスを安定化させ、Ｔ_Ｓを低下させ、または焼結性を向上させる成分であり、必須である。１％未満では焼結性が低下し、焼成体が緻密になりにくくなる。好ましくは３％以上、より好ましくは５％以上である。１５％超では化学的耐久性、特に耐酸性が低下する、または、焼成時にウィレマイトが析出し、焼成体のｔａｎδが大きくなる。好ましくは１２％以下、より好ましくは１０％以下である。
【００１９】
本発明のガラスは本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を、たとえば焼成時の結晶析出を促進するため、ガラスを着色するため、等のために含有してもよい。該「他の成分」の含有量の合計は好ましくは１０％以下である。１０％超ではガラスが不安定になるおそれがある。より好ましくは５％以下である。
【００２０】
前記「他の成分」として、Ｂ_２Ｏ_３、ＣａＯ、ＳｒＯ、ＢａＯ、Ｌｉ_２Ｏ、Ｎａ_２Ｏ、Ｋ_２Ｏ、ＴｉＯ_２、ＺｒＯ_２、ＳｎＯ_２、ＴｅＯ_２、Ｐ_２Ｏ_５、Ｙ_２Ｏ_５、Ｌａ_２Ｏ_５、Ｇａ_２Ｏ_５、Ｉｎ_２Ｏ_５、Ｔａ_２Ｏ_５、Ｎｂ_２Ｏ_５、ＣｅＯ_２、ＭｏＯ_３、ＷＯ_３、Ｆｅ_２Ｏ_３、Ｓｂ_２Ｏ_３、Ｂｉ_２Ｏ_３、ＭｎＯ、ＣｕＯ、ＣｏＯ、Ｖ_２Ｏ_５、Ｃｒ_２Ｏ_３が例示される。
なお、本発明のガラスはＰｂＯを含有しない無鉛ガラスである。
【００２１】
次に、本発明のガラスセラミックス組成物（以下本発明の組成物という。）の成分について、質量百分率表示を用いて以下に説明する。
本発明のガラスの粉末は焼成体の緻密性を向上させる成分であり、必須である。４０％未満では焼成体の緻密性が低下する、または９００℃またはそれ以下の温度で焼成して電子回路基板を作製することが困難になる。好ましくは５０％以上、より好ましくは５５％以上である。
【００２２】
融点またはガラス転移点が１０００℃以上である無機物粉末（以下耐火性粉末という。）は焼成体の強度を増加させる成分であり必須である。その含有量は１０％以上であることが好ましい。また、その含有量は、好ましくは５０％以下、より好ましくは４５％以下である。
【００２３】
焼成体のｔａｎδを低下させるためには、耐火性粉末は、石英（融点＝１５５０℃）、クリストバライト（融点＝１７１３℃）、α−アルミナ（融点＝２０５０℃）、コーディエライト（融点＝１４６０℃）、フォルステライト（融点＝１８９０℃）、エンスタタイト（融点＝１５５０℃）およびスピネル（融点＝２０５０℃）からなる群から選ばれる１種以上の無機物の粉末であることが好ましい。α−アルミナ粉末を含有することがより好ましい。
【００２４】
耐火性粉末の粒子の長径Ｌと短径Ｗの比Ｌ／Ｗの平均Ψ_ＡＶは１．４以下であることが好ましい。１．４超では焼成体のｔａｎδが大きくなるおそれがある。好ましくは１．３以下、より好ましくは１．２５以下である。
【００２５】
前記Ｌ、Ｗ、Ψ_ＡＶは次のようにして測定または算出される。
まず、耐火性粉末を走査型電子顕微鏡（ＳＥＭ）の試料台に撒布する。なお、試料台には粒子を固着するために予めマニキュア（たとえば、ベースコート用の無色の爪化粧材）等の固着剤を塗布しておく。試料台上の粒子が凝集している場合は柔らかいブラシを用いて分散させ、その後ゴム製ブロワ等を用いて試料台に固着していない粒子を吹き払う。
【００２６】
次に、試料台上の粒子をＳＥＭで観察し、ＬおよびＷを測定する。すなわち、他の粒子に遮られずに観察できる粒子を選び、当該粒子の画像を２本の平行線ではさんだときにその２本の平行線の距離が最も小さくなるときのその距離をＷ、当該２本の平行線に直交する２本の平行線で前記画像をはさんだときのその２本の平行線の距離をＬとする。
この測定を２０個以上の粒子について行い、Ｌ／Ｗの平均Ψ_ＡＶを算出する。
【００２７】
耐火性粉末の９０％粒子径Ｄ_９０と１０％粒子径Ｄ_１０の比Ｄ_９０／Ｄ_１０は５以下であることが好ましい。５超では焼成体の緻密性すなわち焼結性が低下し、その結果焼成体の強度が低下するおそれがある。より好ましくは３以下である。なお、Ｄ_９０およびＤ_１０は、たとえばレーザー回折式粒度分布測定器を用いて測定される。
【００２８】
本発明の組成物は本質的に上記成分からなるが、他の成分を本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよい。該「他の成分」の含有量の合計は１０％以下であることが好ましい。より好ましくは５％以下である。
前記「他の成分」として、たとえば耐熱着色顔料、酸化セリウム粉末が挙げられる。
【００２９】
本発明の組成物を電子回路基板作製に用いる場合、通常、グリーンシート化して使用される。すなわち、該ガラスセラミックス組成物はポリビニルブチラールやアクリル樹脂等の樹脂と、さらに必要に応じて、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル等の可塑剤も添加して混合される。次に、トルエン、キシレン、ブタノール等の溶剤を添加してスラリーとし、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）等のフィルム上にドクターブレード法等によってこのスラリーをシート状に成形する。最後にこのシート状に成形されたものを乾燥して溶剤を除去しグリーンシートとする。このグリーンシートは、典型的には８００〜９００℃に５〜１８０分間、より典型的には８５０〜９００℃に５〜１５０分間保持する焼成工程を経て電子回路基板とされる。
【００３０】
【実施例】
表のＳｉＯ_２〜ＺｎＯの欄にモル％表示で示した組成となるように原料を調合、混合し、該混合された原料を白金ルツボに入れて１５００℃で１２０分間溶融後、溶融ガラスを流し出し冷却した。得られたガラスをアルミナ製ボールミルで３０時間粉砕してガラス粉末とした。例１〜３は実施例、例４〜６は比較例であり、このうち例６の溶融ガラスは流し出したとき失透が認められガラスが不安定であった。
【００３１】
例１〜６のガラスの粉末について、Ｔ_Ｓ（単位：℃）を示差熱分析計（マックサイエンス社製ＴＧ−ＤＴＡ２０００）により測定した。またε、ｔａｎδ、焼結性、αおよび析出結晶を以下の方法で測定または評価した。結果を表１に示す。なお、表中の「−」は測定しなかったことを示す。
【００３２】
焼結性：粉末２ｇを直径１２．７ｍｍの円柱状に加圧成形し、これを９００℃に６０分保持して得た焼成体を赤色の浸透液（マークテック社製スーパーチェックＵＰ−Ｇ３）に浸漬後水洗いし、焼成体が赤色に着色しているか否かを観察した。赤色に着色していない場合を○、着色していた場合を×とする。
【００３３】
α（単位：１０^−７／℃）：ガラスの粉末５ｇを加圧成形し、これを、例１、２、３、６については９００℃に、例４、５については１０００℃にそれぞれ６０分間保持して焼成し、得られた焼成体を５ｍｍφ×２０ｍｍに加工し、試料とした。この試料について、石英ガラスを標準として示差熱膨張計（マックサイエンス社製ＤＩＬＡＴＯＭＥＴＥＲ５０００）を用いて測定した。
【００３４】
ε、ｔａｎδ：ガラスの粉末４０ｇを６０ｍｍ×６０ｍｍの金型に入れて加圧成形したものを９００℃に６０分間保持して焼成し、得られた焼成体の上下両面を研削して厚み２５０μｍに加工後鏡面研磨し、空洞共振法により２０℃、３５ＧＨｚにおけるε、ｔａｎδを測定した。例４、５では緻密な焼成体が得られず測定できなかった。
【００３５】
析出結晶：９００℃に６０分間保持して得られた焼成体を粉砕し、粉末Ｘ線回折法により析出結晶を同定した。表中のＥはエンスタタイト、Ｃはコーディエライト、Ｗはウィレマイトである。なお、例６のエンスタタイトの析出量は少なかった。
【００３６】
【表１】

【００３７】
次に、質量百分率表示で、例２のガラス粉末８０％とα−アルミナ粉末（住友化学工業社製スミコランダムＡＡ−２）２０％を混合し、得られた混合粉末と有機溶剤（トルエンとイソプロピルアルコールを質量比で３：１に混合したもの）、可塑剤（フタル酸ジ−２−エチルヘキシル）および樹脂（デンカ社製ポリビニルブチラールＰＶＫ＃３０００ｋ）を混合し、これをＰＥＴフィルム上にドクターブレード法によって塗布、乾燥しグリーンシートを作製した。
【００３８】
前記α−アルミナ粉末の２３個の粒子について先に述べたようにＳＥＭ（倍率：５０００倍）で観察しＬ、Ｗを測定した。Ｌ／Ｗの平均Ψ_ＡＶは１．２２であった。
【００３９】
また、水を溶媒として島津製作所製レーザー回折式粒度分布計ＳＡＬＤ２１００を用いて前記α−アルミナ粉末粒度分布（質量百分率表示）を測定した。その結果、９０％粒子径Ｄ_９０は４．３μｍ、１０％粒子径Ｄ_１０は１．７μｍ、それらの比Ｄ_９０／Ｄ_１０は２．５であった。
【００４０】
前記グリーンシートを５０ｍｍ×５０ｍｍに切断し、１２枚積層して、２０ＭＰａで１分間圧着プレスした。この圧着プレス品を５５０℃に５時間保持後、８７０℃に１時間保持する焼成を行って焼成体を作製した。
【００４１】
得られた焼成体について、以下のようにしてα、焼結性、ε、ｔａｎδ、曲げ強度を評価または測定した。
α：前記示差熱膨張計を用いて測定した結果、８４×１０^−７／℃であった。焼結性：焼成体を前記浸透液に浸漬後水洗いし、焼成体が赤色に着色しているか否かを観察したところ着色しておらず、焼結性は良好であった。
【００４２】
ε、ｔａｎδ：焼成体の上下両面を研削後、鏡面研磨し厚み２００μｍとし、先に述べたと同様にして測定した。その結果、εは５．６、ｔａｎδは０．００１８であった。
【００４３】
曲げ強度：焼成体を４ｍｍ×２０ｍｍに切断し、表面を＃１０００のＳｉ_３Ｎ_４研磨剤で仕上げ、クロスヘッドスピード０．５ｍｍ／分、スパン１５ｍｍの条件で３点曲げ強度を測定した。５回の測定結果の平均は２５８ＭＰａであった。この平均は２００ＭＰａ以上であることが好ましい。
【００４４】
【発明の効果】
本発明によれば、εおよびｔａｎδのいずれもが低い電子回路基板を９００℃以下の温度で焼成して作製できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lead-free glass and a glass ceramic composition suitable for producing an electronic circuit board by firing at a low temperature of 900 ° C. or lower.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, an alumina substrate produced by sintering alumina powder has been widely used as an electronic circuit substrate.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the alumina substrate, since the sintering temperature of the alumina powder is as high as about 1600 ° C., the material of the electrode to be fired simultaneously with the preparation of the alumina substrate is high such as tungsten (melting point: 3400 ° C.), molybdenum (melting point: 2620 ° C.). Only melting point metals could be used. Therefore, there is a problem that non-high melting point metals such as silver (melting point: 962 ° C.) having a small specific resistance but a melting point of 1600 ° C. or less cannot be used as the material of the electrode.
[0004]
In recent years, there has been a demand for an electronic circuit board material that can be baked at 900 ° C. or lower to produce an electronic circuit board instead of the alumina powder.
An object of this invention is to provide the lead-free glass and glass-ceramics composition which solve the above subject.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is essentially expressed in terms of mol% based on the following oxides,
SiO ₂ 40~55%,
Al ₂ O ₃ 2-10%,
MgO 32-39%,
ZnO 1-15%,
A lead-free glass is provided.
The present invention also provides the lead-free glass used for producing an electronic circuit board, wherein the enstatite is precipitated when powdered and fired at a temperature of 900 ° C. or lower .
[0006]
Moreover, it is a glass ceramic composition which consists essentially of the said lead-free glass powder and an inorganic powder having a melting point or glass transition point of 1000 ° C. or higher, and contains 40% or more of the lead-free glass powder in terms of mass percentage. A glass ceramic composition is provided.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The lead-free glass of the present invention (hereinafter referred to as the glass of the present invention) is usually pulverized into a glass powder. The glass powder is suitable for producing an electronic circuit board by mixing with a filler or the like, if necessary, and firing. The glass powder of the present invention precipitates crystals when fired at a temperature of 900 ° C. or lower.
[0008]
The powdering method is not limited as long as the object of the present invention is not impaired, and examples thereof include dry pulverization using a ball mill, wet pulverization using a ball mill, and pulverization using a jet mill.
Further, the 50% particle size _{D 50} of the glass powder is preferably 0.5 to 15 m. More preferably, it is 1-8 micrometers.
[0009]
When the glass of the present invention is pulverized and fired to produce an electronic circuit board, the firing temperature and the time maintained at the temperature are typically 900 ° C. and 60 minutes, respectively.
[0010]
The crystals that precipitate when the glass of the present invention is powdered and fired at a temperature of 900 ° C. or lower are preferably enstatite. Since enstatite has a low relative dielectric constant and low dielectric loss, the relative dielectric constant and dielectric loss of an electronic circuit board obtained by firing the glass powder of the present invention can be reduced.
[0011]
The relative permittivity ε at 20 ° C. and 35 GHz of the fired product obtained by pulverizing the glass of the present invention and firing at 900 ° C. is preferably 6.5 or less. If it exceeds 6.5, there is a risk that the transmission characteristics of the high-frequency signal may be deteriorated when used for manufacturing an electronic circuit board. More preferably, it is 6.0 or less. Note that ε is typically 4 or more.
[0012]
The dielectric loss tan δ at 20 ° C. and 35 GHz of the fired body is preferably 0.0030 or less. If it exceeds 0.0030, there is a possibility that the transmission characteristics of the high-frequency signal may be deteriorated when used for producing an electronic circuit board. More preferably, it is 0.0025 or less, Most preferably, it is 0.0020 or less. Note that tan δ is typically 0.0001 or more.
[0013]
When the glass of the present invention is used for producing an electronic circuit board on which a silicon chip is formed, the average linear expansion coefficient α of the fired body at 50 to 350 ° C. is 40 × 10 ⁻⁷ / ° C. to 80 × 10 ^−. It is preferably in the range of ⁷ / ° C. If it is less than 40 × 10 ⁻⁷ / ° C. or more than 80 × 10 ⁻⁷ / ° C., expansion matching with the silicon chip may be difficult.
[0014]
In addition, when the glass of the present invention is used for producing an electronic circuit board used by soldering to a resin substrate, α of the fired body is 80 × 10 ⁻⁷ / ° C. to 150 × 10 ⁻⁷ / ° C. It is preferable that it exists in the range. If it is less than 80 × 10 ⁻⁷ / ° C. or more than 150 × 10 ⁻⁷ / ° C., expansion matching with the resin substrate becomes difficult, and the strength of the solder joint may be lowered.
[0015]
Next, regarding the components of the glass of the present invention, mol% is simply described as%.
SiO ₂ is a network former and a component that lowers ε and is essential. SiO ₂ is a constituent of enstatite. If it is less than 40%, ε increases. Preferably it is 45% or more. Softening point T _S becomes high at 55 percent, it becomes difficult to baking at 900 ° C. or lower temperatures. Preferably it is 53% or less.
[0016]
Al ₂ O ₃ is a component that stabilizes the glass and is essential. If it is less than 2%, the glass becomes unstable. Preferably it is 4% or more, More preferably, it is 5% or more. T _S increases is 10 percent, or primary crystals precipitated during firing is α of the sintered body becomes cordierite becomes smaller. Preferably it is 8% or less.
[0017]
MgO is a glass to stabilize, or a component to lower the T _S, is essential. It is a constituent of enstatite. If it is less than 32%, enstatite hardly precipitates at the time of firing, and the tan δ of the fired body increases. If it exceeds 39%, the glass becomes unstable. Preferably it is 37% or less.
[0018]
ZnO is a glass to stabilize, a component for improving the lowering of T _S, or sinterability, is essential. If it is less than 1%, the sinterability is lowered, and the fired body is difficult to become dense. Preferably it is 3% or more, More preferably, it is 5% or more. If it exceeds 15%, chemical durability, particularly acid resistance, decreases, or willemite precipitates during firing, and tan δ of the fired product increases. Preferably it is 12% or less, More preferably, it is 10% or less.
[0019]
The glass of the present invention consists essentially of the above-mentioned components, but contains other components within the range that does not impair the purpose of the present invention, for example, to promote crystal precipitation during firing, to color the glass, etc. May be. The total content of the “other components” is preferably 10% or less. If it exceeds 10%, the glass may become unstable. More preferably, it is 5% or less.
[0020]
As the “other components”, B ₂ O ₃ , CaO, SrO, BaO, Li ₂ O, Na ₂ O, K ₂ O, TiO ₂ , ZrO ₂ , SnO ₂ , TeO ₂ , P ₂ O ₅ , Y ₂ _{_{_{_{O 5, La 2 O 5,}}}} Ga 2 O 5, In 2 O 5, Ta 2 O 5, Nb 2 O 5, CeO 2, MoO 3, WO 3, Fe 2 O 3, Sb 2 O 3, Bi 2 O _{_{_{3, MnO, CuO, CoO,}}} V 2 O 5, Cr 2 O 3 is exemplified.
The glass of the present invention is a lead-free glass that does not contain PbO.
[0021]
Next, components of the glass ceramic composition of the present invention (hereinafter referred to as the composition of the present invention) will be described below using mass percentage display.
The glass powder of the present invention is a component that improves the denseness of the fired body and is essential. If it is less than 40%, the density of the fired body is lowered, or it becomes difficult to produce an electronic circuit board by firing at a temperature of 900 ° C. or lower. Preferably it is 50% or more, more preferably 55% or more.
[0022]
An inorganic powder (hereinafter referred to as a refractory powder) having a melting point or glass transition point of 1000 ° C. or higher is a component that increases the strength of the fired body and is essential. The content is preferably 10% or more. Moreover, the content is preferably 50% or less, more preferably 45% or less.
[0023]
In order to reduce the tan δ of the fired product, the refractory powder is made of quartz (melting point = 1550 ° C.), cristobalite (melting point = 1713 ° C.), α-alumina (melting point = 2050 ° C.), cordierite (melting point = 1460 ° C.). ), Forsterite (melting point = 1890 ° C.), enstatite (melting point = 1550 ° C.), and spinel (melting point = 2050 ° C.), preferably one or more inorganic powders. More preferably, α-alumina powder is contained.
[0024]
The average Ψ _AV of the ratio L / W of the major axis L to the minor axis W of the refractory powder particles is preferably 1.4 or less. If it exceeds 1.4, the tan δ of the fired product may increase. Preferably it is 1.3 or less, More preferably, it is 1.25 or less.
[0025]
The L, W, and Ψ _AV are measured or calculated as follows.
First, the refractory powder is distributed on a sample stage of a scanning electron microscope (SEM). It should be noted that a sticking agent such as nail polish (for example, a colorless nail cosmetic material for base coat) is previously applied to the sample stage in order to fix the particles. If the particles on the sample stage are agglomerated, they are dispersed using a soft brush, and then the particles not fixed to the sample stage are blown off using a rubber blower or the like.
[0026]
Next, the particles on the sample stage are observed with an SEM, and L and W are measured. That is, select a particle that can be observed without being blocked by other particles, and when the image of the particle is sandwiched between two parallel lines, the distance when the distance between the two parallel lines is the smallest is W, Let L be the distance between the two parallel lines when the image is sandwiched between the two parallel lines orthogonal to the two parallel lines.
This measurement is performed on 20 or more particles, and an average L / W Ψ _AV is calculated.
[0027]
The ratio D ₉₀ / D ₁₀ between the 90% particle diameter D ₉₀ and the 10% particle diameter D ₁₀ of the refractory powder is preferably 5 or less. If it exceeds 5, the denseness, that is, the sinterability of the fired body is lowered, and as a result, the strength of the fired body may be lowered. More preferably, it is 3 or less. Incidentally, D ₉₀ and D ₁₀ represent respectively the particle diameters, for example, is measured using a laser diffraction particle size distribution analyzer.
[0028]
The composition of the present invention consists essentially of the above components, but may contain other components within a range not impairing the object of the present invention. The total content of the “other components” is preferably 10% or less. More preferably, it is 5% or less.
Examples of the “other components” include heat-resistant coloring pigments and cerium oxide powder.
[0029]
When the composition of the present invention is used for producing an electronic circuit board, it is usually used as a green sheet. That is, the glass ceramic composition is mixed with a resin such as polyvinyl butyral or an acrylic resin and, if necessary, a plasticizer such as dibutyl phthalate, dioctyl phthalate, or butyl benzyl phthalate. Next, a solvent such as toluene, xylene, or butanol is added to form a slurry, and this slurry is formed into a sheet shape by a doctor blade method or the like on a film of polyethylene terephthalate (PET) or the like. Finally, the sheet formed into a sheet is dried to remove the solvent to obtain a green sheet. This green sheet is typically made into an electronic circuit board through a baking step of holding at 800 to 900 ° C. for 5 to 180 minutes, more typically 850 to 900 ° C. for 5 to 150 minutes.
[0030]
【Example】
The raw materials were prepared and mixed so as to have the composition shown in mol% in the column of SiO _{2 to} ZnO in the table, the mixed raw materials were put into a platinum crucible and melted at 1500 ° C. for 120 minutes, and then molten glass was poured. Cooled out. The obtained glass was pulverized with an alumina ball mill for 30 hours to obtain a glass powder. Examples 1 to 3 are examples, and examples 4 to 6 are comparative examples. Among these, the molten glass of Example 6 was devitrified and was unstable.
[0031]
The powder of the glass of Example 1 to 6, _{T S} (unit: ° C.) was measured by differential thermal analyzer (Mac Science Co. TG-DTA2000) a. Further, ε, tan δ, sinterability, α, and precipitated crystals were measured or evaluated by the following methods. The results are shown in Table 1. In addition, "-" in a table | surface shows not having measured.
[0032]
Sinterability: 2 g of powder was pressure-molded into a cylindrical shape with a diameter of 12.7 mm, and the fired body obtained by holding it at 900 ° C. for 60 minutes was a red penetrant (Super Check UP-G3 manufactured by Marktec). After immersing in, it was washed with water, and it was observed whether the fired body was colored in red. The case where it is not colored red is indicated by ◯, and the case where it is colored is indicated by ×.
[0033]
α (unit: 10 ⁻⁷ / ° C.): 5 g of glass powder was pressure-molded, and this was applied to 900 ° C. for Examples 1, 2, 3, and 6 and to 1000 ° C. for Examples 4 and 5 for 60 minutes. Holding and firing, the fired body obtained was processed to 5 mmφ × 20 mm to prepare a sample. This sample was measured using a differential thermal dilatometer (DILATOMETER 5000 manufactured by Mac Science) with quartz glass as a standard.
[0034]
ε, tan δ: Glass powder 40 g placed in a 60 mm × 60 mm mold and press-molded is held at 900 ° C. for 60 minutes and fired, and the upper and lower surfaces of the fired body are ground to a thickness of 250 μm. After processing, mirror polishing was performed, and ε and tan δ at 20 ° C. and 35 GHz were measured by a cavity resonance method. In Examples 4 and 5, a dense fired product could not be obtained and measurement was not possible.
[0035]
Precipitated crystal: The fired body obtained by maintaining at 900 ° C. for 60 minutes was pulverized, and the precipitated crystal was identified by a powder X-ray diffraction method. In the table, E is enstatite, C is cordierite, and W is willemite. The amount of enstatite deposited in Example 6 was small.
[0036]
[Table 1]

[0037]
Next, 80% of the glass powder of Example 2 and 20% of α-alumina powder (Sumicorundum AA-2 manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) were mixed in terms of mass percentage, and the obtained mixed powder and an organic solvent (toluene and isopropyl) A mixture of alcohol in a mass ratio of 3: 1), a plasticizer (di-2-ethylhexyl phthalate) and a resin (polyvinyl butyral PVK # 3000k manufactured by Denka) are mixed, and this is doctor blade method on a PET film. Was applied and dried to prepare a green sheet.
[0038]
As described above, 23 particles of the α-alumina powder were observed with an SEM (magnification: 5000 times), and L and W were measured. The average Ψ _AV of L / W was 1.22.
[0039]
In addition, the α-alumina powder particle size distribution (mass percentage display) was measured using a laser diffraction particle size distribution analyzer SALD2100 manufactured by Shimadzu Corporation using water as a solvent. As a result, the 90% particle size D ₉₀ was 4.3 μm, the 10% particle size D ₁₀ was 1.7 μm, and the ratio D ₉₀ / D ₁₀ was 2.5.
[0040]
The green sheet was cut into 50 mm × 50 mm, 12 sheets were stacked, and press-pressed at 20 MPa for 1 minute. The press-bonded product was held at 550 ° C. for 5 hours and then baked at 870 ° C. for 1 hour to prepare a fired body.
[0041]
About the obtained sintered body, α, sinterability, ε, tan δ, and bending strength were evaluated or measured as follows.
α: The result of measurement using the differential thermal dilatometer was 84 × 10 ⁻⁷ / ° C. Sinterability: The fired body was immersed in the permeation solution and washed with water. When the fired body was colored in red, it was not colored and the sinterability was good.
[0042]
ε, tan δ: The upper and lower surfaces of the fired body were ground and then mirror-polished to a thickness of 200 μm, and measured in the same manner as described above. As a result, ε was 5.6 and tan δ was 0.0018.
[0043]
Bending strength: The fired body was cut into 4 mm × 20 mm, the surface was finished with # 1000 Si ₃ N ₄ abrasive, and the three-point bending strength was measured under the conditions of a crosshead speed of 0.5 mm / min and a span of 15 mm. The average of the five measurement results was 258 MPa. This average is preferably 200 MPa or more.
[0044]
【The invention's effect】
According to the present invention, an electronic circuit board having both low ε and tan δ can be produced by firing at a temperature of 900 ° C. or lower.

Claims

In essence, expressed as mole percent on the oxide basis below,
SiO ₂ 40~55%,
Al ₂ O ₃ 2-10%,
MgO 32-39%,
ZnO 1-15%,
Tona is, powdered to 900 ° C. or electronic circuit board fabrication lead-free glass enstatite is you deposit when it was fired at a temperature below.

A glass ceramic composition consisting essentially of a lead-free glass powder for producing an electronic circuit board according to claim 1 and an inorganic powder having a melting point or glass transition point of 1000 ° C or higher, wherein the lead-free glass powder is a mass Glass ceramic composition containing 40% or more by percentage display.

The glass ceramic composition according to claim 2 , wherein an average of the ratio L / W of the major axis L to the minor axis W of the particles of the inorganic powder is 1.4 or less.

Glass ceramic composition according to claim 2 or 3 ratio _D 90 _{/ D 10} is 5 or less and 90% particle size _{D 90} and the 10% particle size _{D 10} of the inorganic powder.