図11は、従来の半導体装置の要部の構成を概略的に示す図である。この半導体装置900は、外部電源電圧EXVDDから各種内部電圧を生成する内部電源回路901と、内部電源回路901からの各種内部電圧に従って動作するメモリ回路902と、外部からの出力電源電圧VDDQを動作電源電圧として受け、メモリ回路902から読出されるデータをバッファ処理して外部へ出力する出力回路903を含む。
内部電源回路901は、メモリ回路902において動作電源電圧として利用される内部電源電圧電圧および中間電圧および基準電圧等を生成する。しかしながら、図面を簡単化するため、図11においては、内部電源回路901が生成する周辺電源電圧VDDPを代表的に示す。通常、外部電源電圧EXVDDは、たとえば2.5V以上であり、また出力電源電圧VDDQは、たとえば1.8Vである。外部電源電圧EXVDDが2、5Vの場合には、外部電源電圧EXVDDが、周辺電源電圧VDDPとして利用される。この場合、メモリ回路902に含まれるメモリセルアレイにおいて利用されるアレイ電源電圧が、外部電源電圧EXVDDを降圧して生成される。ここでは、周辺電源電圧VDDPと外部電源電圧EXVDDとを区別して説明するために、周辺電源電圧VDDPを示す。
メモリ回路902は、メモリセルアレイ、メモリセルアレイのメモリセルを選択する行および列選択回路、および内部データ読出回路等を含む。
出力回路903に対し、専用に出力電源電圧VDDQを与えることにより、出力回路903の動作時、出力電源電圧VDDQが変動しても、メモリ回路902は、外部電源電圧EXVDDから生成される内部電源電圧VDDP等に従って安定に動作させることができる。したがって、多ビットのデータDQを生成する場合においても、出力電源電圧VDDQの変動の影響を受けることなく、メモリ回路902を安定に動作させることができる。
また、出力回路903に対し専用に出力電源電圧VDDQを与えることにより、この出力回路903に対し、余裕を持って動作電源電圧を供給することができ、出力回路903を安定に動作させることができる。
図12は、出力回路903の1ビットのデータ出力に関連する部分の構成を概略的に示す図である。図12において、出力回路903は、メモリ回路902に含まれる内部読出回路905から読出される内部読出データRDと出力許可信号OEMとを受けるNAND回路906と、内部読出データRDと出力許可信号OEMとを受けるゲート回路907と、NAND回路906の出力信号の振幅を、出力電源電圧VDDQレベルに変換するレベル変換回路908と、ゲート回路907の出力信号の振幅を外部電源電圧EXVDDレベルに変換するレベル変換回路909と、レベル変換回路909の出力信号を反転するインバータ回路910と、レベル変換回路908の出力信号とインバータ910の出力信号とに従って出力ノード920を駆動する出力バッファ回路912を含む。
内部読出回路905は、図11に示すメモリ回路902に含まれ、たとえばプリアンプ回路等を含み、周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として受け、周辺電源電圧VDDPレベルの振幅の内部読出データRDを生成する。
NAND回路906およびゲート回路907は、周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として受ける。NAND回路906は、出力許可信号OEMがLレベルのときには、Hレベルの信号を出力し、また、出力許可信号OEMがHレベルとなるとインバータとして動作し、内部読出データRDを反転する。
ゲート回路907は、出力許可信号OEMがLレベルのときには、Hレベルの信号を出力し、出力許可信号OEMがHレベルとなると、バッファ回路として動作し、内部読出データRDに従って出力信号を生成する。
レベル変換回路908は、出力電源電圧VDDQを動作電源電圧として受け、また、レベル変換回路909は外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受ける。
これらのレベル変換回路908および909は、単にレベル(振幅)の変換を行なうだけであり、論理レベルの変換は行なわない。
出力バッファ回路912は、出力電源ノードと出力ノード920の間に接続されかつそのゲートにレベル変換回路908の出力信号を受けるPチャネルMOSトランジスタ(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)PQと、出力ノード920と接地ノードとの間に接続されかつそのゲートにインバータ回路910の出力信号を受けるNチャネルMOSトランジスタNQを含む。
今、出力許可信号OEMがLレベルのときには、NAND回路906およびゲート回路907の出力信号はともにHレベルであり、レベル変換回路908の出力信号が出力電源電圧VDDQレベル、レベル変換回路909の出力信号が外部電源電圧EXVDDレベルとなる。インバータ910が、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受けて、このレベル変換回路909の出力信号を反転しており、インバータ回路910の出力信号はLレベルとなる。
したがって、出力バッファ回路912においては、MOSトランジスタPQおよびNQがともにオフ状態となり、出力バッファ回路912は、出力ハイインピーダンス状態となる。
出力許可信号OEMがHレベルとなると、NAND回路906がインバータとして動作し、一方、ゲート回路907がバッファ回路として動作する。内部読出データRDがHレベルのときには、NAND回路906の出力信号がLレベル、ゲート回路907の出力信号がHレベルとなる。したがって、レベル変換回路908の出力信号がLレベル、インバータ回路910の出力信号がLレベルとなり、出力バッファ回路912において、MOSトランジスタPQがオン状態、MOSトランジスタNQがオフ状態となる。この状態においては、出力ノード920は、MOSトランジスタPQを介して出力電源電圧VDDQレベルにまで駆動される。
一方、内部読出データRDがLレベルのときには、NAND回路906の出力信号がHレベル、ゲート回路907の出力信号がLレベルとなる。応じて、インバータ910の出力信号が外部電源電圧EXVDDレベルとなり、出力バッファ回路912においてMOSトランジスタPQがオフ状態、MOSトランジスタNQがオン状態となり、出力ノード920は、MOSトランジスタNQを介して接地電圧レベルにまで駆動される。インバータ回路910を用いて外部電源電圧レベルの信号を、MOSトランジスタNQのゲートへ与えることにより、このMOSトランジスタNQの電流駆動能力を大きくして、高速で出力ノード920を接地電圧レベルにまで放電する。
図13は、レベル変換回路908の構成の一例を示す図である。図13において、レベル変換回路908は、NAND回路906の出力信号SINを受けるインバータ908aと、内部ノードNAと接地ノードの間に接続されかつそのゲートにNAND回路の出力信号SINを受けるNチャネルMOSトランジスタ908bと、内部ノードNBと接地ノードの間に接続されかつそのゲートにインバータ908aの出力信号を受けるNチャネルMOSトランジスタ908cと、出力電源ノードと内部ノードNAの間に接続されかつそのゲートが内部ノードNBに接続されるPチャネルMOSトランジスタ908dと、出力電源ノードと内部ノードNBの間に接続されかつそのゲートが内部ノードNAに接続されるPチャネルMOSトランジスタ908eを含む。内部ノードNBから、このレベル変換回路908の出力信号SOUTが生成される。
信号SINがHレベルのときには、MOSトランジスタ908bがオン状態、MOSトランジスタ908cがオフ状態となる。したがって、内部ノードNAが、MOSトランジスタ908bを介して放電され、その電圧レベルが低下し、応じてMOSトランジスタ908eがオン状態となり、内部ノードNBを充電し、内部ノードNBの電圧レベルを、出力電源電圧VDDQレベルに上昇させる。
内部ノードNBが、出力電源電圧レベルに到達すると、MOSトランジスタ908dはオフ状態となる。したがって、周辺電源電圧VDDPレベルの信号SINが、出力電源電圧VDDQレベルの信号SOUTに変換される。
一方、信号SINがLレベルのときには、MOSトランジスタ908bがオフ状態、MOSトランジスタ908cがオン状態となる。この状態においては、内部ノードNBがMOSトランジスタ908cを介して放電され、その電圧レベルが低下する。応じて、MOSトランジスタ908dがオン状態となり、内部ノードNAを出力電源電圧VDDPレベルにまで充電し、応じてMOSトランジスタ908eがオフ状態となる。したがって、この状態においては、内部ノードNBからの信号SOUTは、Lレベルとなる。
上述のように、このレベル変換回路908は、振幅が周辺電源電圧VDDPレベルの信号SINを、振幅VDDQレベルの信号に変換し、論理レベルの変換は行なっていない。
このレベル変換回路908を用いることにより、内部の回路を、周辺電源電圧VDDPレベルで駆動し、かつ出力バッファ回路912において、出力電源電圧レベルの信号を生成することができる。
また、周辺電源電圧VDDPが外部電源電圧EXVDDに等しい場合において、出力電源電圧VDDQよりも高い場合には、出力バッファ回路912に与えられる信号の振幅を出力電源電圧レベルに変換して、その立上りおよび立下り特性を等しくする。これにより、出力バッファ回路912の出力ノード駆動時の立上り/立下り特性を等しくすることを図る。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う出力回路の構成を概略的に示す図である。図1において、出力回路903は、NAND回路906の出力信号を受けるインバータ回路1と、インバータ回路1の出力信号を受けるインバータ回路2と、インバータ回路2の出力信号がHレベルのとき導通し、インバータ回路2の入力ノードNDを接地電圧レベルに駆動するNチャネルMOSトランジスタ3と、ゲート回路907の出力信号を受けるインバータ回路4と、インバータ回路4の出力信号を受けるインバータ回路5と、インバータ回路5の出力信号がHレベルのとき導通し、ノードNFを接地電圧レベルに保持するNチャネルMOSトランジスタ6と、インバータ回路6の出力信号を受けるインバータ回路7と、インバータ回路2および7の出力信号に従って出力ノード920を駆動する出力バッファ回路912を含む。
NAND回路906は、従来と同様、周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として受け、内部読出回路905からの内部読出データRDと読出許可信号OEMとを入力信号として受ける。
ゲート回路907は、内部読出データRDと読出許可信号OEMとを入力信号として受け、かつ周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として受ける。
この周辺電源電圧VDDPは、外部電源電圧EXVDDと同一電圧レベルであっても良く、また、外部電源電圧EXVDDを降圧して生成されても良い。図1に示す実施の形態の説明においては、周辺電源電圧VDDPが、外部電源電圧EXVDDを降圧して生成される場合について説明する。
インバータ回路2の出力信号が、出力バッファ回路912に含まれるPチャネルMOSトランジスタTPのゲートへ与えられ、インバータ回路7の出力信号が、出力バッファ回路912に含まれるNチャネルMOSトランジスタTNのゲートへ与えられる。
インバータ回路1および4は、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受け、それぞれ、NAND回路906およびゲート回路907の出力信号を反転する。周辺電源電圧VDDPが、外部電源電圧EXVDDと電圧レベルが異なる場合には、これらのインバータ回路1および4は、レベル変換機能を有するかまたはそれらの前段にレベル変換回路が配置される。
なお、インバータ回路1および4は、動作電源電圧として周辺電源電圧VDDPを受けてもよい。ここでは、外部電源電圧EXVDDの供給遮断時における内部信号の不定状態について説明し、この外部電源電圧に対応する内部電源電圧を動作電源電圧として受ける回路と出力電源電圧VDDQを動作電源電圧として受ける回路の境界部における信号の安定化を説明するために、インバータ回路1および4は、動作電源電圧として外部電源電圧EXVDDを受けるように示す。
インバータ回路2、5および7は、出力電源電圧VDDQを動作電源電圧として受ける。内部読出回路905は、周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として受ける。
今、図2に示すように、出力電源電圧VDDQが供給された状態で、外部電源電圧EXVDDの供給を停止する状態を考える。ここで、外部電源電圧EXVDDの供給停止は、半導体記憶装置がスタンバイ状態のときに行われる。
周辺電源電圧VDDPは、外部電源電圧EXVDDから生成される。したがって、この外部電源電圧EXVDDの供給が停止されると、応じて、周辺電源電圧VDDPの電圧レベルが低下する。この周辺電源電圧VDDPの電圧レベルが、構成要素のMOSトランジスタのしきい値電圧レベル程度まで低下すると、周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として受ける回路が動作不能状態となり、内部読出データRDおよび出力許可信号OEM等を出力する周辺回路の出力信号の電圧レベルが不定状態となる。例えば、NAND回路906および907において、入力信号の電圧レベルが、それらの構成要素のNチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧レベルに到達すると、オン状態のNチャネルMOSトランジスタのゲートに印加される信号の電圧レベルがしきい値電圧レベル程度となり、オン状態のNチャネルMOSトランジスタはオフ状態となり、これらのNAND回路906およびゲート回路907の出力信号が不定状態となる。
この不定状態の出力信号に従って、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受けるインバータ回路1および4においても、同様に、その入出力信号の電圧レベルが不定状態となる。
スタンバイ状態においては、インバータ回路2およびMOSトランジスタ3により、このインバータ回路1の出力ノードNDは接地電圧レベルに保持されており、また、インバータ回路5およびMOSトランジスタ6により、インバータ回路4の出力ノードNFはLレベルに設定されている。したがって、この状態において、外部電源電圧EXVDDの供給が遮断され、インバータ回路1および4の入力ノードの電圧が不定状態となっても、出力電源電圧VDDQは供給されているため、インバータ2およびMOSトランジスタ3により、ノードNDは接地電圧レベルに保持され、またノードNFは、インバータ回路5およびMOSトランジスタ6により、接地電圧レベルに保持される。したがって、NAND回路906、インバータ回路1、ゲート回路907およびインバータ回路4が外部電源電圧EXVDDの供給遮断により、動作不能状態となっても、確実に内部ノードNDおよびNFを、接地電圧レベルに保持することができる。
この状態において、インバータ回路2の出力ノードNEの電圧レベルはHレベルであり、またインバータ回路5の出力信号を受けるインバータ回路7の出力ノードNGの電圧レベルはLレベルであり、出力バッファ回路912においてMOSトランジスタTPおよびTNはともにオフ状態となり、外部電源電圧EXVDDの供給遮断時においても、出力バッファ回路912をハイインピーダンス状態に保持することができる。
なお、図1において、インバータ回路1および4は、出力電源電圧VDDQレベルの振幅の信号を生成するレベル変換機能付きインバータ回路であってもよい。この構成においても、NAND回路906およびゲート回路907の出力信号が不定状態となると、レベル変換回路の入力信号が不定状態となり、レベル変換回路の出力信号が不定状態となる。この場合においても、次段のインバータおよびMOSトランジスタで構成されるラッチ回路で、レベル変換回路の出力ノードをスタンバイ状態の電圧レベルに保持することにより、確実に、出力バッファ回路を、外部電源電圧EXVDDの供給遮断時に、出力ハイインピーダンス状態に設定することができる。
また、インバータ回路1および4は周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として受けている場合においても、この周辺電源電圧VDDPは、外部電源電圧の降圧電圧であり、同様の作用効果を得ることができる。
[変更例1]
図3は、この発明の実施の形態1の変更例の構成を概略的に示す図である。図3に示す構成においては、外部電源電圧EXVDDを、周辺回路を動作させるための動作電源電圧として供給する。すなわち、外部電源電圧EXVDDが周辺電源電圧VDDPとして与えられる場合の電源電圧の分布を確認のために示す。例えば、外部電源電圧EXVDDが、2.5Vであり、出力電源電圧VDDQが1.8Vの場合には、外部電源電圧EXVDDが周辺回路に対して動作電源電圧として与えられる。
内部読出回路10が、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受け、外部電源電圧EXVDDレベルの内部読出データRDを生成する。出力許可信号OEMと内部読出データRDを受けるNAND回路11も、その動作電源電圧として、外部電源電圧EXVDDを受ける。内部読出データRDと出力許可信号OEMを受けるゲート回路12も、外部電源電圧EXVDDを、動作電源電圧として受ける。NAND回路11の出力信号を受けるインバータ回路13は、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受け、またゲート回路12の出力信号を受けるインバータ回路14も、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受ける。この場合、インバータ回路13および14は、レベル変換機能は有していない。この図2に示す出力回路903の他の構成は、図1に示す出力回路903の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
図2に示すように、外部電源電圧EXVDDが、内部回路の動作電源電圧として使用される場合において、外部電源電圧EXVDDの供給が遮断されて、インバータ回路13および14の出力信号が不定状態となる場合においても、図1に示す構成と同様、インバータ回路2およびMOSトランジスタ3により、ノードNDは、スタンバイ状態時の電圧レベル(接地電圧レベル)に保持され、またノードNFが、インバータ回路5およびMOSトランジスタ6により、スタンバイ状態時の電圧レベルに保持される。
したがって、外部電源電圧EXVDDが、内部回路の動作電源電圧として使用される場合においても、インバータ回路2およびMOSトランジスタ3で構成されるラッチ回路およびインバータ回路5およびMOSトランジスタ6で構成されるラッチ回路が、それぞれ、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受けるインバータ回路13および14の出力部に設けることにより、確実に、出力電源電圧VDDQが供給された状態で、外部電源電圧EXVDDの供給が遮断されても、出力バッファ回路912を、出力ハイインピーダンス状態に保持することができる。
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、外部電源電圧に関連する電源電圧を動作電源電圧として受ける回路の出力段に、出力電源電圧を動作電源電圧として受けるラッチ回路を配置しており、出力電源電圧供給時に、外部電源電圧EXVDDの供給が遮断されても、確実に、出力バッファ回路を、出力ハイインピーダンス状態に保持することができる。
[実施の形態2]
図4は、この発明の実施の形態2に従う出力回路の構成を示す図である。図4においては、外部電源電圧EXVDDが、内部回路を動作する周辺電源電圧として用いられる。
出力バッファ回路912のPチャネルMOSトランジスタTPを駆動するために、内部読出データRDと出力許可信号OEMを受けるNAND回路11と、NAND回路11の出力信号を受けるインバータ回路13と、インバータ回路13の出力信号を受けるインバータ回路2が設けられる。インバータ回路2の出力信号に従って、インバータ回路2の入力ノードNDを接地電圧レベルに保持するためにNチャネルMOSトランジスタ3が設けられる。図4に示すPチャネルMOSトランジスタTPを駆動する部分の構成は、図3に示す構成と同じである。
出力バッファ回路912に含まれるNチャネルMOSトランジスタTNを駆動するために、内部読出データRDと出力許可信号OEMを受けるゲート回路12と、ゲート回路12の出力信号に従って、MOSトランジスタTNのゲートを駆動するインバータ回路20が設けられる。このインバータ回路20には、外部電源電圧EXVDDを、動作電源電圧として受ける。出力MOSトランジスタTNのゲート電圧を導通時に外部電源電圧EXVDDレベルに設定することにより、このMOSトランジスタTNの電流駆動力を大きくして、高速で出力ノードを放電する。
このNチャネルMOSトランジスタTNを駆動するため、さらに、ゲート回路12の出力信号を受けるインバータ回路21と、インバータ回路21の出力信号を受けるインバータ回路22と、インバータ回路22の出力信号に従ってインバータ回路20の出力ノードNGを接地電圧レベルに駆動するNチャネルMOSトランジスタ24と、インバータ回路22の出力信号に従ってインバータ回路22の入力ノードNHを接地電圧レベルに保持するNチャネルMOSトランジスタ23が設けられる。
この図4に示す構成においては、インバータ回路2とMOSトランジスタ3によりラッチ回路が構成される。したがって、スタンバイ状態時において、外部電源電圧EXVDDの供給が停止されても、先の実施の形態1の場合と同様、インバータ回路2とMOSトランジスタ3により、インバータ回路2の出力ノードNEは、出力電源電圧VDDQレベルに保持することができる。
ゲート回路12、インバータ回路20および21は、外部電源電圧EXVDDを、動作電源電圧として受け、インバータ回路22は、出力電源電圧VDDQを動作電源電圧として受ける。したがって、外部電源電圧EXVDDの供給が遮断されても、インバータ回路22とMOSトランジスタ23により、インバータ回路22の入力ノードNHは、接地電圧レベルに保持され、このインバータ回路22の出力ノードNIは、出力電源電圧VDDQレベルに保持される。したがって、MOSトランジスタ24は、オン状態を維持し、ノードNGが、インバータ回路20の出力信号の状態に係らず接地電圧レベルに保持され、出力バッファ回路912のMOSトランジスタTNは確実にオフ状態に維持される。
この図4に示す構成においては、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受けるインバータ回路21の出力に、出力電源電圧VDDQを動作電源電圧として受けるラッチ回路を配置することにより、出力バッファ回路912に含まれるPチャネルMOSトランジスタTPおよびNチャネルMOSトランジスタTNをともにオフ状態に保持することができ、出力ノード920を出力ハイインピーダンス状態に設定することができる。
なお、上述の構成において、図1に示す構成と同様、周辺電源電圧VDDPが、外部電源電圧EXVDDから生成されて、この周辺回路の動作電源電圧として用いられても良い。この周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として利用する構成の場合、図4に示すインバータ回路20を除く回路に対し外部電源電圧EXVDDに代えて周辺電源電圧VDDPが印加される。ただし、インバータ回路13、20および21がレベル変換機能を有するインバータで構成される。
この周辺電源電圧VDDPを外部電源電圧を降圧して生成する構成においても、周辺電源電圧VDDPが外部電源電圧EXVDDから生成されるため、同様、ラッチ回路により不定状態となる可能性のある信号を確定状態の信号に保持することができる。
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、出力ノードを接地電圧レベルに放電するMOSトランジスタのゲートを、外部電源電圧EXVDDレベルの振幅の信号で駆動する構成においても、出力ノード放電用MOSトランジスタTNのゲートを接地電圧レベルに駆動する経路に、出力電源電圧を動作電源電圧として受けるラッチ回路を配置することにより、外部電源電圧EXVDDの供給遮断時においても、放電用MOSトランジスタを確実にオフ状態に維持することができ、確実に、出力バッファ回路を出力ハイインピーダンス状態に設定することができる。
[実施の形態3]
図5は、この発明の実施の形態3に従うラッチ回路の構成を概略的に示す図である。この図5に示すラッチ回路は、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受けるインバータIV1の出力信号をラッチする。このラッチ回路は、出力電源電圧VDDQを動作電源電圧として受けて、インバータIV1の出力信号を反転するインバータ回路IV2と、インバータ回路IV2の出力信号に従ってこのインバータ回路IV2の入力ノードNJを接地電圧レベルに駆動するNチャネルMOSトランジスタQNを含む。このインバータ回路IV2およびNチャネルMOSトランジスタQNは、図1から3に示すラッチ回路を総称的に示す。
前段のインバータ回路IV1およびこのインバータ回路IV1の前段の回路は外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受ける。したがって、外部電源電圧EXVDDが、NチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧Vthレベルに低下すると、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受ける回路部分は、動作不能状態となる。すなわち、CMOS回路において、動作電源電圧が構成要素のMOSトランジスタのしきい値電圧以上に上昇しないと、動作電流が流れる経路が形成されず動作することができない。
たとえば、CMOSインバータ回路の出力信号がHレベルのときに電源が遮断された場合、その放電用NチャネルMOSトランジスタはオフ状態にあり、放電動作を行なわない。一方、PチャネルMOSトランジスタは、この状態において、ゲート−ソース間電圧がそのしきい値電圧となるとオフ状態となる。その出力信号が、電源電圧の電圧レベルに従って低下しても、PチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値以下には低下しない。
また、CMOSインバータ回路の出力信号がLレベルのときに電源が遮断されると、その入力信号の電圧レベルの低下速度が動作電源電圧の電圧低下速度よりも早い場合、PチャネルMOSトランジスタがオン状態となり出力信号の電圧レベルを上昇させ、NチャネルMOSトランジスタがオフ状態となり、この出力信号の電圧上昇を放電することができない。また、このときに、PチャネルMOSトランジスタが、ゲート−ソース間電圧がそのしきい値電圧の絶対値となり、オフ状態となっても、その出力信号は、動作電源から切り離されているため、動作電源電圧とともに低下することができず、出力信号が、電圧レベルが浮き上がった状態となる。
したがって、電源電圧EXVDDの低下速度とインバータIV1の入出力信号の変化速度の関係から、インバータ回路IV1の出力信号は、最大、その構成要素のMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値(以下、単にしきい値電圧と称する)Vthレベルに到達することが考えられる。インバータ回路IV2をレシオ回路で構成し、インバータIV1の出力ノードNJの信号電圧が、しきい値電圧Vthレベルであっても、確実に、出力電源電圧VDDQの電圧レベルの信号を出力するように、その構成要素のPチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタのサイズ(β比)を調整する。
すなわち、図6に示すように、一般に、CMOSインバータ回路においては、その入力論理しきい値は、動作電源電圧の1/2の電圧レベルに設定され、レシオレス回路で構成されることが多い。この場合、出力電源電圧VDDQが1.8Vであれば、入力論理しきい値は、VDDQ/2であり、0.9Vとなる。しきい値電圧Vthが、0.8Vであれば、図6の曲線Aに示すように、この入力信号INが、しきい値電圧Vthレベルを少し超えると、急速に、その出力信号OUTの電圧レベルが低下する。たとえば、インバータ回路IV1の出力信号に従って、インバータIV2の出力信号が、急激に低下して、たとえば出力電源電圧VDDQの1/2の電圧レベルに低下した場合、NチャネルMOSトランジスタQNのしきい値電圧と近い電圧レベルにインバータ回路IV2の出力信号の電圧レベルが低下し、MOSトランジスタQ2を十分にオン状態とすることができず、ノードNJを接地電圧レベルに保持することができなくなるおそれがある。
また、このような中間電圧レベルに、ノードNJが保持された場合、インバータ回路IV2においては、貫通電流が流れる。したがって、このインバータ回路IV2をレシオ回路で構成し、その入力論理しきい値を高くし、図6において曲線Bで示すように、入力信号(ノードNJの信号電圧)が、しきい値電圧Vthレベルであっても、確実に、出力電源電圧VDDQレベルの電圧を出力するように構成する。
一般に、入力論理しきい値VTと、構成要素MOSトランジスタのサイズは、通常次式で表わされる。
ここで、VthnおよびVthpは、それぞれNチャネルMOSトランジスタおよびPチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧を示し、βPおよびβNは、それぞれ、PチャネルMOSトランジスタおよびNチャネルMOSトランジスタのサイズ(チャネル幅とチャネル長の比:W/L)により決定される係数である。
係数βPが、PチャネルMOSトランジスタのチャネル幅とチャネル長の比で決定され、係数βNが、NチャネルMOSトランジスタのチャネル幅とチャネル長の比で決定されるため、PチャネルMOSトランジスタおよびNチャネルMOSトランジスタのサイズを調整して、その入力論理しきい値を通常よりも高く設定する。これにより、ノードNJの電圧レベルが、前段の外部電源電圧EXVDDを受ける回路が動作不能状態となって上昇しても、確実にインバータ回路IV2の出力信号を出力電源電圧VDDQレベルに設定でき、応じてMOSトランジスタQNを確実にオン状態に設定して、ノードNJを接地電圧レベルに保持することができる。
なお、図5に示すインバータIV1は、動作電源電圧として外部電源電圧EXVDDを受けている。しかしながら、このインバータIV1は動作電源電圧として、周辺電源電圧VDDPを受けても良い。ただし、この場合には、インバータIV1の次段にレベル変換回路を配置する必要がある。
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、出力電源電圧を動作電源電圧として受けるラッチ回路のインバータをレシオ回路で構成して、その入力論理しきい値が、入力信号がMOSトランジスタのしきい値電圧程度であっても、Lレベルの信号であると判断して、出力電源電圧VDDQを出力する様に設定しており、外部電源電圧の遮断時において、ラッチ回路のインバータの入力信号の電圧レベルが浮き上がっても、確実に、その入力信号をLレベルの信号を保持して、出力バッファ回路を出力ハイインピーダンス状態に保持することができる。
[実施の形態4]
図7は、この発明の実施の形態4に従う出力回路の構成を示す図である。この図7に示す構成においては、外部電源電圧EXVDDが、内部回路を動作させる動作電源電圧として用いられる。
図7において、出力回路は、図4に示す出力回路と以下の点が異なっている。すなわち、NAND回路11の出力信号を受けるインバータ回路13に代えて、外部電源電圧投入検出信号ZPOREXとNANDゲート11の出力信号を受けるNOR回路30が設けられる。このNOR回路30の出力信号が、ラッチ回路を構成するインバータ回路2へ与えられる。また、ゲート回路12の出力信号を受けるインバータ回路21に代えて、外部電源電圧投入検出信号ZPOREXとゲート回路12の出力信号を受けるNOR回路32が設けられる。このNOR回路32の出力信号が、ラッチ回路を構成するインバータ回路22へ与えられる。この図7に示す出力回路の他の構成は、図4に示す出力回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
外部電源電圧投入検出信号ZPOREXは、外部電源電圧EXVDDが安定化するまで、外部電源電圧VDDEXと同一電圧レベルを維持し、外部電源電圧EXVDDが安定化すると、Lレベルに設定される。したがって、この外部電源電圧EXVDDの投入時、NOR回路30および32は、外部電源電圧投入検出信号EXVDDをHレベルと判定するため、それらの出力信号は、Lレベルに設定され、不定状態になるのを防止することができる。外部電源電圧EXVDDが安定化すると、外部電源電圧投入検出信号ZPOREXがLレベルとなり、NOR回路30および32が、インバータ回路として動作する。
この外部電源電圧EXVDDの投入時においては、出力電源電圧VDDQは供給されているため、インバータ回路2とMOSトランジスタ3によりこのノードNDは接地電圧レベルに保持される。同様に、インバータ回路22およびMOSトランジスタ23により、ノードNHが、接地電圧レベルに保持される。外部電源電圧EXVDDの投入時においても、このNOR回路30および32の出力信号がLレベルに、この外部電源電圧投入検出信号ZPOREXがLレベルとなるまで、Lレベルに保持され、その外部電源電圧EXVDD投入時NOR回路30および32の出力信号が不安定状態となり、インバータ回路20および22の出力信号に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
したがって、外部電源電圧遮断後において、再び、半導体記憶装置へアクセスするために外部電源電圧EXVDDが投入されたときにおいて、出力回路が出力ハイインピーダンス状態と異なる状態に移行して、外部バスのデータ/信号に対し悪影響を及ぼすのを確実に防止することができる。
図8は、外部電源電圧投入検出信号を生成する部分の構成の一例を示す図である。図8において、外部電源投入検出部は、外部電源電圧EXVDDの投入を検出する電源投入検出回路40と、電源投入検出回路40の出力信号PORを反転するインバータ回路42を含む。このインバータ回路42は、外部電源電圧EXVDDを動作電源電圧として受け、電源投入検出回路40の出力する電源投入検出信号を反転して、外部電源電圧投入検出信号ZPOREXを生成する。
図9は、図8に示す電源投入検出部の動作を示す信号波形図である。以下、図9を参照して図8に示す外部電源投入検出部の動作について簡単に説明する。
外部電源電圧EXVDDが投入されると、その電圧レベルが、外部電源線の負荷に応じて徐々に上昇する。電源投入検出回路40は、周知の構成を有しており、外部電源投入時、外部電源電圧の電圧レベルの上昇に従って、その出力信号が少し立上がり、すぐに、内部回路(インバータ回路)により、接地電圧レベルのLレベルに駆動される。
この電源投入検出回路40の出力信号PORがLレベルの間、インバータ回路42は、その外部電源電圧投入検出信号ZPOREXの電圧レベルを、外部電源電圧EXVDDの電圧レベルに従って上昇させる。
外部電源電圧EXVDDが所定の電圧レベルに到達するかまたは安定化すると、電源投入検出回路40の出力信号PORがHレベルに立上がり、応じて、インバータ回路40からの外部電源電圧投入検出信号ZPOREXがLレベルとなる。
したがって、この外部電源電圧EXVDDの投入時、外部電源電圧投入検出信号ZPOREXが、NOR回路30および32に含まれるNチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧を超えると、確実に、このNOR回路30および32の出力信号をLレベルに保持する。したがって電源投入時において、NOR回路30および32の出力信号を確実にLレベルに固定することができ、インバータ回路とMOSトランジスタで構成されるラッチ回路のラッチ信号電圧に何ら悪影響を及ぼさない。
なお、上述の説明においては外部電源電圧EXVDDが、周辺回路の動作電源電圧として用いられている。しかしながら,外部電源電圧EXVDDを降圧下周辺電源電圧VDDPが、周辺回路の動作電源電圧として用いられても良い。この構成の場合、図7において、括弧内に示すように、インバータ回路20を除く回路の外部電源電圧に代えて周辺電源電圧VDDPが動作電源電圧として与えられる。この周辺電源電圧VDDPを周辺回路の動作電源電圧として用いる場合、周辺電源電圧VDDPの投入を検出する周辺電源電圧投入信号が外部電源電圧投入検出信号ZPOREXに代えて用いられても良い。
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、ラッチ回路前段の外部電源電圧に対応する電圧を動作電源電圧として受けるゲート回路に、電源電圧投入検出信号を与えており、そのゲート回路の出力信号を外部電源電圧投入時、所定の電圧レベルに保持することができ、外部電源電圧投入時の、ラッチ回路のラッチ操作に悪影響を及ぼすのを防止することができ、確実に外部電源電圧復帰時においても、出力バッファ回路を出力ハイインピーダンス状態に設定することができる。
なお、上述の説明においては、出力電源電圧VDDQが供給された状態で外部電源電圧が再投入される時の動作について説明している。しかしながら、システムリセットなどの電源投入時において、先に出力電源電圧VDDQが投入され、ついで外部電源電圧EXVDDが投入されるシーケンスにおいても、確実に出力回路を出力ハイインピーダンス状態に初期化することができ、システム全体の誤動作および半導体記憶装置の誤初期化などを確実に防止することができる。
[実施の形態5]
図10は、この発明の実施の形態5に従う出力回路の要部の構成を概略的に示す図である。図10においては、インバータ回路IV2とNチャネルMOSトランジスタQNとにより、ハーフラッチ(ラッチ回路)が構成される。このインバータ回路IV2とMOSトランジスタQNで構成されるラッチ回路は、先の実施の形態1から4のいずれの部分のラッチ回路であってもよい。ラッチ回路前段に、内部信号の振幅を、出力電源電圧VDDQレベルに変換するレベル変換回路52が設けられる。このレベル変換回路52は、内部電源電圧(周辺電源電圧)VDDPを動作電源電圧として受ける前段ゲート回路50の出力信号の振幅を変換する。すなわち、内部回路へは、出力電源電圧VDDQよりも低い電圧が動作電源電圧として与えられる。このレベル変換回路52の構成は、図13に示すレベル変換回路の構成と同じである。レベル変換回路52の入力ノードと出力ノードの間に、ゲートに出力電源電圧VDDQを受けるNチャネルMOSトランジスタで構成される転送ゲート54が配置される。
この転送ゲート54は、しきい値電圧Vthnが低い低しきい値電圧トランジスタ(L−Vthトランジスタ)である。スタンバイ状態時においては、インバータ回路IV2とMOSトランジスタQNにより、このレベル変換回路52の出力ノードNKは接地電圧レベルに保持される。
この状態で、外部電源電圧EXVDDの供給が遮断され、応じて周辺電源電圧VDDの電圧レベルも低下し、前段ゲート回路50の出力信号の電圧レベルが不定状態となる場合においても、この転送ゲート54が、レベル変換回路52の出力ノードNKの電圧(接地電圧レベル)を、前段ゲート回路50の出力ノード(レベル変換回路52の入力ノード)に伝達する。したがって、図13に示すレベル変換回路において、ノードNBがレベル変換回路52の出力ノードNKに相当する場合において、この前段ゲート回路50の出力信号(SIN)が不定状態となり、MOSトランジスタ908bおよび908cが、不安定な状態となり、この内部ノード(NAおよびNB)の電圧レベルが中間電圧レベルに変化しようとしても、このインバータ回路IV2およびMOSトランジスタQNにより、レベル変換回路52の出力ノードNKを接地電圧レベルにでき、このレベル変換回路52の内部ノードの立上がりを抑制できる。
また、図13に示す内部ノードNAが中間電圧レベルになる可能性がある場合においても、転送ゲート54により、図13に示す信号SINを接地電圧レベルに保持しており、確実に図13に示すMOSトランジスタ908bをオフ状態に設定しており、内部ノードNAを出力電源電圧VDDQレベルに保持でき、このレベル変換回路52を確実にラッチ状態に保持でき、貫通電流が生じるのを防止することができる。また、レベル変換回路52の出力信号が中間電圧レベルに浮き上がり、インバータIV2に貫通電流が流れるのを防止することができる。
したがって、内部回路が、出力電源電圧VDDQよりも電圧レベルの低い周辺電源電圧VDDPを動作電源電圧として受けて動作する場合において、レベル変換回路52を設ける構成においても、インバータ回路IV2およびMOSトランジスタQNにより構成されるラッチ回路により、確実に、外部電源電圧(周辺電源電圧)の供給遮断時に、レベル変換回路52の出力信号が不確定状態となるのを防止でき、確実に、出力バッファ回路を出力ハイインピーダンス状態に設定することができる。
また、転送ゲート54により、前段ゲート回路50の出力信号が不定状態となるのを防止することができる。
また、上述の説明においては、外部電源電圧の遮断時の動作について説明している。しかしながら、外部電源電圧の再投入時においても確実に、レベル変換回路52の入出力ノードをスタンバイ状態時の電圧レベルに保持することができる。
この図10に示す構成は実施の形態1から4に示す構成において、周辺電源電圧が外部電源電圧を降圧して生成されて周辺回路の動作電源電圧として利用される構成に対して、適用可能である。
[他の構成]
実施の形態1から5においては、インバータ回路とMOSトランジスタで構成されるラッチ回路は、その入力ノードを接地電圧レベルに保持している。しかしながら、インバータ回路とPチャネルMOSトランジスタを用いて、このラッチ回路が、出力電源電圧レベルにその入力ノードの電圧レベルを保持するように構成されてもよい。この場合、出力バッファ回路においてPチャネルMOSトランジスタTPおよびNチャネルMOSトランジスタTNがともにオフ状態になるようにインバータの段数を調整する必要がある。
また、上述の説明において、半導体記憶装置の出力回路の構成について説明している。しかしながら、一般の半導体装置において、内部回路が外部電源電圧に遮断する電源電圧を動作電源電圧として利用し、出力バッファ回路が、専用の電源電圧を利用する構成であれば、本発明は、適用可能である。
以上のように、この発明に従えば、出力回路において用いられる出力電源電圧と内部回路が利用する外部電源電圧を受ける半導体装置において、外部電源電圧に依存する電源電圧を動作電源電圧とする回路の次段に、出力電源電圧を動作電源電圧とするラッチ回路を設けており、確実に、外部電源電圧を出力電源電圧を投入した状態で遮断する場合においても、内部ノードを、スタンバイ状態時に保持することができ、出力回路を出力ハイインピーダンス状態に設定することができる。
すなわち、内部信号に従って生成されかつ第1の電源電圧レベルの振幅を有する第1の出力駆動信号を、第2の電源電圧を動作電源電圧として受けるラッチ回路でラッチかつ転送するとともに、このラッチ回路の出力信号に従って出力ノードを駆動する第1の出力トランジスタのゲート電圧を設定しており、第1の電源電圧の供給が遮断されても、確実に、第1のラッチ回路により第1の出力トランジスタのゲート電圧をスタンバイ状態時と同じ電圧レベルに保持することができ、確実に、この第1の出力トランジスタをオフ状態に維持することができる。
また、内部信号に従って生成される第1の電源電圧レベルの振幅の有する第2の出力駆動信号を第2のラッチ回路でラッチしかつ転送するとともに、第2の出力トランジスタを、この第2のラッチ回路の出力信号に従って駆動することにより、確実に、この第1の電源電圧供給遮断時においても、第2の出力トランジスタをオフ状態に維持することができる。
また、出力駆動回路として、ラッチ回路の出力信号に従って出力ノードを駆動する第2の出力トランジスタで構成することにより、簡易な回路構成で、第1の電源電圧供給遮断時に、確実に出力ノードを出力ハイインピーダンス状態に設定することができる。
また、この出力駆動回路を、第2の出力駆動信号と同一論理レベルの信号を生成する補助駆動回路と、この補助駆動回路の出力ノードをラッチ回路の出力信号に従って参照電圧レベルに駆動し、かつこの補助駆動回路の出力ノードの電圧に従って出力ノードを第2の出力トランジスタで駆動することにより、この第2の出力トランジスタのゲート電圧を、外部電源電圧レベルに保持でき、大きな電流駆動力で出力ノードを駆動する構成においても、安定に、第1の電源電圧供給遮断時において出力ノードを出力ハイインピーダンス状態に設定することができる。
この第1のラッチ回路の入力論理しきい値を、第1の出力駆動信号生成回路が動作不能となる第1の電源電圧レベルよりも高く設定することにより、確実に、動作不能状態とされた第1の出力駆動信号生成回路の出力電圧が、中間電圧レベルに保持される可能性がある場合においても、確実に、インバータにより、この第1の出力駆動信号生成回路の出力ノードを参照電圧レベルに駆動することができ、安定に、ラッチ状態を維持することができる。また、インバータにおける貫通電流も生じず、消費電流が増大するのを抑制することができる。
また、同様に、第2のラッチ回路を、その入力論理しきい値を、第2の出力駆動信号生成回路が動作不能となる第2の電源電圧レベルよりも高くしたインバータ回路で構成することにより、確実に、この第1の電源電圧遮断時においても、インバータ回路の出力信号を、所定の電圧レベルに保持でき、確実に、ラッチ動作を行なうことができる。また、中間電圧レベルにこのラッチ回路の入力ノードがなるのを防止でき、ラッチ回路に貫通電流が生じるのを防止できる。
また、第1の電源電圧の投入を検出する回路を用い、この第1の電源投入検出信号に従って第1の出力駆動信号を生成することにより、外部電源電圧の投入時において、内部ノードの電圧レベルが不定状態となるを防止することができ、確実に、この外部電源電圧投入時においてもラッチ回路によるラッチ電圧レベルを維持することができる。
第2の出力駆動信号も、第1の電源電圧投入検出信号に従って生成することにより、この第2の出力駆動信号も、第2の電源電圧投入時に不定となるのを防止することができ、確実にラッチ回路にラッチを行なわせることができる。
また、ラッチ前段に、第1の電源電圧を出力電源電圧レベルの振幅の信号に変換するレベル変換回路を配置し、このレベル変換回路の入出力ノードを第1の電源電圧をゲートに受ける転送ゲートで接続することにより、第1の電源電圧投入遮断時においても、確実に、このラッチ回路の出力信号に従って、レベル変換回路を内部ノードの電圧レベルを所定電圧レベルに維持することができ、レベル変換回路における貫通電流が生じるのを防止でき、またレベル変換回路出力信号が不定状態となるのを防止することができる。
同様に、第2のラッチ回路前段に、レベル変換回路が設けられる構成においても、このレベル変換回路の出力ノードを第2の電源電圧をゲートに受ける転送ゲートで接続することにより、第1の電源電圧投入時においてまたは遮断時において、レベル変換回路の出力信号が不定状態となるのを防止することができる。
1,2,4,5 インバータ回路、3,6 MOSトランジスタ、11 NAND回路、7,13,14 インバータ回路、12 ゲート回路、20,21,22 インバータ回路、23,24 MOSトランジスタ、30,32 NOR回路、40 電源投入検出回路、42 インバータ回路、50 前段ゲート回路、52 レベル変換回路、54 転送ゲート、IV1,IV2 インバータ回路、QN,TP,TN MOSトランジスタ、906 NAND回路、907 ゲート回路、912 出力バッファ回路。