JP4161048B2 - 有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法 - Google Patents

有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法に関するものであり、更に詳しくは、有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターを、低コストで、かつ安全に、大量に製造することを可能とする新しい中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法、及び該方法で作製される中空球状ケイ酸塩クラスターに関するものである。本発明は、有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの新規製造方法を提供するものとして有用であり、該方法で作製される有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターは、優れた耐水性、耐熱性、耐腐食性、イオン交換能や吸着能、及び高比表面積を有し、それらの機能を利用した有害汚染物質吸着剤、脱臭剤、触媒担体、居室内や車内などの生活環境の湿度を自律的に制御する湿度調節材、メタンや水素などの天然ガスの貯蔵媒体などに応用可能なものとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
ナノテクノロジーを代表する物質として、例えば、カーボンナノチューブや、フラーレンなどが知られており、現在、ナノサイズの微細物質の研究は、例えば、電子、化学、機械金属、及びエネルギーなどの各分野で進められている。これらの分野で特に注目を集めているのが、数千個の分子の集合体であるクラスターや、また、原子数が数個から数百の超微細クラスターである。こうしたナノ材料の合成、表面改質、及び微細構造の制御などは、上記各分野で重要な位置を占めている。
【0003】
天然に存在するナノ材料については、中空球状の形態を有するアルミニウムケイ酸塩クラスターとして、アロフェンの存在が知られている。アロフェンは、例えば、大分県や北上地方の火山ガラスの風化物として産出するが、産出地域が限定されており、また、産出量も少ない。また、イモゴライトと呼ばれるアルミニウムケイ酸塩ナノチューブの存在も知られているが、こうした材料も、上記アロフェンと同様に、産地が限定されており、産出量も少ない。更に、この様な天然由来のアルミニウムケイ酸塩材料を得るための、効率の良い高純度化を可能とする分離・抽出技術の様な精製技術が確立しておらず、これらは、現在、研究途上にある。
【0004】
例えば、チューブ状のアルミニウムケイ酸塩は、該ケイ酸塩の有する特異な形状により、材料学的観点からも、工業的に有効利用できる可能性がある。こうした点を踏まえて、例えば、人工的にナノチューブ状ケイ酸塩を合成するために、有機ケイ素及びアルミニウム化合物を用いて、60mmol/lまで濃度を高めて合成する方法が提案されている(特許文献1〜2参照)。
【0005】
上記のような合成方法が確立されているが、高濃度でチューブ状アルミニウムケイ酸塩を合成する際には、共存イオンがチューブ状アルミニウムケイ酸塩の生成を抑制するために、アルミニウムソースとして、高価な有機アルミニウム化合物や、危険性のある過塩素酸アルミニウムと過塩素酸を用いて合成が行われている。この様に、上記の様な方法では、安価で、かつ安全に、高濃度溶液からチューブ状アルミニウムケイ酸塩材料を合成することは困難である。
【0006】
また、本発明者らは、高濃度の無機原料溶液からチューブ状アルミニウムケイ酸塩を合成する方法や、高濃度の無機原料溶液から中空球状ケイ酸塩クラスターを製造する方法を既に開発している(特許文献3〜5参照)。
【0007】
【特許文献1】
英国特許第1,574,954号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,252,779号明細書
【特許文献3】
特許第3146360号公報
【特許文献4】
特許第3200623号公報
【特許文献5】
米国特許第6,254,845号明細書
【0008】
しかしながら、上記の高濃度の無機原料溶液からチューブ状アルミニウムケイ酸塩を合成する方法や、上記の高濃度の無機原料溶液から中空球状ケイ酸塩クラスターを製造する方法を用いて合成されるアルミニウムケイ酸塩ナノ材料は、親水性官能基のみで表面が構成されている。即ち、これらの材料は、材料表面の親水性、親油性に注意を払っていないため、親水性の媒体の吸着能力には優れているが、例えば、水素、メタン、エタン、プロパンやアルコールなどのエネルギー媒体として重要な親油性媒体の吸着貯蔵には適当ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターを、低コストで、かつ安全に、大量に得ることを可能とする新しい中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法を開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、ケイ素化合物の溶液とアルミニウム化合物又は遷移金属化合物の溶液を混合し、副生成した共存イオンを除去した後に、水熱合成して調製した中空球状のケイ酸塩クラスター湿潤ゾルの液相を、有機溶媒で置換し、有機溶媒を超臨界処理時の媒体及び反応場として用いて目的化合物を合成することで、有機官能基で表面修飾された中空球状ケイ酸塩クラスターが大量に製造され、所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターを、低コストで、かつ安全に、大量に得ることを可能とする新しい中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法、及び該方法で作製される中空球状ケイ酸塩クラスターを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターを製造する方法であって、天然又は合成のカプセル状のケイ酸塩化合物を、有機溶媒による超臨界処理を施すことにより、目的化合物である所定の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターを合成することを特徴とする有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
(2)ケイ素化合物の溶液と、アルミニウム化合物及び/又は遷移金属化合物の溶液を混合し、副生成した共存イオンを除去した後に、水熱合成して調製したカプセル状のケイ酸塩クラスター湿潤ゾルの液相を、有機溶媒で置換し、有機溶媒を超臨界処理時の媒体及び反応場として用いることで目的化合物を合成することを特徴とする前記(1)記載の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
(3)溶液の濃度が、それぞれ、1〜10000mmol/lのケイ素化合物の溶液と、アルミニウム化合物及び/又は遷移金属化合物の溶液を混合する前記(2)記載の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
(4)クラスターを形成する中空球状ケイ酸粒子の直径平均値が1〜10nmの範囲にあり、窒素吸着による比表面積が少なくとも10m/gである前記(2)記載の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
(5)ケイ素と、アルミニウム及び/又は遷移金属化合物のモル比率が、0.1〜5.0である前記(2)記載の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
(6)前記(1)から(5)のいずれかに記載の方法で製造された有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターであって、天然又は合成のカプセル状のケイ酸塩化合物から得られた中空球状ケイ酸塩クラスターであり、

クラスターを形成するケイ酸塩の中空球の直径平均値が1〜10nmの範囲にあり、窒素吸着による比表面積が少なくとも10m/gであり、中空球状ケイ酸塩クラスターの表面水酸基が有機官能基で置換されており、使用した有機溶媒の種類に対応して、表面修飾された所定の有機官能基を有することを特徴とする有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスター。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の方法では、出発原料として、ケイ素化合物とアルミニウム化合物ならびに遷移金属化合物が用いられる。ケイ素源として使用される試剤は、モノケイ酸であればよく、具体的には、例えば、オルトケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸アルキル、メタケイ酸ナトリウム、無定形コロイド状二酸化ケイ素(エアロジルなど)などが好適なものとして挙げられる。これらのケイ酸化合物は、1種又は2種以上を併用して使用できる。上記ケイ酸塩分子集合体と結合させるアルミニウム源としては、アルミニウムイオンであればよく、具体的には、例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、アルミニウムイソプロポキシドなどのアルミニウムアルキル化合物などのアルミニウム化合物が好適なものとして挙げられる。また、遷移金属化合物源としては、具体的には、鉄、コバルト、ニッケルの化合物が用いられ、該遷移金属の塩化物、硫化物、水酸化物、硝酸塩ならびに有機金属塩などが好適なものとして挙げられる。本発明において、遷移金属化合物とは、鉄、コバルト、又はニッケル化合物を意味するものとして定義される。これらのアルミニウム化合物あるいは遷移金属化合物は、1種又は2種以上を併用して使用できる。これらのケイ素源、アルミニウム源及び遷移金属化合物源は、上記の化合物に限定されるものではなく、それらと同効のものであれば同様に使用することができる。
【0012】
これらの出発原料を、水に溶解して、1〜10000mmol/l濃度のケイ素化合物水溶液と、10〜10000mmol/l濃度のアルミニウム化合物及び/又は遷移金属化合物の1種類以上の混合物の溶液を調製する。これらの溶液を、分速1〜10000mlで同時混合あるいは両溶液を急速混合して、混合溶液を得る。この時のケイ素と、アルミニウム及び/又は遷移金属化合物のモル比率は、0.1〜5.0程度が望ましい。モル比が0.1を下回ると、副生成物としてベーマイトやギブサイト、また、5.0を上回ると、非晶質シリカが副生成物として多量に生成する。また、前駆体溶液の液性は、弱酸性から中性付近(pH3からpH8)程度が好ましく、好適にはpH6から8付近である。組成を制御する目的で、混合溶液のpHが大幅に上記領域よりずれる場合、液性を調整するために酸成分として、塩酸、硝酸ならびに硫酸をあらかじめ遷移金属化合物溶液に計算して添加しておくか、又はアルカリ成分として、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ成分をあらかじめケイ素化合物溶液に計算して添加しておくことも有効である。この時、凝集阻止剤として、例えば、ポリエチレングリコールやポリビニールアルコール、界面活性剤などの水溶性あるいは非水溶性の試剤を添加しても良い。
【0013】
得られた前駆体懸濁液は、室温で0.1〜72時間程度振盪した後、反応副生成物である塩を除去する。除去方法は、特に制限されないが、例えば、限外濾過、遠心分離機による分離などで行うことができる。脱塩後、除去した量と同量の純水を添加し、良く分散させた後、懸濁液を加熱して反応させる。好適には、反応温度範囲は、50〜130℃であり、反応時間は、12〜240時間程度である。このとき、懸濁液の水分が蒸発しないような方法で加熱熟成を行えば良く、オートクレーブをはじめとする密閉容器や、冷却管付きマントルヒーターなどを用いることができる。より好適には、例えば、100℃前後で48時間程度の条件が望ましい。反応終了後、得られた生成物は、そのままあるいは数回純水で洗浄、乾燥を行うことにより、中空球状ケイ酸塩クラスターが合成される。乾燥は、好適には、常圧下、温度40〜100℃でなされる。生成物を含む懸濁液を、例えば、100℃付近で乾燥させて、水分を蒸発させ、中空球状ケイ酸塩クラスターを回収することで目的生成物が得られる。
【0014】
凝集阻止剤を添加している場合は、乾燥終了後、200℃以下の温度で、メタノール、エタノール、アセトン、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの有機溶媒で1時間以上抽出除去するか、或いは、空気中300〜600℃、保持時間1〜8時間の加熱処理を行うことにより、中空球状ケイ酸塩クラスターを回収できる。或いは、反応終了後の懸濁液を、遠心分離機や半透膜等を用いて、ゾル状物質として凝集させて回収しても良い。
【0015】
回収されたゾルの液相は、水であるため、液相をアルコール等の有機溶媒で置換する必要がある。得られたゾルに有機溶媒を添加し、撹拌、遠心分離を行い、上澄みを取り除いた後に、再度、有機溶媒を添加し、分散させた後に、遠心分離を行う。上記の操作を適当回数行い、ゾルの水相を有機溶媒相に置換する。或いは、半透膜及びメンブランフィルター等を用いて溶媒置換することもできる。この時使用する有機溶媒としては、好適には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類や、アセトン、アセトニトリル等の有機溶媒、或いは、二酸化炭素等が挙げられる。二酸化炭素置換の場合は、水相をアルコール置換した後に、液化二酸化炭素を加圧送液し、アルコールを除去することにより行われる。
【0016】
有機溶媒で置換された中空球状ケイ酸塩クラスターゾルをオートクレーブ中に置き、ゾルの液相と同じ種類の有機溶媒でオートクレーブ内を満たす。徐々にオートクレーブを加熱して、有機溶媒の臨界点以上の温度と圧力にした後、臨界温度以上の温度を維持しながら有機溶媒を少量ずつオートクレーブから内部圧力が常圧になるまで排出させて、完全に除去する。その後、放熱し、オートクレーブの本体温度が常温まで下がった後、生成した有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターが得られる。この時の臨界温度や臨界圧力は、使用する有機溶媒によって変わってくるが、有機溶媒系では臨界温度200〜400℃、臨界圧力30〜100気圧程度である。二酸化炭素系の無機ガスでは臨界温度30〜100℃、臨界圧力50〜100気圧程度の範囲である。この様な操作を行うことで、中空球表面の水酸基は有機官能基で置換され、有機官能基による親油性・疎水性処理が行われる。本発明において、有機官能基としては、好適には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロポキシ基、2−プロポキシ基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−メチル−2−プロポキシ基、2−メチル−1−プロポキシ基及びニトリル基が例示されるが、これらに制限されるものではない。また、この場合、これらの有機官能基の種類は、使用する有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール及びアセトニトリルなどにより定まる。即ち、使用する有機溶媒の種類に対応して、表面修飾を行う有機官能基の種類が決定される。
【0017】
この様にして、クラスターを形成する中空球の直径平均値が1〜10nmの範囲にあり、窒素吸着による比表面積が10m /g以上である有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターが得られる。
【0018】
上記方法により得られる有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターは、前述のように、クラスターを形成するケイ酸塩の中空球の直径平均値が1〜10nmの範囲にあり、窒素吸着による比表面積が10m2 /g以上である。また、電子顕微鏡観察からは、直径数nmの中空球がネットワークを形成している形態が観察される。この中空球状ケイ酸塩クラスターの表面水酸基は、有機官能基で置換されていることと、細孔径の制御された構造を有しているため、例えば、水素、メタン、エタン、プロパン等のエネルギーガス貯蔵材料や、湿度を制御できる自律的調湿材料としての使用も期待できる。
【0019】
上記方法により天然アロフェンも合成アロフェンと同様に表面修飾が可能であり、有機官能基で表面修飾された中空球状ケイ酸塩クラスターは、天然に産出するアロフェンと呼ばれるアルミニウムケイ酸塩化合物に、上記の有機溶媒による超臨界処理を施すことによる表面修飾法を行っても同様に得ることができる。無論、天然に産出する材料を用いても、エネルギーガス貯蔵材料や、湿度を制御できる自律的調湿材料としての使用を期待できることは言うまでもない。
【0020】
【実施例】
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
メタケイ酸ナトリウムを脱イオン水に溶解し、100mmol/l水溶液を50ml調製し、1N水酸化ナトリウム水溶液を20ml添加した。これとは別に、塩化アルミニウムを脱イオン水に溶解し、100mmol/l水溶液を100ml調製した。次に、塩化アルミニウム溶液に、オルトケイ酸ナトリウム及び水酸化ナトリウム水溶液を混合し、室温で1時間撹拌し、前駆体を得た。この時のケイ素/アルミニウム比は0.5であった。この前駆体の生成の際に、副成した塩化ナトリウムを除去するために、遠心分離機を用いて脱イオン水で充分に洗浄した。得られた前駆体を、200mlの脱イオン水中に分散させた。その後、この溶液をテフロン(登録商標)容器に封入し、100℃で48時間加熱した。加熱終了後、ゾル状の中空球状ケイ酸塩クラスターを得た。
【0021】
得られた中空球状ケイ酸塩クラスターゾルの水相を、遠心分離機を用いてエタノールに置換した。超臨界処理媒体の臨界温度と臨界圧力は、エタノールで243℃、63気圧である。超臨界処理用のオートクレーブは、電気ヒーター外熱式を用いた。この様に、有機溶媒を媒体とする超臨界処理の場合は、上述の様にして液相を完全に目的の有機溶媒に置換した中空球状ケイ酸塩クラスターゾルを、オートクレーブに入れ、目的の有機溶媒でオートクレーブ内を満たしてから、安全弁を装備した蓋で密閉した。密閉後、電気ヒーター温度を4時間で200℃まで、更に、次の4時間で300℃まで昇温して加熱した。オートクレーブの内部圧力は、内部温度の上昇と共に上昇した。メタノールを用いる場合には、90〜100気圧、その他のアルコールを用いる場合には、80〜100気圧を維持するように、150℃前後の温度領域に達した時点で少量ずつアルコールを排出し、規定気圧を維持した。アルコールの超臨界状態を確実にするために、オートクレーブの蓋の中央に設置した内部モニタ用温度計が250℃を越えた時点(通常、電気ヒーター温度が300℃に到達してから0.5〜1時間後)で、1時間の保持を行った。内部温度250℃以上(臨界温度以上)を保持したままで、アルコールの排出量を増量することで、オートクレーブ内部の圧力降下を開始し、内部アルコールを約2時間をかけて完全に除去した。その後、室温まで冷却して、生成した有機官能基エトキシ基で表面修飾された中空球状ケイ酸塩クラスターを取り出した。
【0022】
この様にして得られた有機官能基で表面修飾された中空球状ケイ酸塩クラスターは、天然に産出するアロフェンと呼ばれる中空球状粒子に特有の、Cu−Kα線で2θ=25〜26°付近と38〜42°付近のブロードなピークを示すものであることがX線回折図形から明らかとなった。図3に、X線回折図を示す。また、直径が3〜7nmの中空球状粒子が凝集している形態が、電子顕微鏡観察の結果から観察された。図2の上段に加速電圧100kV、倍率35万倍の条件で撮影した透過型電子顕微鏡写真、下段に同一条件で、異なる視野を撮影した透過型電子顕微鏡写真を示す。窒素吸着による比表面積は、約400m2 /g、平均細孔直径は、約5nmの値を示した。1050℃までの熱分析により見積られた有機官能基導入量は、13wt%程度であった。25℃における水蒸気吸着等温線を測定した結果、相対湿度が80〜100%付近での水蒸気吸着量が増加し、最大吸着水量は、60wt%程度にまで達した。図4に、有機官能基で表面修飾された中空球状ケイ酸塩クラスターの水蒸気吸着等温線を示す。
【0023】
実施例2
メタケイ酸ナトリウムを脱イオン水に溶解し、100mmol/l水溶液を75ml調製し、1N水酸化ナトリウム水溶液を15ml添加した。これとは別に、塩化アルミニウムを脱イオン水に溶解し、100mmol/l水溶液を100ml調製した。次に、塩化アルミニウム溶液に、オルトケイ酸ナトリウム及び水酸化ナトリウム水溶液を混合し、室温で1時間撹拌し、前駆体を得た。この時のケイ素/アルミニウム比は0.75であった。この前駆体の生成の際に、副成した塩化ナトリウムを除去するために、遠心分離機を用いて脱イオン水で充分に洗浄した。得られた前駆体を、200mlの脱イオン水中に分散させた。その後、この溶液をテフロン(登録商標)容器に封入し、100℃で48時間加熱した。加熱終了後、ゾル状の中空球状ケイ酸塩クラスターを得た。尚、他のケイ素化合物、アルミニウム化合物あるいは遷移金属化合物を用いて同様に実施した結果、ほぼ同様のゾル状中空球状ケイ酸塩クラスターが得られた。
【0024】
得られた中空球状ケイ酸塩クラスターゾルの水相を、遠心分離機を用いて2−プロパノールに置換した。超臨界処理媒体の臨界温度と臨界圧力は、2−プロパノールでは235℃、47気圧である。液相を完全に2−プロパノールに置換した中空球状ケイ酸塩クラスターゾルを、オートクレーブに入れ、密閉後、電気ヒーター温度を4時間で200℃まで、更に、次の4時間で300℃まで昇温して加熱した。内部圧力を80〜100気圧を維持するように、150℃前後の温度領域に達した時点で少量ずつアルコールを排出し、規定気圧を維持した。2−プロパノールの超臨界状態を確実にするために、電気ヒーター温度が300℃に到達してから1時間の保持を行った。内部温度250℃以上(臨界温度以上)を保持したままで、2−プロパノールの排出量を増量することで、オートクレーブ内部の圧力降下を開始し、内部2−プロパノールを約2時間をかけて完全に除去した。その後、室温まで冷却して、生成した有機官能基2−プロポキシ基で表面修飾された中空球状ケイ酸塩クラスターを取り出した。
【0025】
この試剤は、直径3〜10nmの中空球状粒子の集合体であり、窒素吸着による比表面積は、約500m2 /g、平均細孔直径は、3〜5nmであり、中空球状ケイ酸塩であることが電子顕微鏡観察により観察された。X線回折では、天然アロフェン様物質に起因する、ブロードなピークの存在が明らかとなった。導入された有機官能基量は、15wt%程度であった。水蒸気吸着の測定を実施例1と同様に実施した結果、ほぼ同様の結果が得られた。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法に係るものであり、本発明により、1)純度の高い、均質な、有機官能基で表面処理した中空球ケイ酸塩クラスターを、高濃度の出発原料を用いて、高収率、かつ高純度で、効率よく製造することができる、2)本発明による新しい合成方法により調製された有機官能基で表面処理した中空球状ケイ酸塩クラスターは、無機化合物本来の優れた耐水性、耐熱性や耐腐食性に優れるため、例えば、有害汚染物質吸着剤、浄水剤、悪臭除去・分解剤、触媒担体、居室内や車内などの生活環境の湿度を自律的に制御する湿度調節材や、その特異な形状を利用した薬剤のマイクロカプセルや浄水用フィルター等の広範な産業分野での利用が可能である、3)また、この化合物の表面水酸基は、有機官能基で置換されていることと、細孔径の制御された構造を有しているため、例えば、水素、メタン、エタン、プロパン等のエネルギーガス貯蔵材料としての使用や、得られた疎水性中空球状ケイ酸クラスターを有機溶媒と混合後に水面に展開し、ラングミュアー・ブロジェット膜として、薄膜状のセンサー材料として使用することもできる、という格別の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本となる中空球状ケイ酸塩粒子の構造の模式図である。
【図2】本発明の一実施例に係る、有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの電子顕微鏡写真である(上段:加速電圧100kV、倍率35万倍の条件で撮影した透過型電子顕微鏡写真、下段:同一条件で、異なる視野を撮影した透過型電子顕微鏡写真)。
【図3】有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターのX線回折図である。
【図4】本発明の一実施例に係る、有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの水蒸気吸着等温線である。

Claims (6)

  1. 有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターを製造する方法であって、天然又は合成のカプセル状のケイ酸塩化合物を、有機溶媒による超臨界処理を施すことにより、目的化合物である所定の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターを合成することを特徴とする有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
  2. ケイ素化合物の溶液と、アルミニウム化合物及び/又は遷移金属化合物の溶液を混合し、副生成した共存イオンを除去した後に、水熱合成して調製したカプセル状のケイ酸塩クラスター湿潤ゾルの液相を、有機溶媒で置換し、有機溶媒を超臨界処理時の媒体及び反応場として用いることで目的化合物を合成することを特徴とする請求項1記載の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
  3. 溶液の濃度が、それぞれ、1〜10000mmol/lのケイ素化合物の溶液と、アルミニウム化合物及び/又は遷移金属化合物の溶液を混合する請求項2記載の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
  4. クラスターを形成する中空球状ケイ酸粒子の直径平均値が1〜10nmの範囲にあり、窒素吸着による比表面積が少なくとも10m/gである請求項2記載の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
  5. ケイ素と、アルミニウム及び/又は遷移金属化合物のモル比率が、0.1〜5.0である請求項2記載の有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の方法で製造された有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスターであって、天然又は合成のカプセル状のケイ酸塩化合物から得られた中空球状ケイ酸塩クラスターであり、クラスターを形成するケイ酸塩の中空球の直径平均値が1〜10nmの範囲にあり、窒素吸着による比表面積が少なくとも10m/gであり、中空球状ケイ酸塩クラスターの表面水酸基が有機官能基で置換されており、使用した有機溶媒の種類に対応して、表面修飾された所定の有機官能基を有することを特徴とする有機官能基で表面修飾した中空球状ケイ酸塩クラスター。
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