JP4159356B2 - 乾燥された食品組成物のための食品調製時芳香系 - Google Patents

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Description

本発明は、乾燥された食品組成物から食品を調製する際に芳香(aroma)をもたらす組成物、このような芳香付与性組成物を含有する乾燥された食品組成物および前記乾燥された食品組成物から食品を調製する方法に関する。
乾燥された食品組成物の製造は往々にして、望ましい食品芳香の損失を引き起こす高温などの加工条件を必要とする。このような損失を克服するために知られている技術の1つは、乾燥された食料品および飲料に付加的な芳香および香味(flavor)を加えることである。乾燥された食料品または飲料に加えるための天然および人工芳香および香味の調製に関して、多数の技術が存在する。このような芳香および香味は通常、複雑であり、製品の特徴的な芳香を作り出すために有効に組み合わされている多くの感覚器刺激性の化合物を含む。芳香料および香味料は極めて強力で、通常は、その希釈されていない状態では不安定なので、担体と組み合わされて、安定で取り扱いやすいようにされている。担体は、感覚器刺激性が中性であるか、補足的であり、製品の特徴的な芳香には関与しない。
担体は、水溶性の固体または液体であってよい。液体担体を使用する場合には、往々にしてこれを、固体の水溶性マトリックスに封入して、特徴的な芳香が失われるか、ダメージを受けることを防ぐ。液体系では溶剤とも称される担体は、芳香ベースとして機能し、別の方法で、強力な芳香および味物質のレベルを、天然に存在するレベルと同様のレベルに調節するために使用される。液体系のための担体の望ましい特性には、無刺激性(blandness)および他の液体担体および液体芳香との混和性が含まれる。通常の担体には、エタノール、プロピレングリコール、グリセロール、植物油、ベンジルアルコール、トリアセチン、トリプロピオニン、クエン酸トリエチルおよびトリブチリンが含まれる。
芳香付与性組成物の芳香成分が、その芳香、すなわち、他の芳香から引き立てる特性を芳香に与える固有の性質を特徴付けている。芳香成分には、一緒になって特徴的な芳香をもたらす多数の芳香内容物が含まれてよいか、往々にして含まれている。
乾燥された食品または飲料中でこのような香味および芳香を水戻しする際に、調製時芳香(preparation aroma)が望ましい場合に、このような組成物は、低い芳香放出により有効性が限られている。固体担体を使用する場合には、水戻しの間に戻し液体が粒子へと拡散することが、外部への芳香の逆拡散を阻害するので、放出または芳香は乏しい。こうして、特徴的な芳香成分の圧倒的大多数は、戻し液中に留まることになる。担体への特徴的な芳香成分の装填を高めることにより、芳香噴出を得ることができるが、通常、このことは、消費される際に製品に圧倒的に強いか、アンバランスな香味をもたらす。
同様に、通常の液体担体を使用すると、封入されているかどうかに関わらず、得られる芳香放出は乏しい。水溶性である通常の液体担体は、可溶性の固体担体と同様の問題を被っている。担体への水の流入が、外部への芳香の拡散を阻害する。さらに、多くの担体が、1.0g/ccを上回る密度を有するので、これらは、水を加えると製品中で沈み、芳香は、表面に放出されて、調製時芳香もたらすのではなく、戻し液中に放出されてしまう。最後に、水に浮かび、不溶性の慣用の担体は、油性または脂質性を示す。これらは、表面で芳香を放出するように調整することができるが、見苦しく、往々にして感覚刺激性、視覚性から望ましくない「油膜」を製品の表面に残す。
植物源からの天然精油は通常、強い香味を示し、その固有の揮発性により当然芳香性である。これにより、これらは、食品の製造で使用するための芳香付与性成分として理想的な選択となっている。しかし残念なことに、揮発性精油は、食品を製造するために使用されるすべての食品源に存在するわけではない。加えて、数種の食品で自然に生じる精油は往々にして、豊富にはないか、または容易に抽出できないため、加工食品に経済的に使用することができず、またそれらの中には食品への使用が認められていないものもある。さらに、多くの加工食品は、その意図する用途のために、精油を含有しうる天然食品内容物を用いて製造することができない。
たとえば、インスタント飲料用粉末は通常、迅速かつ完全に、水に溶けて、消費者に許容されるように不溶性の浮遊または懸濁物質または沈殿物を生じないべきであるのに、天然由来の揮発油を含有する食品に由来する食品または内容物は通常、完全には水溶性ではない。これらの限界に応じて、天然または合成着香剤が通常は、このような食品に望ましい特性および個性を与えるために使用される。多くの場合に、特に、経済的に香味を付与する場合に、代用飲料またはオレンジ香味のインスタント飲料に香味付けするために使用される、オレンジ油カプセル化粉末が広く使用されているように、着香剤は天然精油を含有してもよい。オレンジ油は、簡単かつ経済的に、オレンジジュース工業の豊富な副産物である廃棄オレンジ皮から圧搾される。
芳香の損失をもたらす食品加工のよく知られている1つの例は、「インスタント」(または可溶性)コーヒー粉末の製造である。その製造に付加的なステップを加えない限り、焙煎され、粉砕されたコーヒーを淹れて調製されたホットコーヒー飲料の芳香に比較して、インスタントコーヒー粉末から調製されたホットコーヒー飲料に付く芳香は非常にわずかである。インスタントコーヒー製品の芳香を高めるために、多くの試みがなされており、これらには、特定の種類のコーヒー豆の使用、特定のコーヒー焙煎条件の使用、コーヒー芳香の添加が含まれている。
インスタントコーヒーに関連して記載されている特殊な問題は、コーヒーを淹れる際に生じるコーヒー芳香に比較して、ホットインスタントコーヒー飲料を調製する際に生じるコーヒー芳香の相対的な不足である。低い調製時芳香のこの問題(すなわち、インスタントコーヒー飲料を調製する際の乏しい芳香噴出または「カップ上芳香」)は、特許文献1および2に記載されている。これらの特許はいずれも、芳香性コーヒー物質の水性エマルションで可溶性コーヒー粉末をコーティングするか、粒子状の芳香付与されたコーヒーガラスを使用することなどにより、カップ上のコーヒー芳香の初期噴出(initial burst)をもたらすいくつかの先行技術の試みを記載している。これらおよび他の先行する知られている手順は、良好な調製時芳香に関して成功していないことを、これらの特許文献のいずれもが報告している。特許文献1は、カプセル粒子を同時に押出す方法を提案しており、この際、芳香付与されたコーヒーオイルを含有する液体核物質を、硬化コーヒーガラスのシェル内に封入する。シェルは、圧力下に不活性ガスで飽和されている芳香付与されたコーヒーオイルの核を封入する。さらに、特許文献2は、インスタントコーヒーを芳香付与するための知られている技術を記載しており、良好なパッケージ内芳香(package aroma)(すなわち、コーヒー容器中での芳香)をもたらしうる技術は、良好な調製時芳香をもたらさないと記している。特許文献2は、特許文献1の方法は、芳香の優れた捕捉はもたらすが、複雑な機械および慎重な制御を必要とすると報告している。特許文献2は、芳香付与されたコーヒーカプセル粒子を調製する変更方法を提案しており、この方法は、簡略さという利点を有するとしている。
特許文献1および2に記載されているもののような芳香付与されたコーヒー粒子をインスタントコーヒー製品に加えることにより達成することができる調製芳香の量は、部分的に、使用されるこのような粒子の量に依存している。十分な量の芳香付与されたカプセルを使用することにより、良好な調製時芳香を達成することができる。しかしながら、使用されるカプセルが多いほど、加えられるカプセル材料、特にコーヒーオイルは多くなる。加えられたコーヒーオイルは、コーヒー飲料の表面上に油膜として蓄積する。このような油膜は容易に認めることができ、インスタントコーヒーに対する消費者の許容を損なうと広く知られている。
米国特許第5399368号、Nestec S.A. 米国特許第5750178号、Nestec S.A. 米国特許第4520033号 米国特許第5496574号 米国特許第3989852号 U.S.Food and Drug Administration(Code of Federal Regulations, Title 21, paragraph 101. 22 and (a) (3) and (a) (1))
天然精油の使用または食品組成物から調製される食品の特性に有害な影響を及ぼすであろう植物油などの大量の他の内容物の使用を必要とすることなく、良好な食品調製時芳香を提供する必要性が生じている。乾燥された温かい飲料およびスープ組成物のために、良好な調製時芳香を提供する特別な必要性も生じている。
一態様では、本発明は、粒子状の食品調製時芳香組成物を提供するが、これは、固体の水溶性マトリックスを有する粒子を含み、前記マトリックスは、その中に物理的に閉じ込められている食品芳香付与性組成物を有し、前記食品芳香付与性組成物は、天然精油以外の特徴的な揮発性食品芳香成分および揮発性有機担体を含み、前記揮発性有機担体は、25℃および大気圧で液体状態であり、25℃で少なくとも0.01mmHgの蒸気圧、25から250℃の範囲の沸点、25℃で1.0g/cc未満の密度および25℃で約10%以下の水溶性を有する。
別の一態様では、本発明は、乾燥された食品または飲料組成物を提供するが、食品内容物ならびに前記乾燥された食品または飲料製品組成物から食品または飲料を調製する際に芳香の噴出をもたらすための粒子状の食品調製時芳香内容物を含み、前記食品調製時芳香内容物は、固体の水溶性マトリックスを有する粒子を含み、前記マトリックスは、その中に物理的に閉じ込められている食品芳香付与性組成物を有し、前記食品芳香付与性組成物は、天然精油以外の特徴的な揮発性食品芳香成分および揮発性有機担体を含み、前記揮発性有機担体は、25℃および大気圧で液体状態であり、25℃で少なくとも0.01mmHgの蒸気圧、25から250℃の範囲の沸点、25℃で1.0g/cc未満の密度および25℃で約10%以下の水溶性を有する。
さらに別の一態様では、本発明は、乾燥された食品または飲料製品組成物から食品または飲料を調製する方法を提供するが、これは、食品内容物ならびに前記乾燥された食品または飲料製品組成物から食品または飲料を調製する際に芳香の噴出をもたらすための食品調製時芳香内容物を含む乾燥された食品組成物を用意し、その際、前記食品調製時芳香内容物は、固体の水溶性マトリックスを有する粒子を含み、前記マトリックスは、その中に物理的に閉じ込められている食品芳香付与性組成物を有し、前記食品芳香付与性組成物は、天然精油以外の特徴的な揮発性食品芳香成分および揮発性有機担体を含み、前記揮発性有機担体は、25℃および大気圧で液体状態であり、25℃で少なくとも0.01mmHgの蒸気圧、25から250℃の範囲の沸点、25℃で1.0g/cc未満の密度および25℃で約10%以下の水溶性を有するステップと、食品調製温度で前記食品組成物に水を加えるステップとを含む。
「食品」という用語を、「食品または飲料」という表現のように「飲料」と組み合わせて使用する場合には、スープなどの食品とコーヒー飲料などの飲料製品とを区別するために使用されている。「食品」という用語を、「食品組成物」という表現のように「飲料」という用語と共に使用しない場合には、飲料を包含する。
ここで使用する場合、「天然食品芳香」および「合成食品芳香」という表現は、それぞれ、非特許文献1に定義されているような「天然香味」および「人工香味」と同じ意味を有する。
食品調製の間の芳香の放出は、多くの食料品の好ましさおよび楽しさに影響を及ぼしている。調製時芳香の強さは、製品の鮮度および品質に関する消費者の認識に著しく強い影響を与える。高い調製時芳香強度は、食品に処方される揮発性芳香の量を単純に増やすことにより、通常は達成することができる。しかしながら通常は、標準的な量を何倍にも増やさないと、調製時芳香に対して顕著な効果をもたらすことができない。残念ながら、この試みは往々にして、消費の間に圧倒的に強い味または芳香を有する製品をもたらす。本発明は、品質への有害な効果を回避しつつ、より強い調製時芳香を提供する。1実施形態では、粒子状の芳香組成物を使用して、2種の異なる、望ましい芳香体験を消費者に提供することができる。ここに記載されている新規の芳香系の高い放出効率から誘導される強い芳香は、食品調製の間に知覚され、広く使用されている低放出効率の慣用の芳香系に典型的な、通常の強さの芳香および香味は、後続の消費の間に知覚されうる。
本発明は、天然精油以外の揮発性食品芳香と、揮発性有機担体とを組み合わせて、乾燥された食品組成物で使用するための揮発性芳香付与性組成物をもたらす。天然精油の使用が、前記可用性、経費または製品適合性の問題のうちの1つまたは複数により妨げられるか、禁止されているような加工食品用途に、調製時芳香を持ち込むために使用することができる形の、精油の合成バージョンとみなすことができる組成物の製造が、本発明により可能となる。物理的特性の本発明による組合せを有する新規の揮発性担体を使用することが、本発明の鍵であり、慣用の担体を使用する天然または合成着香剤とは明らかに異なる。慣用の担体は、過度に水溶性であり、1g/ccを上回る密度を有するか、油膜残留物および香味へのかなり有害な効果を回避しつつ、望ましい調製時芳香インパクトをもたらすには十分には揮発性でない。揮発性芳香付与性組成物は、水との二相性であり、食品調製の温度では一時的な存在である。このことは、有益な非平衡環境を創出し、この環境中で、芳香と担体の両方が、浮遊している油状滴から蒸発して、これは、飲料または他の食品、特に水またはミルクなどの水性液と乾燥混合食品組成物とが組み合わさることにより、調製されたものの表面から消えるであろう。揮発性芳香付与性組成物は、貯蔵の間の蒸発および酸化を低減するように、好ましくは封入により、固体の水溶性粒子に物理的に捕捉されている。粒子状芳香組成物は乾燥された食品組成物、特に、ホットまたはコールド乾燥混合飲料またはスープ組成物などの乾燥混合食品組成物に容易に加えられて、パッケージングされる。
本発明の揮発性有機担体の使用は、いくつかの利点をもたらしうる。揮発性有機担体は、たいていの場合、わずかに水溶性であり、水の密度よりも低い密度を有するので、水性飲料などの食品の表面に浮遊し、そこで、食品が調製される際に、食品の上で空気に直接に、芳香を放出しうる。溶解による芳香の損失を最小にし、消費者により知覚される芳香の強度を最大にするために役立つので、この効果は望ましい。そのうえ、揮発性担体は、芳香と共に迅速に蒸発するので、これは、植物油などの非揮発性担体を使用する用途で生じるような、食品の表面上の望ましくない油膜を後に残さない。
揮発性担体は典型的には、食用油、通常は植物油よりもかなり低い氷点および粘度を有するので、冷たいか、または凍らせた香味と直接接触することにより、芳香付与されうる。例は、担体とコーヒー芳香フロストとの接触である。非常に揮発性の芳香の蒸発による損失を低減し、熱または酸化分解による不安定な芳香の損失を低減するために、低温での芳香付与が有利でありうる。トリアセチン、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、またはエタノールなどの食用油よりも低い氷点を有する他の溶剤は通常、水溶性および/または水を上回る密度を有し、初期芳香噴出を低減するような特性を有する。他の利点は、揮発性有機担体を、天然源から芳香を直接抽出するための溶剤として使用することができることである。次いでこれらを、容易に蒸留し、凝縮して、芳香の濃縮または分別を容易にすることができる。
本発明は特に、粉末化インスタント飲料組成物から、コーヒー、カプチーノ、茶またはココアなどの温かい水性飲料を調製する際に、良好なカップ上芳香をもたらす独特な有用性を有し、その際、飲料の他の特性に悪影響を及ぼすこともない。このような飲料は通常、粉末と、湯または温かいミルクとを高温で、通常は約75〜100℃、一般に85〜100℃で組み合わせることにより調製される。
食品芳香付与性組成物が、食品調製の温度で揮発性である食品芳香のための揮発性有機担体を含むことが、本発明の基本的な形態である。複数のこのような担体を使用することもできる。担体は、25℃で少なくとも0.01mmHgの蒸気圧、25から250℃の範囲の沸点を有し、25℃および大気圧で液体状態である。したがって、芳香付与された担体を使用する食品組成物の食品調製温度で、担体は蒸発しうる。担体は好ましくは、25℃で少なくとも0.5mmHg、より好ましくは25℃で少なくとも2mmHg、最も好ましくは25℃で少なくとも5mmHgの蒸気圧を有する。温かい飲料およびスープ組成物では、好ましい担体は、25〜200℃の範囲の沸点を有し、さらに好ましくは、担体は、25〜100℃の範囲の沸点を有する。飲料およびデザートなどの冷たい食品組成物では、好ましい担体は、25〜50℃の範囲の沸点を有する。
担体の密度は、芳香噴出が強まるように、芳香付与された担体の滴を浮遊させるに十分に低い。この場合、担体密度値は、特に記載のない限り、25℃での値である。担体密度は適切には、1.0g/cc未満、好ましくは0.7から0.99g/cc、さらに好ましくは0.8から0.95g/cc未満である。
担体の水溶性は好ましくは、食品を調製するために使用される水性液への担体の溶解による芳香噴出の損失を最小化するために十分に低い。しかしながら、多くの場合に担体が部分的に水溶性である場合に、良好な芳香噴出が得られる。たとえば、芳香付与された粒子が浮かぶような担体で、特に浮遊粒子の絶対密度が約0.95g/cc以下であると、良好な芳香噴出を往々にして達成することができる。通常、担体の水溶性は、25℃で約10%以下であり、好ましくは、25℃で約5%以下である。最も好ましくは、担体は、水不溶性である。
適切な担体には、次が含まれる:
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本発明に適した揮発性担体は、好ましくは無刺激であるが、固有の芳香を有してもよい。担体により生じる芳香の量は通常、本発明の揮発性芳香系の食品芳香成分により生じる芳香に比較して、少量である。いくつかのケースでは、担体の固有の芳香は、実質的に検出不可能である。いずれにしろ、揮発性担体の固有芳香は、吸着、抽出または蒸留などの慣用の脱臭技術により低減することができる。しかしながら、担体が使用される食品または飲料製品組成物から調製される食品または飲料に適した固有の芳香を有する揮発性担体を選択することもできる。たとえば、フランおよび、2−メチルフラン、2−エチルフランおよび2,5−ジメチルフランなどのさまざまなアルキル置換フランは、コーヒー中に極めて低いレベルで、幅広い他の化合物と共に自然に生じ、コーヒーから得る場合には、コーヒーに適合する芳香を有する。これらのフランは、揮発性担体として経済的に使用するに十分な量では、コーヒー中で自然に生じないが、これらは、他の源から容易に得ることができる。穏やかなシトラス芳香を有する非脱臭d−リモネンなどの果実様芳香を有する担体が、乾燥されたフルーツ香味付与された食品または飲料のための芳香に適した担体である。
芳香付与性組成物中での担体の量は、幅広く変動させることができる。通常、担体は、担体および芳香成分の全重量に基づいて少なくとも25重量%の量で存在する。たいてい、担体の量は、同様の基準で35重量%を上回り、往々にして、芳香成分の量を上回って、担体および芳香成分の全重量に基づいて50重量%を上回る量で存在する。対応して、芳香成分の量も、幅広く、適切には、担体および芳香成分の全重量に基づいて65または75重量%までで変動させることができ、同様の基準で、往々にして、50重量%未満の量で存在する。
本発明の揮発性食品芳香成分は、天然精油以外の合成または天然食品芳香を含んでよい。天然精油以外の天然揮発性食品芳香化合物は、野菜、果実、海産食品、ミルク、食肉、香料、豆、木の実、種子、穀類、花、根、塊茎などから得ることができる。
食品芳香成分は、担体と簡単に混合することなどによる慣用の方法で、食品芳香付与性組成物に加えることができる。芳香成分は通常、液体または固体状態であるが、気体状態でもよい。インスタントコーヒー製品で使用するためには、芳香成分は好ましくは、コーヒー加工から得られる天然コーヒー芳香ガス、液またはフロストであるか、またはこれらを含む。揮発性担体が通常、低い氷点を有するので、担体に、高温に加熱することなく、芳香付与することができることは、本発明の大きな利点である。食品芳香は通常、高温により不利な影響を受けるので、このことは有利である。周囲よりも温度を上昇させることなく、芳香を付与することができることは、コーヒー製品において特に有利である。それというのも、これにより、室温または芳香フロストの融点を下回る低い温度で、担体にコーヒー芳香フロストを単に加えるだけで、液体担体の芳香付与が可能になるためである。
食品芳香は好ましくは、担体に可溶性である。芳香が完全には可溶性でない場合には、固体粒子中に芳香付与性組成物を物理的に捕捉する前に、1種または複数の懸濁剤、乳化剤または補助溶剤を加えて、均一な混合物を生じさせることができる。ここで使用する場合、芳香付与性組成物に使用される際の「混合物」という用語は、芳香成分がその中に溶解、懸濁または乳化している組成物が含まれている。
好ましい食品芳香には、液体食品製品、特にインスタントスープおよび飲料、特にはホットインスタントスープおよび飲料用の食品芳香が含まれる。しかしながら、本発明の特殊な芳香付与剤は、通常、湯または温かいミルクで再構成されるか、消費される前に消費者により加熱されるはずのインスタントプディングおよび他のデザートなどの他の食品ならびに冷凍ピザなどのさまざまな冷凍食品に芳香付与するために使用することができる。したがって、食品芳香はたとえば、チーズ含有食品に適したチーズ芳香であってもよい。適切な食品芳香には、次が含まれる:
温かい可溶性のコーヒーベースの飲料用:コーヒー、へーゼルナッツ、アマレット、チョコレート、クリームおよびバニラ;
温かい可溶性の茶ベースの飲料用:ラズベリー、クリームおよびバニラ;
温かいココアベースの飲料用:ラズベリー、アマレット、クリーム、チョコレートおよびバニラ;
温かいスープ用:マッシュルーム、ビーフおよびチキン;
冷たい飲料用:コーヒー、茶、チェリー、グレープおよびストロベリー;
デザート製品用:ラズベリー、チョコレート、バタースコッチ、チェリー、グレープ、ストロベリー、バナナおよびバニラ;
他の製品用:チーズ、クリーム、シーフード、ミート、ガーリックおよびオニオン。
芳香付与性組成物は、非揮発性食用脂または油、界面活性剤、湿潤剤、発泡剤、極めて揮発性な溶剤、噴射剤、溶解食用固体、抗酸化剤または芳香前駆体などの1種または複数の付加的な成分を含んでもよい。比較的多い量を使用することもできるが、このような付加的な成分の全量は通常、担体および芳香成分の全重量に基づいて、約100重量%以下、好ましくは約40重量%未満である。適切な非揮発性食用脂または油には、コーヒーオイルまたは香味の源として、または香味溶剤として使用される他の主にはトリグリセリドオイルが含まれる。界面活性剤は、芳香付与性組成物の液滴サイズおよび食品の表面での展着度を制御するための展着剤または乳化剤として機能する。アセトンおよびアセトアルデヒドなどの適切な極めて揮発性の溶剤は、揮発性食品芳香のための補助溶剤として機能し、芳香輸送系の蒸発速度を変える。空気、窒素、二酸化炭素、酸化窒素などの溶解または捕捉された噴射ガス、または化学的炭酸化試薬などのガス発生剤などが、浮力を高めるか、芳香放出および蒸発を加速するために加えられていてもよい。溶解された食用固体は、組成物の粘度を高める。BHA、BHT、TBHQ、ビタミンA、CおよびEおよび誘導体などの抗酸化添加物ならびに抗酸化特性を有するカロチノイド、トコフェロールまたはフラボノイドを含有するものなどのさまざまな植物抽出物が、芳香付与された担体の貯蔵寿命を高めるために含まれていてもよい。貯蔵の間には反応しないが、食品調製の間に反応して芳香をもたらす芳香前駆体も、芳香付与性組成物中に含まれていてよい。
芳香付与性組成物中に含まれる任意選択的な成分それぞれの性質および量は、芳香付与される食品にも依存している。たとえば、コーヒーオイルまたは芳香付与コーヒーオイルが、インスタントコーヒー製品に芳香付与するための剤のための任意選択的な成分として選択される場合、このようなコーヒーオイルの量は好ましくは、インスタントコーヒー飲料の表面上に望ましくない油膜をもたらすであろう量を下回る。
水性飲料の表面への芳香付与性組成物の粒子の浮遊を容易にするために、組成物の密度は適切には、少なくとも0.6g/ccで、1.0g/cc未満で、好ましくは0.7から0.99g/cc、さらに好ましくは0.8から0.95g/ccである。
担体の物理的特性により実質的に限られるが、本発明の芳香付与性組成物を、さまざまな方法で処方することができる。たとえば、天然または人工着香剤またはこれらの混合物を、所定の食品用途およびこれらの成分の入手可能性および経費に応じて、天然または合成担体またはこれらの混合物と組み合わせて使用することができる。開示の新規担体のうちの数種は、天然の、通常は植物源から得ることができ、他は、合成、通常は石油源からのみ得ることができる。同じことが、担体と組み合わされる着香剤にも当てはまる。
全天然加工食品で芳香付与性組成物が使用されるようないくつかの用途では、着香剤および担体は両方とも、天然に由来するべきである。比較的制限されない他の用途では、組成物を処方するために使用される成分のうちの数種またはすべてを、入手可能性または経費に関する制限を緩和するために、合成源から得ることができる。したがって、本発明の芳香付与性組成物は、米国表示法(labeling law)により記載されている形で、天然香味または人工香味として製造することができる。これらは、ヨーロッパで通常使用されている慣習に記載されている形で、天然香味または天然同一香味として製造することもできる。
芳香付与性組成物を、固体粒子に物理的に捕捉して、揮発性担体および揮発性芳香が蒸発および劣化することを防ぐ。芳香付与性組成物は好ましくは、封入により固体粒子に物理的に捕捉するが、マルトデキストリンなどの吸収性粉末食品成分と組み合わせるなどにより、簡単に吸収させるか、もしくは物理的に捕捉することもできる。封入に固有の、蒸発および酸化に対する高い保護により、封入が好ましい。封入または他の物理的捕捉は、前記特許文献1および2に記載されている技術を含むいずれかの慣用の技術により実施することができ、これらの開示をそれぞれ、参照して援用することができる。有効な封入技術は、特許文献3および下記の実施例5に記載されている。他の適切な封入技術は、特許文献4および5に記載されており、これらの開示をここで、参照して援用することができる。
通常、芳香付与性組成物を粒子状の形に変える際に有効な物理的な捕捉の方法を使用することができる。好ましい方法には、同時押出し、遠心分離同時押出し、浸漬ノズル同時押出しなどが含まれ、これらは、芳香付与性組成物の単一の連続液滴を含有する粒子を製造するために使用することができ、これらのサイズを、蒸発特性が最適化されるように制御することができる。それほど好ましくない方法には、押出し、噴霧乾燥、凍結乾燥、吸収、吸着、顆粒化、流動床コーティング、封入錯化およびリポソーム捕捉が含まれる。望ましくない小さい粒度を有するか、微細に乳化および分散された液滴を含有するこれらの方法により生じた粒子を有利には、凝集または顆粒化して、粒子のサイズおよび浮力を高めるか、食品へのその溶解速度を変えることができる。
担体がその中に吸着される固体粒子を構成している封入物質またはマトリックス物質は、食品レベルの水溶性物質であってよい。好ましい水溶性封入およびマトリックス物質には、可溶性コーヒー固体、可溶性茶固体、糖、マルトデキストリンおよびトウモロコシシロップ固体などの乾燥されたデンプン製品、ヒドロコロイドならびに乾燥されたタンパク質、さらに、これらの物質の混合物が含まれる。
粒子状の芳香組成物の粒径は、幅広く変動させることができる。たいていの乾燥された食品および飲料組成物では、粒径は適切には、0.1〜10mm、好ましくは0.5〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmである。
乾燥された飲料品では、粒子状芳香組成物の密度は好ましくは、粒子が浮遊して、芳香放出が高まるように十分に低い。しかしながら、多くのケースでは、飲料では、芳香付与された粒子の密度が水の密度よりも高い場合に、良好な芳香噴出が得られる。たとえば、温かい液体が、粒子状の乾燥された飲料組成物に注がれるか、粒子状の芳香付与性組成物の密度または担体の密度が、温かい液体の表面に非常に迅速に粒子または担体が浮かび上がるのに十分に低い場合に、良好な芳香噴出は往々にして、このような粒子で得ることができる。乾燥された飲料品では、粒子が水に浮かぶかどうかを決定する芳香付与された粒子の絶対密度は好ましくは、0.2から0.99g/cc、さらに好ましくは0.3から0.95g/cc、いっそう好ましくは0.4から0.9g/ccであり、充填効率を決定するかさ密度は、粒度および粒形に影響を受け、好ましくは0.1から0.9g/cc、さらに好ましくは0.2から0.8g/cc、いっそう好ましくは0.3から0.7g/ccである。非飲料製品では、芳香付与された粒子の絶対密度は、水の密度よりも高くてよい。それというのも、粒子が浮かぶ能力は、重要ではないためである。同様に、これらのバルク密度は、1.0g/ccを上回ってよい。
粒子約2〜3mLを、10mLメスシリンダーに注ぎ、もはや沈降が生じなくなるまで振動させ、重量および容量の両方を正確に記録し、小数位までかさ密度を算出するために前者を後者で割ることにより、粒子状の芳香組成物のかさ密度を決定する。非常に微細な砂を、かさ密度測定後にシリンダーに残っている粒子に加え、芳香付与された粒子間のすべてのボイドスペースが砂で充填され、もはや沈降が生じなくなるまで振動させることにより、絶対密度を測定する。芳香付与された粒子の不在下に、砂を10mLシリンダーに充填し、もはや沈降が生じなくなるまで振動させ、重量および容量の両方を正確に記録することにより、砂の絶対密度を初めに測定した。砂の絶対密度を、重量を容量で割って算出すると、1.66g/ccの値が得られた。砂の絶対密度、シリンダー中での砂および粒子の個々の重量の知識および砂−粒子混合物の容量および重量の測定により、粒子の絶対密度の算出が可能である。担体、固体マトリックス物質または両方をガス化することにより、高い浮力を得ることができる。
粒子状の芳香付与性組成物中に存在する芳香付与性組成物の量は、かなり変動させることができるが、通常は、最大化する。それというのも、これは通常、芳香成分であって、食品に加えられることが望ましい封入剤またはマトリックスではないためである。芳香付与性組成物は好ましくは、粒子状の芳香付与性組成物の重量に基づいて約1から約95重量%、さらに好ましくは10から約80重量%の量で存在する。しかしながら、固体粒子が、可溶性コーヒーであり、食品がコーヒー飲料である場合などのように、固体物質が、食品の1成分である場合には、固体物質の量は、かなり多くてもよい。たとえば、封入などの加工を容易にする際に、このことは非常に有利である。このような食品では、粒子状の芳香付与性組成物中の固体物質の量は適切には、95から99重量%までである。
簡略化のために、単一の揮発性担体を使用することが好ましいが、複数の担体を使用することもでき、この場合、選択される担体は、相互に混和性であることが好ましい。他方で、芳香成分は往々にして、下記の実施例のうちのいくつかで詳述するような複数の芳香化合物から構成される。
食品組成物の性質、揮発性食品芳香の性質および強さ、揮発性担体の性質および固有芳香および固体捕捉性物質および外来物質の性質および量を含むいくつかのファクターに依存して、乾燥された食品組成物に加えるために適した粒子状の芳香付与組成物の量を幅広く変動させることができる。通常、加えられる量は、良好な調製時芳香をもたらすに十分である。いくつかのケースでは、乾燥された食品組成物は、完全に、粒子状の芳香付与組成物から構成されていてよい。たとえば、コーヒーフロストで芳香付与され、可溶性コーヒーカプセルに封入されているフラン担体液を処方して、インスタントコーヒー製品を構成することができる。したがって、粒子状の芳香付与組成物が、乾燥された食品組成物を100重量%まで構成してよい。しかしながら、たいていの用途では、粒子状の芳香付与性組成物が、乾燥された食品組成物の0.05から50%の量で、飲料では通常、0.1〜10重量%の量で存在すると、適切である。
本発明の粒子状の芳香付与組成物をその中で使用することができる乾燥された食品組成物は、幅広く変動させることができる。このような組成物は往々にして、1種または複数の食品内容物に加えて、増量剤、充填剤、甘味料、クリーマー、着香剤、着色剤、pH調節剤、緩衝剤およびガス化剤などの1種または複数の任意選択的な薬剤を含有する。粒子状の食品組成物では、芳香付与粒子は、食品組成物と容易に混合することができる。この場合、芳香付与された粒子の密度と粒子状の乾燥混合食品組成物の密度とが適合して、分離が最小化されることが好ましい。非粒子状の食品では、芳香付与された粒子は、物理的混入などによる慣用の方法で、または消費者が加えることができる別の内容物として食品に加えられてもよい。
食品調製温度で水戻しすることにより、乾燥された食品組成物から、食品を調製する。温かい飲料およびスープは通常、約75〜100℃の温度で調製するが、冷たい飲料は通常、0から25℃の範囲の温度で調製する。温かい飲料溶液を氷の上に注ぐことにより、冷却された飲料を往々にして調製するが、この場合、芳香の初期噴出は、当初の温かい飲料溶液が調製された際に生じる。インスタントプディングおよびデザートなどのデザートは通常、沸騰しているか、沸騰に近い湯で調製される。
この実施例では、コーヒーオイルを本発明による揮発性香味担体に代えることにより、インスタントコーヒー飲料の様相を改善することができることを証明する。コーヒーオイルは慣用的に、インスタントコーヒー用の芳香担体として使用されている。しかしながら、植物油と同様に、この主にトリグリセリドオイルは、非揮発性であり、温かい飲料の表面から蒸発しない小さい滴として浮遊する傾向がある。このことは通常、パッケージ内芳香をもたらすために必要とされる通常は低い使用レベルでのインスタントコーヒーでは深刻な問題を示さない。しかしながら、強いカップ芳香を生じさせるために通常は必要とされる比較的高いレベルの芳香付与されたコーヒーオイルの使用は往々にして、飲料の上に見苦しい油膜を生じる。芳香付与されたコーヒーオイルを、本発明の芳香付与されたd−リモネンまたは他の揮発性担体に代えると、この問題が回避されることが判明した。これらの新規の芳香付与された担体も同様に、小さい滴を浮遊させるが、コーヒーオイルとは異なり、これらは、残留油膜を生じさせることなく、飲料の表面から完全に蒸発する。
400mLビーカー中の水8液用オンス(236.8ml)の表面上に、数個の液滴を落とした。水温は、4つの別々の試験で55、65、75および95℃に維持し、効果を視覚的に観察した。各液滴の4つの異なる量(5、10、15および20μL)を、各試験温度に適用した。25μL Hamilton Microliter定針シリンジから4種の異なる量(5、10、15および20μL)の各液に代えることにより、約5μLから10μLの容量を有する滴(約1〜3mm球)が生じた。その固有重量下にシリンジ針から落下するであろう滴を生じさせるためには、10μLの排出が必要とされたので、シリンジ針の上に生じた滴を水の表面に触れさせることにより、少量を輸送した。d−リモネンでの蒸発時間を視覚的に測定し、変化を対象とした。それというのも、これは多少、添加方法、滴サイズ、不純物の存在、観察者の技量に左右されるためである。観察された効果を、表Iに記録し、担体の物理的特性を、表IIに記録する。
表1は、湯の表面からの液滴の蒸発の近似視覚的速度を使用レベルおよび水温の関数としてまとめている。有効量のd−リモネンは、ほぼ沸騰している湯で通常は再構成される温かい飲料および他の食品から迅速に蒸発することは明らかである。2−エチルフランおよび酢酸エチルなどの、d−リモネンよりも低い沸点を有する本発明の別の揮発性担体は有利に、湯の表面からかなり早く蒸発する。対照的に、慣用の香味担体であるトリアセチンおよびベンジルアルコールは、この試験では、飲料の底部へと迅速に沈下した。揮発性ではあるが、これらの担体は、水よりも高い密度を有し、したがって、迅速な表面蒸発を必要とする用途で使用することはできない。水に実質的に溶解するので、他の広く使用されている2種の慣用の香味担体であるエタノールおよびグリセロールは、適当ではないことも判明した。比較すると、残留油膜を生じさせることなく、温かい飲料から芳香の望ましい噴出をもたらすために必要な迅速な表面蒸発を生じさせることに関して、本発明の低密度で、実質的に水不溶性の揮発性担体は、慣用の香味担体よりも優れていることを、表Iで認めることができる。
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この実施例では、温かい飲料用途で、揮発性担体としてのd−リモネンの性能をさらに改善することができることを証明する。この低極性モノテルペン炭化水素は、通常のテルペンのうち、最も低い香気インパクトを有することが判明している。商品は、かんきつ類の皮を源とし、d−リモネンに果実様香気を与える香気性(odiferous)の酸素化テルペンおよびアルコールおよびアルデヒドなどの脂肪族化合物を含むより高い極性を有するさまざまな不純物を含有する。非果実系食品または飲料、たとえばインスタントコーヒー飲料では、実際に可能な限りこれらの極性不純物の大部分を除去して、飲料香味および芳香に対するこれらの強力なインパクトを最小化することが好ましい。シリカゲル、活性炭、Florisil(登録商標)またはこれらの吸着剤の混合物を充填されたカラムを介して、市販のd−リモネンを濾過することは、不純物の実質的な除去に有効であることが判明し、これは、ガスクロマトグラフィ分析およびトレーニングを受けたパネリスト感覚受容評価により確認された。Citrus & Allied Essences LTD、Sigma−Aldrich Co.およびFirmenich Incを含むいくつかの供給源から得られた不純な(純度97〜99.7%)d−リモネン10〜20μLを湯の表面に加えると、知覚可能なオレンジ−レモン−ライム香気、若干の飲料香味が生じ、残留表面オイルは生じなかった。精製すると、これらのd−リモネン製品の色は通常、淡黄色から澄明な白色へと変わり、これらの香気インパクトは、湯から蒸発させると、かなり低減し、水中でのその香味インパクトは、知覚の閾値未満まで低減した。
この実施例では、飲料に特に適した固有の香気を有する担体を選択することにより、温かい飲料用途での揮発性担体の性能を改善することができることを証明する。精製d−リモネンの非常に穏やかな柑橘類芳香は、果実香味飲料などと特に適合するが、インスタントコーヒーなどの、より敏感に香味付与される飲料に対する適性はやや劣る。フランおよびさまざまなアルキル置換フランは、自然にコーヒー中に生じ、インスタントコーヒーおよび関連飲料で使用するためにはd−リモネンよりも適した固有香気を有することが判明した。トレーニングを受けたパネリストが、2−メチルフラン、2−エチルフラン、2,5−ジメチルフランまたはこれらの混合物に混入されたコーヒー香味を、温かいインスタントコーヒー飲料に加えた場合に、d−リモネンに混入された同じ香味よりもよりバランスの取れた芳香をもたらすかどうか判断した。これらの揮発性担体は、非常に少量でしかコーヒーから得ることができない。もしくは、これらは、香味会社、特に化学系企業から得ることができる。実施例2に記載の精製プロセスにより、芳香担体として使用する場合に、Aldrich Chemical Flavors & Fragrancesを供給源とするこれらの液体の品質および性能を著しく改善することができることが判明した。吸着剤を介して濾過すると、この淡黄色は、澄明な白色へと変わり、出発原料中に存在する不純物および酸化生成物による残留香気および香味が著しく低減した。これらの試験では、残留表面油は、観察されなかった。
この実施例では、芳香を運ぶ際に使用するために、本発明の揮発性担体に香味を混入することができることを証明する。これらの新規の担体の有用性を証明するために、多成分モデル香味を、さまざまな担体液に混入して、芳香放出の定量分析を行えるようにした。6種の成分のさまざまな混合物を、モデル香味で使用して、幅広く沸点、水溶性、密度および化学的官能性を測定した。モデル香味を、幅広い特性を有する数多くの慣用および新規の担体液に混入した。非常に異なる物理的特性を有する2種の慣用の担体である大豆油およびエタノールを、3種の本発明の新規の担体であるd−リモネン、2−エチルフランおよび酢酸エチルと共に選択した。大豆油を、対照担体として使用して、コーヒーオイルなどの非揮発性トリグリセリドオイルの一般性能を表した。すべての担体中、全香味濃度30wt/wt%で、各香味成分は、担体中に5wt/wt%のレベルで存在した。85℃に予備加熱された空の50mL無水ジャーに、別の実験では、85℃に予備加熱された水200mLを含有する250mLジャーに、芳香付与された担体を注入することにより、芳香放出を定量した。いずれのケースでも、ジャーの内部ヘッドスペースを、窒素ガスで迅速に掃気し、GC/MS(ガスクロマトグラフィ/質量分析)技術を使用して分析して、芳香を生じている時間にかけて蒸発した各香味の量を測定した。
表IIIおよびIVは、試験されたモデル香味成分および担体の組成および物理化学的特性を詳しく示している。
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表Vに、無水および湿潤系の両方で各担体から放出された芳香としての香味の全回収率をまとめる。
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温かい無水ジャーに注入された担体からよりも、湯に接触すると、担体から、特に、水混和性エタノールからは、著しく少ない芳香しか放出されないことが認められる。このことは、水への香味の分別分配または溶解に帰することができる。表面油が、大豆油サンプルでは観察されたが、他のサンプルでは観察されなかった。
表VIは、知覚されるコーヒーの新鮮さに著しく寄与する2種の芳香成分である2−メチルプロパナールおよびジアセチルの、加熱された無水ジャーに注入された場合のすべての担体からの放出速度を比較している。
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通常、揮発性担体のd−リモネン、2−エチルフランおよび酢酸エチルは、大豆油およびエタノール対照よりも高い当初芳香噴出をもたらすことが分かる。そのピーク蒸発速度は直ちに、2−メチルプロパノールでは、0〜10秒に生じ、その際、10〜20秒の時間区分を通じて、強い連続的な放出を伴った。反対に、対照担体のピーク蒸発速度はやや遅れ、10〜20秒の時間区分で生じた。ジアセチルでは、揮発性担体は、さらに迅速に生じ、0〜20秒の時間区分にわたって蒸発を持続し、d−リモネンは、0〜10秒で、さらに迅速なピーク蒸発をもたらした。芳香付与された大豆油サンプルの場合を除き、残留表面オイルは観察されなかった。
この実施例では、揮発性担体を芳香付与し、湯中で再構成された際のインスタントコーヒー飲料からの芳香放出を高めるために使用することができる粒子に封入する方法を開示している。インスタントのMaxwell House(登録商標)Coffeeを、水中で再構成して、50wt/wt%溶液を生じさせた。実施例4に記載されている各モデルコーヒー香味系のために、芳香付与された担体7.0gをコーヒー溶液42.0gと組み合わせ、次のプロセスを使用して封入した。このコーヒー溶液を5℃に冷却し、Fisher Scientific PowerGen 700D浸漬ミキサーを使用して、10000rpmで1分間混合することにより、空気混和した。次いで、芳香付与された担体を加え、水中に不混和性であるこれらの芳香付与された担体を乳化するに十分であるように、10000rpmで1分間混合した。芳香付与されたコーヒー溶液を、24ゲージ針を備えたシリンジから、液体窒素に滴加して、小さい凍結粒子を生じさせた。これらの粒子を、液体窒素から分離し、過剰量の微細な粉砕インスタントコーヒー粉末に加えた。加温し、2日間かけてこの粉末中で徐々に乾燥させると、凍結粒子が、硬いガラス状のシェル内に芳香付与された担体を含有する無水固体コーヒーカプセルに変わった。液体窒素に加える前に、冷たいコーヒー溶液の空気混和を行って、湯に加えると芳香放出が最大化されるように、浮遊する1.0g/cc未満の密度を有するカプセルを生じさせた。混合および空気混和は、不安定な香味の酸化を最小化するために不活性雰囲気中で行うことができる。
10〜12メッシュサイズカプセルの約0.1g量を、密閉されたジャー中の85℃の湯8オンス(236.8mL)に加え、実施例4に記載の方法を用いて、ヘッドスペースを分析した。この明細書中に記載のふるいサイズは、特に記載のない限り、米国標準ふるいサイズである。粒子の粒径は、1.7〜2mmであった。すべての実験を繰り返して行い、データを平均化して、正確に0.1gのカプセル重量に正規化した。
表VII〜IXに、最初の3回の10秒間の間の、コーヒーカプセルからの各モデル系成分の芳香放出速度をまとめる。カプセルは、湯と接触しても即座には溶解しないので、最初の10秒間の間は比較的低い蒸発が起こり、芳香分析での最も高い相対誤差は、この期間の間に生じると予測することができる。
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表X〜XIIIに、4回の30秒刻みの分析の間の、コーヒーカプセルからの各モデル系成分の芳香放出速度をまとめる。
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表XIVに、2分間分析を通しての各成分での芳香放出をまとめ、表XVに、分析された各時間区分の間の累積放出をまとめる。
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表XVIに、大豆油対照からの放出に対して正規化された芳香放出をまとめる。
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本発明の好ましい水不溶性揮発性担体は、すべての測定で、大豆油対照よりもかなり良好に作用することが分かる。エタノールは、この担体と水との混和性に比較的乏しい寄与しか果たさなかった。酢酸エチル性能は、中間的であり、その際、強い当初芳香放出は、水中でのこの担体の低い可溶性による低い全芳香放出によりいくらか弱められる。最も重要なことに、本発明の揮発性担体は、決定的な最初の30秒で、大豆油対照よりもかなり多い芳香を放出し、その際、残留表面油をもたらすこともなかった。
この実施例では、新規の揮発性担体に混入され、実施例5の方法により封入された場合の、複雑な人工コーヒー芳香の高い放出を証明する。熟練した香味専門家(flavorist)が、20種以上の成分を含有する人工コーヒー香味を数種の異なる担体液に混和した。各担体中での香味の濃度は、約30wt/wt%で一定であった。2種の慣用の担体であるプロピレングルコールおよびエタノールの混合物を、本発明の2種の異なる新規の揮発性担体であるd−リモネンおよび2−エチルフランと比較した。各系を、実施例5に記載の方法によるコーヒーマトリックスに封入した。カプセルは同様のサイズであり、等量を湯に加えた。2−エチルフランに混和された香味を含有するカプセルが、最も強い芳香噴出をもたらし、これに、d−リモネンに混入された香味を含有するカプセルが続くと、熟練したパネリストは結論付けた。これらのカプセルのいずれでも、表面油は観察されなかった。プロピレングリコールおよびエタノールの混合物に混入された香味を含有するカプセルは、強い芳香噴出をもたらさなかった。
この実施例では、専門飲料で使用するために高い芳香放出特性を有する封入香味を製造する際の、本発明の有用性および多様性を証明する。熟練した香味専門家が、数種の異なる複雑な香味をそれぞれ、d−リモネンおよび2−エチルフランに混入し、実施例5に記載の方法によりコーヒーマトリックスに封入した。Freeze−dried Kenco(登録商標)Really Richコーヒーを水で再構成して、50wt/wt%溶液を製造し、カプセルを、同じコーヒーの微細に粉砕された粉末中で乾燥させた。へーゼルナッツ、チョコレート、ラズベリー、アマレット、バニラおよびクリーム香味を含有するカプセルを製造した。カプセルを、数種の異なる範囲の大きさにした:4〜6メッシュ;6〜8メッシュ;8〜10メッシュ;および10〜14メッシュ。カプセル0.15gとMaxwell House Cafe(登録商標)Cappuccino(登録商標)粉末20gとを組み合わせ、8オンス(236.8mL)の沸騰近くの湯中で再構成することにより、性能を評価した。カプセルは溶解し、強い芳香噴出をもたらした。小さいカプセルは、大きいカプセルよりも迅速に溶解し、より早い芳香放出をもたらす。通常、2−エチルフランに混入された香味を含有するカプセルは、d−リモネンに混入された香味を含有するカプセルよりも強い芳香噴出を生じたと、熟練した香味専門家は結論付けた。浮遊しているコーヒーカプセルの溶解は、望ましいマーブル模様の泡色をもたらした。これらの試験で、残留表面油は観察されなかった。
この実施例では、カプチーノ泡に茶色の斑点または縞をもたらさない白色のカプセルマトリックス中に香味を封入することができることを証明している。24DEトウモロコシシロップ固体25.2gおよびVersaWhip600K加水分解大豆タンパク質(Quest International)2.0gの混合物を、水14.8gに溶かした。実施例7に記載のクリーム香味をそれぞれ、d−リモネンおよび2−エチルフランに混入した。芳香付与された担体7グラムを、溶液42.0g中で乳化し、次いで、液体窒素に滴加して、凍結粒子を生じさせた。次いで、液体窒素から粒子を分離し、過剰量の粉末化10DEトウモロコシマルトデキストリン中で48時間乾燥させた。粒子のかさ密度は、約0.3g/ccであった。実施例7の方法によりMaxwell House Cafe(登録商標)Cappuccino(登録商標)中でサイジングし、評価すると、カプセルは、溶解し、強い芳香噴出をもたらし、その際、主に白色のフォームを変色させることなく、表面油を残すこともなかった。通常、2−エチルフラン中に混入された香味を含有するカプセルは、d−リモネン中に混入された香味を含有するカプセルよりも強い芳香噴出をもたらすと、熟練したパネリストは結論付けた。加水分解された大豆タンパク質を用いずに製造された同様のカプセルは、約0.55g/ccのかさ密度を有し、十分には可溶性でなく、湯に加えると迅速には破裂しなかった。加水分解されたミルクタンパク質またはゼラチンを、加水分解された大豆タンパク質の代わりに同様に使用して、混合の間に溶液中にガスをより多く導入して、より低いカプセル密度および高い溶解速度を生じさせることができることが判明した。さらに早いカプセル溶解のために、ポリソルベート60/80などの界面活性剤を付加的に使用することができることもさらに判明した。
この実施例では、温かいインスタント茶飲料の芳香を高めることができることを証明している。実施例7のプロセスを使用して、d−リモネンに混入されたアマレット香味を含有するコーヒーカプセルを調製した。カプセルを、6〜8メッシュのサイズにし、0.15gを、Lipton100%Instant Tea粉末2.0gに加えた。8オンス(236.8mL)の沸騰近くの湯中で再構成すると、アマレット芳香の強い噴出が生じた。これらの浮遊コーヒーカプセルの使用は、飲料の外観または香味に不利な影響を及ぼさず、残留表面油もなかった。同じアマレット香味を、d−リモネンに混入し、実施例5のプロセスにより、コーヒーを茶に代えることにより、インスタント茶に封入した。6〜8メッシュの茶カプセルの同様の評価は、アマレット芳香の強い噴出をもたらし、その際、飲料の外観または香味に不利な影響は及ぼさず、残留表面油もなかった。
この実施例では、温かいスープミックスの芳香を高めることができることを証明する。実施例8のプロセスを使用して、2−エチルフランに混入されたクリーム香味を含有する白色カプセルを調製した。カプセルを6〜8メッシュのサイズにし、0.15gを、Lipton Spring Vegetable Cup−a−Soup(登録商標)インスタントスープミックス11.0gに加えた。沸騰水6オンス(177.6mL)中で再構成すると、クリーム芳香の強い噴出が生じた。浮遊性の白色カプセルを使用しても、外観または香味に悪影響はなく、著しい残留クリーム香味は検出されなかった。残留表面油は観察されなかった。
この実施例では、温かいココアミックスの芳香を高めることができることを証明する。アマレット香味を、d−リモネンに混入し、実施例5のプロセスによりインスタントコーヒーに封入した。カプセルを、6〜8メッシュのサイズにし、このカプセル0.15gを、Swiss Miss(登録商標)Hot Cocoaミックス(Hunt−Wesson Inc.)12.0gに加えた。沸騰水8オンス(236.8mL)中で再構成すると、アマレット芳香の強い噴出が生じ、その際、飲料の外観または香味に不利な影響は生じなかった。残留表面油は観察されなかった。
この実施例では、温かいリンゴジュース飲料の芳香を強めるために、本発明のさまざまな他の揮発性担体を使用することができることを証明する。ベンズアルデヒド1部を、揮発性担体3部に混入することにより、数種のアーモンド−チェリー香味系を調製した。ベンズアルデヒドを、3−ヘプタノン、ヘキサン酸メチル、1−オクタノールおよびオクタナールに混入し、実施例8のプロセスを使用して、それぞれこれら4種の揮発性担体中のアーモンド−チェリー香味を含有する白色のカプセルを調製した。揮発性担体の物理的特性を、表XVIIIに記録する。カプセルを6〜8メッシュのサイズにし、0.15gを、85℃に予備加熱されているDominick’s(Safeway)ブランド低温殺菌Apple Cider8オンス分(236.8ml)に加えた。この浮遊性カプセルは、アーモンド−チェリー芳香の噴出を生じた。3−ヘプタノンおよびヘキサン酸メチルから、最も高い芳香強度および最も良好な芳香/担体バランスが得られた。残留表面油は観察されなかった。
Figure 0004159356
この実施例では、ゼラチンデザートミックスの調製時芳香を高めることができることを証明する。24DEトウモロコシシロップ固体25.2g、VersaWhip600K2.0gおよびポリソルベート80 0.2gの混合物を、水14.6gに溶かして、溶液を調製した。ラズベリー香味を、酢酸エチルに混入し、芳香付与された担体7.0gを、溶液42.0g中で乳化し、次いで、液体窒素に滴加して、凍結粒子を生じさせた。次いで、粒子を液体窒素から分離し、過剰量の粉末化10DEトウモロコシマルトデキストリン中で48時間乾燥させた。白色カプセルを8〜10メッシュのサイズにし、0.2gを、人工香味付与されたゼラチンデザートミックスであるJell−O(登録商標)ブランドSugar Free Raspberry8.5gとボウル中で乾燥混合した。この混合物に3/4カップの沸騰水を加えると、カプセルが浮遊し、溶解して、強いラズベリー芳香が生じた。香味カプセルを加えないと、このミックスを同様に再構成しても、弱いラズベリー芳香しか生じない。同じカプセルを、人工的に香味付与されたゼラチンデザートであるJell−O(登録商標)ブランドSparkling White Grapeで評価した。カプセル0.2gをゼラチンミックス85gに加え、沸騰水中で同様に再構成すると、強いラズベリー芳香が生じた。これらの試験で、残留表面油は観察されなかった。
この実施例では、インスタントオートミール製品の芳香を高めることができることを証明する。実施例13に記載のラズベリーカプセル0.2g分を、Quaker(登録商標)Instant Oatmeal28gとボウル中で乾燥混合した。混合物に沸騰水2/3カップを加えると、カプセルが溶解し、強いラズベリー芳香を放出した。残留表面油は観察されなかった。香味カプセルを加えないと、オートミールを同様に水戻ししても、弱いシリアル芳香しか生じなかった。
この実施例では、香味付与されたコーヒー飲料の芳香を高めることができることを証明する。等量の2種の異なる6〜8メッシュカプセルの混合物0.2gを、人工香味スイススタイルの香味付与されたインスタントコーヒーであるGeneral Foods(登録商標)International Coffees−Swiss White Chocolate16gと混合した。酢酸エチルに混入されたラズベリー香味およびd−リモネンに混入されたチョコレート香味をそれぞれ、実施例8の方法にしたがい封入した。混合物に沸騰近くの湯8オンス(236.8ml)を加えると、カプセルが浮遊し、溶解して、強いラズベリーチョコレート芳香をもたらした。香味カプセルを加えないと、このミックスを同様に再構成しても、弱いミルクチョコレートタイプの芳香しか生じなかった。これらの試験では、残留表面油は観察されなかった。
この実施例では、コーヒーフロストを芳香源として使用する場合に、本物のコーヒー芳香を調製するために本発明の揮発性担体を使用することの利点を証明する。オイルが凍結するのを防ぐために加熱しながら、凝縮されたフロストと直接的に接触させることにより、通常はコーヒーオイルに芳香付与する。しかし残念ながら、加熱は、コーヒーの鮮度および品質に過度に貢献する芳香、特に望ましい高揮発性で不安定な成分の実質的な蒸発による損失を引き起こす。本発明の新規の揮発性担体は通常、トリグリセリドオイルよりもかなり高い氷点を有するので、加熱する必要なく、コーヒーフロストと直接接触させることにより、芳香付与することができることが判明した。このことは、2種の新規の担体、d−リモネンおよび2−エチルフランで、有効に証明された。担体を、初めに、実施例2に記載の方法を使用して精製し、次いで、次の手順を使用して4種の異なる芳香付与された担体を調製するために使用した。
焙煎されたコーヒーを粉砕およびスチーム処理し、コーヒーフロストの主成分である二酸化炭素の氷点未満の温度で揮発物質を凝縮させることにより、特徴として黄色い2種の異なるフロストが得られた。それぞれの精製された無色の担体を約5℃まで冷却し、個々に、フロストを溶解させ、コーヒー芳香成分が担体との平衡に達するに十分な時間、2種の異なるフロストと直接接触させた。担体は、フロストと接触しても凍らず、十分な溶媒能を有し、コーヒー成分で高度に芳香付与されたが、これは、その獲得された黄色により証明された。実際に、この方法により、慣用の方法を使用して芳香付与されたコーヒーオイルよりも著しく高いコーヒー芳香濃度および香気インパクトを有する完全に揮発性の本来の芳香系が生じた。その高い芳香含有量を、GC分析および官能評価を使用して確認した。実施例5に記載の手順に従い、芳香付与された担体を、コーヒーマトリックスに封入した。サイジングし、インスタントコーヒーと混合し、湯で再構成すると、カプセルは、等量の慣用の芳香付与されたコーヒーオイルを同様に封入しても達成することのできない、高品質で新鮮なコーヒー芳香の強い噴出をもたらした。残留表面油は、観察されなかった。
熟練した香味専門家によりフランに混入されたへーゼルナッツ香味の滴を、実施例1の方法で、香味付与されていないGeneral Foods International Coffees(登録商標)Cappuccino Coolers(登録商標)粉末を冷たいスキムミルク中で再構成することにより調製された冷たい飲料の表面に落とした。フランは、25℃で600mmHgの蒸気圧、31℃の沸点、25℃で0.95g/ccの密度、−86℃の氷点を有し、水不溶性である。芳香付与された担体液は、飲料の表面から蒸発し、残留表面油を伴わずに、カップ上芳香の噴出をもたらした。適切な冷水可溶性固体粒子中に芳香付与された担体を封入するか、もしくは物理的に捕捉することにより、良好なカップ上芳香噴出も得られる。
この実施例では、焙煎および粉砕コーヒー調製用途で使用するために、高い芳香放出特性を有する封入香味を製造する際の本発明の有用性を証明する。焙煎されたコーヒー豆グラインダーガスフロストで芳香付与された2−エチルフランを含有する実施例16に記載のコーヒーカプセル1グラムを、Bla mocca Mellanrost Brygg(登録商標)焙煎および粉砕コーヒー50gと混合した。この混合物を、Morphy Richards(登録商標)12−カップコーヒーメーカーのフィルターバスケットに入れ、湯1リットルで淹れた。カプセルは、浸出する湯と接触すると、フィルターバスケット中で溶解し、非常に良好な質の強く、新鮮なコーヒー芳香噴出をもたらした。熟練したパネリストは、この調製時芳香の強度および品質は、カプセル添加をせずに同じコーヒーの同様の50g/L調製から得られる調製時芳香よりも優れていると判断した。
溶解および浮遊時間
250mLビーカーの底部に固定された密閉容器中に6個の粒子を入れ、沸騰近くの湯(90〜95℃)200mLをビーカーに加えた後に、密閉容器の上部を開けることにより、実施例に記載のいくつかの粒子の溶解時間および水中に浮くまでにかかる時間を決定した。6個の粒子のうちの少なくとも4個が表面に達するまでの時間および粒子が完全に溶解するまでにかかる時間をストップウォッチで測定した。密閉容器は、シリンジのバレルから製造したが、これを、約1/2インチ(約1.27cm)の長さに縮めた。シリンジプランジャーを使用して、容器を開閉した。ビーカーに湯を加えた後に、プランジャーを外して密閉容器を開き、ストップウォッチをスタートさせた。粒子が表面に達した時点および完全な溶解が達成された時点を、視覚的に決定し、ストップウォッチにより測定した。結果は、次のようなものであった:
Figure 0004159356

Claims (30)

  1. 粒子状の食品調製時芳香組成物であって、固体の水溶性マトリックスを有する粒子を含み、前記マトリックスは、食品芳香付与性組成物をその中に物理的に閉じ込めており、前記食品芳香付与性組成物は、天然精油以外の特徴的な揮発性食品芳香成分および揮発性有機担体を含み、前記担体は、25℃および大気圧で液体状態であり、25℃で少なくとも0.01mmHgの蒸気圧、25から250℃の範囲の沸点、25℃で1.0g/cc未満の密度および25℃で10%以下の水溶性を有し、前記担体は、前記担体および前記芳香成分の全重量に基づいて少なくとも25重量%の量で存在することを特徴とする芳香組成物。
  2. 前記担体は、前記担体および前記芳香成分の全重量に基づいて、少なくとも35重量%の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  3. 前記担体は、前記担体および前記芳香成分の重量に基づいて、少なくとも50重量%の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  4. 前記粒子は、0.2から0.99g/ccの絶対密度を有することを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  5. 前記粒子のサイズは、0.1から10mmであることを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  6. 前記担体は、25℃で少なくとも0.5mmHgの蒸気圧、25から200℃の範囲の沸点、25℃で1.0g/cc未満の密度および25℃で5%以下の水溶性を有することを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  7. 前記担体は、25℃で少なくとも2mmHgの蒸気圧、25〜100℃の範囲の沸点、25℃で0.7〜0.99g/ccの範囲の密度を有し、かつ水に不溶性であることを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  8. 前記担体は、25℃で0.8〜0.95g/ccの範囲の密度を有することを特徴とする請求項に記載の粒子状組成物。
  9. 前記担体は、25〜50℃の範囲の沸点を有することを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  10. 前記芳香成分は、合成物質であることを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  11. 前記担体は合成物質であることを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  12. 前記芳香成分および前記担体は、合成物質であることを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  13. 前記粒子は、前記食品芳香付与性組成物を封入する、固体の水溶性カプセルシェルを有するカプセルを含むことを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  14. 前記固体の水溶性マトリックスは、コーヒー由来物であることを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  15. 前記担体は、モノテルペン炭化水素、エステルおよびアルキルフランからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  16. 前記担体は、d−リモネン、2−エチルフラン、2−メチルフラン、2,5−ジメチルフランおよび酢酸エチルからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  17. 前記担体は、同じ化学的分類に属する複数の化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  18. 前記粒子は、0.3から0.99g/ccの絶対密度を有することを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  19. 前記カプセルシェルは、糖、加水分解デンプン生成物、親水コロイド、加水分解タンパク質、可溶性コーヒーおよび可溶性茶からなる群から選択される物質を含むことを特徴とする請求項13に記載の粒子状組成物。
  20. 前記芳香付与性組成物はさらに、界面活性剤、分散剤、不揮発性食用脂または油、揮発性補助溶剤、気体噴射剤および溶解食用固形物からなる群から選択される少なくとも1種の任意選択的な内容物を含み、前記任意選択的な内容物の全量は、前記担体および前記芳香付与性成分の全重量に基づいて100重量%を上回らないことを特徴とする請求項1に記載の粒子状組成物。
  21. 食品内容物および粒子状の食品調製時芳香内容物を含み、乾燥された食品または飲料製品組成物から食品または飲料を調製する際に芳香の噴出をもたらす乾燥された食品または飲料製品組成物であって、前記粒子状の食品調製時芳香内容物は、固体の水溶性マトリックスを有する粒子を含み、前記マトリックスは、食品芳香付与性組成物をその中に物理的に閉じ込めており、前記食品芳香付与性組成物は、天然精油以外の特徴的な揮発性食品芳香成分および揮発性有機担体を含み、前記担体は、25℃および大気圧で液体状態であり、25℃で少なくとも0.01mmHgの蒸気圧、25から250℃の範囲の沸点、25℃で1.0g/cc未満の密度および25℃で10%以下の水溶性を有し、前記担体は、前記担体および前記芳香成分の全重量に基づいて少なくとも25重量%の量で存在することを特徴とする乾燥された食品または飲料製品組成物。
  22. 前記食品内容物は粒子状であり、前記組成物は乾燥混合製品組成物であることを特徴とする請求項21に記載の食品または飲料製品組成物。
  23. 前記粒子状食品内容物は、可溶性コーヒーおよび可溶性茶からなる群から選択される物質を含むことを特徴とする請求項22に記載の食品または飲料製品組成物。
  24. 前記粒子状食品調製時芳香内容物は、0.1〜10mmの粒径を有することを特徴とする請求項21に記載の食品または飲料製品組成物。
  25. 甘味料、クリーマー、増量剤、充填剤、着香剤、着色剤、pH調節剤、緩衝剤およびガス化剤からなる群から選択される少なくとも1種の物質をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の食品または飲料製品組成物。
  26. 乾燥された食品または飲料製品組成物から食品または飲料を調製する方法であって、食品内容物および食品調製時芳香内容物を含み、前記乾燥された食品または飲料製品組成物から食品または飲料を調製する際に芳香の噴出をもたらす乾燥された食品組成物を用意し、その際、前記食品調製時芳香内容物は、固体の水溶性マトリックスを有する粒子を含み、前記マトリックスは、食品芳香付与性組成物をその中に物理的に閉じ込めており、前記食品芳香付与性組成物は、天然精油以外の特徴的な揮発性食品芳香成分および揮発性有機担体を含み、前記担体は、25℃および大気圧で液体状態であり、25℃で少なくとも0.01mmHgの蒸気圧、25から250℃の範囲の沸点、25℃で1.0g/cc未満の密度および25℃で10%以下の水溶性を有し、前記担体は、前記担体および前記芳香成分の全重量に基づいて少なくとも25重量%の量で存在するステップと、食品調製温度で前記食品組成物を水戻しするステップとを含むことを特徴とする前記食品または飲料を調製する方法。
  27. 前記食品調製温度は、75〜100℃であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 前記食品調製温度は、0〜25℃であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  29. 熱い水性液と前記乾燥された食品組成物とを組み合わせることにより、前記食品組成物を水戻しすることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  30. 前記水性液は、水およびミルクからなる群から選択される少なくとも1種の物質を含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
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