JP4161469B2 - X線ct装置 - Google Patents
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Images
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、患者や物体などの被射体にX線を外拡がりのコーン状に照射して撮像するコーンビーム型のX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、被射体の断層像を撮像する場合、撮像対象に応じ、事前に撮像した被射体の透視像を基にして、撮像範囲や撮像すべき断層像の位置、ならびに、例えば、10mm間隔などの断層像の撮像ピッチを設定する、いわゆるスキャン計画を立て、そのスキャン計画に基づいて、撮像開始位置に合うように被射体と装置との相対位置を決め、しかる後に、装置を作動させている。
【0003】
そして、被射体が患者の場合を例にすれば、腹部の全体とか、胸部から腹部にわたるなど、撮像範囲が患者の体軸方向に長いときには、X線源を患者に対して回転させるとともに、患者を載せた天板を患者の体軸方向に移動させながら、X線を患者に照射する、いわゆるスパイラルスキャンを行い、それ以外の場合には、天板の移動を停止した状態で、X線源を患者に対して回転させながら、X線を患者に照射する、いわゆるシングルスキャンを行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の場合、例えば、子供などのように体格が小さい患者で、腹部の全体がX線の視野の大きさ内に入るような場合でもスパイラルスキャンを行い、必要以上に広範囲にX線を照射し、患者に負担を強いる問題があった。
【0005】
また、逆に、体格が大きい患者で、撮像対象である関心部位がX線の視野の大きさ内からはみだしているにもかかわらず、シングルスキャンを行い、得ようとする断層像の一部に欠けを生じ、再度撮像し直さなければならないような不都合を生じる問題があり、この点で前述の場合と同様に患者に負担を強いる問題があった。
【0006】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、被射体に対する撮像範囲と視野との相対関係に基づき、X線の被爆量が極力少ない状態で断層像を良好に撮像できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明のX線CT装置は、前述のような目的を達成するために、被射体にX線を外拡がりのコーン状に照射するX線源と、被射体を通った外拡がりのコーン状のX線を入射する面検出器と、前記X線源を被射体と相対的に回転する回転手段と、前記X線源および前記面検出器を前記被射体と相対的に前記X線源の回転軸芯方向に移動する移動手段と、前記面検出器で検出したX線の投影データを収集するデータ収集ユニットと、前記データ収集ユニットで収集された投影データに基づいて断層像を再構成する再構成処理部と、前記再構成処理部で再構成された断層像を表示する表示手段と、被射体に照射するX線の視野の大きさを設定する照射野設定手段と、被射体に対する撮像範囲を設定する撮像範囲設定手段と、前記照射野設定手段で設定されたX線の視野の大きさと、前記撮像範囲設定手段で設定された撮像範囲とに基づき、前記X線源の回転軸芯方向における視野の大きさが撮像範囲よりも大きいときには、前記移動手段の駆動を停止した状態で前記回転手段を駆動してシングルスキャンを行い、前記X線源の回転軸芯方向における視野の大きさが撮像範囲よりも小さいときには、前記回転手段と前記移動手段を同時に駆動してスパイラルスキャンを行うように駆動状態を選択するスキャン状態選択手段とを備えて構成する。
【0008】
〔作用〕
この発明の作用は次のとおりである。
この発明のX線CT装置の構成によれば、被射体に外拡がりのコーン状に照射されるX線の視野の大きさと被射体に対する撮像範囲とを設定するに伴い、そのX線源の回転軸芯方向における視野の大きさと撮像範囲との相対関係に基づいて、撮像範囲全体をカバーできるようにシングルスキャンかスパイラルスキャンかを自動的に選択することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
図1は、この発明に係るX線CT装置の全体概略断面図であり、この図において、1は、被射体としての患者Hを載せる上下動可能なベッドを示し,モータなどの昇降装置2(図2参照)によって昇降可能に設けられたベッド基台3に、移動手段としての正逆転可能な移動モータ4を介して、患者Hを搭載した天板5を水平方向に移動可能に設けて構成されている。上記移動手段としてはエアシリンダなどを用いて構成するものでも良い。
【0011】
また、図中6はガントリを示し、このガントリ6に、患者Hを搭載した天板5を挿抜する挿通孔7が貫通形成されるとともに、その挿通孔7を囲むようにX線源8と面検出器9とが設けられている。
【0012】
ガントリ6には、ボールベアリング10を介して水平方向の軸芯P周りで回転自在に環状の架台11が設けられ、この架台11と回転手段としての回転モータ12とがベルト13を介して連動連結され、架台11に、水平方向の軸芯Pを挟んで互いに対向してX線源8と面検出器9とが設けられている。面検出器9には、その面検出器9で検出したX線の投影データを収集するデータ収集ユニット(DAS)14が付設されている。
【0013】
図2は、この発明に係るX線CT装置の概略構成を示すブロック図であり、X線源8が、X線を照射するX線管15と、X線管15から照射されるX線の視野を絞るコリメータ16とから構成され、四角形状の面検出器9に対して、外拡がりのコーン状(円錐状)のX線を照射できるように構成されている。
【0014】
ガントリ6の上部に、投光器17と受光器18とから成る光センサ19の二組が設けられ、X線管15の位置を検出できるように構成されている。また、移動モータ4に、その回転量を検出するロータリーエンコーダ20が付設され、天板5の移動量を検出できるように構成されている。
【0015】
図2に示すように、データ収集ユニット14には、そこで収集された投影データに基づいて透視像および断層像を再構成する再構成処理部21が接続され、その再構成処理部21に、表示手段としての画像表示装置22が接続され、再構成処理部21で再構成された透視像や断層像を表示するように構成されている。
【0016】
コリメータ16には、X線管15から患者Hに照射するX線の視野の大きさを変更する絞り用モータ23が付設され、撮像対象の大きさや患者Hの大きさなどに合わせてX線の視野の大きさを変更できるように構成されている。
【0017】
昇降装置2、移動モータ4、回転モータ12、データ収集ユニット14、X線管15、再構成処理部21および絞り用モータ23が制御装置24に接続され、その制御装置24に操作部25が接続されている。図示していないが、光センサ19およびロータリーエンコーダ20も制御装置24に接続されている。
【0018】
操作部25には、絞り用モータ23を駆動して絞りを調節し、患者Hに照射するX線の視野の大きさを設定する照射野設定手段としての絞り用ダイアル26と、それぞれ設定キーと終了キーなどによって構成される撮像範囲設定手段27および再構成画像位置設定手段28が備えられている。
【0019】
絞り用ダイアル26によって設定される視野Sの大きさと撮像範囲設定手段27によって設定される撮像範囲がスキャン状態選択手段29に入力されるようになっている。
【0020】
スキャン状態選択手段29では、X線源8の回転軸芯P方向、すなわち、患者Hの体軸方向における視野Sの大きさと撮像範囲との関係から、患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが撮像範囲全体をカバーしているかどうかに基づき、移動モータ4を停止した状態で回転モータ12のみを駆動するとともにX線源8からX線を照射する、いわゆるシングルスキャンを行う状態か、あるいは、移動モータ4および回転モータ12を駆動するとともにX線源8からX線を照射する、いわゆるスパイラルスキャンを行う状態かを自動的に判別して選択し、それに応じた指令信号を制御装置24に入力し、移動モータ4および回転モータ12の駆動を制御するように構成されている。
【0021】
また、制御装置24にはX線視野表示手段30が接続され、そのX線視野表示手段30と画像表示装置22が接続され、画像表示装置22に透視像が表示されている状態で、その透視像と重複して患者Hに照射するX線の視野を表示できるように構成されている。
【0022】
そして、表示された透視像に対して視野を移動し、透視像に基づいて視野の位置を視覚的に確認しながら、撮像範囲設定手段27により、撮像開始位置と撮像終了位置とを設定できるようになっている。また、同様に、透視像に基づいて視野の位置を視覚的に確認しながら、再構成画像位置設定手段28により、再構成すべき断層像の位置を設定できるようになっている。
【0023】
更に、制御装置24には設定断層像抽出手段31が接続され、その設定断層像抽出手段31と再構成処理部21が接続され、再構成画像位置設定手段28で設定された断層像の位置に基づいて、その位置に対応する断層像を再構成処理部21で再構成させ、画像表示装置22に表示できるようになっている。
【0024】
次に、上記構成による断層像の撮像手順について説明する。
▲1▼X線管15を最上方位置にした状態で固定するとともに、絞り用ダイアル26により、コリメータ16によるX線の視野の大きさを最大にしておく。患者Hが小さいなどの場合には、胸部や腹部の全幅にわたる視野が確保できる限りにおいて、適宜絞っても良い。
【0025】
▲2▼患者Hを載せた状態で昇降装置2を駆動し、回転軸芯Pよりも低い位置までベッド基台3を上昇させ、その後に、移動モータ4を駆動して天板5をガントリ6側に移動し、頭部からとか胸部からなど、予め撮像を予定していた箇所を照射開始位置としてX線管15からX線を照射し、そのX線を面検出器9で検出し、その検出したX線の投影データをデータ収集ユニット14で収集し、その収集された投影データに基づいて再構成処理部21で透視像を再構成し、その透視像HZを、図3の(a)の画像表示例の正面図に示すように、画像表示装置22に表示する。ここで、ベッド基台3を回転軸芯Pよりも低い位置までしか上昇させないのは、天板5を極力面検出器9に近づけ、患者Hに対するX線源8の照射範囲が広くなるようにするためである。
【0026】
▲3▼次いで、移動モータ4を逆転駆動して、X線照射開始箇所まで天板5を戻すとともに、昇降装置2を駆動して、患者Hの体軸が回転軸芯P相当箇所になるように、すなわち、断層像の撮像時と同じ位置になるように天板5を上昇させ、その状態で、X線視野表示手段30により、透視像HZに重複してX線の視野Sを表示し、更に、透視像HZとの相対位置を確認しながら、絞り用ダイアル26により、撮像対象に合うように視野Sの大きさを設定調整する[図3の(b)参照]。
【0027】
▲4▼しかる後、透視像HZとの相対位置を確認しながら視野Sを移動し、撮像を開始しようとする位置で停止させて設定キーを操作し、更に、視野Sを移動し、撮像を終了しようとする位置で停止させて終了キーを操作し、撮像範囲設定手段27により、撮像開始位置L1と撮像終了位置L2とを設定し、その位置L1,L2を画像表示装置22に表示させる[図3の(b)参照]。
【0028】
この撮像範囲の設定に伴い、その設定された撮像範囲と、先に絞り用ダイアル26により設定された視野Sの大きさとがスキャン状態選択手段29に入力され、スキャン状態が選択される。
【0029】
すなわち、図4のスキャン状態選択の説明に供する図に示すように、撮像範囲Rが広いとともに患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが大きい場合[図4の(a)参照]、ならびに、撮像範囲Rが狭いとともに患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが小さい場合[図4の(b)参照]それぞれにおいて、患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが撮像範囲Rよりも大きく、患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが撮像範囲R全体をカバーしているときには、シングルスキャンを自動的に選択する。
【0030】
図4の(c)に示すように、撮像範囲Rに比べて視野Sの大きさが小さく、患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが撮像範囲Rよりも小さく、患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが撮像範囲R全体をカバーできないときには、スパイラルスキャンを自動的に選択する。
【0031】
▲5▼次いで、画像を切り替え、前述の撮像開始位置L1と撮像終了位置L2とに基づいて定まる再構成エリアAを画像表示装置22に表示させ、その再構成エリアAを視覚的に確認しながら、断層像を撮像したい領域の撮像開始箇所に円形の視野Sの中心が位置する状態で設定キーを操作するとともに終了キーを操作し、再構成画像位置設定手段28により、再構成すべき断層像の位置を設定し、その位置Dを画像表示装置22に表示させる[図3の(c)参照]。ここで、断層像を撮像したい領域の撮像開始箇所のみ設定するのは、スキャン計画により、撮像対象に応じて断層像の撮像ピッチが予め設定されており、自ずと再構成すべき断層像の終了位置が決まるからである。
【0032】
▲6▼以上の設定の後、患者HとX線源8の位置が撮像開始箇所になるように、移動モータ4により天板5を水平方向に移動する。
【0033】
▲7▼しかる後、移動モータ4および回転モータ12を駆動するとともにX線源8からX線を照射して、先に選択されたスキャン状態によってスキャンを行い、設定された位置の断層像を自ずと再構成して画像表示装置22に表示させる。
【0034】
以上の構成により、画像表示装置22に、撮像時の患者Hの透視像HZと視野Sとを重複表示させ、その相対位置を確認しながら、撮像範囲と再構成すべき断層像の位置とを設定できるから、その設定操作を容易適切に行えるのである。
【0035】
しかも、シングルスキャンかスパイラルスキャンかのスキャン状態の選択操作を撮像範囲Rと視野Sの大きさとの相対関係に基づいて自動的に行えるため、撮像範囲全体を適切に撮像できるとともに、不必要なX線の照射を無くすことができ、患者Hに対する被爆の負担を低減できる。
【0036】
上述実施例では、シングルスキャンかスパイラルスキャンかのスキャン状態の選択のための判別を、X線源8の回転軸芯P方向である患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが撮像範囲Rよりも大きいかどうかに基づいて行っているが、その判別は、X線源8を回転したときに、患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが撮像範囲R全体をカバーできるかどうかを基準にするものである。そのため、この発明としては、例えば、視野S内に確実に入るように、X線源8の回転軸芯P方向である患者Hの体軸方向における視野Sの大きさが撮像範囲Rに対して 1.1倍以上のときにシングルスキャンを選択し、それ以外のときにスパイラルスキャンを選択するようにするなど、視野Sの大きさが撮像範囲Rよりも大きくても、所定の範囲(視野Sの大きさが撮像範囲Rに対して 1.1倍未満で1倍以上の場合)ではスパイラルスキャンを選択するように設定する場合も含む。
【0037】
また、上述実施例では、視野Sを透視像HZと重複表示して視野Sの大きさおよび撮像範囲Rを容易に設定できるように構成しているが、この発明としては、下記のように設定構成されているものにも適用できる。
【0038】
(1)絞り用モータ23や絞り用ダイアル26が無く、視野Sの大きさが一定で変更できないように構成されている。この場合、上述の一定のX線源8の回転軸芯P方向における視野Sの大きさをスキャン状態選択手段29に入力する構成が照射野設定手段に相当する。
【0039】
(2)視野Sを透視像HZと重複表示しない構成のもので、例えば、撮像に先立って、食道、胃、腹部など関心部位に応じて予め定められた大きさに絞り用ダイアル26を設定し、撮像の際には、被射体の体格などに合わせて撮像範囲のみを移動長さとして入力設定するように構成されている。この場合、予め定められた視野Sの大きさと、入力設定された撮像範囲の移動長さとを比較してスキャン状態を選択する。
【0040】
上述実施例では、X線源8からX線を外拡がりの円錐状に照射しているが、この発明としては、例えば、外拡がりの四角錐状に照射するなど、要するに、X線を外拡がりのコーン状に照射するように構成するものであれば良い。
【0041】
この発明のX線CT装置としては、上述実施例のように、ガントリ6にX線源8および面検出器9を一体的に回転するように設けるものに限らず、例えば、 180°よりも大きい角度回転可能に設けたC字状のアームの一端側にX線源8を、そして、他端側に面検出器9をそれぞれ設けたものとか、あるいは、X線源8のみを回転可能に設け、その回転軸芯方向に長い幅(例えば、50cm以上など)で、全周にわたるように環状に固定の面検出器9を設けたものなど各種の変形が可能である。
【0042】
また、この発明のX線CT装置は、患者Hを撮像する医療用に限らず、物体を撮像して探傷するといった非破壊検査用などの用途にも適用でき、患者Hや物体などをして被射体と総称する。
【0043】
また、この発明のX線CT装置としては、X線源8および面検出器9に対して被射体を回転するように構成するものでも良く、更には、X線源8および面検出器9を被射体に対して回転軸芯方向に移動するように構成するものでも良い。
上記被射体をX線源8および面検出器9に対して回転する場合の回転軸芯をもX線源の回転軸芯と称する。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のX線CT装置によれば、被射体に外拡がりのコーン状に照射されるX線の視野の大きさと被射体に対する撮像範囲とを設定するだけで、撮像範囲全体をカバーできるようにシングルスキャンかスパイラルスキャンかを自動的に選択するから、患者の体格の大小など被射体の大きさであるとか、関心部位など撮像対象の大きさのいかんにかかわらず、X線の被爆量が極力少ない状態で断層像を容易かつ良好に撮像できる。殊に、被射体が患者である場合に、必要以上に広範囲にX線を照射することを回避でき、患者にかかる負担を低減できて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るX線CT装置の全体概略断面図である。
【図2】この発明に係るX線CT装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】画像表示例の正面図である。
【図4】スキャン状態選択の説明に供する図である。
【符号の説明】
4…移動モータ(移動手段)
8…X線源
9…面検出器
12…回転モータ(回転手段)
14…データ収集ユニット
21…再構成処理部
22…画像表示装置(表示手段)
23…絞り用モータ
24…絞り用ダイアル(照射野設定手段)
27…撮像範囲設定手段
29…スキャン状態選択手段
H…患者(被射体)
P…回転軸芯
R…撮像範囲
S…視野
Claims (1)
- 被射体にX線を外拡がりのコーン状に照射するX線源と、被射体を通った外拡がりのコーン状のX線を入射する面検出器と、前記X線源を被射体と相対的に回転する回転手段と、前記X線源および前記面検出器を前記被射体と相対的に前記X線源の回転軸芯方向に移動する移動手段と、前記面検出器で検出したX線の投影データを収集するデータ収集ユニットと、前記データ収集ユニットで収集された投影データに基づいて断層像を再構成する再構成処理部と、前記再構成処理部で再構成された断層像を表示する表示手段と、被射体に照射するX線の視野の大きさを設定する照射野設定手段と、被射体に対する撮像範囲を設定する撮像範囲設定手段と、前記照射野設定手段で設定されたX線の視野の大きさと、前記撮像範囲設定手段で設定された撮像範囲とに基づき、前記X線源の回転軸芯方向における視野の大きさが撮像範囲よりも大きいときには、前記移動手段の駆動を停止した状態で前記回転手段を駆動してシングルスキャンを行い、前記X線源の回転軸芯方向における視野の大きさが撮像範囲よりも小さいときには、前記回転手段と前記移動手段を同時に駆動してスパイラルスキャンを行うように駆動状態を選択するスキャン状態選択手段とを備えたことを特徴とするX線CT装置。
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