JP4158447B2 - 燃料電池用集電体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極に反応ガスを供給し、その反応ガスの化学反応により起電力を得る燃料電池に使用される集電体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、燃料の有しているエネルギーを直接電気的エネルギーに変換する装置として燃料電池が知られている。例えば、固体電解質型の燃料電池では、図1に示すように、単一のセル1として、電解質膜2の両側を一対の電極3及び3’で挟持する接合体4と、この接合体4を両側から挟持する一対の集電体5及び5’から構成されている。
【0003】
この集電体5は、隣接する接合体4の間にガス流路を確保すると共に、各電極3及び3’に電気的に導通して外部に電力を取り出すためのものであり、その形状は、板面部6の一方の面側に複数の凸部7を形成した形状であって、この凸部の先端部は電極3及び3’に密着しており、かつこの各凸部7同士の間に、接合体4と板面部6とによって形成される空間部分が、ガス流路8とされている。
【0004】
このような燃料電池においては、接合体4を挟んだ一方のガス流路8に燃料ガスとして例えば水素ガスを供給し、他方のガス流路8’に酸化ガスとして例えば酸素ガスを供給すると、一方の電極3で電離して生じたプロトンが電解質膜2を透過して他方の電極3’側に移動し、ここで酸素と反応して水を生じる。従って、水素ガスが供給されるガス流路8を形成している集電体5が陰極となり、酸素が供給されるガス流路8’を形成している集電体5’が陽極となる。
【0005】
ここで、陰極で発生したプロトンは、水和状態となって電解質膜中を陽極に移動する。このため、電解質膜の陰極側表面付近では水が不足する状態となり、陰極での反応を連続して行うためにはこの不足する水を補給する必要がある。またこの固体電解質は含水状態ではプロトンの伝導性が高いが、含水率が低くなると電気抵抗が大きくなって電解質として十分に機能しなくなる。そこで、この不足する水を補給するため、燃料ガスは加湿して用いられている。さらに、陽極側では、反応によって水が生成するので、電池内部は常に水が存在していることになる。
【0006】
その結果、長期間にわたる電池作動中には、電池を構成するカーボン材料やシール材料、樹脂材料、金属材料に含まれるイオン性不純物や無機不純物、有機不純物が溶出する。また、酸化ガスとして空気を用いる場合、電池外部から供給する空気には大気汚染物質、例えば微量の窒素酸化物や硫黄酸化物が含まれる。さらに、燃料ガス中にも金属酸化物が混入することが考えられる。これらの不純物は電極上に蓄積しまた酸化膜を形成し、その結果電極反応性の低下をもたらし、徐々に電池性能が低下することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、集電体は通常導電性材料、例えばカーボン材から構成されており、上記のような燃料電池の劣化を解析するために電極等の電池内部を分析するには電池自体を分解しなければならず、実作動条件下において分析することができなかった。
【0008】
本発明は、分解することなく実作動条件下において電極材料解析を可能とする、燃料電池用集電体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために請求項1の発明によれば、電解質膜の表面に設けられた一対の電極に接触させてこの電極と電気的に導通し、この一対の電極からの集電に用いられると共に、前記電極に対向する板面部に、電極側に突出して電極に接触される複数の凸部を形成することにより形成されたガス流路を有する燃料電池用集電体において、その全体が光透過性材料により構成され、電極に対向する面に光半透過性の金属蒸着コート層が設けられていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明を図面を参照して具体的に説明する。図2の(A)は、参考例として少なくとも一部が光透過性材料より形成されている集電体の一部を示す平面図であり、また図2の(B)はそのB−B線断面図である。この図に示すように、この集電体5は板面部6から突出した複数の凸部7が設けられており、この凸部7の間にガス流路8を形成している。この板面部6及び凸部7は、従来の集電体の形成に用いられている導電性材料、例えばカーボン、金属(例えばアルミニウム、ステンレス等)、導電性プラスチック等から形成されている。通常、板面部6の厚さは0.1〜2.0mm、凸部7の高さ(ガス流路8の深さ)は0.1〜1.0mm、凸部7の幅は0.5〜2.0mm、凸部7間の幅(ガス流路の幅)は0.5〜2.0mm程度である。
【0013】
この集電体5においては、凸部7の間のガス流路8の底面から集電体の背面まで貫通孔が設けられ、この貫通孔に光透過性の材料9が設けられている。この光透過性の材料9としては、ガラス、光透過性樹脂(例えばポリエチレン、ポリエステル樹脂等)を用いることができる。この貫通孔と同じ径の、一般に用いられている光ファイバーを用いることもできる。
【0014】
この集電体5においては、上記貫通孔を設けたことにより、その機械的強度が低下するおそれがあり、この機械的強度を確保するため、集電体5の背面に光透過性材料からなる補強板10を設けてもよい。この光透過性材料は貫通孔に設けた光透過性材料と同じものであってよい。
【0015】
図2に示す集電体5においては、凸部7は板面部6の表面上に直線状に一方向に連続的に形成されているが、図3に示すように、凸部7は連続的ではなく、断続的に形成してもよい。また、凸部7の形状は直方体に限らず、多角形、円柱形状等であってもよく、さらに凸部の配列は一方向に直線状である必要はなく、立方体の形状の凸部を格子状に配列してもよく、又は直方体の形状の凸部を互いに傾斜を設けて配列してもよい。
【0016】
光透過性材料を設ける貫通孔の大きさは特に制限はなく、以下に説明する分析に用いるレーザーラマン分光装置のレーザー光が通過できる程度であればよい。図2に示す集電体では、貫通孔の径を凸部7の間の幅にあわせているが、図4に示すように、貫通孔の径をこの凸部7の間の幅もしくはガス流路8の幅よりも大きくし、そこに光透過性材料9を設けてもよい。この場合においても、集電体5の機械的強度を確保するため、光透過性材料の補強板10を背面に設けることが好ましい。このように貫通孔の径を大きくすることにより、1つの孔を通じて分析することができる領域を広げることができる。
【0017】
本発明では、集電体全体を光透過性材料より構成する。すなわち、図5に示すように、集電体5全体を光透過性の材料から構成する。この場合、電極と電気的に導通させるため、電極と接する面に導電性金属のコート層を設ける。この金属としては導電性であればよく、Pt,Au,Al等を用いることができる。このコート層は一般的な蒸着によって形成する。但し、この集電体5の背面から電極に向かってレーザー光を透過できるようにするため、この金属コート層は少なくとも半光透過性であることが必要であり、従ってこのコート層の厚さは数十nm〜200nmであることが好ましい。このような集電体を用いれば、集電体下の全領域にわたって分析を行うことができる。
【0018】
上記のような本発明の集電体を燃料電池に組み込めば、外部からレーザー光を内部の電極に照射することができ、レーザーラマン分光装置を用いて電極の表面状態を分析することができる。
【0019】
このレーザーラマン分光分析法は、試料にレーザー光を照射し、試料からの散乱光を分光し、得られるスペクトル中のラマン錯乱光の波長と入射レーザー光の波長の差から分子振動のエネルギーを求め、得られた分子振動のエネルギーから試料中の元素の結合形態の分析を行う分析法である。この固有振動を用いた解析手段としては、赤外分光法が一般に知られているが、燃料電池の実作動下では上記のように加湿雰囲気を伴い、赤外線を妨害し、またビームを透過する材料としてはガラスや樹脂を用いることができない。さらに、赤外線は燃料電池内にビーム照射を行うことが困難である。これに対し、レーザー光を用いるレーザーラマン分光法では、このような問題がなく、加湿雰囲気においても妨害されず、ガラス等を透過させ、燃料電池内に照射することができ、実作動状態において電極表面に発生した酸化膜等をその場で分析することができる。このレーザー光源としては、Ar,He−Ne等を用いることができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、集電体の全体が光透過性の材料より構成されているため、この集電体を燃料電池に組み込むと、分解することなく外部からレーザー光を電極に照射することができ、燃料電池の実作動状態において内部の電極を分析することができ、燃料電池の開発において極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の燃料電池の構造を示す断面図である。
【図2】 参考例としての、少なくとも一部が光透過性材料より形成されている集電体の構造を示す図であり、2(A)は正面図であり、2(B)はB−B線における断面図である。
【図3】 図2に示す集電体の他の形態を示す正面図である。
【図4】 図2に示す集電体の他の形態を示す図であり、4(A)は正面図であり、4(B)はB−B線における断面図である。
【図5】 本発明の集電体の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…燃料電池
2…電解質膜
3、3’…電極
4…接合体
5、5’…集電体
6、6’…板面部
7、7’…凸部
8、8’…ガス流路
9…光透過性材料
10…補強板
11…金属コート層
Claims (1)
- 電解質膜の表面に設けられた一対の電極に接触させてこの電極と電気的に導通し、この一対の電極からの集電に用いられると共に、前記電極に対向する板面部に、電極側に突出して電極に接触される複数の凸部を形成することにより形成されたガス流路を有する燃料電池用集電体であって、その全体が光透過性材料により構成され、電極に対向する面に光半透過性の金属蒸着コート層が設けられていることを特徴とする燃料電池用集電体。
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