JP4158782B2 - 電磁アクチュエーター - Google Patents

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Description

本発明は、磁石可動型の電磁アクチュエーターに関するものである。
従来より、流体圧シリンダー等に供給される圧力流体を制御する機器として、スプール式の切換弁が知られており、その駆動源として、例えば特許文献1に記載されているような、磁石可動型の電磁アクチュエーターを使用している例がある。この電磁アクチュエーターは、円筒状に巻かれたコイルの内部に棒状の永久磁石を可動体として配設し、該コイルへの通電により発生する磁束と永久磁石による磁束との相互作用によってこの永久磁石を変位させ、この永久磁石でスプールを切り換えるものである。そして、変位センサーで上記スプールの動作位置を検出し、その検出信号で上記電磁アクチュエーターをフィードバック制御することにより、流量制御を行うようにしている。
ところが、上記公知の電磁アクチュエーターは、可動体として棒状の永久磁石を使用しているため、サイズによっては発生推力/永久磁石重量の比が小さくなり、応答性が悪いという問題がある。また、N極とS極とを永久磁石の軸線方向に着磁しているため、作動時に横荷重の影響を受け易いという問題もある。さらに、上記フィードバック制御にあたっては、磁気センサーで上記永久磁石の変位を検出するようにすれば、スプールの変位を直接検出する必要がないため都合が良いが、磁束密度が線形に変化せず、永久磁石の変位を正確に検出するのが非常に難しい。
特開平6−38486号公報
本発明の技術的課題は、磁石可動型の電磁アクチュエーターにおいて、上記従来の欠点を解消し、応答性に勝れ、また、動作安定性に勝れ、さらに、上記可動体である永久磁石の変位を正確に検出し得るものを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の電磁アクチュエーターは、円筒状のヨークと、少なくとも一つの円筒状の励磁コイルと、これらヨーク及び励磁コイルの中空部内に軸線方向に可動に配置され、N極とS極とがラジアル方向に着磁された円筒状の永久磁石とを有する駆動部により構成されていて、上記永久磁石の中空部内に該磁石の中心軸線上に位置するように配設され、磁束密度の変化から該永久磁石の変位を検出する変位センサーと、上記変位センサーからの検出信号を設定値と比較し、それらの偏差に基づいて上記駆動部を制御する制御部と、を備えていることを特徴とするものである。
このような構成を有する電磁アクチュエーターにおいては、円筒形の永久磁石を可動体として使用しているため、棒状の永久磁石を使用する従来品に比べ、可動体の重量に対して推力を大きくすることができ、応答性に勝れる。
また、上記電磁アクチュエーターにおいて好ましくは、上記ヨークが、空隙を保って相対する一対の極歯を備えていて、該ヨークに上記励磁コイルが巻かれることにより構成される。
このように構成することにより、上記励磁コイルに通電すると、その電流の向きに応じてヨークの一方の極歯がN極に、他方の極歯がS極になる。そして、これらの極歯に発生した磁極と永久磁石の外周側の磁極とが異極であればそれらの間に吸引力が作用し、同極であれば反発力が作用するので、それらの作用力によって永久磁石が軸線方向に変位する。
一方、上記永久磁石の変位は、上記変位センサーによって検出され、その検出信号が上記制御回路にフィードバックされる。そしてこの制御回路において、その検出信号が設定値と比較され、それらの偏差がゼロになるようにこの制御回路から上記駆動部に制御信号が出力され、上記永久磁石の変位量が調節される。このとき、ラジアル方向に着磁された円筒形の永久磁石は磁束密度がその中心軸線上で線形に変化するため、上記変位センサーを、該永久磁石の中空部内にその中心軸線上に位置するように配設することにより、該永久磁石の変位を精度良く検出することができる。
本発明においては、巻き方向を逆にした複数の励磁コイルをヨークの軸線方向に並べて設置すると共に、各励磁コイルに流れる電流の大きさを個別に制御可能なるように構成することもできる。
このように構成することにより、上記ヨークの第1極歯と第2極歯とに発生する磁極とその強さが、二つの励磁コイルにより発生する磁界の総和によって決まるため、二つの励磁コイルに流れる電流の向きを正逆に切り換えることなく、電流の大きさを個別に制御するだけで、永久磁石の移動方向を正逆に切り換えることができる。
本発明において好ましくは、上記励磁コイルに流れる電流を検出するための電流センサーを設け、この電流センサーで検出されたコイル電流を上記制御部にフィードバックすることにより、コイル電圧に対するコイル電流の応答遅れが補償されるように構成されている。
本発明の電磁アクチュエーターによれば、円筒形の永久磁石を可動体として使用しているため、棒状の永久磁石を使用する従来品に比べて発生推力/可動部重量の比が大きくなり、応答性に勝れる。
また、変位センサーを、円筒形をした永久磁石の中空部内にその中心軸線上に位置するように配設したことにより、ラジアル方向に着磁された円筒形の永久磁石は磁束密度がその中心軸線上で線形に変化するという性質を有効に利用し、該永久磁石の変位を精度良く検出することができる。
図1は本発明の第1実施形態を示すもので、エアサーボバルブ1Aは、スプール3で流体流路の接続状態を切り換える5ポート式の弁切換部2と、電磁アクチュエーターで上記スプール3を駆動するように構成された駆動部4と、この駆動部4をフィードバック制御する制御部5とを備えている。
上記弁切換部2は、矩形断面を持つケーシング8を有していて、このケーシング8に、供給ポートPと、二つの出力ポートA,Bと、二つの排出ポートEA,EBと、これらの各ポートが連通する弁孔9とが形成されている。そしてこの弁孔9内には、上記各ポートに通じる開口を周囲に備えたスリーブ10が取り付けられ、このスリーブ10内に、上記各ポート間の流路を切り換える上記スプール3が摺動自在に収容されている。図中11は、上記ケーシング8の一端に取り付けられたエンドカバーである。
また、電磁アクチュエーターからなる上記駆動部4は、上記弁切換部2の軸方向の一端側に設置されていて、上記ケーシング8の端部に連設された円筒形のヨーク13を有している。このヨーク13は磁性体からなるもので、円筒状をした外筒部14と、左右一対の内筒部15a,15bとを有している。これらの内筒部15a,15bは、上記外筒部14の内周面両端部寄りの位置から該外筒部14の中心に向けて延びたあと、該外筒部14の中心軸線と平行で互いに向かい合う方向に折れ曲がり、相互間に一定の空隙を保って対向しており、これら一対の内筒部15a,15bによって第1極歯16aと第2極歯16bとが形成されている。そして、上記外筒部14と内筒部15a,15bとの間の空間部には、ボビンに巻かれた円筒状の励磁コイル17が収容されている。
上記ヨーク13の第1極歯16aと第2極歯16bとで外周を取り囲まれた中空部18内には、軸方向の一端が開放する円筒状をした非磁性体製の磁石ホルダー19が、その軸線方向に変位自在なるように収容されると共に、ねじ20で上記スプール3の端部に連結され、この磁石ホルダー19の外周面に、N極とS極とがラジアル方向に着磁された円筒形の永久磁石21が、その外周面の磁極を上記両極歯16a,16bに対向させた状態に嵌め付けられ、該磁石ホルダー19の端部に螺着したナット22でこの磁石ホルダー19に固定されている。
上記永久磁石21の好ましい長さは、両極歯16a,16b間に跨がる長さであり、特に、永久磁石21が一方のストローク端まで移動したときにも、該永久磁石21の他端が反対側の極歯と一部重複しているか、あるいは小さいギャップで近接しているような長さであることが望ましい。
また、上記ヨーク13は、永久磁石21の起磁力によって磁気飽和しないような磁気飽和特性を有するものであり、これによって上記永久磁石21が、励磁コイル17の非通電時に、該永久磁石21と第1極歯16aとの間及び第2極歯16bとの間にそれぞれ形成される磁路の磁気抵抗が等しくなる位置、即ち中間位置に停止するようになっている。
上記ヨーク13の端部にはエンドカバー23が取り付けられていて、このエンドカバー23の内面に支持部材25が固定されると共に、この支持部材25の中央部に、円筒形をしたセンサーホルダー24が、上記磁石ホルダー19の中空部19a内に延出するように設けられ、このセンサーホルダー24の先端部に、上記永久磁石21の変位を検出する変位センサー27が取り付けられている。この変位センサー27は、ホール素子やMR素子等からなるもので、上記永久磁石21から生じる磁束密度を検出し、この磁束密度の変化から該永久磁石21の変位をスプール3の変位として検出するものである。この場合、上記永久磁石21の変位を高精度に検出するため、この変位センサー27は、円筒形をした該永久磁石21の中空部内にその中心軸線上に位置するように配設されている。これは、ラジアル方向に着磁された円筒形の永久磁石21の磁束密度が、その中心軸線上では線形に変化するという性質を有効に利用するもので、このような円筒形の永久磁石21を可動体として使用することにより始めて、その中心軸線上に変位センサー27を配置することが可能となり、それによって該永久磁石21の変位を精度良く検出することが可能となる。
上記変位センサー27は、上記センサーホルダー24の内部を延びるリード線28によって上記制御部5に接続されている。この制御部5は、上記駆動部4をフィードバック制御することによってスプール3の開度を調節するもので、図2には、上記制御部5と駆動部4及び変位センサー27とを接続した状態が記号で示されている。同図において、スプール3の開度についての設定値が制御部5に入力されると、PID調節器を経て駆動部4の励磁コイル17に上記設定値に応じた電圧Eが印加される。すると、この励磁コイル17には、抵抗RとインダクタンスLとに応じた電流Iが流れて磁力が発生するため、上記永久磁石21による磁力との相互作用によってこの永久磁石21に、推力定数Kfに応じた推力Fが発生し、この推力Fによって永久磁石21は、運動方程式に基づく速度vで移動する。
上記永久磁石21の変位は変位センサー27によってスプール3の変位xとして検出され、その検出信号は上記制御部5にフィードバックされ、予め設定された弁開度についての設定値と比較される。そして、それらの偏差がゼロになるように制御部5から上記駆動部4に制御信号が出力され、永久磁石21の変位量が制御されることにより上記スプール3の変位に伴う弁開度が調整され、それによって流量制御が行われる。例えば、スプール3の変位が設定値に達していないときは、それらの差に応じた正電圧が励磁コイル17に印加され、スプール3が設定値に近付く方向に変位するように推力が発生する。逆に、スプール3の変位が設定値をオーバーしているときは、それらの差に応じた負電圧が励磁コイル17に印加され、スプール3が設定値に近付く方向の推力が発生する。また、スプール3の変位が設定値と一致しているときは、励磁コイル17に印加される電圧は零となり、推力は発生しない。
上記制御部5にはまた、励磁コイル17に流れる電流を検出する電流センサー32が接続され、この電流センサー32からの検出信号をフィードバックすることにより、コイル電圧に対するコイル電流の応答遅れを補償するように構成されている。これによって応答性の向上を図ることができる。
なお、図2中の記号のうち、KpはPID調節器の比例ゲイン、Kdは同じく微分ゲイン、Kiは同じく積分ゲイン、sはラプラス演算子、mは永久磁石を含む可動部の質量、Keは逆起電力定数、Ksは上記可動部に作用するばね定数、Kaは電流フィードバックゲイン、Kは変位フィードバックゲインをそれぞれ表している。
上記構成を有する本発明の第1実施形態においては、図1に示すように、上記永久磁石21が、その外周側がN極に、内周側がS極になるようにラジアル方向に着磁されている。また、上記永久磁石21は、ヨーク13が該永久磁石21の起磁力によって磁気飽和しないような磁気飽和特性を有しているため、励磁コイル17の非通電時に、該永久磁石21と第1極歯16aとの間及び第2極歯16bとの間にそれぞれ形成される磁路の磁気抵抗が等しくなる位置、即ち中間位置に停止する。このためスプール3も中立位置に停止し、各ポートP,A,B,EA,EB間の流路は何れも遮断されている。
この状態で、上記励磁コイル17に図1中に記号で示す方向に通電すると、その電流の向きによってヨーク13の第1極歯16aがN極に、第2極歯16bがS極になる。このため、磁気吸引力によって上記永久磁石21は第2極歯16b側に変位し、それに伴ってスプール3も図の右方向に変位するから、供給ポートPと出力ポートAとが連通し、出力ポートBと排出ポートEBとが連通する。
上記励磁コイル17に逆方向に通電すると、ヨーク13の第1極歯16aがS極になり、第2極歯16bがN極になるため、上記永久磁石21は第1極歯16a側に変位し、それに伴ってスプール3も図の左方向に変位する。このため、供給ポートPと出力ポートBとが連通し、出力ポートAと排出ポートEAとが連通する。ここで、上記制御部5において円筒形の永久磁石21を可動体として使用しているため、棒状の永久磁石21を使用する場合に比べて発生推力/可動部重量の比が大きくなり、応答性に勝れる。
一方、上記永久磁石21の変位は、上記変位センサー27によりスプール3の変位として検出され、その検出信号が上記制御部5にフィードバックされる。そしてこの制御部5において、その検出信号が設定値と比較され、それらの偏差がゼロになるようにこの制御部5から上記駆動部4に制御信号が出力され、永久磁石21の変位量が制御されることによって弁開度が調整され、それによって流量制御が行われる。このとき、上記変位センサー27を、円筒形の永久磁石21の内部の中心軸線上に配設しているため、ラジアル方向に着磁された円筒形の永久磁石21は磁束密度がその中心軸線上で線形に変化するという性質を有効に利用し、該永久磁石21の変位を精度良く検出することができ、高精度の流量制御を行うことが可能になる。
上記励磁コイル17の通電を断つと、上記永久磁石21が両極歯16a,16bの中間位置に位置決めされるため、スプール3も中立位置を占める。このように、励磁コイル17の非通電時に上記スプール3が中立位置を占めるようにしておくことにより、何らかの異常事態が発生して励磁コイル17への通電が停止したような場合でも、このエアサーボバルブ1Aで駆動中のエアシリンダ等のアクチュエーターはその位置に停止するため、安全性が高い。
図3は本発明の第2実施形態を示すもので、この第2実施形態が上記第1実施形態と異なる点は、駆動部4が複数の励磁コイル17a,17bを備えているという点である。即ち、ヨーク13の空間部内には、互いに逆向きに巻かれた第1励磁コイル17aと第2励磁コイル17bとが軸線方向に並べて設けられていて、これらの励磁コイル17a,17bに流れる電流の大きさを制御部5によって個別に制御できるように構成されている。
上記以外の構成については、実質的に第1実施形態と同じであるから、主要な同一構成部分に第1実施形態と同じ符号を付してその説明は省略する。
エアサーボバルブ1Bにおいて、ヨーク13の第1極歯16aと第2極歯16bとに発生する磁極とその強さは、上記二つの励磁コイル17a,17bにより発生する磁界の総和によって決まる。従って、第1励磁コイル17aに流れる電流が第2励磁コイル17bに流れる電流より大きい場合には、第1極歯16aがS極になって第2極歯16bがN極になる。このため、上記永久磁石21は第1極歯16a側に変位し、それに伴ってスプール3も図の左方向に変位する。逆に、第1励磁コイル17aに流れる電流より励磁コイル17bに流れる電流が大きい場合には、第1極歯16aがN極になって第2極歯16bがS極になるため、上記永久磁石21は第2極歯16b側に変位し、それに伴ってスプール3も図の右方向に変位する。
従って、二つの励磁コイル17a,17bに流れる電流の向きを正逆に切り換えることなく、電流の大きさを個別に制御するだけで、永久磁石21及びスプール3の移動方向を正逆に切り換えることができる。これは、構成が簡単で安価かつ高性能の制御回路の実現を容易にするものである。
図4及び図5は本発明の第3実施形態を示すもので、この第3実施形態が上記第1実施形態と異なる点は、スプール3の両側に復帰ばね35,35をそれぞれ設けて、非通電時にこれらの復帰ばね35,35でスプール3を中立位置に保持させるようにした点と、上記スプール3を手動で切り換えるための手動操作機構36を設けた点、及び、制御部5を駆動部4の端部に付設した点である。
即ち、上記スプール3の一端には、該スプール3の端面とエンドカバー11の端面とにそれぞれ凹部3a,11aが形成され、これらの凹部内に一方の復帰ばね35の両端が収容されている。また、上記スプール3の他端側においては、磁石ホルダー19の内部と円筒形のセンサーホルダー24の先端部とにそれぞればね座38,39が設けられ、これらのばね座38,39の間に他方の復帰ばね35が設置されている。これにより、励磁コイル17の非通電時に上記スプール3を、より迅速かつ確実に中立位置に停止させることができる。
上記センサーホルダー24は、ヨーク13の端面を覆う支持部材40と一体に形成されていて、この支持部材40の外面には基板41が取り付けられ、この基板41上に上記制御部5が組み付けられている。また、上記支持部材40にはカバー42が取り付けられ、このカバー42で上記基板41全体が覆われている。図中43は、上記基板41上の制御部5やその他の電子部品等に給電するためのコネクターである。
また、上記手動操作機構36は、図6からも分かるように、ケーシング8にホルダー48を介して自身の軸線方向に進退自在かつ軸線の回りに回転操作可能なるように取り付けられた円柱状のハンドル45と、該ハンドル45の先端に偏心状態に設けられたピン46と、上記磁石ホルダー19の外面全周に形成されて上記ピン46が係合する係合溝47とを有している。上記ハンドル45は、ばね49で後退方向に常時弾発されることにより、通常は上記ピン46が係合溝47から外れた復帰位置を占めるようになっており、その頭部には、ドライバー等の工具で回転操作するための操作溝45aを有している。また、上記ホルダー48の上部には、このハンドル45の頭部を覆う保護カバー48aが取り付けられ、不意にハンドル45が回転操作されないようにしている。図中48bは、上記保護カバー48aに設けられた操作用の孔である。なお、上記係合溝47は磁石ホルダー19に設けられているが、スプール3に設けても良い。
上記手動操作機構36でスプール3を変位させるときは、図7に示すように、ドライバー等の工具を上記ハンドル45の操作溝45aに差し込んでこのハンドル45を軸線方向に押し込むことにより、先端のピン46を係合溝47に嵌合させ、その状態で上記ハンドル45を時計回りか又は半時計回りに90度回転させる。すると、上記ピン46がハンドル45の軸線を中心にして偏心回転運動をするから、磁石ホルダー19従ってスプール3がピン46に押されて変位する。図7では、ハンドル45を半時計回りに回転させたときスプール3が右方向に変位する場合が示されている。従ってこの場合には、ハンドル45を時計回りに回転させることにより、スプール3を図の左方向に変位させることができる。かくして、停電時等に、スプール3を手動で左右に変位させることによって流路を切り換えることができる。
なお、上記第3実施形態における上記以外の構成及び作用は、実質的に第1実施形態と同じであるから、主要な同一構成部分に第1実施形態と同じ符号を付してその説明は省略する。
また、上記第3実施形態において、励磁コイル17を第2実施形態と同様に複数設けても良い。あるいは、上記復帰ばね35,35と手動操作機構36のうち何れか一方を省略した構成とすることもできる。
本発明の第1実施形態を示す断面図である。 フィードバック制御のための制御系の説明図である。 本発明の第2実施形態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態を示す断面図である。 図4の断面図である。 図4における手動操作機構部の拡大図である。 手動操作機構の動作を説明する説明図である。
符号の説明
P,A,B,EA,EB ポート
1A,1B,1C エアサーボバルブ
2 弁切換部
3 スプール
4 駆動部
5 制御部
8 ケーシング
9 弁孔
13 ヨーク
16a,16b 極歯
17,17a,17b 励磁コイル
19 磁石ホルダー
21 永久磁石
27 変位センサー
32 電流センサー
35 復帰ばね
36 手動操作機構
45 ハンドル
46 ピン
47 係合溝

Claims (4)

  1. 円筒状のヨークと、少なくとも一つの円筒状の励磁コイルと、これらヨーク及び励磁コイルの中空部内に軸線方向に可動に配置され、N極とS極とがラジアル方向に着磁された円筒状の永久磁石とを有する駆動部により構成されていて、
    上記永久磁石の中空部内に該磁石の中心軸線上に位置するように配設され、磁束密度の変化から該永久磁石の変位を検出する変位センサーと、
    上記変位センサーからの検出信号を設定値と比較し、それらの偏差に基づいて上記駆動
    部を制御する制御部と、
    を備えていることを特徴とする電磁アクチュエーター。
  2. 上記ヨークは、空隙を保って相対する一対の極歯を有していて、該ヨークに上記励磁コイルが巻かれている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエーター。
  3. 巻き方向を逆にした複数の励磁コイルを有し、これらの励磁コイルがヨークの軸線方向に並べて設置されると共に、各励磁コイルに流れる電流の大きさが個別に制御可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁アクチュエーター。
  4. 励磁コイルに流れる電流を検出するための電流センサーを備えていて、この電流センサーで検出されたコイル電流を上記制御部にフィードバックすることにより、コイル電圧に対するコイル電流の応答遅れを補償するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電磁アクチュエーター。
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